G3 - 3 微生物と産業<医薬品> 「マラリア」 荒木 淳一 Q1: 各マラリアの違いや特徴は何か。 Q2: 各マラリアの症状は何か。症状に違いはあるのか 回答: マラリア原虫が侵入してから発症するまでの期間(潜伏期)が熱帯熱マラリアで 12 日前後、四日熱マラリアは 30 日、三日熱マラリアと卵型マラリアでは 14 日程度です。 症状はどれも同じで大差は無いが、熱発作の間隔が、感染するマラリアの種類によって異 なり、四日熱マラリアは 72 時間、三日熱、卵型マラリアは 48 時間ごとに起こり、感染初 期には発熱が持続する傾向が多いです。熱帯熱マラリアは、一般に、他のマラリアと異な り、高熱が持続する傾向があり、平熱まで下がることはほとんどありません。また、症状 も重く治療が遅れると意識障害、腎不全などを起こし、死亡することがあります。 参考文献・URL http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/07_mala.html Q3: 各マラリアの名前の由来は何か。 回答: マラリアの4種類はそれぞれ媒介となる蚊が違うために呼ばれ方が違っています。 三日熱マラリアと四日熱マラリアは、熱発作の起こる状況によって名前がつけられました が、あとの二つは名前の由来がわかりませんでした。 参考文献・URL http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/07_mala.html Q4: 4種類のマラリア予防薬の相違点は何か。 回答: クロロキンは卵型マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア及びクロロキンに感 受性を示す熱帯熱マラリア原虫の赤内型の原虫に効きます。卵型マラリア、三日熱マラリ ア、四日熱マラリア及び未熟な熱帯熱マラリア原虫のガメトサイトステージの原虫にも効 きます。しかし、この薬剤は赤外型の原虫には効果がありません。 メフロキンは比較的新しい抗マラリア剤です。クロロキンのように無性世代の赤内型ステ ージの全てのマラリア原虫に対して有効で、三日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、四 日熱マラリア原虫のガメトサイトに対しても有効です。 プログアニルは合成バイグアニドでピリミジンの誘導体であり、熱帯熱マラリア原虫の赤 外型の原虫に対して高い効果を示しますが、ほかの原虫種についてはまだはっきりしてい ません。 ドキシサイクリンは、無性世代の赤内型の原虫に対して比較的遅い作用を持ち、熱帯熱マ ラリア原虫の初期赤外型の原虫に効きます。 赤内型 赤内型原虫は単一の核を有し、細胞質にはリボゾーム、クリステのない ミトコンドリア、細胞口および食胞が認められ、形態的に栄養型 (trophozoite stage)と見なされます。末梢血中に観察される赤内型原虫は、 ほとんどのものが、この形態を有し、まれに感染型のメロゾイト (merozoite stage、分裂小体)が見られます。 赤外型 肝細胞で無性分裂・増殖した組織型のことです。 ガメトサイト ガメトサイトステージは雌ハマダラカの胃で雌雄のガメテ(生殖体)に ステージ 変態し、受精してオーキネートからオーシストと成熟する段階のことで す。 参考文献・URL http://eagle.pharm.okayama-u.ac.jp/joho/doc/malarianet.html http://jliadb.lin.go.jp/bunken/cgi-bin/bunken_show.pl?50472 http://www.amda.or.jp/contents/database/2-1/mlr.1.html http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsb/infect/shikkan/3103mara_1.html Q5: クロロキンなどの予防薬は経口か塗るのか。 回答: 主なものは経口投与ですが、状況に応じてシロップや注射をする場合があります。 参考文献・URL http://eagle.pharm.okayama-u.ac.jp/joho/doc/agent.html Q6: 効果的な治療法はないのか。 回答: マラリア感染地域の薬剤耐性パターンに応じて、クロロキン、プログアニール、メ フロキン等のどれかを使用薬剤とすれば、時間はかかるが直すことが出来ます。早期発見、 治療が大事です。 参考文献・URL http://eagle.pharm.okayama-u.ac.jp/joho/doc/agent.html Q7: アフリカの熱帯地域が90%と偏っているのかなぜか。 回答: 日本では、衛生環境がよくなったためにハマダラカは生息しなくなりましたが、ア フリカでは、まだまだ衛生環境がよくなっていないので、ハマダラカが生息しており、マ ラリア原虫が媒介され、たくさんの人が発症してしまうからです 参考文献・URL 僕の見解です。 Q8: 日本で発生する可能性はないのか。 回答: 現在の日本では、マラリアを媒介するハマダラカを衛生環境の改善により撲滅した ため、国内での感染はありません。また空気感染はしないので、国内で発症するのは感染 地域で感染したときのみです。地球温暖化の影響で、ハマダラカの生息域が北上していて、 日本でもハマダラカが生息しマラリアが発症するようになることが懸念されていますが、 ハマダラカが生息するようにならないよう、衛生環境を適切に管理することが大切で、技 術的には可能です。 参考文献・URL http://eagle.pharm.okayama-u.ac.jp/joho/doc/agent.html Q9: マラリア原虫とはどのような虫か。 回答: 住血胞子虫亜目のプラスモジューム属に属していて、その名のとおり、おもに血液 中の赤血球に寄生します。 参考文献・URL http://www.st.rim.or.jp/~samacha/CareF/SickF/Protozo/Proto.html Q10: なぜマラリア蚊はお尻を上げるのか。 回答: マラリア蚊は普段見る蚊とは属が違います。お尻を上げるのがなぜかは判りません が、そのような習性があるので、見分けられるということです。 参考文献・URL http://www.meigaku.ac.jp/kokusai/png/24.html 発表参考文献・URL http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/07_mala.html
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