人とクルマ、 クルマと家 「つなぐ」が創る豊かな未来。 これまで、 それぞれが独自に進化してきたクルマと家。両者が手を結び、情報やエネルギーをやりとりすると、 より豊かで安全な暮らしの可能性が広がります。 クルマと家をつなぐために、矢崎ができることを紹介します。 「つなぐ」 技術でクルマが電源になる 矢崎は自動車用ワイヤーハーネスでクルマの電装部品 電気自動車(EV) やプラグインハイブリッド車(PHV) は をつなぐ役割を担っています。 更に、 家の中の電気も矢崎の 行します。走行後は、家などで深夜電力や太陽光などの再 知でしょうか?今後、 クルマと家がつながるうえで、矢崎の 住宅用ハーネス (分岐ケーブル)がつないでいるのはご存 電気エネルギーをバッテリーに蓄え、駆動力に変換して走 充電コネクタは核となる重要な部品です。 生可能エネルギーで発電された電力で充電されます。一 方でクルマが搭載するバッテリーから家庭に電力を送り出 すことも可能になります。EV・PHVを動く蓄電池と考えれ 電気に加え、 ガスや太陽熱もミックス でき、緊急時にはバックアップ電源として利用することもで 矢崎はいち早く、 ば、消費電力のピーク時を回避して賢く電気を使うことも きます。 この際にクルマと家をつなぐのが矢崎の充電コネ 1)太陽熱の利用 クタです。 2)木質ペレットの活用 3)上記に加え廃熱等あらゆる熱源を活用した空調システム 電気を上手に使うスマートな生活が実現 等、 あらゆるエネルギーを有効活用する社会を目指した商 品開発を行ってきました。 一方で、 自動車の電動化に対応 した高電圧ワイヤーハーネスは世界でトップのシェアを占 社会のエネルギーに対する関心が高まる中、再生可能 エネルギーをはじめとする各種エネルギーを効率良く運 めています。 これらの技術が充電コネクタを核として 「つな できるエネルギーとして、太陽熱利用や太陽光発電、風力 矢崎グループは、 自動車機器と生活環境機器を 「つなぐ」 を高度な通信技術の利用により効率良く使うことが重要 ミックスを追求し、 ニーズを先取りした魅力あるサービス・ 用する取り組みが、世界中で始まっています。家庭で利用 がる」 時代が見えてきました。 発電などの普及も推進されています。 これらのエネルギー 技術を通じて、 個々のエネルギーの特性を生かしたベスト 製品の提供を目指します。 です。 01 イタリアのワイヤーハーネス会社 Cablelettra社の買収に関するお知らせ 当社は、7月2 9日付で、イタリアのワイヤーハーネスメーカーである Cablelettra S.p.A(以下Cablelettra社) のイタリア国内における事業及び国 外の同社子会社の株式取得に関する法的手続きを完了しましたのでお知らせ いたします。 当社は、数年前よりCablelettra社の買収を検討しておりましたが、2009年 2月に同社が破産に伴う法的手続きの適用を受けたことに伴い競争入札による 買収先を探していたところ、本年2月に当社が落札し今回の契約締結に至った ものです。 当社は新たに100%子会社としてトリノにYazaki Automotive Products Srlを設立し、Cablelettra社のイタリアでの事業並びにポーランド、 チュニジア、 中国、 ブラジルに所在する同社グループ会社の株式を取得します。 今回の取引は欧州並びにブラジルにおける当社ワイヤーハーネス事業の拡 大を目的としており、 2013年までには2億ユーロ (約220億円) の売り上げを目 指します。 今後、 当社のグローバルでのワイヤーハーネス事業の拡大に大きく貢 献することが期待されます。 Cablelettra(カブレレットラ) 社 Cablelettra社は、 イタリアのロッビオを拠点に1963年に設立されました。 同社はイタ リア、 ポーランド、 チュニジア、 中国、 ブラジルで事業を展開。 自動車部品サプライヤーとして ワイヤーハーネスの設計、 開発、 生産を行っています。 03 「人とくるまのテクノロジー展2011」 に出展しました 世界の市場においてトップクラスのシェアを誇る EV・PHV向けの充電コネクタを出展 「人とくるまのテクノロジー展2011」 が5月18日 (水)∼ 5月20日 (金)の3日間、パシフィコ横浜・展示ホールにて 開催されました。今回の入場者数累計は52,308人。 矢崎グループは、 日本・米国・欧州で最も使用されてい る普通充電コネクタや、CHAdeMO仕様に準拠している 急速充電コネクタを出展。