環境対策の事例紹介について [PDFファイル: 901.2KB]

資料4
環境対策の事例紹介
について
① 騒音
② 振動
③ 排気
1
① 騒音
2
騒音の目安
住宅地の
騒音の
目安
※出典:「騒音の目安(都心・近郊用)」(
全国環境研協議会 騒音小委員会)を基に作成
出典:「騒音の目安(都心・近郊用)」(全国環境研協議会
騒音小委員会)を基に作成
3
自動車騒音規制(加速走行騒音)の推移
自動車からの騒音については
40年間で約
10d
dB規制が強化
40年間で約10
されている
※出典:環境省
出典:環境省
4
騒音に係る環境基準
(平成10
年9月30日環境庁告示第
64号、平成
号、平成11
11年
年4月1日施行)
(平成10年
30日環境庁告示第64
■専ら住居の用に供される地域の環境基準
(第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域 )
基準値
昼間
夜間
幹線道路に近接する空間
(道路端から20mの範囲)
幹線道路に面する地域
(道路端から20~50mの地域)
幹線道路に面する地域以外
(道路から50mを超える地域)
70dB以下 65dB以下
60dB以下 55dB以下
55dB以下 45dB以下
5
綾瀬市周辺の道路交通騒音測定結果
路線名
測定地点
車
線
数
4
4
4
交通量
(台/
(台/日)
騒音レベル(dB
)
騒音レベル(dB)
構造
舗装
遮音壁
平面
平面
平面
排水性
排水性
排水性
なし
なし
なし
64,
64,000
60,000
60,000
73
72
71
72
72
70
58
昼間
夜間
国道246
号
国道246号
国道246
号
国道246号
国道246
号
国道246号
海老名市下今泉
座間市西栗原
座間市東原
国道1
国道1号
藤沢市城南5
藤沢市城南5
4 平面
排水性
なし
43,000
71
国道246
号
国道246号
大和市深見西
4 平面
排水性
なし
77,000
69
68
国道246
号
国道246号
大和市上草柳
4 掘割
排水性
あり
77,000
67
63
国道16
号
国道16号
大和市下鶴間
4 掘割
排水性
なし
63,000
63
62
国道1
国道1号
藤沢市城南3
藤沢市城南3
4 平面
排水性
あり
43,000
61
59
国道16
号
国道16号
大和市下鶴間
4 高架
密粒
なし
63,000
60
58
55
国道1
国道1号
藤沢市藤沢
4 高架
密粒
あり
43,000
57
国道246
号
国道246号
座間市栗原中央
4 高架
排水性
あり
60,000
56
56
国道1
国道1号
藤沢市白旗
4 盛土
排水性
あり
43,000
55
52
※交通量は平成17
年度道路交通センサスデータ
交通量は平成17年度道路交通センサスデータ
騒音レベルは平成18
年度道路環境センサスデータ参照
騒音レベルは平成18年度道路環境センサスデータ参照
綾瀬市周辺の主要幹線道路
の騒音が60
60~
~70dB
綾瀬市周辺の主要幹線道路の騒音が
70dB
程度であることから、寺尾上土棚線(北伸区間)
の沿道の騒音は同程度と想定される
6
音の伝わり方
・音の大きさは、遠くへ伝わっていく間にだんだん小さくなっ
ていきます。
・音源(道路端)からの距離と騒音レベルの減衰量は概ね以
下のとおりになります。
音源からの距離(m)
騒音の減衰量(dB)
5
6
10
7
20
9
30
11
40
12
50
13
例)音源(道路端)での騒音レベルが70dBの場合、
道路端から10m離れた場所での騒音レベルは63dB、
30m離れた場所では59dBとなります。
※騒音に係る環境基準の評価マニュアル(H12
年、環境庁)を基に算出
騒音に係る環境基準の評価マニュアル(H12年、環境庁)を基に算出
騒音の減衰量は、障害物、空気、地面、気象等の条件によって変わります
7
騒音対策の例
・地表式
・橋梁式
・掘割式
・トンネル式
8
① 騒音低減効果のある高機能舗装
自動車が走行するとき、タイヤと路面の間に空気が入
る。この空気が、圧縮・膨張し騒音を発している。低騒音
舗装は、こうした空気を舗装の中に逃がすことができ、騒
音を低減する効果がある。
・通常舗装
タイヤ溝と舗装面の間に
