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第1節
三沢市の概要
(1) 地形・位置
三沢市は、本州の北端である青森県の東南部に位置し、東は太平洋を臨み、
西は小川原湖を隔て東北町、南は六戸町、おいらせ町、北は六ヶ所村に接して
います。
また、通称三沢台地といわれ、海岸段丘上に発達した自然豊かなまちです。
方
位
経 度 ・ 緯 度
広 ぼ う
海
抜
東西11㎞
最 高
最 低
最
東
東経 141°25′
最
西
東経 141°18′
最
南
北緯
40°40′
最
北
北緯
40°53′
市 役 所 の 位 置 三沢市桜町1丁目1番38号
※
南北25㎞
0m
面
積
119.97㎞2
東経141°22′8″ 北緯40°40′59″
広ぼう:幅と長さや広がり(面積)のことです。
-1-
57m
(2) 気
象
冬は、北国でありながら降雪量が少ないことと、北西から吹く季節風のた
め晴天の日が多いことが特徴であります。
春から夏にかけて吹く偏東風(ヤマセ)の影響で海岸地帯は冷気と濃霧に
おおわれることがあります。また、当地方は梅雨の不快さはあまり感じられ
ないものの梅雨明けが遅く、夏の暑い期間が短いのが特徴と言えます。
三
沢
市
の
気
温
単位:℃
1月
2月
-1.2 -0.9
平 均
最高極
最低極
3月
2.9
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月
6.3 13.2 15.4 18.7 23.3 18.8 13.1
7.6
1.7
7.6 10.2 15.7 20.6 25.7 29.4 32.8 35.9 32.3 23.7 20.8 10.7
-9.3 -12.1 -5.2 -1.2
2.5
7.6 13.3 15.9
9.7
3.7 -1.7 -4.4
=資料:平成 17 年気象庁月別データ=
(3) 人
口
少子・高齢化が進む中で当市の人口も過去 5 年間の実績から減少傾向にあり、
逆に世帯数は増加するなど核家族化が進んでおります。人口増減の要因として
自然的異動(出生・死亡)では増加し、社会的異動(転入・転出)では転出が
自然的異動の増加を上回っており、人口減少の最大要因と考えられます。
=資料:住民基本台帳登録人口(市民課)=
-2-
(4) 産
業
本市の産業別従業者数は、平成 16 年度現在で「第 1 次産業」が 183 人(1.3%)
、
「第 2 次産業」が 3,320 人(23.3%)、「第 3 次産業」が 10,762 人(75.4%)とな
っており、従業者数全体は平成 8 年度の 17,172 人に対し、平成 17 年度では 14,271
人と約 10 年間で 2,900 人程度減少しています。なお、各産業の割合の変動は小
さく、おおむね横ばいの推移となっています。
また、本市の主な農作物としては、全国有数の生産を誇る「ごぼう」をはじめ、
「ながいも」
「だいこん」
「にんじん」などがあり、水揚げの多い水産物としては、
「するめいか」「ほっき貝」「さけ」「ひらめ」などがあげられます。
産業分類別従業者数の推移
H8
H11
H13
H16
0%
20%
40%
第 1 次産業
60%
第 2 次産業
80%
100%
第 3 次産業
H8
H11
H13
H16
0
2,500
5,000
第1次産業
7,500
10,000 12,500
第2次産業
15,000 17,500
第3次産業
20,000
(人)
総務省統計局事業所・企業統計調査
-3-
第2節
計画策定の背景
(1)策定の背景
21 世紀を展望したまちづくりを推進するうえで、環境問題を避けて通ることは
できません。
近年、従来の都市・生活型の公害対策に加え、生活排水による河川の水質汚濁、
ゴミの排出量増大に伴う廃棄物処理問題、フロン排出によるオゾン層の破壊や地
球温暖化など、地球規模での環境問題が大きく取り上げられるようになってきま
した。市民・事業者一人ひとりが加害者であり被害者でもあるという、複雑に絡
み合った現状を認識することが重要になってきています。
また、より豊かな生活環境の実現に向けて、身近な自然とのふれあいや快適環
境の創造を求める市民のニーズも高まってきております。
三沢市では平成 11 年 11 月に三沢市環境基本条例を施行し、環境対策を推進し
て参りましたが、新たに平成 20 年度を初年度とする「三沢市総合振興計画」との
整合性を図りながら、市民とともに緑豊かな自然環境を保全していくために、当
市の環境施策の基本方針となる環境基本計画を策定するものであります。
(2)策定の趣旨
三沢市民は、洋々たる大海原と緑豊かな美しい大地、清らかな水、澄みわたる青
空など、豊かな自然の恩恵のもとで、先人の築き上げた歴史・文化遺産を受け継
いできました。このような優れた環境は、市民の共有の財産であるとともに、心
のふるさとであり、適正な配慮をもって護り、活かしていく必要があります。
また、環境は、生態系が微妙な均衡を保つことによって成り立っているという
認識に立って、環境を健全で恵み豊かなものとして維持し、市民が健康で安全か
つ文化的な生活を享受できる良好な環境を保全していくことが重要であります。
しかし、現状では環境への配慮を欠いた物質的な豊かさや利便性の追及によっ
て、環境の汚染や自然の破壊は、地域的なものから地球的規模へと拡大し、この
まま推移すれば、人類の生存基盤さえ脅かされることにもなりかねません。
今こそ私たちは、あらゆる活動において環境に配慮して行動することを決意し、
自然と調和しながら未来を拓いていくために、良好な環境を保全して参ります。
-4-
第1節
1
三沢市が目指す環境の将来像
三沢市の環境目標
良好な環境を保全・創造していくうえで、新たな認識のも
とに先人たちが守り育ててきた緑豊かな自然環境や歴史、文
化、人と自然が共生できる快適な市民生活を将来に引き継ぐ
ことは、現代を生きる我々の責務であり、市民・事業者及び
市がお互いに協働して未来に向けて、環境施策を総合的に推
進していかなければなりません。
このような考えから、三沢市の望ましい環境像を次のよう
に設定します。
三沢市がめざす環境像として
-5-
第2節
計画の基本目標・期間・体制
(1)基 本 目 標
三沢市環境基本計画の基本目標を次のように定めて、その実現を図ります。
環境問題について当市が取り組む個別の事業・計画における市の役割、自主的
に取り組む市民及び事業者の役割の基本的な考えを示すものであります。
市民・事業者・市の協働により三沢市の望ましい環境を構築するために、次の
4点を基本目標として掲げます。
Ⅰ.生活環境の保全
大気、水環境を保全し、騒音・振動、悪臭などを軽減させ、市民の健康保持及び
生活環境の保全に努めます。
Ⅱ.快適環境の保全
環境に配慮したまちづくりをすすめ、美しい都市景観の保全と創造に努めます。
Ⅲ.自然環境の保全
自然が人々にもたらす心の安らぎなど、様々な恩恵を将来にわたり良好な状態で
継承できるよう自然環境の保全に努めます。
Ⅳ.地球環境の保全
地球環境保全のため、環境教育の普及啓発を図り「大量生産、大量消費、大量
廃棄」の社会スタイルから循環型社会の実現に向けた取り組みを進めます。
(2)期
間
平成 20 年度から平成 29 年度までの 10 年間とし、社会情勢の変化等を踏まえ、
必要に応じて見直しを行います。
計
年度
計
画
期
間
目
20 年度
21
22
23
画
24
期
25
間
26
27
28
29
計
画
目
標
標
-6-
(3)推
環
進
境
基
体
制
本
計
画
(国)
環
境
基
本
法
(国)
循環型社会形成推進基本法
青
森
県
環
境
計
画
青森県環境の保全及び創造に関する基本条例
三沢市環境基本条例
三沢市総合振興計画
望ましい環境像の実現
施
策
の
展
開
【個別計画】
生活環境
➪
三沢市一般廃棄物処理基本計画(平成 19 年 3 月策定)
快適環境
➪
三沢市都市計画マスタープラン(平成 10 年 7 月策定)
三沢飛行場等まちづくり計画(平成 13 年 3 月策定)
自然環境
➪
三沢市緑のマスタープラン(平成 6 年 3 月策定)
地球環境
➪
三沢市地域省エネルギービジョン(平成 16 年 2 月策定)
-7-
~環境一口メモ~
=平成 19 年 3 月作成の三沢市一般廃棄物処理基本計画より抜粋=
【ごみ減量目標】
~ 数
値
目
標 ~
数値目標1 :市民 1 人 1 日あたりのごみ排出量(資源物除く)を現在の 754g から平成 21
年度までに 600g 以下に削減します。
数値目標2 :資源化率を現在の 9.3%から平成 21 年度までに 11.3%以上に引き上げます。
数値目標3 :最終処分量を現在の 3,380t から平成 21 年度までに 3,340t 以下に減らします。
実績及び将来推計値と目標値との比較
内 容
市民 1 人 1 日
あたりの排出量
H15 年度
実 績
(三沢市行政改
革大綱基準値)
H17 年度
実 績
747
754
(g/人・日)
総排出量
(資源物を除く)
(t)
18,406
17,789
短期目標年度
(平成 21 年度)
推計値
目
長期目標年度
(平成 28 年度)
標
推計値
目標
719
600
683
600
(-4.6%)
(-20.4%)
(-9.4%)
(-20.4%)
16,794
14,720
15,309
14,720
(-5.6%)
(-17.3%)
(-13.9%)
(-17.3%)
資源化率
(%)
最終処分量
10.3
9.3
9.5
11.3
10.5
11.3
4,027
3,380
3,146
3,340
2,867
3,340
(-6.9%)
(-1.2%)
(-15.2%)
(-1.2%)
(t)
※()内の数値は平成17年度実績と比較した際の割合を示す。
【参 考】
ごみ排出量の削減目標実現に向けて、ごみの重さを身近なもので例示すると以下のとおりです。
●スーパーのレジ袋(LL)約 10g/枚
●シャンプーの容器
●ご飯の食べ残し(茶碗半分)約 75g
●ペットボトル(500ml)3 本
-8-
約 60g/個
約 90g
第1節
―
生活環境の現状と課題
生活環境の保全
―
1. 大気汚染の防止
青森県が三沢市に設置した大気常時監視装置の測定結果(測定局:岡三沢町内
会館、測定項目:二酸化窒素、浮遊粒子状物質)によると、すべて環境基準値を
達成しています。今後とも、大気汚染の悪化につながらないよう工場・事業場、
自動車の排出ガス等の監視調査を行い、対策に努める必要があります。
■大気汚染常時監視測定結果
=資料提供:青森県環境白書=
二酸化窒素(ppm)
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
浮遊粒子状物質(㎎/㎥)
0.018
0.016
0.017
0.016
0.053
0.053
0.057
0.041
・二酸化窒素:1 時間値の1日平均値が 0.04ppm から 0.06ppm までのゾーン内又はそれ以下
・浮遊粒子状物質:1 時間値の1日平均値が 0.10 ㎎/㎥以下であり、1 時間値が0.20㎎/㎥以下
※ ppm :濃度を表す単位 → 1ppm とは、空気 1 ㎥に物質が 1 ㎤含まれること
