市町村における虐待防止活動の課題 - PandA-J

行田市における児童、高齢者及び障害者に
対する虐待防止の取り組みについて
行田市健康福祉部福祉課
トータルサポート推進担当
保健師 認定心理士 野村政子
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児童、高齢者及び障害者に対する
虐待の防止等に関する条例
○平成17年6月、「児童、高齢者及び障害者に対する虐待の防
止等に関する条例」施行
・児童・高齢者・障害者とも守るべき人権は同じもの
・虐待事例への迅速な対応は、組織内連携体制がないとでき
ない
→児童、高齢者、障害者の一体的な対策づくり
2
行田市虐待防止システム
•
•
•
•
虐待防止ホットライン(フリーダイヤル、24時間・365日受付)
虐待防止協議会
緊急度判定会
処遇検討会、要保護児童対策地域協議会
3
行田市虐待防止ネットワーク図
虐
待
事
案
発
生
北埼玉地域自立支援協議会
北埼玉障害者生活支援センター運営委員
会
北埼玉地区障害者相談支援事業定例会
行田市役所
通告
行田市虐待防止ホットライン
虐待防止協議会
通告受理
埼玉県立大学教授
行田市医師会
弁護士
熊谷児童相談所
行田市民生委員・児童委員連合会
加須保健所
行田市保育協議会
行田警察署
行田市障害者団体連絡協議会
行田市教育委員会学校教育部
埼玉県老人福祉施設協議会北埼玉支部 熊谷人権擁護委員協議会行田部会
さいたま地方法務局熊谷支局
被虐待者の安全確認
虐待緊急度判定会
ポ ト
ーー
ト タ
ル
サ
北埼玉地区障がい者相談支援事務担当者事例検討
会
被虐待者処遇検討会
福祉課
子育て支援課
高齢者福祉課 保健センター
人権推進課
男女共同参画推進センター
生活課(消費生活相談)
要保護児童対策地域協議会
同行
サービス介入ネットワーク
早期発見・見守りネットワーク
居宅介護支援事業所
市民
施設
地域包括支援センター相談協力員
相談支援事業者
地域包括支援センター 民生委員 自治会
サービス事業所
保健協力員
日常生活自立支援事業
居宅介護支援事業所相談支援事業者
消費生活相談員
社会福祉協議会
医療機関
医療機関
北埼玉障害者生活支援センター
施設
サービス事業所
警察署
施設
4
市町村障害者虐待防止活動の課題
• 家族全体への支援が必要であるため複数の担当のかかわりが必要であ
る。縦割りの組織では活動が不十分になりがちである。
<課題>
組織的対応が必要である。
保健医療福祉等関連分野との連携が取りやすい組織が必要である。
職員が権利擁護に対する高い意識を持たなければならない。
職員の専門性の確保
地域を基盤とした支援ネットワークを充実する必要がある。
5
行田市の対策
• ふくし総合窓口(平成20年4月~)
○制度のすきま・縦割り行政の弊害をなくし、一人ひとりの市民を生涯を
通じて支援する。
○トータルサポート推進事業
・地域福祉活動への市民参加を推進するために、職員の横のつながり
を作る。
・社会変化により市町村に求められている専門性の高い支援が可能と
なるよう、職場内研修を充実し、知識共有・知識創造に努める。
(トータルサポート推進担当23名、内兼務20名)
6
組織体制(平成23年度)
トータルサポート推進担当 23名(次長、社会福祉主事14名、保健師7名、社会福祉士1名)
福祉課
健康福祉部次長兼福祉課長(指揮官)
社会福祉担当1名
生活保護担当5名
障害福祉担当4名
子育て支援課
高齢者福祉課
介護認定担当1名
保健センター
20名
高齢福祉担当4名
介護保険担当1名
兼
務
子育て支援担当1名
保育担当1名
トータルサポート推進担当2名専任
成人担当1名
母子担当1名
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地域福祉推進市
基本理念
悲惨な孤立死、虐待などを1例も発生させない地域づくり
• 平成21年度 新規事業(厚生労働省社会・援護局地域福祉課所管)
• 趣旨
市町村と国とが協働して地域福祉推進に取り組むため、モデル事業の実
施やその効果検証、地域福祉推進ネットワークの形成、意見交換の実施、