挟まれた空気の逃げ道が
なく、空気圧縮騒音、膨張
音が発生する。
・高機能舗装
空隙に空気が逃げ、
音が生じにくい。
・高機能舗装の事例
(神戸淡路鳴門自動車道)
神戸淡路鳴門自動車道)
出典:国土交通省道路局HP
出典:国土交通省道路局HP
9
② 新型遮音壁
遮音壁の先端に吸音材や特記を取り付けることにより、
従来の遮音壁の1.5m~2mの高さと同じ効果が得られる。
このため、通常の遮音壁に比べ高さを低くすることが可
能となり、日照阻害、景観への影響から高さに制限があ
る場合も有効である。
・新型遮音壁の事例
(首都高速)
出典:国土交通省道路局HP
出典:国土交通省道路局HP
10
③ 壁面吸音板
掘割構造の道路の壁面に吸音板を取り付けることによ
り、道路の騒音を低減することができる。
11
④ 環境施設帯
道路空間と生活空間の距
離を置くための空間です。
環境施設帯を設けること
で、車道と生活空間の分離
が図れ、騒音や振動、排気
ガスなどが生活に与える影
響を和らげることができます。
・環境施設帯の設置事例(調布保谷線)
12
騒音対策の効果
対策
内容
効果
① 高機能舗装 主にタイヤ発生音を低減
3~5dB
② 遮音壁
約10dB
音の回折による低減
③ 壁面吸音板 道路からの反射音の低減
2~5dB
④ 環境施設帯 音の距離減衰による低減
5~10dB
出典:国土交通省HP
出典:国土交通省HP
13
騒音対策の効果
(騒音対策実施の有無による騒音レベルの減衰量の比較)
(dB)
80
道路端の騒音レベルが70dBの
場合の減衰騒音レベル
環境基準(昼間)
70
高機能舗装・遮音壁の設置により
道路端の騒音が70dBから57dBに
低減した場合の減衰騒音レベル
60
環境基準(夜間)
50
道路端の騒音レベルが57dBに低減した場合
道路端から10m以上離れた地域で、
騒音レベルは50dB以下
(一般的な住宅地の日中の騒音)になる。
40
30
0
10
20
30
40
※騒音の減衰量は、騒音に係る環境基準の評価マニュアル(H12年、環境庁)を基に算出
騒音の減衰量は、障害物、空気、地面、気象等の条件によって変わります
50
60
道路端からの距離(m) 14
② 振動
15
振動の目安
振動レベル
110dB~
110dB~
108~
108~110dB
110dB
105~
105~108dB
100~
100~105dB
階級
震度7
震度7
震度6
震度6強
震度6
震度6弱
震度5
震度5強
95~
95~100dB
100dB 震度5
震度5弱
85~
85~95dB
震度4
震度4
75~
75~85dB
85dB
震度3
震度3
65~
65~75dB
75dB
震度2
震度2
55~
55~65dB
65dB
~55dB
震度1
震度1
震度0
震度0
※出典:気象庁
出典:気象庁
人間の感覚
揺れに翻弄
され、自分の意思では
は行動できない。
揺れに翻弄され、自分の意思で
立っていることができず、はわないと動くことができない。
立っていることが困難になる。
立っていることが困難になる。
非常に
非常に恐怖感
恐怖感を感じる。多くの人が行動に支障を感じる。
多くの人が身の安全を図ろうとする。一部の人は行動に支
障を感じる。
かなりの恐怖感があり、一部の人は身の安全を図ろうとす
る。眠っている人のほとんどが目を覚ます。
屋内にいる人のほとんど
が揺れを感じる。恐怖感を感じる
感じる
屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。恐怖感を
人もいる。
屋内にいる多くの人が揺れを感じる。眠っている人の一部
が目を覚ます。
屋内にいる人の一部がわずかな揺れを感じる。
人は揺れを感じない。
16
振動規制法に基づく道路交通振動の限度
(昭和51
年11月
58条)
条)
(昭和51年
11月10日総理府令第
10日総理府令第58
基準値(dB)
昼間 夜間
用途地域
第一種・第二種低層住居専用地域
第一種・第二種中高層住居専用地域
第一種・第二種住居地域
準住居地域
65
60
17
綾瀬市周辺の道路交通振動測定結果
測定年度
測定地点
平成22
年度
平成22年度
平成22
年度
平成22年度
平成22
年度
平成22年度
平成22
年度
平成22年度
平成22
