光る宝石・・・モルフォチョウ

国立市立国立第七小学校
平成27年4月23日 NO.10(210)
国立七小のホームページで見て!
はじ
み
花ちゃん
「まあ、なんてきれいなチョウなの?わたし、初めて見たわ。」
オー君
「あ!これは、ひょっとして、モルフォチョウですね。」
し
そら
ひか
ほうせき
モンタ博士「さすがは、オー君、よく知ってるね。
『空とぶ光る宝石』といわれているんだ。」
にほん
オー君
「日本にはいないチョウなんだよね。」
花ちゃん
「モンタ博士、今日は、モルフォチョウについてのお 話 なんですね。」
はかせ
きょう
はなし
にほん
モンタ博士「そうだよ。日本にもカラスアゲハとかミヤマカラスアゲハなどがいるけどね、
あお
ひか
はなし
青く光るチョウのお 話 さ。」
オー君
ひか
てき
とり
「どうして光るかというと、それは、敵である鳥たちからにげるためだという
ことですね。」
とお
なん
ひか
ひか
モンタ博士「その通りだ。何のために光るかということはわかったけど、どうやって光る
かんが
おも
のかということをいっしょに 考 えてもらおうと思うんだ。」
かんたん
ひか
いろ
オー君
「そんなの簡単です。光る色をもっているからじゃないのですか。」
花ちゃん
「わたしもそう思うわ。 体 にきれいな色がついているからでしょ。」
おも
からだ
いろ
いろ
モンタ博士「ところがどっこい、それがちがうんだな。色がついているんじゃないんだ。」
オー君
いろ
「色がついてないって・・・、どういうこと?」
いろ
い
モンタ博士「色っていうのはね、2つあってね。うーん。かんたんに言うと、3月3日の
まつ
あか
みどり
しょくべに
いろ
ひな祭りひしもちの赤や 緑 ってあるだろう。あれは、 食 紅 という色、つま
し き そ しょく
りこれを、色素 色 …うーん。むずかしくなってしまったな。」
オー君
「うーん。むずかしくなってきたな。」
花ちゃん
「つまり、色ではなくても、色に見えるものがあるということなの。」
いろ
はね
ひょうめん
モンタ博士「うん、うん、そのとおり。モルフォチョウの羽の 表 面 にでこぼこがあり、そ
ひかり
はんしゃ
で
いろ
こうぞうしょく
れに 光 があたって反射して出る色。これを構造 色 というんだ。」
オー君
「うーん。むずかしくなってきたな。」
いろ
いろ
み
おな
花ちゃん 「つまり、CD のうらって、色がぬってなくても、7色に見えたりするのと同じ
ということですか。」
C D
モンタ博士「そのとおり。もっとわかり
い
やすく言えば・・・。
なに
れい
何かよい例はないかな・・・。」
オー君
たま
「うーん。あ!そうだ。シャボン玉
いろ
光
光
光
光
み
も7色に見えることがあるよ。」
くん
モンタ博士「そうだ。そのとおり。オー君、
だいせいかい
大正解。パチパチパチ。」
構造色って難しく説明すると・・・(光の干渉)
CD 断面の拡大図
モルフォチョウがなぜ光るのかという科学の秘密は、細い溝が規則的に並んだ鱗粉表面の微細構
造にあるといえる。光には波の性質があり、規則的に並んだ溝状の構造の表面で反射すると、角度
によっては波が重なり大波となる。そして、この時、光が強調されて独特な光を放つのである。こ
の現象を物理学的では、光の干渉という(もっと詳しく知りたい方は、高校生の物理の教科書・参
考書を見ればお分かりになるでしょう)
。
CD が虹の色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)に見えるのも、シャボン玉の表面に色がついてき
れいに見えるのも、表面にある細かな溝の干渉によるためである。