上海外国语大学 硕士学位论文 中日韩跨境电子商务研究 院系:国际金融与贸易学院 学科专业:国际贸易学 姓名:胡卉玲 指导教师:瞿晓华 2016 年 5 月 上海外国語大学 修士卒業論文 中日韓の越境電子商取引問題についての研究 学院:国際金融貿易学院 専攻:国際貿易学 名前:胡卉玲 指導教官:瞿暁華 2016 年 5 月 学位论文原创性声明 本人郑重声明:本学位论文是在导师的指导下,本人独立进行研究 取得的成果。除文中已经加以标注和致谢的部分外,本论文不包含任何 其他个人或集体已经发表或撰写过的作品和成果,也不包含本人为获得 任何教育机构的学位或学历而使用过的材料。对本文研究做出贡献的个 人或集体,均已在文中以明确方式说明。本人对所写的内容负责,并完 全意识到本声明法律结果由本人承担。 学位论文作者签名: 签名日期: 年 月 日 学位论文使用授权声明 本人完全了解学校有关保留、使用学位论文的规定,同意上海外国 语大学保留并向有关部门或机构送交论文的书面版和电子版,允许论文 被查阅和借阅。本人授权上海外国语大学将本论文的全部或部分内容网 上公开或编入有关数据库进行检索,可以采用影印、缩印或扫描等方式 保存和汇编本论文。对于保密论文,按保密的有关规定和程序处理。 学位论文作者签名: 签名日期: 年 月 日 导 签名日期: 年 月 日 师 签 名: 謝辞 本研究を遂行し、修士論文にまとめるあたり、テーマの選定から論文に仕上げるまでの全過 程において、多くのご支援とご指導を賜りました指導教官である瞿暁華先生に厚くお礼を申し 上げます。 また、ご多忙中、論文審査のために、貴重なご指導とご助言をくださった朱保華先生、張建 先生、劉玉飛先生に感謝の意を申し上げます。 最後に、今まで一緒に頑張ってきた同級生の皆様には、感謝の気持ちを表したいと思います。 I 要旨 中日韓 FTA 交渉の15分野の中に、電子商取引は情報技術の発達に伴い,取引のダイナミック な形態として,及び,世界で最も急成長する産業の一つとして浮上してきたと言えるであろう。 本論文は、中日韓三国間の越境電子商取引について、その意義、現状、難問などを検討し、特 に中日韓三国間電子商取引物流システムと EU、NAFTA の比較を通じて、中日韓の越境電子商取 引貿易への提言を出したものである。 キーワード:中日韓電子商取引 越境 EC 物流システム II 摘要 随着信息技术的发展,电子商务作为动态的贸易形式,可以说是 中日韩 FTA 谈判的15个议题中在世界范围内成长得最快的一个产业。 本论文将探讨中日韩三国间跨境电子商务贸易的意义、现状 以及难 题,特别是想通过把中日韩三国的电子商务贸易物流系统与欧盟,北 美自由贸易区的物流系统相比较,提出一些关于中日韩跨境电子商务 的建议。 关键词:中日韩电子商务 跨境电商 物流系统 III 目次 謝辞......................................................................................................................................................I 要旨.................................................................................................................................................... II 摘要................................................................................................................................................... III はじめに............................................................................................................................................. 1 研究背景..................................................................................................................................... 1 先行研究..................................................................................................................................... 1 研究意義..................................................................................................................................... 2 