㎎/㎥:濃度を表す単位 → 1 ㎎/㎥とは、空気 1 ㎥に物質が 1 ㎎含まれること
2. 水質汚濁の防止
(1) 河川等水質
河川汚濁の主な要因としては、家庭や事業所からの排水があり、この水質汚
濁による健康や生活環境への影響の状況を把握するため、市内に流れる河川の
うち、古間木川、三沢川、三川目川、細谷川の水質調査を実施しています。
調査をした河川すべてにおいて、有機物による汚濁の指標となるBOD(生
物化学的酸素要求量)が、高い数値でありました。今後下水道整備事業及び合
併浄化槽の普及等を推進する必要があります。調査で基準値を超えた原因とし
て生活排水等の河川への流入が原因と思われます。今後とも良好な水質の維持、
保全を図るため生活排水の汚濁低減のため現場の確認や原因の究明などの調
査を行なうなど、市民意識の啓発活動をより推進する必要があります。
■BOD調査結果(調査地点の最高値) 単位:㎎/ℓ
古間木川
平成14年度
4.6
平成15年度
5.2
平成16年度
3.5
平成17年度
4.8
平成18年度
4.0
調査地点
(2箇所)
BOD 基準値 (B 類型) 3 ㎎/ℓ
=資料提供:生活環境課公共用水域汚濁調査=
三沢川
13.3
5.1
3.9
6.2
12.0
(4箇所)
三川目川
1.0
1.2
2.8
1.2
4.8
(2箇所)
細谷川
1.3
0.9
1.5
2.8
4.0
(1箇所)
・三沢川、三川目川、細谷川には環境基準は設定されていない。
※生活環境の保全に関する環境基準(河川=環境基本法)
・年 2 回調査
参考:家庭で使った油 100mℓ(コップ 1 杯分)を捨てただけで、魚が棲めるきれいな水にするために、
20,000ℓ(浴槽 100 杯分)の水が必要となります。
(魚が棲める水質 BOD5㎎/ℓ以下)
-9-
(2) 生活排水
当市の公共下水道の普及率(行政区域内人口に対する処理可能な人口)は、平
成18年度において44.4%となっております。水環境の保全及び都市環境の
改善、公衆衛生の向上のため、今後とも下水道整備をすすめ、更なる普及率の向
上に努めて行く必要があります。
また、農業用集落排水施設の整備や合併処理浄化槽の普及による排水の適正処
理を進める必要があります。
■下水道整備状況(平成18年度末現在)
総 延 長
128.2㎞
普 及 率
44.4%
水洗化率
79.6%(処理可能な人口のうち実際処理している人口)
・水洗化人口
15,295人
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
総延長(km)
105.7
107.4
115.5
123.7
128.2
普及率(%)
36.6
39.1
40.5
42.6
44.4
=資料提供:下水道課成果報告書=
■農業集落排水整備状況(平成18年度末現在)
西部地区
汚水管計画延長
14.7km
汚水管整備延長
14.7km
整備率
100%
水洗化人口
629人
東部地区
汚水管計画延長
汚水管整備延長
整備率
水洗化人口
34.9km
31.1km
88.9%
582人
■合併処理浄化槽設置状況(平成19年 1 月末現在)
設 置 数 919基
処理人口 11,677人
(3)地下水(井戸水)
地下水の汚染状況把握と早期発見を目的として、市内5箇所(施設)で地下水
調査を実施しております。水質汚濁の要因として生活排水等の地下浸透が考えら
れることから、今後とも調査を継続し監視活動を行う必要があります。
(調査地点)市役所、古間木小学校、上久保小学校、木崎野小学校、堀口中学校
(調査項目)硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
レン、1,1,1-トリクロロエタン、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモク
ロロメタン、ブロモホルム、総トリハロメタン
- 10 -
3.騒音、振動の防止
(1)騒 音
当市における騒音・振動の主な要因は、三沢基地の運用に伴う航空機の飛行訓
練や対地射爆撃場での諸訓練によるものが多く、長年に渡り、市民生活に身体的、
精神的な影響を及ぼしております。
また、自動車騒音や事業場、建設作業等によるものについては、青森県条例に
基づき監視に努めているところですが、生活様式の変化などにより発生原因も多
様化してきております。
■自動車騒音
自動車騒音については、青森県が実施している自動車騒音常時監視結果(主要
地方道三沢十和田線:平畑一丁目)によると、平成13年度は基準値超過となっ
ておりましたが、平成15年度以降は評価方法が変更となったことにより超過は
見られておりません。(18 年度は主要地方道三沢七戸線を調査)
・自動車騒音調査結果
昼間
単位:㏈
夜間
平成13年度
71
66
平成14年度
70
65
*基準値
70㏈
65㏈
平成15年度
平成16年度
平成17年度
70
71
69
66
65
64
平成18年度
*基準値
68
75㏈
59
70㏈
=資料提供:青森県環境白書=
■航空機騒音
航空機騒音については、毎年多くの苦情が寄せられており、近年では米軍によ
る曲技飛行訓練等の増加に伴い苦情件数も増加傾向となっております。
また「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」に基づく第一種区域
(75WECPNL 以上の区域)には、全世帯のおよそ4割が居住しており、住宅防音工
事や移転補償等の対策により、騒音の軽減は図られつつあるものの、航空機騒音
に係る環境基準の達成には至っていないのが現状であります。
このような実状を踏まえ、今後においても、快適な市民生活の向上のため、基
地周辺対策の充実に努めるとともに、航空機騒音の軽減に向け関係機関に対し継
続して要望を行う必要があります。
・航空機騒音苦情件数
平成14年度
平成15年度
117
144
平成16年度
133
平成17年度
285
単位:件
平成18年度
334
=資料提供:基地渉外課受付件数調べ=
- 11 -
4. 悪臭の防止
(1)悪 臭
当市には大規模事業所があり、事業活動や農業活動に関する悪臭の苦情が寄せ
られております。
大規模事業所に対しては、公害防止協定を締結し監視調査を実施していますが、
今後も継続して調査を行う必要があります。
また、生活排水、野焼き、家畜排泄物等の悪臭に関する問題が発生しており、
原因者の究明と発生源の抑止のための活動に努める必要があります。
■業種別苦情処理件数
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
農業関係
4
0
3
4
0
(悪臭発生原因者)
個人
卸・小売業
2
1
3
0
1
0
3
0
1
0
建設業
1
1
1
0
0
製造業
1
0
1
0
0
単位:件
計
9
4
6
7
1
=資料提供:生活環境課公害苦情件数調べ=
5. 土壌環境の保全
(1)不法投棄による土壌汚染対策
不法投棄された廃棄物等から有害物質が溶け出し、その土壌汚染の地下水を飲
用することにより人の健康に影響をおよぼすおそれがあることから、今後とも調
査・監視活動を継続して行う必要があります。
6.公害苦情の適正処理
公害苦情などへの迅速・適切な対応と発生源に対する適正な処理及び指導の強
化が必要であります。
■公害苦情処理件数
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
騒音・振動
1
1
1
0
1
大気汚染
3
1
11
14
4
悪臭
9
4
6
7
1
水質汚濁
0
2
3
4
3
その他
9
10
2
2
2
単位:件
計
22
18
23
27
11
=資料提供:生活環境課公害苦情件数調べ=
- 12 -
~環境一口メモ~
★ 環境基準
人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ましい
基準として、大気、水、土壌、騒音などの基準を保つことを目標に、施策
を実施していくための目標を定めたもの。
典型 7 公害
1.大気汚染(大気汚染防止法・昭和 43 年法律第 97 号)
・固定発生源(工場や事業場)から排出又は飛散する大気汚染物質について、物質の
種類ごと、施設の種類・規模ごとに排出基準等が定められており、大気汚染物質
の排出者等はこの基準を遵守し、人の健康に係る被害が生じた場合における事業
者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的
2.騒音(騒音規制法・昭和 43 年法律第 98 号)
・工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴って発生する相当範囲に
わたる騒音について必要な規制を行うとともに、自動車騒音に係る許容限度を
定めること等により生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的
3.水質汚濁(水質汚濁防止法・昭和 45 年法律第 138 号)
・工場及び事業場から公共用水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の
浸透を規制するとともに、生活排水対策の実施を推進すること等によって、公共
用水域及び地下水の水質の汚濁の防止を図り、もって国民の健康を保護するとと
もに生活環境を保全し、並びに工場及び事業場からの排出される汚水及び廃液に
関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任につ
いて定めることにより、被害者の保護を図ることを目的
4.悪臭(悪臭防止法・昭和 46 年法律第 91 号)
・規制地域内の工場・事業所の事業活動に伴って発生する悪臭について必要な規制
を行うこと等により生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的
5.振動(振動規制法・昭和 51 年法律第 64 号)
・工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴って発生する相当範囲に
わたる振動について必要な規制を行うとともに、道路交通振動に係る要請限度
を定めること等により生活環境を保全し国民の健康の保護に資することを目的
6.土壌汚染(土壌汚染対策法・平成 14 年法律第 53 号)
・土壌汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康被害の防止
に関する措置を定めること等により、土壌汚染対策の実施を図り、もって国民
の健康を保護することを目的
7.地盤沈下(平成 17 年 6 月環境省 監視ガイドライン)
・地盤沈下の状況や原因を究明するため必要な「監視の在り方についての基本的な
考え方」のうち、水準測量や地下水位観測等における技術的な指針及び監視方法
等の適切な水準を示すもの
- 13 -
第2節
―
快適環境の現状と課題
快適環境の保全
―
1.良好な景観の形成
(1)土地利用
地目別利用状況は、平成18年で田が21.85K ㎡
多く、次いで畑20.66K ㎡
35K ㎡
6%)、山林15.06K ㎡
用途地域内の土地利用状況は、住宅379.09ha、商業用地50.34h
