資料3 提供年月日 平成 27 年 1 月 22 日 担当部署 健康福祉部 保険年金課 担当者 鎌江、駒井 電話番号 077-587-6081 国民健康保険運営の都道府県化を見据えた 国保税の引下げの検討結果について -0- 1.経過 ○ 国保の都道府県化が H29 年度までを目途に実施される決定(プログ 6月 ラム法)を踏まえ、本市国保財政調整基金の規模を適正化する必要が あることについて部内確認 ○ 市による運営期間を H27~28 年度、適正化の規模をマイナス1億円 7月 と想定し、医療費と制度設計の動向を見極めたうえ、H27 年度から 5000 万円引下げできるか否かの検討を開始する方針を庁議確認。 ○ 国保運営協議会で上記の方針を確認後、同月の議会全協で報告 『 (引下げの)規模については、現在の収支見込を基に年間約 5 千万 8月 円程度を想定している。なお 26 年度中の医療費の動向や改正される 制度に想定外が生じた場合は、この検討を中止したり規模を変更す ることもあり得る』 (全協での報告内容) -1- ~12 月 ○ 医療費の動向(10 月診療まで)を見極め、H26 決算見込みを検証 ○ H27 予算に係る交付金・拠出金等の算定係数の国からの提示を待ち、 後年度の見込みを検証 1 月 13 日 ○ 引下げしなくても、適正規模の6千万円までストックが減少する可能 性を確認し、引下げの見送りについて庁議決定 1月 22 日 ○ 国保運営協議会で審議 -2- 2.年度当初の想定 (7 月の説明資料より) (1)現行税率を維持した場合で、かつ、医療費の推移が通常の水準(+3%~4%)であっ た場合、基金及び決算剰余金の額は次の水準を維持すると試算 ● H26 年度末 3 億 2 千万円 ● H27 年度末 2 億 4 千万円 ● H28 年度末 1 億 7 千万円 (2)(1)の想定で、平成 28 年度までの野洲市としての安定的な国保運営のために最低必 要となる基金の規模を、同年度末で 6 千万円と試算 《根拠》本市の一般被保険者に係る保険給付額を年間約 30 億円とし、基金投入が必要となる医療費の増加 を対前年 7%(予算では 3%増を見込んでいた)と見込む。 (30 億×0.07-30 億×0.03)×50%(実質的な保険者負担率)= ∴ 6000 万円 平成 27・28 年度の 2 ヵ年で、合計約 1 億円引下げ可か・・・ 1 億 7 千万円-6 千万円) (H28 年度末 -3- 3.引下げ実施を見送る理由(大きくは 2 つの理由) (1) 「2.年度当初の想定」の根拠とした財政見込にズレが発生(主な要因 3 つ) 年度当初の想定 今回の想定 H26 の 10 月診療までの実績が 対 前 年 度 同 月 比 較 で + 8.9 % (費用額ベース)と急増してい ①医療費の増大 一般医療費の上昇は、一般的な る。こういったことを受け、一 推移(年 3~4%)を根拠とし、 般医療費の上昇は、 3 年で 10%と想定 3 年で 15%と想定 H27 の予算係数が想定以上に ②前期高齢者交付 金見込額のズレ 低く、これを踏まえて H27~28 の 2 ヵ年で H27~28 の 2 ヵ年で 29 億円の交付を想定 28 億円の交付を想定(△1億円) -4- 年度当初の想定 ③ 今回の想定 ①②等の結果、 H26~28 の取崩し・積立の差 H26~28 の取崩し・積立の差 財政調整基金の取 し引きで、 し引きで、 崩額が拡大 3 年で 1 億 8020 万を取崩し 3 年で 8040 万を取崩し ●H26 末 3 億 2 千万円 ●H26 末 2 億 6 千万円 ●H27 末 2 億 4 千万円 ●H27 末 1 億 7 千万円 引下げできるだけ ●H28 末 1 億 7 千万円 ●H28 末 6 千万円 の十分なストック *1億円(@5000 万円×2 年) *引下げしなくても、適正規 ①~③の結果、 が保てなくなる の引下げの可能性があっ 模の6千万円までストッ た。 クが減少する可能性 -5- (2)制度移行の施行時期が1年遅延することが確実となった ○「プログラム法」では「H29 年度までを目途に実施」と規定されているが、9 月に配 布された厚労省国保課長の談話に「地方において施行までの時間を十分の確保するよ うに求める声が多く、それを踏まえる必要がある」と見受けられ、秋以降、平成 29 年度「末」の施行(つまり平成 30 年度の施行)を国保課長が示唆し始める。 ○ <平成 26 年 12 月 26 日>各紙に別添記事が掲載。平成 30 年度の施行で調整に入っ たとのこと。県医療保険課担当参事に電話確認したところ、「書き物は発出されてい ないが、国保課長の腹は平成 30 年度で固まっている様子」との回答。 ○ <平成 27 年 1 月 13 日>第 85 回社会保障審議会で「医療保険制度改革骨子」が決 定され、「平成 30 年度から、都道府県が財政運営の責任主体となり、 ・・・」と明記 された。 ※都道府県移行が1年延びることにより、仮に(1)で示した財政見込みのマイナスの ズレが生じなくても、平成 27 年度からの施行は延期する必要がある。 -6- 参考資料 (1)平成 30 年度施行を報じた記事及び「医療保険制度改革骨子」の記述内容 国保運営移管、18年度から 医療保険改革で政府(平成 26 年 12 月 26 日・共同) 政府は26日、市町村が運営している国民健康保険(国保)の都道府県への移管を、2018年度から始めることで調整に入った。国保運 営の規模を大きくして財政基盤を安定させるのが狙い。全国知事会など地方団体と協議を進め、15年1月にまとめる医療保険制度改革 案に盛り込む。通常国会で関連法改正を目指す。 現在の国保は、無職や非正規雇用など比較的所得が低い加入者が増加。加入者の平均年齢も高いため医療費が膨らみやすく、慢性的 な赤字構造に陥っており、市町村財政を圧迫している。運営が移管されると負担の押し付けにつながりかねないと都道府県側は警戒し、 国に財政支援を求めている。 【共同通信】 国民健康保険、18年4月に都道府県移管へ (2015 年 1 月 5 日 ) 厚生労働省は、2018年4月に国民健康保険(国保)の運営を市町村から都道府県に移す方針を固めた。赤字に苦しむ国保の財政を立 て直すためだ。移管に向けた財政支援のため、15年度予算では国費1700億円を追加投入。