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概要 - フード特区機構

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【議事録】
2013 年度
第 1 回ハラール研究会
日時:2013 年 6 月 4 日 14:00~16:00
場所:札幌プリンスホテル
国際館パミール 3F 風連
(記:フード特区機構 南部 玲)
1.開会挨拶と今後の研究会スケジュールの説明
(一社)北海道食産業総合振興機構 研究開発部 統括部長 鍋島芳弘

この事業は経産局の支援で行なっている。

事業の目的は、①「サウジアラビア等中東調査」…市場・現地企業等々の調査、②「ハラールフ
ード研究会の開催」…しっかりした組織・機関と付き合って、しっかりした情報を一緒に学びた
い、③「ハラール対応の製品分析・改良等」…輸出に向けてきちんとした分析等を行ってイスラ
ームマーケットに切り込みたい。

3 つのポイントを設定した…①7 月シンポジウム(北海道)
、②11 月北海道フェア(サウジアラ
ビア)
、③来年 2 月ガルフード(ドバイ)…ハラール認証を取ってきちんとした形で商品を持っ
て行きたい。
2.講演
(1)イスラームとハラール ~イーマーン(信仰)とイバーダ(形式、儀式)からみたハラール~
アル・イッテハード合同会社 執行責任者(CEO)
吉川香潮 氏
(ハラールの考え方)

吉川氏自身はムスリムである。

アラーが創りたもうた物は基本的にハラール。
(ハラール=◯ ハラーム=×)

クルアーン(コーラン)1とハディース2に記されたものについては明確にハラール・ハラームの
区別が出来る。記されていないグレーゾーンのものが問題。原則は「食べると危ないもの」がハ
ラーム。

ハラールコードは国ごとにばらついている。なぜか。
→国が定めた規定とイスラームの規定は若干異なる。まずアラーと個人の契約がひとつの軸と
すれば、横軸は社会の中での人と人との関係性を保つこと、これらが同時に存在する。形式より
社会生活上必要なことをきっちりやることが優先されることもある。

イスラームとは生活の指針・規範である。これは他の宗教と異なる。

イスラームは世界中に広がり、風習・文化・歴史的背景は皆異なる。

スンナ=慣習…ひとつの価値基準となる。

明確にハラームと規定されたもの以外は、地域・部族等々の慣習によって◯×が決まると考えて
1
2
クルアーン(コーラン)
:イスラームの聖典
ハディース:ムハンマドの言行録
よい。

湾岸諸国はドバイコード、アジアのマレーシア・インドネシアの基準とは少し異なっている。
(ハラールの実態)

発酵はアルコールが出るからダメか?
→確かにアルコール分はゼロではないかもしれないが、自然界にあるものを使っているから基
本的には良い。アルコール分のパーセンテージでは考えていない。あまり微細なことは考えない
でほしい。

サウジアラビアは最も厳格。世界中のムスリムが認めている国。サウジアラビアが認めているも
のは世界中で通用すると考えても良い。

1970 年台にはキッコーマン・ハウスがサウジアラビアの市場に存在していた。しかし 80 年台
後半には消える。現在も店頭には並んでいないが存在している。

SFDA(FDA のサウジアラビア版)の安全基準が存在する。薬品・添加物に関しては SFDA の
承認が必要となるケースがある。

ドバイコードはかなりきちんと出来ているが、あまり厳しくない。

お菓子には大抵「ショートニング」が入っている。イスラームの人々は恐怖感で買えない。
(※
豚油の上澄みである strutto の印象が強い)しかし日本のショートニングは植物性である。それ
が分かると「これで子供に安心して食べさせられる。」と喜ぶ。

サウジアラビアでは柿の種が売れている(ただし偽物)。米菓はお菓子の中でも割と高級だが、
お茶の時間につまむお菓子として定着している。

健康補助食品、トクホ、など差別化を図った商品に関して、トクホのような考え方は今のところ
無い。国の食品安全当局によって解釈も様々である。

しかし生活習慣病(糖尿病)対策がブームになりつつあり、健康食品も注目されている。国が健
康増進を訴えている。例として、サプリメント添加の「のむヨーグルト」(アメリカ製)は一般
品の 10 倍の値段でも買う人がいるようである。※一般品は 1 リットル 4 リアル(約 120 円)。

