2012年マニフェストの成果・反映(2013年6月)

2012
2012年度マニフェストの
年度マニフェストの成果
マニフェストの成果と
成果と反省
2013年5月
明和町立図書館
2012年5月、2011年度マニフェストを一部修正の上、
「マニフェス
ト2012」を策定し、目標達成にむけて取り組んできた。
「2012年度マニフェスト」策定あたって「マニフェストそのものもPDCA
による検証と再構築をしていかなければならない」と謳ったが、2013年度を迎
え、「マニフェスト2013」の策定と今後の図書館運営に活かすべく「マニフェ
スト2012」を実行してきたその成果と反省をまとめる作業を行った。
◆
◆
◆
■Ⅰ「
■Ⅰ「学校のちからに
学校のちからに」
のちからに」
(1)教育関係図書資料の充実と配架の工夫
(2)教育関係図書資料リストの提供
(3)子ども向けおすすめ本の紹介パンフの発行
(4)貸し出しの選書支援
(5)廃棄となった図書資料の提供
(6)インターシップの受け入れ
(7)中学生職場体験の受け入れ
(8)小学生夏休み仕事体験の受け入れ
(9)小学校図書館見学の受け入れ
◆
総括
頁
1
1
2
2
2
2
2
3
3
3
■Ⅱ「
■Ⅱ「人のちからに」
のちからに」
(1)ファレンス研修の実施
(2)パスファインダーの作成
(3)職員による選書
(4・5)「広報めいわ」「ふるさと会館だより」の発行
(6)テーマコーナーの設置
◆
総括
4
4
5
5
5
7
■Ⅲ「
■Ⅲ「地域のちからに
地域のちからに」
のちからに」
(1)ワークショップの開催
(2)イベントの開催
8
9
(3)お話し会の開催
(4)郷土コーナーの充実
(5)特別展の開催
(6)関連団体・人材の発掘
(7)明和市民サポートセンターとの連携
(8)地域巡回文庫の実施
(9)明和町文化祭への参加
(10)斎王祭りへの参加
11
11
11
11
12
12
12
12
◆総括
12
■Ⅳ
貸出冊数110,000冊/年を達成します。
14
■Ⅴ
新規登録者数
14
■Ⅵ
利用者の声、サービスへの評価の収集に努めます。
14
■総括
14
300人/年を維持します。
Ⅰ「学校の
学校の力に」
この項については、3点の実施内容と、9点の数値目標を掲げた。
<実施内容>
実施内容>
第1 団体貸出や、学校・幼稚園・保育所の図書資料の充実を図るためのサポ
ートを行います。
第2 学校・幼稚園・保育所の読書活動推進に役立つ情報を提供します。
第3 幼児・児童・生徒が図書館への興味を深め、本を読むことの大切さや楽
しさを知ることにつながる行事を実施します。
<目標>
目標>
①教育関係図書資料の充実と配架の工夫
②教育関係図書資料リストの提供
③子ども向けおすすめ本の紹介パンフ発行
④貸し出しの選書支援
⑤廃棄となった図書資料の提供
⑥インターシップの受け入れ
⑦中学生職場体験の受け入れ
⑧小学生夏休み仕事体験の受け入れ
⑨小学生図書館見学の受け入れ
5テーマ/年(順次改定)
2回/年
随時
幼・小・中へ/年1回
希望者調整の上随時受け入れ
中学校と調整の受け、受け入れ
希望者受け入れ(10人程度)
希望校随時受け入れ
(1)教育関係図書資料
教育関係図書資料の
教育関係図書資料の充実と
充実と配架の
配架の工夫
新しい指導要領に基づく教育課程がスタートしたこともあり、特に小学校英語教関
連資料の充実を図った。現場教師にとっては「今の指導をどうするか」に応える資料
が必要なので、「教育実践に今活かせる資料」の充実を図った。
また配架について、教育課題に沿ったサインを作成し、探しやすく見やすい配架に
した。作成したサインは「各教科」
「授業」
「行事」
「いじめ」
「不登校」
「引きこもり」
「壁面飾り」
「カウンセリング」
「食教育」
「学力」
「子育て」
「受験」
「就活」など30
タイトルである。
教育関係の書架には、あらかじめ利用したい本を念頭に利用者が来るので、このよ
うに教育課題別になるべく細かくサインを作成することにより、利用の利便性が高ま
った。また、書架への返却もスムーズにできるようになった。
