銀行再編はなぜ起こったのか? ~ 30年の銀行員生活を振り返って ~ 平成18年10月20日 等 健次 ~ 目次 ~ Ⅰ.何が起こったのか? 1.全国金融機関数の推移 2.都市銀行・長期信用銀行の再編 3.関西の地方銀行・第二地方銀行の再編 4.大阪府内の預金量・融資量・店舗数推移 P1 P2 P3 P4 Ⅱ.なぜ金融機関は半減したのか? -環境の変化ー 1.日本経済の成熟 2.産業構造の変化 ~産業別国内総生産~ 3.産業構造の変化 ~業種別貸出残高~ 4.地域社会構造の変化 ~人口、増減率~ 5.地域社会構造の変化 ~企業数、増減率~ Ⅲ.なぜ金融機関は半減したのか? P5 P6 P7 P8 P9 -監督行政の変化ー 1.護送船団方式から自己責任体制へ 2.間接金融から直接金融へ ~自己資本比率の推移~ P10 P11 Ⅳ.バブルの発生と破裂 1.過剰流動性の発生と収縮 2.株価・公示地価の推移 3.貸出金増加と不良債権推移 P12 P13 P14 Ⅴ.今後の地方銀行 1.方向性 2.課題 P15 P15 Ⅵ.関西アーバン銀行のケース 1.関西アーバン銀行とは 2.業容・収益等について 3.預金量・融資量等の比較 (全国地銀・第二地銀平均) 4.経営効率の比較 (全国地銀・第二地銀平均) 5.先進的な金融サービス P16 P17 P18 P19 P20 Ⅰ.何が起こったのか? 1.全国金融機関数の推移 500 471 488 400 292 300 200 合計 1,117社 100 0 63 13 3 都銀 長銀 72 64 7 信託 6 地銀 ‘76/3 172 合計 589社 第二 地銀 信金 信組 1 都銀 長銀 47 7 信託 地銀 第二 地銀 信金 信組 ‘06/3 (資料出所:全国銀行協会、第二地方銀行協会) 1 Ⅰ.何が起こったのか? 2.都市銀行・長期信用銀行の再編 系列 住友銀行 太陽神戸銀行 三井銀行 三井住友銀行 (01年 ) 太陽神戸三井銀行 (90年 ) 三菱銀行 さくら銀 行 に 改 称 (92年 ) 三井住友 フィナ ンシャル グ ル ープ 東京三菱銀行 (96年 ) 東京銀行 三 菱 東 京 U FJ銀 行 (06年 ) 三和銀行 三 菱 U FJ フィナ ンシャル グ ル ープ U FJ銀 行 (02年 ) 東海銀行 富士銀行 み ずほ 銀 行 (02年 ) 第一勧業銀行 み ず ほ コー ホ ゚レ ー ト 銀 行 (02年 ) 日本興業銀行 埼玉銀行 協和銀行 協和埼玉銀行 (91年 ) あ さひ 銀 行 に 改 称 (92年 ) 日本長期信用銀行 日本債券信用銀行 りそ な 銀 行 (03年 ) りそ な ホ ール ディング ス 埼 玉 りそ な 銀 行 (03年 ) 大和銀行 北海道拓殖銀行 み ずほ フィナ ンシャル グ ル ープ 破綻 (9 7 年 ) 破綻 (9 8 年 ) 破綻 (9 8 年 ) 新 生 銀 行 (00年 ) あ お ぞら銀 行 (01年 ) (資料出所:「ニッキン」) 2 Ⅰ.何が起こったのか? 3.関西の地方銀行・第二地方銀行の再編 年度 94年 ~ 98年 99年 00年 01年 04年 ~ 系列 銀行数 (16行 ) (7行 ) 関 西 銀 行 (第二) 旧 住 友 傘 下 (1 月 ) 幸 福 銀 行 (第二) 公的管理 関 西 さわ や か (5 月 ) 営 業 譲 渡 (2 月 ) 京 都 共 栄 銀 行 (第二) 経営破綻 兵 庫 銀 行 (第二) み どり 銀 行 (95/10) 関 西 アーバ ン銀 行 (04/2) 三 井 住 友 フィナンシャル グループ (97/10) 合 併 (4 月 ) 阪 神 銀 行 (第二) 旧 さ く ら傘 下 み な と銀 行 (7 月 ) 近 畿 