国立東京工業高等専門学校 様 導入事例(PDF形式)

Essential document and file management
教育機関
お客様プロフィール
名称:
~ 個人情報保護、使いやすくセキュアな
ファイル管理をめざして ~
独立行政法人国立高等専門学校機構
東京工業高等専門学校
Tokyo National College of Technology
創立:1965年(昭和40年)4月1日
学校業務の中で、個人情報を確実に保護したい、また、
より使い勝手のよいファイルサーバによって、教職員の負
担をなくしたい。こうしたねらいから、国立東京工業高等
専門学校(東京高専)は、2005年、アシストマイクロ社の支
援によって、Xythos WebFile Server(WFS)を導入しまし
た。教職員からの評価は高く、全学での利用も視野に
入っています。
導入までの背景
東京高専がXythosを導入したきっかけは、教職員の使うグループウェアのリプレイスを計画したことに
あります。同校では従来、グループウェアのファイル管理機能を利用していましたが、教職員からは使
いにくいと指摘されていました。また、プラットフォームがWinNTベースであり、OSのサポートが終了し
ていたため、アップデートができず、セキュリティ上も課題となっていました。
そこでまずグループウェアをASPサービスを利用したものにリプレイスしました。またファイルサーバに
ついても、グループウェアに組み込まれたサーバではなく、新規に使い勝手のよいものを導入すること
になりました。一連の計画は、電気工学科助教授でネットワーク管理室長の舘泉雄治氏が中心となっ
て進められました。
Xythos選択の理由
東京高専のファイルサーバ選択の方針は、(1)Windowsベースのプラットフォームは管理が煩雑であ
るため、UNIXベースにする、(2)外部からWebベースでファイルサーバにアクセス可能にするが、セ
キュリティ上、FTPサーバのようにポートをいくつも開放することは避ける、(3)使い勝手を良くするため
にファイルをマウントできるようにする、の三つです。この方針を実現するには、WebDAVをサポートし
ているファイルサーバが、唯一の選択肢だと判断されました。
アシストマイクロ社では、こうした東京高専の要望に応えて2004年2月、Xythos導入のコンサルティン
グを開始しました。これはアシストマイクロ社がXythosを日本で正式にリリースする以前のことです。
設置学科:5学科
機械工学科,電気工学科,電子工学科,
情報工学科,物質工学科
専攻科:3専攻
電気電子工学専攻、物質工学専攻、
機械情報システム工学専攻
学生数:
1,100名
教職員数: 150名
所在地:
〒193-0997
東京都八王子市椚田町1220-2
URL:http//www.tokyo-ct.ac.jp
高等専門学校の特色
平成16年4月に独立行政法人国立
高等専門学校機構が設置され、従来、
国が設置した55の国立高等専門学
校は機構が設置したものとなりました。
1学級40名という少人数教育の特性
を活かし、充実した教育内容を提供し
ており、特に実験・実習を重視し、理論
と実践を兼ね備えた技術者を養成し
ています。
また、5年間の教育課程の上に、より
高度な専門知識と技術を教授する2
年制の専攻科があり、課程を修了し、
申請が認められれば学士の学位が取
得できます。
舘泉 雄治氏 プロフィール
導入の目的
国立東京工業高等専門学校
ネットワーク管理室長
電気工学科 助教授
専門分野:
計算機工学、ソフトウェア工学
著書:
東京高専のXythos導入には二つの目的があります。一つ
は情報保護です。個人情報保護法の施行もあって、教育
機関においての個人情報保護はますます重要になってい
ますが、ささいな送信ミスによっても情報漏洩は起こりうる
ため、メール添付によるファイルのやりとりの全廃をめざしま
した。
もう一つは、同校で一時的に増えていたファイルサーバの
台数削減です。それにより管理の負担を減らし、ウイルス
対策などを確実に行うことが目的です。
ネットワーク管理室長:舘泉 雄治様
2005.4
1994.3
C・C++入門 計算機システム
コロナ社
森北出版
導入までのステップ
2004年6月、まず1ヵ月間、製品評価版(Evaluation Edition)を使う期間を設けました。教
職員15名から20名に使ってもらい、感触を確かめました。Xythosは非常にシンプルなので