(2)教育関係図書資料リストの
教育関係図書資料リストの提供
リストの提供
2012年度は次のリストを作成した。①「教師」②「学校・学級経営」③「食教
育」④「壁面飾り」⑤「特別支援教育」
作成したリスト別に、登録順に抽出した10冊の資料について、過去3年間の貸出
利用件数をみると次のような結果となった。
1
教師
2010年度
2011年度
2012年度
5件
9件
22件
学級・学校経営
3件
4件
4件
食教育
17件
12件
14件
壁面飾り
46件
43件
63件
特別支援教育
34件
23件
28件
2010年度の食教育「食教育」関係、「特別支援教育」関係を除いて、2012
年度の貸し出し利用が増加していることをみると、配架の工夫をあわせて、リストの
作成に一定の効果があったようである。
2013年度、改訂を進めるとともに新たにリストを作成し提供したい。
(3)子ども向
ども向けおすすめ本
けおすすめ本の紹介パンフ
紹介パンフ発行
パンフ発行
中学生向けと小学生向けの2種類を利用者に提供できた。
カラ―印刷で手に取ってぜひ読みたくなるような内容のパンフである。
児童室に置いたがたくさんの利用があり、何を読もうかと迷っている子どもたちに
とっては大変役立つ読書の道案内となった。引き続き提供したい。
(4)貸し出しの選
しの選書支援
小学校から団体貸し出しが3回あったが、「○○学年にいい本を」というレファ
レンスに応えることができた。また個人的にも、○○歳くらいを対象としたの読み
聞かせをしたいが紹介してほしいというレファレンスにもこたえることができた。
職員の本館での仕事の蓄積が生かされていると思う。
これからも積極的に支援を行うとともに、支援に必要な知識を培っていきたい。
(5)廃棄図書資料の
廃棄図書資料の提供
本年度も、町の文化祭に合わせて11月4日から2週間実施したが、約500人の
参加があった。提供した冊数は2300冊で、およそ2000冊が再活用された。
この企画は地域の人々、学校関係者からも大変好評で、図書館が地域や子どもたち
の読書活動の活性化に役立っている大切な企画となっている。今後も継続して実施し
ていきたい。
(6)インターシップの受
インターシップの受け入れ
年間をとおしての受け入れ態勢であるが本年度も申し込みはなかった。引き続き窓
口は開いている。
(7)中学生職場体験の
中学生職場体験の受け入れ
本年は明和町立明和中学校より6人、松阪市立東部中学校から6人の申し出があり、
受け入れた。生徒には自由と、平等の精神に基づく図書館の役割と理念についても話
したがかなり理解できたようで体験の日誌にもそのことがふれてあり、話をしてよか
ったと思う。
公立図書館の役割として、地域の子どもは地域が育てること、学校教育への協力、
2
図書館への理解と活用を広げるという3つの観点を大切にしながら継続していきた
い。
(8)小学生夏休み
小学生夏休み仕事体験の
仕事体験の受け入れ
本年度町内小学校6年生児童を対象に8月16日から
8日間実施した。参加者は11人である。
中学生の職場体験と同じように意義のある企画であり、
直接学校教育への協力ということではないが、子どもたち
の成長の力ともなる企画であるので、これからも継続して
実施していきたい。
(9)小学校図書館見学の
小学校図書館見学の受け入れ
本年度は大淀小学校(11月2日、3年生25人)と
明星小学校(12月14日、3年生54人)の見学を受
け入れた。歴史民俗資料館の見学と図書館の見学、そし
て本の貸し出しも体験した。また、大淀小学校児童の見
学では、本館職員の読み聞かせを行った。
また、図書館利用のマナーについて話をするとともに、
切り取りのある本や、破られた本、落書きのある本を見せ、本を大切にすることを学
んでもらった。
子どもたちの社会科学習支援として、また公共施設の利用マナーを身につけること
も教育にとって大切なことなので、継続して実施していきたい。
◆
◆
◆
本年度実施した3項目の実施内容と9項目の数値目標について、参加者がな