銀 行 (第二) 近畿大阪銀行 合 併 (4 月 ) 大阪銀行 福 徳 銀 行 (第二) な に わ 銀 行 (第 二 ) なみはや銀行 特定合併 (9 8 / 1 0 ) りそ な ホ ール ディン グ ス 公的管理 営業譲渡 (8 月 ) (2 月 ) りそな銀行に 吸 収 合 併 (06/1) 奈 良 銀 行 (第 二 ) 泉州銀行 旧 U F J 傘 下 (4月 ) 泉州銀行 大 正 銀 行 (第二) 旧 U F J 傘 下 (3月 ) 大正銀行 池田銀行 紀陽銀行 和 歌 山 銀 行 (第 二 ) 阪 和 銀 行 (第二) 三 菱 U FJ フィナンシャル グル ープ 池田銀行 独立系 紀陽銀行 (06/10合 併 ) 紀陽 ホ ール ディングス 経営破綻 (9 6 / 1 1 ) (注 )京 都 銀 行 、南 都 銀 行 、滋 賀 銀 行 、びわ こ銀 行 除 く (資料出所:「ニッキン」) 3 Ⅰ.何が起こったのか? 4.大阪府内の預金量・融資量・店舗数推移 (金額単位:億円) 預金量 95/3 増減率 05/3 シェア 都市銀行 融資量 シェア 95/3 店舗数 増減率 05/3 シェア シェア 残高 シェア 95/3 05/3 (店) (店) 残高 シェア ▲ 4.2% ▲ 0.2% 376,077 53.1% 278,530 58.9% ▲ 25.9% +5.9% 493 0.8% ▲ 16.8% ▲ 0.1% 46,123 6.5% 4,987 1.1% ▲ 89.2% ▲ 5.5% 8 7 ▲1 5.3% ▲ 19.5% +0.9% 40 40 0 ▲ 3.1% +5.3% 308 299 ▲9 増減比 384,928 46.4% 368,841 7,865 0.9% 6,547 信託銀行 21,698 2.6% 43,914 5.5% +102.4% +2.9% 31,313 4.4% 25,202 地方銀行 66,051 8.0% 76,019 9.5% +15.1% +1.6% 82,317 11.6% 79,742 第二地銀 67,078 8.1% 24,352 3.0% ▲ 63.7% ▲ 5.0% 72,622 10.2% 24,065 5.1% ▲ 66.9% ▲ 5.2% 471 135 ▲ 336 信用金庫 54,327 6.5% 60,243 7.5% +10.9% +1.0% 45,545 6.4% 39,104 8.3% ▲ 14.1% +1.8% 434 372 ▲ 62 信用組合 50,921 6.1% 15,339 1.9% ▲ 69.9% ▲ 4.2% 45,112 6.4% 9,179 1.9% ▲ 79.7% ▲ 4.4% 324 95 ▲ 229 労働金庫、農協 32,447 3.9% 40,521 5.1% +24.9% +1.2% 9,737 1.4% 11,918 309 ▲ 84 144,521 17.4% 163,495 20.5% +13.1% +3.0% 799,271 100.0% ▲ 3.7% - 長期信用銀行 郵便貯金 合計 829,836 100.0% 46.1% - 0.0% 708,846 100.0% 16.9% 408 ▲ 85 2.5% +22.4% +1.1% 393 0.0% - - 1,109 1,128 472,727 100.0% ▲ 33.3% - 3,580 2,793 ▲ 787 - 19 (資料出所:「月刊金融ジャーナル」) 4 Ⅱ.なぜ金融機関は半減したのか? -環境の変化ー 1.