ご参考資料 ピクテ・マーケット・マンスリー 2014年1月発行 バイオ医薬品市場 Pictet Market Monthly 2013年12月のバイオ医薬品市場 2013年12月のバイオ医薬品関連株式市場は、米国において景気の回復傾向が続く中、当面は低金利政策を継続 すると米連邦準備制度理事会(FRB)が示したことから株式市場が上昇し、バイオ医薬品関連株式も堅調な動きとな りました。 バイオ医薬品関連企業の株価動向 2013年12月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、 配当含まず)は月間で上昇となりました。 承認関連のニュースでは、ギリアド・サイエンシズ(米国)の C型肝炎治療薬「ソホスブビル」が米国食品医薬品局 (FDA)の承認を受けました。また、ユナイテッド・セラピュー ティクス(米国)の肺動脈高血圧症経口治療薬がFDAから 承認を受けました。テラバンス(米国)の慢性閉塞性肺疾患 治療薬「アノロ・エリプタ」もFDAからの承認を受けました。 治験関連のニュースでは、セルジーン(米国)が第55回米 国血液学会(ASH)年次総会で多発性骨髄腫患者向けの 治療薬候補のフェーズ3での良好な治験結果を発表しまし た。また、ジェロン(米国)は骨髄線維症治療薬候補で、カ リョファーマ・セラピューティクス(米国)は白血病等の治療 薬候補で、アクセレロン・ファーマ(米国)は遺伝性の貧血 治療薬候補で良好な治験結果を発表しました。また、アリ アド・ファーマシューティカルズ(米国)は、重篤な副作用リ スクの懸念から一時販売停止となっていた白血病薬の販 売再開を発表し、株価が上昇しました。一方、ミリアド・ジェ ネティクス(米国)は、遺伝子検査費用の払い戻しが半減 するとのニュースを受けて株価が下落しました。 M&A(合併・買収)関連ニュースでは、バイエル(ドイツ)が アルジェタ(ノルウェー)を買収することで合意しました。ま た、オンコメッド・ファーマシューティカルズ (米国)は、セル ジーンとがん治療薬の共同開発/販売で合意しました。 今後のバイオ医薬品市場見通し 医薬品価格引き下げ圧力の高まりなどのマイナス材料もあ るものの、ここ最近の大型医薬品の承認や、有望な新薬の パイプラインの動向から、バイオ医薬品関連企業群は引き 続き成長が期待できると考えており、今後数年にわたって ヘルスケアセクターを上回る売上成長が期待できると見て います。 こうした成長性に加えて、一般的に期待感が低くなっている 中で、良好な治験結果が示されれば、中長期的にはバイ オ医薬品関連企業の株価は引き続き上昇基調が期待でき ると考えます。しかし、ここ最近、バイオ医薬品関連企業の 株価は良好なパフォーマンスを続けていることもあり、バ リュエーション(投資価値評価)水準は上昇しています。 ピクテ投信投資顧問株式会社 成長への期待感は株価に織り込まれつつあり、今後、今 の予想を上回る決算や治験結果を発表することは徐々に 難しくなっています。また、予想を下回る決算や治験結果 を発表する企業も出てくる可能性も否めないため、注視 が必要と考えます。 大型株と中型株を中心に、画期的かつニーズが高く将来 性が期待される薬品や、既存薬に無い特徴を有した薬品 で、開発の最終段階に近づいている企業に注目が集まる と考えます。 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更 される場合があります。) バイオ医薬品株価指数 (ナスダック・バイオテック指数)の推移 2013年12月31日時点 前月比 過去3ヵ月 過去1年 ナスダック・バイオテック 指数(ドルベース) ナスダック・バイオテック 指数(円換算ベース) ダウ工業株30種平均 指数(円換算ベース) 円/ドル レート (参考) 円/ドル レート PSR (実績ベース) 当月 105.39 8.2 1.3% 8.3% 65.6% 4.2% 16.7% 101.6% 6.0% 18.1% 54.0% 2.9% 7.8% 21.7% 前月 102.42 8.1 3ヵ月前 97.75 7.5 1年前 86.58 5.1 過去3年 過去5年 過去10年 ナスダック・バイオテック 指数(ドルベース) ナスダック・バイオテック 指数(円換算ベース) ダウ工業株30種平均 指数(円換算ベース) 円/ドル レート 144.2% 224.8% 227.2% 215.9% 276.0% 221.9% 85.2% 118.7% 56.0% 29.3% 15.8% -1.6% (参考) 3年前 5年前 10年前 円/ドル レート 81.49 91.03 107.13 PSR (倍、実績ベース) 4.5 4.8 9.3 ※為替レートは対顧客電信売買相場の仲値 ※PSR:株価売上高倍率。2013年12月末時点のナスダック・バイオテック 指数構成銘柄を基に算出 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問株式会社作成 記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考情報であり、 その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。