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小森ニュース
第25回小森会世話人総会
コスト削減による利益向上のソリューションを提案
お客様訪問 ㈱井上総合印刷・㈱日進堂印刷所・サンメッセ㈱・公和印刷㈱
KPMの成功事例 望月印刷㈱
株式会社 小森コーポレーション
本社/東京都墨田区吾妻橋3-11-1
〒130-8666 ☎03-5608-7806
http://www.komori.com
本状はこれまで情報提供させていただいてきた関係者の方々に送付しております。今後の本状送付の
中止をご希望される方はお手数ですが下記の電話番号にご連絡くださいますようお願い申し上げます。
なお、
ご連絡の無い方にはご同意を得たものとさせていただき、
引き続き情報提供をさせていただきます。
弊社では関係者の方々の個人情報は関係法令を遵守し大切にお取り扱いさせていただきます。
株式会社小森コーポレーション ソリューションビジネス推進部 TEL.03-5608-7806
KOMORI CLUB
小森会レポート
第25回小森会世話人総会
コスト削減による利益向上の
ソリューションを提案
小森会世話人総会風景
ノウハウを活用してKOMORI機に最
ロット化対応、生産の効率化などパッ
えを具現化し、オフセット印刷機、デ
適な資材を開発し「K-Supply」商品と
ケージ印刷の課題を解決する新製品・
ジタル印刷機、ソフトウエア、周辺機
して提供しています。
技術を開発・提供しています。
器、K-Supplyを併せたトータルかつ
●色の標準化
ワンパス厚紙両面印刷のリスロン
最適な印刷システムを構築しています。
オフセットの色を基軸としたカラーマ
GX40RP、特色・厚紙・紙粉対応の
■IGAS2015、drupa2016
ッチングを推奨しています。CMSソフ
リスロンGX40を開発。さらに、刷
最新のメカトロ装置搭載のオフセット
トK-ColorSimulatorを使用すれば、
版データとの照合を可能にするPDF
印刷機や新開発のデジタル印刷機をは
特別なスキルがなくても安定した印刷
照合機能を色調管理装置PDC-SXに
じめ、ポストプレス機やソフトウエア
品質を実現することできます。
搭載するなど、パッケージ印刷を効率
などKOMORIの最新技術のお披露目
■人財確保・人財育成
化する新機能の開発も行っています。
を予定。お客様の利益向上にお役に立
第25回 小 森 会 世 話 人 総 会 が、4月
続いて平成26年度小森会事業等の
視化が重要なポイントになります。
良い人財の確保や限られた人財に対す
●デジタル印刷機
てるソリューションを提案します。
16日、東京ドームホテルで開催されま
経過報告の後、議案審議では平成27
KOMORIでは、印刷機の稼働データ
る教育や効率化は喫緊の課題です。
Impremia IS29(インクジェットデジ
最後に、「KOMORIグループは、中核
した。小森会役員、全国8ブロックの
年度の小森会各事業計画及び小森会役
の分析により、お客様の印刷機の稼働
KGCプリンティングカレッジ&トレ
タル印刷機)は、本年9月のIGASに出
事業であるオフセット印刷事業を中心
世話人や企画委員など189名の出席
員の議案が原案通り承認されました。
率を可視化し、見つかったボトルネッ
ーニングでは、受講者の階層レベルに
展し、受注活動を開始します。
に、提案型ソリューションビジネス、
のもと、総会、KOMORI基調報告、講
新たに就任された小森会役員
クに対して稼働率改善の対策を提案す
応じた各種コースを提供しています。
B1サイズのデジタル印刷機Landa機
PESP商品、デジタル機、PE事業、
るサポートサービスを実施しています。
■付加価値の構築
(ナノグラフィ印刷機)は、2016年の
証券印刷機事業など多角的な活動が相
が、下記役員人事の議案が審議され、
1つの仕事の本刷りの時間は、下図のよ
売上を拡大するための付加価値の構築
drupaで出展を予定しています。
互に作用しながら、相乗効果で大きな
新役員が承認されました。
うに印刷機の稼働時間の約30%程度
の動きが活発になっています。特に、
●ポストプレス製品
パワーになると確信しています」と述
が実情です。売り上げにつながらない
オフセット印刷とデジタル印刷機を効
菊全ワイド・四六全ワイドの断裁機ア
べました。
ムダな時間やプロセスの改善は、経営
率的に活用したOne to One Business
プリシアCT115 / CT137をライン
品質の向上に大きく貢献します。
への対応が求められています。
アップし、販売を開始しています。
KOMOR I では、オフセットの品質を
■証券印刷機事業
持ち、用紙を選ばないデジタル印刷機
アジアを中心に海外での受注実績を増
に聞く それぞれのSHINKA」をテー
の開発を進めています。「オフセット
やし続けています。昨年末には英国
マに、松岡祐司様(㈱アサプリ社長)が
とデジタルの融合」を実現する最適生
デ・ラ・ルー社から新たに印刷紙幣設
インタビュアーとなり、加藤義章様
産システムを構築し、KOMORIなら
備2ラインを追加受注しています。
(㈱フジカ社長)・高井英和様(プリ・
ではのソリューションを提供します。
■PE(プリンテッドエレクトロニクス)事業
テック㈱社長)・吉村和敏様(日経印刷
KOMORIのその他事業活動状況
子会社の東海商事㈱が新社名㈱セリア
㈱社長)をパネリストにディスカッシ
演会、懇親パーティーが行われました。
印刷業からイノベーションを
本年は役員改選期ではありません
小森みちのく会企画委員
佐久間信幸様
( ㈱日進堂印刷所社長 )
近畿小森会企画委員
土山雅之様 ( 土山印刷㈱社長 )
一般的な印刷会社の現場において
印刷機は約30%しか稼働していない
講演会・懇親パーティー
講演会では、
「創業経営者の後継者
JOB中の平均稼働時間の内訳(国内外31社平均*)
小森会会長 浅野 健 様
浅野健小森会会長(㈱金羊社社長)は
総会の挨拶で、「印刷業界は新しい方
KOMORI会長の小森善治は、基調
向に歩み始めようとしています。日印
報告で印刷業界の市場動向を述べた
34.4%
印刷時間
(本刷り)
27.9分 33.1%
立上時間 27.5分
(切替+試刷り)
32.5%
*当社調べ KHS-AI搭載機45社(51台)の稼働Dataをから算出
上記より、4色の仕事をメインにしている31台のDataから算出(パッケージユーザー除く)
産連がグランドデザインを発表し、こ
後、
「印刷会社の課題とKOMORIが提
■Green-PJ活動
コーポレーションとしてスタートしま
ョンが行われました。懇親パーティー
れまでの業界内の施策から、社会に対
供するソリューション」
、
「KOMORIの
■トータルコストの最小化
社会環境プロジェクトGreen-PJを発
した。セリアのエレクトロニクス業界
では、小松義彦小森会副会長(小松印
して印刷業の今までの貢献と実態を強
事業活動状況」について語った。
利益を最大化するには、稼働率向上に
足し、環境配慮型印刷機(リスロンGシ
での販路や対応力とKOMORIの開発
刷㈱社長)の乾杯の後、活発な情報交
よるトータルコストの最小化が課題で
リーズ/ GXシリーズ)や省エネ商品
力を融合させ、PE市場に積極的に参
換の輪が会場に広がっていました。
しています。また、印刷業もこれから
印刷会社の課題と
KOMORIが提供するソリューション
す。稼働率が低下する主な要因は、機
(EDモーター、DCブロアー )の開発、
入していきます。
多様化していきますので、深刻化する
印刷会社の経営においては、製造原価
械コンディション、色校正、操作・手
規制対応、電力消費監視システムなど
■KGCのリニューアル
労働力を確保するためにも女性の活躍
の面から見て比率の高い外注費・材料
順ですが、ここでは効率稼動・安定品
環境配慮のモノづくりを行っています。
お客様の課題解決の場、新たなビジネ
を支援していくことが必要です。さら
費・労務費のコストをいかに削減し、
質を維持し生産効率を実現するための
■新製品・新技術の開発
スや付加価値を生み出す場となるべ
に、地方創生も印刷業のイノベーショ
利益を上げていくかが課題となってい
印刷の標準化について提案します。
印刷機に限らずお客様の仕事をトータ
く、KGCをリニューアルしました。
ンとなります。地域において印刷業が
ます。今回は印刷会社が抱える課題を
●印刷機の標準化
ルサポートする新たなソリューション
KOMORIが 目 指 すPESP(Print
情報サービスに踏み出す時代はとっく
4つに分類し、それらを解決するため
印刷機のコンディション不良は印刷会
を提供していきます。
Engineering Service Provider)の考
に来ており、イノベーションを起こす
にKOMORIが提供するソリューショ
社に多大な損失を与えます。これを防
●H-UV搭載輪転機
役割が求められています。
ンを紹介します。
ぐには定期的なメンテナンスが大前提
極小ロット生産対応を兼ね備え、枚葉
で す。KOMORIで は、 毎 月1回 の 頻
機と同等の印刷品質を実現するH-UV