研究目的..................................................................................................................................... 2 1 中日韓越境電子商取引をする意義...........................................................................................4 1.1 国際市場に機敏な対応.....................................................................................................4 1.2 コストの削減.....................................................................................................................4 1.3 製品差別化の形成と国際競争力の向上........................................................................ 5 2 中日韓三ヵ国の電子商取引及び互いの越境電子商取引現状.............................................. 6 2.1 世界の電子商取引(EC)と越境 EC 市場.................................................................... 6 2.2 三ヵ国それぞれの電子商取引の現状.......................................................................... 8 2.3 三国別の電子商取引の特徴と市場動向...................................................................... 9 2.4 三国間の越境電子商取引(越境 EC)の規模推移と特徴....................................... 10 3 中日韓越境電子商取引分野の問題と解決策........................................................................ 16 3.1 信用リスクと解決方法.................................................................................................16 3.2 決済方式と解決方法.....................................................................................................16 3.3 法的問題と解決方法.....................................................................................................17 3.4 知的所有権問題と解決方法.........................................................................................18 4 中日韓越境電子商取引物流システムと EU、NAFTA との比較............................................ 21 4.1 三国間の越境電子商取引の物流システム................................................................ 21 4.2 EU の越境電子商取引の物流システム....................................................................... 23 4.3 NAFTA の越境電子商取引物流システム..................................................................... 23 4.4 EU、NAFTA との比較から中日韓越境電子商取引への示唆..................................... 