日本経済の成熟 (兆 円 ) 800 + 50% 貿 易 による経 済 拡 大 円高 バブ ル発生 ショ ック 内需急拡大 バブル崩壊 不良債権発生 715 700 674 + 40% 602 600 預金量 (右 目 盛 り ) + 30% 504 伸び率 (左 目 盛 り ) 500 505 469 名 目 GDP (右 目 盛 り ) + 20% 400 300 + 10% 200 + 0% ← 東 京 79 80 81 82 83 84 → ← パ リ → ← 東 京 マ ブ ン ラ デ ク 総 量 規 制 85 86 87 88 89 90 → ← ニ ュ ー ヨ ー ク 拓 銀 破 ・ 綻 山 一 湾 岸 戦 争 91 92 93 94 95 96 → ← パ リ → ← 東 関 銀 西 行 ア 合 併 バ ン 長 銀 銀 破 ・ 綻 日 債 0 97 98 99 00 01 02 京 → 100 ー 駐 在 → プ ラ ザ 合 意 ー 73 74 75 76 77 78 為 替 自 由 化 ッ ョッ 70 71 72 ョッ ▲ 10% シ ニ ク ソ ク ン ョッ 75 第 シ 二 次 オ ク イ ル 第 シ 一 次 オ ク イ ル ← 大 03 04 05 阪 → (注 )預 金 量 ・・・全 国 銀 行 (都 銀 、長 銀 、信 託 、地 銀 、第 二 地 銀 、信 金 、信 組 )の 総 預 金 量 (資料出所:矢野恒太記念会「日本の100年」、第二地方銀行協会) 5 Ⅱ.なぜ金融機関は半減したのか? -環境の変化ー 2.産業構造の変化 ~産業別国内総生産~ ‘70 ‘04 6% 2% 一次産業 二次産業 一次産業 三次産業 二次産業 30% 三次産業 47% 47% 68% 合計額 73兆円 6倍 合計額 458兆円 (資料出所:財務省「国内経済計算」) 6 Ⅱ.なぜ金融機関は半減したのか? -環境の変化ー 3.産業構造の変化 ~業種別貸出残高~ ‘70 ‘04 3% 5% 5% 13% 0% 5% 27% 46% 12% 28% 3% 6% 13% 12% 5% 製造業 不動産 卸・ 小売 サービス 個人 5% 9% 5% 製造業 不動産 卸・ 小売 サービス 個人 建設 運輸 金融 地方公共団体 合計額 39兆円 10倍 建設 運輸 金融 地方公共団体 合計額 391兆円 (資料出所:日本銀行「金融経済統計年報」) 7 Ⅱ.なぜ金融機関は半減したのか? -環境の変化ー 4.地域社会構造の変化 ~人口、増減率(2000年~2005年の5年間)~ (万人) (%) 3,000 5 4.2 (全国ベース) 3.5 2,500 4 人口 12,776万人 増減率 +0.7% 3.0 3 2 2,000 増減率 (右目盛り) 1 0.7 1,500 0 ▲1 1,257 1,000 882 人口 (左目盛り) ▲2 725 ▲3 500 ▲4 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0 ▲5 (資料出所 : (財)矢野恒太記念会「日本国勢図会」) 8 Ⅱ.なぜ金融機関は半減したのか? -環境の変化ー 5.地域社会構造の変化 ~企業数、増減率(2000年~2005年の5年間)~ (社) (%) 600,000 0 500,000 ▲5 400,000 増減率 (右目盛り) 300,000 ▲9 251,788 200,000 企業数 (左目盛り) 100,000 ▲ 10 ▲ 13 (全国ベース) 企業数 1,529,616社 増減率 ▲8.3% ▲ 15 111,764 91,165 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0 ▲9 ▲ 20 (資料出所 : 総務省統計局) 9 Ⅲ.なぜ金融機関は半減したのか? -監督行政の変化ー 1.護送船団方式から自己責任体制へ 自己責任体制 護送船団方式 ~金融の自由化~ 1.