年度
平成22年度
平成22
年度
平成22年度
座間市東原
座間市相武台
藤沢市藤沢
大和市深見西
大和市上草柳
大和市上草柳
平成22
年度
平成22年度
平成22
年度
平成22年度
平成22
年度
平成22年度
平成17
年度
平成17年度
平成17
年度
平成17年度
大和市つきみ
大和市つきみ野
川崎市幸区戸手
川崎市高津区溝口
茅ヶ崎市下町屋
茅ヶ崎市柳島
※出典:交通量:道路交通センサスデータ
(平成17
年度・平成22
22年度)
年度)
(平成17年度・平成
振動の測定結果:各市HP
振動の測定結果:各市HP
路線名
一般国道246
号
一般国道246号
主要地方道町田厚木線
一般国道467
号
一般国道467号
一般国道246
号
一般国道246号
一般国道246
号
一般国道246号
東名高速道路
一般国道16
号
一般国道16号
一般国道1
一般国道1号
一般国道246
号
一般国道246号
一般国道1
一般国道1号
一般国道134
号
一般国道134号
車
線
数
構造
4
3
2
4
4
6
4
4
4
2
2
平面
平面
平面
平面
橋梁
橋梁
掘割
平面
平面
平面
平面
交通量
(台/
(台/日)
60,000
21,000
17,000
60,
60,000
60,000
130,000
66,000
39,000
80,000
25,000
30,000
振動
(dB)
dB)
昼間
55
39
45
45
55
51
46
48
49
42
39
夜間
54
35
42
44
54
53
46
43
49
41
37
綾瀬市周辺の主要幹線道路
の振動は、
綾瀬市周辺の主要幹線道路の振動は、
40~
程度(人体に感じない程度)で
40~55dB
55dB程度(人体に感じない程度)で
あることから、寺尾上土棚線(北伸区間)
沿道の振動は同程度と想定される
18
③ 排気
19
自動車からの大気汚染物質
20
物質の濃度の単位
PPMとは
21
大気汚染に係る環境基準
(昭和48
年5月8日環境庁告示第25
号、平成8
8年環境庁告示第73
号)
(昭和48年
日環境庁告示第25号、平成
年環境庁告示第73号)
(昭和53
53年
年
7
月
11日環境庁告示第
日環境庁告示第38
38号、平成
号、平成8
8
年環境庁告示第7
7
(昭和
11
年環境庁告示第 4号)
二酸化窒素(NO2
)
二酸化窒素(NO2)
1時間値の1
時間値の1日平均値が
0.04~
0.04~0.06ppmまでのゾーン内
.06ppmまでのゾーン内
又はそれ以下であること。
浮遊粒子状物質(SPM
)
浮遊粒子状物質(SPM)
1時間値の1
時間値の1日平均値が
0.10mg/m3以下
0.10mg/m3以下
かつ、1
以下
かつ、1時間値が0.20mg/m3
時間値が0.20mg/m3以下
であること。
22
自動車排出ガス規制の
推移
(ディーゼル重量車)
・自動車の排出ガス規
制は順次強化されて
いる(基準不適合車
両の新規登録、車検
の更新等)
・窒素酸化物(NOX)は
S49年規制値の約5%、
粒子状物質(PM)は
H6年規制値の約1%
まで低減
S49年の
約5%まで
規制が強化
H6年の
約1%まで
規制が強化
23
県条例によるディーゼル車の規制
・平成15年10月から、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県
の条例で定める粒子状物質(PM)の排出基準を満たさな
いディーゼル車は、1都3県の走行が禁止されています。
・基準を満たさないディーゼル車は、規制の対象とならない
新しい型式の車両や低公害車への買替え、又は、知事が
指定した粒子状物質減少装置の装着が必要になります。
走行不可
走行可能
粒子状物質減少装置を
装着した車両に貼り付ける
ステッカー
24
低燃費・低排出ガス車
・燃料の種類を問わず自動車排出ガスの
低排出性(クリーン度)を、性能面から示
す技術的指標に適合していることを認定
する制度です。
・平成17
年排出ガス基準に対し、有害物質
・平成17年排出ガス基準に対し、有害物質
を75%以上低減させた自動車に貼付さ
75%以上低減させた自動車に貼付さ
れています。
れています。
・一般消費者の選択を通じて燃費性能の