24 5 中日韓越境電子商取引貿易への提言.....................................................................................27 5.1 政府側への提言.............................................................................................................27 5.2 企業側への提言.............................................................................................................28 おわりに........................................................................................................................................... 30 参考文献........................................................................................................................................... 31 はじめに 2016年3月4日に、韓国は中日韓3カ国の電子商取引ネットワークの構築を積極的に推進 している。韓国電子商取引貿易振興院の関係者は、1月6日にソウル三成洞の総合展示場 COEX で開催された中韓電子商取引フォーラムに続き、2016年下半期に日韓フォーラム、 2017年上半期に中日韓フォーラムを開催することを発表した。中日韓3カ国の電子商取引 の発展に良いチャンスをもたらした。中国は今、 『大衆による起業・革新』を提唱し、 『イ ンターネットプラス』により伝統的な業界がインターネットを通じて市場発展の余地を拡 大している。中日韓は電子商取引にあつい期待を寄せている。日韓の電子商取引は近年絶 えず発展を続けており、中国の製品もこれを通じてよりスムーズに日韓市場に進出するこ とができる。 研究背景 中日韓 FTA 交渉においては、日本経産省資料によれば、幅広い範囲を網羅して15 作業 部会が設置され、物品貿易、原産地規則、税関手続き、貿易救済、物品ルール、サービス 貿易、投資、競争、知的財産、衛生植物検疫、貿易の技術的障害、法的事項・総則、電子 商取引、環境、協力の15 分野を取り扱っているが、そのほかにビジネス環境整備、政府 調達などの分野についても協議をする予定だとされている。1つの重要な交渉分野として、 電子商取引の利用の増加は,物品貿易の円滑化及び新しいサービスの導入を通じて,経済 成長及び機会をもたらすことが可能である。電子商取引は効率性を向上させ、かつ取引コ ストを低減するので,中小企業を含め,企業は電子商取引の利用により恩恵を受けるであ ろう。あり得べき中日韓 FTA は,三国間の電子商取引に関する協力と取引を増加させる機 会を提供することになるのであろう。 先行研究 西道彦・福永良浩は論文『越境電子商取引に関する現状と課題』の中で、共通の取引 ルールの策定や紛争処理の構築、そして財やサービスの授受による金融・物流インフラや 保険・保証の整備なども重要な課題だと分析し、特に日本の電子商取引の進展状況をもと に、貿易という視点から日本・中国・米国における越境電子商取引に着目し、今後のアジ ア向けの市場規模や利用動向について研究した;鄂立彬・黄永稳は論文『国際貿易の新た な方式:越境電子商取引の最新研究』の中で、中国の視点から、中国にとっての機会とチ ャレンジを分析し、政府側と企業側への提言を出した;李雨承は論文『韓国における電子 1 商取引による宅配サービス市場の成長要因分析に関する研究』の中で、韓国を対象として、 韓国での時系列データを用い、電子商取引と宅配サービス市場の相関関係を検討し、電子 商による宅配サービスの成長要因を分析した;野村宗訓の『北欧郵政民営化と物流セクタ ーの成長 : 電子商取引の影響を中心として』は、電子商取引の中のオンライン・ショッ ピングが普及している北欧において、旧郵政会社が物流セクターを重視している点に注目 し、フィンランドの郵政会社がロシア・中国市場を視野に入れながら国際戦略を展開して いる点をとりあげた。 また、もっと細かい視点からの先行研究もあった。例といえば、張添帥は論文『中国 個人における越境電子商取引消費行動についての一考察』の中で、中国の中小企業にとっ ての適当な越境電子商取引を検討した;椿弘次の論文『中国の貿易志向型中小企業の電子 商取引を支援する電子取引プラットフォームの研究』は、アリババを代表として、これら の国際取引を展開したい中小企業を支援する電子取引プラットフォームを研究し、日本、 アメリカなどの先進国の例を参照して、これからは金流と物流も統合できるかどうかとい う課題についても検討した。 以上の研究は多様な視点から、越境電子商取引の議題を検討したが、特に、中日韓電 子商取引を系統的に分析したことはなかった。本論文は以上の先行研究を利用して、中日 韓 FTA 交渉の15分野の一つの中日韓越境電子商取引について、その意義、現状、難問など を検討し、特に中日韓三国間電子商取引決済方式、物流システムと EU、NAFTA の比較を通 じて、中日韓 FTA 交渉の電子商取引貿易への提言を出したいと思う。 研究意義 電子商取引の急速な進展に伴い、新たに出現した取引形態 BtoB-EC(企業間電子商取引) における e-マーケットプレイス、BtoC-EC(消費者向け電子商取引)におけるネットオー クション等に関する市場動向を随時に把握すべきである。