為 替 の 自 由 化 大蔵省 申 請 認 可 2.金 利 の 自 由 化 (1)定 期 預 金 金 利 の 自 由 化 (1993年 ) (2)流 動 性 預 金 金 利 の 自 由 化 (1994年 ) 金融庁 事 前 指 導 届 出 銀 行 (1)国 債 の 販 売 開 始 (1983年 ) (2)投 信 の 販 売 開 始 (1998年 ) (3)損 害 保 険 の 販 売 開 始 (2001年 ) ル 銀 行 預 金 預金全額保護 3.業 務 の 自 由 化 事 後 検 査 ル ー (1)変 動 相 場 制 へ の 移 行 (1973年 ) (2)外 為 法 全 面 改 正 (1980年 ) ( 3 ) プラザ 合 意 ( 1 9 8 5 年 ) ペイオフ 国 民 預 金 開 示 国 民 行 政 ・銀 行 の 流 れ 年 行政 1971 1980 1983 1986 1987 1992 1993 1994 預金保険制度創設 新外為法による取引原則自由化 1996 生損保の相互参入開始 住専金融債権管理機構発足 銀行 国債の窓口販売開始 預 金 保 険 の 支 払 限 度 額 1 ,0 0 0 万 円 に 自 己 資 本 比 率 ( B IS ) の 国 際 基 準 発 表 証券取引監視委員会発足 年 1996 1997 1998 1999 2000 定期性預金金利の完全自由化 預金金利の完全自由化 都銀の証券子会社営業開始 2001 2002 2005 2006 行政 ペイオ フ凍 結 大蔵省の店舗通達廃止 金 融 監 督 庁 設 置 (検 査 と監 督 の 分 離 ) 金 融 再 生 法 、早 期 健 全 化 法 業態別子会社の業務規制緩和 検 査 マ ニュアル 導 入 金 融 庁 発 足 (財 政 と金 融 の 分 離 ) 金融商品販売法 定 期 性 預 金 の ペイオ フ解 禁 流 動 性 預 金 の ペイオ フ解 禁 金融商品取引法 銀行 投信の窓口販売開始 損保の窓口販売開始 生保の窓口販売開始 (資料出所:「ニッキン」) 10 Ⅲ.なぜ金融機関は半減したのか? 2.間接金融から直接金融へ -監督行政の変化ー ~自己資本比率の推移~ 70.0% 借入金比率(中小) 60.0% 49.0% 47.4% 50.0% 40.0% 借入金比率(大) 34.3% 32.0% 30.0% 自己資本比率(大) 29.8% 23.0% 23.6% 20.0% 自己資本比率(中小) 13.8% 社債比率(大) 10.0% 社債比率(中小) 0.0% 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 (資料出所:財務省「法人企業統計」) 11 Ⅳ.バブルの発生と破裂 1.過剰流動性の発生と収縮 公 定 歩 合 ・マ ネ ー サ プ ライの 推 移 (兆 円 ) (%) 800 貿 易 による経 済 拡 大 700 円高 バブ ル発生 ショ ック 内需急拡大 10 バブル崩壊 不良債権発生 70 8 9 8 600 (6 .0 ) 500 7 5 16 6 (5 .0 ) 400 300 公定歩合 (右 目 盛 り ) 200 (4 .5 ) (4 .2 5 ) 3 15 マネー サプ ライ (左 目 盛 り ) 5 4 (3 .0 ) 3 (2 .5 ) 2 67 100 1 (0 .1 ) 0 0 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 プ ラ ザ 合 意 ( 8 5 .9 ) 湾 岸 戦 争 ( 9 1 .3 ) 拓 銀 、 山 一 證 券 破 綻 ( 9 7 .1 1 ) 日 債 銀 国 有 化 ( 9 8 .1 2 ) 