く実施できなかったものもあるが、いずれも目標を達成できた。昨年度の成果
と反省においても述べたが、「学校の力に」という観点は学校図書館運営を直接的に
サポートすることが難しいところがあり、目標に掲げた実施項目は「学校図書館運営
へのサポート」という範囲ではなく「学校の読書教育、子どもたちの読書活動へのサ
ポート」というより広い範囲でとらえた。
2013年度も引き続きこれらの項目について実施していきたいが、実施内容の
(第3)について、
「行事の実施」としているのを「児童室の環境整備」として配架・
サインの工夫、壁面装飾の工夫を一層進めたい。テーマコーナーについても季節や学
校・園行事、年齢に合わせ、子どもたちが何を望んでいるか、何を必要としているか
をつかみ資料提供していきたい。そのためにり選書を充実させることや、そしてレフ
ァレンスに応えるためにできるだけきめ細かい資料のリストを増やしていく必要が
あるだろうと思う。
そこで第3実施内容の(第3)について2013年度には「行事を実施すること」
に加えて「児童室の環境整備」を追加したい。
3
Ⅱ「人の力に」
この項について、3点の実施内容と6点の数値目標を掲げた。
<実施内容>
実施内容>
第1 図書館スタッフのレファレンスや選書能力の向上に努めます。
第2 利用者の生活や仕事、学習に役に立つ情報提供をおこないます。
第3 利用者同士のコミュニケーションを図るため、情報交換をできる場や機会
を設けます。
<目標>
目標>
① レファレンス研修の実施
② パスファインダーの作成
③ 職員による選書
④ 「広報めいわ」による情報提供
⑤ 「ふるさと会館だより」の発行
⑥ テーマコーナーの設置
一般向けコーナー
子供向けコーナー
その他、短期臨時コーナー
3回/期間内
2テーマ/年
年間
12回/年
12回/年
3分野15テーマコーナー
3分野25テーマコーナー
随時
(1)レファレンス
レファレンス研修
ァレンス研修の
研修の実施
2012年度はレファレンスだけでなく、テーマ―コーナーの作り方やディスプレ
イなどいろいろな研修を実施していくという方向で取り組んだ。
8月23日、三重大学の柴田正美先生の「図書館における情報について、何をどう
扱うか」をテーマにした学習会に司書2人が参加し、後日スタッフに還流した。また
月末のミーティングの際にレファレンス、資料の配架方法、コメントカード、テーマ
コーナーの設置等について学習会を行った。
職員にはそれぞれ受け持つ担当書架があるが、その書架を中心に、利用者が利用し
やすく、又資料管理が行き届くような配架、コメントカードやテーマコーナーのキャ
ッチコピーについてその大きさや、フレーズの工夫、等について、意見を出し合い学
び合うことができた。
2013年度については研修会や講演会への参加、また他の図書館への視察等も引
き続き実施していきたいので、実施目標は「職員研修」として位置付け、さらにブラ
ッシュアップした研修を行いたい。
(2)パスファインダーの作成
パスファインダーの作成
本年度「明和町図書館で、明和町を調べる」と「明和町図書館で斎宮&斎王を調べ
る」の2テーマについてパスファインダーを作成した。
明和町を調べるについてはNO1「明和町史」、NO2「明和町の行政、民俗、伝
4
統産業、地理・自然、寺院・神社、史跡・文化財」「NO3「明和町の宗教行事、考
古遺跡、写真集、古書資料・参考図書、その他」の3分類
斎宮&斎王を調べるについてはNO1「斎宮・斎王の歴史
と制度、内親王、古典文学の中の斎宮と斎王」NO2「斎宮
跡・発掘調、関係資料、町内斎王関係施設、インターネット」
NO3「明和町史斎宮編」の3分類
これらのパスファインダーは印刷し、カウンターに置いた
が、多くの利用者が手に取り活用された。
2013年度も引き続き作成するが、伊勢神宮の式年遷宮に合わせてテーマコーナ
ーを設置するので伊勢神宮、式年遷宮関係のパスファインダーを作成する予定である。
また、児童向けにもテーマを考え、作成したい。
(3)職員による
職員による選書
による選書
本館では、職員による選書を行っている。豊富な情報提供としての選書。そのため
