田中外科・肛門科クリニック 院内 NEWS(4 月号) 047-460-5650

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2016/3/29
胃と大腸の同日内視鏡検査が 6 割強
当クリニックでの内視鏡検査は、肛門科標榜のこともあり、患者さんの希望
も、他院からの依頼も圧倒的に大腸内視鏡検査が多いのですが、6 割強の患者
さんが大腸と同日に胃の内視鏡検査を受けます。“胃も検査しなければと思っ
ていたけどきっかけが・・・”“同日に施行出来るとは知らなかった”“同日施
行を他院で断られた”などが同日検査施行患者さんの主な理由です。基本的に
は、同時に上下部内視鏡検査をすることの患者さんの大きなデメリットはあり
ません。デメリットは医療経営的なことと、時に技術的に難しくなることがあ
るぐらいです。大腸がんは近年最も増加しているがんで、日本人女性の死因第
1 位であり、男性も数年後には第 1 位になると推測されています(罹患数最多
は、男性は大腸がんで、胃がんは 2 位、女性は乳がんが最多で、大腸がんは 2
位)。ですが、大腸がんや胃がんは内視鏡で早期発見すれば、内視鏡切除で完
治可能ながんでもあるのです。胃がんは元々日本人に多く、近年でも患者数は
減少していませんが、死亡率が減少しています。これは発見率が増加したため
です(下部より上部の内視鏡検査の方が圧倒的に施行されているため)。さら
に、内視鏡検査では、ピロリ菌感染有無や胃炎の種類や程度が詳細に診断で
き、かつ保険上も除菌に繋げられます(保険による除菌を行う際には、ピロリ
菌が陽性(内視鏡下生検検査以外にも尿素呼気テストなど診断法があります)
であること及び内視鏡検査によりピロリ菌感染胃炎であることを確認すること
の両方の実施が必要です)。除菌を行うことで胃がんになる危険性を 3 分の 1
程度にまで下げることが可能と考えられています。大腸も胃も検査は他に、便
鮮血検査やバリウム造影検査などありますが、精密度は内視鏡検査と比べるに
値しません。便潜血検査は進行がんの約 10%、早期がんの 50%は見落とす可
能性があります。バリウム造影検査も早期がんの発見は困難です。よって、精
密度の点からは胃も(食道も)大腸も内視鏡検査しかないのです。当クリニッ
クでは、最も精密度の高い検査(内視鏡)を、より楽に、希望なら 1 日で、と
満足度の高い内視鏡検査を心掛けています。早期発見の可能(消化器の内肝が
ん、膵臓がんは早期発見が困難)ながんで命を落とさないでください。