文学研究科 教育学専攻 ニューズレター No.1

茨城キリスト教大学
文学研究科 教育学専攻
ニューズレター No.1
2010 クリスマス@キアラ館
2010 年 12 月 22 日発行
目次
は じ め に
はじめに
専攻スタッフ新メンバー紹介
院生インタビュー
「修了生を囲む会」報告
修了生からのメッセージ
修了生の就職先
個別進学相談のご案内
茨城キリスト教大学文学研究科教育学専攻より、ニューズレターを発行
することになりました。
教育学専攻の学生たちの学びの様子や、修了生の活躍の様子、教員の
研究・教育活動など、紹介していきたいと思います。
学生・教職員、また、学内外を問わず、多くの方にお読みいただければ
幸いです。
(第1号責任編集 教育学専攻運営委員 江尻桂子)
入試案内
教育学専攻 スタッフ 新メンバー紹介
2011 年度より、細川美由紀先生(本学児童教育学科)を教育学専攻の研究
科委員会のメンバーとして迎えることになりました。
以下に細川先生の簡単なプロフィールを紹介致します。
細川先生の専門は、障害児心理学です。2011 年度から文学部児童教育学
科でスタート予定の、特別支援教育教諭免許取得のためのカリキュラムに
も、中心となって関わります。
細川先生の現在の研究テーマは、「学習障害児の早期発見・早期支援」であ
り、文部科学省科学研究費(若手 B)を得て研究を進めています。
細川美由紀先生
(学生さんによる似顔絵)
大学院教育学専攻の授業としては、今年度は「心理検査法演習」「障害児教
育Ⅱ」を担当しています。
これまでにも、修士論文の審査者として、また、授業担当者として院生の研
究指導に関わってきましたが、2011 年度からは、さらに本格的に教育学専攻
における研究指導に従事することとなります。どうぞご期待下さい。
実験で使用している
2010 年 12 月 大学院教育学専攻レター
第 1 号●
光トポグラフィー
(体験場面)
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2010 年 12 月 大 学 院 教 育 学 専 攻 レ タ ー ● 第 1 号 ●
院生インタビュー
山根
彩 さん
(教育学専攻
修士課程 1 年生)
(聞き手 江尻桂子)
山根彩(やまねあや)さんは現在、小学校で「スクール・ライフ・サポーター」
として活動しています。きょうは、このサポーターのお仕事について詳しく話を
伺います。
―― スクール・ライフ・サポーター事業というのは、どういうものですか?
また、サポーターの仕事の内容を教えてください。
不登校解消事業の一環で、教育委員会で実施されている事業です。
私たちサポーターは、教育委員会から指定された小学校へ、相談員として派遣さ
れているのですが、内容はピアカウンセリングに近い形です。私が現在、活動し
ている小学校では、授業のなかで子どもたちの勉強を見たり、一緒に給食を食べ
たり、休み時間に遊んだりしています。それだけ?と思う方もいらっしゃるかも
しれません。けれども子どもたちにとって、年齢の近いお兄さんお姉さんといっ
た感じの人が近くにいると、安心するようで、いろいろ話をしてくれます。
―― 週に何日、何時間くらいの頻度で仕事をされていますか?
週に 3 日、1日 4 時間の勤務ですが、1年で組まれているサポーターの勤務時間
の枠内で、日程を調整をすることができます。
――大学院の授業との両立はどのようにしていますか?
院の授業は午後からのものが多いので、調整をすれば問題なくサポーターとして
活動することができます。また、ちょっと時間的に無理かなと思う時でも先生方
に相談すると、可能な範囲で時間を変更して下さることがあるので心強いです。
――サポーターの仕事のなかで、どんなときにやりがいを感じますか?
気にかけている子が、ちょっとしたきっかけで元気な姿を取り戻してくれたり、
笑顔を見せてくれたりしたとき、また、私が居る事で安心する様子を見せてくれ
たときです。
――逆に、仕事のなかで難しいと感じるときはありますか?