特別な指導も必要なく、基本情報を与えるだけですぐ全員が使いこなせるようになりました。
導入効果
~ 学外からの業務が安心、快適に ~
東京高専では、ディレクトリを、教職員の個人用ディレクトリと、各組織(学科、委員会)用に
分けました。教職員は日中は授業などで多忙なため、自宅で、成績表や奨学金申請書の
作成作業をしたいという要望があります。しかし成績、生徒の家庭状況などの個人情報を
扱う必要があり、パソコンやUSBメモリに必要ファイルをコピーして校外に持ち出すことはで
きません。もちろんメールでの添付ファイルのやりとりも危険です。そこでXythosを利用し、
個人用ディレクトリには1GBを割り当て、必要なファイルをアップしておくようにしました。こ
れにより教職員はインターネット経由で、学外から仕事ができるようになりました。
また、想定外の利用方法として、教職員が学会などで撮影した写真を、Xythosのチケッ
ト機能を使って配布するなど、学外との交流への活用があります。
国立東京工業高等専門学校
Xythos運用開始:2005年10月1日
Xythos利用者: 教職員
~ メール主体の文化を変革する ~
舘泉氏は、東京高専の情報管理部門の責任者として、Xythos導入を機に、従来のメー
ル文化の改革をめざしています。その表れが以下の四つの方針です。これにより、重要な
情報が埋没することがなくなり、セキュリティ水準も向上すると期待しています。
1.見ても見なくてもよい情報は、グループウェアの掲示板機能を利用。
2.必読の情報はグループウェアの回覧板機能を利用。
3.ファイルのやりとりは、Xythosで生成するEメールリンクを掲示板もしくは回覧板に貼り付
ける。
4.メールへのファイル添付は徹底して禁止する。
導入後の感想
Xythos Webインターフェース
ログイン画面
Xythosの機能はもちろん、アシストマイクロ社の綿密な打ち合わせ、導入の支援、技術サ
ポートに満足しています。製品評価版(Evaluation Edition)の試用期間中から、教職員か
らは「非常に使い勝手がよいため、Xythosなしでは生活ができない」という意見が出たほど
です。試用期間終了から本格運用までの間は、一旦サービスを止めましたが、早く本格
運用してほしいという声が寄せられました。 本格導入に入ってからも、ブラウザで簡単に
使うことができ、「軽くサクサク動く」と好評を得ました。従来のシステムの中でもトップクラス
の満足度です。
Xythosがマルチプラットフォームであることも役立ちました。東京高専では当初、Xythosの
サーバOSをUNIXベースにする予定でしたが、コストメリットを検討した結果、MacOSX
ServeG5に決定しました。サポート体制、セキュリティ体制、コストパフォーマンスは満足の
いくもので、予定よりもかなり低価格でのシステム構築・導入が実現しました。
今後の展開
Xythos Webインターフェース
ユーザのホームディレクトリ
Xythosは学校のカラーリングに合わせ
たLook&Feelカスタマイズが容易です。
本格導入後、教職員が個人利用している段階ですが、東京高専では今後、旧ファイル
サーバ内のファイルをすべてXythosに移行、組織間でのファイル共有をめざす予定です。
来年度予算が付けば、教職員だけでなく、全学生の利用に広げる計画です。全学生に導
入した際には、Eメールによるファイル添付は、全学で廃止します。
学生がXythosを利用する大きな目的は、レポートの提出などによって、授業の効果を一
層高めることです。もちろん学生へのサービスという点でも役立ちます。さらに、全学での
Xythosの活用は、東京高専のアピールポイントの一つとなり、間接的に応募者増大につな
がることを期待しています。
東京高専では、Xythosを利用し、学校のオフィシャルページとは別に、学科ごとのホーム
ページの公開をめざしています。学校レベルでの承認が必要なオフィシャルページのコン
テンツと違い、学科ごとのコンテンツは各学科に責任者に任せることができますから更新頻
度を上げ、より魅力あるホームページを作ることができます。Xythosを利用すれば、コンテ
ンツ格納ディレクトリの管理権限を各学科責任者に与える事ができます。各責任者の管理
のもとにコンテンツの更新や追加が柔軟にできますし、特定の学科の生徒のみ閲覧できる
ようにすることも簡単です。