平成 28 年度 事業計画 ◆基本方針 当財団は、「旭川ものづくり総合支援センター」の中核機関として、旭川市工芸センター、旭川市 工業技術センター、旭川食品産業支援センターなどの構成機関、さらには北海道立総合研究機 構や北海道科学技術総合振興センターなどと連携し、地域の企業が行うものづくりの支援や新た な産業創出、地域の活性化に向けて取り組んでまいりました。 また、道北全域の産業支援機関として、稚内、留萌、名寄・士別、富良野の各圏域の行政や経 済団体、金融機関と連携して「道北地域ものづくり応援ネットワーク」の取組みで管内企業を支援 するとともに、旭川、稚内、北星、留萌の各信用金庫と連携した道北産業応援ファンドを組成し、起 業や新分野進出事業に対する出資を行うことなど、創業、新分野進出環境の醸成を図ることによっ て、より一層創業支援に注力しています。 一方、国内景気の動向については緩やかな回復基調にあると分析されているものの、地方の中 小企業を取り巻く経営環境は、原材料やエネルギーコストの高止まり、為替や株価の急激な変動 などのほか、TPPによる貿易自由化の影響予測の不透明感などから新たな投資に対しては減速 傾向にあるなど、依然として厳しい状況にあり、国が掲げる“「希望を生み出す強い経済」の実現” に対応した取り組みが求められています。 こうしたことを踏まえて、当財団の平成 28 年度事業にあっては、 (1) ものづくりや創業促進に向けた広域的な取組と支援体制の充実強化 (2) 企業の新分野・新事業進出に向けた機会創出の拡大 (3) 国内外へ向けた販路開拓・拡大への支援の強化 以上3点を踏まえ、これまで以上に道北地域が一丸となった支援体制と取組みを強化し、その 中心的な役割を果たしてまいります。 [実施事業] ●ものづくり支援事業 (1)事業概要 ア) 研究開発助成事業: 環境、健康・福祉、食品加工などのテーマで開発プランを公募し、 内容が優れ事業化の可能性が高いプランを選定し、資金の助成をはじめ、大学・公設試と のコーディネートや専門家派遣などの各種支援を行います。道北に主たる事業所を有する 中小企業等からプランを募集し、助成金を交付します。 (事業費 5,160 千円~助成総額 5,000 千円) イ) 道北ものづくり応援事業: 稚内、留萌、富良野、名寄・士別の4地域において、関係機関 (道、市、商工会議所、信用金)庫)で構成する地域連携会議の運営、情報交換を通じて、 旭川以外の道北地域の中小企業振興を図ります。 -1- また、道北 4 信金と連携して組成した LLP 道北産業応援ファンドにより、新たな資金支援 の仕組みを提供し、道北地域の創業及び新事業に取り組む企業等を支援します。 (事業費 236 千円) ウ) 販路拡大支援事業: 中小企業等の販路拡大を後押しするため、商品パッケージのブラッ シュアップをデザイナーなどを交えたプロジェクト形式で支援していくとともに、出口戦略とし て各支援企業の事業段階に合わせて、道内最大の展示会であるビジネス EXPO への出展、 首都圏で開催される総合的な展示会に出展を行い、道北地域の企業の製品及び技術のP Rと商談の促進を図ることで販路拡大を支援します。 (旭川市受託事業・北海道交付金事業 6,550 千円) エ) 参入促進支援事業(仮称): 地域の資源や技術の集積、ネットワークを生かしたものづく り企業のレベルアップを図るため、北海道の「参入促進支援事業」を活用し、公設試験研究 機関やノーステック財団等と連携しながら、企業の課題解決や技術系人材の育成及び受 注・取引拡大促進事業を実施します。 (北海道補助事業 8,750 千円) (2)事業費 [事業活動収支] 20,796千円(財源:委託料 3,560千円、補助金 9,000千円[うち地域づくり総合交付金 2,000千円]、一般財源 8,236千円) ●人材育成事業 (1)事業概要 ア) 人材育成助成事業: 自社技術者の研究機関への派遣研修や自社に講師を招聘する自 主研修などを行う道北地域の企業に対し、その経費の一部を助成し、支援を行います。 (事業費 507 千円~助成総額 500 千円) イ) ものづくり応援・人材育成事業: 旭川市からの受託事業として、旭川ものづくり総合支援 センターと連携し、機械金属、食品加工、情報通信など各業界の振興発展や業界連携を 図るために必要な知識とスキルの向上を支援する座学や実技指導などの研修を行います。 (旭川市受託事業 2,506 千円) (2)事業費 3,013千円(財源:委託料 2,506千円、一般財源 507千円) ●新産業創出支援事業 (1)事業概要 ア) 新ビジネス・新分野ものづくり創出推進事業: 旭川地域が優位性を持つ地域資源や技 術・ノウハウなどを生かした新産業の創出を図るため、専門家を交えたビジネスプラン検討 会議を設置し、プランの磨上げを通じた事業化推進を図ります。 -2- (旭川市受託事業 2,250 千円) (2)事業費 2,250千円(財源:委託料 2,250千円) ●経営指導・企業育成事業 (1)事業概要 ア) 起業家育成・創業支援事業: 旭川市をはじめ道北6市3町が策定し国の認定を受けた 「旭川・道北地域創業支援事業計画」に基づく、特定創業支援事業として、旭川商工会議 所や金融機関等と連携しながら、創業相談をはじめ、あさひかわ BizCafe を通年開催する ほか、道北地域をエリアとするビジネスプランコンテストや出張ビズカフェの開催など、起業 家を育成し、創業を希望する者を総合的に支援します。 (道北ビジネスプランコンテスト開催協議会受託事業・国補助事業 6,911 千円) イ) 補助金等申請サポート: 「ものづくり・商業・サービス革新補助金」や「北海道中小企業応 援ファンド」をはじめ、公的な補助金等に応募する際に、最適な支援メニューの選択から申 請書記載の支援、また事業完了時の手続きも含めて総合的に支援します。 (2)事業費 6,911千円(財源:委託料 700千円、補助金 3,358千円、負担金 818千円、 一般財源 2,035千円) ●広報事業 (1)事業概要 ア) 地域活性化フォーラム in 道北: 道北地域ものづくり応援ネットワーク事業の一環として、 道北各地域の活性化に資するセミナー・フォーラムを開催します。(年1地域開催) (事業費 325 千円) イ) 成果発表会: 当財団の支援実績や研究成果等を広く発信する機会として、旭川市産業 振興課、旭川市工芸センター、旭川市工業技術センター及び旭川食品産業支援センター と共同で成果発表会を開催します。 (事業費 383 千円) ウ) 一般広報事業: 当財団の知名度向上や取り組みを広く周知する機会として、FMりべ~ るやホームページ、メールマガジンを通じた広報活動を行うとともに、パンフレットの作成を 行います。 (事業費 295 千円) (2)事業費 1,003千円(財源:一般財源 1,003千円) -3- ●交流促進事業 (1)事業概要 ア) 旭川 ICT 協議会: 地域の ICT 化推進を図るため、「産・学・官」の垣根を越えた連携の場 を設け、具体的な取組と事業化に向けた検討を行う中で、地元 ICT 業界の活性化と技術レ ベルの向上を図ります。 (事業費 46 千円) イ) 旭川 SOHO 協議会: 地元での創業モデルとして、当財団が行う起業家育成・創業支援 事業との連動を中心としながら、SOHO 協議会が行う定例会などの取組にも参画し、小規 模事業者の活動を支援します。 (2)事業費 46千円(財源:一般財源 46 千円) ●施設賃貸事業 (1)事業概要 これまで、旭川ものづくり総合支援センターのワンストップ型の総合相談窓口機能の整備に加 え、創業初期の企業支援を目的としたシェアオフィスを設置し、段階的に支援機能の拠点化を 進めてまいりましたが、引き続き入居促進と施設利用率の向上を図るとともに、昨年 10 月に工業 技術センター内に開設したファブレスインキュベートルーム「co-gi」の運営も含めて、施設運用 の効率化と起業家育成・支援機能の強化を図ります。 (2)事業費 54,020千円(財源:施設賃貸収入 54,020千円) ●食クラスター推進事業 (1)事業概要 ア) 旭川地域食クラスター形成推進事業: 旭川地域のものづくり企業が持つノウハウを活用 した地域農畜産物の付加価値の向上や、新製品開発プロジェクトの技術的支援とブランデ ィングの強化、ご当地グルメの普及促進への支援、さらには、旭川市が進める健康に資す る機能性素材を活用した食品の開発や販路開拓・拡大支援などにより、旭川地域における 食クラスターの形成を進めます。 (事業費 1,200 千円) イ) ブランド化促進支援事業: 旭川市内の企業や農業生産法人と共同で実施する製品のブ ランド化等について、製品改良や新商品開発等を通じたブランド化の取り組みを支援しま す。 -4- (事業費 6,185 千円 うち継続事業分 1,185 千円、新規事業分 5,000 千円) ウ) 旭川食品産業支援センター運営事業: 同センターがこれまで進めてきた米粉や蕎麦、 大豆など地場産品を活用した製品開発、また細菌検査等の自主検査代行など支援を中心 としながら、食品加工協議会をはじめ道北地域の企業に対する製品開発や販路拡大に対 する支援を行います。 (※センター事業計画と事業予算は同センターの総会で決定) エ) 機能性食品等開発支援事業: 当財団、旭川医大、旭川食品産業支援センター、旭川機 能性食品等研究会議が連携し、道北地域における機能性食品等の開発に向けた相談窓 口の設置、独自の支援スキームの構築及び全体戦略づくりなどに取り組みます。 (※センター事業計画と事業予算は同センターの総会で決定) オ) 旭川食品加工協議会: 保存性や加工適性に優れた地場食材を活用した新たな製品開 発に向けたプロジェクトづくりや、流通チェーンと連携した販路開拓、各種イベントへの出展 や海外販路拡大に向けた取組みなどを引き続き進めます。 (※協議会事業計画と事業予算は同協議会の総会で決定) (2)事業費 7,385千円(負担金 804千円、補助金 5,981千円、一般財源 600千円) -5-
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