a、工業用地29.68ha、公園、緑地18.54haとなっています。
今後は、開発については自然環境や街並との調和を保つことが重要であり、秩
序ある土地利用を推進する必要があります。
■地目別土地利用状況の推移
田
畑
平成 9 年
22.70
21.24
平成 12 年
22.63
21.08
平成15年
22.53
20.98
平成18年
21.85
20.66
(18.2%) (17.2%)
宅地
12.59
12.80
12.91
13.21
(11.00%)
池沼
0.01
0.01
0.01
0.01
(0.01%)
山林
15.94
15.87
15.35
15.06
(12.6%)
原野
8.07
8.04
8.01
8.03
(6.7%)
単位:K ㎡
雑種地 その他
16.63
22.79
16.63
22.91
16.18
24.00
16.35
24.80
(13.6%) (20.7%)
=資料提供:三沢市税務課土地概要調書=
■用途地域土地利用状況
可住地
田
畑
山林
住宅
未利用住宅
商業用地
その他の空地
小計
非可住地
商業用地
工業用地
道路
道路以外の交通用地
公園・緑地
河川湖沼等
公
官公庁
共
教育
・
福祉
公
医療
益
その他
施
小計
設
神社仏閣
その他の自然
小計
合計
単位:ha
(2) 景 観
本市の景観は、大きく自然景観(太平
洋、小川原湖、河川、森林など)、田園景
観(牧場、畑、田)、農村集落景観、市街
地景観、飛行場などに分けられます。
アンケート調査結果においても、都市景
観の美しさやまちの美しさ(ごみが散乱し
ていない)に対する不満が多く、今後は全
市的な景観形成について検討するととも
に、道路沿道への花いっぱい運動や街路
樹による道路景観の整備を充実していく
必要があります。
2.49
96.77
48.14
379.09
48.67
0.02
4.23
579.41
50.34
29.68
109.82
3.80
18.54
0.36
2.67
12.99
2.93
3.26
7.77
29.62
2.60
21.59
266.35
845.76ha
=資料提供:平成14年三沢市都市計画基礎調査=
- 14 -
2.都市環境の保全
(1)公 園
当市の公園数は、64箇所、総面積は156.78haで、市民一人当たりの
都市公園面積は25.74㎡となっており、国(9.1㎡)、県(14.45㎡)
平均を大きく上回っております。
公園は、安らぎと潤いのある都市環境を維持する上で必要なだけでなく、市民
にレクリエーションや憩いの場を提供するとともに、防災上も重要な役割を担う
ことから、今後とも現有施設においては、良好な環境の維持、保全を図り、今後
新たに形成される地域等においても良好な環境を確保する必要があります。
■公園設置状況
項目
都 市 公 園
一 般 公 園
農 村 公 園
計
面積(ha)
111.3
42.6
2.8
156.7
箇 所
28
26
10
64
=資料提供:三沢市都市計画=
(2)道 路
当市の道路交通網は、近隣市町村を結ぶ幹線道路として国道が1路線、県道が
5路線あるほか、生活道路として市道が342.7km整備されております。
今後においては、主要都市や高速体系に配慮した道路網の整備を行うと共に、
都市景観保全のため必要に応じて緑化を推進する必要があります。
■道路整備の推移
平成11年度
平成13年度
平成15年度
平成17年度
平成18年度
延長(km)
326.3
326.9
334.4
339.8
342.7
舗装率(%)
75.5
76.0
76.6
78.3
79.3
=資料提供:三沢市道路台帳=
(3)上水道
安全で良質な水道水の安定供給のための水源の確保と、施設の適正な維持・管
理を行うとともに、周辺環境の保全に努める必要があります。
■年間水道使用量の推移
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
全使用量(千㎥)
家庭用(千㎥)
給水人口(人)
1人 1 日平均給水量(ℓ)
4,666
4,521
4,571
4,489
4,366
3,501
3,436
3,470
3,407
3,338
45,147
45,301
45,155
44,836
44,730
344
331
337
333
324
=資料提供:水道事業会計決算書業務量=
- 15 -
第3節
―
自然環境の現状と課題
自然環境の保全
―
1.野生動植物の保全
(1)動植物
当市の北東部、小川原湖と太平洋との間に位置する仏沼地区には、国際自然保
護連合レッドリスト掲載種のオオセッカ、コジュリン、シマクイナなどやゴマシ
ジミなど多種多様な野生動植物が生息・繁殖しています。中でも、日本と中国の
限られた地域だけにしか見られないオオセッカについては世界最大の繁殖地と
いわれており、また、国の天然記念物のマガン、ヒシクイなど多くの渡り鳥の中
継地となっております。
仏沼は、平成17年9月に国指定仏沼鳥獣保護区仏沼特別保護地区に指定され、
さらに同年11月には国際的に重要な湿地としてラムサール条約登録簿に掲載
されたことにより、今後一層の自然環境の保全に努める必要があります。
●
●
仏沼地区・三沢市民の森・小田内沼地区で確認された環境保全種群表
近年、見られなくなった植物・帰化植物表 資料編:P70参照
資料編:P70参照
2.緑、水辺、農地の保全
(1)緑
市民アンケートによると当市の環境に対する満足度で、「緑が豊か」という回
答が上位となっており、公共施設や民有施設の緑地の啓発を行う必要があります。
●
資料編:P67参照
(6)の環境項目別③自然環境
(2)水辺
市民の森総合運動公園内にある小田内沼は周辺からの湧水が流れ込み、自然豊
かな名水として県の「私たちの名水」に指定されております。今後とも周辺環境
を守り、在来種の生態系を維持するため、外来種対策を行うなど、小田内沼の名
水を保全していく必要があります。
● 小田内沼水生生物調査表 資料編:P70参照
(3)農地
当市の土地利用から見ると、農地が第1位を占めておりますが、農産物の輸入
自由化や食の多様化、後継者不足等の影響に伴い農地が遊休地化・放棄され、年々
減少傾向にあります。
専業農家数は、約25年で90戸(32.2%)、経営面積は1,355ha
(35.1%)それぞれ減少してきており、今後農地は住宅地と混在することが
予想されることから、農地の確保を進めるために、環境に配慮した農業の推進を
図る必要があります。
■農家数と経営面積の推移
昭和 55 年
昭和 60 年
平成 2年
平成 7年
平成 12 年
平成 17 年
農家数(戸数)
1,769
1,730
1,451
1,305
1,089
697
専業(戸数)
279
265
229
195
258
189
兼業(戸数)
1,490
1,465
1,222
1,110
831
508
経営面積(ha)
3,858
3,995
3,571
3,051
3,299
2,503
=資料提供:青森県農林業センサス=
- 16 -
3.人と自然とのふれあい
小川原湖畔周辺には豊かな自然が残され、多種多様な生態系を構成しておりま
す。市民及び中学生アンケートの結果でも、将来にわたって残したい環境や大切
にしたい場所として、小川原湖・太平洋海岸・仏沼が上位を占めており、県や関
係市町村と連携し自然景観の維持、保全に努め、人と自然がふれあう場を確保す
る必要があります。また、太平洋海岸の景観保全や生活環境向上のため緑化対策
等を推進する必要があります。
■小川原湖水浴場水質調査結果
湖 水 浴 場
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
ふん便性大腸菌群数
(個/100mℓ)
透明度(m)
油膜の有無
COD(㎎/ℓ)
O-157
判 定
‹2
‹2
11
5
‹2
›1
›1
›1
›1
›1
なし
なし
なし
なし
なし
3.5
3.7
4.8
3.8
3.5
不検出
不検出
不検出
不検出
不検出
水質B
水質B
水質B
水質B
水質B
=資料提供:青森県環境白書=
■三沢ビードルビーチ水質調査結果
ビードルビーチ
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
ふん便性大腸菌群数
(個/100mℓ)
透明度(m)
油膜の有無
COD(㎎/ℓ)
O-157
判 定
‹2
‹2
‹2
‹2
‹2
›1
›1
›1
›1
›1
なし
なし
なし
なし
なし
1.7
1.8
2.0
1.9
1.4
不検出
不検出
不検出
不検出
不検出
水質AA
水質AA
水質AA
水質AA
水質AA
=資料提供:青森県環境白書=
★水浴場水質判定基準
水質AA
適
水質A
ふん便性大腸菌群数
油膜の有無
不検出
(検出限界
2 個/100mℓ)
100 個/100mℓ以下
油膜が認められ
ない
2mg/ℓ以下
油膜が認められ
ない
常時は油膜が認
められない
常時は油膜が認
められない
常時油膜が認め
られる
2mg/ℓ以下
水質B
400 個/100mℓ以下
水質C
1,000 個/100mℓ以
下
1,000 個/100mℓを
超えるもの
可
不
適
COD
(湖沼は 3mg/ℓ以下)
(湖沼は 3mg/ℓ以下)
5mg/ℓ以下
8mg/ℓ以下
8mg/ℓ超
透明度
全透
(1m以上)
全透
(1m以上)
1m未満~
50㎝以上
1m未満~
50㎝以上
50㎝未満
※水の汚れを知るうえでめやすとして、水の中の有機物(プランクトン…微生物など)の量
を表す数値として BOD と COD があります。魚が安心して棲める川 → BOD5mg/ℓ以下
・きれいな水から汚れた水に棲む生き物(例…左側からきれいな水に棲む生き物順番)
ヤマメ・イワナ(1mg/ℓ) サワガニ・ウグイ・ギンブナ(5mg/ℓ) アメリカザリガニ・サカマキガイ
■ BOD とは(生物化学的酸素要求量)… 河川
・BOD = 微生物がよごれ(有機物)を食べるために使った酸素の量を調べる。
(川のよごれを調べるためのめやすとして使われる)
■ COD とは(化学的酸素要求量)… 湖・海
・COD = 微生物の代わりに薬品を使って水の中の酸素の使われる量を調べる。
(海や湖のよごれを調べるときに使われる)
- 17 -
第4節
―
地球環境の現状と課題
地球環境の保全
―
1. 廃棄物の減量とリサイクルの推進
(1)廃棄物
平成18年度の当市のごみの処理量は、総量で18,421トンとなっており、
家庭系ごみは13,120トンで一人当たりでは300.3㎏、一日あたりでは
約823gの処理量となっております。
処理量は、平成12年度から減少傾向にありましたが平成17年度は増加して
おります。
ごみ問題の根底には「大量生産、大量消費、大量廃棄」というこれまでのライ
フスタイル、社会システムがあり、ごみの資源化や再利用によって処理量を軽減
するとともに、環境への負荷を低減するため、今後一層の「循環型社会」構築に
向けた意識の転換を図るなどの啓発活動を行う必要があります。
また、不法投棄等の問題に対する住民意識向上の啓発や監視体制の強化を図る
必要があります。
■家庭系・事業系別ごみ処理量
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
