Ⅱ 行財政改革の必要性

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行財政改革の必要性
第3次行政改革の総括
本市は、平成10年9月10日に第3次行政改革大綱を、平成11年3月25
日に実施計画を策定するとともに、その進捗状況について必要な助言及び提言等
を行うために行政改革推進管理委員会を設立し、目標達成に努めてきたところで
あります。
平成10年度から平成14年度までの行政改革により、ごみ有料指定袋制度の
導入、納税貯蓄組合制度の廃止、旅費規程の見直し、法令に定めるものを除く審
議会委員数の見直し、外郭団体に派遣していた職員の引き揚げなど事務事業の見
直しを行い、経費の削減に取り組んだところであります。
また、各窓口のロウカウンター化、住民票自動交付機の設置、戸籍業務の電算
化、かけ橋通信の導入などによる市民サービスの向上に、さらには、地域イント
ラネット基盤整備事業を実施し、庁内 LAN を構築することによる行政の情報化
の推進に取り組んできたところであります。
この取り組みにより、一定の成果を上げることができましたが、ごみ・し尿収
集業務や給食センターの民営化、使用料・手数料の改定等は未実施のままであり、
更なる組織機構の見直しや事務事業の見直しを進めなければならないと思われ
ます。また、行政改革推進管理委員会のチェック機能についても更に充実・強化
していく必要があると思われます。
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地方財政の状況
現在の地方財政は、長期化する景気の低迷による地方税収等の落ち込み及び恒
久的な減税による税収の補てんや国の景気対策等による地方債の増発による借
入金の急増により、厳しい状況となっています。
また、国から地方への補助金の削減、国から地方への税源移譲、地方交付税の
見直しを同時に実施する、いわゆる「三位一体改革」による地方交付税等の大幅
な削減により、一層厳しい財政状況であります。
このような状況のため、財政構造の弾力性を判断する各指標はいずれも悪化し
ており、硬直化が懸念される状況にあります。
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行財政改革の必要性
本市の財政状況は、歳入面においては、自主財源である市税収入が伸び悩む中、
国の三位一体改革の影響によって、地方交付税や国庫補助金が大幅な減額となっ
ている反面、それに伴う税源移譲があまりなされず、深刻な歳入不足に陥ってお
り、非常に厳しい財政状況であります。
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歳出面においても、公債費、扶助費、人件費の義務的経費が増大することによ
り、投資的経費は減少せざるを得ない状況であります。
注
平成15年度決算の主な指標を見ると、財政基盤の強さを示す財政力指数(1)は
注
0.540(平成14年度0.533)、経常収支比率(2)は86.6%(平成1
注
4年度85.9%)、公債費比率(3)は13.2%(平成14年度12.5%)で
あり、また、市債残高は、平成15年度末で19,354,620千円、財政調
整基金などの基金の残高は、平成15年度末で7,057,940千円と年々減
少しております。
今後さらに厳しさを増す財政状況が予想されるため、また、社会経済情勢が大
きく変化する中、行政主体の行政運営から市民と行政の「協働」による都市経営
を目指すためにも、「行財政改革プラン2004」及び「第1次アクションプラ
ン」を策定し、一層の行政改革を推進するものとします。
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