食品安全ネットワーク便り 《略 称 フ ー サ ン 便 り》 発 行 連絡先 第55号 2005/5 食品安全ネットワーク(Food Safety Network) 会長 米虫 節夫 事務局 (財)日本規格協会関西支部 〒601-8382 京都市南区吉祥院石原上河原町1-2 (株)コープ品質管理研究所 TEL075-671-6852 FAX075-681-3300 ホームページ http://www.fu-san.jp ISO22000 が 2005 年 9 月 1 日 に 国際規格として発行される! 食品安全ネットワーク会長 4月 20 日食品安全ネッ トワーク第9回総会を行っ た。皆様のおかげで8年を 経過したことになる。今年 もさらに頑張りたいので, 例会への参加などご協力を お願いします。 米虫節夫 in the food chain" となった。 3)今後の予定 Final Draft ( FDIS)が,現在まだ英文の みであるが,定価 ¥11,151.-で ,日本規格協 会から発売されている。 FDIS 英 語版の表紙には, 2005.05.05 ∼ 2005.07.05 が FDIS に対する賛否の投票期 間となっている。これまでの経過から見て, 7月中旬にはこの FDIS 規格は採択される。 4)国際規格 ISO22000 の 発行 欧米諸国の新年度である 2005.09.01 日 付 けで国際規格 ISO22000 と なる予定である。 その後のこの ISO22000 規 格に関する予想 はつかないが, ISO9001 の 国際的な浸透か ら見て,近い将来食の安全に関する ISO9001 的な重要規格になることは間違いないだろ う。 1.ISO22000 の 動向 かねてより主張してきた HACCP の 欠点 を補い,HACCP を ISO9001 の 構造で作り 直しマネジメント化した国際規格である ISO22000 が 最終段階に入った。その最近の 動向について報告したい。興味のある方は, 是非 ISO22000 研 究会に参加願いたい。 1)国際規格になる段階(stage)が,順次進行 し FDIS の投票段階になった。 stage 30.60 ( 2003.07.22) Comments/ Voting summary cieculated 2.10周年記念行事 stage 30.99 ( 2004.04.01) CD approved for とうとう来年が 10 周年記念総会になる。 registration as DIS 記念すべき総会を芝崎基金を用いて大いに盛 stage 40.00 ( 2004.05.26) DIS registrated り上げたいと考え,そのための準備会(委員 stage 40.20 ( 2004.06.02) DIS ballot 長:角野久史副会長)を立ち上げた。何回も initiated: 5 months 話したと思うが記念講演会は外国から食の安 stage 40.60 ( 2004.11.21) Voting summary 全に関する専門家を呼びたいと考えている dispatched が,その他の企画についてはまだ白紙の状態 stage 40.99 ( 2005.01.17) Full report である。良い企画案が有ればご連絡頂きたい。 cieculated: DIS approved for registration as FDIS 3.今後の活動予定 stage 50.00 ( 2005.03.23) FDIS registrated 従来食品安全ネットワークの活動は関西地 for formal approval 区を中心に行ってきたが,一昨年度以来,三 stage 50.20 ( 2005.04.29) FDIS ballot 重県,徳島県,鳥取県などにも見学会サロン initiated : 2 months. Proof sent to などで出かけた。今年は,中部地方を対象に secretariat 静岡県東部,名古屋近辺の見学会サロンを企 2)規格の名称が変わった。 画している。関西以西に在住の会員にとって DIS で は "Food Safety Management は少し遠いかも知れないが,他社の見学とい System--Requirements for organizations うのは大きな知識が得られる場であるので, throughout the food chain" で あったが, 無理をしてでもご参加願いたい。 