度で機械をチェックし、原点復帰させ
搭載輪転機を開発・販売しています。
立ち上げ損紙を激減し、省エネ・省ス
くアピールしようという方向を打ち出
今年度の小森会は、それぞれの地域
で“SHINKAやイノベーション”をテ
ーマに展開されます。各地域のそれぞ
れのSHINKAとイノベーションモデ
1
KOMORI基調報告
4つの課題へのソリューション
停止時間
29.0分
○経営品質の向上
○トータルコストの最小化
○人財確保・人財育成
○付加価値の構築
生産性を維持していくメンテナンス代
行の「K-Support」
を行っています。
ペース・VOCゼロの環境対応機です。
懇親パーティー
平成27年度 小森会事業日程
名 称
中・四国小森会
開催日
場 所
6 月 4 日 (木 )
JRホテルクレメント高松
小森みちのく会
6 月 1 8 日 (木 )
ホテルメトロポリタン盛岡
小森すずらん会
7 月 8 日 (水 )
札幌パークホテル
中部小森会
9 月 2 日 (水 )
名古屋東急ホテル
近畿小森会
1 0 月 8 日 (木 )
リーガロイヤルホテル
ルが出てくるかと楽しみにしていま
■経営品質の向上
●資材の標準化
●パッケージ対応の印刷機
関東甲信越静小森会・東京小森会<合同開催>
1 0 月 2 1 日 (水 )
ホテルイースト21 東京
す」と述べられました。
経営品質の向上は、コスト・情報の可
お客様の要望を反映し、KGCの最新
品質管理の厳格化、高付加価値化、小
九州小森会
1 1 月 1 2 日 (木 )
ロワジールホテル那覇
2
USER'S SUCCESS
お客様訪問
お客様の要望に合わせて導入
芸術性の高いものをセレクトして印刷
らいいなと話して
ば油性との色の差
㈱井上総合印刷は、宇都宮市に本社
しています」
と語り、H-UV機による同
い ま し た。そ れ
はほとんどありま
をはじめ2つの印刷工場と製本センタ
社の成果事例を挙げられた。
に、版面の温度や
せん。当初は水幅
ーを有している。宇都宮まちづくり貢
■厚紙にも簡単に対応
インキの調整が現
が狭くて汚れやす
創業、来年50周年を迎える。25年前に
献企業に認定され、また、情報誌
「し
自 社 オ リ ジ ナ ル 商 品 の「 い ろ は に 健
在も使用している
いと聞いていまし
井上社長が入社した頃は単色機・2色機
もつけの心」(1万部)を年4回発行する
康、お元気かるた」という大判のかる
水なし印刷と似て
たが、自信を持っ
しかなかったが、カラー化を契機に設備
など、地域に貢献する総合印刷会社と
たを最大厚の厚紙で作成し、好評でオ
いるので、受け入
の拡充に積極的に取り組んできた。現在
して地域社会から親しまれている。大
ペレーターの自信にもつながっている。
れやすかった」
とH-UV機の導入を喜ぶ。
す。ローラーやニップなどメンテナ
通りに面した本社事務所には、直接印
■販促用のクリアファイル
さらに、導入メリットを伺った。
ンスは月に1回必ず行っていますの
刷の相談や発注に来るお客様が多数い
女性のバッグに入るA5サイズで作成
「生産効率と作業効率がかなり良く
で、スムーズに稼働できています。
るという。
し配布。反響がすごくて見積り依頼が
なりました。まず速乾性、どんな紙で
油性に比べて仕事の幅が広がります
株式会社井上総合印刷
株式会社井上総合印刷は1966年に
では企画・編集・デザインから印刷・製
本までの一貫生産ラインを確立し、創造
性豊かな印刷物の提供でお客様から高い
評価と信頼を得ている。
代表取締役社長 井上
加容子 氏
横田 浩一 様
てこなせていま
加藤 勉 様
高品質・高付加価値の印刷に対応する
井上社長は、「当社は創業時から“お
頻繁にきている。クリアファイルは印
も乾燥待ちの時間がなく、すぐに加工
ので、いろんな新しいことをやって
た め に、2013年12月 にH-UV搭 載 リ
客様の望むことは何でも社内でできる
刷日を決めてまとめて印刷している。
に回せますからスピード化が図れま
みたいですね。」
スロンA37(A全判4色機)を導入してい
ようになる”を基本としています。当
■芸術性の高い図録
す。今まで2日かかっていた乾きにく
初は軽印刷から始めましたが、カラー
陶芸や染色の図録などは、「思った通
い蒸着紙やユポでも1日で済みます。
化や輪転化を進めるなど、お客様から
り の 色 が 出 て い る 」と 先 生 方 も 大 絶
それに、網点の再現性がきれいなのに
「これから増設するとしたらH-UV
の要望や仕事の需要に合わせて機械や
賛。印刷立ち会いも大幅に短縮できた。
は驚きました。基本的に厚紙も特殊紙
になると思う」と言う井上社長に、今
設備を導入してきました」と語る。
■特殊紙の付加価値印刷
も同じ条件で普通に刷れるようになっ
後について伺った。
同社には、枚葉機では油性・UV・
蒸着紙やユポなど乾きにくい紙も、今
ていますから、あらゆるものが同じ品
水なし印刷を含め四六全、菊全両面の
は速乾印刷で付加価値のある商品がで
質に上がってきます。
4色・1色、菊全片面の4色・2色、菊
きる。ニス引きも不要になった。
半5色、四裁4色、輪転ではA・B・フ
る。その導入理由や成果について、井上
社長、生産部第2印刷課の横田浩一 課
長、加藤勉 商業印刷グループ機長にお
聞きした。
お客様の要望をかなえるために
H-UV搭載リスロンA37を導入。
印刷を楽しみながら受注を拡大。
本社/栃木県宇都宮市岩曽町1355番地
http://www.inoue-gp.jp/
TEL/028-661-4723
楽しさをもっと膨らませたい
「先を見るのが難しい時代ですが、
お客様の声を聴いていると見えてくる
H-UV機では、付加価値のある変わ
ものがあります。これからも背伸びし
■表紙と中面の刷り分け
ったものをやりたいですね。最初にク
ないでちょっとだけ先を見て設備を整
ォーム、それにオンデマンド機など多
ページ物の表紙はH-UV印刷、中面は
リアファイルをやる時は怖いなと構え
えていきたいと思っています。そし
彩な印刷機が稼働している。そして今
水なしや輪転で印刷するなど、色を合
ていましたが、『あっ、普通に刷れた』
て、人々の人生が豊かで、より楽しく
もなお、多様化するお客様のニーズに
わせて刷り分けを行っている。
という驚きで感動したくらいです。み
なるような商品を作れればいいなと思
的確かつスピーディに対応できるよう
■手触りが良くなった
んなも今までできなかったことができ
っています。今後は凝りに凝ったパッ
れば楽しいですし、新しい仕事の獲得
ケージや特殊加工の印刷物などもやっ
印刷機を増設し続けている。
井上社長に、初めてのUV機として
「手触りがいい」とお客様も喜んでい
る。社内でもザラツキがなく製本工程
H-UV搭載リスロンA37を増設した理
の効率も良くなった。
由を伺った。
■デジタル時代に合った発色
にもつながります。」
加藤機長に使い勝手について伺った。
ていきたい。H-UV機ならもっと楽し
さを膨らませてくれるでしょう」と語
「H-UV機が色の標準機の位置づけ
る井上社長は、印刷業界にはまだまだ
「これからのお客様には何が必要か
今はモニターやデジカメの画面を見慣
になっています。PDCで濃度管理が
やれることがたくさんあると、笑顔の
と考えた時に、高品質を求められる仕
れているため、UV印刷の発色はデジ
できるので、きちんとした濃度で刷れ
中に意欲をたたえていた。
事や特殊紙を使う仕事には、やはり
タル時代にマッチしている。
UVが必要ということになりました。
それに、課題であったドライダウンや
裏移り、コスレ・汚れなど多くのトラ
ブルも解消できます。お客様に工場を
どんな紙でも、普通に刷れる
「UVを入れたいと思っていた」と言
う横田課長に、その理由を伺った
見てもらう機会も増えていますが、パ
「以前は裏移り、ボタ落ち、コスレ
ウダー飛散も気にしなくてよくなりま
などの原因となるパウダーの扱いに悩
す。それに菊全も刷れるのに、刷版が
まされてきました。特にお客様からは
小さくて済むのは魅力です」と語る。
ザラツキを何とかしてほしいという要
望が多くなっていました。それらが
㈱井上総合印刷 平出工場
3
制作物の評価や反響がすごい
H-UV機で解消されることは、すごい
井上社長は、
「H-UV機では、主に特
ことです。従業員同士でも随分前か
殊紙・厚紙・乾きの悪い紙、高品質・
ら、パウダーを使わない機械があった
スタッフの皆様とH-UV搭載リスロンA37(A全判4色機)
4
USER'S SUCCESS
お客様訪問
新しいことを考えて印刷機導入
紙以外のプラスチック系の原反が念頭
組み方で印刷しています。短納期対応
赤間課長:
「UVで
本社・工場を福島市に置く㈱日進堂
にあったためで、また、白打ちや特色
の優位さでリピートの増加や新たな仕
新しい印刷ができ
印刷所は、東日本大震災を乗り越え、
のために最低6色は必要ですし、コー
事の獲得などベーシックな仕事でも貢
るのは楽しみで
厳しい印刷環境の中にありながら、
ター付にしました。インターデッキも
献しています」と、社内的なメリット
す。非吸収紙や変
業。総合印刷会社の礎を築き、本年創業
次々と印刷機の更新・増設を行い、順