に図書分類上偏りのない選書、年齢、性別、職業等を考慮した選書、地域図書館とし
て特色のある選書と、選書は図書館にとって極めて重要な意味を持っている。
それを私たちの手で行うことは、大変責任の重いことでもあるが、明和図書館を私
たちの手で創っていくというやりがいのある作業でもある。利用者から自分が選書し
た本が、とってもいい本でしたと評価されることは大きな喜びでもある。
ミーティングでも選書について意見を交わすが、これまで選書の検討が十分ではな
かった。今後は検討事項にきちんと位置づけ、司書を中心に全員体制を強固にしで選
書をしていきたい。そのために今本館に各分類の資料が何冊あるのか、どのような内
容かその情報を全員で共有しておくことが必要である。特に司書はその情報を全職員
に提供し選書に活かされなければならない。
選書に際して、新聞や週刊誌、書店、ネットなどいくつかの情報を得て選書するが、
新聞や書店で好評だったからだけでなく、自分がぜひ読んでほしいという思いを込め
た本を選書をすることをさらに心がけていきたい。利用者に「どうですか」でなく「ど
うぞ」といえる選書である。
また、選書に関連して、利用者への適切、円滑な資料提供ができるよう書架・書庫
整理に努めたい。そうすることによって館内の資料の状況を適切に把握し、次の選書
へとつなげる一助としたい。
(4・5)「広報めいわ
広報めいわ」
めいわ」「ふるさと
「ふるさと会館
ふるさと会館だより
会館だより」
だより」の発行
計画通り発行することができた。次年度も継続して発行したい。
(6)テーマコーナーの設置
テーマコーナーの設置
2012年度テーマコーナーの設置状況は、一覧の通りである。
児童:3分野29テーマ「いきいきコーナー」
「今月の絵本コーナー」「ミニコーナー」
一般:3分野26テーマ「季節・行事」「一般」「注目作家」
5
※注目作家については9人、
2012年度テーマコーナーの設置はマニフェストに掲げた目標を達成したが、そ
のディスプレイやキャッチコピー、コメントカードの作成等、さらに工夫して、多く
の利用者が手に取ってみたくなるようなテーマコーナーを作っていきたい。
<2012年度テーマコーナー一覧>
月
4月
生き生き
季節・行事
一般
児童
・知識:ようこそ
・寄贈図書カード
・はじめてなのに
・山脇百合子の絵
明和図書館へ
で購入した本
なつかしい
本
・祝入学・入園
・知識:ようこそ
5月
・家族
明和図書館へ
・はじめてなのに
・山脇百合子の絵
なつかしい
本
・金環日食
・長野ヒデ子の絵
本
・芸術:かっこい
・オリンピック
・はじめてなのに
・山脇百合子の絵
いを作る
・七夕
なつかしい
本
・アウトドアを楽
6月
しもう
・自然:自然はお
・オリンピック
・はじめてなのに
・長谷川義史の絵
もしろい
・七夕
なつかしい
本
7月
・戦争・平和
・小さな絵本
・原爆パネル展
・アウトドアを楽
しもう
・課題図書
・自由研究
8月
9月
・自然:自然はお
・戦争・平和
・目からウロコが
・課題図書
もしろい
・原爆パネル展
おちました
・自由研究
・技術:モノづく
・防災・医療
・目からウロコが
・
「たろう」の絵本
おちました
・
「おひめさま」の
・秋の夜長にミス
絵本
り大国
テリー
10月
11月
・社会:みんなの
・がんばれサラリ
・宮沢賢治
・
「たろう」の絵本
くらしを守り隊
ーマン
・秋の夜長にミス
・
「おひめさま」の
テリー
絵本
哲学:やさしいは
・ああ日本―日本
・秋の夜長にミス
・クリスマス
あったかい
に生まれてよかっ
テリー
・ちょっと文学し
た
・明和町図書館ベ
てみます
ストリーダー
12月
哲学:やさしいは
・クリスマス
・師走
・クリスマス
あったかい
・年末・年始
・明和町図書館
・児童書ベスト
6
ベストリーダー
月
1月
2月
リーダ
生き生き
季節・行事
一般
児童
産業:日本のちか
・三行詩作品展示
・お隣の国を知ろ
・荒井良二の絵本
う―その2中国
・くらべっこの本
・○△□の絵本
ら
産業:日本のちか