FDIS で は "Food Safety Management 今年も次ページに盛り沢山な企画を計画し System--Requirements for any organization ている。ふるってご参加願いたい。 −1− 今後の食品安全ネットワークの事業予定 ① 2005 年 6 月 16 日∼ 17 日 第 22 回見学会サロン ヤスマ(株)静岡工場とヤクルト本社富士 裾野工場の見学,静岡県東部の一泊旅行(P7∼P8を参照) ② 7 月 14 日 シーフード展 食の安全講演会後援 ③ 8 月4日 第 15 回講演会サロン: テーマ「食肉問題の今?!」(仮題) 国産牛肉,アメリカ産牛肉,ニュージーランド産牛肉などの安全性について論議したい。 ④ 8 月 21 日∼ 27 日 第5回海外研修旅行:ニュージーランドの旅 ⑤ 10 月 19 日 第 23 回見学会サロン (株)サンビゴー名古屋工場見学(愛知県大府市) ⑥ 12 月 1 日(予定) 環境展 食の安全講演会後援 ⑦ 2006 年 2 月 24 日 第 16 回講演会サロン:テーマ「ISO22000 への対応」(予定) ⑧4月中旬 第 10 回食品安全ネットワーク定期総会・記念講演会 ISO22000 の必然性を叫んできた食品安全ネットワークの主張の正しさを喧伝できる(僕の希 望ですが)食の安全に関する世界のトップレベルの人物を招聘し,記念講演会を行いたい。 食品安全ネットワーク 日 第14回 第14回 講演会サロンの報告 講演会サロンの報告 時 平成17年2月23日(水) 場 所 財団法人日本規格協会関西支部 サラヤ株式会社 営業統括本部 食品衛生部 衛生技術推進室 荒木 将夫 2005年2月23日(水)に財団法人日 演されました。 本規格協会にて第14回講演会サロン『食品 クレーム事例では、商品に対するご不満、 工場の原点は食品衛生新5S』をテーマに開 付帯するサービスへのご不満、事業活動や活 催されましたのでご報告申し上げます。 動結果に対するご不満などについて紹介され 当日は少し肌寒い中、食品安全ネットワー ました。異物混入のクレームでは、ほとんど ク会員約30名が参加されていました。最初 がハード的な問題よりも5Sの基本でもある に米虫会長から、書籍(「 食品衛生新5S入 「躾」が不十分であったために起こっている 門 」「ISO22000入門」など)の販売 内容が多いように感じました。過去の経験か 状況についてのご紹介や来年には設立10年 ら、食品衛生新5Sの中でも「躾」の部分は、 を迎える食品安全ネットワークの方向性など 現代社会においてもっとも重要視しなければ について話がありました。 ならない事項ではないかと思います。資料の 次に財団法人日本規格協会の方による協会 中にもあるように、現状のあるべき姿をルー の活動内容の紹介やイカリ消毒株式会社の方 ルにしたマニュアルや手順書については作っ による「LC ecosys システム」の紹介の後、 てしまえば終わりでは「参考書」でしかあり 各先生方による講演が始まりました。 ません。それを運用して初めて「実用書」に なるのだと思います。また、この実用書は状 株式会社コープ 況に応じて見直し、改訂をしなければなりま 品質管理研究所角 せん。現状食品衛生の5S活動がうまく機能 野所長の講演で していない現場ではこのサイクルが循環して は、消費者の販売 いないケースがほとんどだと思います。今回 者に期待する意識 の角野所長の講演は、実際の事例をもとにし の変化について講 て説明いただき、改めて食品衛生の新5Sの -1- 重要性を認識させられる講演であったと思い ます。 上記のような活動を通じて、加工場では、 職場環境の改善、資材在庫の低減、牧場では、 見学牧場としての改善、作業効率のアップ、 鳥取県畜産農 業協同組合金山 店舗では、来客者の増加、資材費の低減など、 大きな成果が見られました。 係長は農業共同 資料中のグラフを見ると非常に大きな成果 組合としての食 が出ている事がわかり、食品衛生の5Sが単 品衛生への取り なる「整理、整頓、清潔、清掃、しつけ」の 組みについて講 為だけでなく、企業経営としても十二分に活 演頂きました。鳥取県畜産農業協同組合は、 用出来る事がわかる事例であったと思いま 酪農経営の安定化を目的として1980年に す。 設立された、生産から加工・販売まで一貫経 営されている職員98名の組合です。同組合 猫西一也先生 は、5S導入のきっかけとして「新工場の設 による『経営者 立」「国内でのBSE感染牛の発生」「産地の ・管理者の発想 偽装表示」等の社会的な問題が立て続けに起 転換で問題解決』 こったことから、従来からのスタイルである をテーマに講演 「産直」に「安全」を加え、 「更なる安心感」 頂きました。 