平成 25 年度 第4回ハラールフード研究会 日時:平成 25 年 11 月 14 日(木)14:00~14:30 場所:札幌MNビル10F 会議室 (1) 「サウジアラビアフードフェアの実施概要」 北海道食産業総合振興機構 研究開発部 統括部長 鍋島 芳弘 イスラムの人口は世界の1/4を占め、約 60 兆円の食糧需要があると予測されている。 欧米等と同様にイスラム諸国においても日本の食品への関心が高い。 湾岸諸国においては糖尿病等の成人病罹患率が高く、その対策が喫緊の課題となっている。 湾岸諸国の人口は約 5000 万人、周辺諸国を含めると約4億人の人口を有しており、特に湾岸諸国 においては国民所得が高い国が多い。 主な中東諸国の食品輸入規模は UAE で約1兆円、サウジで約 1.5 兆円規模であるが、日本からサ ウジへの食品輸出は 16 億円程度しかなく、ほとんど手付かずの市場となっている。 美容・化粧品や健康食品といった関連分野の市場規模も大きく、注目されている。 当機構がイスラム圏に注目している理由は、人口の多さ、高い国民所得、食品の輸入依存、関連分 野の市場規模等が挙げられる。 日本企業は中東への関心は高いが輸入制度・サプライチェーン等の正しい知識が不足しており、一 方インターネット等でハラール認証等の情報が氾濫しており、リスク高いと見られているため、欧 米、中国、韓国に比べ取組みが遅れている。 当機構はイスラム専門家によるハラール研究会、市場調査、試食会によるハラール対応商品の開発 等を支援している。 平成 25 年度のスケジュールは大きく三つに分かれており、本年 7 月駐日サウジ大使館における北 海道フェア、今月予定のサウジ・日本食フェアおよび来年 2 月予定のドバイ・北海道フェアとなっ ている。当機構では現地調査、ハラールフード研究会、成分分析、商品改良等を実施・支援してい る。 2 月 4 日のドバイ・北海道フェアに向けて出展の希望があれば是非連絡いただきたい。 11 月 26 日にサウジにて、在サウジ日本大使館、ジェトロn主催により「日本食品プロモーション フェア」が開催される。北海道からは 3 社参加し、当機構がスイーツ等を持ち込む。当日はセミナ ー、参加企業プレゼンテーションの後、試食会、商談会が実施される。現地バイヤー、ホテル・レ ストラン関係者等 106 名に招待状を出している。 試食会以外に三菱商事、みずほ銀行リヤド事務所の協力いただき、現地ヒヤリング、市場視察等を 実施する予定である。 (2) 「ドバイフードフェアに向けた現状報告」 北海道食産業総合振興機構 地域新産業戦略推進事業 コーディネーター 角谷 紳一 ドバイフェアはフード特区が主催、在ドバイ日本総領事館が共催となって、来年2月4日に実施さ 1 れる。 開催場所は在ドバイ日本総領事館公邸、一階ホール、応接間、野外テラス、庭部分を開放して実施 される。約 200 名の収容能力がある。 天皇誕生日レセプションの招待リストを元に食品に興味のある企業、官公庁を中心に、約 200 名の 招待リストを作成する。リストの作成と送付は総領事館が行う。予想される出席者は 50~60%程度 と見込まれる。 ドバイでの物流に関して、現地で4社ほどにコンタクトした。各社とも対応可能との回答であった が、総領事とも相談した結果、 「グルメ屋」を利用することにした。オーナーの谷内氏は日本料理 店「弁当屋」を約20年経営し、ドバイ滞在歴も長い。 その他の候補としては、Sharaf Group の関連会社の Sharaf Logistic 社、オーナーがドバイの首長 家(マックトゥーム家)であり日本式ベーカリーを経営している Al-Thani Investment 社、また日 本通運は現地での荷物引き受けはできないが、提携先のエアリンク社を使って荷物の受け入れが可 能である。日通は保管庫などの設備も整いっている。 Al-Thani Investment 社は同国で糖尿病等の成人病が多いことから、機能性パンに興味を持ってい る。日本から技術援助を取り入れていきたいなど意欲を示している。 当日の会場セッティングは当機構が行い、B to B(個別商談場所)を設置し、通訳をつける。 当日は当機構とドバイ商工会議所で MOU(国際交流協定)の締結を目指す。総領事とドバイ商工 会議所に申し入れ済み。ドバイ商工会議所ではこれまでに 1,000 以上の MOU を行ってきているが 止まっているものが多い。これを成功させるには日本側の熱意と総領事の支援が必要である。 ドバイでは最近特に日本への関心が高まっている。ドバイで最大の財閥グループの一つ Al-Ghurair (アル・グレア)グループは対日本ビジネスの拠点とする新会社、 「NorthStar Trading」会社を 設立し、まず、 “デパ地下型スイーツ街”構想を実現させようと動き出している。 北海道スイーツに興味・関心を示すローカルの人たちは多い。また、北海道の海産物、農産物(加 工品も含めて)に対する関心も高く、道産品輸出促進には好環境になりつつある。 2
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