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新聞記事に見る環境問題
[太陽光発電買い取り制スタート 環境対策 切り札に] 家庭などの太陽光発電の余剰分を電力会社が高値で買い取る制度が
1日、スタートした。制度導入を当て込んで太陽光パネルの購入者が急増、電機メーカーは増産体制に入っている。太陽光発
電の需要が増えれば、温室効果ガス排出量削減につながる効果が期待できる半面、電力会社の買い取りコストは太陽光を使っ
ていない家庭も含めて電力料金に上乗せされる。温暖化対策と国民負担のバランスをどう考えるかが問われそうだ。
(2009 年 11 月 2 日 読売)
[PC省エネ 集中管理] NEC は、パソコンの消費電力を利用者の行動に合わせて自動制御する新ソフトを国内で初めて開
発し、12 月から企業向けに出荷する。オフィスで大量に使われているパソコンの消費電力を抑えながら部門ごとの省エネ目
標の設定や管理を徹底し、企業が排出する温室効果ガスの削減を支援する狙いだ。産業部門に比べで温暖化対策が立ち遅れて
いるオフィスなどの業務部門でも対策を強化する動きが広がりそうだ。
(2009 年 11 月 2 日 読売)
[「絶滅の恐れ」クマ保護へ、山林680ha買収計画] 絶滅の恐れがある紀伊半島のツキノワグマの生息地を守ろうと、自
然保護団体「日本熊森協会」が、市民の寄付でまかなうナショナル・トラスト運動で、三重県大台町にある約 680 ヘクタール
の山林の買い取りに乗り出す。皇居の約6倍という広さで、募金目標は 9000 万円。天然のうっそうとした広葉樹の森が、市
民の手で守られることになる。同協会が買収を目指すのは、三重県大台町の父ヶ谷(268 ヘクタール)と池ノ谷(408 ヘクター
ル)の山林で、清流として知られる宮川の上流域。古来、伊勢神宮に材木を供給する神聖な山林ともいわれてきた。環境省な
どによると、ツキノワグマはかつて本州に広く生息したが、西日本ではスギ、ヒノキなど人工林が増えるに伴い激減。来年
10 月には名古屋市で生物多様性条約第 10 回締約国会議(COP10)が予定されており、同協会は「日本の森林の多様性と保護
の重要性を世界にアピールしたい」と意気込んでいる。寄付の問い合わせは、同トラスト((電)0798・22・3017)。
(2009 年 11 月 2 日 読売 Web)
[「キリマンジャロの雪」2020年にも消滅] タンザニアにあるアフリカ最高峰キリマンジャロの氷河が、地球温暖化の影
響で消えゆく運命にあると、米オハイオ州立大などの研究者が2日、発表した。近く、米科学アカデミー紀要電子版に掲載さ
れる。研究チームは、航空写真の分析や地上での計測の結果をもとに、1912 年から 2007 年の間に氷河の面積が 85%も縮小し
たと推定。このままだと、早ければ 22 年、遅くとも 33 年までに氷河はとけてなくなると予測した。山頂付近の氷河や万年雪
は1万年以上にわたって存在し、文豪ヘミングウェーの小説「キリマンジャロの雪」の題名にもなった。気温の上昇のほか、
近年は降水量の減少にも見舞われ、縮小に拍車がかかっている。
(2009 年 11 月 3 日 朝日 Web・読売 Web)
[09年レッドリスト 危惧種は363種増] 日本など各国政府や環境保護団体が加盟する「国際自然保護連合(IUCN)」は
3日、絶滅の恐れのある生物をまとめた「レッドリスト」の 2009 年版を公表した。絶滅危惧種は、昨年より 363 種増えて1万
7291 種となり、評価の対象となった動植物4万 7677 種の約 36%を占めた。絶滅危惧種の増加が止まらないのは、森林伐採や
ダム建設による生息地の破壊、過剰保護、人間が持ち込んだ外来種による生態系のかく乱などが原因とみられている。
(2009 年 11 月 4 日 読売 Web)
[日本の森林が吸収するCO2、2.9%どまり…2020年] 温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)を、日本の森林が吸収する
割合は、2020 年時点では 2.9%にとどまることが日本政府の試算でわかった。スペインで開かれている気候変動枠組み条約の
作業部会で5日発表された。京都議定書では日本は、12 年までに 1990 年比で温室効果ガス 6%削減を義務付けられている。こ
のうち森林吸収分では 3.8%が認められている。政府は木材供給や森林整備などの国の将来計画や、森林の樹齢などを基に試
算。その結果、森林の「高齢化」などが原因で CO2 吸収力が弱まり、15 年は 3.1%、20 年は 2.9%になった。日本は「温室効
果ガスを 20 年までに 90 年比 25%削減」の目標を掲げるが、達成に影響を与えそうだ。
(2009 年 11 月 5 日 読売 Web)
[気候変動枠組み条約、進展ないまま作業部会閉幕] 京都議定書に続く 2013 年以後の温室効果ガス削減の国際的枠組みを協
議するため、スペインのバルセロナで開かれた国連気候変動枠組み条約の作業部会は6日夜(日本時間7日未明)、閉幕した。
中国をはじめ途上国が、先進国だけが削減義務を負う京都議定書の延長を主張し、国連の事務局も延長を支持する考えを示し
た。この機運がこのまま強まると、すべての主要排出国が加わる新しい枠組み作りが遠のきかねず、日本は危機感を強めてい
る。同条約のデ・ブア事務局長は6日、記者会見し、「新しい枠組みの発効には時間がかかる。この間、暫定的に京都議定書
を活用することは有用だ」と述べ、京都議定書の「暫定延長」は不可避との考えを示した。削減義務などをめぐり、先進国と
途上国の対立は解消できず、進展は乏しかった。12 月7日からコペンハーゲンで開かれる条約締約国会議(COP15)での次期
枠組み合意は困難な情勢だ。一方、同条約のデ・ブア事務局長によると、COP15 には、英、仏、ブラジルなど約 40 か国の首
脳が出席する意向を示している。
(2009 年 11 月 7 日 読売 Web)
[石綿被害、国が情報隠しか 80年代半ばの報道取材に] 大阪府南部の泉南地域に多数あった石綿関連工場のアスベスト
(石綿)被害をめぐり、旧労働省大阪労働基準局(現・厚生労働省大阪労働局)が 80 年代半ば、工場従業員らの健康被害の規
模を把握する一方で、報道機関の取材に情報を開示しなかったことをうかがわせる内部文書があることがわかった。元従業員
らが国に賠償を求めている集団訴訟の原告弁護団が同労働局への情報公開で入手した。 原告弁護団によると、兵庫県尼崎市
にあった大手機械メーカー「クボタ」の工場で被害が発覚した 05 年まで、国は石綿の被害情報をほとんど公表していなかった
という。今回の訴訟の被害者 26 人は 65~06 年ごろにせきや息切れの症状が出たとされ、80 年代以降も 14 人が工場での作業
1
で石綿の粉じんにさらされたとしている。原告らは「危険性を知らされていれば仕事を続けなかった」と訴えている。訴訟は
11 日、大阪地裁で結審し、判決は来年5月 19 日にある。国が被害情報の公表などの対策を怠った責任が認められるかが注目