4カ所についています。」
が非常に大きいと語られた。
わった基材、イン
70周年を迎えている。企画デザインや
調に業績を伸ばしている。
株式会社日進堂印刷所
株式会社日進堂印刷所は、1945年創
タウン情報誌のグループ会社を擁し、地
域に根ざし、地域を支える企業として高
い信頼を得ている。注目すべきは自社広
報誌の「オール!」を印刷見本として活用
し、お客様に印刷提案を行い、成果を上
げていることだろう。
代表取締役社長 佐久間
信幸 氏
オフ輪は、昨年新たに導入したシス
キやニスなどを含
佐久間社長は、
「当社はデザインか
いうが、お客様への高付加価値印刷の
テム35Sを含め4台が稼働している。
め検証中ですが、
らフィニッシュワークまで社内一貫生
提案には特筆すべきものがある。それ
大ロットはもちろんであるが、両面・
次々に新たなテーマが出てきます。
産体制で行っていますから、万一にも
は年4回発行の同社広報誌
「オール!」
折りのものは相当小ロットのものまで
いかに営業に提案できるかを意識しな
印刷機が壊れたら大変です。壊れてか
の各号を印刷見本としてプレゼンに活
オフ輪を回しているという。
がら新しいものに挑戦し、対応力を広
ら発注しても印刷機はすぐには入れら
用していることにある。広報誌のUV
赤間 輝三 様
げています。
」
技術や商品開発力が大きく向上
さらなる高付加価値印刷のために、
れませんから、壊れる前にオーダーし
印刷による印刷見本の例を挙げると、
2011年にUV対応のリスロンS29(菊
ておかないと仕事がストップします。
○蒸着紙を使った広報誌
半裁寸延6色機、コーター付)を導入。
印刷機は定期的な交換が必要ですが、
○疑似エンボスの広報誌
る印刷現場の変化について伺った。
基本的には10年で考えています。そし
○香料インキで刷った広報誌
佐藤副部長:「お客様のニーズが一番
て、他社と同じことをやっていたので
○ファンシーペーパーの広報誌
です。当社では、
「“できない理由を探さない”、それ
はじり貧になりますので、何か新しい
○バリアブル印刷した広報誌、など
印刷現場の考えだ
が私たちが提供できる最高のサービス
その後、枚葉機3台、オフ輪1台を導入
している。その導入理由と成果について
佐久間社長、製造本部製造第二部の佐藤
幸嗣 副部長と赤間輝三 平版印刷1課課
長にお聞きした。
UV機の導入をきっかけに
この4年で5台の印刷機を導入。
新商品開発、仕事の拡充を実現。
本社/福島県福島市庄野字柿場1-1(福島西工業団地)
http://www.nisshindo.co.jp/
TEL/024-594-2211
佐藤副部長と赤間課長にUV機によ
みんなが笑顔になれる会社へ
「当社の一番の武器は人」と言う佐久
間社長に、今後について伺った。
ことをしたいと考えながら導入機を選
営業には印刷方法や技術の解説書を
けではなく、デザ
だと思っています。お客様からいただ
定しています。さらに導入前には機種
持たせて、お客様にソリューション型
イナーから寄せら
いたチャンスを逃がさないように、
“で
の検討やテストを行いますから、納入
営業の提案ができるようになってお
れる『こういうも
きない”という言葉を社内からなくし
されるまでに平均3年位かかります」
り、新たな仕事、新規顧客獲得の成果
のをやりたい、ど
ています。そのために製品づくりに必
と機械導入の考え方を語られた。
につながっている。
うにかならない
佐藤 幸嗣 様
要な印刷機や設備を積極的に導入して
同 社 は、 東 日 本 大 震 災 の2011年
「お客様に面白いねって言ってもら
か』という声を大切にして、それをい
いるのです。独自の品質マネジメント
に、何年も前から予定していたUV対
うことが大切。印刷見本でお客様と話
かに実現するかを基本的な方針として
システムや改善活動も実施していま
応のリスロンS29(菊半裁6色機、コ
がしやすくなりますし、社員も知らな
います。それが技術開発力や商品開発
す。お客様に安心・信頼していただく
ーター付)を導入している。2013年
かった印刷や紙などもあるため、営業
力につながります。面白いものや特殊
とともに、営業も安心して受注活動が
にはH-UV搭載リスロンS26(菊半裁
や現場の勉強にも非常に役立っていま
な企画物を刷る時は、お客様をはじ
できます。社員には会社や職場のこ
4色機)とSPICA 26P(菊半裁2色反
す。高付加価値や新商品を生み出す
め、様々な部署の人たちが見に来ま
と、次のことを考えるという意識が根
転 機)、2014年 に はH-UV搭 載 リ ス
UV機は、『普通の印刷はやるな、面
す。それで皆が新しいことを覚え会話
付いています。これからも社員と一緒
ロ ンS40(菊 全 判4色 機)と シ ス テ ム
白いものだけをやれ』と言っています」
も広がります。お客様の幅広いニーズ
に成長していきます」と語られた。
35S(B縦半裁輪転機)の計5台の印刷
と佐久間社長は笑顔で語る。
に対応できる準備を普段からしていま
70周年で
「みんなえがお」を本年の
すので、じわじわと成果が出てくると
テーマに掲げる同社は、新しい何かを
思っています。」
求めて笑顔で突き進んでいるようだ。
機をこの4年間で相次いで導入して
㈱日進堂印刷所 本社・工場
5
現在でも様々な印刷テストの最中と
地元では高付加価値印刷に興味を持
いる。
つお客様が増えてきたという。
広報誌を印刷見本に仕事を拡充
H-UV機は社内メリットに貢献
佐久間社長に、相次ぐ印刷機導入の
佐久間社長に、他の印刷機の導入理
き っ か け と な っ たUV対 応 リ ス ロ ン
由を伺うと、
「UV機のバックアップ機と
S29の導入理由について伺った。
して導入したH-UV搭載リスロンS26
「UV機導入は初めてで、この機械
に続いて、H-UV搭載リスロンS40も
で本当にビジネスが成り立つのかとい
油性機から更新しました。速乾でセッ
うこともありましたが、とりあえず高
ト待ちがなく、すぐに後工程に回せる
付加価値を生む機械が欲しかったので
ので、生産効率やスピードは間違いな
す。当時H-UVも知られるようになっ
く上がっています。色の再現性も問題
ていましたが、当初の予定通りUVに
なく、今は油性との使い分けも行わず
しました。菊半裁寸延機にしたのは、
に、ロットの大きさやその時の予定の
UV搭載リスロンS29(菊半裁寸延6色機、
コーター付)
6
PESP USER'S SUCCESS
お客様訪問
サンメッセ株式会社
伊東 覚 様
サンメッセ株式会社は、本年80周年を迎える1935年創業の総合印刷会社である。
髙橋 肇 様
和田 義人 様
企画・デザインから製版・印刷・製本・製袋に至るまで最新の設備を整え、多彩な印刷
を社内一貫生産で行っている。さらに、POD(プリントオンデマンド)や印字・封入・
封緘を行うDPS(デジタルプリントサービス)の強化を図るなど、常にお客様のあらゆ
るニーズに応える同社は地域との信頼関係を築いている。
さらに、お客様へのサービスの充実を図るため、この2年間でデジタル印刷機Impremia
C80、Impremia 1250を各2台とカラーマッチングソフトK-ColorSimulator
(KCS)を
導入。その導入経緯や成果について、田中社長、伊東覚 取締役執行役員製造本部長、
本社工場の髙橋肇 印刷課課長と和田義人 印刷課デジタル印刷係チーフにお聞きした。
代表取締役社長 田中 義一
氏
本社・工場/岐阜県大垣市久瀬川町7-5-1
http://www.sunmesse.co.jp/
TEL/0584-81-9111
サンメッセ㈱ 本社・工場
2台のImpremia C80
印刷生産機としてデジタル印刷機Impremia C80、1250 を計4台導入。
フル稼働で短納期・粗利向上を実現。
印刷機をデジタル印刷機へ、業態改革を目指す
しかも、Impremiaへの移行により、この1年半の間に菊四
納期も短く粗利も良くなりました。今後はオフセット印刷では
取扱説明書への対応で導入したImpremia 1250は、当初
サンメッセ㈱は、
「常にお客様を第一に考え、人・物・情報
裁の4色機と2色機を1台ずつ廃棄し、現有の菊四裁4色機
できないことをどんどん展開していきます。さらに、前工程か
は静電気でジャムや綴じの不良が生じましたが、KOMORI
は2交代から1交代になっているという。
ら後工程まで完結した工程管理を行い、また、菊四裁機の廃棄
の対応により自信が持てる製品レベルになっています。」
を集積・発信し、印刷を核に持続的に発展し、社会に貢献して
いく」を経営理念に掲げ、商業印刷を中心に出版印刷や包装
田中社長は、
「単なる置き換えだけでは意味がありません。
印刷、フォーム印刷を展開している。同社はオフ輪・A倍・
在庫をなくす改革が必要でしたし、技術者でなくても誰もが
四六全・菊全・四六半裁・菊半裁・菊四などの印刷機とPOD
操作できる機械に置き換えるのが目的でした。人財の有効活
印刷機との置き換えによるImpremiaの導入は、同社に大
るのは画期的ですね。乾きにくい紙でも、短納期のもので
を有し、ダイナミックな仕事から小さな仕事まで、お客様にご
用やコスト効率を考えると、業態変革をしていかなければだ