日米の貿易収支と為替の推移 400 (円) 融 資 総 量 規 制 ( 9 0 .3 ) ( 億 ドル ) ブ ラ ッ ク マ ン デ ー ( 8 7 .1 0 ) 日 本 の 貿 易 収 支 (右 目 盛 り) 2 ,0 0 0 1 ,0 0 0 350 0 300 ▲ 1 ,0 0 0 250 ▲ 2 ,0 0 0 ▲ 3 ,0 0 0 200 円 / ドル レー ト( 左 目 盛 り ) 150 ▲ 4 ,0 0 0 購 買 力 平 価 (左 目 盛 り) ▲ 5 ,0 0 0 ▲ 6 ,0 0 0 100 ▲ 7 ,0 0 0 米 国 の 貿 易 収 支 (右 目 盛 り) 50 ▲ 8 ,0 0 0 0 ▲ 9 ,0 0 0 70 75 80 85 90 95 00 05 (資料出所 :日本銀行、JETRO、アメリカセンサス局、OECD) 12 Ⅳ.バブルの発生と破裂 2.株価・公示地価の推移 株 価 (日 経 平 均 の 推 移 ) (円 ) 4 0 ,0 0 0 38,915円 3 5 ,0 0 0 3 0 ,0 0 0 2 5 ,0 0 0 2 3 ,8 4 9 円 2 0 ,0 0 0 16,111円 1 5 ,0 0 0 1 6 ,9 2 5 円 9,893円 1 0 ,0 0 0 8,578円 5 ,0 0 0 0 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 融資総量規制 (90.3) 公示地価 99 00 01 02 03 04 05 03 04 05 拓 銀 、 山 一 證 券 破 綻 (97.11) 日 債 銀 国 有 化 (98.12) (1985年 を 100と し た 指 数 ) 400 350 大阪圏商業地 300 大阪圏住宅地 250 200 150 全国住宅地 100 全国商業地 50 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 (資料出所:国土交通省) 06 13 Ⅳ.バブルの発生と破裂 3.貸出金増加と不良債権推移 (兆円) 60.0 52 不良債権額 50.0 40.0 40 貸出金増加額 (前年比) 29 30.0 19 20.0 10.0 0.0 ▲ 10.0 ▲ 20.0 日銀窓口 指導廃止 (82/1) BIS規制 導 入 (93/3~) 金融再生法 早期健全化法 (98/10) 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 (注)不良債権 : 金融再生法開示債権 (資料出所:日本銀行、金融庁) 14 Ⅴ.今後の地方銀行 1.方向性 顧 客 ニー ズ に 合 っ た 金 融 サ ー ビ ス の 提 供 「安 心 し て 」、「よ りよ い 商 品 ・サ ー ビ ス の 提 供 」、「早 い ・便 利 ・安 い 」 ⇒ 顧 客 の ニー ズ 商 品 ・サ ー ビ ス の 更 な る 拡 充 (銀 行 へ の 集 約 ) クレジットカード 会 社 リース 紹 介 (一 般 火 災 、 医 療 、 自 動 車 ) 国 債 ・投 信 の 販 売 リース 会 社 証 券 会 社 地 方 銀 行 貸 出 ・預 金 ・為 替 等 消 費 者 金 融 会 社 損 害 保 険 会 社 住 宅 ローン火 災 、海 外 旅 行 傷 害 、債 務 返 済 支 援 保 険 カード決 済 リボル ビング 消 費 者 ローン 販 売 ・サ ー ビ ス 提 携 ・代 理 店 株 式 ・債 券 の 取 次 定 額 、変 額 、 終 身 保 険 (株 式 、 債 券 ) 生 命 保 険 会 社 (死 亡 、が ん 保 険 ) そ の 他 事 業 会 社 2.