運賃による逆有償になったら?

「廃棄物管理が気になる!」環境担当者様へ
の
VOL.
47
編集・文責/アミタ株式会社/無断転載禁止
2008年05月
よくある廃棄物管理実務の質問より。
「処理委託契約書の記載不備が心配
です。どこをチェックしたらよいでしょう
か?」→答えは、アミタのホームページ
「廃棄物管理Q&A」のQ8に掲載して
います。Yahoo!で「アミタ Q&A」を
検索して、ぜひご確認ください。
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原油高による輸送費の値上げ。貴社の取引も逆有償になるかも!?
『取引が、運賃による逆有償になったら?』
原油高による輸送費の値上げ、売却する排出物の市場価値の低下、製造工程の変化などによる排出物の品質の低下…。
様々な環境の変化に伴い、排出物の輸送費が品代を上回る『逆有償』になるケースがあるかもしれません。そういった取引で
は、廃棄物処理法が適用されることがあるので、今一度、基本からおさらいして、
リスクを見直しましょう。
そこで今 回 は 、
運賃による逆有償になる場合のリスクと対策をチェック。
■運賃による逆有償になるのは、どんな取引?
企業①(排出事業者)の排出物を企業③(排出物の購入企業)が有価で購入するが、排出物の品代がその輸送費を下回るため、
全体として企業①にコスト負担が生じる場合があります。そのような取引は、運賃による逆有償と呼ばれています。企業②(収集運搬
業者)が企業③に排出物を渡すまでは、購入される排出物であっても廃棄物とみなされ、廃棄物処理法が適用されます。
品代A
¥
A−Bはマイナス
※参考:逆有償に関する通知
企業①
¥
排出事業者
http://www.env.go.jp/recycle
waste/reg_ref/tuuti.pdf
企業③
排出物
輸送費B
排出物の
購入企業
(平成17年3月25日環廃産発第050325002号
環境省通知 第四「廃棄物」か否か判断する
際の輸送費の取扱い等の明確化)
(許可不要)
企業②
収集運搬業者(許可必要)
□企業②の産業廃棄物収集運搬業の許可
※企業③(排出物の購入企業)の産業廃棄物処理業の許可は不要
□企業①と企業②の産業廃棄物収集運搬委託契約の締結
□企業①、企業②のマニフェストの運用(A・B1・B2票)
逆 有 償 になったら
こんなことが
必 要 になります。
■想定されるリスク事例と、回避策をチェックしましょう。
ここが 落とし穴
想 定されるリスク
「売れているから廃棄物ではない」
と安易に判断してしまうと、輸送費
や品代が変動し、取引が運賃によ
る逆有償になったことに、気づかな
い場合があります。
アミタ流!
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関係者に運賃による逆有償につ
いての情報を周知しておくことに
加え、委託業者の許可の有無や
輸送費の変動などの情報収集を
定期的に行うようにしましょう。
逆有償の取引の場合、運搬については、収集運搬業の許可業者に委
託し、契約やマニフェストの運用が必要になります。特殊な運用になる
ので、
その旨、第三者にも分かるような説明資料があるとよいでしょう。
逆有償になった
場合の対策のカギ
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回避策
無許可業者に産業廃棄物の運搬
を委託してしまう可能性があります。
その場合、委託基準違反(罰則:5年
以下の懲役又は1000万円以下
の罰金)
となってしまいます。
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