トピックス>・新採用医薬品情報(13 品目) ・新採用後発医薬品情報(7

第156号
2013.7
市民総合医療センター
薬剤部 医薬品情報(DI)室
Tel. 253-5340(内 2413)
Fax. 253-5343(内 1902)
<トピックス>・新採用医薬品情報(13 品目)
・新採用後発医薬品情報(7 品目)
・アンカロン注○
毒 →○
劇 へ 規制区分変更のお知らせ
新採用薬情報
以下の医薬品は、5/27 の薬事委員会、6/14 の部長会で承認されました。
医薬品名・規格
1
アイセントレス錠 400mg
2
オーグメンチン配合錠
250RS
薬効など
HIV 治療薬
複合抗菌薬
薬価
備考
1,510.4 円
HIV 感染症に適応を有する抗ウイルス
剤。今後当院の感染対策マニュアルで、
針刺し時の HIV 予防投与を本剤に変更す
る予定。
(代替削除)なし
36.9 円
β ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン製
剤。広い抗菌スペクトルと強力な殺菌作用
を有する。
(代替削除)検討中
3
セファレキシンカプセル
250mg「トーワ」
セフェム系
抗菌薬
11.2 円
4
イムセラカプセル 0.5mg
多発性硬化症
治療薬
7,922.3 円
5
6
ニュープロパッチ 4.5mg
パーキンソン病
治療薬
エリキュース錠 2.5mg
市大センター病院
抗凝固薬
第 1 世代セフェム系抗菌薬。黄色ブドウ
球菌(MSSA)の第一選択薬であり、注射
剤のセファゾリン(ラセナゾリン注)から切
り替えの際も同等に使用できる。
(代替削除)検討中
新規作用機序を有する内服の多発性硬
化症治療剤。投与開始時に徐脈性不整
脈が起こる可能性があり、導入時に入院
が必要であること、対象患者が少数であ
ることから、受注発注の条件付き承認。
(代替削除)なし
416.5 円
パーキンソン病とレストレスレッグス症
候群に適応を持つドパミンアゴニストの貼
付剤。1 日 1 回貼付することで、24 時間安
定した血中濃度を維持することができる。
(代替削除)なし
144.9 円
経口 Xa 阻害剤。大規模臨床試験にお
いて、ワルファリンと比較して大出血が少
なく、脳卒中・全身性塞栓症の発症を有意
に抑制した。年齢・体重・腎機能等に応じ
て 2.5mg へ減量が必要であることから
2.5mg が採用。
(代替削除)テノーミン錠 50mg
薬剤部医薬品情報室(内線 2413)
薬報 H25.7
1
医薬品名・規格
薬効など
7
シムジア皮下注
200mg シリンジ
8
ソマチュリン皮下注 90mg
TNFα 阻害薬
薬価
備考
71,297 円
関節リウマチに適応を持つ TNFα 阻害
剤。PEG 化により作用が持続的で、早期
からの臨床効果も期待できる。
(代替削除)シオゾール注 10mg
253,900 円
持続性ソマトスタ
チンアナログ
9
ソマチュリン皮下注 120mg
323,624 円
10
サンドスタチン筋注用
LAR30mg
持続性ソマトスタ
チンアナログ
303,718 円
11
トレシーバ注
フレックスタッチ
持効型
インスリン
2,546 円
12
ゾレア皮下注用 150mg
気管支ぜんそく
治療剤
70,503 円
13
ビカネイト輸液
(500mL)
重炭酸
リンゲル液
239 円/袋
後発医薬品情報
先端巨大症に適応を持つソマトスタチン
アナログ製剤。初回から 4 週間に 1 回の投
与が可能であり、プレフィルドシリンジ製剤
のため煩雑な薬剤調整が不要。
(代替削除)検討中
ソマチュリン皮下注の採用に伴い、サン
ドスタチン LAR 筋注用 10mg から臨時購入
実績の多いサンドスタチン LAR30mg への
切り替えが承認された。
(代替削除)サンドスタチン LAR 筋注用
10mg
持効型インスリン製剤。1 日 1 回投与で
ピークのない平坦な作用を示し、24 時間
以上効果が持続する、夜間低血糖の発現
頻度が低い等の特徴を有する。
(代替削除)検討中
気管支喘息に適応を持つヒト化抗ヒト
IgE モノクローナル抗体製剤。既存治療に
よってもコントロールできない難治性喘息
患者において、症状の増悪を抑制する効
果をもつ。
(代替削除)検討中
重炭酸リンゲル液。長時間手術などで欠
乏しがちな Mg がビカーボン輸液と比較し
て 2 倍含まれており、また、ソフトバッグ製
剤のため利便性が高い。
(代替削除)ビカーボン輸液
・以下の薬剤は、後発品への切り替えが承認されました。
従来の医薬品
採用になる後発医薬品
1
【後発品】アムロジピン OD 錠 2.5mg「EE」
<エルメッドエーザイ>