家庭系
(t)
13,758
13,646
12,805
13,494
13,120
事業系
(t)
7,431
6,463
6,499
6,063
5,301
計(t)
人 口(人)
(10/1 現在)
21,189
20,109
19,304
19,557
18,421
43,947
43,784
43,515
43,472
43,685
一人当りの家庭系ごみ
処理量(㎏)
313.1
311.7
294.3
310.4
300.3
=資料提供:一般廃棄物処理事業実態調査=
■資源ごみ回収量
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
紙類
664
575
585
718
821
単位:t
布類
41
42
38
34
34
びん/ガラス類
659
699
657
621
630
缶/金属
273
246
254
247
286
ペットボトル
139
141
166
148
165
計
1,776
1,703
1,700
1,768
1,936
=資料提供:一般廃棄物処理事業実態調査=
2.地球温暖化対策の推進
(1)地球温暖化
地球温暖化とは、大気中の二酸化炭素等が大量に大気中に排出されることにより、
濃度が高まり地球の温度が上昇することを言います。
地球温暖化で最も影響を与えるものとしては、石油等の化石燃料の燃焼により発
生する二酸化炭素で、このようなものを称して温室効果ガスといいます。
温室効果ガスがこのまま増え続けると、2100年には平均気温が上昇し、海面
も上昇すると予測されています。
地球温暖化問題は、地球規模の問題ですが私たちの日常生活に欠かすことの出来
ない電気や自動車も温室効果ガスの発生源であり、きわめて身近な環境問題といえ
ます。省エネ意識の高揚を図るとともに、現在の生活スタイルを見直す啓発活動が
必要であります。
- 18 -
■電力・電灯消費量
平成14年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
単位:千kW
電力
241,581
242,049
246,773
251,341
252,192
電灯
91,761
92,615
93,884
95,567
95,325
計
332,342
334,664
340,657
346,908
347,517
=資料提供:東北電力㈱三沢営業所=
・道路交通
近年、車社会の発達により公共交通機関であるバスの乗客数は減少傾向にあり、
今後においても自動車への依存度が増加することが考えられます。
このことから環境問題を考えたとき、アイドリングストップの推進、低公害車
の導入等の啓発活動を行う必要があります。
■市内バス路線輸送人員等
輸送人員(人)
系統数
平成14年度
937,633
22
平成15年度
742,607
22
平成16年度
548,497
21
平成17年度
515,405
21
平成18年度
544,188
20
*輸送人員数は、起点から終点までの総乗車人員数。
=資料提供:十和田観光電鉄株式会社=
(2)環境政策
環境マネジメント
地球温暖化、オゾン層破壊など、近年における地球環境問題の顕在化から、1992
年の国連環境開発会議(地球サミット:リオ・デ・ジャネイロで開催、環境と開
発に関するリオ宣言)で基本理念が示されました。
このことから、企業・事業所等の組織が、法令等の規制基準の遵守にとどまら
ず、自主的・積極的な環境保全行動に向けた取り組みを今後、市全域へと拡大を
図る必要があります。
3.環境教育・環境学習の推進
(1)環境教育・環境学習
市民、事業者、市の連携を深めるため環境教育・学習の拡充や情報提供を含め
た体制等の強化が必要となります。
現在行っている環境学習等の更なる充実を図る必要があります。
- 19 -
■
環
境
活
動
■
町内会によるクリーン大作戦
仏沼観察会
小川原湖湖畔清掃活動
- 20 -
第1節
施策の体系
基 本 目 標
自
然
『生活環境の保全』
Ⅰ.安全で安心して
暮らせるまちづくり
と
基
本 施 策
環 境 施 策
1.大気汚染の防止
(1) 大気環境
①大気環境の保全
②事業所等の監視
③野焼き対策
2.水質汚濁の防止
(1) 河川等水質
①水質汚濁の監視、調査
②事業所等の監視調査
③水質汚濁対策
(2) 生活排水対策
(3) 地下水
①下水道整備
②農業集落排水施設整備
③合併処理浄化槽の普及
④家庭排水の適正処理の
啓発
①地下水の監視・調査
3.騒音・振動の防止
(1) 騒 音
(2) 振 動
①騒音発生の抑止対策
①振動発生の抑止対策
4.悪臭の防止
(1) 悪 臭
①悪臭発生状況の監視、
調査
②事業所の悪臭対策
③家畜排泄物処理対策
5.土壌環境の保全
(1) 土壌汚染対策
①野積み、不法投棄によ
る土壌汚染対策
6.公害苦情の
適正処理
(1) 公害苦情処理
①公害苦情の適正処理
1.良好な景観
の形成
(1) 景 観
①計画的な都市形成
②湖畔、海岸の保全
③開発事業における対策
2.都市環境の保全
(1) 公 園
①公園管理
②計画的な公園整備
①道路沿道の緑地化
①良質な水道水の
安定供給
調
和
し
未
来
を
拓
く
快
適
環
境
個 別 施 策
の
ま
ち
『快適環境の保全』
Ⅱ.快適で心豊かに
暮らせるまちづくり
み
(2) 道 路
(3) 上水道
さ
わ
3.環境美化の推進
- 21 -
(1) 環境美化
①不法投棄の監視、
啓発活動
②愛玩動物の適正な管理
③環境美化活動
④花いっぱい運動
『自然環境の保全』
Ⅲ.人と自然が
共生するまちづくり
1.生物多様性
の保全
(1) 動植物
①希少動植物及び
野生生物の生息地保存
②開発事業における対策
③外来生物の移入防止
2.緑・水辺・
農地の保全
(1) 緑
①緑地及び樹木の保全と
創出
①水辺の保全の啓発活動
①農地の保全と活用
②環境に配慮した農地の
維持管理
①人と自然とのふれあい
施設の整備
②自然景観の保全
③キャンプ場、水浴場等
の適正な維持管理
(2) 水辺
(3) 農地
『地球環境の保全』
Ⅳ.地球環境に
やさしいまちづくり
3.人と自然との
ふれあい
(1) 人と自然との
ふれあい
1.廃棄物の減量と
リサイクルの推進
(1) 廃棄物
①ごみの減量化とリサイ
クル
2.地球温暖化対策
の推進
(1) 地球温暖化
①地球温暖化対策
②バイオマス事業の推進
①環境マネジメント
①環境教育・環境学習の
充実と推進
3.環境教育・
環境学習の推進
第2節
(2) 環境政策
(1) 環境教育・
環境学習
市民の役割、事業者の役割及び市の役割
市民、事業者及び市は、地球的視野に立った適正な配慮のもとに、環境が循環を基調として
いることを認識するとともに、大気、水、緑その他の環境資源が有限であるという認識のもと
にお互いに協働するため、環境基本条例にある各役割を推進するものであります。
市 民 の 役 割:市民は、良好な環境を損なうことのないように、日常生活において、自
ら進んで環境への負荷の低減に努めるとともに、市が実施する良好な環
境の保全及び創造に関する施策に積極的に協力します。
事 業 者 の 役 割:事業者は、その事業活動を行うに当たっては、これに伴って生じるばい煙、
汚水、廃棄物等の処理その他の公害を防止し、又は自然環境を適正に保全
するための必要な措置を講じます。
市 の 役
割:市は、良好な環境を保全及び創造するために、市民の意見を尊重して基本
的かつ総合的に環境施策の実施に取組みます。
※ 三沢市環境基本条例より
・第 3 条 市民の役割
・第 4 条 事業者の役割
- 22 -
・第 5 条 市の役割
Ⅰ.安全で安心して暮らせるまちづくり(生活環境の保全)
1 大気汚染の防止
(1)大 気 環 境
①大気環境の保全
■市民の役割
1.家電製品を新規・買替え購入するときは、省エネ型を選択し、自らも節電に努めエ
ネルギー使用を減らすよう協力します。
2.マイカー利用を控え、徒歩・自転車・バス等、環境、健康に配慮した移動手段も考
慮し、利用を拡げていくよう協力します。
3.自家用車の購入は、低公害車を選択するよう協力します。
■事業所の役割
1.薬剤、資機材等産業用廃棄物(農業用ビニール、土壌消毒用空き缶等)の適正処理
を行い大気汚染物質の排出を削減するとともに大気環境を保全するための必要な
措置を講じます。
2.従業員等にはマイカー利用を控え、徒歩・自転車・バス等、環境、健康に配慮した
移動手段の奨励を図ります。
3.事業所用の車は、低公害車を選択するよう必要な措置を講じます。
■市の役割
1.事業活動による大気汚染の防止
・公害防止協定を締結している事業所においては、ばい煙等排出基準を遵守するよ
う監視・指導の実施に取り組みます。
2.自動車交通などによる大気汚染の防止
・低公害車、バイオマス燃料等の情報収集に努め、その普及・促進に取り組みます。
・太陽光・風力発電等自然エネルギー等の情報収集に努め、その普及・促進につい
て取組みます。
・公用車の購入時は低公害車を選択します。
②事業所等の監視
■市民の役割
1.事業所から排出されるばい煙に異常を感じたときは、近隣と連携を図り、速やかに
関係機関に連絡するよう協力します。
■事業所の役割
1.ばい煙に排出基準が適用となる事業所は、排出基準を遵守し、排出量の削減に努め
ます。
- 23 -
■市の役割
1.公害防止協定の遵守が適正に実行されているか、監視項目が排出基準を超えていな
いか等継続的な監視の実施に取り組みます。
③野焼き対策
■市民の役割
1.庭先などでゴミ等を燃やさないようにします。
2.野焼き等を発見したら速やかに注意するとともに、関係機関への通報に努めます。
■事業所の役割
1.廃棄物の処理は法令を遵守し適正処理します。
2.野焼き等を発見したら速やかに注意するとともに、関係機関への通報に努めます。
■市の役割
1.野焼きの防止に関する啓蒙・啓発を図り、指導に努めます。
2.農業用の保温・被膜材等の資材について、環境に負荷の少ない製品の普及に向けて
情報提供に努めます。
2 水質汚濁の防止
(1)河川等水質
①水質汚濁の監視、調査
■市民の役割
1.河川等の水質及び魚種等に異変が見られた時は、速やかに関係機関へ通報するよう
協力します。
■事業所の役割
1.定期的な巡回を行い、排出水が流入する河川等に異常がないか確認するため必要な
対策を講じます。
2.異常な渇水等により河川等の水質の汚濁が著しくなった場合は、排出水の量の減少
その他必要な措置を講じます。
■市の役割
1.河川等の公共用水域水質汚濁調査を継続するとともに、健康に害を及ぼす水質汚濁
物質の監視並びに水質向上に取り組みます。
②事業所等の監視調査
■市民の役割
1.事業所排水の水質等に異常が見られたときは、速やかに関係機関に通報するよう協
力します。
- 24 -
■事業所の役割
1.排出基準が適用になる事業所は、定められた回数の自主測定を実施し排出基準を遵
守していることを確認します。
2.排出水の水質調査において排出基準を超えていたときは速やかに対策を講じます。
■市の役割
1.市と公害防止協定を締結している事業所について、排出水の水質測定を行い排出基
準の遵守のための監視に取り組みます。
2.排出水の水質調査において排水基準を超えていたときは速やかに必要な対策を講じ