近年では国内のみに留まらず、 国境を超える越境 EC にも注目し、中国・日本・韓国3か国間の越境 EC の市場動向、市場 規模(ポテンシャル規模を含む)、消費者の越境 EC 利用実態等を詳細に研究する必要があ る。こうした三国間の越境 EC に関する研究結果は、中日韓 FTA 電子商取引交渉の政策検 討情報として、幅広く活用さられている。 研究目的 こうした背景を踏まえ、本論文においては今後の中日韓三国電子商取引、越境電子商 の継続的な市場拡大に向けて、また、電子商を巡る新たなビジネス潮流の把握により、今 2 後の中日韓 FTA 電子商取引交渉の政策検討情報として「中国・日本・韓国三国間における 越境電子商取引の状況を調査・分析すること」を主要な目的とする。 「中国・日本・韓国三国間における越境電子商取引の状況を調査・分析すること」の 目的に対しては、中日韓三国別の電子商取引市場規模と動向の調査を分析し、中日韓三国 間の越境取引による BtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模と動向の調査を分析する。 この分析を通じて、中日韓三国間での越境取引による電子商取引市場規模及びその将来の 推移の推計を行うとともに、中日韓三国消費者の電子商取引における消費傾向を把握する。 また、過去の調査の分析を実施してきた中日韓三国のほか、欧州連合(以下「EU」と いう。)における電子商取引関連事項についても調査の分析を行う。EU は、単一市場とし て捉えた際の経済規模のみならず、域内で各種制度の統一が指向されていることからも、 巨大消費市場として魅力的な地域である。電子商市場規模に加えて制度面に関する情報も、 越境電子商を行うにあたって有用なものと考えられることを踏まえ、EU における EC 関連 制度について行った調査があった。その調査を分析する。以上の調査と分析を通じて、今 後の中日韓越境電子商取引に役に立てる提言をしたいと思う。 3 1 中日韓越境電子商取引をする意義 1.1 国際市場に機敏な対応 越境電子商取引は将来の越境貿易の必然的な傾向となっている。産業発展の潜在力が 巨大である。伝統的な取引より、電子商取引を通して市場の変化を精確的に把握できる。 越境電子商取引ルートの浸透に深く入ることにつれて、企業と最終的な消費者の間にスム ーズな情報交流プラットフォームを築くことができる。企業はすぐに市場需要を把握し、 製品構造を調整し、製品品質をアップし、製品ブランドを樹立し、電子商業信用体系を築 くことができる。特に、貿易志向型中小企業にとって、海外市場の変化に迅速に対応する ために、一定のインベントリーが必要であるが、これが、企業の資金負担にもなる。情報 技術をベースとした電子商取引を行い、随時的にインターネットから市場の需要の情報を 手に入れることができ、在庫管理と生産の意思決定に重大な意味がある。これを通じて、 企業のインベントリーを下げることができる。 1.2 コストの削減 越境電子商取引の物流コストは比較的に高いが、マーケティングコストや購入コスト などの中間的なのルートコストが下がる。電子商取引を通じて、会社は会社内部と外部(取 引相手)の情報を低コスト、かつ効率的に流せ、経営管理の質を向上させ、大幅に物流コ ストと営業費用を削減できる。ネット信用などの問題を別として、マーケティング、通関 手続きにおいては、電話とファックスにより、インターネットを通して情報を交換したり、 開示したり、宣伝したりするほうが、効率的である。こうして、貿易プロセスが簡潔にな り、企業にとって大きなコスト削減になる。まずは、売主側にとって、電子商取引を通し て、マーケティングコストが下げられる。従来のテレビ、新聞で広告をすることに比べ、 インターネット広告は形としても内容としても多彩であるので、企業は自社の予算や商品 の特性に応じて自由に組み合わせたりすることができる。一方、買主にとって、商品自体 のコストが下がり、購入コストを大きく下げられる。そのほかに、インターネットで、買 主企業は随時的に売り手企業の新商品情報を手に入れ、サプライヤーとさまざまな提携方 式で取引関係を強固にすることができる。それに、国内貿易に比べて、国際貿易取引にお いて必要となる各種の貿易関連書類1は、その種類が多くて、取引する毎に作成されるた 1 書類の内容としては、輸入の場合、輸入許可貨物の契約書、運賃明細書、保険料明細書、包装明細書、 価格表、製造者又は売渡人の作成した仕出人との間の取引についての書類、その他輸入の許可を受けた 貨物の課税標準を明らかにする書類である。保存期間は 5 年間(輸入許可の日の翌日から起算)。輸出 4 め膨大な量となる。また、税関の規定により、こうした書類の多くは長期間の保存が義務 付けられており、国際取引業者にとっては、これらの貿易関連書類の管理を効率的に実施 することは、コスト面においては重要な課題となっている。越境電子取引で、輸出者はイ ンボイスと船積書類などの書類を電子化にして、データを処理し、輸入者や自社の海外現 地法人、運送業者、通関業者、銀行等に電送することで、コストが下がり、契約から決済 までインターネットを利用して膨大な情報のやりとりを迅速に処理することができる。 