される。公開文書によると、泉南地域の石綿工場を監督する岸和田労働基準監督署(大阪府岸和田市)が 84 年、上部組織の大
阪労働基準局に提出した内部文書では、石綿によるじん肺で死亡した労働者は 75 人、「要療養者」は 142 人、「有所見者」は
300 人超とされ、「驚くべき疾病発生状況を示している」と報告されていた。だがマル秘という判を押された別の文書による
と、大阪労働基準局は 86 年6月、泉南地域の石綿被害を取材した報道機関の記者に対し、当時の労働衛生課長らが「(被害の)
件数はわからない」などと回答。末尾には「件数は出していないとの回答で通した」と記されていた。さらに、この取材の直
前、大阪労働基準局の担当者が旧労働省の担当課からの「指示」を記録した文書には、当時の国会答弁でも石綿肺の労災認定
件数は不明としていることを挙げ、「頑張って下さい」とする記述もあった。この文書もマル秘扱いだった。これらの文書は
地裁で証拠採用されている。原告弁護団の八木倫夫弁護士は「国が 80 年代半ばになっても情報隠しをしていたことを示す証
拠」と話す。大阪労働局は「係争中なのでコメントできない」としている。
(2009 年 11 月 11 日 朝日 Web)
[昨年度の温室ガス、95年以降で最少…金融危機で] 環境省は 11 日、2008 年度の国内の温室効果ガス排出量は 12 億 8600
万トン(速報値)だったと発表した。世界的な金融危機の影響もあり、産業部門の減産に伴うエネルギー消費の低下などが原
因で、排出量は 07 年度に比べ 6.2%減少、1995 年度以降で最も少なかった。京都議定書で日本は 08~12 年度の平均排出量で、
90 年度に比べ 6%削減する義務を負っており、08 年度は目標達成の初年度。08 年度の排出量は 90 年度比で 1.9%増加している
が、国内の森林のガス吸収量や、海外で削減された排出枠を調達して目標に繰り入れることができる。同省によると、政府や
電力会社でつくる電気事業連合会による排出枠の購入などもあわせて考慮すると、08 年度の排出量は 90 年度比で 8.5%減とな
り、単年度では目標を達成した計算になるという。小沢環境相は「今後の景気動向によっては排出量が増えるので、着実に対
策を実行したい」と述べた。
(2009 年 11 月 11 日 読売 Web)
[米国で健康被害原因の鉱物、都内でも建材で使用] 米国で中皮腫などの健康被害を引き起こして問題となった米・モンタナ
州リビー産の鉱物「ひる石」が、東京都内の事務所ビルなど計4か所で建材として使われていたことが 14 日、NPO 法人「東
京労働安全衛生センター」(東京都江東区)の調査で分かった。リビー産ひる石が国内の建物で使用されていたことが確認さ
れたのは初めて。ひる石は建材や土壌改良材として使われる鉱物で、これ自体に毒性はないが、リビー産には強毒性のアスベ
スト「トレモライト」とほぼ同じ性質の鉱物が含まれている。米国ではリビー産ひる石を扱った労働者らが中皮腫を発症し、
米連邦政府が 2000 年頃から住宅などに使われたひる石の除去対策に乗り出している。今回見つかった4か所は、東京のほか
香川の公民館2か所と北海道の公共ホールで、いずれも室内の天井に吹き付けられていた。北海道では既に除去され、東京も
飛散の恐れがないが、香川は今後、飛散防止対策を取る予定。同センターは「国は輸入量や使用実態を調べた上で対策を検討
するべきだ」としている。
(2009 年 11 月 12 日 読売 Web)
[温室ガス「50年までに80%削減」 日米首脳、合意へ] 11 月 13 日夜行われる日米首脳会談で鳩山由紀夫首相とオバマ
米大統領が、2050 年までの温室効果ガス削減の長期目標について、「両国は自らの排出量を 80%削減することを目指す」とい
う内容の日米共同文書に合意することがわかった。長期目標については、7月の G8 サミット(主要国首脳会議)で「先進国
全体で 80%以上の削減」が国際合意されている。鳩山首相は今月6日の参院予算委員会で、日本も 90 年比 80%減を目指す考
えを示していた。米国では、05 年比 83%削減の目標を盛り込んだ法案が議会で審議されている。今回の共同文書では、削減
の基準年をいつにするかは明記しない方向だ。
(2009 年 11 月 13 日 朝日 Web)
[ブラジル、温室ガス36%削減を目標 森林伐採8割減で] ブラジル政府は 13 日、温室効果ガスの排出量を 2020 年までに、
特別な対策を取らない場合に比べて 36.1~38.9%削減するとする目標を発表した。アマゾンなどの森林伐採を大幅に減らして
二酸化炭素(CO2)の森林吸収を増やすことで達成を目指す。目標は来月コペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約
第 15 回締約国会議(COP15)に示す予定だ。「義務的なものではない」としているが、新興国の中で先駆けて大幅な目標を示
したことで、先進国と途上国の間で続く対立を緩和させるなどの効果も期待される。アマゾンでは 96 年から 05 年までの年間
平均で1万9千平方キロの森林が伐採されていたが、政府は昨年末に初めて、2017 年までに伐採面積を 72%減らすと発表。
今回は削減目標をさらに 80%まで増やし、2020 年のアマゾンの森林伐採を年間4千平方キロにとどめるとしている。
(2009 年 11 月 14 日 朝日 Web)
[韓国、温室効果ガス「30%削減」策発表] 韓国政府は 17 日、2020 年までの中期的な温室効果ガスの削減目標を、対 05 年
比で 4%削減とする方針を決定した。政府は、特別な措置をとらえなかった場合に比べると、30%の削減になり、削減義務の
ない途上国に求められるものとしては最高水準の削減目標になると説明しており、12 月の国連気候変動枠組み条約第 15 回締
約国会議(COP15)を前に、韓国として積極姿勢をアピールした。削減策には産業界から批判的な声も強いが、季明博(イミョンバク)
大統領は 17 日の閣議で、「短期的に負担は伴うが、中長期的な国益を考慮した決定だ」と強調した。
(2009 年 11 月 17 日 読売 Web)
[08年度産業界CO2排出量、最大の10.5%減] 日本経団連が 17 日発表した「環境自主行動計画」の実績調査によると、
電力や石油、鉄鋼など産業界(34 業種)が 2008 年度に排出した二酸化炭素(CO2)の排出量は、基準とする 1990 年度に比べ
10.5%減の4億 5418 万トンとなり、公表を始めた 1998 年度以降で最大の減少率になった。景気の急激な落ち込みに伴う企業
活動の低下が主な原因だ。企業が CO2 の排出権を取得したことも減少につながった。その結果、08~12 年度の CO2 の年間平均
2
排出量も 90 年度比で 7.5%減となり、自主行動計画が目標とする「90 年度レベル以下」を達成する見通しだ。経団連は CO2
