北海道留萌市 はじめに 世界的な高度情報化、グローバル化の進展など、また、日本にお いても人口減少や少子高齢化など、社会が急激に変化しています。 その一方では、残念なことではありますが、教育現場で起きる問 題に的確で速やかな対応が行われず、教育を受ける機会が妨げられ るような事態、さらには、子どもの生命や身体が危険にさらされる 事態が生じています。 これらの課題に対処するために、国においては「教育再生実行会 議」の提言を受け、教育の政治的中立性、継続性・安定性を確保し つつ、地方教育行政における責任の明確化や迅速な危機管理体制の 構築などを図るため、教育委員会制度の見直しを行いました。 留萌市におきましても、教育委員会との意思疎通を図りながら、 市の教育施策を総合的に推進することを目的に、新たに「留萌市総 合教育会議」を設置しました。 この度は、輝き続ける留萌づくりに向けて、総合教育会議を通し て、教育施策の方向性を教育委員会と共有しながら、市が今後進め ていく教育目標を示した「大綱」を制定し、人・文化・地域の魅力 と夢を育てるまちづくりを進めてまいります。 留萌市長 高 -1- 橋 定 敏 1 大綱の位置付け 本大綱は、第5次留萌市総合計画を上位計画とする教育目標として位置づけ、 市の関係する分野の計画と連携・整合性を図りながら策定しています。 法的には、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第1条の3に基づくも のです。 第5次 留萌市総合計画 (平成 19 年度~28 年度) 後期基本計画(平成 24 年度~28 年度) 13 子どもの 育成と支援 留 萌 市 教 育 政 策 大 綱 平成 27 年度 ~31 年度 14 学校教育の 充 実 15 社会教育の 充 実 17 郷土文化・ 歴史の伝承 留萌市立小中学校適正配置計画 (平成 23 年度~29 年度) 総 留萌市学校施設整備・利活用及び 教員住宅整備に関するビジョン 連携 給食センター調理衛生環境改善及び 調理機器更新計画(平成 26 年度~31 年度) 合 計 連携 子どもの読書活動推進計画 (平成 22 年度~27 年度) 画 実 施 子ども・子育て支援事業計画 (平成 27 年度~31 年度) 計 画 連 携 〔地方教育行政の組織及び運営に関する法律〕 第一条の三 地方公共団体の長は、教育基本法第十七条第一項に規定する基本 的な方針を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体の教育、学術及 び文化の振興に関する総合的な施策の大綱(以下単に「大綱」という。)を定 めるものとする。 -2- 3 カ年 2 大綱の対象期間及び体系 本大綱の対象期間は、平成27年度から平成31年度までの5年間とし、対 象期間の中間年を目安に大綱の検証を行うものとします。 留萌市教育政策大綱 (平成 27 年度~31 年度) 基本政策 学校教育 社会教育 子どもの 育成と支援 戦略プログラム 戦略プログラム 関連プログラム 1 確かな学力の向上 を目指す教育の推進 2 豊かな心を培う教 育の推進 3 健やかな体を育む 教育の推進 4 社会の変化に対応 した教育の推進 5 信頼される学校づ くりの推進 6 社会教育の充実 7 郷土文化・歴史の伝 承 -3- 8 子ども・子育て支援 9 青少年の健全育成 3 基本政策 学校教育 子どもたちが安全で安心して学ぶことのできる、また、時代の変化に対応し た教育環境の整備に努めながら、子どもたちの夢と可能性が育つまちづくりを 進めていきます。 【戦略プログラム1】 確かな学力の向上を目指す教育の推進 ■ 確かな学力の向上を図るために、学校教育はもとより、幼児期からの質 の高い良質な教育・保育を受けることができる環境づくりやきめ細やかな 学習指導を行うことができる環境づくりなど、発達段階に応じた切れ目の ない支援に努めます。 ■ 高度情報化、グローバル化する社会で活躍できる留萌っ子を育む環境づ くりに努めます。 【戦略プログラム2】 豊かな心を培う教育の推進 ■ いじめ・不登校などの問題行動や児童虐待などの未然防止に向けて、個々 の実態に即した教育相談の充実に努めます。 ■ いじめや児童虐待などは、学校はもとより、家庭・地域や関係機関など との連携の強化を図り、早期発見、早期解決に向けた取り組みを進めます。 【戦略プログラム3】 健やかな体を育む教育の推進 ■ 子どもたち一人ひとりの体力の状況を踏まえ、地域の様々な資源を活用 しながら、体力の向上や運動の習慣化の取り組みの推進に努めます。 ■ 学校給食を通じた望ましい食習慣の習得や食育の推進に努めます。 ■ 安心・安全な学校給食の提供に努めます。 -4- 【戦略プログラム4】 社会の変化に対応した教育の推進 ■ 少子高齢化が進む中での将来人口のシミュレーションも踏まえた、子ど もたちにとって望ましい教育環境づくりに努めます。 ■ 今後の留萌市における高等学校教育のあり方を考える会など、関係団体 や地域と連携しながら、中学校を卒業した子どもたちが、自分の将来の夢 の実現に向けて、地元の高等学校で多様な選択肢を持って教育を受けるこ とができる環境づくりに努めます。 ■ 廃校となった学校施設や老朽化が進む教員住宅の適正管理に向けて、施 設等の利活用の検討や、計画的な整備等に努めます。 【戦略プログラム5】 信頼される学校づくりの推進 ■ 防犯・防災教育や安全指導の徹底など、安心・安全な学校生活の確保に 努めます。 ■ 子どもたちが安心して学校生活を送ることができるよう、適切な学校施 設の整備等に努めます。 -5- 4 基本政策 社会教育 市民のだれもが心豊かに暮らせる環境づくりに向けて、生涯を通して豊かに 学ぶことができる生涯学習社会の構築に努めます。 また、地域の文化・歴史などの価値を再認識し、後世に伝承していきます。 【戦略プログラム6】 社会教育の充実 ■ 市民が生涯を通して主体的に学び、その成果を活かすことができる機会 の提供や環境づくりに努めます。 ■ 市民が豊かな感性を養い、心豊かに暮らすことができるよう、生涯にわ たって芸術や文化に親しむことができる環境づくりに努めます。 ■ 市民が健康で生き生きとした生活を送ることができるよう、生涯にわた って気軽にスポーツを楽しみ、参加することができる環境づくりに努めま す。 【戦略プログラム7】 郷土文化・歴史の伝承 ■ 郷土の歴史や文化への理解を深めることができるよう、留萌人の歴史や 文化などに触れることができる機会の提供に努めます。 ■ 市民が郷土に親しみや誇りを持って暮らすことができるよう、留萌人の 足跡を再認識し、後世に伝え残していくことに努めます。 -6-
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