させ、再発防止対策に取り組みます。
③水質汚濁対策
■市民の役割
1.公共下水道や農業集落排水施設及び合併処理浄化槽の速やかな利用を図り適正な管
理に協力します。
■事業所の役割
1.公共下水道や農業集落排水施設及び合併処理浄化槽の速やかな利用を図り適正な管
理に努めます。
■市の役割
1.公共下水道や農業集落排水施設整備計画の未普及地区においては、合併処理浄化槽
の普及に取り組みます。
2.河川・湖沼等の水質汚濁防止について、関係機関と連携を図り必要な対策に取り組
みます。
(2)生活排水対策
①下水道整備
■市民の役割
1.公共下水道整備後は、速やかに接続工事を行い、生活排水の適正な処理に協力しま
す。
■事業所の役割
1.公共下水道整備後は、速やかに接続工事を行い、生活排水並びに事業所排水の適正
処理に努めます。
■市の役割
1.全体整備面積 1,857ha を目標に昭和 63 年から下水道事業を実施して平成 18 年度
末整備面積 557ha で処理人口 19,222 人で、普及率(行政区域内人口に対する処理可
能な人口)は 44.4%となっています。
処理可能な人口のうち実際処理している人口で水洗化率(処理可能な人口のうち実
際処理している人口)は、79.6%となっており、今後は処理可能地域の整備促進を図
り、平成 24 年度末で普及率 55.8%、水洗化率 90%を目指し対策を講じていきます。
- 25 -
②農業集落排水施設整備
■市民の役割
1.農業集落排水施設の完成後は、速やかに接続工事を行い生活排水の適正な処理に協
力します。
■事業所の役割
1.農業集落排水施設の完成後は、速やかに接続工事を行い、生活排水の適正な処理に
努めます。
■市の役割
1.西部地区(根井以北)は供用開始済であり、東部地区(淋代以北)は一部を除き
供用開始がされており、平成 18 年度末の普及率(行政区域内人口に対する処理可能
な人口)は 7.0%で水洗化率(処理可能な人口のうち実際処理している人口)は
33.3%と低く、
今後は管理組合と連携を図りながら平成 24 年度末で普及率 9.5%、
水洗化率 70%を目指し、普及促進に努めます。
なお、農業集落排水施設整備箇所として最終となる南部地区(鹿中、三川目)は、
早急な事業採択に努めます。
※参考 下水道普及率 44.4%
農業集落排水普及率
7.0%
合併浄化槽普及率 17.4%
(18 年度末)
③合併処理浄化槽の普及
■市民の役割
1.公共下水道や農業集落排水施設の未普及地区においては、合併処理浄化槽の設置に
協力します。
■事業所の役割
1.公共下水道や農業集落排水施設の未普及地区においては、合併処理浄化槽の設置を
講じます。
■市の役割
1.汲み取り式や単独処理浄化槽の家庭等から出る生活排水により河川等の水質汚濁や
土壌汚染が懸念される為、補助金の交付等により合併処理浄化槽の普及に取り組み
ます。
④家庭排水の適正処理の啓発
■市の役割
1.生活排水の汚濁対策等の啓蒙・周知に取り組みます。
- 26 -
(3)地下水
①地下水の監視・調査
■市民の役割
1.土壌環境の保全のため汚濁水等の地下浸透の防止を図り、その監視に協力します。
■事業所の役割
1.地下水利用の事業所においては過剰な地下水のくみ上げを抑制し適正な水利用に
努め、必要な措置を講じます。
■市の役割
1.地下水の水質調査を継続し、異常がないか監視に努めます。
2.地下水は市民の貴重な財産・資源としての認識のもと将来にわたって安心・安全
な水資源の確保のため地下水の保全と啓蒙に取り組みます。
3 騒音、振動の防止
(1)騒
音
①騒音発生の抑止対策
■市民の役割
1.基地が所在することによる航空機騒音等の障害に関して情報の提供に協力します。
2.自動車やバイクの空ふかし、暴走等で騒音をまきちらしている行為を発見したら速
やかに関係機関へ通報するよう協力します。
3.近隣の迷惑騒音の原因となるような行為は行わないようにします。
■事業所の役割
1.基地が所在することによる航空機騒音等の障害に関して情報の提供等を図ります。
2.事業活動において騒音発生が懸念される場合は、騒音を軽減するよう努めます。
3.宣伝活動においては、適正な音量となるよう努めます。
4.車両の運行時は、急発進、急加速を避け騒音の少ない走行に努めます。
■市の役割
1.市が設置する航空機騒音測定器により騒音測定及び分析を行います。
2.騒音増大が予想される飛行訓練等の通告があった場合は、マックTV等により事前
の周知を図るとともに騒音の軽減を関係機関へ要請します。
3.住民からの基地対策に関する相談、航空機騒音の苦情等について国等の関係機関に
必要な対策を要請します。
4.日常生活における近隣騒音について、騒音防止の啓発と指導に取り組みます。
- 27 -
(2)振
動
①振動発生の抑止対策
■市民の役割
1.普段と違う振動を感じたら速やかに関係機関へ連絡します。
2.道路の陥没等を発見したら、速やかに関係機関へ連絡します。
■事業所の役割
1.振動が発生する建設工事等については、関係機関、周辺居住者等への確実な連絡及
び届出をします。
■市の役割
1.振動規制法の周知に取り組みます。
2.振動発生の原因究明を図るとともに、関係機関と連携を図り振動防止に取り組みま
す。
4 悪臭の防止
(1)悪
臭
①悪臭発生状況の監視、調査
■市民の役割
1.生活に最も身近な生ごみ等の悪臭を発生させないようにし、生ごみの野積みの禁
止及びごみ集積場所の監視を含む適正管理に協力します。
2.悪臭及び普段と違う異臭を感じたときは、場所を特定し速やかに関係機関への通
報に協力します。
■事業所の役割
1.事業系廃棄物の悪臭防止に努めるとともに、悪臭発生原因の調査・除去に必要な
対策を講じます。
■市の役割
1.悪臭監視調査を継続するとともに、その原因を究明し、悪臭発生防止の啓蒙及び
指導に取り組みます。
2.市の広報、マックTV等を利用し、悪臭発生防止のための周知に努めます。
②事業所の悪臭対策
■事業所の役割
1.各事業者は事業活動に伴う悪臭抑止対策に必要な措置を講じます。
2.悪臭が継続的に発生する恐れがある場合は、関係機関及び住民等に事前に協議・
報告するなど最小限に抑止する体制の整備に努めます。
- 28 -
■市の役割
1.毎年悪臭監視調査を継続するとともに、悪臭発生防止の啓蒙・指導に取り組みます。
2.市の広報、マックTV等を利用し、悪臭発生防止の周知に努めます。
③家畜排泄物処理対策
■事業所の役割
1.家畜排泄物処理法を遵守し、堆肥盤等の適正管理に努め悪臭発生防止のための必要
な措置を講じます。
■市の役割
1.畜産事業者等に対して家畜排泄物処理法の周知並びに管理対策について監視に努
めます。
●家畜排泄物処理法の管理基準(野積み・素堀りなど家畜排泄物の不適切な管理を改善するため
に畜産業を営む者が遵守すべき必要最小限の基準)
①施設面の基準:保管したりする施設(管理施設)の構造設備に関する基準
②管理面の基準:家畜排泄物の管理の方法に関する基準
5 土壌環境の保全
(1)土壌汚染対策
①野積み、不法投棄による土壌汚染対策
■市民の役割
1.土壌環境並びに景観に配慮し、不用品等はむやみに屋外に置かないよう協力します。
2.土壌汚染の原因となる薬品類、油類、ビニール等の資機材は適正に処理するととも
に不法投棄や野積み等は行わないよう協力します。
■事業所の役割
1.土壌汚染の原因となる薬品類、油類、堆肥及び事業系廃棄物等の適正処理並びに適
正管理に努めます。
■市の役割
1.環境パトロール等を強化し、不法投棄等の未然防止対策の実施に取り組みます。
2.廃棄物の処理及び清掃に関する法律の周知に努めます。
不法投棄されたごみ(五川目町内会)
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6 公害苦情の適正処理
(1)公害苦情処理
①公害苦情の適正処理
■市民の役割
1.公害に関する相談、苦情等について速やかに関係機関へ連絡し、情報提供に協力し
ます。
■事業所の役割
1.従業員等に対する環境保全の意識の啓蒙を図っていきます。
2.公害に関する相談・苦情等については速やかな解決策を講じます。
■市の役割
1.騒音、悪臭、ごみ、ペット、野焼き等市に寄せられる苦情の軽減対策に取り組みま
す。
2.公害に関する相談・苦情等については速やかに対応し、解決に向けて必要な措置の
実施に取り組みます。
小学生による小川原湖浄化のためのEM菌放流
小学生による環境についての学習会
町内会・漁業関係者・市職員による海岸清掃
- 30 -
Ⅱ.快適で心豊かに暮らせるまちづくり(快適環境の保全)
1 良好な景観の形成
(1)景 観
①計画的な都市形成
■市民の役割
1.良好な景観の形成に関する全市的な活動・取り組みに参加し日常生活における景観
の配慮に協力します。
■事業所の役割
1.地域の自然、歴史、文化など人々の生活並びに経済活動との調和を図り、景観の保
全や美化に対して必要な措置を講じます。
■市の役割
1.青森県景観条例に基づき、地域の環境の特性を生かした良好な景観を形成するため
に、必要な措置を講ずるよう取り組みます。
2.地域の自然、歴史、文化など人々の生活、経済活動等と調和した土地利用を通じた
整備に取り組みます。
3.地域間交流の促進を担い、地域の活性化に資するよう、市民・事業者・市が協働し
て一体的に取り組みます。
4.良好な景観の形成を推進するため啓蒙・普及活動に取り組みます。
②湖畔、海岸の保全
■市民の役割
1.ごみの持ち帰りや美化活動への参加を通じて保全意識の向上を図るとともに危険
箇所並びに保全に反する行為等を発見したときは関係機関への通報に協力します。
■事業所の役割
1.美化活動への参加を通じて保全意識の向上を図ると共に、開発行為等を行う場合
は関係機関との調整を図り、周辺環境への配慮に努めます。
■市の役割
1.市民、各種団体等と協働した美化活動の実施並びに憩いの場として環境保全の推
進に取り組みます。
③開発事業における対策
■事業所の役割
1.青森県景観条例や屋外広告物条例に基づき、景観に配慮し、周辺環境との調和を
図るよう必要な措置を講じます。
- 31 -
■市の役割
1.青森県景観条例や屋外広告物条例に基づき、地域の特性を生かし、調和のとれた
良好な景観の形成について啓蒙、指導に取り組みます。
2.地域の自然、歴史、文化など人々の生活、経済活動等と調和した土地利用を通じ
た整備に取り組みます。
2 都市環境の保全
(1)公園
①公園管理
■市民の役割
1.周辺公園の環境美化活動に積極的に参加するとともに、危険箇所、不審者等の情
報提供に協力します。
■事業所の役割
1.地域住民と連携を図り、公共の場である公園の管理、環境美化活動に参加するた
め必要な措置を講じます
■市の役割
1.安全、快適に楽しい公園利用ができるように施設の効率的利用促進や維持管理に
努め、利用者のマナー向上に取り組みます。
2.市民参加の公園管理の推進に努めます。
②計画的な公園整備
■市民の役割
1.公園の維持管理に協力するとともに、積極的な利用を通じて整備のあり方等を提
言していきます。
■市の役割
1.子供やお年寄りが気軽にかつ安全に利用できるよう防犯・防災対策にも配慮する
とともに、ワークショップ等を取り入れ市民の意見を反映した公園づくりに努め
ます。
(2)道路