の排出抑制を目的に 97 年に自主行動計画を策定し、計画の実施状況を毎年公表している。
(2009 年 11 月 17 日 読売 Web)
[温暖化で森林がCO2発生源に? 広島大教授ら仮説] 地球温暖化がこのまま進むと、森林が二酸化炭素(CO2)の発生源に
なる――。こんな仮説を、広島大や国立環境研究所がまとめた。21 世紀半ばには、土壌で微生物が落ち葉などを分解する際
に放出する CO2 が、樹木が光合成で取り込む CO2 を上回るという。日本の森林生態系の一部を再現して予測した。チームは
「さらなる温暖化対策が必要になるかもしれない」と指摘している。予測実験は、国立環境研究所(茨城県つくば市)と広島大
など5大学の研究チームが行った。その結果、21 世紀半ば以降の環境に近いとされる CO2 濃度 600ppm(現在 1.8 倍)、気温
(3度高)に設定した場合、1ヘクタール当たりの CO2 の年間収支は、07 年が5トン以上、08 年でも2トン以上と、大幅なマ
イナスになった。広島大の中根教授は「今回の実験は限定的なので、地球規模で森林の炭素収支が逆転するかどうかはまだは
っきりしない。ただ、温暖化対策では、土壌から出る CO2 の増加を考慮する必要がある」と主張している。環境研地球環境研
究センターの梁乃申(リャン・ナイシン)・主任研究員も「温暖化で土壌から出る CO2 が増加し、さらに温暖化につながる悪循
環に陥る恐れもある」と負のスパイラルを懸念している。
(2009 年 11 月 18 日 朝日 Web)
[08年のCO2排出量最多、IPCC最悪シナリオレベル] 世界の 08 年の化石燃料燃焼に伴う二酸化炭素(CO2)排出量は、
87 億トン(炭素換算)で 07 年より 2.0%増加し、1人当たりの排出量は 1.3 トン(同)と過去最多だったことがわかった。日
本の国立環境研究所や欧米などの研究機関が加わる国際研究チームが、17 日付の英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(電子
版)に発表した。08 年の世界の化石燃料燃焼に伴う CO2 排出量は 90 年比では 41%増加。1年当たりの増加率をみると、90 年
代は 1.0%だったが、00~08 年の間では 3.4%に上昇した。特に経済発展が著しい途上国での増加率が高いが、先進国で使われ
る製品の生産に伴って排出される CO2 が多いことも一因だと指摘。例えば、中国で 02~05 年に増えた CO2 排出量の半分が輸
出品の生産によるもので、排出量が減った英国も輸入製品を考慮すると増加になるという。研究チームは「08 年の CO2 排出で
先進国は世界の 45%だが、消費ベースでみると先進国は途上国を上回っている」としている。09 年は世界的な不況の影響で排
出が減ると見ているが、「これまでのところ、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が予想する最悪ケースのシナリ
オに沿って排出が増えている」と警告した。07 年に発表された IPCC の第4次評価報告書は、CO2 が想定する最悪のシナリオ
で増えると、今世紀末の世界の平均気温は 20 世紀末より 2.4~6.4 度上昇すると予測している。
(2009 年 11 月 18 日 朝日 Web・読売 Web)
[温室ガス「25%削減」表明の露、実態は1割増] ロシアのメドベージェフ大統領は 18 日、ストックホルムで行われた欧州
連合(EU)との首脳会議で、温室効果ガス排出削減の中期目標について、2020 年までに 1990 年比で 22~25%削減を目指す方
針を表明した。来月コペンハーゲンで開かれる気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)の交渉で発言力を高める狙いがある
が、ロシアの排出量は 90 年から減ってきており、現状に比べれば約1割の増加に相当する。EU の欧州委員会によると、ロシ
アの排出量は世界全体の 4.4%にあたる。世界で中国、米国、EU に次ぐ4番目の規模。
(2009 年 11 月 19 日 読売 Web)
[08年度の公害苦情、8万6236件に減少] 公害等調整委員会は 2008 年度に全国の地方自治体が受け付けた公害苦情の
調査結果をまとめた。件数は8万 6236 件で前年度比 5534 件の減少。2000 年度以来、8年ぶりに8万件台となった。苦情のう
ち、5万 9703 件は大気汚染、水質汚濁、騒音、地盤沈下など環境基本法が定める「典型7公害」で、苦情件数の 69.2%を占め
た。前年度比で 4826 件減。典型7公害以外では、廃棄物投棄、日照不足などが2万 6533 件(前年度比 708 件減)あった。
(2009 年 11 月 23 日 読売 Web)
[08年のCO2濃度、観測史上最高 世界気象機関] 世界気象機関(WMO)は 23 日、地球温暖化の原因とされる大気中の
二酸化炭素(CO2)の平均濃度が観測史上最高値を更新したと発表した。08 年の WMO の温室効果ガス年報によると、CO2 の
平均濃度は 385.2ppm に達し、07 年よりも 0.52%増加した。化石燃料の使用と森林破壊が濃度上昇の主な原因としている。
CO2 と同様温室効果のあるメタンは 07 年比 0.39%増の 1797ppb、一酸化二窒素も同 0.28%増の 321.8ppb となり、それぞれ過去
最高値となった。WMO によると、CO2 と一酸化二窒素は 04 年から毎年、過去最高を更新しており、メタンも 07 年から増加
が続いている。WMO は 12 月にコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第 15 回締約国会議(COP15)で観測結果
を報告する。
(2009 年 11 月 24 日 読売・朝日 Web)
[経産省、オフィスビルを省エネで格付けへ] 経済産業省は 23 日、新築のオフィスビルや商業ビルなどの省エネルギー性能
を格付けする新たな評価制度を導入する方針を固めた。家電の五つ星マークなど「省エネラベル」のビル版で、2011 年度の導
入を目指す。10 年4月に施行される改正省エネ法では、一定規模の企業にエネルギー使用量の報告が義務付けられたり、使
用効率を年平均 1%以上改善する努力目標が課され、企業にとってはテナントとして入居するビルの省エネ性能が重要となる。
格付けは、太陽光発電や外気冷房、人感センサーの照明など、エネルギー消費量を抑えるシステムを総合的にランク付けする。
海外では、英国が新築の住宅や建物に7段階のラベル表示を義務化しているという。一方、新制度導入を見据え、経産省と国
土交通省は 10 年度、新築ビルの省エネ基準の規制強化策を決める方針だ。
(2009 年 11 月 24 日 読売)
[南極の氷山数百個、温暖化で?漂流 ニュージーランドへ] 数百個もの氷山が南極海からニュージーランドに向かって漂流
していることがオーストラリア南極局の調べでわかった。これまでの観測では過去最大規模の氷山の漂流とみられ、地球温暖
