廃プラリサイクル情報

廃プラリサイクル情報
VoI.42
2014.6
発行:北海道農業用廃プラスチック適正処理対策協議会
(事務局:JA北海道中央会 農業振興部 農業企画課)
平成 25 年度廃プラ適正処理
協力員認定講習会の開催結果について
協議会活動報告
廃プラ適正処理協力員認定講習会の開催
JAや協議会構成団体に所属する職員などから、地域段階で適正処理に係る
啓発や普及活動への協力を得ることを目的に、必要な知識の習得を図るための講
習会を開催しました。
(1)日時・場所
:平成 26 年 2 月 20 日、札幌市北農ビル
(2)参加・認定数:
(3)開催内容
項
目
講
習
114 名参加
86 名認定(全員合格)
下表のとおり
内
容
講演者
道内の廃プラスチック
農業用廃プラスチック
適正処理の現状について
適正処理推進アドバイザー
髙畠
講
習
廃棄物の処理及び清掃に関する
法律について
北海道環境生活部
環境局
循環型社会推進課
主事
講
習
農業用廃プラスチックの
適正処理の動向と課題について
社団法人
宣雄氏
廃棄物管理G
石森
興己氏
日本施設園芸協会
園芸用プラスチック適正処理対策委員会
委員長
竹谷
裕之氏
(名古屋大学名誉教授)
情報提供
産業廃棄物の利活用について
有限会社
ブレーン&ビジネス
代表取締役
平野
陽子氏
※各発表者の講演概要は以下のとおりです。
1.北海道農業用廃プラスチック適正処理対策協議会
高畠アドバイザー
(1)北海道における廃プラスチックの処理方法は当協議会設立当初は埋め
立て、焼却が大半を占めていたが、現在はリサイクルが 8 割を超えてい
る。この背景として、再生処理施設が漸次整備され全量処理可能な体制
となっていることが大きい。
(2)再生率は大きく向上したが、排出者と回収者(おもにJA)および処
分業者それぞれ、廃プラリサイクルに対する要望が異なる。また、地域
により再生率が 50∼98%と大きく異なり、地域実態に合った方法が模索さ
れている。
(3)今後の課題として、排出者の資源価値活用の認識向上と、地域行政と
回収者(JA)との認識一致が求められている。
Ⅱ
北海道環境生活部
環境局
循環型社会推進課
石森主事
(1)優良産廃処理業者認定制度により認定された処理業者は遵法性や事業の
透明度が高いため、この認定業者を活用した適正処理を推進している。
(2)一般廃棄物と産業廃棄物との違い、産業廃棄物の種類と処理責任および産
業廃棄物の処理の流れ・処理委託の実務について要点の解説。
(3)排出業者に課せられる内容と罰則(法人においては 1 億円の罰金となる件
もある)が科される事項、および道内における不法投棄の事例紹介。
Ⅲ
日本施設園芸協会
竹谷委員長
(名古屋大学名誉教授)
(1)中国は世界一のプラスチックの生産・消費国であり、世界の 1/3 を占めて
いる。農業用プラスチックは 210 万トン使用されているが、質よりコストを
重視している。
(2)中国の農業用廃プラスチックの回収は、ハウス被覆フィルムのみでゴミ
回収屋が有価買取している。マルチは土泥が付着しているため、回収・処理
コストがかさむため回収されていない。
(3)韓国の農業用廃プラスチックは発生量 327 千㌧に対し、回収 232 千㌧で
あり、約 30%が流出・埋没・焼却となっている。マテリアルリサイクルが日
本の約倍となっており、サーマルリサイクルは少ない。
(4)全国各県の処理実態について、優良な事例および再生率が上がっていな
い事例についての紹介がなされた。
(5)廃棄物処理の法律について間違いやすい点を具体的な事例を用いての説
明や、廃プラ協力員認定試験問題についての解説がなされた。
Ⅳ
ブレーン&ビジネス
平野代表取締役
(1)リサイクル事業に取り組む場合、地域での産業廃棄物の発生動向や法
規制等をよく調べ、現状認識を厳しく事業コンセプトを明確に描くこと
が重要であり、使える支援制度の活用や信頼できる専門家との提携が重
要である。
(2)リサイクル製品の課題として、原料産廃の回収の難しさや整備投資の
過大化、既存品との競合、他リサイクル製品との競争激化があげられ
る。
(3)地域・域外連携、支援企業とのネットワークづくりが大切で、自社の
持っている資金・技術・原材料・人脈・販売ネット・物流機能を最大限
活用し、収益性を高めることが重要である。
認定試験実施風景
各団体等代表者に認定書の交付
農業用廃プラスチック適正処理対策協議会
平成 26年度定期総会終了する
去る 5 月 23 日(金)、北農ビル 11 階第A会議室において、平成 26 年度北海道農
業用廃プラスチック適正処理対策協議会の定期総会を開催しました。
総会では村上会長の挨拶の後、議事に入り、①議案第 1 号 平成 25 年度事業報告
並びに収支決算について、②議案第 2 号 平成 26 年度事業計画(案)並びに収支予
算(案)について、③議案第 3 号 平成 26 年度負担金の賦課並びに収支予算(案)
について、それぞれ報告・提案の通り承認されました。
また、議案第 4 号
役員改選については全役員が留任となり引き続き当協議会の
運営にあたることとなりました。
なお、平成 26 年度の事業計画並びに役員・構成団体については別表(平成 26 年
度協議会役員)のとおりです。引き続き、皆様のご協力をお願いいたします。
平成 26 年度の事業計画について
温暖化による異常気象など地球規模での環境破壊が危惧される状況の中、使用済
プラスチックの処理については、環境負荷の低減、資源の有効利用などの観点から、
廃棄物の発生を抑制し再生可能な資源として出来る限り利用することが必要です。