アムロジピン OD 錠 2.5mg「トーワ」
<東和薬品>
2
プロテカジン錠 10
<大鵬薬品>
ラフチジン錠 10mg「ファイザー」
<ファイザー>
3
アレグラ錠 60mg
<サノフィ>
フェキソフェナジン塩酸塩錠 60mg「EE」
<エルメッドエーザイ>
4
ドグマチール錠 50mg
<アステラス>
スルピリド錠 50mg「サワイ」
<沢井>
5
ドグマチール錠 100mg
<アステラス>
スルピリド錠 50mg「サワイ」
<沢井>
6
ドグマチール細粒 50%
<アステラス>
スルピリド細粒 50%「アメル」
<共和薬品工業>
7
プロレナール錠 5μ g
<大日本住友>
リマプロストアルファデクス錠 5μ g「日医工」
<日医工>
市大センター病院
薬剤部医薬品情報室(内線 2413)
薬報 H25.7
2
<その他の採用・削除情報>
・平成 25 年 3 月薬事委員会にて採用の「ヒビスコール液 0.5%」の代替削除医薬品は、ウェルパスとなった。
・平成 25 年 1 月薬事委員会にて削除公示になっていた「キドミン輸液」、「アミノレバン点滴静注 200mL」は、
公示の結果、異議がなかったため削除となった。
*削除になる医薬品は、院内の在庫が無くなり次第使用できなくなります。
アンカロン注○
毒 →○
劇へ
規制区分変更のお知らせ
この度、不整脈治療剤である「アンカロン注 150」が、毒薬から劇薬へ指定が変更され
ました。これまで毒薬は「鍵のかかる場所へ保管すること」などの制限がありましたが、
取り扱いが変わりますので、お知らせ致します。病棟に定数配置されている部署に関し
ては、別途書面でもお知らせしております。何かご不明な点があれば、薬剤部医薬品情
報室(内線 2413)までお問い合わせください。
*注意:アンカロン錠は毒薬指定のままです。
Drug Safety Update (DSU) <医薬品安全対策情報>No.220 2013.6 より
禁忌・相互作用情報
*一部抜粋ですので詳細は、http://www.info.pmda.go.jp/dsu/dsu_index.html を確認して下さい
DSU は、日本製薬団体連合会が厚生労働省監修のもと、添付文書の改訂内容をお知らせしているも
のです。以下、採用医薬品について改訂内容の一部を記載しています。
<併用禁忌>
薬剤名
相互作用をおこす薬剤
ケアラム、コルベット
(イグラチモド)
ワーファリン
(ワルファリン)
臨床症状・機序・危険因子等
ワルファリンの作用が増強され、重篤な出血が
報告されている。ワルファリン治療が必要な場
合は、ワルファリン治療を優先すること。
<併用注意>
薬剤名
相互作用をおこす薬剤
臨床症状・機序・危険因子等
ポンタール(メフェナム酸)
ロキソプロフェン Na
ACE 阻害薬
ARB
プロスタグランジン生合成抑制作用により、ACE 阻
害薬・ARB の降圧作用を減弱させ、腎血流量低下
のため腎機能を悪化させる可能性がある。
アロチノロール塩酸塩
ナディック(ナドロール)
イムセラ、ジレニア
(フィンゴモリド)
ともに徐脈を引き起こすおそれがあるため、フィン
ゴモリドの投与開始時に併用すると徐脈を引き起こ
すおそれがある。
セララ(エプレレノン)
ともに甲状腺機能低下作用があるため、併用により
相加的に作用し、高カリウム血症をきたすおそれが
ある。
ヨウ化カリウム末
抗甲状腺薬
(メルカゾール、プロパジール等)
ACE 阻害薬
ARB
ラジレス(アリスキレンフマル酸塩)
イセパマイシン硫酸塩注射液
ゲンタマイシン硫酸塩注射液
ボツリヌス毒素
デュロテップ MT パッチ
フェンタニル注
フェントステープ
(フェンタニル)
SSRI
SNRI
モノアミン酸化酵素阻害剤
など
市大センター病院
併用により甲状腺機能低下と甲状腺腫生成作用を
増強させることがあるため、定期的に甲状腺-脳下
垂体反応の変化を調べ、基準になる甲状腺機能を
測定すること。
これらはレニン・アンギオテンシン系に作用し、アル
ドステロン分泌を低下させるためカリウム排泄を減
少させる。このため高カリウム血症を生じることがあ
るため、血清カリウム値をモニタリングすること。
呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、必要に
応じ、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム剤の
投与等の適切な処置を行うこと。
相加的にセロトニン作用が増強するおそれがある
ため、セロトニン症候群があらわれるおそれがあ
る。
薬剤部医薬品情報室(内線 2413)
薬報 H25.7
3
安全性情報
1.