化の影響との見方も伝えられている。同局の氷山学者ニール・ヤング氏によると、氷山の漂流は衛星写真で確認された。氷山
はニュージーランド南島の約 400 キロ南方、豪州領マッコーリー島付近を北東方向に移動中。なかには幅 200 メートル以上の
ものもある。漂流の原因について、ヤング氏は地球温暖化現象が影響している可能性を指摘。ニュージーランド当局は、付近
を航行中の船舶に注意を呼びかけている。
(2009 年 11 月 27 日 朝日 Web)
3
[温室ガス、農水分野で7.9%削減可…でも30兆円必要] 温室効果ガスを 2020 年までに 1990 年比 25%削減する鳩山政権
の目標に対して、農林水産省は削減幅の約3分の1に当たる 7.9%分を農林水産分野で引き受けることができるとの中間試算
をまとめた。ただし、実現のためには「金に糸目は付けない」のが前提で、最低でも 30 兆円が必要だという。農水省の地球温
暖化対策本部が予算的な制約を無視し、現在の技術をフル活用した場合を想定した。最も効果があるのは、温室効果ガスの
「森林・農地土壌での吸収」(3.2%)。次いで「再生可能エネルギーの活用」(2%)、「農林水産業や食品産業での排出削限」
(1.7%)、「バイオマスの活用」(0.5%)、「木材利用による省エネ効果」(同)と続く。
(2009 年 12 月 1 日 朝日 Web)
[絶滅危惧なのに駆除要望 九州にオキナワキノボリトカゲ] 本来は九州にはいないオキナワキノボリトカゲが、宮崎県日南
市と鹿児島県指宿市で見られるようになり、日本爬虫両棲類学会は、駆除などの対策を求める要望書を環境省と両県に送った。
沖縄や奄美諸島が生息域で、環境省のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)2類に指定されているが、天敵がいない南九州では在
来生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるという。
(2009 年 12 月 2 日 朝日 Web)
[温室ガス20年に減少へ転換…COP15議長国案] 2013 年以降の温暖化対策を決める気候変動枠組み条約第 15 回締約国
会議(COP15)に向け、議長国のデンマーク政府が作成した「合意原案」が2日、判明した。先進国全体が 20 年までに温室効
果ガスを削減する目標や、途上国全体の削減割合を定め、20 年までに世界全体の排出量を減少に転じさせることを目指して
いる。デンマーク政府は7日の開幕に向け、この原案を主要国に提示して水面下の協議を始めたが、世界全体の排出量を 11
年後に減少に転じさせるとした内容に途上国側が反発しており、会議は難航することが予想される。
◆デンマーク政府原案骨子◆
▽世界の温室効果ガスの排出量を 2020 年までに減少に転じさせ、50 年までに半減(1990 年比)。
▽先進国全体の 20 年までの削減目標を定め、50 年までに 80%削減(90 年比)。
▽先進国は削減目標や達成手段、50 年までの排出量の見通しを付属書に明記する。
▽途上国全体で、現状維持の場合と比較した削減の割合を定め、先進国の支援を受けて削減した分を第三者が検証する。
(2009 年 12 月 3 日 読売)
[石綿労災、977事業所公表 08年度認定] 厚生労働省は3日、発がん性のあるアスベスト(石綿)による健康被害で、
08 年度に労災などの認定を受けた人が働いていた 977 事業場名を公表した。このうち、新たに認定者を出した事業場が 759 と
全体の8割近くを占めた。発病は石綿を吸い込んでから 20~40 年後とされ、今後も新たな認定者が多く出るとみられる。事
業場公表は、その職場で働いたことのある人や周辺住民に注意を促す狙いがある。対象疾病は肺がん、中皮腫、石綿肺の3種
類に、今回から良性石綿胸水と、びまん性胸膜肥厚の2種類も加えた。08 年度に労災認定されたのは 1114 人。労災の時効を
過ぎた遺族を救う石綿健康被害救済法(石綿新法)の認定は 121 人。勤務先の計 1043 事業場のうち、具体名を特定できなかっ
たり、自営業だったりした分を除いて公表した。公表事業場数は過去からの累計で 4109 に上る。事業場名の公表を受け、厚
労省は4、5の両日、専用電話相談窓口(03・3595・3402)を開いて対応する。また、被害者を支援している団体「中皮腫・
じん肺・アスベストセンター」なども、同じ日の午前 10 時~午後6時に「アスベスト被害ホットライン」
(関東以東 03・5627・
6007、中部 052・837・7420、関西以西 078・251・1172)で相談に応じる。
(2009 年 12 月 3 日読売)
[インドもCO2削減目標 GDP当たり05年比20~25%] インド政府は3日、同国の地球温暖化対策として、一定の
国内総生産(GDP)を生み出すのに必要な二酸化炭素(CO2)の排出量を、2020 年までに 05 年比で 20~25%削減すると発表
した。主要排出国の中で削減方針を示すことに消極的だったインドが数値目標を定めたことは、デンマーク・コペンハーゲン
で開かれる国連気候変動枠組み条約第 15 回締約国会議(COP15)の交渉の弾みとなる。インドの目標が中国の目標(20 年まで
に 05 年比で GDP あたり 40~45%削減)のほぼ半分にとどまったのは、中国との経済発展段階の違いを反映してのことだ。1
人当たりの CO2 排出量は中国の 4.57 トンに対してインドは 1.18 トン。インドの CO2 排出量は中国、米国、ロシアに次いで世
界で4番目に多い。
(2009 年 12 月 4 日 読売)
[有機農法なのに農薬被害 除草剤、輸入牧草通じ牛堆肥に] 国内では使われていない除草剤が輸入牧草を通じて国内の牛の
体内に入り、その牛のふんや尿から作った堆肥を使ったトマトやキクが生育障害を起こしていたことを、畜産草地研究所など
の研究グループが突き止めた。有機農法や資源利用型農業として利用促進されている堆肥で想定外の汚染が起こる可能性が示
された。当初は原因不明だったが、堆肥から日本では使われていない植物ホルモン系の除草剤のクロピラリドが検出され、こ
れで栽培実験すると同様の障害が起きた。また、北米などからの輸入牧草からも微量に検出された。クロピラリドは、人間を
含め哺乳類には無害で欧米などでは使われているが、残留期間が長く、日本では認可されていない。農林水産省は因果関係が
疑われた 06 年、都道府県に牛の堆肥の大量使用で生育障害の恐れがあることを通知。その後、クロピラリドが含まれる可能
性がある堆肥の判定法などの対策マニュアルを作り、畜産草地研究所を通じて今年公開した。農水省によると、クロピラリド
の被害と思われる例は、06 年に5県で9件報告されたが、それ以降は確認されていないという。(2009 年 12 月 7 日 朝日 Web)
[帆が伸び縮み 燃料3分の1のエコ船、東大などが開発へ] 船上に「伸び縮みする帆」を設けることで、燃料消費を従来の
