家畜衛生情報 No.11平成25年2月 ★三八地域県民局地域農林水産部八戸家畜保健衛生所 ★三八畜産衛生協議会 TEL:0178-27-7415 FAX:0178-27-7418 ~ 呼吸器病を予防しましょう ~ 冬期間は、呼吸器病が多く見られる季節です。この中でも、重症化しやすいのが牛呼吸 器病症候群(BRDC)と呼ばれるもので、成牛、子牛に関わらず様々なストレスで免疫が 低下した状態にウイルスや細菌など複数の病原体が感染するため、死亡率は高く、回復後 も発育不良となるなど経済的損失の大きな病気です。 1 呼吸器病の発生まで ①感染の引き金はストレス 移動、寒冷、換気不良、飼料切り替え、離乳、密飼いなど →ホコリ、アンモニアガス等が喉や気管支粘膜を刺激、損傷、 免疫力低下 ②肺炎病原体の1次感染 ウイルス(IBR、RS、 BVD、PI-3、Ad7、)やマイコプラ ズマの感染 ③肺炎病原体の2次、 3次感染 様々な細菌(マンヘミ ア、パスツレラ、ヘモ フィルス)やマイコプ ラズマの感染 肺炎(BRDC)の発症!! 2 病気を出さない、まん延させない管理 ① 飼養環境ストレスを軽減する。 適切な温度管理と換気、汚れた敷料の交換をしましょう。 ② 飼養衛生管理基準を守る。 飼養牛を毎日健康観察しカゼの症状を発見した時は、直 ちに獣医師の治療を受け、隔離飼養しましょう。 牛舎の消毒を行い、密飼いを避けましょう。 ③ 子牛のほか成牛にも定期的なワクチン接種が有効です(詳しくは裏面をご覧下さい)。 3 主なウイルス性呼吸器病 臨床症状 伝染 病の 区分 発生時期 牛伝染性気管支炎(IBR) 届出 牛ウイルス性下痢粘膜病(2型) (BVD・MD) 届出 病気の名前 死亡 死流 産 ○ ○ ○ ○ 発熱 元気・食 欲消失 肺炎 年中 ○ ○ ○ 年中 ○ ○ ○ 年中 (4~6月) ○ ○ ○ ○ 牛RSウイルス病(RS) 冬期 ○ ○ ○ ○ 牛アデノウイルス病(Ad-7) 年中 ○ ○ ○ 牛パラインフルエンザ(PI-3) 4 計画的なワクチン接種 下痢 ○ ○ ○ 詳しくは獣医師または家畜保健衛生所にご相談ください。 ①ワクチンの種類 ・ 牛5種混合生ワクチン : 子牛や非妊娠牛が対象。 *生きた牛ウイルス性下痢・粘膜病ウイルスが含まれるので妊娠牛には接種できません。 ・ 牛呼吸器6種混合ワクチン : 妊娠牛にも接種可能 ②ワクチン接種プログラム 子牛 牛5種混合生ワクチンを接種 初乳による移行抗体で感染防御 出生 母牛 1ヶ月 2~3ヶ月齢 1回目 5種混合生ワクチン 牛呼吸器6種混合ワクチンを接種 3~4ヶ月齢 2回目 5種混合生ワクチン 1回接種で免疫を獲得する。追加接種する場合には、半年から1年毎に接種する。 牛の状態をよく観察し、異状があった場合は、 すぐに獣医師または家畜保健衛生所へ通報してください。 伝染病を疑う場合は、休日・夜間でも通報をお願いします。 連絡先 :八戸家畜保健衛生所 TEL0178-27-7415 (夜間・休日は携帯 090-7069-7714)
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