七次台小学校 第1学年4組道徳指導案

第1学年4組
1
主題名
2
道徳学習指導案
礼儀(内容項目番号
2-(1)
)
(資料名「かめさん
ありがとう」)
主題設定の理由
(1)価値について
本主題は,2-(1)「気持ちのよいあいさつ,言葉遣い,動作などに心がけて,明るく
接する。」で他の人との関わりにおける習慣の形成に関するものであり,状況をわきまえ
て心のこもった適切な礼儀正しい行為ができる児童を育てようとする内容である。第3・
4学年の「礼儀正しさを知り,誰に対しても真心をもって接する。」第5・6学年の「時
と場をわきまえて,礼儀正しく真心をもって接する。」と深く関わり,発展していくもの
である。
挨拶は,人と人の心をつなぐコミュニケーションである。気持ちのよい挨拶を自分から
進んでできることや習慣化できる態度を育てたいと考え,本題材を設定した。
本題材は,日常生活の様々な場面で,状況に応じた適切な言葉遣いで,誰に対しても気
持ちのよい挨拶を心がけようとする気持ちを育てることをねらいとしている。この学習を
通して,挨拶をするとお互いが気持ちよく過ごせることを知り,礼儀や挨拶の大切さを考
え,日常生活において心のこもった気持ちのよい挨拶の実践につながっていくと考えられ
る。
(2)児童の実態について
本学級の児童は,明るく元気に学校生活を送っている。入学当初は,緊張していたが時
間の経過と共にお互いを理解し合えるようになった。優しい児童が多く,男女協力して活
動することができる。時には,自分勝手な行動をする児童がいるが,正しいことが通じる
クラスなのでより良い方向へ話し合い,行動に移せることができる。
本学習をするにあたり,次のような調査をした。
意識調査結果
調査日
(男子15人
女子12人
○
12月12日
特別支援学級在籍通級男子1人
計28人)
どんなときに挨拶をしますか。(家庭内と学校・地域)
おはよう
いただきます
おやすみなさい
いってきます
こんにちは
ただいま
おねがいします
ごちそうさまでした
ありごとうございました
家庭での挨拶は,している
25人
あまりしていない
3人
学校や地域では,している
27人
あまりしていない
1人
○
自分から挨拶ができなかったことがあれば理由を教えてください。
・はずかしかったから
○
3人
・気がつかなかったから
挨拶をするとどんな気持ちになりますか。
-1-
2人
など
・うれしい・いい気持ち
○
・相手に伝わったことがわかる
25人・挨拶してよかったと思う。3人
・気持ちがいい
・もっとしたい
2人
6人
どうして挨拶をするのでしょうか。
・今日も元気ですよという合図
1人
・気持ちいい日をみんなで迎えるため
1人
・挨拶をするとうれしいから
○
1人
挨拶を返してくれた時に,どんな気持ちになりますか。
・うれしい
○
26人
15人
・自分に気づいてもらえるから
1人
・礼儀だから
4人
自分の挨拶の仕方について考えてみましょう。
・もっと自分から挨拶しようと思う
7人
・気持ちを込めてあいさつをしたい
5人
・はっきりと大きな声で言いたい
2人
・笑顔で言いたい
1人
以上の結果から,挨拶は大切で気持ちのよいものだと感じている児童が多いことがわか
る。国語科や道徳の学習を通して,気持ちのよい挨拶をすることの大切さや気持ちのよい
挨拶については知っている。学校生活の中での様々な挨拶は,習慣化されてきている。挨
拶の意義についても,気持ちがいいことを中心に理解できている。日常の挨拶については,
自分は進んでしていると答える児童が多い。しかし,担任以外や交通指導員など慣れてい
ない人に対しては,進んで挨拶することはできていないことが多い。さらに,児童の日常
生活ではぶつかったときに謝らなかったり,物を拾ってもらったときにお礼を言わなかっ
たりという姿が見受けられる。
そこで,挨拶をするとお互いが気持ちよく過ごせ,よりよい関係が築けることを改めて
考えさせ,誰に対しても気持ちのよい挨拶を心がけようとする態度を育てたい。
(3)資料について
学校生活に慣れ,友達との関係も深まりがみられてきた。お互いがより気持ちよく過ご
すことができるようになるために,この資料を選定した。
本資料は,かめがたぬきとりすに,動物たちのいる島に行きたいので,島まで乗せてい
ってほしいと頼まれる話である。たぬきにお礼を言われなかった気持ちと,りすに感謝さ