3分の1に少なくする大型風力推進船を東京大や日本郵船、商船三井、帝人などの研究グループが開発する。5年以内の実用
化をめざしている。グループの発表によると、全長約 300 メートルの船に、炭素繊維を含んだ複合材料製の高さ 50 メートル、
幅 20 メートル、重さ約 30 トンの帆を9本設ける。コンピューター制御で動かし、風が弱いときは電動モーターでスクリュー
を動かす。国際海運の二酸化炭素(CO2)排出は 8.7 億トン(07 年)で、ドイツ1国分の排出量に相当する。
(2009 年 12 月 10 日 朝日 Web;2009 年 12 月 13 日 読売)
4
[異常気象被害、途上国に集中…独NGO発表] ドイツの NGO「ジャーマンウオッチ」が、過去約 20 年に異常気象で大きな
被害を受けた国のワースト 10 を国連気候変動枠組み条約第 15 回締約国会議(COP15)の会場で発表した。ジャーマンウオッ
チは、京都議定書に続く 2013 年以降の枠組みでは「気象災害に脆弱(ぜいじゃく)な国への支援が重要」と指摘している。ラ
ンキングは、ジャーマンウオッチが再件保健大手のミュンヘン再保険の協力を得て、1990 年~2008 年の豪雨や洪水といった気
象災害による年平均の死者数、損害額など四つの統計をもとに作成した。被害が大きかった国のワースト 10 は次の通り。
〈1〉バングラデシュ〈2〉ミャンマー〈3〉ホンジュラス〈4〉ベトナム〈5〉ニカラグア〈6〉ハイチ〈7〉インド〈8〉
ドミニカ共和国〈9〉フィリピン〈10〉中国
(2009 年 12 月 10 日 読売 Web)
[日本、COP15で「化石賞」 NGO「交渉阻んだ」] 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)に参加している国際
的な環境NGOは 12 日、日本が交渉進展を阻んだとして「化石賞」を贈った。交渉のたたき台である国連作業部会議長案が、
温室効果ガス排出の削減を先進国にだけ義務づける京都議定書を、2013 年以降も延長することを提案したことに日本が反対し
ているためだ。同日にコペンハーゲン入りした小沢鋭仁環境相は化石賞受賞について、「まったく納得できない。(NGOは)
主要排出国である米国や中国に削減義務がない京都議定書でもいいと考えているのか。逆に聞いてみたい」と疑問を呈した。
(2009 年 12 月 14 日 朝日 Web)
[今年の平均気温・平年差、過去3番目の高温] 気象庁は 14 日、今年1~11 月の世界と日本の平均気温の平年差(速報値)
を発表した。世界はプラス 0.31 度で、統計開始の 1891 年以降で3番目に高い。日本はプラス 0.58 度で、統計を取り始めた 98
年以降、7番目に高い値となった。平年差は、71 年以降の 30 年間の年間平均気温をその年の平均気温と比べた数値。同庁に
よると、夏に発生したエルニーニョ現象の影響で熱帯の海面水温が上がり、世界全体の気温を押し上げた。日本では冬から春
にかけ、高温の日が多かったことが要因という。
(2009 年 12 月 14 日 読売 Web)
[風力発電の健康被害、環境省調査へ 国内の全1500基] 風力発電は温室効果ガスの削減に欠かせない「再生エネルギー」
として期待され、国が導入を推進。1990 年代後半から各地で建設されてきた。各地の風力発電所の周辺で体調不良を訴える住
民の苦情が相次いでいることから、環境省は来年度から4年計画で、40 都道府県 376 カ所に設置され、計 1517 基(新エネル
ギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によると今年3月時点で稼働中)を超える稼働中の全施設を対象に、健康被害に関す
る初の現地調査に乗り出す。計画では、風車の回転時に出る「低周波音」と呼ばれる音波の測定や住民らの対面調査を進め、
因果関係の解明を目指す。環境省には周辺住民らから騒音や体調不良、環境破壊といった苦情が寄せられているものの、因果
関係は分からず、全国的な実態の把握にも至っていない。
(2009 年 12 月 17 日 朝日)
[COP15 コペンハーゲン合意文書承認 採択見送り] 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)は最終日の 18 日、
政治合意をまとめる。2013 年以降の地球温暖化対策の国際枠組み(ポスト京都議定書)を世界の首脳の政治合意で方向付ける
文書だ。先進国と途上国の対立で決裂も危ぶまれたが、温室効果ガス排出の削減目標の義務付けをはじめ重要事項の合意は来
年以降に先送りした。
《長期目標》 気温上昇を2度以内に抑える
《先進国の削減目標》 2020 年の温室効果ガス排出量の削減率をリスト化
《途上国の削減計画》 2年に1度取り組み状況を報告、支援を受けた取り組みは国際的に検証
《途上国への資金支援》 2012 年までには年 100 億ドル、2020 年時点で年 1000 億ドルを用意
《最終交渉期限》 国連作業部会を継続して遅くとも来年末の COP16 までに結論
《枠組みの姿》 一つ、または複数の法的枠組みを採択する
(2009 年 12 月 19 日 朝日;2009 年 12 月 20 日 朝日・読売)
[海洋保護区3倍に拡大…生物多様性条約新目標] 来年 10 月、名古屋市での生物多様性条約第 10 回締約国会議(COP10)で
決議される、生態系保全の世界共通目標の条約事務局原案が 20 日、明らかになった。水産資源の需要急増を受けて海洋生態系
の保全を強化したことが特徴で、「世界全体で 2020 年までに乱獲による海洋生態系への悪影響を半減する」と明記した。生物
多様性条約は、地球環境分野で、気候変動枠組み条約と並んで国際的に重要な枠組み。締約国は 193 か国・地域で、生物の多
様性の保全と持続可能な利用などを目指している。一方、乱獲を認めない保護区域を「20 年までに海域で少なくとも 15%に広
げる」とも明示した。現状では世界全体で保護区域は沿岸海域の 5%にとどまっている。これを外洋まで拡大することを目標
に掲げる。
(2009 年 12 月 21 日 読売 Web)
[世界自然遺産・知床を守る、新たに温暖化対策も] 環境省と林野庁、北海道は 22 日、世界自然遺産に指定された知床を適
正に管理するための「知床世界自然遺産地域管理計画」を発表した。計画には、2008 年7月に国連教育・科学・文化機関(ユ
ネスコ)世界遺産委員会で勧告された地球温暖化への対策などが新たに盛り込まれた。知床は、これまで世界自然遺産登録の
ために策定された「知床世界自然遺産候補地管理計画」に基づいて管理されてきたが、2008 年2月のユネスコと国際自然保護
連合による現地調査で、計画の見直しが勧告されていた。地域管理計画には、地球温暖化による気候変動の長期的な影響の調
査、温暖化が進んだ際の適応策を探るための調査研究などを進めることが明記された。また、目標として、世界遺産委に評価