を達成するため、専務理事を委員長とする推 現場での問題提議の方法や現場担当者への 進委員(各部署の代表者)と事務局(品質管 教育の方法をいろいろな例を紹介しながら講 理担当)による取り組みが始まりました。 ..... まず、牧場では 、『牧場だからという既成 演されました。中でも洗剤を用いた実験につ 概念』からの脱却が大変であった事を話され く聞かせて頂きました。また、現場での改善 ていました。従来の牧場から食品工場レベル を進めていく上で、経営者が改善のための委 の品質管理を行い 、「食品衛生新5Sへ挑戦 員会に率先して参加しないと物事が進みにく する牧場」を目指して様々な取り組みが始ま いという事を御自分の体験を元に紹介されて りました。また、加工センターでは、最新鋭 いました。 いては、薬剤メーカーの人間としても興味深 のHACCP対応工場であったことから、ハ 今回の猫西先生のメインである「Sanitation ード面に頼りすぎていた面の改善、店舗では、 から Cleaning and Sanitation」の話の中では、 地元に根付いた「安心 」「信頼」を提供出来 日本における食品衛生の考え方である食中毒 る店舗へと、それぞれの挑戦目標としてスタ 予防の3原則( Sanitation)だけでは十分でな ートしました。 く、食中毒予防の3原則の前に『洗浄 定期的な委員会活動では、5S委員会での (Cleaning)』を十分に実施しないと、いくら 指摘事項について改善検討や報告を実施し、 食中毒の3原則を徹底しても食中毒事故は無 その結果、他部署がどのような考え方をして くならないと言う事を熱心に話されていまし いるのかなどの情報交換が活発にされるよう になりました。また、委員会活動を発表し合 う事で、更なる改善・飛躍のステップに繋が りました。 た。物理的な話は別として、一日の作業の前 に本格的な洗浄を行うという外国での事例 は、とても納得出来る内容で国内でも実践出 来れば非常に有効な手法であると感じまし た。 -2- “食品衛生新5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を土台に ISO22000(食品安全マネジメントシステム)の構築セミナー” 全国6ヵ所 開催報告 (株)コープ品質管理研究所 植松 繁顕 2004 年 7 月(財)日本規格協会から食品業界に即した新たな5S理論を展開した『食品衛生 新5S入門』編著者:米虫節夫・角野久史・衣川いずみ(敬称略) 。さらに日本で最初の ISO22000 に関する書籍である、『ISO22000 食品安全マネジメントシステム入門』著者:米虫節夫・金秀 哲(敬称略)が出版された。これらの本の執筆者はご存知のとおり全てフーサン会員である(多 くの会員はすでに購入されていると思われる。まだ購入されてない方は是非ご購入ください) 。 これまで“食品の安全確保”について熱い議論を交わしてこられた先生方が、従来からある 機械工場の5Sは“食品工場になじまない”と疑問を持たれ、新たに食品業界に適した食品衛 生新5S理論をまとめられた。一方 ISO22000 システムが規格化されようという情報をいち早 くキャッチすると、フーサン内に“ISO22000 研究会”を発足させ、その研究の成果をまとめら れ出版された。これらは全てフーサンの活動の中から生まれ、その素地は 7 年にも及ぶ、活発 な情報交換と議論があったからにほかならない。 2 冊の書籍の出版を記念して、一昨年の『こうして防ぐ!食品危害』出版に引き続き、弊社で セミナーを以下のとおり企画、開催した。 z セミナー名:“食品衛生新5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を土台に ISO22000(食品安 全マネジメントシステム)の構築” z 主催: (株)コープ品質管理研究所 z 開催実績 開催日 開催地 講師(講演順、敬称略) 受講者 後援 数(人) 04 年 7 月 7 日 04 年 8 月4日 松山 大阪 松﨑嘉之、角野久史、金秀哲、米虫節夫 角野久史、衣川いずみ、猫西一也、金秀 哲、米虫節夫 角野久史、天宮美佳、衣川いずみ、金秀 哲、米虫節夫 105 70 04 年9月 15 日 福岡 04 年 10 月 21 日 名古屋 熊澤敬二、角野久史、衣川いずみ、金秀 哲、米虫節夫 85 04 年 11 月 24 日 岡山 角野久史、坂下琢治、衣川いずみ、金秀 哲、米虫節夫 77 05 年 3 