当協議会としても、行政と連携しながら引き続き、農業用廃プラスチック適正処
理方針に基づき、排出量抑制とリサイクル(再生)処理を基本とし、平成 30 年はリ
サイクル率 100%の目標達成に向けた事業を推進します。
1
基本事項
(1)北海道および市町村など行政の指導に基づき、生産者自らが適正処理する体
制を構築します。
(2)農業者・市町村・JA及び販売店など地域の関係者に対して、リサイクルを
基本とした適正処理の啓発を行い実践を促します。
(3)協議会やJAが中心となり、実情に即した回収・処理体制の整備を推進する
とともに、法令の遵守を指導します。
(4)生分解性フィルムなど代替資材の普及促進に向けた情報提供などにより、廃
プラスチックの排出量抑制に努めます。
2
廃プラ適正処理対策ブロック別研修会の開催
本年度は、日胆管内(苫小牧市)で開催することとし、北海道とも協議の上開
催時期や内容については作業部会で検討します。
3
廃プラ適正処理協力員認定講習会の開催
JAや協議会構成団体に所属する職員などを協力員に認定し、地域段階で適正
処理に係る啓発や普及活動への協力を得ることを目的に、必要な知識の習得を図
るための講習会を開催します。
認定した協力員には当協議会行事への参画を促すとともに、日常業務で農業者
に接する機会等を活用した啓発や普及を要請します。
(平成 27 年 2 月を予定、認定予定者
4
100 名)
(総合)振興局段階推進会議の開催
地域における適正処理状況・課題等の把握及び当協議会との情報交換などに
より、関係団体との連携強化を図るとともに、市町村協議会やJAによる組織
的な回収・処理とリサイクルの推進を図ります。
本年度は、上川管内での開催を予定しており、当該の総合振興局と連携して
進めます。
5
重点推進月間の設定によるリサイクルキャンペーンの実施
次により、適正処理の啓発を進めます。
(1)啓発用ポスター
A2 版 650 部を印刷・配布
(2)日本農業新聞に春・秋 2 回広告を掲載
6
情報の収集と提供
協議会HPによる情報提供を行います。
○登載予定の主な内容
・協議会の活動に関すること(統計資料などに含む)
・廃プラの適正処理に係る法令や手続きに関すること
7
廃プラ適正処理推進アドバイザーの取組
(1)重点地区(廃プラ適正処理対策ブロック別研修会と(総合)振興局段階推進会
議開催地域と、リサイクル促進モデル地区を 8 地区選定)に対する取組の強
化と指導を行います。
モデル地区での勉強会(先進地事例を参考にした分別と収集の実践)
(2)情報提供・講演
① ブロック別研修会での講演、
(総合)振興局段階推進会議・研修会等にお
いて取組成果と情報提供を行います。
① 地域情報を把握し、HPを活用した情報提供を行います。
平 成 26 年 度 収 支 予 算 (案 )
自
平成 26 年 4 月 1 日
至
平成 27 年 3 月 31 日
収入総額
2,671,000 円
支出総額
2,671,000 円
(単位:円)
<収入の部>
科
25 年度予算額
26 年度予算額
①
②
増
減
目
摘
要
②−①
ホクレン農業協同組合連合会
北海道農業資材商業会
農業用フィルムサイクル促進協会北海道支部
負担金
1,630,000
1,630,000
0
全国農業資材商業会北海道支部
北海道農業用ポリエチレンフィルム懇話会
農薬工業会北海道支部
北海道農業用フィルム加工組合
JA 北海道中央会
補助金
800,000
0
助成金
300,000
300,000
雑収入
293
420
127
繰越金
654,707
740,580
85,873
3,385,000
2,671,000
△714,000
計
△800,000 北海道
0 日本施設園芸協会
預金利息
(単位:円)
<支出の部>
科
25 年度予算額
26 年度予算額
①
②
増
減
目
摘
要
②−①
総会、作業部会
協議会開催費
30,000
30,000
30,000
0
ブロック別研修会開催
360,000
推進会議開催
80,000
回収促進費
2,225,000
1,870,000
△355,000
リサイクルキャンペーン実施
864,000
認定講習会開催
550,000
その他
16,000
リサイクルモデル促進地区調査費
調査指導費
1,000,000
700,000
700,000
△300,000
団体事務費等
事務局費
合
計
130,000
71,000
△59,000
3,385,000
2,671,000
△714,000
71,000
北海道農業用廃プラスチック適正処理対策協議会
構 成 員 名 簿
<委
員>
所
( 平 成 26 年 5 月 23 日 現 在 )
属
北海道農業協同組合中央会
北海道農業資材商業会
ホクレン農業協同組合連合会
役
職
常務理事
会
長
施設資材部長
氏
名
備
考
村 上
光 男
会
長
庄 原
正 樹
副会長
加 藤
正 芳
監
北海道果樹協会
会
長
林
宏 明
北海道花き生産連合会
会
長
横 井
弘 一
北海道市長会
事務局長
横 山
直 満
北海道町村会
事務局長
山 内
康 弘
技術支援担当局長
木 村
秀 雄
北海道農政部 生産振興局
北海道環境生活部
環境局
局
長
築地原 康 志
農業用フィルムリサイクル促進協会北海道支
支部長
神 藤
浩 司
全国農業資材商業会北海道支部
支部長
林
北海道農業用ポリエチレンフィルム懇話会
会
長
阿 部
一 雄
農薬工業会北海道支部
支部長
日 詰
圭
事務局長
明 石
秀 一
部
北海道農業用フィルム加工組合
雄一郎
事