された「生態系と生物多様性の維持」「研究者らによる調査研究を基にした柔軟な管理」を掲げた。管理については年次報告
書を作成し、取り組み状況をチェック。自然を厳格に守る地区と漁業、観光との両立を図る地区を分け、地域との連携した管
理を目指す。
(2009 年 12 月 23 日 読売 Web)
[温暖化対策法案「再生エネルギー20%以上」] 政府が来年の通常国会に提出予定の地球温暖化対策基本法案で、国内エネ
ルギーに占める太陽光発電など再生可能エネルギーの割合の目標値を「2020 年までに 20%以上」と明記する方向で調整してい
5
ることが 26 日、わかった。小沢環境相が同日、読売新聞のインタビューで明らかにした。再生可能エネルギーには、太陽光、
水力、風力、バイオマスなどがある。エネルギー白書によると、国内の 06 年の再生可能エネルギーの割合は約 1.8%で、アメ
リカ(3.7%)やドイツ(5.3%)を下回っている。
(2009 年 12 月 27 日 読売)
[野生のトラ激減、絶滅の危機に 100年で20分の1] アジアを中心に世界各地で生息する野生のトラが、20 世紀初頭
に比べ推定で 3~5%程度にまで激減している。国際自然保護連合(IUCN)や世界自然保護基金(WWF)などがまとめた。
WWF は3月まで、ホームページ(http://www.wwf.or.jp/da/)でトラがすむ森林の保全を目的とした寄付を募る。
(2010 年 1 月 1 日 朝日 Web)
[CO2→天然ガス、青森沖の海底炭田で実験へ] 二酸化炭素(CO2)を海底炭田に封じ込め、微生物の力で天然ガス(メタ
ン)に転換する技術の開発に、海洋研究開発機構が乗り出した。温暖化対策の切り札とされる CO2 の地中封入は日本など複数
国が開発に取り組むが、エネルギーに転換する試みは初めて。同機構は青森県下北半島沖の海底炭田を封入場所に想定し、2013
年までに地球深部探査船「ちきゅう」で調査し、実証実験につなげる。下北半島沖一帯の海底下 2000~400m には、スポンジ
状で気体や液体を吸収しやすい「褐炭」という未成熟な石炭層が広がる。同機構は 06 年「ちきゅう」で同半島沖を海底下 650m
まで掘削、CO2 をメタンに換える「メタン生成菌」の生息を確かめた。同機構の稲垣史生上席研究員らは褐炭層にもこの菌が
いると予測、厚い粘土層に覆われた褐炭層でメタンへの転換を図る考え。課題はメタン生成菌の能力だ。地層中では転換に1
億~100 億年かかる。研究グループは、褐炭層から溶けだす栄養を効率的に使い、100 年以内でメタンに換えるように菌の能力
を高める技術を3~5年で完成させることを目指す。
(2010 年 1 月 4 日 読売)
[4都県が排出量取引、共同で制度構想] 首都圏1都3県の8自治体が、温室効果ガスを効果的に削減していくため、1都3
県を対象にした共同の排出量取引制度の創設を検討していることが4日、明らかになった。自治体単位では、東京都と埼玉県
が独自の排出量取引制度を 2010 年度以降に導入する方針だが、これを1都3県で統合・共通化し、自治体の境界を越えて企業
同士で排出枠を取引できるようにする構想だ。排出量取引は、国や自治体が企業などに二酸化炭素(CO2)排出量の上限(キ
ャップ)を設け、排出量を枠内に抑えられなかった企業が、超過達成した企業から余った排出枠を買えるようにする「キャッ
プ・アンド・トレード」方式が一般的。共同の制度を検討しているのは東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県に、横浜市、川崎
市、千葉市、さいたま市を加えた8都県市。東京都は 10 年度から、CO2 排出量の多い都内の約 1400 事業所を対象に、排出削
減を義務化し、独自の排出量取引制度を導入することを決めている。埼玉県も 11 年度から、600 程度の事業所を対象に同様の
制度を開始する予定だ。
◇「キャップ・アンド・トレード」方式=政府や自治体が企業などに温室効果ガスの排出量の上限を割り当て、過不足分を企
業などが売買する仕組み。排出量の多い企業は排出枠購入の費用を抑えようとし、少ない企業は排出枠を売って稼ごうとする
ため、省エネルギーの取り組みが広がると期待できる。欧州連合(EU)は 2005 年に導入している。排出枠の公平な割り当て
が課題と言われている。
(2010 年 1 月 4 日 読売 Web)
[化石燃料使わず、生ごみを3千分の1に 処理装置開発] 化石燃料を使わずに、生ごみの減量処理ができる装置を、岐阜県
の石材加工会社と愛知県のごみ処理機製作会社が共同開発し、今月から事業所向けに販売を始めた。ごみを3千分の1の量の
灰にすることもできるといい、国内外から問い合わせが相次いでいる。開発したのは、石材の加工や販売を手がけ、石の博物
館「博石館」などを運営する岩本グループ(岐阜県中津川市、岩本哲臣社長)と、ごみの低温分解処理機を製作している ISONIC
(愛知県岡崎市、吉富久男社長)。装置は「スーパーストーンクリーン」と名付けた。1日の処理能力は 100 キロ~1トン。処
理は2段階でする。まず、炉に入れたプラスチックや発泡スチロール、紙や布といった水分の少ないごみにマッチなどで火を
つけ、いぶすように燃やす。これは ISONIC が、すでに開発していた低温分解処理。ただ、水分が多い生ごみを処理できない
のが弱点だった。一方、300~400 度の低温処理で発生した炉の焼却熱を、岩本グループの独自技術を生かした回転処理槽に送
り込む。この処理槽では特殊な鉱石とマツのチップで作り出された反応剤の作用によって、生ごみや家畜のふん汚泥などを減
量処理する。これまでは、生ごみに含まれているみそやチーズなどが団子状になり処理できないのが課題だったが、焼却熱を
送り込み、乾燥させることで解決した。こうして生ごみを減量し、低温分解処理の炉で灰にする。両社の技術をあわせて互い
の弱みを補い、ごみの中身にもよるが、100 分の1~3千分の1の量の灰にできるようになった。価格は処理能力によって異
なり、約 700 万円からを予定している。
(2010 年 1 月 5 日 朝日 Web)
[海岸にポリタンク続々 強酸性液体入りも 北九州市] 北九州市若松区北西部の海岸に先月以降、ポリタンクが相次いで漂
着している。市はパトロールでこれまでに計 60 個を回収した。漂着する容器には強酸性の有害な液体などが入っている可能
性があるとして、発見した場合、触らずに環境局監視指導課(093・582・2177)へ連絡するよう呼びかけている。市によると、
漂着場所は脇田海岸から岩屋海岸にかけて点在している。12 月 18 日に 29 個、同 28 日に 15 個、今月4日に 16 個を回収。ラ
ベルなどにハングル表記があったのが 56 個、日本語と中国語が各1個、不明は2個だった。同市内では近年、冬になるとポ
リタンクの漂着が目立つ。2008 年は2月から 802 個が、09 年は1月から 236 個が漂着した。そのうち強酸性の液体が入ってい
たのは 08 年に 81 個、09 年は 64 個あった。