きな成果をもたらしているようだ。サンプル作りや校正刷
も、普通に印刷できますし、製本もラインでできるのは素晴
満足いただけるサービスを追求しながら進化し続けている。
めだと思います。同じことをやっていては利益なんて出ませ
り、少部数印刷にとどまらず、デジタル印刷機を本格的な印
らしい。デザイン部門からデータをもらって出力しています
田中社長は、「地方の印刷会社ですから、ワンストップソ
んから、これからはデジタル印刷やIPS(情報処理サービス)
刷生産機として位置付けている。
が、仕事は予定通り毎日こなせています。」
リューションであらゆる印刷に対応でき、地域に愛される会
の事業にも注力していきます」と笑顔で語る。
言っていた時代もありましたが、今はお客様に喜ばれるよう
在庫の削減、社員の有効活用により粗利も向上
な分野にたけたスペシャリスト軍団として、お客様にソリュ
「誰にでもできるようにしたかった」と言う伊東本部長に、
なお、IPS事業はデータやビジネスフォームの特別な知識
Impremiaの導入メリットや成果について伺った。
引き続き、和田チーフにImpremiaの使い勝手を伺った。
「初めて出力したときは感動しました。常に同じ色が出せ
Impremia 4台、他社製3台を社員3名・パート3名で運用
している。今後は後加工機を充実させることと出荷業務も行
うことで、デジタル印刷係内での一貫生産工場にしたいと髙
菊四のカラー印刷の6 ∼ 7割がデジタル印刷へ
橋課長は語る。
髙橋課長にImpremia C80の稼働状況を伺った。
総合力と小回りを活かして新規事業の拡充へ
そして本年、「創業80周年、進化の年」をテーマに掲げ、
「従来のPODと違って、Impremia C80はUV対応リスロ
「オフセットを担当していたので、デジタル印刷機に対す
デジタル印刷対応のビジネス展開にも力を注いでいる。10
ンS29(菊半裁寸延6色機)のデータにKCSで色を合わせる
る抵抗感がありました。しかし、KCSのカラーマネジメント
年以上前からPODを導入している同社は、小ロット・多品
と、後は誰でも操作できるのが一番のメリットです。いつで
をテストすると納得のできる製品レベルに上がり、自信が持
種の仕事にシフトしていく市場を見据え、さらなるデジタル
も同じものが刷れるので、操作はパート中心で社員を有効に
てました。また、乾燥によるジャムや排紙トラブルなど不良
「いろいろな新規商材の展開を考えていますが、営業力と連
印刷の活用を検討していたという。
活用でき、在庫は以前の10分の1ほどになっています。毎
率を解消するため、加湿できる作業環境を確保しています。
携をとれば利用価値はさらに上がっていきます。デジタル印
日がフル稼働です。色についてはImpremiaの校正でクライ
私の方で元データを作っていますが、品質に関しては品質
刷は正確で短時間にでき、コストもロスも少ないから、お客
アントのOKをいただけるようにしています。
管理担当者とダブルチェックしています。色の補正を行う
様に喜ばれるのが一番いい点ですね。当社には総合力があり
「小さなロット、それにバリアブルやナンバリングのワン
トゥワンのニーズが主流になってくると、オフセットで刷る
7
換える形にしたいと思っています。
」
が必要なので独立部門にしているという。
社でありたいというのが基本にあります。以前は総合印刷と
ーションを提供していく形が理想だと思っています」と語る。
だけにとどまらず、菊半裁の仕事もデジタル印刷か菊全で置き
「お客様と共に伸びる地域ナンバーワンの会社にしたい」と
言う田中社長に、今後のデジタル印刷について伺った。
わけにはいかなくなる。デジタル印刷で作った方が手軽に早
Impremiaで刷るかオフセットで刷るかは、どちらで刷っ
ことはほとんどありません。今では菊四のカラー印刷の6
小回りが利きますから、新たな事業もまだまだ展開できます。
く安くできる。これからはオフセットではできないことも
たか分からないほどですから、基準を作って機械を使い分け
∼ 7割、特色では8割がデジタル印刷です。耐水紙やユポな
Impremiaでもっと小回りを利かせれば、お客様のニーズは
やっていこう」と決断した田中社長は、2年間でImpremia
ています。A4の2丁付けの場合であれば、(部数×ページ数÷
ど合成紙はやむを得ずオフを回していますが、できるだけ
いくらでもあると思っています」と語る田中社長は、2020
C80とモノクロのImpremia 1250を各2台導入している。
2)の計算で2万枚以下はImpremiaで刷るようにしています。
Impremia C80の量を増やしていきたいと思っています。
年に200億円を目指すビジョンを胸に秘めているという。
8
K-Supply USER'S SUCCESS
お客様訪問
公和印刷株式会社
公和印刷株式会社は、1946年創業。同社は、永年培ってきた確かな技術と最
菊全対応のH-UV機2台に
K-Supplyインキの採用で
作業効率の大幅向上を実感。
新鋭の技術を駆使し、お客様の様々な印刷ニーズにお応えしている。高品質な印
刷と環境にやさしい印刷で高い評価を得ている総合印刷会社である。
同社は、2012年にH-UV 搭載リスロンA37(A全判4色機)の1号機を導入し、
さらに現有のリスロンS40(菊全判4色機)にもH-UVを後付けで搭載している。
KG-911
H-UVインキ(for Sheet)
そして、昨年7月からK-Supplyインキ(KOMORI標準インキ)の「KG-911」の
本格的な使用を開始している。その導入理由と成果について今井社長、沼野仁 執
代表取締役社長 今井 寛
行役員製造部部長、田代裕晶 製造部印刷課係長にお聞きした。
「KG-911」H-UVインキは、H-UV印
刷に最適な硬化性・品質・汎用性・経
済性をハイレベルに備えたKOMORI
標準の紙用インキです。
氏
本社・工場/東京都文京区水道1-2-1
http://www.kowa-prt.co.jp/
TEL/03-3813-5666
トラブルによるストレスからの解放でH-UV機導入
ら仕事を入れていきます。品質的には油性とH-UVの見分け
「人と技術の調和」を企業理念に掲げる公和印刷㈱は、「印
はつきませんので、特に刷り分けはしていません。しかし、
「H-UVがらみの資材はすべてKOMORI推奨のものを使用
KOMORIの営業や資材担当者が情報を共有し、問題があれ
刷は時代を伝える、色彩を伝える、言葉を伝える、季節を伝
H-UVと油性の印刷を混在させられないので、大量ものやペ
しています。KOMORIブランドについては、トラブルがあ
ばすぐに対応してくれるので非常に助かっています」と語る。
えるメディアそのもの」と考え、柔軟な発想と確かな技術を
ージ数の多い印刷もH-UVだけでやるという形になってしま
った時にメーカー間で責任をたらい回しされても困るので、
活かしたサービスの提供でお客様の信頼を得ている。
います。毎月機械毎に売上を集計していますが、油性機の稼
KOMORIで一元管理されている資材を使うというのは良い
「H-UV機2台はそれぞれ1人ずつで
働率が悪いのが今の悩みになっています。H-UV機はお世辞
ことだと思っています」と語り、さらに「性能が良くて安いも
稼働しています。KG-911はそれな
抜きで予想以上の効果が出ています」と、導入していなかっ
のを作ってほしい」と願いを込めて語られた。
りに濃度があるので、基本の濃度でよ
同社は、リスロンA37(A全判4色機)の1号機を導入。そ
の経緯を今井社長に伺った。
「実は、都心の狭い工場に対応できるコンパクトな菊全機
を作ってほしいとKOMORIさんに言い続けてきました。そ
して数年を経て完成したのが、菊全の紙にも対応できるA全
たら大変なことになっていたと感想を語られた。
パウダーを使用しない安全な印刷として小学校低学年向け
の問題集など新たな仕事にも結びついているという。
機のリスロンA37です。多くの要望を取り入れて新開発さ
れた新機種に、評価の高い乾燥システムH-UVを搭載して導
入しました」と当時を振り返り、導入理由について語られた。
「ニーズである短納期・高品質への対応はもちろんですが、
一番の本音は長年悩まされてきた裏付きや汚れ、乾燥不良に
今井社長にKOMORIブランドの資材について伺った。
インキ使用量の20%削減でコスト削減に貢献
く刷れます。濃度変更の反応も良く、
ドットゲインが悪くならないので使い
「テストを行う前は半信半疑でしたが、今は要望を加味し
やすい。絵柄の濃い仕事だと明らかに
たインキになっているので安心して仕事ができます」と言う
使用量が違いますね。それに、このイ
沼野部長に、KG-911の導入理由と成果について伺った。
ンキになってからは流動性が良くなっ
田代 裕晶 様
H-UVのインキコストが下がることを願っていた同社は、
「UVの経験がありませんでしたか
て、作業性も良くなりました。インキミストも以前のインキ
昨年5月、KOMORIからの提案により新開発のH-UVインキ
ら、KOMORIを徹底的に利用して技
よりも飛散量が非常に少なく、半年くらい拭いていません
KG-911の印刷テストを行っている。
術力を上げていこうという方針で進め