充電コネクタのパイオニアとし ての技術とアイデアを取り入れ、 「もっと使いやすく、 もっと 概要 楽しい」 というコンセプトの下に開発された製品は会場で 開催期間:2011年 5月18日 (水) ∼5月20日 (金) も注目を集め、多くの来場者が実際に手にとってその使い 会場:パシフィコ横浜・展示ホール 展ベスト30」 で当社のブースは3位の高評価を頂きました。 勝手の良さを確かめていました。 また、参加者が選ぶ 「自技 開催時間:10:00∼17:00 来場者数:52,308名 「次世代自動車産業展2011」 に出展しました クルマと家庭を 「つなぐ」技術をアピール 6月15日 (水)∼6月17日 (金)、 「次世代自動車産業展 2011」 が東京ビッグサイトにて開催されました。本展示会 では、再生可能エネルギーの大量導入、効率的なエネルギ ーの需供給を制御するIT、エネルギー利用状況の可視化 を実現する機器など、 スマートコミュニティやスマートシテ ィと表現される新しいインフラ整備や街づくりのツールと 概要 して期待される技術やサービスなどを各社が展示。矢崎グ 開催期間:2011年 6月15日 (水) ∼6月17日 (金) ループでは 「つなぐ」 をテーマに各種充電コネクタを出展し、 開催時間:10:00∼17:00 ブース内は多くの来場者で賑わいました。 会場:東京ビッグサイト 東ホール 来場者数:10,549名 ※同時開催「スマートグリッド展2011」 との両展合計入場者数44,745名 04 第5回 電線の歴史 矢崎は創業以来、電線を取り扱ってきた長い歴 史があり、創業71期目を迎えた現在は多岐にわ たる製品展開を行っています。 困難を乗り越えて 昭和4(1929)年、創業者矢崎貞美は奉公先から独立 後、 自動車用組電線の販売を開始。昭和14(1939)年に 尾久工場を開設し、昭和16(1941)年に現在の矢崎総業 の前身である矢崎電線工業を設立すると、昭和18年 導電性床材では業界初のエコマーク取得 「導電性シート エースミックSAS」 (写真上部のシート状製品) 「導電性タイル エースミックSCT」 (写真下部のタイル状製品) (1943)年には鷲津工場を開設しました。 しかし、昭和 19(1944)年、東南海地震が発生。犠牲者が1,000名に ものぼる大地震で、鷲津工場でも6名が犠牲となりました。 そして、昭和20(1945)年の東京大空襲では本社ビルや 鉛フリー化やリサイクル、 リユースなど 環境面も配慮 尾久工場が焼失。 こうした混乱の中でも、矢崎は営業を続 けました。終戦直後の同年9月、矢崎は戦後の復興に向け て住宅用や工業用の一般電線の需要拡大を見越して、一 般電線の生産を開始しました。 それから60年経った現在、電力用ケーブル、通信用ケー ブル、住宅用ケーブルなど、矢崎では幅広い商品を展開し 戦後、 日本の自動車産業は急速な立ち直りを見せます。 ています。 また、電線の環境対応にも積極的に取り組んで 昭和26(1951)年に沼津工場を開設。沼津工場では溶銅 います。従来、電線の被覆材に使われる塩化ビニルの安定 を開始し、電線の一貫生産体制を確立しました。その際、 剤として、鉛の使用が欠かせませんでした。 しかし、 自動車 矢崎は日本で最初に 「ビニル電線」 を開発。大手電線メー 業界では鉛の使用に関する厳しい規制が存在します。 そこ カーに先んじることができたのは、 ワイヤーハーネス向け で矢崎の電線部門でも環境対応の一環として、平成15 の電線に取り組んできた実績が活かされたからでした。 ビ (2003)年、電線・ケーブルの全面的な鉛フリー化を業界 ニル電線は、 当時主流だったゴム電線に代わる画期的な に先駆けて実施しました。 製品として市場に迎えられたのです。 平成22(2010)年には、電力ロスの少ない太物ケーブル で、使い勝手を向上させた『柔らかい』600V-CVTを発売。 同年、電線製造時に発生するポリ塩化ビニルのロスを材料 の一部として再利用した導電性床材「エースミック」 シリー ズの二つの製品が、導電性床材としては業界初のエコマー クを取得しました。 また、長年にわたって、オフィスや工場などから出る使用 済み電線などをリユース、 リサイクルしています。電線出荷時 に使用する木製ドラムも毎年約90%を補修・リユースし、創 業以来の矢崎の環境に対する強い思いを実践しています。 05 162 160 (分) 140 120 100 100 80 60 57 40 20 0 37 16 12 日本 アメリカ アメリカ ドイツ フランス イギリス (ニューヨーク) (カリフォルニア)
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