・三行詩作品展示
・お隣の国を知ろ
ら
・花粉症対策と杉
う―その2中国
の木
・くらべっこの本
・2012年度人
気の絵本
3月
歴史:むかしをた
・花粉症対策と杉
すねて
の木
・お隣の国を知ろ
う―その2中国
・2012年度絵
本ベストリーダ
・2012年度人
気の絵本
◆
◆
◆
2012年度目標として掲げた項目は、いずれも達成することができた。しか
し数値的に達成できたとしても、大切なことはその中身であり、テーマコーナーなど
は先にも記した通り、そのキャッチコピー等まだまだ改善。・工夫をしなければなら
ないことは多い。選書についてもそれは図書館の命でもあるから、全職員が自分の持
ち場を中心に、検討・選書していかなければならないし、その場と時間をミーティン
グのほかに少しでも生み出していきたい。
図書館を利用者の相互のコミュニケーションができる場・機会とすることは「地域
の力」の部分と重なるが、2013年度情報交換コーナー、情報交換掲示板のような
場の設置を検討してみたい。利用者が「この本おすすめ」とか「ミニ感想」とか本や
図書館にかかわることを交換し合い、情報を共有できたらまさしく「人・地域」の力
となるのではないだろうか
7
Ⅲ
地域の
地域の力に
2012年度は、実施内容として3点、数値目標として10項目掲げた。
<実施内容>
実施内容>
第1 地域の特性を反映した蔵書の構築を行います。
第2 町民のみなさまが楽しみ、生活に彩りを加える企画・イベントを行いま
す。町民のみなさまを講師とした行事や地域の団体との共催行事を行い
ます
第3 図書館運営に支援・協力をいただける人材・団体の発掘を行います。
<目標>
目標>
①ワークショップの開催
10回/年
②イベントの開催
5回/年
③お話し会の開催
30回/年
④郷土コーナーの充実
⑤特別展の開催
3回/年
⑥関連団体・人材の発掘
3件/年
⑦明和市民サポートセンターとの連携
行事の共同開催や図書館ボランティアの受け入れ
随時
ワークショップの講師依頼
3回/年
⑧地域巡回文庫の実施
1回/年(6地区巡回)
⑨明和町文化祭への参加
「としょかん市」の開催
⑩斎王祭りへの参加
大型紙芝居の開催
(1)ワークショップの開催
ワークショップの開催
2012年度は12回開催した。地域の方々のご協力の賜である。2011年度同
様、2回開催した人気のワークショップもあった。
開催したワークショップは下記のとおりである。
月 日
内
容
参加者
指導者
4月
似顔絵プレゼント
20人
橋本博行
5月
マスキングテープで絵を描こう
13人
渡辺恭平
6月
似顔絵プレゼント
20人
橋本博行
7月
紙の昆虫を作ろう
13人
見並俊博
8月
紙ねんどdeかき氷を作ろう
16人
谷口まゆみ
9月
自分らしく写真をかざろう
3人
山畑直子
10月
つまみ細工で髪飾りを作ろう
3人
橋川美江
11月
トールペイント
2人
西岡理恵子
8
12月
1月
2月
3月
クリスマスカードを作ろう
松阪木綿でブックカバーを作ろう
機織り体験
竹工作を楽しもう
7人
12人
3人
2人
スタッフ
夕ずる会
夕づる会
渡邉幸宏
この中で、1月の「松阪木綿でブックカバーを作ろう」、
2月の機織り体験は1月~2月に歴史民俗資料館において
開催した「ゆうづる会松阪木綿作品展」と連動させたもので
ある。松阪市東部、明和町地内の櫛田川・祓川沿いは麻績の
里と言われ、機織りの盛んなところであったが、近世に入っ
て藍で染められた松阪木綿が松阪商人によって江戸に運ば
れ盛んにつくられた。明治に入ってほとんど生産されなくな
ったが、現在、松阪木綿の生産を支える伝統産業として、唯
一明和町内において糸が生産されている。
このように明和町とかかわりの深い松阪木綿で作られた
作品を展示し、地域を見直す機会を作ろうという趣旨で、
「ゆ
うづる会―松阪木綿作品展」を開催したわけであるが、それ
に連動し、ゆうづる会の皆さんを講師に、松阪木綿でブック
カバーを作ろう」というワークショップを開催したわけである。
さらに、展示会準備の際、ゆうづる会の皆さんから、歴史民俗資料館に展示されて