月 8 日 角野久史、江藤諮、衣川いずみ、金秀哲、 米虫節夫 74 東京 98 ・コープしこく ・食品安全ネットワーク ・(財)日本規格協会 ・食品安全ネットワーク ・日本規格協会 ・イカリ消毒(株) ・食品安全ネットワーク ・(財)日本規格協会 ・(株)アイケイ ・食品安全ネットワーク ・(財)日本規格協会 ・東洋産業(株) ・食品安全ネットワーク ・(財)日本規格協会 ・イカリ消毒(株) z 講演者紹介(50 音順) (株)アイケイ 食品チーム チームマネージャー 熊澤敬二氏 イカリ消毒(株) 技術統括部 執行役員 統括部長 江藤 諮氏 イカリ消毒(株) 福岡営業所 係長 天宮美佳氏 (有)エムアンドエフ 代表取締役 金 秀哲氏 近畿大学 農学部教授 食品安全ネットワーク会長 米虫節夫氏 元日本万国博覧会協会衛生課長 元大阪市消費者センター所長 猫西一也氏 コープしこく 品質管理室 室長 松﨑嘉之氏 (株)コープ品質管理研究所 取締役所長 食品安全ネットワーク副会長 角野久史氏 東洋産業(株) 本社技術部 課長 学術博士 坂下琢治氏 (株)前川製作所 中部支店 食品エンジニアリンググループ 課長 衣川いずみ氏 -1- 1 年間で、全国 6 箇所、計 509 名という大変多くの方にご参加いただいた。 プログラムは、執筆者に執筆内容を講演いただくのに加え各開催地の先生方に事例を紹介し ていただいた。フーサンらしく内容は回を重ねるごとに新情報追加、改善がかさねられ成熟し ていった。 上記東京セミナーの内容を紹介すると、「食の安全・安心の土台−食品衛生新5Sの定義とす すめ方」では、“安心”“安全”な食品を消費者へ提供するためには食品衛生新5Sが土台にな る。まず危害分析をおこない微生物制御の重要性を明確にする。“仕事の基本は5S”として工 業5Sと食品衛生新5Sの違い、食品衛生新5S(整理・整頓・清掃<洗浄・殺菌>・清潔・ 躾)の定義を説明。導入及び実践事例の紹介をして、食品衛生新5Sに取り組むことは企業の 生き残りがかかっているとした。「異物混入防止対策のための食品衛生新5S」では、HACCP のジレンマを解決するため、効果的な HACCP 導入のポイントを①管理対象となる危害の理解 ②危害発生要因を現場で理解③初期改善④ HACCP12 手順の適用⑤システムの維持管理を紹介 した。「食品工場における食品衛生新5S導入事例」では、食品衛生新5Sの必要性を分析し、 推進事例が紹介された。推進事例は講師が実際に体験した苦労話を交えながらすすめられ受講 者も共感することが多かったようであった。例えば“整頓”の説明では、「保管場所を決める必 要がある」というだけでなく、まず片付ける場所の確保をする。次に持ってきやすく、戻しや すくする。そのためには必要なものを A:よく使うもの B:時々使うもの C:たまに使うものと 分類して A:よく使うものから順に作業場に近い距離に定位置保管する方法を具体的に紹介さ れた。「ISO22000(食品安全マネジメントシステム)とは?」では、ISO22000 の情報として日 本で最も早く詳しい内容であると思われる。ISO22000 規格について説明があり、規格の体系は ISO9001 と同じである。次に主な要求事項の解説では、ISO22000 では前提条件プログラムを PRP と呼ばれること、インフラストラクチャー及び維持プログラム(ハード)とオペレーション PRP (ソフト)の 2 つに定義しているが、オペレーション PRP(ソフト)の基本は食品衛生新5S の清掃(洗浄・殺菌)であるとされ、食品衛生新5Sとも関連づけられ理解しやすく解説され た。システム構築の進め方を紹介され、登録審査受審までをわかりやすく紹介された。最後は 「食品衛生新5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を土台に ISO22000(食品安全マネジメント システム)の構築」である。食品安全の最大の問題は微生物対策として、“Fight BAC !バクテ リアと戦おう!”を標語に微生物制御の有効な手段として芝崎名誉会長が提唱された“組合せ 法”を説明された後、ISO22000 規格化の流れを時系列に解説された。食品衛生新5Sの解説で は特に微生物制御手段として“清掃・洗浄・制菌”についてデータをまじえ詳しく解説され、 目的として食品工場に必要な顕微鏡レベルの清潔度を実現することを明確にされた。 HACCP についてその歴史的背景、システムの欠点・問題点、TQC 活動の日米の取り組みの相違から TQM と HACCP の関係、さらに HACCP と ISO9001 の関係を他では論じられなかった視点で展開さ れた。