が、少し色づいている程度です」と語る。
「まず、マイレージ(印刷可能枚数)のテストを行いまし
ています。ですから、マイレージ以外
放されたいという、当社の都合でH-UV機に切り替えました。
」
た。値段は従来のインキと同等だけど使用量が削減できるの
の優位性はロングでKG-911を使っ
で、インキコストがトータルで削減できるということでした
てみないと分からないので、実際の業
が、ほぼその通りのテスト結果になりました。テストでは
務の中で使ってみたいと思い、1回の
テストだけで採用を決めました。
働状況についてお聞きした。
田代係長にKG-911の使い勝手について伺った。
流動性が良く、負担だった作業も大幅に軽減
よる後工程のトラブル、そして刷り直しなどのストレスから解
同社では菊全対応機が2台稼働しているが、今井社長に稼
Impremia C80を 合 わ せ て い ま す。 そ し て、 何 よ り も
全部H-UV機にしてフル稼働できる受注体制へ
今井社長に今後の同社のあり方について伺った。
「業界環境はますます厳しくなっているので印刷市場は縮
「油性と比べるとあまりにもH-UV機の効率がいい。棒積
70%の平網で同じ濃度で1,000枚刷った時のインキ量を測
沼野 仁 様
小し、印刷会社も減っていくと思っています。ですから、受
みできるし、すぐにひっくり返して裏面が刷れます。後工程
定しましたが、色ごとにバラツキはあるもののインキ使用量
KG-911に切り替えて非常に作業効率が向上しました。
け皿として生き残れるように、何とか余力が残っているうち
を考えると、H-UVでやった方が安心ですし、当然H-UVか
は平均すると20%削減できるという数字がはっきりと出ま
以前のインキは流動性が悪いため、インキつぼをヘラで撹拌
に生産設備は計画的にリニューアルしていきたい。もう油性
した。発色についても現場から問題が起きそうな報告もあり
したり、調量ローラーの洗浄を頻繁に行っていましたが、そ
機を持っている必要性がないので、早いタイミングでH-UV
ませんでした。これならいけると思い、最終的には工場長や
れらの作業が大幅に軽減できたのが大きいですね。インキつ
機にして瞬発力を高めていきます。また、今後はフル稼働さ
スタッフの判断を得て採用することにしました。」
ぼの開き量の設定数字が明らかに違っていて、使用量が削減
せる物量を確保するために、同業他社からの仲間仕事、他社
同社は、7月からKG-911の本格的な使用を開始し、基本
できているのを日々実感しています。色についてはカラープ
がやりたくない難しい絵柄ややっかいな刷りの仕事を今まで
的なプロセスはすべてKG-911に切り替えている。なお、
ロファイルが簡単に作成できるK-ColorSimulator(KCS)
以上に積極的に受ける営業活動も展開していきます」と語る
同社はH-UV機導入時より、H液、ローラー、洗浄布なども
を導入しているので、問題はありません。標準は印刷機なの
今井社長は、H-UV機に期待を込めて印刷の将来を見つめ続
K-Supply商品を使用している。
でKG-911の印刷物を測定して、それにインクジェットや
けている。
インキ棚に並ぶKG-911
9
10
NEW PRODUCT
新商品情報
トピックス
TOPICS
印刷工程管理システム K-Station 4
dCL(デジタルクリエイティブラウンジ)内覧会
全印刷工程の予定・実績情報をリアルタイムに共有可能
Impremiaシリーズと周辺機器でブライダルビジネスの提案
印刷機器のデジタル化・オンデマンド化が進展し、個別工
本社2階のデジタルクリエイティブ
《印刷機統合管理》
程の生産能力が向上する一方で、それらの製造プロセスをコ
すべての印刷機に対応し、印刷機を統合管理
ラウンジにおいて、dCL内覧会を定
ントロールする“印刷工程管理”を旧来のアナログ作業に頼っ
K-Station 4で作成された印刷予定組情報は、印刷機の
期的に開催しています。2月と3月の
ている印刷会社は少なくありません。印刷物の多品種化・小
KHS-AI
(※2)もしくはK-Station 4クライアントに配信さ
ィングプロッターでのハーフカット)
K-Station 4へ送られ、各種の実績管理メニューで確認でき
をデジタル印刷機Impremia C100
印刷工程管理のデジタル化・合理化は利益拡大のために避け
ます。
およびC71と周辺機器の組み合わせ
による実演を通して、ブライダルビ
ジネスの可能性を提案しました。ま
システム的に分断され、担当者の処理作業は煩雑になり、ミ
た、K OMORI の新たなPESP商品の
ス・ロスの発生要因ともなります。例を挙げると、
プログラム油圧クランプ大型断裁機
入力処理では、複数の担当者がいろいろなシステムに同じ情
Apressia CT115(菊全判)/CT137
報を何度も入力している
案内状、封筒、封筒を留めるシール(周
辺機器:コールドラミネート、カッテ
材価格高騰の流れを止められない現在の印刷業界において、
自動で送受信(自動収集)できます。
ムーズな連続作業が可能です。
○H-UVで印刷したカタログ表紙
をKCSでカラーマッチングし、
Impremia C100で再現
テーマに、ウェディング向けの印刷物
複雑な工程管理をアナログ的に行っていると、各工程間が
きる制作の実演を行いました。
内覧会では、
「ブライダルビジネス」を
れます。印刷機側で記録されたリアルタイムな実績情報は
KHS-AI搭載機では、インキプリセットと稼働記録情報は
き、プリプレス・ポストプレスとのス
カタログの実演
ロット化・短納期化が進行し、市場縮小・印刷単価下落・資
て通れない重要課題です。
の極小ロットの注文にも簡単に対応で
○カタログ冊子の中面もKCSで
カラーマッチングし、
Impremia C71で出力
などのアイテムも紹介しました。
封筒のバリアブル印刷の実演
○Impremia C71でオプション
の2段給紙ユニット、封筒定
着ユニットを使用し、封筒の
バリアブル印刷(洋型1号をは
じめ、長4∼角2封筒に対応)
(四六全判)の紹介も行いました。
を展開
作業計画では、変更した帳票(エクセル)を何度も出力した
り、ホワイトボードを手書きで更新している
ビジネスモデルの提案と実演
Microsoft Excelの デ ー タ ベ ー ス か
進捗管理では、手書きの作業日報では最新の状況が分から
ブライダルビジネスにおいては、誰
ら、宛名だけでなく別々の絵柄を指定
しもが満足する印象深い結婚式を新郎
K-ColorSimulatorは、オフセット印
してパーソナライズが可能です。
KOMORIでは、この複雑な工程管理をシンプル化し、い
新婦に提案する緻密な準備が必要で
刷機、インクジェットプリンターなど
出欠カード、カードホルダーなどの印
つでも、どこでも、誰もがリアルタイムに最新の情報を共有
す。そこで、提案型営業のビジネスモ
あらゆるデバイスのマッチングを可能
刷物も紹介しました。
デルとして、新郎新婦にマッチしたカ
にします。難しい色調整も専門家なし
工程情報の一気通貫による見える化で進行管理
スタマイズを低コストで実現する制作
で行え、本社と工場といった離れた拠
メッセージボードの実演
K-Station 4は、全印刷工程をシステムで一気通貫し、印
物の可能性を紹介しました。デジタル
点でのマッチングも可能です。
○インクジェット印刷の用紙をス
刷製造プロセスの見える化を実現します。着完(着手・完了)
印刷ならではの特性を発揮したウェデ
引き出物カタログ、ファンシーホルダ
程部門で必要とする最新情報をリアルタイムに提供する、シ
実績を登録する工程を任意に設定し、それぞれの工程の
ィングドレスカタログ、招待状や封
ー、WEBを活用した出欠カードなど
ンプルで柔軟な印刷工程管理システムです。従来の手書きや
K-Station 4クライアント側で作業予定情報の確認と着完登
筒、パーティーを彩る数々の個性的な
のサンプルも紹介しました。
アナログ的な手法による工程管理をデジタル化することによ
録を行います。従来紙ベースで運用されていた作業日報をデ
ウェディング向けの制作物を通して、
■Impremia C71と周辺機器により
り、「予定」と「実績」の最新作業情報を工務部門と作業現場で
ジタル化することにより、リアルタイムな作業情報の可視化
タイムリーに具現化できる新たなビジ
結婚式場関連の多彩な商材を作成
リアルタイムに共有することが可能です。
を実現します。
ネスチャンスを提案しました。
結婚式場へのビジネスモデル提案を想
ず、電話やメールで何度も確認している
できる印刷工程管理システムK-Station 4を開発しました。
リアルタイムな情報共有で印刷工程の合理的管理
K-Station 4は、MISと生産現場の間に位置し、各印刷工
《進行管理(※1)》
チレンボードに貼り付けてカッ
ティングプロッターで型抜き
し、寄せ書き用メッセージボー
ドを作成
定して、Impremia C100/C71によ
K-Station 4を導入すると
営業
●MIS(基幹システム)連携
K-Station 4で“見える化”を実現
る商材制作の実演を行いました。
柔軟なMIS連携により同じ情報を何度も入力している