1.3 製品差別化の形成と国際競争力の向上 2015年に中韓で FTA を締結した。もし中日韓 FTA 交渉が順調に達成すれば、特に日韓 製品がほぼ同じレベルで、日韓両国の競争が激しくなると言われる。たとえば、中日韓三 国電子商取引の輸出財の構造を見ると、一般機械と電気機械が三国の輸出における大きな 役割を果たし、それらは相互に連関している品目であることがわかる。中日韓 FTA が締結 できるこそ、三国企業は競争し、差別化の製品を作ることに工夫するであろう。そして、 製品で優れた差別化をすると国際競争に非常に有利に働くのであろう。三国電子商取引は 特に中小企業に国際的なブランド構築する機会を提供している。三国での多くの中小企業 の製品とサービスの性能及び品質は良かったが、海外の消費者に知られていないのは現状 である。中日韓越境電子商取引はルートの独占を破り、取引のコストを節約し、取引時間 を短縮し、三国の中小企業のブランドの創立、及びブランドの知名度を高めるために効果 的なアプローチを提供している。これによって、企業にとっての発展空間が作られ、より 多くの国際競争力のある企業が出てきて、国全体の国際競争力の向上が実現できるのであ る。 の場合は仕入書及び輸出許可貨物に係る取引に関して作成し、又は受領した書類で、保存期間は 5 年間 (輸出許可の日の翌日から起算)。 5 2 2.1 中日韓三ヵ国の電子商取引及び互いの越境電子商取引現状 世界の電子商取引(EC)と越境 EC 市場 世界の EC 市場規模はどのエリアにおいても拡大傾向にある。その背景には、「インタ ーネット人口の増加」、 「マーケットプレイスや物流システムの充実」、 「決済機能多様化へ の対応等」、「オンラインショッピングのインフラ整備」、「越境 EC の機会増大」等が起因 していると思われる。図2-1は、全世界の BtoC 電子商取引(旅行売上を除く)の売上高推 計値および予測推計値2である。対前年比成長率についても、2014年には22.0%の伸びがあ り、2018年までは対前年比10ポイント以上の成長が見込まれている。 図2-1 世界の BtoC-EC 市場規模の推移(推計値) 出所:eMarketer2015より作成 次の図2-2は、世界の各国別 BtoC 電子商取引市場規模を整理したものである。電子商 取引の上位10市場では、対前年比10ポイント以上の成長をしていることがわかる。図2-2 で示すとおり、中日韓三国、特に中国の市場は世界中に見ても市場規模が大きく存在感が ある。市場規模について、中国は4262.6億ドル、日本は708.3億ドル、韓国は331.1億ドル となり、前年からそれぞれ35ポイント、14ポイント、13ポイント伸びている。特に、中国 の電子商取引市場は市場規模だけではなく、伸び率も第一位をしめることがわかる。本論 文における越境電子商取引については、この中国、日本、韓国の各国間の越境電子商取引 2 図 2-1 の予測推計値は日本経済産業省が物販系、サービス系を含み、旅行関連とイベントチケットを 含まない市場規模数値等とデータとして計算したものだ。 6 の市場規模を分析してみる。この考察は中日韓 FTA 交渉分野の一つの電子商取引を考える 場合、大変有意義であると思われる。 図2-2 世界の各国別 BtoC-EC 市場規模の推移(2014年) 出所:eMarketer2015より作成 3 本論文で定義する越境 EC は、「消費者と、当該消費者が居住している国以外に国籍 を持つ事業者との電子商取引(購買)」としている。これは、欧州委員会(European Commission)による越境取引(Cross-Border Shopping)に関するアンケート調査の定義 を 参 考 と し た も の で あ る 。 欧 州 委 員 会 ( European Commission ) に よ る 越 境 取 引 (Cross-Border Shopping)に関する消費者へのアンケート調査では、越境取引の定義を 「消費者が居住している国以外にある(位置している)販売者または提供者からの全ての 購買」としている。この中にはインターネット等による他国に所在するサプライヤーから の遠隔購買が含まれているが、自国内に所在している販売者からの外国製品の購入は含ま ないものとなっている。つまり、越境「BtoC-EC」といえるであろう。 世界中には国内の電子商取引活動同様、越境電子商取引においても市場が拡大する傾向 にある。