日本の食品は安全性に高い評価がある。サウジアラビアでも通用するはず。

ムスリムの信仰に基づくものではなく、現地の慣習・形式に基づくものである可能性が高い。基
本となる部分を押さえておくこと。

遺伝子組み換え× 勉強するのはいいが、実験でも実行するのはいけない。

屠殺に関しては、豚とラインを明確に分けてあれば OK。

ハラールの細かい規定ばかりが目に付く印象があるが、実際には全てを厳しく管理しているわけ
ではない。
(2)ドバイにおける食品市場
株式会社フロント・インタレスト 代表取締役 角谷紳一 氏

高校まで室蘭、40 年近くムスリム歴。エジプト、トルコ、ドバイ等イスラーム諸国での在住と
ビジネス経験多数。現在は北海道札幌市在住。

北海道の産品をドバイに提供したく、マーケティングを行なった。結果として、海産物、特に貝
類に着目し、現地にいけすを作って個人ベースで商売した。しかし 100 キロ、200 キロでは利
益に繋がらなかった。

海産物の輸出は冷凍が良い。死ぬと商品価値がぐっと下がる。

海産物はハラール。加工品になると、使われている原料が抵触する部分が出てくるので、ハラー
ルに対する検討が必要になる。

統一的なハラールスタンダードは存在しない。マレーシア・インドネシアがハラールフードの先
進国であり、2004 年にハラールスタンダードを作ろうとしたが、思惑が交錯しその時はうまく
いかなかった。

サウジに直接入れるのはリスク高すぎ。通関の速度も遅い。ドバイから転送するのが一番良い。

ドバイは大量に輸入。半分は自国内消費、半分はサウジを始めとする近隣国に再輸出。
(ドバイでの日本食展開事例)

Thani Investment(サーニーインベストメント)が調理パン(カレーパン・メロンパン etc.)
の店を始めたところ、予想以上にの人気店となった。ドバイでは日本の調理パンの発想が新鮮だ
った。ソフトクリームも提供したいが、東京で取った見積もりが高く、現在ペンディング。麺類
も考えている。店舗の切り盛りは日本人マネージャーが行なっている。
→Thani Investment …日本セクション代表スヘール・マクトゥーム。日本在住経験あり。彼
の母はサーニー家(カタール首長家)出身で、マクトゥーム家(ドバイの首長家)に嫁いだため、
マクトゥームを名乗っている。北海道スイーツコーナーを設けるなど、連携を取ろう、観光もや
りたいと話があり、引き続き検討を進めている。

フロントインタレスト(※角谷氏の会社)としてもビジネスマッチングまでやりたい。
(ドバイで今後可能性のある商品)

多くの商品は価格が折り合わない。野菜など生鮮品は充実しており、安い。

米。寿司は浸透している。カリフォルニア米が使われているが、日本米とは全然違う。

今後はトウモロコシがよいと思う。現地にもあるが全くおいしくない。
(現地の経済界その他)

シャラフグループ(海運の財閥)
・・・日本人学校の大家だった関係で知り合った。総帥のイブ
ラヒムとは 2000 年からの付き合い。シャラフトラベルというグループ会社は現在総帥の息子が
経営しており、日本への観光に興味がある一方、日本製電化製品、キティちゃんの代理店業務に
もなっている。

ドルフィンエアー(チャーター便)の会社。ナヒヤーン家(アブダビ首長家)の子息。

和牛は強く求められているもののひとつ。和牛ひとつをとってもあらゆるビジネスマンが動いて
おり、判断も基準も人によって全く違う。誰がキーパーソンなのかをしっかり見極める必要があ
る。
質問
◯ハラール認証のシステムについて教えてほしい(費用・更新など)
→認証は2段階=国内で取る「ハラール認証」は公的機関である必要はない。例えば北海道にはイ
スラミックソサイエティという宗教法人があるので、ここがハラール認定する形も取れる可能性はあ
る。ただし問題は、現地の公的機関が作っている認定者リストに入れてもらえるかどうかである(認
定者リストに入っていない機関が認証を行なっても無意味)。ハラール認定の国際基準を作る動きも
あるが、相当時間が掛かるだろう。
更新については、現地公的機関での更新という制度は無い。申請も無料である。ハラール認定は本
来極めて宗教的マターであるが、昨今の日本ではビジネスになりつつある。一例では 2 年更新で 1
品目 200 万円の認定料という情報もある。したがって北海道においてきちんとした認証システムを
整えなければならないという思いもある。
(吉川氏による補足)日本できちんとハラール認定が出来るのは 2 ヶ所…日本ムスリム協会、イ
スラミック・センタージャパンである。日本ムスリム協会の実際の業務は拓殖大学が行なっている。
フィーは大学に支払われる。現状では大学任せの運用になっているため、「日本ムスリム協会がきち
んと組織として認証しているのか」ということを協議した経緯がある。本来はムスリムの手によって
認定が行われなければならない。一方、イスラミック・センタージャパンのほうは、日本国内のイス
ラーム諸団体が連携することを目的とする団体で、海外との連携が最もとれている団体。何か問題が
生じた時は調査を依頼される立場にある団体。この2つはワールドワイドな広がりをもつ団体である。
3.報告
(1)中東への視察出張の報告
北海道食産業総合振興機構
研究開発部 統括部長
鍋島芳弘