れてうれしい気持ちの違いについて考え,挨拶をするとお互いの気持ちがよくなり,より
良い関係が築けることに気づかせる。また,心の中で思っていてもその思いを言葉にしな
ければ伝わらないことも感じさせる。かめの気持ちを中心に考え,主題に迫る。
(4)指導観
児童に道徳的実践力を養うために,様々な体験を想起したり,場面をとらえやすくした
-2-
り,挿絵の有効活用をしたりしていきたい。資料を活用して自分の意見を話したり,友達
の考えを聞いたりして考えを深めさせたい。そして,後半では実践力をつけるためにいろ
いろな場面での挨拶をさせることで,広げていきたい。
3
本時の指導
(1)ねらい
日常生活の様々な場面で,状況に応じた適切な言葉遣いで,誰に対しても気持ちのよい
挨拶を心がけようとする気持ちを育てる。
(2)展開
過程 時配 学習活動と主たる発問・
支援および指導上の留意点
資料
予想される児童の反応
導
5
1
入
挨拶について,思い起こす。 ・いろいろな場面を思い出す こ
・朝
・給食
5
2
・昼
・夜
とにより,本時のねらいの方向
など
付けをする。
資料を読み,あらすじの確認 ・話のあらすじを確認するため
をする。
25 3
に,場面絵を貼る。
かめの気持ちを考える。
・りすを乗せた後のかめの気持
○「お礼も言わずに行ってしまっ ちを対比させるために,十分話
たたぬきを見て,かめは どう思 し合わせる。
展
開
ったのでしょう。」
・かめの悲しい気持ちをつかま
・何も言ってくれなかったな。
せる。
・せっかく運んであげたのに。
・友達の意見を聞くことにより,
・悲しいな。
考えを深める。
○「りすに頼まれたときのかめは ・役割をきめて,気持ちを発表
どう思ったのでしょう。」
させる。
・もういやだな。
・かめの断りたい気持ちや迷う
・どうせ,何も言わないで行って 気持ちやもう一度優しい気持ち
しまうんだろうな。
になる発言など,様々な気持ち
・りすさんを乗せてあげよう。
を引き出せるよう発問する。
・どうしようかな。
◎「お礼を言ったりすの気持ちと,・たぬきを乗せた後のかめの気
お礼を言われたかめの気持ちはど 持ちとりすを乗せた後のかめの
うだったのでしょう。」
気持ちを対比させ,どちらが気
りすの気持ち
持ちよく,よりよい関係を築け
-3-
場面絵
・どうもありがとう。
るのかを気づかせるために,板
・とても助かったよ。
書の工夫をする。
・かめさんは、優しいね。
・今度は,僕が何か手伝うよ。
・ペアになり,かめとりすの役
かめの気持ち
割演技をする。
・どういたしまして。
展
・また,乗せてあげるよ。
・挨拶をするとお互いが気持ち
・お礼を言われてうれしいな。
よく過ごせ,関係がよくなるこ
・乗せてあげてよかった。
とを気付かせる。
開
5
4
場面や相手にあった挨拶につ
いて考える。
・具体的な場面を設定し,どん
な挨拶ができるか考えを深めさ
○「生活の中での挨拶にはどんな せる。
ものがあるでしょうか。」
価値を一般化し,自己の経験を振
り返らせる。
5
終
5
気持ちのよい挨拶を行う。
○「練習をしてみましょう。」
・実践力を高め,習慣化を図る
ために状況に応じた挨拶の練習
・物を拾ってもらったときの挨拶 をする。
末
「ありがとう」
・代表または,全員で挨拶をし
「どういたしまして」
て意欲を持たせる。
・場面は,発表内容によって対
応していく。
-4-
何も言わずに行ってしまう
かめさんありがとう
たぬきの絵
・なにもいってくれなかった。
乗せて
・せっかく運んであげたのに。
・悲しいな。
ぼくも
-5-
りす の絵
「明るい声で」「どうぞよろしく」
・ も う 、い や だ な 。
・国語科
・ど う せ 何も 言わ な いで 行って しまう んだ
「あかるいあいさつ」
ろうな。
・道徳
・ ど う しよ う か な 。
かめの気持ち
・どういたしまして。
りすの気持ち
・どうもありがとう
・ま た、
うれしいな。
・お礼を言わ れて
乗せてあげるね。
・とて も 助かっ た よ。
・優しいね。
・今度は、僕が 手伝
うよ。
○手伝ってもらった時
あいさつは,たいせつだね。
○物を拾ってもらった時
他の教育活動との関連
4
板書計画
(3)
・生活科 「みんななかよし」 「ともだちたくさんつくろう」
「わたしのがっこうどんなところ」