立体POPナプキン立ての実演
現状を改善。実績情報をMIS側へ送信することも可能
です。
●作業計画・予定組機能
MISから受信し、K-Station 4に新規登録したジョブデ
ータから、印刷現場に対応した作業計画と予定組を作
■K-ColorSimulatorを使用した
成できます。
ウェディングドレスカタログを作成
●作業管理機能
印刷機のリアルタイムモニタリング、日報管理、進行管
・・・
・・・
理などの実績管理が可能。タブレット(※1)で遠隔地か
フトK-ColorSimulator(KCS) により
らも閲覧することができます。
オフセット印刷とのカラーマッチング
※MISを使わない運用も可能です。
11
KOMOR I 独自のカラーマッチングソ
○Impremia C71で絵柄を出力
○印刷面にラミネータでシルキー
(フィルム)加工
○Impremia C71でスミの追い
刷り
○ラミネータで箔押し(金フィル
ムを定着)
○カッティングプロッターで窓抜
き、筋押しで作成
ウェルカムボードの等身大POPと組
み合わせた制作物を作成するなど、
様々なアイデアを形にして提案するこ
とができます。
メニューや席次表、箔押しの引菓子パ
ッケージなども紹介しました。
実演に使用した展開図や筋入れの加工
実演後は、新製品の性能やビジネス
※1:オプション
を行えば、デジタル印刷で高品質が求
データはAdobe Illustratorのアウト
への活用について活発な質疑応答が行
※2:KHS-AI はVersion5
められるウェディングドレスカタログ
ラインデータからプラグインで作成で
われました。
12
TOPICS
トピックス
つくばプラントパッケージ内覧会
Print China 2015
多彩な要求に応えるパッケージソリューションを提案
コマーシャル印刷とパッケージ印刷を最新鋭機で体感
3月12日、つくばプラントのKGCに
おいて、パッケージ 内 覧 会『KOMORI
Packaging Solutions』を 開 催 し ま
した。今回は、海外のお客様(世界15
カ国96名)を中心に、セミナー・印刷
実演のほか、工場見学・KGCツアー・
お客様による講演・懇親会などを実施
5色+ニスの薬箱のパッケージ印刷
用紙:エルカード26.5kg
(四六判、紙厚0.35mm)
○薬箱のパッケージをあらかじめ
セットした版で試刷り
○PDC-SX(分 光式色調管 理装置)
により見 当・色 調 確 認 後、最 高
印刷 速 度18,000回 転 で本 刷り
500枚印刷
しました。
印刷実演は、
自動化装置による切り替えスピードに
IR搭載リスロンSX29(菊半裁寸延5
驚嘆の声が上がっていました。
色機、コーター付)は、610㎜×750
中国でも人件費が高騰してきており、
㎜の最大紙寸法でパッケージ・ラベル
東現代国際展覧センターで開催されま
H-UV機によるワンマンオペレーショ
など厚紙・高付加価値印刷への対応性
した。このPrint Chinaは、北京で4
ンの可能性に来場者は高い関心を寄せ
を発揮する小型機。実演では、新型ド
年に1回開催される
「China Print(北
ていました。また、37インチのハイ
ライヤーや特別仕様を装備して、4色
京国際印刷技術展示会)」の姉妹展で、
パフォーマンス機も多品種・小ロッ
+特殊インキ1色での高品質なワンパ
アジアでもトップクラスの集客を誇る
ト・低コストの市場ニーズに対応する
ス印刷による化粧品パッケージ印刷、
印刷産業総合展です。
印刷機として注目を集めていました。
植物性ニスを使用した食品パッケージ
4月7日 か ら6日 間、3回 目 と な る
《JOB切替え:KHS-AIのスマート シーケンスにより自動で切替作業、
A-APCで全版を85秒で版交換》
「Print China 2015(中国広東国際印
刷技術展覧会)」が、広東省東莞市の広
表4色×裏1色の重い絵柄の印刷
用紙:サンカード15.5kg
(K判、紙厚0.3mm)
○用紙と色の切り替え後、重い絵
柄のパッケージの試刷り
○PDC-SXにより表裏の見当と色
調確認後、本刷り200枚印刷
印刷をご覧いただきました。
リスロンGX40(菊全判6色機+C)
PDC-SXのカラーコントロール機能
KOMORIは、オフセット印刷機4台
リスロンGX40RP(菊全判8色両面機)
により、濃度がズレていた場合でも機
とデジタル印刷機1台を出展し、コマ
多彩なパッケージ印刷を披露
リスロンS29(菊半裁寸延6色機+C)
械を止めることなく、色合わせをする
ーシャル印刷とパッケージ印刷を実施
拡大する中国のパッケージ印刷市場の
による多彩なパッケージ印刷をご覧い
ことができます。
しました。1,006㎡のKOMOR Iブー
課題解決のため、2台のパッケージ対
切り替え時間は3分11秒で完了。
スは多くの来場者で溢れ、熱気に満ち
応仕様機を出展しました。
た雰囲気に包まれました。
UV対応リスロンG40(菊全判6色機、
ただきました。
特にリスロンGX40は、各種制御
システム・自動化装置をはじめ、高速
ロングランを実現するノンストップオ
ペレーションシステム、PDF照合機
能やブランクス単位での品質管理シス
《JOB切替え:版交換、用紙切り替え》
重い絵柄のお菓子箱のパッケージ
用紙:エルカード36kg
(四六判、紙厚0.45mm)
○重い絵柄の試刷りを見当と色調
確 認 後、本 刷 り2,000枚(5色 +
ニス)を印刷
③リスロンS29+Cの実演
コーター付)は、新型ドライヤーやチ
菊半裁寸延6色機では、化粧品のパッ
ャンバーコーター装置など各種特別仕
ケージ印刷を展開しました。
様を装備。実演では、蒸着紙とフィル
ム印刷を1日ごとに切り替えて、厚紙
4色+ニスの化粧品のパッケージ
用紙:エルカード15.5kg
(K判、紙厚0.3mm)
○あらかじめセットした版で試刷り
○PDC-SXにより見当と色調確認
後、 最 高 印 刷 速 度16,000回 転
で本刷り200枚を印刷
テムなど様々なパッケージ対応システ
ムを搭載して、KOMORIが提案する
“パッケージソリューション”を体感し
ていただきました。
KOMORIブース
オフセットオンデマンドに驚嘆
ンG40(菊 全 判4色 機)の 実 演 で は、
②リスロンGX40RPの実演
KOMORIが提唱するオフセットオン
菊全判8色両面機の実演では、両面印
デマンド印刷による短納期・高生産性
刷の2種類のギフトボックスを小ロッ
をご覧いただきました。
高品質な美術館の制作物を想定して多
ト切り替え・色替えを短時間でこなす
①リスロンGX40+Cの実演
コーター付の菊全判6色機の実演で
は、薬箱の印刷から用紙を替えて、重
い絵柄でお菓子箱の大ロットのパッケ
ージ印刷を展開。パイルチェンジ中も
最高印刷速度で生産を維持する高速ノ
表4色×裏2色のパッケージ印刷
用紙:エルカード15.5kg
(K判、紙厚0.3mm)
○あらかじめセットした版で試刷り
○PDC-SXにより表裏の見当と色
調確認後、最高印刷速度16,500
回転で本刷り200枚印刷
《JOB切替え:用紙、色の切替え》
彩な印刷を展開しました。K-Supply
4色+白の化粧品のパッケージ
インキを使用したH-UV印刷で、Web
用紙:PET(K判、紙厚0.3mm)
○試刷りの見当と色調確認後、本刷
りを10,000回転で200枚印刷
プリンター向けギャンギングとトレー
食品パッケージのサンプル
《デジタル印刷》
のパッケージ印刷や特殊原反の高付加
KCSによるカラーマッチング
価値印刷を通して幅広い印刷適性をご
デジタル印刷機Impremia C61を展示。
覧いただきました。
H-UV搭載リスロンG40の実演の中で、
CMSソフトK-ColorSimulator(KCS)
《コマーシャル印刷》
乾燥システムH-UVを搭載したリスロ
パッケージ印刷を展開しました。
《パッケージ印刷》
蒸着紙の印刷実演
○最初にコートボールで4色印刷
○ 次 に1色 目 に 白、2 ∼ 5色 目 に
BL・C・M・Y、6色目にハジキ
ニス、最後にコーターニスをか
けて疑似エンボスを仕上げ
※同じ絵柄でコートボールの4色の
みの印刷と比較し、付加価値の
高いパッケージ印刷をご確認い
ただきました。
に よ る カ ラ ー マ ッ チ ン グ を 行 い、
H-UV機の印刷物とImpremia C61の
出力紙を比べ、そのマッチング精度の
高さをご確認いただきました。
Impremia C61で出力した長尺印刷
物など各種サンプルは、多くのお客様
が持ち帰るほどの人気でした。
ディングカードの多面付けの速乾印刷
を実演。JOB切り替えでは所要時間
を表示し、Full-APCの全自動刷版交
換やKHS-AIの見当・色調調整、各種
蒸着紙のサンプル
ンストップ稼働によるパッケージ印刷
印刷物と出力紙の比較
フィルムの印刷実演
を展開しました。
印刷中は、PQA-S(印刷品質検査装置)
による品質検査と濃度コントロールの
測定結果をモニターでリアルタイムに
ご確認いただきました。
実演終了後は、実機やKGC内部を
自由に見学していただきました。
なお、コーナー展示では、KOMORI
○コートボールを使い、1色目に特