理想的なシステム導入として、ISO9000 システム+ ISO22000 システム= ISO31000 シス テムの構築を最後に提唱された。 受講者のアンケートの一部を紹介する。 「講義に引き込まれた」 「掃除が製造の準備に納得」 「写 真が多く理解しやすかった」「自工場での現場を知らない品管のイメージを変えた」「現場での 具体例が理解しやすい」「役立つアイデアいっぱい」“ 「 躾”のコツはリーダーシップの基本、優 しい言葉で説得力十分」「時間を感じさせない」「多くの分野、バックグランドの話しはよかっ た」「ISO22000 の最新情報、歴史を知ることができ有意義だった」「点で学んだことが線になっ た」と知識・情報の提供だけでなく受講者の立場にたったセミナーになった。先生方のバイタリ ティーに敬服するとともにフーサンのネットワークが生み出す力に驚かされた。お忙しい中セ ミナーのために多くの労力と時間を割いてくださった先生方に改めて御礼申し上げる。 また、冨島事務局長もフーサンの活動紹介に駆けつけられ設立の目的、活動内容を紹介され た。今後ますます活発な活動がおこなわれるであろう。 最後になるが、セミナー運営にご協力いただいた、(株)アイケイ、イカリ消毒(株)、サラ ヤ(株)、東洋産業(株)多くの方々にお礼申し上げる。 尚、講演で使用したパワーポイントを先生方のご好意により CD に納め販売いたしておりま すので、購入後希望の方は、 (株)コープ品質管理研究所(℡ 075-671-6852)までお申し込みく ださい。 『食品衛生新5S入門』 『ISO22000 食品安全マネジメントシステム入門』の購入は(財) 日本規格協会へお問い合わせください。 -2- 食品安全ネットワーク ISO22000 第13回研究会報 日時:2005年 2月12日 10:00∼17:00 場所:コープパリティ店2F ISO22000制定に向けた動き 午前中は、規格化へ向けた動きについて の米虫先生の解説が中心でした。 解説のあった、規格化へ向けた今後の予定 についてまとめると、以下のようになりま す。 ・FDIS、5月から投票(2ヶ月間) ・7∼8月は発行準備期間 ・9∼10月に国際規格が発行される公算 が強い ISO22000最新版について 午前中のうちに、最新版の内容について簡 単に解説をしていただきました。 特に7章においてずいぶん修正が入ってい るとの説明がありました。Annex AがISO2200 0から取り除かれて、その代りにHACCPとISO 22000の 比 較表 が入ることが紹介されまし た。 昼食・休憩をはさんで、最新版の詳細に ついてメンバー全員で確認を行いました。確 認した内容は以下のとおりです。 ・タイトル名、目次: 若干変更があり ました。 ・序文: 追加、修正あり。 HACCP、ISO の比較表がAnnex Bとして入りました。22 000のガイダンスとして22004をつくるこ とが明示されました。 ・1 適用範囲: 若干変更がありました。 組織がISO22000を導入する目的が整理さ れました。 ・2 引用規格: 大きな変更はありませ ん。 ・3 用語および定義: 若干変更があり ました。以前はアルファベット順でした が、意味がわかりやすいように順番が整 理されました。 ・4 食品安全マネジメントシステム: -1- 大きな変化はありません。 ・5 経営者のコミットメント: 5.1でト ップが何をするのか、具体的な記述が入 りました。 5.6.1 a)customerがcustomer and cons umerになりました。 その他若干変更がありました。 ・6 資源の運用管理: 6.1資源を提供す るのは、以前は「トップマネジメント」 とされていましたが今回「組織」に修正 されました。 ・7 安全な製品の計画および実現: 7.2.3 PRPを作る上で考慮すべき点が 整理されました。 7.4 ハザード分析を行う目的が整理さ れました。 7.4.2 製造までに存在する様々なステ ップそれぞれの点でハザードを示し、明 確化することが明示されました。 7.4.4 考慮すべき点e )、f )、g)が 追加されました。 e)ハザードの除去、低減に十分か f)相乗効果が期待できるか g)制御手段のばらつきによる影響と 管理手段の失敗の可能性 7.9 トレーサビリティシステム 独立したパラグラフがつくられました。 7.10.2、7.10.3.1、7.10.3.2 細かく章 分けされ、フローチャートを書くことを 意識したような流れになりました。 