①道路沿道の緑地化
■市民の役割
1.生垣の整備等により庭等の緑化に努めるとともに、沿道の公共空間などの草刈、清
掃活動、植栽活動等に協力します。
- 32 -
■事業所の役割
1.事業所及び周辺の緑化に努めるとともに、市民や市との協働による沿道の美化活
動に参加します。
■市の役割
1.道路沿道の公共空間に緑地帯や植樹帯を整備します。
2.道路沿道の街路樹等の適正な管理に取り組みます。
(3)上水道
①良質な水道水の安定供給
■市民の役割
1.水も限りある資源であることを自覚し、日常生活において節水をこころがけ、水
資源の確保に協力します。
2.地下水源への悪影響を防止するため、生活排水などの汚濁水の適正処理に協力し
ます。
■事業所の役割
1.市民の役割と同様に節水に努め、水資源の確保に協力するとともに事業所排水を
適正に処理し、地下水源への悪影響を防止するための必要な措置を講じます。
■市の役割
1.第一配水場及び第三配水場を始めとした水道施設全体の計画的な更新に取り組み
ます。
2.地震等の災害に強い施設整備に努め、特に老朽管の耐震化を 20 年間で 10km以
上実施することを目標に、安定的な水道水の供給に取り組みます。
3
環境美化の推進
(1)環境美化
①不法投棄の監視、啓発活動
■市民の役割
1.公共マナーを守りごみのポイ捨て等はしません。
2.不法投棄を発見したら、ただちに関係機関への通報に協力します。
■事業所の役割
1.廃棄物の処理にあたっては、法令を遵守し適正処理等必要な措置を講じます。
2.事業所用地は適正な管理に努め、敷地内の不法投棄防止に向け必要な措置を講じ
ます。
- 33 -
■市の役割
1.不法投棄監視員やクリーン指導員による監視活動を行い、不法投棄防止に向けた
啓発活動に取り組みます。
2.市の公共施設、市有地等の適正な維持管理を図り、環境美化の実施に取組みます。
3.公共マナーに関する啓発及び環境美化の推進に取り組みます。
②愛玩動物の適正な管理
■市民の役割
1.ペットを飼う場合は近隣に配慮し、適正管理を行います。
2.犬の放し飼いはしないで、散歩時等の糞(尿)の適正処理を行います。
■市の役割
1.市民からのペットに対する苦情に対応するとともに、ペットの適正管理について
啓蒙・指導に取り組みます。
2.犬については、狂犬病予防法の観点から法令等の遵守やしつけの向上について啓
蒙・指導に取り組みます。
③環境美化活動
■市民の役割
1.ごみの減量化・再資源化等に関する理解を深め、クリーン作戦等の清掃活動を通
じて環境美化に協力します。
2.ごみ集積所にごみが散乱しないよう、町内会等地域住民で適正な管理に協力しま
す。
■事業所の役割
1.事業所周辺の環境美化に努め、きれいな街づくりのための必要な措置を講じます。
■市の役割
1.クリーン作戦の実施や環境美化推進員との連携を図り、監視活動に取り組みます。
2.ごみの分別収集について周知を図り、ごみ集積所の適正管理の指導に取組みます。
④花いっぱい運動
■市民の役割
1.
「花いっぱい運動」に参加するとともに花や緑があふれるまちづくりに地域ぐる
みで取り組みます。
■事業所の役割
1.
「花いっぱい運動」に参加するとともに、公共空間の花や緑の保全を推進し、市
民と一体となった、まちづくりに資するため必要な措置を講じます。
■市の役割
1.
「花いっぱい運動」を通じて、各種団体や事業所等と連携して安らぎと潤いのあ
る、まちづくりを目指します。
- 34 -
Ⅲ.人と自然が共生するまちづくり(自然環境の保全)
1
生物多様性の保全
(1)動植物
①希少動植物及び野生生物の生息地保全
■市民の役割
1.国際的に重要な「仏沼ラムサール条約湿地」における希少野生動植物の保護を通じ
て生物多様性を確保する取り組みに協力します。
2.野生生物の生息地保全に関する自然環境の保全活動に協力します。
■事業所の役割
1.生物多様性を確保するため各種事業の実施にあたり必要に応じて環境影響評価を実
施します。
■市の役割
1.国際的に重要な「仏沼ラムサール条約湿地」における希少野生動植物の保護を通じ
て生物多様性を確保するよう取り組みます。
2.生物多様性、生息環境の連続性を確保するための鳥獣保護区に関する調査と情報収
集に取り組みます。
3.希少野生生物の生息地保全や景観へ配慮した事業を実施し、生物多様性の確保に取
り組みます。
■
ラムサール案内看板
- 35 -
■
②開発事業における対策
■事業所の役割
1.事業者としての環境への配慮及び影響評価を実施します。
2.事業を実施するときは、希少野生生物の生息環境に配慮するとともに必要な措置を
講じます。
3.自然環境や景観に配慮した事業を実施します。
4.周辺の緑化に努めるとともに、地域における自然環境を適正に保全するため必要な
措置を講じます。
5.自然環境の保全活動を支援し必要な対策を講じます。
■市の役割
1.公共事業等各種事業計画の実施にあたり環境の保全に配慮するよう取り組みます。
2.開発事業者等における環境への配慮のための指導要綱の策定・普及及び事業者への
環境配慮の実施等に取り組みます。
③外来生物の移入防止
■市民の役割
1.外来生物の飼養、栽培、保管又は運搬等は本来の生態系等に被害を及ぼす恐れがあ
るため、これらの生物を受け入れないよう協力します。
■事業所の役割
1.開発事業者等にあっては、外来生物の移入を避け生態系の維持・保全に必要な対策
を講じます。
■市の役割
1.外来生物による在来生物や生態系への影響防止・軽減のための必要な対策に取り組
みます。
2.公共事業等各種事業計画の実施にあたり「外来生物法」の遵守及び周知に努めます。
3.市民や事業者へ外来生物対策などの広報活動や情報提供に努めます。
*外来生物法「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」
2
緑・水辺・農地の保全
(1)緑
①緑地及び樹木の保全と創出
■市民の役割
1.生垣づくりや庭木の植樹等に努め、敷地内の緑を大切にするとともに、枝等の伸張
に配慮した適切な維持管理に協力します。
2.地域の古木や樹木を保全する活動に協力します。
- 36 -
■事業所の役割
1.所有地内の緑化を推進するため必要な措置を講じます。
2.開発事業者においては、自然環境の保全に配慮し、緑地の確保に努めます。
■市の役割
1.街路樹や緑地等の適切な維持管理に取り組みます。
2.緑地の確保、植樹の推進等、緑化の啓蒙普及活動に取り組みます。
(2)水辺
①水辺の保全の啓発活動
■市民の役割
1.良好な水辺景観の保全活動や清掃などの取り組みに協力します。
■事業所の役割
1.良好な水辺、親水空間の保全等に配慮した事業活動を推進するため必要な措置を講
じます。
■市の役割
1.良好な水辺、親水空間の創造や環境の保全のために必要な調査や情報収集を行い、
地域ぐるみの市民活動を支援するとともに適切な保全に取り組みます。
2.公共工事等においては、水辺空間の保全に取り組みます。
(3)農地
①農地の保全と活用
■市民の役割
1.市民農園等を活用し、農作物を育て農業・農地の大切さを体験します。
■事業所の役割
1.有機農業や減農薬を推進し、地産地消の促進を図るため必要な対策を講じます。
2.地場産品の特性を生かした販売の促進を図るため必要な措置を講じます。
■市の役割
1.農用地の保全に取り組みます。
2.市民農園の開設、農業後継者の育成に取り組みます。
3.遊休地の解消に努めます。
②環境に配慮した農地の維持管理
■市民の役割
1.畑や水田又は農道、用排水施設等について、ごみの不法投棄を防止するとともに農
地の維持管理に協力します。
- 37 -
■事業所の役割
1.農業者は有機・減農薬で栽培した地場産品の生産に努め環境にやさしい農地の保全
に努めます。
2.小売業者は地場産品の入荷・販売に努めます。
■市の役割
1.有機農業・低農薬農業の推進によるエコ・ファーマーの支援を行います。
2.関係機関と連携して優良な土づくりの研究・調査等の実施に取り組みます。
3.畑や水田のもつ多面的機能について周知を図り、農地の目的外使用等の防止に取り
組みます。
3
人と自然とのふれあい
(1)人と自然とのふれあい
①人と自然とのふれあい施設の整備
■市民の役割
1.人と自然とのふれあい施設の環境整備、維持管理に協力します。
■事業所の役割
1.社会貢献の一環として従業員による人と自然とのふれあい施設の環境整備並びに保
全活動に協力します。
■市の役割
1.人と自然とのふれあい、くつろぎの場等の活用を通じて環境学習への展開を図るた
め、環境学習プログラムの整備、市民団体と連携した自然観察会や環境保全活動の
実施、自然環境に関する情報の共有・公開に取り組みます。
2.国際的に貴重な「仏沼ラムサール条約湿地」の希少野生生物の保護や研究活動国際
協力の推進を図るため、市民団体と連携した情報ネットワーク化に取り組みます。
②自然景観の保全
■市民の役割
1.良好な自然景観の保全に関して関心をもち、将来にわたって自然の豊かさを実感で
きる活動に協力します。
2.自然景観の保全に関する各種活動に参加・協力します。
■事業所の役割
1.自然環境の保全や景観保全に十分に配慮した事業活動に努め、必要な対策を講じま
す。
- 38 -
■市の役割
1.青森県景観条例等に基づき、自然景観を損なうことなく、環境特性を生かした良好
な景観を保全するため必要な対策に取り組みます。
③キャンプ場、水浴場等の適正な保全
■市民の役割
1.オートキャンプ場・小川原湖湖水浴場・ビードルビーチ等は積極的な利用に努める
とともに利用上のマナーを守り、清掃活動等も積極的に協力します。
2.ボランテイア等と協働して清掃活動及び危険箇所等の把握に努め、適正利用に協力
します。
■事業所の役割
1.建物等を建設する場合は、周辺環境並びに景観の配慮に努め、必要な措置を講じま
す。
2.ボランテイア等と協働して清掃活動及び危険箇所等の把握に努め、適正な保全に努
めます。
■市の役割
1.利用促進のPR並びに利用マナーの周知に取り組みます。
2.市民、事業所、各団体、ボランテイア等と協働し周辺環境の維持並びに安全性の確
保に取り組みます。
~環境一口メモ~
三沢市役所では、平成18年8月から第1・第3水曜日を「環境デー」と指定し、
“ノーカーデー”、“ノー残業デー”に取り組んでおります。
対象者は、通勤距離が2Km 以内である市役所職員です。
なお、活動当日、やむを得ない理由等がある場合は活動の実施を本人の自主判断に
委ねております。
「環境デー」は、消費電力の削減と自家用車を使用しないことによる排気ガスの削減が
地球温暖化防止につながることを主な目的とし、職員の健康増進と職務の効率化も併せて
目指していきます。職員はもちろんのこと、市役所内で働く全ての者が取り組みます。
- 39 -
Ⅳ.地球環境にやさしいまちづくり(地球環境の保全)
1
廃棄物の減量とリサイクルの推進
(1)廃棄物
①ごみの減量化とリサイクル
■市民の役割
1.ごみの減量化のため3Rに向けた行政の施策に協力します。
*3R
Reduce(廃棄物の発生抑制)、Reuse(資源・製品の再使用)
、Recycle(再利用)
2.従来の大量消費、大量廃棄型の生活スタイルから3Rを意識したReスタイル(再
利用化)と言われる生活様式への展開に協力します。
■事業所の役割