いる地元で使われていた機織り機を見て「これ、使える。機織り体験やりましょう。」
という声が上がり、2月「機織り体験」のワークショップを開催した。
よみがえる地域・・・これからも人材を発掘し、皆さんに楽しんでもらえる、参加
者同士が交流できるワークショップを続けていきたい。
(2)イベントの開催
イベントの開催
2012年度は以下のイベントを開催した。
①夕涼みおはなし会:7月26日
スタッフはこの日浴衣で仕事をする。利用者の皆さんにも
大変好評。こういう姿を見ていると、カウンター業務が単な
る機械的な事務ではないことが改めてよく分かる。
②七夕祭り(サポートセンター共催)
6月23日~7月8日まで、1階フロアーに七夕のテーマ
コーナーを設置するとともに七夕の笹飾りを設置した。この
企画はサポートセンター、中央公民館、福祉センター、あり
んこ、図書館の5団体が共催という形で開催した。
この期間、中央公民館周辺の建物それぞれにに七夕飾りが
あり、来館者に七夕を楽しんでもらおうという共同開催の企
9
画はとてもよかったと思う。笹飾りの竹はサポートセンターのボランティアの皆さ
んに立てていただいた。
また図書館として、七夕のテーマコーナーを作り、七夕関係の本を置いた。期間
中、願いが書かれた多くの短冊が来館者によってかざられにぎやかなコーナーがで
きた。
③小学生職業体験
8月16日~8月23日
参加者11人(町内小学6年生)
④秋の読書週間行事
(ア)としょかん市:期間11月4日~11月18日
本年も延べ500人の利用者でにぎわった。約23
00冊の廃棄となった本を置いたが2000冊ほど
が再活用された。地域、学校における読書活動に役立
つ企画として、大切にしていきたい。
(イ)大当たりの本:11月1日~11月29日
初めての企画である。児童書、一般書の中から100冊を選び、その1冊1
冊に「大当り」というデータを入れておく。その本を貸出利用した利用者に記
念品(図書館で購入の雑誌の付録)を贈呈する、という企画。
たいした記念品ではないが楽しい遊び心で結構人気があった。2013年度
は普段から利用の多い本を多く大当たりの本にして実施したい。
(ウ)としょかん三行詩の募集と展示:11月1日~11月29日
2012年度で5回目の募集である。明和のオリジナル企画として大切にし
ていきたい。今年は20人の応募があった。入選者には記念品と手作りである
が賞状を渡した。1月18日~2月27日まで作品展を開催した。
⑤真冬の朗読会―詩の朗読―1月26日
1月26日、午後3時から2階多目的室にて開催。席
の関係で参加者は16人で募集し、参加者は予定通り1
6人となった。初めての開催である。詩を朗読していた
だいたのは吉川信幸さんと今井敦子さん。共に明和町在
住である。吉川さんは自分で詩集を出してみえる。
2012年の春、吉川さんと「詩の朗読会のようなこ
と、できたらいいですね。図書館にぴったりの企画です」といったことを図書館で
話をしたが、それを秋になって具体化し今井さんの参加も決まって、1月この企画
を開催した。
途中10分の休憩時間(コーヒータイム)を挟んでの1時間。「とてもいい時間
が過ごせた」と参加者には大変好評で、次回は「真夏の朗読会ですね。」
「ぜひ継続
して開催してください。」という声をいただいた。「2013年度も開催したいが、
次回は参加者が詩を持ち寄って詩を朗読する、といのもいいですね」と提案すると、
私も読んでみたいという方が多くあった。2013年度はそのような方向で実施に
向けた企画をしたい。
10
(3)おはなし会
おはなし会の開催
「おはなし小槌」
「てんとうむ
し」の読み聞かせボランティア
と「スタッフ」によるおはなし
会を2012年度は29回開催
した。9月は台風のため休館と
なったため、おはなし小槌のお
はなし会が中止になった。
児童室に炬燵を入れたが、1月から、炬燵を囲んでおはなし会となった。ボランテ
ィアとの交流も炬燵を挟んであり、さらに温かいおはなし会となった。
(4)郷土コーナーの
郷土コーナーの充
コーナーの充実
