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2014/1/29
毎年の精密検診こそ早期発見の大チャンス
日本人の 2 人に 1 人はがんを患い、3 人に 1 人ががんで亡くなっている現代、が
んは、身近な病気です。どんなに健康な人であっても、私達の体内では毎日約
5000 個のがんのもとになる細胞が出来ています。人の体は約 60 兆個の細胞から
出来ています。日々、古い細胞が寿命を迎えて体外へ排出され、それを補うため
に、細胞の設計図である遺伝子(DNA)が数千億回もコピーされ、細胞分裂し、
新しい細胞へと入れ替わります。コピーの繰り返しの中では、必ずミスが起こり
ます。そしてコピーミスの細胞が、約 5000 個のがんのもとになる細胞となりま
す。しかし、私達の体内には免疫細胞があり、がん細胞をすぐさま退治していま
す。免疫細胞は、毎日がんのもとになる細胞と闘い 5000 勝 0 敗という完全勝利
を繰り返し続けているわけです。ところが、退治しきれないことがあり、その細
胞が増殖し、一定の大きさのかたまりとなると、がんと呼ばれます。1 センチメ
ートル以下のがんは自覚症状がほぼ無く、検査での発見は困難です。検査で発見
しやすい約 1 センチメートル以上の大きさになるには、15 年近くもの時間がか
かります。問題は、がんの進行は、そこから加速度的に発育する点です。1 セン
チメートルになるまではゆっくりだったがんが、治療して治癒しやすい限度の 2
~3 センチメートルになるまでには、約 2 年しかかかりません。つまり、がんを
早期のうちに発見できるチャンスは 1~2 年の間しかありません。だからこそ、
早期発見するには年 1 回の検診が非常に重要なのです。消化管(食道・胃・十二
指腸・大腸・直腸)の早期発見における最も精密度の高い検査は内視鏡検査です。
早期の胃がんや大腸がんならほぼ 100%が治ります。がんは早期発見出来れば、
決して怖い病気ではありません。がんの約 60%は生活習慣(発がん要因として
30%喫煙、23%ウィルス・細菌感染、9%飲酒、1.9%塩分過剰摂取、1.4%野菜・
果物接種不足、0.8%肥満、0.3%運動不足が考えられています)を改善すること
で予防が可能です。その一方、どんなに気を配って生活しても、がんを完全に防
ぐことは出来ません。そこで鍵を握るのは、やはり検診による早期発見で、その
チャンスを逃さないことが肝心なのです。