高い自動車の普及を促進するため、自
動車の燃費声望を公表し、車体表示を
実施する制度です。
・平成22
年燃費基準を20
20%以上上回る自
%以上上回る自
・平成22年燃費基準を
動車に貼付されています。
・低燃費・低排出ガス車には自動車クリーン税制が適用されます。
25
神奈川県内の
大気状況の経年変化
・窒素酸化物(NO2)濃度は
2001年以降減少傾向
自動車排出ガス測定局
のNO2濃度は最近10年
で3分の2に減少
・粒子状物質(SPM)濃度は
1991年以降減少傾向
自動車排出ガス測定局
のSPM濃度は最近20年
で約40%に減少
※出典:神奈川県環境科学センターによる
出典:神奈川県環境科学センターによる
大気汚染常時監視測定結果
10年間で
3分の2に減少
20年間で
約40%に減少
26
綾瀬市周辺道路の大気測定結果
測定地点
厚木市水引
厚木市金田
相模原市淵野辺十字路
相模原市上溝
大和市深見台交差点
茅ヶ崎市茅ヶ崎駅前
藤沢市藤沢橋交差点
車
線
数
路線名
国道129
・246号
国道129・
246号
国道129
号
国道129号
国道16
号
国道16号
国道129
号
国道129号
国道467
号
国道467号
国道1
国道1号
国道467
号
国道467号
6
4
4
4
2
2
2
交通量
(台)
二酸化
窒素
(NO2)
NO2)
浮遊粒子
状物質
(SPM)
SPM)
(ppm/h
)
ppm/h)
(mg/m3)
(mg/m3)/h)
82,000
44,000
44,000
41,000
21,000
20,000
17,000
0.023
0.020
0.025
0.024
0.018
0.013
0.015
0.031
0.021
0.020
0.023
0.021
0.032
0.017
綾瀬市周辺の主要幹線道路では
二酸化窒素0.0
15~
~0.025
二酸化窒素0.015
※出典:交通量:平成22
年交通センサスデータを使用
を使用
出典:交通量:平成22年交通センサスデータ
浮遊粒子状物質0.02
~0.03
浮遊粒子状物質0.02~
大気物質観測値:神奈川県環境科学センターによる
大気汚染常時監視測定結果
であることから、寺尾上土棚線(北伸
(平成23
年9月1日~30
日の1
1時間値の平均値)を使用
(平成23年
日~30日の
区間)沿道では同程度と想定される
27
道路の緑化
街路樹等により幹線道路の沿道を緑化することで、汚染
物質を遮断し上方に拡散させる効果や、樹林のフィルター
によりガス状汚染物質を吸収し、粒子状汚染物質を吸着
する効果などの大気浄化機能があります。
・樹木の大気浄化のモデル
・道路上の植栽箇所の例
※出典:(独
)環境再生保全機構HP
HP
出典:(独)環境再生保全機構
28
トンネル内の換気
・トンネルは自動車を運転する空間であることから、空気を
入れ換える「換気」が必要です。
・換気はトンネルの出入口から自然換気を行っていきます
が、トンネルが長い場合、自然換気が困難であることか
ら、機械換気が必要です。
・機械換気を行う際は、換気に必要なファンなどの設備を
納める換気所や、空気の入れ換えや万一火災が発生し
た時の排煙のための換気塔等が必要となります。
29
トンネル内の換気の例(イメージ)
■トンネルが短い場合
トンネルが短い場合
・自然換気が可能
自然換気
トンネル
地表
※換気の仕方は換気施設の
設備の内容によって
変わります。
換気施設
(集中的に排気)
トンネル
開口部から換気を行う
トンネル
トンネル(開口部)
■トンネルが長い場合
トンネルが長い場合
(概ね500m
以上)
(概ね500m以上)
・自然換気が困難なた
・自然換気が困難なた
め機械設備を用いて
換気を行う必要がある
→ 換気施設等の設置
が必要
・トンネル上部を空けて
自然換気を行う
※トンネルの換気施設は交通量や
トンネル構造、施設の内容に
よって変わります。
30
環境対策のための交通規制
沿道地域の交通公害の状況や道路交通の実態に応じて
実施している事例があります。
例)・通過車両の走行速度を低下させてエンジン音や振動
を低く抑えるための最高速度規制
・エンジン音や振動の大きい大型車を沿道から遠ざけ
るための中央寄り車線規制
大型貨物車の中央寄り車線規制の事例(東京都・環状七号線)
31