講演者の 講演者の略歴 オープニング・ オープニング・パネル 黒川 清 政策研究大学院大学教授、日本医療政策機構代表理事 撮影:佐久間哲男 政策研究大学院大学教授、前内閣特別顧問、日本医療政策機構代表理事、日本学術会議 前会長。東京大学医学部卒(医学博士) 。1969 年~1984 年在米、1979 年カリフォルニ ア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部内科教授、1989 年東京大学医学部第一内科教 授、1996 年東海大学医学部長、東京大学先端科学技術研究センター客員教授他を経て 現職。InterAcademy Council, International Council of Science 等の国際科学者連合体 の役員、委員を務め、2003~2007 年日本学術会議会長、内閣府総合科学技術会議議員、 イノベーション 25 戦略会議座長。Institute of Medicine of National Academies USA、 米国内科学会マスター等。主な著書「世界級キャリアのつくり方」 (東洋済新報社)、 「大 学 病 院革 命 」( 日経 BP 社 )、「イ ノベ ーシ ョン 思 考法 」( PHP 出 版) 他。 Blog <www.kiyoshikurokawa.com> 武見 敬三 (財)日本国際交流センター シニア・フェロー、東海大学政治経済学部教授 1974 年慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、76 年同大学大学院にて法学修士号取得。 1980 年より東海大学政治経済学部政治学科にて助手、87 年助教授、平和戦略国際研究 所次長を経て 1995 年教授に就任。同年、参議院議員(自由民主党)に選出され、2 期 務める。外務政務次官、参議院外交防衛委員会委員長、厚生労働副大臣を歴任。党内で は厚生労働委員会筆頭理事、政務調査会副会長などを務めた。また、1992 年から 1993 年までハーバード大学フェアーバンクス記念東アジア研究所客員研究員、2007 年から 2009 年まで、ハーバード公衆衛生大学院リサーチ・フェローの経験を持つ。外交問題 や社会保障問題のコメンテーターとしてテレビ・ラジオ番組への出演多数。2009 年よ り、笹川記念保健協力財団顧問も務める。2007 年 11 月より現職。 <モデレーター> 山本 正 (財)日本国際交流センター理事長 上智大学を経て、米国セント・ノーバート大学卒業、マーケット大学院より経営学修士 号取得。1970 年に日本国際交流センターを設立し、現在は同センターの理事長を務め る。政策課題を中心とした日本と諸外国との知的交流・対話、日米議員交流、地域交流・ NPO リーダー等の交流、日本におけるシビル・ソサエティ確立のための諸事業を実施 する。三極委員会(Trilateral Commission)のアジア太平洋ディレクター、日英21 世紀委員会、日独フォーラム、日韓フォーラムの幹事委員を兼任。国際保健分野では 2004 年に世界基金支援日本委員会を設立しディレクターを務めるほか、2007 年秋より 「国際保健の課題と日本の貢献」研究・対話プロジェクト(2009 年より「グローバル・ ヘルスと人間の安全保障」プログラム)を主導する。1990 年、ドイツ連邦政府より ド イツ連邦共和国功労勲章大功労十字章、1998 年、英国政府より大英勲章(C.B.E.)、2003 年、オーストラリア政府よりオーストラリア名誉勲章(AO)を受章。 第1セッション ステファン・ ステファン・エンブラッド 世界エイズ・結核・マラリア対策基金資源動員部長 スウェーデン外務省や財務省にて、国際的資金協力や債務問題を中心に担当し、多国間 協力局長、アフリカ、アジア、米中の開発銀行の理事代行などを歴任。また、世界銀行 グループ国際開発協会(IDA)の譲歩的融資枠増資交渉に政府代表として参加。国連開 発計画(UNDP)カンボジア事務所、欧州委員会、世界銀行にも勤務した経験がある。 世銀の「譲歩的融資とグローバル・パートナーシップ」担当副理事長付顧問として、IDA の 15 次増資交渉(IDA15)に深く関与したほか、世銀の信託基金ポートフォリオや革 新的資金メカニズムも担当した。