規格発行に向けた所見 ISO22000発行時期はかなりはっきりしてき ました。一方で、食品に直接接しないもの を取り扱う業界に属する組織(例えば洗剤 製造、防虫防そ、流通など)が本規格の認 証を取得しようと考えた場合、具体的にど のように対応すればよいかわからない要求 事項もあり、議論すべき問題点はまだまだ あるといえます。規格が発行されるまでに、 私たち食品安全ネットワークでもさらに議 論を詰めていきたいと考えています。 見学会・企業サロン・宿泊先のご案内 《集合場所》 JR掛川駅 平成17年6月16日(木)12時00分厳守(詳細は後日、参加者に連絡します) 《ヤスマ株式会社》 静岡工場 〒 437-0223 静岡県周智郡森町中川2100 電話 0538-48-7011 FAX 0538-48-7044 2001 年に ISO9002、2002 年に ISO9001:2000 を取得したスパイス・ハーブ乾燥野菜等、 食品工業用天産物の輸入・加工・製造販売。香辛料のパイオニアとして常に高品質で安 全な製品を開発。食品安全ネットワークのために特別に見学・説明会を設けていただき ました。 《株式会社ヤクルト本社》 富士裾野工場 〒 410-1105 裾野市下和田字十三郎653−1 電話 0559-97-3311 FAX 0559-65-0028 ISO9001、14001 の認証と HACCP 承認を取得した「ジョア」「ヤクルト 80Ace」等の 乳製品工場。品質管理課の方も同行し、施設、ISO/HACCP 関連、ISO22000 について のお話しを頂戴します。 《御殿場高原ホテル 時之栖》 〒 412-0033 静岡県御殿場市神山 719 電話 0550-87-3700 FAX 0550-87-0301 御殿場高原ビール施設内にあり、天然温泉「気楽坊」を併設。どのお部屋からも富士 山を望むことができます。 ― アメニティ ― フェースタオル・バスタオル・寝巻き用浴衣・歯ブラシ・髭剃り。 ドライヤー・櫛は温泉脱衣場にございます。 申込先 ㈱コープ品質管理研究所 TEL 075-671-6852 (第22回見学会と第4回宿泊懇親会) 食品安全ネットワーク担当 FAX 075-681-3300 平成 17 年6月9日(木)先着順締め切り 会社名 参加者氏名 住所 増永和彦宛 〒 TEL FAX E-mail -1- 食品安全ネットワーク 第22回見学会と第25回企業サロンと 第4回宿泊懇親会のお知らせ 見学先 第1日目 ヤスマ㈱ 静岡工場 第2日目 ㈱ヤクルト本社 富士裾野工場 懇親会 ・ 宿泊先 御殿場高原ビール・ホテル「時之栖」 研修のねらい:スパイスやハーブなどの香辛料メーカー「ヤスマ㈱」と、お馴染みの 「㈱ヤクルト」の2つの工場を見学し、高度な製造技術と品質管理部門の活動を学びま す。あわせて富士山の恵みから生まれた美味しい地ビールと温泉で懇親を深めましょう 1. 見学会のスケジュール(概要) ① 第1日目 平成17年6月16日(木) 集合 JR新幹線掛川駅 南口改札前 12時00分(昼食はお済ませ下さい) 内容 集合→移動→ヤスマ㈱静岡工場着 工場見学→移動→御殿場高原ホテル着 12:00 12:40 ∼ 15:30 17:30 着 温泉入浴 ―― 情報交換会・懇親会 ―― 宿泊(男女別・相部屋) 17:30 ∼ 18:30 ∼ 20:30 ②第2日目 平成17年6月17日(金) 内容 朝食→チェックアウト→移動→ヤクルト富士裾野工場着・工場見学→移動→ 9:00 9:30 ∼ 12:30 御殿場高原ビール(昼食・休憩)→移動→ JR 新幹線三島駅(解散) 13:00 ∼ 14:20 14:20 ∼ 15:10 着 (東京行 15:30 新大阪行 15:50) ※昼食をとらずに御殿場高原ビールより三島駅行き無料送迎バスご利用も可能です。 御殿場高原ビール 13:00 発 13:50 着 三島駅 〃 14:00 発 14:50 〃 2. 3. 定員 25名(先着順に定員になり次第締切ります) 会費 お一人様 18,000円 見学会費 4,000 円 宿泊費 10,000 円(1 泊朝食・懇親会込み) バス代 4,000 円(マイクロバス) (集合地 JR 掛川までと解散地 JR 三島からの交通費および昼食代は各自負担) 4,申し込み 参加されます方は、6月9日(木)までに、P7の申し込み用紙に記入のうえ、 FAXください。また、ホームページからも申し込めます。 -1-
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