明和町斎宮跡・文化観光課の指導を得て、価値の乏しくなった資料の整理を行った。
書架にスペースができたので、明和町関連、斎宮・斎王関連・伊勢神宮関連のスペー
スを確保した。明和町関連パスファインダー、斎宮・斎王関係パスファインダーを作
成したので、利用の増加につながればと期待したい。
また、中央公民館の倉庫に保管されている古文書関係資料の展示会を2013年度
は教育委員会の協力を得て、ぜひ開催したい。
(5)特別展の
特別展の開催
①アトリエミホこどもたち作品展:5月1日~5月27日
町内の造形教室アトリエミホで活動する子どもたちの
作品展である。昨年に引き続いて開催した。
②アトリエみほ・アトリエコバこどもたち作品展
1月18日~2月27日の期間、児童室で開催した。
昨年竹茗舎との共同開催でアトリエコバ子どもたち作
品展を開催したが、2012年度はアトリエみほも参加し
て開催した。昨年同様、竹茗舎での展示が終了後、引き続き図書館での開催とな
った。子どもたちの作品が展示されると、図書館内はさらに明るく、温かい雰囲
気が増す。2013年度も竹茗舎と連携した取り組みの一環として開催したい。
③今年の目標なあーに
1月5日から1月31日の期間、児童室で開催した。色画用紙
とペンを用意し、自由に今年の目標を書いてもらいそれを展示し
た。これまで「たなばた」「となりのエコ自慢」など来館者参加
の展示を行ったが生活のヒントになることも多くあるようでこ
のような企画は人気がある。機会をみてまた企画したい。
(6)関連団体、
関連団体、人材の
人材の発掘
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中央公民館、明和市民サポートセンターの協力をいただきいくつかの団体、人々と
のつながりできた。そのつながりを具体的な活動につなげることはまだ十分ではない
が地域の図書館として地域の人々を、活用することは明和町全体の文化力の向上、文
化を創り出す人の力につながる。
ふるさと会館の職員としてまた、個人的なつながりも以前に比べて深くなってきて
いる。つながりをどう生かすか、模索しながらさらにつながりを深めていきたい。
(7)明和市民
明和市民サポートセンターと
市民サポートセンターと連携
サポートセンターと連携
2012年度は「七夕」「ハロウイン」を共同開催できた。図書館ボランティアの
受け入れ、ワークショップの講師依頼など、サポートセンターとのつながりはさらに
深まってきている。特にサポートセンターに登録された図書館ボランティアについて
は、図書館にとっても貴重な人材でもある。
サポートセンターにはサポートを行う会員(するする会員)とサポート受ける会員
(してして会員)があるが、図書館は「してして会員」として登録している。
これからも地域、人のために仕事をする仲間として、引き続き連携を深めていきた
い。
(8)地域巡回文庫の
地域巡回文庫の実施
計画通り実施できた。町内6カ所の地域会館に一般書、児童書各100冊を図書館
から貸し出すという形で巡回している。活用は少ないようだが、地域の読書活動に寄
与するものとして大切にしていきたい。
2013年度は地域と図書館とのつながりをより強くするために「地域リトルフリ
ーライブラリー」の開設に向けた取り組みを行いたい。
(9)明和町文化祭への
明和町文化祭への参加
への参加
例年11月の第1土・日曜日に明和町文化祭が開催されるが、それに参加する形で
としょかん市を開催している。イベントの項で記した通り、2012年度も500人
に及ぶ多くの参加があり、約2000冊の本が再活用された。
(10)
10)斎王祭りへの
斎王祭りへの参加
りへの参加
6月の第1土・日曜日に開催される明和町の大イベントである。県内各地から多く
の観光局客が訪れる。その祭に図書館のおはなし小槌による大型紙芝居を使ったおは
なし会を開催するという形で参加している。
明和町文化祭、斎王祭りへの参加は、その内容そのものはもちろんだが、私たちが
「参加している」という意識を明確に持つことも大切なことであると考えている。そ