(2010 年 1 月 7 日 朝日 Web)
[石綿肺、クボタ旧工場周辺の住民が発症 兵庫・尼崎] 周辺住民らにアスベスト(石綿)被害をもたらした兵庫県尼崎市の
クボタ旧神崎工場近くに住んでいた男性(69)が7日、石綿を大量に吸ったことによるじん肺の一種「石綿肺」になったこと
を記者会見で明らかにした。環境省によると、石綿を扱う労働者以外で石綿肺を発症した例は確認されていない。男性はこう
した職歴がないといい、日常生活の中で石綿にさらされた「環境暴露」が原因とすれば初めてのケースになる。
(2010 年 1 月 7 日 読売 Web;2010 年 1 月 8 日 朝日 Web)
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[中国製玩具からカドミウム 米ウォルマートが商品撤去] 米消費者製品安全委員会(CPSC)は 11 日、中国製の子ども用ア
クセサリーに有害な重金属カドミウムが含まれているとして、調査を始めた。米小売り大手ウォルマート・ストアーズは問題
製品を店頭から撤去すると発表した。この問題を最初に指摘した AP 通信が、昨年 10~11 月ごろにニューヨークなど4州で試
験購入したアクセサリー103 個のうち 12 個から 10%以上のカドミウムを検出。
(2010 年 1 月 13 日 朝日 Web;2010 年 1 月 15 日 朝日 Web)
[国際海運船に「環境税」 日本提案、CO2削減で還付金] タンカーやコンテナ船など海外を行き来する世界中の外航船か
ら排出される二酸化炭素(CO2)の削減策として、国土交通省は 15 日、燃料代に環境税のような課金を設ける新制度を国連の
国際海事機関(IMO)に提案する。徴収金は国際基金にして、排出量を抑えた「エコシップ」の開発などに充てるほか、CO2
削減の貢献度に応じて船主らに還付する。2014 年の発効を目指している。国交省海事局によると、新制度は「燃料油課金制度」
で、(1)5万隻以上とされる世界中の外航船すべてを対象に、燃料代に課金して一定額を徴収し、国際基金の形で管理する
(2)基金は、太陽エネルギーや風力を活用して CO2 排出量を抑えたエコシップの研究開発や途上国の温暖化対策などに充て
る(3)少ない燃料で、長い距離を航行したり、多くの荷物を運んだりした船を「A」「B」「C」などと格付けし、それぞれ
に応じた一定額を船主や運航者らに戻す――となっている。試算では、燃料油1トン当たり 30 ドルを課金すると、1年間の徴
収額は 84 億ドル(7725 億円)に達するという。
(2010 年 1 月 15 日 朝日 Web)
[CO2、製めん所が6割減 盛岡、茶飲み話きっかけ] 原油高による燃料費高騰で省エネを突き詰めたら、温室効果ガスの
二酸化炭素(CO2)を5年で 60%以上減らせたという製めん会社が盛岡市にある。製材所の経営者との茶飲み話をきっかけに
木くずボイラーや蒸気発電などに次々と取り組み、脱化石燃料は今も進行中。燃料には製材所の木くずのほか建築廃材を使っ
た。半日に1度、ボイラー内の燃えかすを除去する手間などで苦労したが、要領を得ると軌道に乗り始めた。07 年秋からは近
くの食品工場や社員の家庭で出た天ぷら油などの廃油からバイオディーゼル燃料を生成し、木くずボイラーと並行して動かし
ている重油ボイラーに使い始めた。一昨年には、国の半額補助を得てボイラーの蒸気でタービンを回す 2600 万円の発電機を導
入し、電気代も減らした。木くずや植物性の廃油を燃やした場合、原料の植物が光合成で吸収した分の CO2 を出すだけなので、
石油のように CO2 を増やしたとはみなされない。このため同社の CO2 排出量は 03 年度の 3364 トンから 08 年度は約 60%減の
1384 トン、重油代も以前の 10 分の1以下の年 200 万円に。一昨年夏、重油が1リットル 150 円近くに高騰しても動じなかっ
た。
(2010 年 1 月 16 日 朝日 Web)
[EU削減目標「1990年比で20%」 温室効果ガス] 地球温暖化対策に関して欧州連合(EU)は 16 日、当地で環境相
会合を開き、1月末に国連気候変動枠組み条約事務局に提出する 2020 年までの EU の温室効果ガス中期削減目標について「1990
年比で 20%削減」とすることを決めた。米国をはじめとする他の先進国や中国など新興国が思い切った削減目標を設定すれば
削減幅を 30%にまで引き上げる用意があることも合わせて伝え、今年末メキシコで開かれる同条約締約国会議(COP16)で各
国にさらなる取り組みを働きかけるという。1月中の中期目標提出は昨年末、コペンハーゲンで開かれた COP15 での合意事項。
(2010 年 1 月 18 日 朝日 Web)
[排水・ばい煙のデータ改ざんに罰則…環境省] 環境省は、工場が排水やばい煙のデータを改ざんした場合に罰則を科せるよ
う、大気汚染防止法と水質汚濁防止法の改正案を来月上旬にも国会に提出することを決めた。河川や大気汚染防止のためデー
タの記録は義務付けられているが、改ざんが相次いだため、罰則が必要と判断した。改ざんなどの不正は 2004 年以降、製鉄や
製紙、食品などの工場で 14 件が判明。公害防止協定に基づく自治体への報告などで、ばい煙中の窒素酸化物の濃度や排水中の
化学的酸素要求量(COD)の測定値を書き換えたり、基準値を上回らないように工場排水に川の水を混ぜたりしていた。両法
は、基準を超える汚染物質を含んだ排水やばい煙を出した工場に対する罰則を設けているが、データ改ざんは一部のケースを
除き罰則がない。企業や自治体の環境対策の関心が地球温暖化問題やごみ問題に移り、公害への危機感が薄れていると同省は
みており、汚染源となった工場に自治体が改善命令を出しやすくする規定も改正法に盛り込む。
(2010 年 1 月 18 日 読売 Web)
[全国初の路線電気バス、富山で試験運行へ] 北陸電力(富山市)は 18 日、二酸化炭素を排出しない電気バスを2月中旬から
富山市内で運行されているコミュニティ路線バスに試験導入すると発表した。CO2 排出量は、発電所などで出る分を換算して
もディーゼル車の3分の1になるという。日本バス協会(東京都)によると、電気エネルギーによる路線バスは全国初。急速
充電できるリチウムイオン電池を4台搭載し、フル充電すると 68 キロ走行でき、最高時速は 84 キロ。対象となる路線は、富
山地鉄が運行するコミュニティバス「まいどはや」の一部ルート(約7キロ)。運賃は 100 円。(2010 年 1 月 18 日 読売 Web)
[「25年後にヒマラヤ氷河消失」根拠なし? 英紙が報道] 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が 2007 年に出
した第4次評価報告書で、ヒマラヤの氷河が「このまま地球温暖化が続くと、2035 年までに消失する可能性が非常に高い」と
した記述について科学的根拠がなかったと、英紙サンデー・タイムズが 17 日付で報じた。同紙によると、報告書のこの記述は、
