土壌圏物理学 引っ張る力(毛管力)は負圧をもたらす ( ) 毛細管モデル 土の保水を,毛管の束とみなす.小さな管径ほど,より強く 保水され 地下水より上方でも水分を保持する 保水され,地下水より上方でも水分を保持する. 負圧 圧力 正圧 不飽和土の水の流れ 負圧で水が移動する ー負圧で水が移動するー 水分保持曲線 h2 h1 体積含 含水率 粘質土 砂質土 土中水の圧力 log h pF = log h 負圧の大きさ 不飽和土の水の流れ ー 負圧で水が移動する 負圧 水が移動する - ダルシー則 J w Ks 濡れた土 水分フラックス Jw = Q / A 乾いた土 砂質土 Jw Ks 1気圧 H L Ks: 飽和透水係数 流れやすさ H :全水頭 (圧力+重力) 粘質土 2気圧 H/L:力の勾配 水頭勾配 H/L 1 土壌圏物理学 毛管の透水係数 不飽和土の水分流れ ダルシー則 ダルシ 則 JW K ( h) Q JW A H K ( h) ( h z ) z z K 透水係数 水フラックス 水分フラックス = 不飽和透水係数×(圧力+重力)勾配 R2 P 8 L 圧力勾配 K R2 不飽和透水係数が,水分圧力(体積含水率)と伴に 大きく変化する点が 飽和の流れとの大きな違い 大きく変化する点が,飽和の流れとの大きな違い。 流れやすさは管径の2乗に比例する。 径の大きさと排水 いろいろな径の毛細管の排水 保水 保水 空気 空 r K r 1 h r 割合 2 大きな径から排水 Log r 大きな間隙から排水 砂質土と粘質土の保水形態 h2 飽和に近い 濡れた状態 h1 粘質土 体積含 含水率 砂 砂の大半が空気 粘質土はわずか に排水 粘質土 1 h r 水分保持曲線 h1 ローム f(r) h 砂質土 K r2 圧力h2まで 排水した状態 土中水の圧力 log h pF = log h 1 r 負圧の大きさ 砂質土 2 粘質土 土壌圏物理学 砂質土と粘質土の不飽和透水係数 Log K 砂質土と粘質土の不飽和透水係数 水分量の多い飽和に近い状態では,砂質 水分量の多い飽和に近い状態では,砂質 土の透水係数は,粘質土に比べて数オー ダー大きい。 ダ 大きい。(砂の飽和透水係数Ks10 103cm/d, 砂質土 透水係数 粘土Ks<10-1cm/d) 土が乾くと,砂質土では急激に体積含水 土が乾くと 砂質土では急激に体積含水 率が減少し,それに伴い不飽和透水係数 も大きく減少する 粘質土の不飽和透水係 も大きく減少する。粘質土の不飽和透水係 数の減少は,なだらかである。 ある程度乾燥の進んだ状態では 粘質土 ある程度乾燥の進んだ状態では,粘質土 の方が,砂質土に比べて水を通しやすい。 粘質土 土中水の圧力 log h 水はけが良く水持ちが良い土 粘土と砂の性質を持 土 粘土と砂の性質を持つ土 水はけが良くて 水持ちの良い土 水はけが良くて,水持ちの良い土 砂質土 小さな隙間 砂 透水係 係数 体積含水 水率 粘質土 大きな隙間 Log K 砂質土 f( ) f(r) 粘質土 割合 粘質土 土中水の圧力 log h 土中水の圧力 log h Log r 団粒構造 団粒の形成 水はけが良くて 水持ちの良い土 水はけが良くて,水持ちの良い土 粘土粒子による微細団粒 酸性条件 3 乾燥条件 土壌圏物理学 団粒の形成 団粒土の水分保持と不飽和透水係数 生物のはたらきによる粗団粒 水はけが良い Log K 砂質土 透水係 係数 体積含水 水率 粘質土 砂質土 粘質土 水持ちが良い 土中水の圧力 log h 土中水の圧力 log h 黒ボク土の水分特性 と高く,団粒間に 25%,団粒内に50% の水分量を保持で きる団粒構造をも つ。 等価毛管半径 r 0.15 r |h| ▲ + ○ △ 0.8 0.7 0.6 団粒間 隙 0.5 ⊿θ=25% θ 25% 0.4 団粒内 ⊿θ=50% 0.6 0.4 0.2 1 10 100 1000 Pressure |h| (cm) 10 102 103 104 Pressure head, head h (-cm) 105 Kumamoto 102 0 03 0.3 1 Kumamoto Ib Ibaraki ki Nagano Mie Hydraulic c conductivity y, K (cm/d) 体積含水率が75% 0.1mm 0.8 Water content, θ (cm m3/cm3) 黒ボク土は,飽和 V Volumetr ric waterr contentt cm 3/ccm 3) 黒ボク土の水分保持曲線と団粒構造 106 Ib ki Ibaraki Nagano 1 Mie 10-2 10-44 10-6 1 10 102 103 黒ボク土の水分保持曲線 多様さと安定 「水はけ」と「水持ちの」良い団粒土 水はけ」と 水持ちの」良い団粒土 微生物の土中のすみわけ(酸化的な大間隙と還元的な 団粒内間隙) 水と空気が必要な植物につごうが良い。 水 気 必要 植物 う 良 。 水はけがよいことによるエネルギー・物質の流れ。 団粒内の養分保持 外的環境条件の変化を安定 団粒内の養分保持,外的環境条件の変化を安定 させる。 微細間隙は水分を保持し,還元的な状態で安定。 微細間隙は水分を保持し 還元的な状態で安定 粗間隙は,酸化・還元状態がつねに変化。 外部から異なるイオンが入ったとき,粗間隙から 外部から異なるイオンが入 たとき 粗間隙から 排出,微細間隙でイオン交換。 乾燥に対しては,粗間隙が遮水壁,微細間隙で 保水。 団粒内 大間隙 4 105 106 (不飽和透水係数) (水分特性曲線) 10000 104 Pressure head head, h (-cm)
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