2009 年 5 月より現職。ストックホルム経済大学より 国際経済学修士号および経営学修士号を取得。スウェーデン国籍。 世界エイズ 世界エイズ・ エイズ・結核・ 結核・マラリア対策基金 マラリア対策基金 エイズ、結核、マラリア対策のための資金提供機関。G8 など各国の政府をはじめ財団、 企業など国際社会から大規模な資金を調達し、発展途上国が自ら行う三疾患の予防、治 療、感染者支援のための事業に資金を提供している。これまでに、世界 144 カ国に総 額約 193 億ドルの資金を承認し(2010 年 6 月現在) 、発展途上国の感染症対策を支え る重要な資金源となっている。世界基金の支援によりこれまでに 570 万人の命が救わ れ、現在も一日当たり 3600 名の死が回避されていると推計される。2000 年の G8 九州 沖縄サミットで、日本が議長国としてエイズなどの感染症対策を主要課題とし、追加的 資金調達の必要性について G8 諸国が確認したことが、世界基金設立の発端となった。 このことから、日本は世界基金の「生みの親」のひとつと称される。 ジョエル・ ジョエル・タンギー GAVI アライアンス(ワクチン予防接種世界同盟)専務理事 グローバル・ヘルス関連の組織での経験が豊富で、アドボカシー、資源動員、広報、組 織開発など幅広く手掛けるプロとして活躍。過去 20 年間の主な役職として三大感染症 世界経済人会議(GBC)副理事長や世界エイズ・結核・マラリア対策基金のプライベ ートセクターを代表する理事を歴任。その他にも結核薬開発世界連合(結核連合)のア ドボカシー・広報部長や国境なき医師団(MSF)の米国事務局長および上席広報官を 務める。また、ウガンダ、コンゴ、ソマリアなどのアフリカにおける人道医療支援活動 に携わった経験を持つ。2009 年 7 月より現職。フランス高等経営大学院および米国ス タンフォード大学より経営学修士号を取得。フランス国籍。 GAVI アライアンス( アライアンス(ワクチン予防接種世界同盟 ワクチン予防接種世界同盟) 予防接種世界同盟) 70 カ国以上の発展途上国において予防接種の普及と保健システムの強化に取り組む国 際機関で、2000 年に発足。発展途上国でより多くの子どもたちに予防接種を実施する ことを目的に、先進国と発展途上国の政府、ユニセフ、世界保健機関、世界銀行、ビル &メリンダ・ゲイツ財団、非政府機関、先進国と発展途上国のワクチン製造業界、及び 公衆衛生団体や研究機関などが GAVI アライアンスのパートナーとして活動している。 GAVI アライアンスは、保健システムを強化し、新しいワクチン技術‐特に新型ワクチ ンや使い捨て注射針‐の普及を促進している。過去 10 年間に、2 億 5000 万人以上の 子ども達へワクチンを接種し、2009 年末までに累計で、540 万人以上もの子ども達の 命を救ったと推定されている(WHO 統計)。 マイケル・ マイケル・マドニック GAIN(栄養改善のためのグローバル・アライアンス)事務局次長 GAIN では、組織のナンバー2 として、事務局長や執行部と共に、戦略の策定、遂行を 担当している。前職はビル&メリンダ・ゲイツ財団のグローバル・ヘルス政策とアドボ カシー担当副部長としてアドボカシー全般および各国政府との交渉、多国間関係、産業 界との連携、国際金融パートナーシップやドナーとの交渉を統括した。2000-2007 年に かけては国連財団(UNF)のパートナーシップ担当副理事、のちに副理事長を歴任し、 同財団のパートナーシップ戦略を策定。従来型の民間財団モデルから多セクターを動員 したよりインパクトのある活動を可能とするパートナーシップの実現に貢献する。また、 国連財団とビル&メリンダ・ゲイツ財団との緊密な協力関係を築き、多くの実績を残す。 他に複数の理事会や委員会にてアドボカシーやパートナーシップに関する役職を兼務。 米国ニューヨーク州立大学アルバニー校より政治学学位、ペース大学より法学博士号を 取得。2010 年 3 月より現職。 GAIN( GAIN(栄養改善のための 栄養改善のためのグローバル のためのグローバル・ グローバル・アライアンス) アライアンス) GAIN は、栄養不良のない世界をめざし活動する官民パートナーシップの組織で、2002 年の国連子ども特別総会にて設立された。