の意識は、地域図書館員としての私たちの仕事の意味を自覚することにつながるから
である。
◆
◆
◆
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「地域の力」に掲げた目標は「人の力」と重なるところが多い。
地域図書館として、さらに多くの人々、関係団体とのつながりを広めていき
たい。それらの人々の知恵を拝借しながら、諸行事がマンネリや惰性的な行事になら
ないよう、工夫していきたい。
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Ⅳ
貸出冊数110
貸出冊数110,
110,000冊
000冊/年を達成します
達成します。
します。
2012年度の貸出冊数は117,292冊である。
リブネットが指定管理を受託してから、開館時間の延長や祝日の会館、貸出冊数上
限を10冊するなどサービスの充実を図ってきたが、こういったいわゆるハード的な
対策の他に、利用者への対応、選書、テーマコーナーの設置と工夫、様々なイベント
や行事など、地道な努力の積み重ねがサービスの充実に成果をもたらしていると思う。
引き続き目標とし、達成に努力したい。
Ⅴ
新規登録者数
300人
00人/年を維持し
維持します。
ます。
2012年度は368人の新規登録があった。引き続き維持に努めたい。
Ⅵ
利用者の
利用者の声、サービスへの評価
サービスへの評価の
評価の収集に
収集に努めます。
めます。
利用者アンケートや、貸出等図書利用、イベントを通して利用者の声を聞き運営の
改善に努めてきた。図書館に対する評価は高く、日常から利用者の目線に立った対応
を心がけている成果だと思う。今後も利用者の声を大切にして図書館運営をしていき
たい。
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◆
◆
2012年度の成果と反省をまとめた
スタッフの心を一つにした仕事と、地域の中の図書館として利用者との信頼
関係、地域の人々の支援、協力が明和町図書館を支えている。スタッフが日ごろから
来館者とのコミヌケーションをしっかり行っていることが大変大きな要素となって
いる。地域の人々と図書館との信頼関係がしっかりと構築されつつあることは、年間
の不明資料の少なさにも表れている。
しかしイベントや行事等の実施について特に気を付けなければいけないのはマン
ネリカ化ということである。「これで良し」とせずに新しい情報、新しい視点を忘れ
ず事業計画の立案をと行い、PDCAによる運営を推進していかなければならない。
わたしたちが継続したモチベーションを保つためには、私たちの仕事が何に、どの
ように役だっているのかという問いにプラス思考の回答を生み出すことが大切であ
る。「よい評価」はその回答の要素であるが、時には厳しい評価も必要である。よい
評価ばかりというのは至難の業であり、惰性と表裏一体の仕事となる恐れがある。
いずれにせよ、
「よい評価」
「厳しい評価」はともに、次への意欲を起こさせるもの
であることが大切である。
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自分が選書した本を「この本すごく良かった。ありがとう」という利用者の声に私
たちは大きな喜びを味わう。それは自分の行為が人のために役立ったという喜びであ
る。また、例えば「自然科学の新しい本が少ないですね。」という声は、選書への貴
重な提言でもあり、それに応えようすることは書架の充実へとつながっていく。これ
らはとりもなおさず私たちの仕事がマニフェストに謳った「人の力」となった証でも
ある。
私たちはマニフェストに掲げた3つの力となる仕事をしている。そのことに対して
私たちは誇りを持っていいのではないかと思う。自分たちの仕事に誇りをもてること
が、モチベーションを高め、持続する大きな力となることは間違いないからである。
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