オータムポエム栽培ごよみ 月 旬 作 型 上 9 中 上 下 上 11 中 下 上 12 中 下 上 1 中 下 上 2 中 下 上 3 中 下 栽培のポイント ①エコファーマー技術の実践 ○ 直は 移植 下 10 中 JA北越後 ○ ○ 「堆肥による土づくり・ 減化学肥料・減農薬栽培」 △ ○ △ 間引き は 種 主 定 植 要 重点害虫防除時期 管 本畑準備 補植 理 ②出荷時期に合わせた は種期の設定 1次側枝収穫 2次側枝収穫 3次側枝収穫 摘心 葉かき・追肥 葉かき・追肥 葉かき・追肥 1、オータムポエムとは? ■紅菜苔(コウサイタイ)と菜心(サイシン)をかけ合わせてできたとう菜の一品種。 ■「アスパラ菜」の品種であり、ビタミンAやC、鉄分、食物繊維などを多く含む緑黄野菜。 ■ハウス栽培では主茎を摘芯後、1~3次側枝が伸び、長期間にわたる収穫が可能。 裁 ③初期生育の確保(株養成) と摘心管理 所得の目安(1a当たり) 100kg 収 量 780円/kg 市場単価 販売金額 7.8万円 所得率(6割) 4.6万円 (1)オータムポエムの生育特性 培 ■発芽までの日数は20~30℃で約3日。(15℃では約5日) ■は種期が早いほど草丈が大きくなり、総収量も多くなる傾向。収穫開始も早まる。 管 ■は種期が遅れると、低温で株が大きくなれずに花芽分化が始まり、生育量不足になりやすい。 理 (2)適する土壌条件 ■根は浅根性で、乾燥や湿害に比較的弱いため、有機質に富み、排水性・保水性の良いほ場が良い。 の ☆間引く苗は? ポ 2、は種~定植までの管理 (1)は種・育苗 イ ①直 は ン ト 1 ・生育が極端に早い、遅いもの ・子葉が小さい、左右非対称、徒長するもの 6~9mℓ/a、 1~3粒まき ・は種量 → ・間引きは本葉3枚程度の頃に、1本立ちにしましょう。(遅れると軟弱徒長となるので注意。) ・ポットに欠株用の補植苗も準備しましょう。 ②移植(育苗) ☆移植する場合の注意 3mℓ/a、 1粒まき ・育苗期間が長く、苗が徒長した場合は ・は種量 → 深植えするように定植しましょう。 ・セルトレイ(128穴)を使い、は種しましょう。 ・は種後にたっぷりかん水し、被覆資材等で保温しましょう。 ・補植する場合は、定植日に合わせて ・苗箱は上げ床し、発芽揃いまでは乾燥しないよう注意しましょう。 ・育苗日数15~20日、本葉2枚程度とし、その後すぐに定植しましょう。 計画的に播種しましょう。 は種に適した時期 直 は 9月下旬~10月上旬 移 植 9月中旬~ 9月下旬 (2)施肥 ■生育期間が長いので、堆肥や有機質肥料で土づくりを十分に行いましょう。 施肥例(kg/10a) 肥 料 名 施 用 量 N P K 堆 肥 800~2,000 150 ※ 粒状苦土炭カル 基肥 MMB 燐 加 安 14 号 14 10 13 100 ニュースーパーユーキ90 3 3.6 3 60 3.5 1.4 2.8 追肥 くみあい液肥2号 35 合 計 20.5 15.0 18.8 (うち化成肥料合計) 17.5 裁 11.4 15.8 ※堆肥や肥料の施用量は、前作や土壌分析結果等を考慮して加減しましょう。 培 (3)ほ場の準備 ①うねづくり ・直は→ うね幅140㎝、株間40~50㎝、条間40㎝、2条千鳥 管 ☆参照 ●は種時期と株間の目安 は種時期 株間(㎝) 40~50 9月中旬~下旬 10月上旬~ 35~40 ●ハウスの大きさとうね数の目安 ハウス間口 うね数 3間(5.4m) 3 3間半(6.3m) 4間(7.2m) 3~4 うねづくり(標準) 条間40㎝ ・移植も同様 ※は種時期により、株間を調整しましょう。(右表☆参照「は種時期と株間の目安」) 理 株間40㎝ の ②マルチ、防虫ネットなど イ ・マルチはグリーンとし、雑草対策と保温を図りましょう。 ・マルチ内にかん水チューブを敷いて、かん水手段を確保しましょう。 (マルチ内かん水で病気の原因となるハウス内の湿度を抑えましょう。) ・ハウスの開口部やサイドに防虫ネットを張り、害虫の侵入を防ぎましょう。 ン ③は種(移植) ト ・移植の場合、本葉2~3枚程度で10月中旬までに定植しましょう。 ・前作も考慮して、は種前に根こぶ病やネキリムシ等の病害虫対策を行いましょう。 ・定植前に液肥(500倍程度)をかん水と一緒に与え、活着を早めましょう。 