色のグリーンを使用して5色の
パッケージ印刷
の印刷機に最適な消耗資材・機材の
○切り替え後、フィルム印刷を行い、
6色目で抑えの白をひいて仕上げ
品、レトロフィット、最新技術などを
K-Supply商品、周辺機器のPESP商
紹介しました。
ギャンギングのサンプル
13
14
KOMORI SERVICE
サービス部からのお知らせ
望月印刷株式会社−KPM(小森式予防保全)の成功事例<Vol.35>
新台導入2年目で生産金額は前年比48.3%増
わってきました。きれいになってきま
ーマンスを維持し、さらに7 ∼ 8年目
した。今年もKPMをやりたい」と語っ
でも機械故障を出さない、元気で長生
て い ま す。KOMORIは 印 刷 機 導 入3
きする印刷機にすることだからです」
望月印刷株式会社(望月邦彦社長、東
点のAランクとなり、1年後のお客様
す。白井工場長は、「3台の主な棲み
年目のプログラムとして、「機械特別
と語っているからです。
京都台東区)は、1905年に浅草左衛門
の自己評価も53点から71点と18ポ
分けとして、H-UV搭載リスロンG40
点検から機械状態とメンテ
町に紙漉き業として創業し、紙販売
イントアップしています。
は本機校正刷りも含めた高品質印刷、
ナンス状態の把握、それに
リスロンG40の機長でもある高樋
他社製のUV搭載菊全判8色両面機は
対する消耗品交換やメンテ
発展し、今年110年を迎える老舗です。
利幸平版印刷課主任は、「突発故障で
4色両面のロングラン印刷、菊全判4
ナンストレーニングによる
同社は1974年の全国カレンダー
業、製袋業、そして総合印刷会社へと
生産が止まるということはなくなりま
色機は単色・2色・特色・OPニスな
解決」を提案しています。
展での文部大臣賞受賞をはじめ数々の
した。KPMの成果を実感しています」
どの細かい仕事を行っていますが、全
きっと同社にピッタリな提
受賞歴を誇り、昨年はJAGRA作品展
と語っています。
体として生産効率アップになってきま
案になるはずです。
で経済産業大臣賞を受賞しました。
「品
ローラー交換、グリース給油・各部
した」と語っています。
清掃・油たれ予防、その他特記事項な
小ロット化の流れが強まる中で、効
「私のメンテナンスの目標
を整えて、品質と対応の速さでお客様
どメンテナンスの記録は、機械カバー
率的分業によって3台の生産金額を
は、 こ れ か ら 先 に あ り ま
の信頼を勝ち取っています。
の一覧表に記入し、一目で分かるよう
9.1%増に引き上げ、さらに時間当た
す。5年目でも今のパフォ
に管理されています。
り生産金額の高レベル安定化が図れた
のです。
2013年3月に、初めてのKOMORI機
表1:年間生産履歴表
平均ロット(枚)
としてH-UV搭載リスロンG40(菊全
判4色)を導入しました。そして2年目
今秋のマッチング認証を目指す
の2014年2月 か らKPM有 料 サ ポ ー
2014年9月 に リ ス ロ ンG40を 対
トプログラムを1年間導入し、高いレ
象 機 と し て、Japan Colorの 標 準 印
ベルの安定稼働を目指したのです。
刷認証を取得しました。品質に定評が
健康度は年平均89点のAランク
メンテナンス記録を書き込む高樋主任
ある同社ですが、今までは社内の独自
さらに、図2の「印刷機械整備予定・
基準に依拠していました。しかし、再
白井正工場長兼平版印刷部長は
実施管理表」が作られ、年間の修理・
版印刷物を協力企業に頼むことや仲間
KPM導入について、
「大きな品質事故
給油・点検・交換などが管理されてい
仕事を受けることが多くなり、また、
を起こしたので、KPMを導入して機
ます。予定日と実施内容が決められた
クライアントからのデータ入稿が増え
械や床の掃除などから始めたのです。
計画表が作られ、誰が実行したか、何
たため、標準的な印刷品質基準を導入
KPMアドバイザーから診断の採点表が
時間かかったかを記録して「完了」とな
することにしたのです。
でますので、現場メンバーはすぐに改
ります。そして「未着手」は予定日に実
善するようにしています。私だけでな
施できるように手配するのです。
く外からも言ってもらえたので、続け
ることができました」
と語っています。
工場全体の生産効率がアップ
実際、5回行われたKPM診断にお
表1はリスロンG40の年間生産履
いて、図1のようにリスロンG40の
18項目の簡易診断採点は年平均89
図1:リスロンG40のKPM診断報告書
(一部抜粋)
な ぜ な ら、 高 樋 主 任 は
質のための三要素:設備・技術・体制」
同社の業平工場(東京都墨田区)では
歴表です。1年目は1直でしたが2年
図2:印刷機械整備予定・実施管理表
H-UV搭載
リスロンG40
(菊全判4色)
3台合計
台数(台)
枚数(枚)
準備時間(分)
作業時間(時間)
生産金額(%)
2013年度
3,133
100.0%
2,555
100.0%
8,004,375
100.0%
17
100.0%
2,369
100.0%
100.0%
2014年度
1,744
55.7%
4,379
171.4%
7,635,998
95.4%
15
88.2%
3,437
145.1%
148.3%
増減
▼44.3%
71.4%
▼4.6%
▼11.8%
45.1%
48.3%
2013年度
5,370
100.0%
10,392
100.0%
55,800,914
100.0%
18
100.0%
8,834
100.0%
100.0%
2014年度
4,357
81.1%
12,275
118.1%
53,485,706
95.9%
17
94.4%
9,646
109.2%
109.1%
増減
▼18.9%
18.1%
▼4.1%
▼5.6%
9.2%
9.1%
3台合計は、UV搭載菊全判8色両面機、菊全判4色機を含む
《予防保全の大切さ》
コラム⑱
人身事故の危険はありませんか?
∼安全カバーを外したり、壊れた操作ボタンの放置は、非常に危険です∼
印刷・製本業の労働災害件数は、平成20年の746件から年々減
さらに、その発生要因を分析しますと、安全を無視した印刷
その成果はクライアントにご迷惑を
少し、平成25年は536件でした。この人身事故を型別発生状況
現場の実態が浮き彫りになります。日本印刷産業機械工業会
かけた品質事故が前年の2件から1件
で見ますと、挟まれ・巻き込まれ49%、転倒13%、動作の反
が平成18年に出した調査報告書では、印刷産業の労働災害発
に減ったこととして実を結んでいま
動・無理な動作9%、墜落・転落8%、切れ・こすれ7%、その
生要因は円グラフのように、①「作業中の不注意・ミス」が40
す。印刷中に品質チェックが徹底でき
他14%となっています。また起因物別発生状況では、一般動
%で最も多いのですが、安全を無視したことによる事故であ
るようになったからです。
力機械が50%を占めています。このことから
「機械に挟まれ・
る②「極めて危険な行動・禁止行為」29%、③「安全装置の意図
巻き込まれた」による人身事故が第一位であることが分かりま
的取り外し」13%、⑤「安全装置の未装着」7%の合計は49%に
す。(以上は中央労働災害防止協会のホームページより引用)
もなります。
そして、次のステップとしてマッチ
目は2直にして生産を拡大していま
ング認証の取得に取り組んでいます。
す。生産金額は48.3%増となりまし
すでに業平工場は建設から40年ほど
た。ロット数は校正刷りが増えている
経っているため、空調環境の完備が必
ため44.3%も減っています。そのた
要になっていますが、白井工場長は
め 台 数 は71.4 % 増 で す が、 枚 数 は
「 困 難 は あ り ま す が、 将 来 を 考 え れ
4.6 % 減 で す。 し か し、 準 備 時 間 を
ば、認証取得1年後の今年秋にはマッ
11.8%減少するなど稼働率を上げる
チング認証取得を目指します」と決意
取り組みを行ったため、作業時間以上
表明しています。
の生産金額増加を成し遂げたのです。
故は、今なお無くなりません。作業が面倒だからとカバーや安
⑤安全装置の
未装着(7%)
KPMで長生きする印刷機にする
分業による安定生産が確立されたので
望月社長は、
「いい意味で工場が変
⑥作業環境・
スタイルの不備(2%)
全装置を外してしま
う。操作ボタンが壊
④経験未熟や
教育不足(9%)
③安全装置の
意図的取り外し
(13%)
れているのに修理し
①作業の不注意
・ミス(40%)
ないまま放置する。
こうした行為が、危
険を危険と感じられ
② + ③ + ⑤ = 49%
さらに、他社製2台を含めた3台の
回転中にゴミ取り作業をして機械やローラーに巻き込まれる事
印刷産業の労働災害発生要因
②極めて危険な行動
・禁止行為(29%)
〈注〉件数45件:
「印刷産業機械の安全設計・技術に関する調査報告書」日印機工(平成18年3月発行より)
なくなる
「危険不感
知」な印刷現場を作
っているのです。
カバーが
外された輪転機
操作ボタンが
壊れたままの機械
印刷現場のメンバーの皆様
15
16
TOPICS
トピックス
CONTENTS
つくばプラント、来場者2万人突破!
