「新幹線と TGV 」(案) - WordPress.com

MAISON FRANCO-JAPONAISE
2015 年度月例講演会(科学)
「新幹線と TGV 」(案)
─ スピード・レースとなった世界の鉄道 ─
1964 年 10 月 1 日、東京~新大阪間を結ぶ夢の超特急(210km/h)として東海道新
幹線が走り出した。ビジネスマンや旅人を乗せて、高度経済成長、オイルショック、
バブル景気と崩壊等々、激動する時代を、日本の大動脈として半世紀走り続けた。そ
の後、山陽、東北・上越、九州新幹線などが建設され、レールは北へ西へと伸び、東
北新幹線では最高時速 320 キロメートルで高速運転している。
東海道新幹線の成功は、欧州諸国を中心とする世界の高速鉄道開発を刺激し、フラ
ンスでは 1981 年 9 月 27 日、初の TGV(Train à Grande Vitesse)がパリーリヨン間を、
最高速度 270km/h の高速運転で開始され、現在では 320km/h で走っている。この
TGV が最初に考案されたのは 1960 年代で、日本が 1959 年に東海道新幹線の工事を
始めた直後である。しかし、新幹線以前に高速鉄道世界をリードしていたフランスは
最近、高速仕様試験車でなんと 570 km/h 以上を達成し、鉄道先進国の復権を印象付
けた。ドイツでは ICE(Intercity-Experess、1991 年運行開始)が 400km/h 以上を
達成している。何でも世界一を目指す中国では、世界の超特急の良いとこ取りでなん
と一部の区間では 350km/h で高速運転している。このように、世界では高速鉄道に
対する感心は高く、各国での導入が考えられている昨今である。
この機会に、新幹線と TGV の比較検討、そして、夢の超特急の技術的な知識を習
得するとともに、如何なる経緯で発想され研究・開発が為されたか、更なる有用性と
これからの輸送界の展望について考察したい。
日時:2016 年 2 月 25 日(木曜日) 18:00─20:00
会場:日仏会館ホール
入場無料
演題:「新幹線と TGV」(仮)
演者:佐藤芳彦氏(日本トランスポーテック取締役、元 JR 東日本)
主催:公益財団法人日仏会館
共催:関連理系8学会( 日仏医学会、日仏海洋学会、日仏工業技術会、日仏生物学会、 日仏獣医学会、日仏農学会、日仏薬学会、日仏理工科会)
問合せ:公益財団法人日仏会館 東京都渋谷区恵比寿 3-9-25 TEL 03-5424-1141 FAX 03-5424-1200