1.事業活動における、ごみの削減に努め、3R型事業運営を目指すとともに、「排出
者責任の原則」により、事業者自らの責任による適正処理に努め必要な対策を講じ
ます。
2.商品の製造・販売者である事業者は、ごみの出にくい商品の製造・販売に努めます。
■市の役割
1.資源循環型社会を目指し、市民・事業者に適切な施策の実施を促すよう必要な措置
に取り組みます。
2.市民・事業者の模範となるよう3Rに配慮した排出者としての行動に取り組みます。
2
地球温暖化対策の推進
(1)地球温暖化
①地球温暖化対策
■市民の役割
1.省エネ住宅、家電製品等エネルギーの節約に関する情報収集に努めるとともに省エ
ネ・節約型の生活スタイルを目指します。
2.地球温暖化対策の情報収集に努め、各種実行計画等に協力します。
■事業所の役割
1.地球温暖化対策の情報収集に努め、省エネ型の事業活動の実践のため必要な措置を
講じます。
- 40 -
■市の役割
1.地球温暖化防止対策の一環として、省エネに関する情報収集および情報提供に取り
組みます。
2.地球温暖化対策の推進に関する法律に基づき、温暖化防止の実行計画の策定を進め
ます。
3.地球温暖化の原因とされる温室効果ガスについて情報収集及び情報提供に取り組み
ます。
②バイオマス事業の推進
■市の役割
1.バイオマスタウン構想の策定に向けた取り組みを推進するとともに、情報収集及
び市民・事業者等に対する情報提供に取り組みます。
(2)環境政策
①環境マネジメント
■市民の役割
1.学校や家庭、職場等における光熱水費等エネルギー使用量の削減や、ごみの分別
及び削減に協力します。
■事業所の役割
1.環境マネジメントシステムの導入を図り、環境にやさしい企業経営を目指します。
2.企業間の取引において、グリーン購入を取り入れ、環境にやさしい商品の提供や
購入により、積極的に環境問題に取り組みます。
■市の役割
1.市民・事業者の模範となるような環境施策に取り組みます。
3
環境教育・環境学習の推進
(1)環境教育、環境学習
①環境教育・環境学習の充実と推進
■市民の役割
1.市及び各種団体等が行う環境教育、環境学習活動に参加・協力します。
- 41 -
■事業所の役割
1.従業員に対する環境教育、環境学習活動の推進や環境学習の機会の提供を行います。
2.地域の環境教育に資する事業の展開や地域での取り組みへの協力及び参加に努めま
す。
■市の役割
1.環境保全に関する意識向上や行動を身につけるため、講演会・環境学習会・自然観
察会など多様な学習機会を提供します。
2.環境教育、環境学習活動を推進するため講師の派遣や教材の提供などの支援に努め
るとともに指導者の育成に取り組みます。
3.職員に対する環境教育、環境学習への関心、意識を高めるための情報発信を進め、
市民や市民団体など関係機関と連携を図り、交流を促進します。
4.環境保全活動・環境教育推進法などに基づき学校教育の場における環境教育、環境
学習の充実に取り組みます。
~環境一口メモ~
青森県が行っている地球温暖化対策推進法に基づく対策は、下記の事項であります。

青森県地球温暖化防止計画(地域推進計画)
青森県全体の温室効果ガス排出量削減に向けた計画

県内の温室効果ガス排出量の状況
青森県内で排出される温室効果ガス排出量

地球にやさしい青森県行動
プラン(実行計画)
県の事務・事業から出る温室効果ガス削減に向けた率先行動計画

青森県地球温暖化防止活動推進員(あおもりアースレンジャー)
県内各地で地球温暖化の現状と対策について普及啓発を行う人たち

青森県地球温暖化防止活動推進センター
県内の地球温暖化に関する普及啓発の拠点

地球温暖化対策地域協議会
日常生活できる地球温暖化対策について協議し、具体的対策を実践する組織

温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度について(平成18年4月1日)
一定規模以上の温室効果ガスを排出する事業者に国へ報告を義務付ける制度
- 42 -
第1節 計画の進行管理
1.体制の整備
本計画を推進するためには、市民、事業者、市が積極的に相互協力するとともに関係
機関との連携を強化し、広域的に推進する必要があります。
総合的に推進するため、庁内検討委員会、幹事会等において計画の適正な進行管理を
行い、環境面から調整・管理を行うための体制の整備を図ります。
2.進行管理
環境施策の計画的な推進を図るために、庁内検討委員会、環境審議会等で計画の進行
管理を図っていくとともに、市民にわかりやすい進行管理を行います。
『計画→実行→点検・評価→見直しの順に一連の流れを繰り返します。
』
【PDCAサイクル】
計 画(Plan)
実施・運用(Do)
目的・目標
実行
役割・予算
点検・評価
見直し
検討・見直し
計
画
実
施
役割 ・ 予算
市民・事業者・市
見 直 し
事業達成目指す
見 直 し
点検・評価
環境審議会
(諮問・答申)
環境審議会で
施策進捗状況
幹事会
検討・見直し
目標達成状況
庁内検討委員会
点検・評価
(点検・評価)
点検・評価の結果
目標・施策の
を踏まえ、環境審議
進捗状況の評価
会で検討・見直しを
環境審議会で点検
行います。
評価を行います。
見直し(Action)
点検・評価(Check)
- 43 -
第2節 環境配慮指針
(1)市民の環境配慮指針
市民が日常の生活行動において環境面から期待される役割
1.移動するときは自動車に頼らず、バス・鉄道・自転車等を利用するよう努める。
2.自動車を運転するときは、急発進・急加速・急ブレーキ等は止めて、車にやさ
しい運転スタイルを心がける。
3.下水道整備区域では、下水道にすみやかに接続する。
4.台所や洗濯等で使用する洗剤は、環境に負荷の少ないものを選び、適量の使用に
努める。
5.環境に配慮した商品・サービスを選択する。
6.庭やベランダ、屋上等を利用した緑化に努める。
7.街路樹や公園緑地等の維持管理に協力する。
8.市内の歴史的文化的遺産について理解を深め、その保全活用に努める。
9.ごみのポイ捨てや自転車の乗り捨て等の行為はしない。
10.地域の美化活動に積極的に参加するよう努める。
11.ペットは隣人や地域に迷惑のかからない責任ある飼い方をする。
12.買い物袋を持参し、過剰包装やポリ袋の使用削減に努める。
13.生ごみはコンポスト化すること等により、ごみの減量化に努める。
14.空き缶、空き瓶、牛乳パック、古紙、乾電池等は適正に分別する。
15.電気・水道・ガス等の使用量の削減に努める。
(2)事業者の環境配慮指針
事業者が事業を実施するに当たって環境面から期待される役割
1.環境負荷を低減するため、事業内容、事業所の形態等に応じた環境管理システム
(ISO)の導入等に努める。
2.ISO14001 の認証取得に向けた取組みの推進に努める。
3.社内での環境教育・学習の機会や地域住民との協働による環境保全活動に努める。
4.関連企業に環境保全や環境への負荷の低減を呼びかける。
5.自動車の導入に当たっては、低公害車等の低排出ガス自動車や低燃料車を選ぶよう
努める。また、アイドリングストップの推進等に積極的に取組む。
6.製品等の研究開発、設計段階において、環境への負荷の低減、省資源、省エネ、
リサイクル等に資するよう努める。
7.事業活動に伴って発生する廃棄物の減量化、再利用及び再生利用に努める。
8.業務用施設(空調・ボイラー等)は、省エネルギー型の設備の導入に努める。
9.太陽光、風力、バイオマス等、新エネルギーを積極的に導入に努める。
10.工場等の敷地内の緑地確保に努める。
11.建設機械や工事用車両による大気汚染、騒音、振動等、周辺に著しい影響
を与えない。
- 44 -
12.建設廃材及び残土は、減量化、再利用、適正処理に努める。
13.周辺環境と調和のとれた設計・デザイン、色彩等、良好な景観の創出に努める。
(3)市の環境配慮指針
自然と共生の視点に立ち、環境負荷の少ない、持続的発展が可能な社会実現に向け
環境マネジメントシステムの構築と運用により、継続的に環境保全活動に取組んでい
きます。
1.電力使用量の削減に努める。
・照明の適正管理
・OA機器の適正管理
・電気機器の節電
・家電製品の見直し ・エレベーターの使用制限等
2.灯油・重油使用量の削減に努める。
・効率的な冷暖房の運転等
3.水道水使用量の削減に努める。
・日常的に節水に努め、給湯室では最小限の使用に努める。
4.用紙類の使用量の削減に努める。
・コピー機の適正管理
・印刷物、資料等の適正管理
5.地球温暖化防止に対する啓蒙活動に努める。
・市民、事業者に対して環境配慮指針の PR 等に努める。
・環境情報の適格な伝達に努める。
■ [地球温暖化対策の推進に関する法律]の第 21 条による地方公共団体の実行計画
を今後策定していきます。
この計画は、市町村の事務及び事業に関し、「温室効果ガス」排出量の削減措置に
関する計画であります。
- 45 -
~環境一口メモ~
バイオマスとは、家畜排泄物や下水道汚泥、食品残渣など通常廃棄されることの多い
有機物のことであります。
再生し利活用することにより、石油の使用を減らし二酸化炭素の削減、地球温暖化
の防止に寄与するとともに、循環型社会の形成や農林漁業の活性化を図る。
- 46 -
三沢市環境基本条例
平 成 11 年 9 月 21 日
条 例 第 16 号
目 次
前文
第 1章
第 2章
第 3章
第 4章
附則
総 則 (第 1 条 ― 第 5 条 )
良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 基 本 的 施 策 ( 第 6 条 ― 第 16 条 )
地 球 環 境 の 保 全 に 関 す る 施 策 ( 第 17 条 )
三 沢 市 環 境 審 議 会 (第 18 条 ― 第 2 2 条 )
三沢市民は、洋々たる大海原と緑豊かな美しい大地、清らかな水、澄みわた
る青空など、豊 かな 自然の恩恵のもと で 、先人の築き上 げた 歴史・文化遺産を
受 け 継 い で き た 。こ の よ う な 優 れ た 環 境 は 、市 民 の 共 有 の 財 産 で あ る と と も に 、
心のふるさとであり、適正な配慮をもって護り、活かしていく必要がある。
また、環境は、生態系が微妙な均衡を保つことによって成り立っているとい
う 認 識 に 立 っ て 、環 境 を 健 全 で 恵 み 豊 か な も の と し て 維 持 し 、市 民 が 健 康 で 安
全 か つ 文 化 的 な 生 活 を 享 受 で き る 良 好 な 環 境 を 創 造 し 、将 来 の 市 民 に 継 承 し て
い か な け れ ば な ら な い 。し か し 、環 境 へ の 配 慮 を 欠 い た 物 質 的 な 豊 か さ や 利 便
性 の 追 及 に よ っ て 、環 境 の 汚 染 や 自 然 の 破 壊 は 、地 域 的 な も の か ら 地 球 的 規 模
へ と 拡 大 し 、こ の ま ま 推 移 す れ ば 、か け が え の な い 人 類 の 生 存 基 盤 さ え 脅 か さ
れることにもなりかねない。
今 こ そ 私 た ち は 、あ ら ゆ る 活 動 に お い て 環 境 に 配 慮 し て 行 動 す る こ と を 決 意