サウジアラビア出張についての報告

重点は、①産業・文化を含めての輸出、②リヤドでの北海道フェアについて確認と協力、③北海
道大学にフード&メディカル国際イノベーション拠点が設置されたことを受け、サウジアラビア
の大学との交流・協力の可能性を確認。
(打合せ内容)

在サウジアラビア日本国大使館

1.展示会をサウジアラビアで開きたい→大使公邸を利用してよい。調理場があるし衛生面
もよい。

2.日本の食品企業が出て行くにあたって声掛けをお願いしたい→承知した。

3.
(先方より)観光についても考えてほしい。一説には 1 回の旅行で 1 人あたり 70 万円
使うと言われている。

JETRO リヤド事務所

フードの見本市を企画中。予算が通った場合にはフード特区と協力という形も採れる。

大使館と JETRO 双方の協力を得て、11 月にターゲットを定め商品開発をきちんとし
て行きたい。


日本人会(代表:三菱商事)

展示会の際は現地の関係企業に声掛けをお願いしたい

ジェッダでは日本食品の展示会をやって欲しいという要望があったとのこと。
アル・ファイサルグループ

ファイサル氏=祖父が元国王。北海道の和牛に興味あり。他にも農産物等々の輸入が出来な
いだろうか。

後日商品リストを作って紹介したい。

Al muhaidib group

巨大コングロマリット。食品部門は「PANDA」という湾岸最大規模の量販店を持っており、
ハイパーマーケットだけで 20 軒以上ある。

冷凍食品・米・牛肉・枝豆などに興味あり。英文化した商品リストを作って紹介する。

米で大きなシェアを持っており、同社ブランドの米はサウジアラビアのあらゆる店に流通し
ている。嗜好としては味がしみ込む米のほうが良く、古米のほうがよい可能性もある。

B-concept

ゼネラル・マネージャーはオーストラリア人。彼は北海道にいたこともあり、北海道食品を
高く評価している。麺、かに、米、枝豆、餅のスイーツなどに興味あり。商品リストを提案
する。またゼネラルマネージャーは 8 月くらいに来日して色々見たいとの意向もある。

日本食レストラン戦略を展開中。

成分等々で輸入に問題があるなら自社で作っても良いと考えている(が、味は変わるだろう)
。

生活習慣病が多くなりつつある。機能性食品、北大の腸内環境の研究などを紹介した。

11 月にリヤドでの商談会を予定しているが、しっかりした商品を作って持参したい。ここです
ぐ成果が上がらなくとも、結果をフィードバックをして、2 月のガルフードに向けてさらに良い
製品を持っていけるようにしたい。

現地のパートナー企業発掘を続ける。現地では化粧品も視野に入れており、機能性素材を活用す
ることも考えられる。
(写真の説明)

スーパー売り場の写真…展示の仕方は日本と同じ。

米…様々な種類が並んでいる。

野菜・果物…極めて豊富かつ安いので、輸入にはあまり興味ない様子。ただし味は北海道のもの
が圧倒的においしいだろう。

牛肉…A5 である必要はない。あるいは和牛である必要もないかも。
(物流について)

物流…ドバイ(Jebel Ali Free Zone 内)に日本通運の現地法人がある。Airlink 社と連携して輸
送ネットワークを構築している。船で約 3 週間+陸送数日。GCC 内は原則フリートレードであ
ることから、ドバイを中東への入口と位置づけた物流方法を提案したい。

まだ概要しか調べていないので、今後詳しく調べます。
(その他)

次回のテーマは以下に設定

(吉川氏による補足)和牛の油脂はコレステロールになりにくいということで、高く位置づけら
①物流について、②今回のアンケートからの課題抽出
れている。
以上
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