難しいと感じることはたくさんあります。仕事内容の枠がきちっと決まっている
わけではないので、逆に言うといくらでも動けることになります。ですから、子
どもたちや先生方、親御さんがサポーターに何を求めているのか、どこまで動い
ていいのか、バランスを考えながら活動することが大切です。けれども全てのこ
とについて一人で対応できるわけはありません。こういった新しい開拓途中の領
域の仕事だからこそ、やりがいも一層大きいのだと思います。
――サポーターとしての仕事と大学での学びとが「つながっている」と感じることはあり
ますか?
大学で学んだ全てのことが、院に入っても就職してもつながっていくのだと感じ
ています。学部時代は決してまじめな生徒ではなかったので、もっとこうしてお
けば、という思いは強く持っています。(笑)
――サポーターの仕事を通して、「大学で、もっとこういうことを学びたい」と思う
点があれば教えてください。
すべての科目を全力で学ばねばならないというわけではありません。まず興味の
あることを一生懸命やって、ボランティアなどを通じて、さまざまな体験をする
ことが大切です。無理をせずに自分らしさを追究してゆくこと、多くの本を読む
ことが大事だと思います。私も頑張ります。
将来は、心理臨床関係の仕事に就きたいという山根さん。スクール・ライフ・サポー
ターとしての活動は、その第一歩となることでしょう。大学での学びを臨床・教育現
場での実践に活かし、また、現場で得た知識や経験、問題意識を、院での学びや研究
に活かして頂きたいと思います。今後も山根さんの活躍を期待しています。(江尻)
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2010 年 12 月 大 学 院 教 育 学 専 攻 レ タ ー ● 第 1 号 ●
「修了生を囲む会」
報告
「児童福祉施設の現場から― 保育・心理・福祉の学びを仕事に活かす
2010 年 11 月、修了生の菅谷明子さんをお招きして話を伺いました。
菅谷さんは、今年 3 月に文学研究科教育学専攻を修了し、4 月より茨城補成会涸沼
学園の児童寮に勤務しています。
大学院での心理学の専門的な学びを活かし、現在は、心理 兼 事務担当として、施
設で暮らす子どもたちはもちろんのこと、職員の心理的なケアにもあたっています。
当日は、大学院生だけでなく心理や福祉職に興味をもつ学部学生が大勢参加してく
れました。以下では、特に大学院生(教育学専攻1年生)2 名の感想を紹介します。
修了生の菅谷明子さん
菅谷さんが仕事の中で大変な苦労をされながら、「私にできることは何だろう」
と追求していることが伝わってきました。また、仕事において大切なのは資格
ではなく、その人の仕事に対する姿勢であり、そのことが多くの知識を吸収さ
せているのだなと思いました。子どもたちに癒されることがある、ということば
を聞いてほっとしました。大変さの中で癒される時間をキャッチできる柔軟な
心が持てたらと思いました。
入所している障害児・者のケアだけでなく、働いている職員の人たちのメンタ
ルケアも大事だということがわかりました。また、施設では、重度の障害から
軽度の障害をもつ子どもたちがいるので、それぞれの障害に応じた対応や、
平等な質・量のサービスの提供が難しいと思いました。障害をもつ子どもへの
配慮として、子どもたちが体調不良の際、自らことばで訴えることが難しいた
め、一人一人をよく観察することが大切だということがわかりました。
修 了 生 か ら の メ ッ セ ー ジ※
「カウンセラーになりたい」という夢を追い続けて学部から大学院に進学しました。
大学院の授業は、ディスカッション形式が多く、様々な意見が飛び交い、物事に対する
新たな視点を発見する場となりました。
学びを深めていく中で、「自分は、カウンセラーに向いているのだろうか…」と悩み、
自問自答した時間もありましたが、大学院で学んだ 2 年間は充実した時間であり、何
よりも年齢や人生経験も異なった方々に出会えたことが、私にとって心の財産となりま
した。
カウンセラーの仕事は人の心に触れていくことと同時に、自分自身の人間性が問わ