背景には「インターネット人口の増加」、 「すき間時間でインターネット利用でき るようになったモバイルデバイスの出現」に加え、「多言語対応化したマーケットプレイ Cross-border shopping is any purchase made by consumers from retailers or providers located in a country other than the country in which a particular consumer is resident. A purchase can be made either in person or via distance shopping. This includes the following: ◎ travelling to another country with the primary purpose of purchasing products or services there; ◎ purchases which are made in another country on the occasion of a business trip or holiday excluding products or services that are part of the trip itself such as transport, accommodation, leisure activities, meals, etc.; ◎ distance shopping via the Internet, by phone or by post from suppliers situated in other countries; and ◎ purchasing from sales representatives based in other countries that offer their products directly to consumers. Cross-border shopping does not include purchases of foreign-made products bought from retailers or suppliers situated in a respondent’s own country. 3 7 スの機能充実」 「国際物流システムの改善」、 「多通貨決済機能の充実」 「決済機能の多様化 対応」 「決済セキュリティ機能の強化」 「海外のオンラインショッピングでユーザーを支援 する購入代行会社の出現」等、越境 EC 関連のインフラが整備され、市場規模が拡大して いると思われる。 2.2 三ヵ国それぞれの電子商取引の現状 近年中国国内の電子商取引事業が速いスピードで成長してきた。過去僅か十年の間、中 国の電子商取引事業は無から有、そして有から繁栄という状態になってきた。「中国電子 商務報告2014」(中国商務部が2015年に公表)によれば,中国における電子商取引による 取引額は、前年比28.64%増の13兆4,000億元に達した4。2015年末まで、中国のインター ネット利用者は6億8000万人であり、その中、ネットショッピングを利用するユーザーは4 億1300人に達し、インターネットの利用普及率は拡大しつつ、50.3%に達した5。人々は インターネットの依存率も高まる。「家から出ないで、インターネットでショッピングを 済ませる」というネット通販は新たな注目の領域となっていて、急速に発展した。 一方、「平成26年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引 に関する市場調査)」 (日本経済産業省が2015年に公表)6によれば、2014年の広義 BtoB-EC 市場規模は、280兆1,170億円(前年比4.0%増)となった。EC 化率7は、26.5%(対前年比 0.6ポイント増)である。2014年の狭義 BtoB-EC 市場規模は、195兆5,860億円(前年比5.0% 増)になった。EC 化率は、18.3%(対前年比0.4ポイント増)である。日本の BtoC-EC 市 場規模というと、2014年の BtoC-EC 市場規模は、12兆7,970億円(前年比14.6%増)とな った。EC 化率は、4.37%(対前年比0.52ポイント増)である。 4 参考:中国商務部ホームページ http://www.mofcom.gov.cn/article/i/dxfw/gzzd/201505/20150500974173.shtml 5 参考:中國インターネットインフォメーションセンターホームページ http://www.cnnic.net.cn/gywm/xwzx/rdxw/2016/201601/t20160122_53283.htm 6 該調査における日本国内の電子商取引の定義は次のとおり。(1)狭義電子商取引(狭義 EC)インター ネット技術を用いたコンピューターネットワークシステムを介して、商取引(受発注)が行われ、かつ、 その成約金額が捕捉されるもの。「インターネット技術」とは、TCP/IP プロトコルを利用した技術を指 しており、公衆回線上のインターネットの他、エクストラネット、インターネット VPN、IP-VPN 等が含 まれる。(2)広義電子商取引(広義 EC)コンピューターネットワークシステムを介して、商取引(受発 注)が行われ、かつ、その成約金額が捕捉されるもの。VAN ・専用回線、TCP/IP プロトコルを利用して いない従来型 EDI(例:全銀手順、EIAJ 手順等を用いたもの)が含まれる。 7 該調査における EC 化率とは、全ての商取引金額(商取引市場規模)に対する、電子商取引市場規模の 割合を指す。EC 化率の算出対象は、BtoC-EC においては物販系分野とし、BtoB-EC においては業種分類 上「その他」以外とされた業種としている。 