ビル&メリンダ・ゲイツ財団、米国国際開発 庁(USAID)やカナダ国際開発庁(CIDA)、Children’s Investment Fund Foundation などの助成・拠出を得て活動する。栄養不良を削減するため、脆弱な立場におかれてい る人々に、より栄養に富んだ食品や補助食が届くよう資金的・技術的支援を行っている。 この革新的なパートナーシップにより、現在、世界 26 カ国で 2 億人以上の人々(その 半数以上が女性と子ども)の栄養改善に寄与しており、その数を 10 億人まで増やすこ とを目標としている。 ジャン・ ジャン・ピエール・ ピエール・パコー DNDi(顧みられない病気のための新薬イニシアティブ)事業開発局長 HYPERLINK DNDi の事業開発を担当し、さまざまな国際パートナーシップや協力関係構築のための 契約、交渉、運営に従事する。前職ではオーエム・ファーマ社にて、研究開発された新 商品の事業開発部長を務めた。2003 年に抗菌薬開発に関わるスタートアップ企業であ るアテラス SA 社を立ち上げ、2006 年にメルリオン製薬会社と合併するまでその経営 に携わった。ジュネーブ大学医学部で博士号を取得後、カルフォニア州立大学バークレ ー校にて分子および細胞生物学の研究を続け、その後 18 年間、免疫学、糖尿病、細胞 生物学の研究に関わり、母校ジュネーブ大学医学部にて教鞭をとった。数多くの論文を 専門学会誌に発表。2001 年よりスイスにあるいくつかのバイオテック投資基金のコン サルタントも務める。2007 年より現職。 DNDi( DNDi(顧みられない病気 みられない病気のための 病気のための新薬 のための新薬イニシアティブ 新薬イニシアティブ) イニシアティブ) DNDi は 2003 年に 5 カ国の公的機関(オズワルド・クルーズ財団(ブラジル) 、ケニ ア中央医学研究所(KEMRI)、インド医学研究評議会(ICMR)、マレーシア保健省、 フランスのパスツール研究所)と、民間人道支援団体である国境なき医師団(MSF)、 常任オブザーバーとして国連熱帯病研究訓練特別計画(TDR)の 7 機関により設立さ れた非営利の国際団体。患者のニーズを最優先しパートナーとの協力関係に基づいて内 臓リーシュマニア症(VL)、アフリカ睡眠病(HAT) 、シャーガス病、マラリアのため の新薬の開発に取り組んでいる。製薬業界、学術界、NGO とのパートナーシップによ り、これまでに無い大規模なキネトプラスト網の R&D ポートフォリオを構築し、現在 9 件の臨床/承認後試験プロジェクトと4件の前臨床試験プロジェクトが進行中。2種 類のマラリア治療薬を 2007 年と 2008 年に市場に送り出している。2009 年 5 月にア フリカ睡眠病の新規併用療法が WHO の必須医薬品リストに収載され治療に使われて いる。2009 年よりエーザイ社とパートナーシップを結びシャーガス病の新しい治療薬 の開発を開始。 第2セッション <モデレーター> 小島 明 日本経済研究センター研究顧問 1965 年早稲田大学政治経済学部卒業、同年日本経済新聞社に入社。69-70 年英マンチ ェスター大学ブリティッシュ・カウンシル・スカラー。78-82 年ニューヨーク特派員・ 支局長、その後、編集委員兼論説委員、編集局次長兼国際第一部長、取締役論説主幹(97 年)、常務取締役論説主幹(00 年)専務取締役論説担当(03 年)、日本経済研究センター会 長(04‐07 年)、日経新聞社顧問(07 年)、日本経済研究センター特別顧問を経て現職。 三極委員会(トライラテラル・コミッション)委員、日本アスペン研究所評議委員、政 策研究大学院大学(GRIPS)特別顧問等を兼務。その他、総合研究開発機構(NIRA) 理事、早稲田大学大学院アジア太平洋研究センター客員教授、慶應義塾大学大学院商学 研究科チェアシップ教授、内閣府「司法制度改革推進本部」顧問、国際交流基金運営審 議会委員等を歴任。1988 年度、ヴォーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『日本の 選択〈適者〉のモデルへ』がある。 