れる仕事であると思います。これからも今までと変わらず、日々、自分のい る場所が
学びの場であることを忘れず、大学院で学んだことを糧とし学ぶ姿勢を大切に、物事
に対して広い視野を持てる自分に成長していきたいと思います。
修了生の椎名花奈恵さん
(母子生活支援施設職員 椎名花奈恵)
※文学研究科教育学専攻公式サイトより転載
http://www.icc.ac.jp/nyushi/master_edu/02_interview.html
修 了 生
就 職 先
2009 年度修了生
2010 年度修了生
児童相談所日立分室
石岡市立高浜小学校・教員
日立市教育研究所・教育相談員
涸沼学園(知的障害児施設)・心理兼事務
担当
母子生活支援施設・心理相談員
同仁会子どもホーム(児童養護施設)・
児童指導員
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高萩市教育委員会心の相談員・相談員
袖ヶ浦のびろ学園(発達障害児・者施設)・
生活指導員
2010 年 12 月 大 学 院 教 育 学 専 攻 レ タ ー
● 第1号 ●
個 別 進 学 相 談 の ご 案 内
茨城キリスト教大学文学研究科では、英語英米文学専攻・教育学専攻ともに、
個別進学相談を随時行っています。学内外、学科・学年に関係なく、どなたでも
ご相談下さい。
【相談したい教員や、指導を受けたい教員が決まっている方】
カウンセリング研究所
カウンセリング実習は
ここで行われます。
教育学専攻の教員の研究室は以下の通りです。どうぞ相談にいらして下さ
い。ただ、授業や学生指導、会議等の都合で、場合によっては十分に時間
が取れないこともあります。その際には訪問時に次回のアポイントメントをと
っていただき、改めておいでいただくこととなります。ご了承ください。
鈴木 研二 (6 号館 4 階 4 号室)
真鍋守栄(6 号館 4 階 5 号室)
池内 耕作 (3 号館 4 階 6 号室)
三澤文紀(3 号館 5 階 24 号室)
細川美由紀(3 号館 4 階 22 号室)
江尻桂子(シオン館3階7号室)
【相談したい(指導を受けたい)教員が決まっていない方や、学外の方】
教育学専攻運営委員の江尻桂子([email protected])に、メールでお名前と所
属、連絡先、相談内容をご連絡下さい。学年・学科、学内外を問わず、どな
たでもお気軽にご連絡ください。
2010 年度開講科目・担当者一覧
文学研究科 教育学専攻
社会人・一般入試(3 月期)
教育思想史特論 渡部芳樹
教育方法学特論
試験日
試験会場
試験内容
願書受付
:
:
:
:
2011 年 3 月 5 日(土)
茨城キリスト教大学
筆記試験(専門科目)および面接
2011 年 2 月 16 日~2 月 25 日
10:45
11:00〜12:00
集合
専門科目
13:00〜
休憩
面接
「専門科目」試験は、教育学、臨床教育、教育心理学の
分野から出題される。
現在「教育等に関わる職」にある者、または3年を超
えて勤務した経験のある者に対しては、「専門科目」試
験を課さない。面接のみとする。
入試の詳細については募集要項においてご確認下さ
い。また、ご質問などありましたら入試広報部へお問い
合わせください。
フリーダイヤル 0120-56-1890(入試広報部専用)
http://www.icc.ac.jp/nyushi/ (入試広報)
池内耕作
教育法学特論・演習
安藤博
学級経営生徒指導演習
学校カウンセリング特論・演習
カウンセリング特論・演習
カウンセリング実習
三澤 文紀
鈴木研二
鈴木研二・真鍋守栄
教授学習心理学特論
伏見陽児
発達心理学特論・演習
江尻桂子
臨床心理学特論・演習
真鍋守栄
心理検査法演習
江尻桂子・細川美由紀
児童福祉研究ⅠⅡ
障害児教育研究ⅠⅡ
望月 ミチ
石田隆雄・細川美由紀
臨床教育課題研究ⅠⅡ
教育心理学課題研究ⅠⅡ
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石川潤
鈴木研二
真鍋守栄
2010 年 12 月 大 学 院 教 育 学 専 攻 レ タ ー ● 第 1 号 ●