8 他方、韓国における電子商取引のインフラは,インターネット利用者の割合が最も高い ことから,国際的なレベルであると国際社会からもみられている。電子商取引のインフラ の発達と共に,電子商取引の全国的な取引量は急増し,2014年には470億ドルとなった8。 また、中国電子商務研究センターのモニタリングデータによると、2015年11月に、韓国の インターネット取引量は前年比19.5%増の4兆9,270億ウオンとなり、2001年からのモニタ リングデータの最大値となったそうである9。 2.3 三国別の電子商取引の特徴と市場動向 中国の電子商取引の動向というと、以下の四つの特徴がある。第一、電子商取引は中国 経済の主な成長ポイントになった。2014年に中国における電子商取引による取引額の成長 率は、28.64%になり、GDP 成長率7.4%増速の3.86倍にもなった。2014年に中国における インターネット小売販売による取引額年成長率は、社会消费財の小売総額より、37.7%増 となった。第二、M コマース10は爆発的に成長している。2014年に中国における M コマー スの市場規模は、8,956億8500万元(前年比234.3%増)となった。第三、農村電子商取引 は急速に発展している。中国商務部は全国農産品情报サービスプラットホームを開通し、 2300万トンの農産品の販売を促成した。農産品の取引額は870億元となった。第四、中国 電子商取引の影響力は世界で強くなった。特に2014年、中国国内シェア第二位の京東商城 と第一位のアリババが相次ぎアメリカの株市場で上場したことは、中国の電子商取引業者 が成長してきたことの象徴であると言える。これから、中国の電子商取引事業の黄金時代 が来ると期待している人も少なくない。 一方、2014年における日本の BtoC-EC 市場規模は12.8兆円となり、前年比14.6%の増加 となった。また、電子商取引の浸透度合を示す指標である EC 化率11についても、4.37% となり、前年から0.52ポイント上昇している(表2-1)。 8 9 10 参考:中國電子商務研究センターホームページ http://www.100ec.cn/detail--6205462.html 参考:中國電子商務研究センターホームページ http://b2b.toocle.com/detail--6303813.html M コマースとは、E コマース(電子商取引)の一形態で、特に携帯電話を利用した電子商取引のことで ある。物販や金融取引が主なものである。 11 全ての商取引における、EC による取引の割合。BtoC-EC における EC 化率は、物販系分野における値を 指す。 9 表2-1 日本の BtoC-EC 市場規模の推移 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年(前年比) 市場規模(兆円) 7.8 8.5 9.5 11.2 12.8(+14.6%) EC 化率(%) 2.84 3.17 3.40 3.85 4.37(+0.52) 出所:経済産業省の電子商取引に関する市場調査より作成 韓国の電子商取引の市場動向というと、1つの特徴は韓国が日中韓3ヵ国の電子商取引ネ ットワークの構築を積極的に推進しているということである。韓国電子商取引(EC)貿易 振興院の関係者は、2016年1月6日にソウル三成洞の総合展示場 COEX で開催された中韓電 子商取引フォーラムに続き、2016年下半期に日韓フォーラム、2017年上半期に日中韓フォ ーラムを開催することを発表した12。もう一つの特徴は、韓国の電子商が中国市場を狙っ ていること。韓国は継続的に努力して、その努力は無駄にはならなかった。一連のイベン トが中国企業の興味を引き付け、韓国商品を専門的に取り扱うネットショップ「尚韓網」 を運営する青島金石集団は、韓国企業に1兆8000億ウォンを投資し、提携する意向を示し ている。韓国電子商取引貿易振興院は、これをきっかけに中韓の電子貿易・電子商取引の 関連規格を制定したいと声明した。 2.4 三国間の越境電子商取引(越境 EC)の規模推移と特徴 2014年の世界の各国別の BtoC-EC 市場動向というと、3.1の図2-2で示したとおり中国、 日本、韓国の市場規模はそれぞれ4262.4億ドル(第一位)、708億ドル(第四位)、331.1 億ドル(第七位)であり、伸び率はそれぞれ35%増、14%増、13%増だということである。 図2-3 中国越境 EC 取引額とその伸び率の推移 出所:中國国家統計局、iResearch のデータより作成 12 参考:人民網日本語版センターホームページ http://j.people.com.cn/ http://cache.yahoofs.jp/search/cache?c=iJttuM3f4kYJ&p=%E9%9F%93%E5%9B%BD%E9%9B%BB%E5%AD%90%E 5%95%86%E5%8F%96%E5%BC%95+%E7%89%B9%E5%BE%B4&u=news.livedoor.com%2Farticle%2Fdetail%2F112575 36%2F 10
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