一般向け英科学誌「ニューサイエンティスト」が 1999 年に掲載したインドの科学者への電話インタビューが根拠だったが、こ
の科学者が「憶測だった」ことを認めたという。記事によると、この統括責任執筆者は、IPCC の作業部会でアジア編を担当し
たインド人研究者のムラリ・ラル博士。多数の論文をもとに作られていることから、人為影響による温暖化を強調した報告書
の骨格部分が覆ることにはならないが、博士の証言により、政治的中立性を疑う見方が強まるとみられる。
(2010 年1月 19 日 朝日 Web; 2010 年1月 22 日 朝日 Web;2010 年 1 月 26 日 朝日)
[高速道に太陽光発電パネル、年2200万円節約に] 中日本高速道路は 20 日、名古屋市名東区から緑区にかけて建設中の名
古屋環状2号線・高針―名古屋南間(12.7 キロ)に、高速道路では全国最大規模となる太陽光発電設備を設置すると発表した。
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掘割となっている道路上部のコンクリート製梁(はり)の上に、1.4 平方メートルの発電パネルを計 5.7 キロにわたって1万枚
並べる。年間発電量は、一般家庭約 400 戸分の年間使用量にあたる 200 万キロ・ワット時で、照明などに使われる。年間約 2200
万円の電気代の節約になり、二酸化炭素排出量では約 1000 トンの削減につながるという。総費用は、国からの補助金5億円を
含め 15 億円で、同区間が開通する 2010 年度末までに工事を終える。完成は今年 12 月の予定。(2010 年 1 月 21 日 読売 Web)
[和歌山・太地 毛髪から高濃度水銀] 「捕鯨の町」として知られる和歌山県太地町で、鯨肉を食べる住民の毛髪から日本人
平均の 10 倍を超える水銀が検出され、一部で世界保健機関(WHO)の安全基準を超えていることが分かった。北海道医療大
などが住民 50 人を調べた。鯨肉の水銀汚染は国内外で報告されており、長期間、食べ続けたことで、人体に蓄積された可能性
が高い。環境省も全町民を対象に健康への影響がないか、調査中だ。
(2010 年 1 月 22 日 朝日)
[「省エネ技術で世界リード」三菱総研・小宮山氏] 三菱総合研究所の小宮山宏理事長は 26 日、大阪市の帝国ホテル大阪で開
かれた読売国際経済懇話会(YIES)関西で講演し、「高効率の給湯器や燃料電池を量産できる技術を持つのは日本だけだ」と
述べ、環境への意識が高まる中、省エネ技術で世界をリードしていくべきだとの認識を示した。小宮山氏は地球温暖化問題へ
の日本の対応について、「製造業のエネルギー効率は高く、二酸化炭素の排出量を削減できる余地は少ない」としたうえで、
家庭やオフィス、輸送部門などで二酸化炭素の排出削減を進める必要があると指摘した。家庭については、家の窓を二重ガラ
スにして高断熱化したり、省エネ性能の高い家電製品に買い替えたりするなど、エネルギーの使用量を抑えた「エコハウス」
にするべきだと唱えた。「使えるものを買い替えるのはもったいないという人もいるが、浪費されるエネルギーの方がもった
いない」と、消費者側が意識を高める必要があると訴えた。
(2010 年 1 月 27 日 読売 Web)
[大規模事業、構想段階から環境アセス義務化へ] 大規模事業による環境への悪影響を低減・回避するため、環境省は 28 日、
新たに事業の構想段階から環境影響評価(アセスメント)を行う「戦略的環境アセスメント(SEA)」を義務づけることを決
めた。同日提出された同省中央環境審議会専門委員会の最終報告書を受けたもので、今国会に環境影響評価法改正案を提出す
る。現行法では、環境影響評価は、道路やダム建設など大規模事業の大枠決定後に行われる。評価結果が事業の見直しに反映
されないこともあったため、事業の構想段階で、規模や位置などの複数の計画案について評価する SEA を導入することを決め
た。SEA は、公共事業に加え、発電所などの民間事業も対象として義務化される。SEA は、欧州連合(EU)加盟 25 か国、ア
メリカ、カナダなどで導入されている。このほか改正案には、低周波など騒音被害が顕在化している風力発電施設も国の環境
影響評価の対象とし、さらに地方自治体が許認可権を持つ干潟などの公有水面の埋め立て事業に対しても、環境相が意見表明
する仕組みも盛り込む。これまで風力発電施設は一部の自治体で評価が行われているにとどまっていた。埋め立て事業は、地
球温暖化対策など全国的な視野の評価が不可欠と判断した。
(2010 年 1 月 28 日 読売 Web)
[中国のトキ生息環境整備、日本も協力] 国際保護鳥トキの中国国内での生息環境整備に日本が協力する日中共同事業が今年
4月に始まることになり、国際協力機構(JICA)と中国国家林業局が 29 日、北京で調印式を行った。日本側は5年間で4億
5000 万円を負担し、陝西省洋県などに分布する生息地でエコツーリズムや環境教育のモデル事業を進める。同事業は 2008 年
に中国側が提案。環境保護を売り物とする観光の振興などで農村の荒廃を防ぎ、トキ生息地の分散化や環境整備を狙う。農薬
使用を控えるなどして繁殖保護に協力する地元農民への支援も図るという。JICA によると、中国では 1981 年に同県でトキ7
羽の生息を確認後、人工繁殖などを進めて現在では計 1400 羽を超えるまでに回復している。 (2010 年 1 月 29 日 読売 Web)
[地球温暖化の鈍り、成層圏の水蒸気減少が影響?] 今世紀に入って地球の気温上昇が鈍り、横ばい傾向になっているのは、
上空の成層圏にある水蒸気の減少が関係しているとの分析を米海洋大気局(NOAA)のスーザン・ソロモン博士らのグループ
がまとめた。米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の 2007 年報告書は
地球温暖化により、今世紀末に気温は 20 世紀末に比べ 1.1~6.4 度上昇すると予測している。しかし、温室効果ガスの二酸化炭
素(CO2)は増え続けているのに気温上昇が横ばいなことから、一部の専門家は「地球温暖化は止まった」と IPCC の分析を疑
問視している。成層圏は地表に近い対流圏の上にある。水蒸気の量などは衛星観測により、広範囲のデータ分析が近年可能に
なった。水蒸気が減った理由は不明だが、気温の変化の仕組みを解明する手がかりになる可能性がある。研究グループによる
と、成層圏下部の水蒸気濃度は 2000 年ごろを境に、10%程度減っていた。温室効果ガスなどによる気温上昇の効果を 25%程
度抑え、本来なら気温が 0.14 度上がるところ、0.10 度にとどめたと分析した。80~90 年代で気温上昇が大きかったのも、水蒸
気量の多さと関係していた可能性があるという。
(2010 年 1 月 31 日 朝日)
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