課題 (1)マーケティング・販売 (2)商品開発 (3)知識・情報 (4)人材 (5)システム (6)リスク管理 15 Ⅵ.関西アーバン銀行のケース 1.関西アーバン銀行とは (1)概要 関西アーバン銀行本店 (2006年3月末現在) ①本店所在地 ②設立 ③資本金 ④店舗数 ⑤従業員 大阪市中央区西心斎橋1-2-4 大正11年7月 370億円 104ヶ店(出張所含む) 1,479人 (2)三井住友銀行グループのリテール専門銀行 ①三井住友銀行の出資比率 42.1% SMFGグループの出資比率 ②業務連携 57.8% グ ル ープ戦 略 イメージ 三 井 住 友 銀 行 ユニバーサルバンキング ビ ジ ネ ス 補 完 大 企 業 ・個 人 ・ A TM 連 携 ・ ホ ス トシス テ ム 運 営 委 託 ・ 専 門 的 ヒ ゙ジネ ス 情 報 の 提 供 ・ リ ス ク 管 理 の チ ェッ ク 体 制 中 小 企 業 ・個 人 商品/ サービス提供 関 西 ア ー バ ン銀 行 リテ ー ル バ ン キ ン グ 関 西 地 区 の リテ ー ル バ ンク を目 指 す (3)格付 ムーディーズ 「A1」 (三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、静岡銀行、中国銀行 と同様の最上位の格付け) 16 Ⅵ.関西アーバン銀行のケース 2.業容・収益等について ( 単 位 : 億 円 、% ) 預金末残 99/3期 00/3期 01/3期 02/3期 03/3期 04/3期 05/3期 06/3期 (旧 KB) (旧 KB) (旧 KB) (旧 KB) (旧 KB) (KUBC) (KUBC) (KUBC) 9 ,4 1 8 9 ,8 6 8 1 0 ,3 2 2 1 1 ,1 0 4 1 1 ,3 1 4 1 9 ,0 0 2 2 1 ,4 2 9 2 2 ,8 2 1 ▲ 370 +449 +454 +782 +209 + 7 ,6 8 8 + 2 ,4 2 7 + 1 ,3 9 2 8 ,9 2 2 8 ,5 2 9 8 ,7 6 8 9 ,0 1 8 9 ,8 1 2 1 6 ,7 1 9 1 8 ,7 0 5 2 1 ,3 1 4 ▲ 269 ▲ 392 +239 +250 +793 + 6 ,9 0 7 + 1 ,9 8 6 + 2 ,6 0 9 1 ,8 4 5 1 ,9 8 0 2 ,2 3 5 2 ,5 1 2 2 ,9 8 8 5 ,9 2 8 6 ,4 2 8 7 ,1 3 0 ▲ 14 +134 +255 +277 +475 + 2 ,9 4 0 +500 +702 0 4 28 245 450 771 1 ,1 4 4 1 ,6 4 4 コア 業 務 純 益 50 87 100 103 110 128 200 250 前年比 +8 +37 +13 +3 +7 +18 +72 +50 231 256 266 268 273 323 496 546 ウチ資 金 利 益 227 249 258 260 262 304 466 498 ウチ役 務 収 益 4 3 4 6 9 14 27 46 181 168 166 165 162 194 295 296 自己資本比率 4 .8 8 7 .8 4 8 .2 0 8 .5 8 8 .4 9 8 .6 5 8 .5 2 9 .4 3 開示債権比率 - 1 0 .7 1 3 .5 1 2 .4 1 0 .3 5 .7 3 .9 2 .6 68 66 64 62 62 122 110 104 1 ,0 7 0 941 863 867 873 1 ,6 2 2 1 ,5 1 2 1 ,4 7 9 前年比 業 容 貸出金末残 前年比 ウチ住 宅 ロ ーン 前年比 投信残高 収 益 コア 業 務 粗 利 ウチ経 費 店舗数 人員 ( 注 1 ) 1 5 / 3 期 以 前 は 旧 関 西 銀 行 の 計 数 、1 6 / 3 期 以 降 は 関 西 ア ー バ ン 銀 行 の 計 数 (注 2)コア業 務粗 利益 =業 務粗 利益 -債券 関係 損益 (注 3)コア業 務純 益= 業務 粗利 益-経 費-債 券関 係損 益 (資料出所:行内資料) 17 Ⅵ.