ガレージのパラドックス 龍谷大学理工学部数理情報学科 T060017 岡本 喜太 指導教員 飯田 晋司 概要 卒業論文のテーマを考えるにあたって、興味のある事柄を文献で読んだり、インターネ ットを見たりして調べてみた。その中の 1 つが相対性理論だった。相対性理論の文献や過 去の論文を読んでいく中で、相対性理論を考えていく中で起こってくる『パラドックス』 というものに興味を惹かれるようになった。しかし、論文を書き始めるにあたって、私に は相対性理論についての知識が全くと言っていいほど無かった。学べば学ぶほど驚かされ ることばかりであった。存在は知っていても内容については全く知らなかった相対性理論 を私は面白いと思えた。相対性理論は、名前だけ聞いていると大層なものに感じて触れる 機会もないまま過ごす人が多いのではないかと思う。そんな人に相対性理論について少し でも理解してもらえるように、教えてあげられるようになりたいと思いこのテーマを選ら んだ。その中で『ガレージのパラドックス』を持ち出したのは、私が最初に興味をもつき っかけとなったパラドックスならば同じように興味を持ってくれる人がいるかもしれない と思ったことと、内容が車とガレージという日常近いものを取り扱っていて、理解しやす いのではないかと考えたからである。 第 2 章では相対性理論の基本である『光速度不変の原理』について説明している。マイ ケルソン・モーレーの実験より、光の速さがどんなときでも常に一定であることを示す。 第 3 章の『時間』では慣性系の違いによる時間のずれについて説明する。第 4 章『ローレ ンツ変換』は慣性系から慣性系への変換について示す。第 5 章『ガレージのパラドックス』 では前章までを踏まえて、車とガレージの慣性系による違いから生じる矛盾について考え ていく。 相対性理論について学んでいくと、今回取り上げたガレージのパラドックス以外にもた くさんのパラドックスがあることがわかる。時間の都合上ガレージのパラドックスしか説 明することができなかったが、今後他のパラドックスについても説明することができるよ うになりたいと思う。そしてこの論文では、相対性理論の中でも特殊相対性理論と呼ばれ る範囲のほんの一部しか説明できていない。相対性理論には一般相対性理論と呼ばれるも のもあり、私は説明どころか学べてすらいないため、これから学んでいきたいと思う。 目次 第1章 はじめに 1 第2章 光速度不変の原理 2 第3章 時間 5 3-1 相対性原理 5 3-2 同時刻の相対性 5 3-3 時間の相対性 6 3-4 ローレンツ収縮 8 10 第4章 ローレンツ変換 4-1 ローレンツ変換 10 4-2 ミンコフスキー時空 12 17 第5章 ガレージのパラドックス 5-1 ガレージのパラドックス 17 5-2 ガレージのパラドックスを解く 17 20 第6章 まとめ 参考文献 -i-
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