JP2015情報・印刷産業展
来場者2万人目、パッケージ内覧会のお客様が達成
ビジネスモデルの提案と実演
全員で記念撮影
そして9年3ヶ月で2万人に到達する
結 果、スリ
5月14日から3日間、インテックス
インキをはじめ、KOMORI 推奨の消
ことができました。
ランカ・韓
大阪で「JP2015情報・印刷産業展」
耗資材・機材や省エネ対応のDCブロ
3月12日は、13ページに記したよ
国・アメリ
が開催されました。
アー、電力消費監視システムなどを実
うに、KGCでパッケージ内覧会が開
カのご一行
KOMORIはImpremia C71を出展
し、12ページに掲載のdCL内覧会と
れました。実演終了後には記念撮影を
目の記念すべき来場者とさせていただ
同様にビジネスモデルの提案と実演を
行い、その後ホテルに移動し、懇親パ
き、代表取締役会長の小森善治より記
行いました。来場者は、オフセットと
ーティーを開催しました。
念品の贈呈を行いました。会場は思わ
デジタルの融合による印刷の多様かつ
PESP USER’
S SUCCESS
ぬサプライズに笑顔と拍手で沸き返っ
スピーディな展開を熱心に見入ってい
ていました。
ました。
サンメッセ株式会社 ̶̶̶̶̶̶̶̶ 7
印刷生産機としてデジタル印刷機Impremia C80、1250 を
計4台導入。フル稼働で短納期・粗利向上を実現。
そのパーティー会場で、今回の内覧会
のお客様でつくばプラントの来場者数
が20,000人を超えたことを発表し、
お客様全員には、実演後に撮影した写
ト第2期工事完成時に来場者のカウン
2万人達成の記念セレモニーを行いま
真をKGCのImpremia C80で出力し、
トを開始し、4年7ヶ月で1万人達成、
した。お客様全員の前で抽選を行った
記念としてお持ち帰りいただきました。
また、会場ではH-UV用のK-Supply
新社名の㈱セリアコーポレーションで展示会に初参加
東京マラソン16位、沖縄県勢歴代2位
K-Supply USER’
S SUCCESS
公和印刷株式会社 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 9
菊全対応のH-UV機2台にK-Supplyインキの採用で
作業効率の大幅向上を実感。
NEW PRODUCT
̶̶ 11
全印刷工程の予定・実績情報をリアルタイムに共有可能
印刷工程管理システム K-Station 4
2月22日 に 開 催 さ れ た「 東 京 マ ラ
ソン」で、沖縄県出身の濱崎達規選手
れるワールドマラソンメジャーズに入
っている大会です。
より海外からも多くのお客様にお越し
盤をはじめ、
フィルムやセラミック基板な
が2時 間12分12秒 の 自 己 新 記 録 で
濱崎選手は、序盤から外国勢がハイ
いただきました。
どを展示。スクリーン印刷がいかに多く
16位(日本人7位)に入りました。こ
ペースで引っ張る先頭集団に付け積極
の電子部品の製造工程で使われている工
のタイムは、沖縄県出身選手では歴
的なレースを展開。中間では1時間3
注目を集めた動作展示と実機
法であるかをご確認いただきました。多
代2位。KOMORI陸上部で主将を務
分10秒をマーク。23km付近で集団
セリアコーポレーションは、KOMORI
くのお客様がサンプルを手に取って確か
める濱崎選手は、2度目のフルマラ
から遅れはじめるものの、その後もし
めるなど関心の高さがうかがえました。
ソンで7分4秒も自己記録を更新して
っかりした粘りの走りで5キロ16分
います。2月25日の沖縄タイムスの
台のペースを維持し、日本人で7位と
なる16位でゴールしました。
に、社名をそれぞれ株式会社セリアコ
TOPICS
dCL(デジタルクリエイティブラウンジ)内覧会 ̶ 12
Impremiaシリーズと周辺機器でブライダルビジネスの提案
つくばプラントパッケージ内覧会 ̶̶̶ 13
多彩な要求に応えるパッケージソリューションを提案
Print China 2015 ̶̶̶̶̶ 14
コマーシャル印刷とパッケージ印刷を最新鋭機で体感
4月8日∼10日に、東京ビッグサイト
と 台 湾ITRI(工業技術研究院)との共
でファインテックジャパンが開催され、
同開発のグラビアオフセット印刷機
初めて新社名で展示会に参加しました。
PEPIO F20を用いたメタルメッシュ
PE事業の強化で市場の拡充へ
スポーツ欄にトップ記事で、「濱崎、
ファインテックジャパンは、液晶、
方式の11.6インチタッチパネルタブ
セリアコーポレーションは、PE(プ
2時 間10分 視 界 に リ オ 五 輪 へ 疾
若倉和也総監督は、
「離された後半
有機EL、タッチパネルなどに関連す
レット端末を動作展示しました。ま
リンテッドエレクトロニクス)市場で
走」のタイトルで、沖縄県長距離界に
も粘りの走りを見せてくれました。集
TOPICS
る技術・材料・装置が出展される世界
た、グラビアオフセット印刷とスクリ
実績のあるスクリーン印刷機メーカー
現れた期待の星として紹介されてい
団に付いていく距離を30、35kmと
最大級の電子ディスプレイ技術展で
ーン印刷の手法で試作したタッチセン
です。KOMORIとセリアコーポレー
ます。
伸ばしていければ、世界に行ける選手
す。今回は世界21か国から1,150社
サーも展示しました。さらに、新開発
ションが持つ技術・開発力や販売チャ
が出展し、3日間に57,527人の来場
のR2R(ロール トゥ ロール)型ギャッ
ネルを融合させ相乗効果を発揮するこ
歩幅が大きいストライド走法の濱崎
者が訪れ大盛況でした。イメージを一
プゼロスクリーン印刷機を展示。来場
とで、PE市場にトータルソリューシ
選手は、「スピードが出た状態を維持
新したセリアコーポレーションのブー
のお客様の注目を集め、活発に質問が
ョンを提供する体制を整えています。
するのは得意ですが、レース終盤の切
スにも、パネルメーカーやディスプレ
飛び交っていました。
セリアコーポレーションは、市場要求
り替えが課題なので、もっとスタミナ
つくばプラント、来場者2万人突破! ̶̶ 17
来場者2万人目、パッケージ内覧会のお客様が達成
第25回ファインテックジャパン
新社名の㈱セリアコーポレーションで展示会に初参加
JP2015情報・印刷産業展 ̶̶̶̶ 18
ビジネスモデルの提案と実演
東京マラソン16位、沖縄県勢歴代2位
自己記録更新で期待される濱崎選手
イユーザーなどの開発者や技術者、大
に応えるべく、さらなるPEの発展の
をつけて弱点を克服したい」と、夏の
学や官公庁の関係者など、国内はもと
ため、技術の向上に努めてまいります。
北海道マラソンや1年後の東京マラソ
今後の展示会については、11月に
になる」と期待しています。
力走する濱崎達規選手
(ゼッケン139)
岐阜県各務原工場で
「 第7回EXPO
SERIA 西日本」、12月には東京都港
セリアコーポレーションのブース
ンへの意欲を語っています。
「まずは2時間10分台を出すのが目
世界に行ける選手になる
標です。沖縄出身の選手として頑張り
R2R型ギャロップゼロスクリーン印刷機
区で「第1回EXPO SERIA 東日本」な
東京マラソンは、世界6大マラソン
ます」と言う濱崎選手は、「リオ五輪の
印刷サンプルコーナーでは、
スクリー
ど個展を企画しており、盛大に開催す
(ボストン・ロンドン・シカゴ・ベル
代表争いに加わりたい」と、高い目標
る予定です。
リン・ニューヨーク・東京)で構成さ
を目指して走り続けています。
ン印刷手法で制作された様々な用途の基
17
KOMORIブース風景
自己記録更新で期待される濱崎選手
第25回ファインテックジャパン
ジニアリングに変更しました。
株式会社井上総合印刷 ̶̶̶̶̶̶̶̶ 3
お客様の要望をかなえるためにH-UV搭載リスロンA37を導入。
印刷を楽しみながら受注を拡大。
株式会社日進堂印刷所 ̶̶̶̶̶̶̶ 5
UV機の導入をきっかけにこの4年で5台の印刷機を導入。
新商品開発、仕事の拡充を実現。
様 を2万 人
2005年12月5日のつくばプラン
ーポレーション、株式会社セリアエン
USER’
S SUCCESS
催され96名の海外のお客様が来場さ
トの来場者数が2万人を達成しました。
東海商事㈱、東海精機㈱は、4月1日
第25回小森会世話人総会 ̶̶̶̶̶̶̶̶ 1
コスト削減による利益向上のソリューションを提案
記念品贈呈で挨拶する
スリランカ、韓国、アメリカの代表者
2015年3月12日、 つ く ば プ ラ ン
昨年、KOMORIの子会社となった
物展示やパネルで紹介しました。
KOMORI CLUB
KOMORI SERVICE
望月印刷株式会社 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶ 15
―KPM(小森式予防保全)の成功事例〈Vol.35〉
新台導入2年目で生産金額は前年比48.3%増
◇編集後記◇
本年の小森会事業は、6月の中・四国小森会
を皮切りに全国8ブロックでスタートします。
皆様の利益向上につながるソリューションを
提供してまいりますので、ご期待いただきたい
と思います。
ON PRESS No.194
2015年6月号
発行:株式会社小森コーポレーション
ソリューションビジネス推進部
〒130-8666 東京都墨田区吾妻橋3-11-1
TEL.03-5608-7806 FAX.03-3624-9519
http://www.komori.com