関西アーバン銀行のケース 3.預金量・融資量等の比較 (全国地銀・第二地銀平均) ◇ 預金量(増減率)の推移 ◇ 融資量(増減率)の推移 ・・・06/3期 当行全国2位(111行中) 15.0% ◇ コア業務純益の推移 ・・・06/3期 当行全国2位 ・・・06/3期(増減率) 当行全国7位 300 15.0% 12.8% 11.9% 250 8.8% 10.0% 7.6% 250 13.9% 関西アーバン 10.0% (億円) 7.4% 関西アーバン 関西アーバン 200 200 5.0% 5.8% 1.9% 1.0% 0.0% △0.9% 3.0% 1.9% 0.7% 6.5% 2.2% 1.3% 5.0% 全国地銀 0.6% 第二地銀 0.3% 0.7% △1.1% 0.0% △5.0% 04/3期 05/3期 06/3期 △3.5% 02/3期 150 2.2% 全国地銀 △4.3% △3.1% 03/3期 04/3期 143 103 100 △3.1% 第二地銀 03/3期 2.5% 1.3% △5.0% 02/3期 2.9% 全国地銀 74 150 110 76 128 149 76 △2.3% 171 177 88 91 第二地銀 50 05/3期 06/3期 02/3期 03/3期 04/3期 05/3期 06/3期 (資料出所:全国銀行協会、各銀行の決算資料) 18 Ⅵ.関西アーバン銀行のケース 4.経営効率の比較 (全国地銀・第二地銀平均) ◇ コアROAの推移 ◇ コアOHRの推移 ・・・06/3期 当行全国10位(111行中) 1.2% ◇ 不良債権比率の推移 ・・・06/3期 当行全国11位 ・・・06/3期 当行全国7位 15.0% 80.0% 12.4% 関西アーバン 0.9% 0.86% 0.88% 0.87% 71.2% 0.99% 0.61% 0.6% 0.59% 0.64% 0.61% 0.65% 0.63% 69.1% 70.0% 0.76% 第二地銀 69.5% 70.0% 12.0% 第二地銀 0.67% 0.66% 0.71% 全国地銀 0.68% 65.4% 68.3% 60.0% 全国地銀 61.5% 59.6% 66.9% 60.1% 64.8% 65.8% 64.5% 9.0% 10.3% 8.9% 7.3% 7.9% 6.0% 8.6% 7.7% 全国地銀 54.2% 6.7% 5.9% 6.6% 5.7% 59.5% 第二地銀 3.0% 6.0% 5.2% 3.9% 関西アーバン 2.6% 関西アーバン 0.3% 0.0% 50.0% 02/3期 03/3期 04/3期 05/3期 ※コア業務純益÷((期首+期末総資産)÷2) 06/3期 02/3期 03/3期 04/3期 05/3期 06/3期 02/3期 03/3期 04/3期 05/3期 06/3期 ※経費÷コア業務粗利益 (資料出所:各銀行の決算資料) 19 Ⅵ.関西アーバン銀行のケース 5.先進的な金融サービス プラチナバンキングプラザ (本店14階) ・特別なお客さまへの高度なコンサルテーションの提供 日本初の和室コンサルティングルーム (本店1階) 京阪アーバンバンキングプラザ(寝屋川支店) (双方向TV相談システム) 20
© Copyright 2024 Paperzz