有馬 利男 富士ゼロックス株式会社 相談役特別顧問、株式会社りそな銀行 取締役、国連グローバ ル・コンパクト ボードメンバー、グローバル・コンパクト・ボード・ジャパン議長 1967 年国際基督教大学教養学部卒業。同年富士ゼロックスに入社。総合企画部長、米 国ゼロックス・インターナショナル・パートナーズ CEO、富士ゼロックス代表取締役 社長を経て、2008 年 6 月から現職。社長在任時に経営改革を推進する一方、 「企業品質」 コンセプトを打ち出すなど、CSR 経営に尽力した。りそな銀行社外取締役を務めるほ か、2007 年 7 月国連グローバルコンパクトボードメンバーに就任し、CSR の普及に活 動を広げている。 水野 達男 住友化学株式会社ベクターコントロール事業部長 北海道大学農学部卒業後、レインボー薬品株式会社常務取締役開発部長を経て、2007 年に住友化学株式会社生活環境事業部ベクターコントロール部長に就任。2008 年 10 月より現職。マラリア他感染症対策用の製品の研究・開発、製造、ならびに販売を統括 するベクターコントロール(媒介害虫制御)事業を統括する。 大槻 浩 武田薬品工業株式会社コーポレート・オフィサー、コーポレート・コミュニケーション 部長 1985 年京都薬科大学大学院薬学研究科博士後期課程修了(薬学博士)後、85 年に武田薬 品工業株式会社に入社。中央研究所生物研究所(心循環器薬理) 、88 年医薬営業本部業 務部企画グループに配属後、退職。90 年天藤製薬株式会社入社。97 年より同社社長を 務める。2003 年、武田薬品工業株式会社コーポレート・オフィサー、ヘルスケアカン パニープレジデントに就任し、2009 年より現職。経済同友会会員でもある。 山本 聡 大和証券株式会社商品企画部次長(企画課長) 1998 年大和証券入社。鹿児島支店、営業支援部を経て 2001 年より商品企画部にてデ ットファイナンスならびに新商品開発に従事。IFFIm「ワクチン債」をはじめ、世界銀 行と共同開発した「排出権価格連動クーポン付き米ドル建債券(World CO2L Bond(ワ ールドクールボンド))」 、世界銀行「グリーン世銀債」 、アジア開発銀行「ウォーター・ ボンド」、欧州投資銀行「エコロジー・ボンド」、米州開発銀行「中南米子育て支援債」 、 アフリカ開発銀行「教育ボンド」を担当。2009 年 11 月には国際金融公社と協働で日本 初のマイクロファイナンス・ボンドを立ち上げる。慶應義塾大学経済学部卒。米カリフ ォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)にて MBA 取得。 北村 聡 味の素株式会社 CSR 部 社会貢献担当課長 1995 年味の素株式会社入社。食品事業部プロダクトマネージャーを経て、2005 年より 現職。開発途上国での栄養改善、食資源保護、ソーシャルビジネス開発等の活動を、様々 なセクターと連携しながら推進している。 戸田 健二 国際製薬団体連合会(IFPMA)副理事長、エーザイ株式会社常務執行役ガバメント・ リレーションズ担当 1969 年九州大学農学部農芸化学科卒業後、エーザイ株式会社入社。1076 年医薬事業本 部、企画部 Product Manage、1988 年 Eisai Europe Ltd. 社長、1990 年 Eisai Europe Ltd. 社長兼 London Research Lob.取締役、1993 年上記兼 London 大学 UCL 総長特別 顧問就任、1994 年 London 大学 UCL 名誉学士院会員、1994 年エーザイ薬制部 国際 薬事室長、1999 年薬事、品質、情報担当取締役兼薬事部長、2004 年製品品質執行役員・ 信頼性保証本部副本部長、日本製薬協国際委員会委員長(2010 年 3 月迄)、2006 年常 務執行役ガバメント・リレーションズ担当、2009 年上記兼務国際製薬団体連合会 (IFPMA)副理事長に就任。現在に至る。2010 年 7 月 1 日、名誉大英勲章 OBE(Officer of the Order of the British Empire)を受章。
© Copyright 2024 Paperzz