道徳指導略案【私もいじめた一人なのに】⑥ 貝塚市立南小学校 川崎雅也 1.学 年:小学校高学年・中学校 2.主題名:公正・公平 4-(3) だれに対しても差別をすることや偏見を持つことなく公正公平にし、正義の実現に努める 3.出 典:「私もいじめた一人なのに」 生徒作文:1年・自分を見つめる(あかつき) 4.ねらい:サイン帳の中の「かばってくれてありがとう」という彼女の言葉によって主人公が考えたことを通して、 5.学習活動: 学習活動 公正公平にし、正義の実現に努める道徳的実践意欲を養う。 主なる発問と予測される児童の反応 導入 ・資料の中の 3分 価値に関心 を持つ。 ・あまり時間を取らない。 「生きる」と黒板に書く。 今日はみんなと一緒にしっかり考えたい資料です。 展開 ・資料の範読を 1 聞く。 40分 ・主人公の怒り ・発問1: 発問1:「おもわずその男子の頬を・・・」 この主人公の怒りは、何に対する怒りですか? の理由を考え 男子・ひどい行動、言葉に対する怒り。あまりに無慈悲な言葉に対する怒り 集団:いじめに対する怒り。優しさを踏みにじった行為に対する怒り る。 世の中:不合理さ・理不尽さに対する怒り。こんなことは絶対ダメという強い思い 自分:これまでのいじめに対して、何にもできなかった自分に対しての怒り 自分の弱さ・醜さ・情けなさに対する怒り ・主人公の涙の 意味を考える 指導上の留意点 発問2(中心発問):「…私は涙が出ました」 涙を流しながら、私はどんなことを思っていましたか? 男の子の言葉に腹を立て た主人公の心を考える。 ・発問2: 主人公の心の中の変化を しっかり押さえる。 「いじめはダメ」だという だけの道徳の授業にしな い。主人公の心の中の変化 を通しっかり見つめたい。 ・補助発問: 彼女の思いをしっかり子 供たちと見つめたい。 ・発問3: 最後は5~6人ぐらいに 問い、資料の余韻を味わい たい。 マザー・テレサ (1) 私(後悔): 私は卑怯なだけだった。私は弱虫だけだった。私はそんないい人ではない。 あなたにありがとうって言われるようなことを私はしていない。私は自分の 身を守っていただけなのに。私もいじめた一人なのに。ごめんなさい。私は1 回だけしか守れなかった。情けないな。つらいな。ひどかったな。 (2) 彼女(感謝): 本当にそんなこと思ってくれているんだ。あなたのその気持ちを大切にしな 1910年8月27日 - 1997 いといけない。次の学校ではみんなと仲良くできたらいいな。あなたは本当 年9月5日)は、カトリック教 に心にやさしい人なんだな。あなたのことは一生忘れないからね。 会の修道女にして修道会「神の (3)よりよく生きる: こんなことを許していてはやっぱりいけない。公正公平な世の中が大切だ。 愛の宣教者会」の創立者。 自分自身の心にもっと強くなろう。より良い学校クラスにしていかねばいけ 「マザー」は指導的な修道女 ない。やっぱりいじめは駄目。みんなが住みよい社会を作っていこう。 への敬称であり、 「テレサ」は ・彼女の思いを ◆補助発問1:『みんなの花がきれいに咲いてよかった』 修道名である。コルカタ(カル 彼女はみんなの花を一生懸命、なぜ育てていたのですか? 見つめる。 カッタ)で始まったマザー・テ ⇒花が好きだから、花には責任がないから、きれいな花が見たいから レサの貧しい人々のための活動 (でも、いじめている人の花なのに、なぜ彼女は育てるのと問い返す) は、後進の修道女たちによって ◆補助発問2:『…かばってくれてありがとう』 全世界に広められている どうして、彼女はサイン帳の中に、この言葉を残したのですか? ⇒自分の行為(花)を認めてくれたから、自分のために怒ってくれたか ら。自分を大切にしてくれたから。自分を人として認めてくれたから。 (でも、かばったのは一度だけなのに、「なぜありがとう」なの?) ・道徳的価値を 発問3:主人公はこの作文の中に、何を書き残したかったのですか? 押さえる。 私もいじめていた一人なのに、ごめんなさい。すみませんという後悔の念 どうして、ありがとうって言ってくれたのかなあと思う疑問の思い 勇気を出していじめを阻止するようなことができたいたらよかったという思い 自分の心の弱さに対する懺悔の思いいじめは絶対許さないという決意の心 みんなが幸せによりよく生きる社会を作っていかなければという思い 終末 ・感想を書く。 7分 【生きる】→【よりよく生きる】 ・感想をまとめ通信にする 【魂に恥じない行為をする、それが喜びになります。 】 (マザーテレサ) 6.評 価:だれに対しても差別をすることや偏見を持つことなく公正公平にし、正義の実現に努めるようとする心が養われたか?
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