先駆的取り組みの情報発信等を行うことを目的とする。
<内容>
1 安心生活創造事業(行田市では「地域安心ふれあい事業」)の実施
2 先進的取組事例や地域福祉に関する各種データの提供、国との意見
交換会の実施
3 地域住民への地域福祉活動に関する周知広報
○平成21年度、全国52市町村→58市町村
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行田市 地域安心ふれあい事業
○ 国庫補助(平成21年度~平成23年度)
①ふれあい見守り活動
市と社会福祉協議会が連携し、市民、自治会長や民生委員、関係機関によるネット
ワーク構築を進め、見守り体制の充実を図る。
(小学校区単位→自治会単位→班単位・・・)
②いきいき・元気サポート制度
市と社会福祉協議会が連携し、支援が必要な高齢者等の日常生活を支えることを目
的として、市民を主体とした活動団体との連携により、地域の助け合い、支えあいの
ボランティア(いきいき・元気サポーター)活動を推進する。いきいき・元気サポーター
は、活動団体の派遣調整により、支援が必要な高齢者等の見守り、買い物支援など
を行う。サポーターは謝礼として商店共通商品券を受け取ることができる仕組み。
○ 埼玉県 地域支え合いの仕組みづくり
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地域ケアネットワーク=「住民が中心である」
対象者別ではなく全ての人の権利擁護を理念に掲げ、地域福祉推進対策と連動して進めることが有効
自助
共助(住民同士の支えあい)
地域福祉対策
(地域安心ふれ
あい事業)で充
実させる
フォーマルサービスと
インフォーマルサービスの
連携、調整 (コミュニティ
ソーシャルワーク)
トータルサポート推進担当
(コミュニティソーシャルワークと公的サービス)
虐待防止ネットワーク
関係機関(地域包括支援センター、障害者相談支
援事業所、子育て支援センター、医療機関、サービス
事業者、警察、学校、保育園、幼稚園、企業・・・・・)
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予防対策としての地域づくり
○市町村組織内連携体制を基盤として住民と協働で
地域ネットワーク構築を進める。
・住民による自助・共助と、
・保健医療福祉関係者・地域包括支援センター・市町村によ
る公的サービスの、重層的な見守り・支援体制を目指す。
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北埼玉地区におけるこれまでの取り組み
1障害者虐待事例検討
障害者相談支援事業事例検討会 平成23年12月22日(木)
講師 埼玉県障害者自立支援課、埼玉県障害者相談支援専門員協会、
埼玉県発達障害福祉協会
2虐待防止に関する啓発
バリアフリー講演会における講演と行政説明 平成24年1月21日(土)
3北埼玉地域自立支援協議会で協議
障害者虐待防止法施行に向け、権利擁護・虐待防止部会設置について了承を得た。設置に
向け事務局で準備を進めることになった。
4北埼玉地区社会福祉法人職員研究会における虐待防止研修
平成24年2月15日(木)14時~16時
・職員研究会(約40名)にて虐待防止の演習形式の研修を実施。
・社会福祉法人から講師依頼があり、行田、加須、羽生の市職員が講師を務めた。
・地域ぐるみの虐待防止に取り組むことについて申し合わせた。
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平成24年度事業計画
1 業務マニュアル・指針等の策定
・北埼玉地区相談支援事業定例会で検討
2 市町村虐待防止センターについて、地域住民、地域の関係
機関等へ明示
・広報誌(9月号)
・関係機関対象の研修会(7月)
3 地域の関係機関との連携のための検討会議の開催
・権利擁護・虐待防止部会の設置(構成員については北埼玉
地区相談支援事業定例会で検討)
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