医薬品・医療用具等安全性情報 302 号
平成 25 年 6 月厚生労働省
抗リウマチ薬イグラチモドとワルファリンとの相互作用が疑われる重篤な出血について
薬報5月号でもお知らせしましたが、イグラチモド(ケアラム錠、コルベット錠)はワルファリンとの併用により、肺
胞出血を発現し、死亡に至った可能性が否定できない症例が報告されました。このことから、厚生労働省はイグ
ラチモドとワルファリンを併用禁忌とするとともに、安全性速報(ブルーレター)の配布を行うよう指示しました。
製造販売業者が行った聞き取り調査によると、イグラチモドは平成24年9月の販売開始から平成25年5月15日
までに、2,879例に投与されており、42例がワルファリンを併用していること、その42例のうち、出血事象及びPTINR増加の発現頻度は28.6%と高頻度であることが示されました。医療関係者におかれては、ワルファリンとの
相互作用のみならず、安全性プロファイルを十分に理解した上で、引き続き適正使用へのご協力をお願いします。
2.
電気自動車の充電器による植込み型心臓ペースメーカー等への影響に係る使用上の注意
の改訂について
電気自動車の市場導入が開始され、国内の普及に伴い充電環境の整備が進められています。充電器には、
自宅などのプライベートエリアに設置される普通充電器と、高速道路やガソリンスタンドなどのパブリックエリア
に設置される急速充電器があります。今般、電気自動車の充電器より発生する電磁波が、植え込み型心臓ペ
ースメーカー等に及ぼす影響について検証試験が行われましたので、ご紹介します。
試験機器→植え込み型心臓ペースメーカー(IPG)、植え込み型除細動器(ICD)、除細動機能付植込
み型両心室ペーシングパルスジェネレーター(CRT-D)、除細動機能なし植込み型両心室
ペーシングパルスジェネレーター(CRT‐P)を対象とした5社25機種。
検証試験において、IPG及びCRT-Pについては、急速充電器・普通充電器による影響が認められ、最大干渉
消滅距離として、急速充電器にて53cm、普通充電器にて12.5cmが確認されました。厚生労働省は、IPG及びCR
T-Pを取り扱う製造販売業者に対し、使用上注意の注意を改訂し、注意喚起をすることとしました。
<使用上の注意欄・重要な基本的注意の家電製品・周辺環境等に関する注意への記載指示内容>
また、普通充電器・急速充電器には、それぞれの統一ステッカーが貼付されていますので、充電器の認識や、
識別の補助になりますので、ステッカーの周知についてもご協力をお願いします。
<急速充電器ステッカー>
<普通充電器>
(チャデモ協議会ロゴマーク)
3.
(一般社団法人電動車両用電力供給システム協議会ロゴマーク)
重要な副作用等に関する情報(下線部追加改訂部分)
【1】 アンブリセンタン(ヴォリブリス) 間質性肺炎
4.
【2】トラネキサム酸 痙攣
使用上の注意の改訂について(重大な副作用を抜粋)
・サムスカ:肝機能障害
・オーグメンチン、サワシリン:多型紅斑、間質性肺炎、好酸球性肺炎
・ネキシウム:間質性肺炎
・タシグナ:高血糖
・スピリーバ:アナフィラキシー ・クラリスロマイシン:多型紅斑
・ラミシール:紅皮症(剥脱性皮膚炎)、薬剤性過敏症症候群、亜急性皮膚エリトマトーデス
市大センター病院
薬剤部医薬品情報室(内線 2413)
薬報 H25.7
4