さらに大企業の会社員が入る健康保険組 合(健保組合)などの負担を増やして財源を捻出し、国保の赤字解消を目指す方向だ。 今月下旬に始まる予定の通常国会で関連法の改正案を提出する。国保は公的医療保険の一つで自営業者ら約3500万人が入る。高 齢者の割合が高く医療費がかさむ。無職の人も多く保険料収入は伸びない。財政は厳しく、市町村の6割強が税金で赤字の穴埋めや負 担軽減をしている。「赤字」の総額は12年度、約3500億円に上る。 都道府県への移管は、政府の社会保障国民会議が13年に提案した。国保の「財布」を大きくし、財政基盤を安定化させる狙いだ。 医療保険制度改革骨子(案) (平成27年1月13日・社会保障審議会) 「平成30年度から、都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業運営の確保等の国保運営について中 心的な役割を担うこととし、制度の安定化を図る。」 -7- ストック財源の推移と見込み 財政調整基金等 (2)国保会計 1.財政調整基金の差引取崩額の推移 当初の想定 平成22年度期 平成25年度期 最終期 基金取崩額 12 30,596 30,000 0 -103,055 103,055 0 -95,145 95,145 0 -68,000 68,000 0 69,200 800 70,000 79,200 800 80,000 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 ① 基金積立額 -30,000 内容 ② 30,584 最終期 差引取崩額 平成25年度期 ③ 2.年度末におけるストック財源(財政調整基金残高+繰越金)の推移 平成22年度期 59,647 0 -60,643 205,307 30,000 154,003 -35,586 189,589 133,055 136,733 2,447 134,286 228,200 14,378 0 14,378 296,200 14,379 0 14,379 227,000 174,622 26,822 0 26,822 147,800 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 繰越金(A) -19,434 144,664 241,379 内容 ⑤ 返還・交付予定額(B) 40,213 310,578 Ⅱ基金残高 ⑥ Ⅰ実質的な繰越額(A+B) 364,933 ④ ⑦ 287,058 14,378 296,200 227,000 14,379 174,664 136,733 228,200 147,800 26,822 40,213 154,003 133,055 Ⅰ実質的な繰越額(A+B) 30,000 144,664 合計(Ⅰ+Ⅱ) 400,000 350,000 300,000 250,000 200,000 40,213 ⑧ 千 円 150,000 100,000 50,000 0 Ⅱ基金残高 -8- 1.財政調整基金の差引取崩額の推移 今回の想定 平成22年度期 平成25年度期 最終期 基金取崩額 12 30,596 30,000 0 -103,055 103,055 0 -95,145 95,145 0 2,000 68,000 70,000 69,100 900 70,000 99,100 900 100,000 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 ① 基金積立額 -30,000 内容 ② 30,584 最終期 差引取崩額 平成25年度期 ③ 2.年度末におけるストック財源(財政調整基金残高+繰越金)の推移 平成22年度期 59,647 0 -60,643 205,307 30,000 154,003 -35,586 189,589 133,055 136,733 2,447 134,286 228,200 36,430 0 36,430 226,200 16,629 0 16,629 157,100 67,693 9,693 0 9,693 58,000 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 繰越金(A) -19,434 144,664 173,729 内容 ⑤ 返還・交付予定額(B) 40,213 262,630 Ⅱ基金残高 ⑥ Ⅰ実質的な繰越額(A+B) 364,933 ④ ⑦ 287,058 136,733 228,200 226,200 36,430 174,664 154,003 133,055 157,100 16,629 40,213 144,664 30,000 Ⅰ実質的な繰越額(A+B) 58,000 9,693 合計(Ⅰ+Ⅱ) 400,000 350,000 300,000 250,000 200,000 40,213 ⑧ 千 円 150,000 100,000 50,000 0 Ⅱ基金残高 -9- (3)平成 26 年度医療費増大の状況 一般全体・点数伸び率(対前年度同月単月比較比) 120.0% 100.0% 一般全体・点数 110.5% 102.7% 112.7% 107.2% 113.8% 107.6% 105.2% 111.4% 80.0% 35,000,000 60.0% 30,000,000 25,000,000 40.0% 20,000,000 20.0% 15,000,000 0.0% 増減率 H26 H25 3月 10,000,000 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 5,000,000 0 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 一般全体・点数伸び率(対前年度同月累計比較) 120.0% 108.2% 106.8% 106.5% 102.7% 100.0% 107.6% 108.5% 107.6% 108.9% 80.0% 60.0% 増減率 40.0% 20.0% 0.0% 3月 - 10 - 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
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