また、記載された過 去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 2 ご参考資料 Pictet Market Monthly バイオ医薬品市場 今後製造承認・販売が期待されるバイオ新薬 (ピーク時予想売上高2.5億ドル以上) ナスダック・バイオテック指数 (期間:過去10年、月次、ドルベース) 薬品名 会社名 2,800 治療対象病名 承認・ 販売目標 ゼルリックス ニュ ーパス ポマリドミド セルジ ーン T-DM1 イミ ュ ノジ ェン BG-12 バイオジ ェン・ アイデッ ク アルファラディン アルジ ェタ ブレオ/レルバー 2,400 2,000 1,600 1,200 800 テ ラバンス 400 0 03年12月 06年12月 09年12月 12年12月 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問株式会社作成 ナスダック・バイオテック指数とPSR (期間:過去16年、月次、ドルベース) 2,600 2,400 2,200 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 97年12月 倍 30 ナスダック・バイオテック指数(左軸) 25 PSR(右軸) 20 15 ポナチニブ アリア ド・ ファーマ シュ ーテ ィカルズ アブラキサン セルジ ーン QVA149 ベクチュ ラ・ グループ マシテンタン アクテ リオン GS-7977 ギ リアド・ サイエ ンシ ズ ヘプリサブ ダイナバクス・ テ クノロジ ーズ チボザニブ アヴェオ・ ファーマシュ ーテ ィカルズ レバデックス M APファーマシュ ーテ ィカルズ SCリツキサン ハロザイム ・ セラピュ ーテ ィクス/ ロシュ GALNS バイオマ リン・ ファーマシ ュ ーテ ィカルズ rhFVIII-Fc バイオジ ェン・ アイデッ ク 10 ソリリス 5 出所:各種資料を使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成 アレクシ ョン・ ファーマシュ ーテ ィカルズ 01年12月 05年12月 09年12月 急性片頭痛 2 0 1 3 年1 月承認・ 販売 再発性/難治性多発性骨髄腫 2 0 1 3 年2 月承認・ 販売 乳がん 2 0 1 3 年2 月承認・ 販売 多発性硬化症 2 0 1 3 年3 月承認・ 販売 前立腺がん 2 0 1 3 年5 月承認・ 販売 慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ぜんそく 2 0 1 3 年5 月承認・ 販売( 米、 C OPD) 2 0 1 3 年1 1 月承認・ 販売( 欧州、 C OPD、 ぜんそく ) 慢性骨髄性白血病(適応拡大) 2 0 1 3 年7 月承認・ 販売( 欧州) すい臓がん(適応拡大) 2 0 1 3 年9 月承認・ 販売 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 2 0 1 3 年9 月承認・ 販売 肺動脈高血圧 2 0 1 3 年1 0 月承認・ 販売 C型肝炎 2 0 1 3 年1 2 月承認・ 販売 B型肝炎(ワクチン) 2 0 1 4 年第1 四半期以降 腎細胞がん 2 0 1 4 年第1 四半期以降 急性片頭痛 2 0 1 4 年第1 四半期以降 非ホジキンリンパ腫(皮下注射) 2 0 1 4 年第1 四半期以降 モルキオ症候群 2 0 1 4 年第1 四半期以降 血友病A 2 0 1 4 年第1 四半期以降 志賀毒素産生大腸菌由来尿毒症候群 (適応拡大) 2 0 1 4 年第1 四半期以降 今後のバイオ関連学会予定 0 13年12月 ※PSR:株価売上高倍率。2013年12月末時点のナスダック・バイオテック 指数構成銘柄を基に算出 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問株式会社作成 記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考情報であり、 その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。また、記載された過 去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。 開催期間 学会名 2014年2月28日~3月4日 米国アレルギー・喘息・免疫学会議 (AAAAI) 2014年3月29日~3月31日 米国心臓学会議(ACC) 2014年4月5日~4月9日 米国がん研究会議(AACR) 2014年4月26日~5月3日 米国神経学会議(AAN) 2014年5月23日~5月25日 アジア太平洋骨代謝会議(IBMS) 2014年5月30日~6月3日 米国がん治療学会議(ASCO) 2014年6月11日~6月14日 欧州リウマチ学会議(EULAR) 2014年6月12日~6月15日 欧州血液学会議(EHA) 2014年6月13日~6月16日 欧州高血圧学会議(ESH) 2013年6月13日~6月17日 米国糖尿病学会議 (ADA) 2014年6月21日~6月24日 米国内分泌学会議(ENDO) ※表に掲載の学会の開催期間は変更、延期、中止されることがあります。 出所:各種資料を使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場 の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将 来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用 目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。● 投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象で はありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、 会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。 2 2
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