ポ 2 3、栽培管理 (1)かん水 ■活着までは水分を切らさないように、株元を中心にこまめにかん水しましょう。 ■活着後は、根はり促進と過湿対策のため、控え気味にしましょう。 ■収穫が始まったら、乾燥しないように天気の良い日を選んでかん水しましょう。 (2)主茎の摘心 ■主茎の蕾が摘めるようになったら(1~2花開花程度)摘心しましょう。 ■出蕾までの株の生育に応じて摘心時期を調整しましょう。 ■摘心したすぐ脇から側枝が伸びてきたら、再度摘心を図りましょう。 ■出蕾時に下葉が5枚以下の弱株は、主茎と一緒に弱い一次側枝も間引きましょう。 うね高20㎝ まき床 90㎝程度 通 路 50㎝程度 ●換気・保温・温度管理の目安 生育ステージ は 種 管 理 の ポ イ ン ト 発芽まで20~30℃で4日、15℃で7日かかる。 活着~10月末まで、日中は25℃を目安に換気し、 移植~生育初期 夜間も解放して寒気に慣らす。 20℃以下になる場合は、サイドを閉めて保温する。 湿度が上がりすぎないように、晴れた日や25℃以 上になった場合には換気する。 収穫開始以降 マイナス2℃以下で凍霜害発生、内張りカーテンや 被覆資材等での保温対策が効果大。 ↓摘心位置(早い) ↓摘心位置(適期) ↓摘心位置(遅い) 4、収穫 ■主茎の摘心後、20~30日で一次側枝の収穫が始まる。 ■茎の長さが30㎝以上になったら、開花が進まないうちに、順次収穫を始めましょう。 ■1次側枝は、下葉を2~3枚残せるくらいまで伸ばしてから収穫しましょう。 ■1次側枝で上位節から伸びるものや、2次側枝以降は収穫する太さを見ながら下葉を残しましょう。 ●残す下葉の枚数の目安 切り口が ボールペン(1㎝)以上 鉛筆(8㎜)程度 もっと細い 2 葉 1 葉 残さない 一次側枝 裁 5、追肥 培 管 理 2次側枝 ■定植後の草勢が弱い場合は、早めに追肥して株の根張りを良くしましょう。 ■葉色が淡くなる前に、株元に液肥(500倍程度)を施用しましょう。 ■その後は草勢に応じて、約20日おきに施用しましょう。 (施肥例) 二次以降の側枝 3次側枝 摘芯 1次側枝 くみあい液肥2号 → 液肥(200㏄)+水(100リットル)/アール の 6、葉かき、土寄せ ポ イ ■黄化した葉や病害虫被害葉は随時摘みましょう。 ■一度に大量に摘葉すると草勢が落ち、側枝が細くなるので注意しましょう。 ■主茎の大きな葉を放置すると茎が曲がるため、収穫が始まったら古葉は徐々に摘葉しましょう。 ■摘葉した葉は、出来るだけ圃場外へ持ち出し、圃場を衛生に保ちましょう。 主茎 オータムポエムの形態 ン 7、発生しやすい病害虫の特徴と対策 病害虫 ト 3 根こぶ病 白さび病 菌核病 ネキリムシ 特徴・発生要因 根にコブができ、葉がしおれたり生育不良になる。生育初期に発病 した株ほど被害が大きく、連作が原因となることが多い。 対 策 アブラナ科の連作をしない。石灰を施用 し、pHを中性に近づける。排水対策。 葉裏に白色でやや盛り上がった菌体や粉を生じる。葉表には黄色斑 紋を作る。肥切れで発病しやすい。 密植部分を間引き、風通しを良くする。排 水対策。発病葉の除去。肥切れさせない。 20℃前後で湿度が高い時に発生しやすい。茎が褐変し、表面に白色 マルチなどで湿度を上げない。発病葉の摘 綿毛状のカビが付く。進むとネズミフン状の菌核を作る。 除。風通しを良くする。 タマナヤガやカブラヤガの幼虫で、日中は地中に潜り、夜間に活動 する。幼苗の株元や葉などを食害する。 アブラムシ 多発すると、葉が萎縮し黒く汚れる。生育も遅れてしまう。 コナガ アオムシ ネビジン粉剤(播種前) ランマンフロアブル ジーファイン水和剤 ヨネポン水和剤 Zボルドー 予防・捕殺に重点を置く。周辺やほ場の除 草に努める。 ガードベイトA ダイアジノン粒剤5(播種時) ハウス周辺の衛生管理、サイドネット、発 生株の引き抜きが効果大。 モスピラン顆粒水溶剤 スタークル顆粒水溶剤 7~8㎜程度の小さなアオムシが、葉の表皮を残し、かすり状に食害 葉裏に生息するので、良く薬剤がかかるよ する。網目状に多数の穴を開ける。 うに防除する。 葉脈を残し、荒く食害する。フンも幼虫も緑色でヨトウムシと区別 できる。 適用薬剤 若齢幼虫は葉裏に多いので、良く薬剤がか かるように防除する。 アファーム乳剤 フェニックス顆粒水溶剤
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