し 、自 然 と の 共 生 の も と に 、良 好 な 環 境 を 保 全 及 び 創 造 し て い か な け れ ば な ら
ない。
ここに、市民、事業者及び市は、地球的視野に立った適正な配慮のもとに、
環境が循環を基調としていることを認識するとともに、大気、水、緑その他の
環 境 資 源 が 有 限 で あ る と い う 認 識 の も と に お 互 い に 協 働 し て 、健 全 で 恵 み 豊 か
な快適環境を将来の市民へ引き継ぐことを目指して、この条例を制定する。
第 1章
総則
(目 的 )
第 1 条 こ の 条 例 は 、良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 を 図 る た め 、市 民 、事 業 者 及 び
市 の 役 割 を 明 ら か に す る と と も に 、良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策 の
基 本 と な る 事 項 を 定 め る こ と に よ り 、良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策
を 総 合 的 か つ 計 画 的 に 推 進 し 、も っ て 現 在 及 び 将 来 の 市 民 が 健 康 で 安 全 か つ 文
化的な生活を確保することを目的とする。
(定 義 )
第 2 条 こ の 条 例 に お い て「 環 境 へ の 負 荷 」と は 、人 の 活 動 に よ り 環 境 に 加 え ら
れ る 影 響 で あ っ て 、環 境 の 保 全 上 の 支 障 の 原 因 と な る お そ れ の あ る も の を い う 。
2 この条例において「地球環境の保全」とは、人の活動による地球全体の温暖
化 又 は オ ゾ ン 層 の 破 壊 の 進 行 、海 洋 の 汚 染 、野 生 生 物 の 種 の 減 少 そ の 他 の 地 球
の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に関する環境の保全で
あって、市民が健康で安全かつ文化的な生活を確保するものをいう。
3 この条例において「公害」とは、環境の保全上の支障のうち、事業活動その
他 の 人 の 活 動 に 伴 っ て 生 ず る 相 当 範 囲 に わ た る 大 気 の 汚 染 、 水 質 の 汚 濁 (水 質
- 47 -
以 外 の 水 の 状 態 又 は 水 底 の 底 質 が 悪 化 す る こ と を 含 む 。)、土 壌 の 汚 染 、騒 音 、
振 動 、 地 盤 の 沈 下 ( 鉱 物 の 掘 採 の た め の 土 地 の 掘 削 に よ る も の を 除 く 。 )及 び
悪 臭 に よ っ て 、 人 の 健 康 又 は 生 活 環 境 (人 の 生 活 に 密 接 な 関 係 の あ る 財 産 並 び
に 人 の 生 活 に 密 接 な 関 係 の あ る 動 植 物 及 び そ の 生 育 環 境 を 含 む 。 )に 関 す る
被害が生ずることをいう。
(市 民 の 役 割 )
第 3 条 市 民 は 、良 好 な 環 境 を 損 な う こ と の な い よ う に 、日 常 生 活 に お い て 、自
ら 進 ん で 環 境 へ の 負 荷 の 低 減 に 努 め る と と も に 、市 が 実 施 す る 良 好 な 環 境 の 保
全及び創造に関する施策に積極的に協力するものとする。
(事 業 者 の 役 割 )
第 4 条 事 業 者 は 、こ の 条 例 の 趣 旨 を 尊 重 し 、そ の 事 業 活 動 を 行 う に 当 た っ て は 、
これに伴って生じ る ばい煙、汚水 、廃棄 物等の処理その他 の 公害を防止し、又
は自然環境を適正に保全するための必要な措置を講ずるものとする。
2 前項に定めるもののほか、事業者は、その事業活動に関し、自ら進んで環境
へ の 負 荷 の 低 減 に 努 め る と と も に 、市 が 実 施 す る 良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に
関する施策に協力するものとする。
(市 の 役 割 )
第 5 条 市 は 、良 好 な 環 境 を 保 全 及 び 創 造 す る た め に 、市 民 の 意 見 を 尊 重 し て 基
本的かつ総合的に環境施策を実施するものとする。
第 2章
良好な環境の保全及び創造に関する基本的施策
(施 策 の 基 本 方 針 )
第 6 条 市 は 、良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策 を 策 定 し 、及 び こ れ を 実
施 す る に 当 た っ て は 、次 に 掲 げ る 事 項 の 確 保 を 目 指 し て 、総 合 的 か つ 計 画 的 に
行うものとする。
(1) 人 の 健 康 が 保 護 さ れ 、 及 び 生 活 環 境 が 保 全 さ れ 、 並 び に 自 然 環 境 が 適 正 に
保全されるよう 、大 気、水、土壌 その他 の環境の自然的構 成 要素が良好な状態
に保持されること。
(2) 生 態 系 の 多 様 性 の 確 保 、 野 生 生 物 の 種 の 保 存 そ の 他 の 生 物 の 多 様 性 の 確 保
が図られるとともに、原野、森林、農地、水辺地等における多様な自然環境が
体系的に保全されること。
(3) 人 と 自 然 と の 豊 か な 触 れ 合 い が 保 た れ る こ と 。
(4) 身 近 な 緑 と 水 辺 及 び 優 れ た 景 観 の 保 全 及 び 創 造 、 歴 史 的 文 化 的 資 源 の 活 用
等により、安らぎと潤いのある環境が保全され、及び創造されること。
(環 境 基 本 計 画 )
第 7 条 市 長 は 、良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 を 図 る た め に 必 要 な 基 本 と な る 指 針
を策定し、これに基づき、当該施策の計画的実施に努めるものとする。
2 市長は、各地域における環境の自然的社会的特性を明示し、環境施策を総合
的 か つ 計 画 的 に 実 施 及 び 推 進 す る た め の 基 本 的 な 計 画 (以 下 「 環 境 基 本 計 画 」
と い う 。 )を 策 定 す る も の と す る 。
3 市長は、環境基本計画の策定に当たっては、三沢市環境審議会の意見を聴い
て定めるものとする。
(施 策 の 策 定 等 に 当 た っ て の 配 慮 )
第 8 条 市 は 、環 境 に 影 響 を 及 ぼ す と 認 め ら れ る 施 策 を 策 定 し 、及 び こ れ を 実 施
するに当たっては、環境基本計画との整合を図るとともに、良好な環境の保全
及び創造について配慮するものとする。
- 48 -
(市 の 指 導 )
第 9 条 市 は 、良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 の た め 必 要 が あ る と 認 め る と き は 、事
業者及び市民に対し、公害防止及び自然環境の適正な保全、環境影響評価、そ
の他環境の保全上の支障を防止するための指導、助言を行うものとする。
2 市は、前項の指導、助言を行ったときは、必要な報告を求めることができる
ものとする。
(資 源 の 循 環 的 な 利 用 等 の 促 進 )
第 10 条 市 は 、 環 境 へ の 負 荷 の 低 減 を 図 る た め 、 市 民 及 び 事 業 者 に よ る 資 源 の
循 環 的 な 利 用 、廃 棄 物 の 減 量 及 び 再 生 資 源 そ の 他 の 環 境 へ の 負 荷 の 低 減 に 資 す
る 原 材 料 、 製 品 、 役 務 等 の 利 用 (以 下 「 資 源 の 循 環 的 な 利 用 等 」 と い う 。 )が
促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。
2 市は、市の施設の建設及び維持管理その他の事業の実施に当たっては、資源
の循環的な利用等に率先して努めるものとする。
(環 境 教 育 等 の 振 興 )
第 11 条 市 は 、 環 境 教 育 及 び 環 境 学 習 の 振 興 、 広 報 活 動 の 充 実 に よ り 、 市 民 及
び 事 業 者 が 良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に つ い て の 理 解 を 深 め る と と も に 、環 境
保全活動が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。
(情 報 の 提 供 )
第 12 条 市 は 、 環 境 教 育 及 び 環 境 学 習 の 推 進 、 広 報 活 動 の 充 実 並 び に 環 境 保 全
活動が促進されるよう個人及び法人の権利利益の保護に配慮しつつ環境の状
況 そ の 他 、良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 必 要 な 情 報 を 適 切 に 提 供 す る も
のとする。
(環 境 調 査 )
第 13 条 市 は 、 環 境 の 状 況 を 把 握 し 、 並 び に 良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す
る 施 策 を 適 正 に 実 施 す る た め 必 要 な 調 査 及 び 研 究 を 実 施 す る と と も に 、環 境 に
関する情報の収集及び整備に努めるものとする。
(協 定 の 締 結 )
第 14 条 市 長 は 、 公 害 防 止 、 自 然 環 境 の 適 正 な 保 全 及 び 快 適 な 環 境 の 確 保 等 の
た め に 必 要 が あ る と 認 め る と き は 、事 業 者 及 び 市 民 と 協 定 を 締 結 す る こ と が で
きる。
2 事業者及び市民は、市長が協定の締結について協議を求めたときは、これに
応じるものとする。
3 協定を締結した事業者及び市民は、当該協定を遵守しなければならない。
(県 及 び 他 の 地 方 公 共 団 体 と の 協 力 )
第 15 条 市 は 、 広 域 的 な 取 組 が 必 要 と さ れ る 良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す
る 施 策 を 策 定 し 、及 び こ れ を 実 施 す る に 当 た っ て は 、県 及 び 他 の 地 方 公 共 団 体
と協力して、その推進に努めるものとする。
(助 成 等 の 措 置 )
第 16 条 市 は 、 良 好 な 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策 を 推 進 す る た め に 必 要
があると認めるときは、助成その他の必要な措置を講ずるものとする。
第 3章
地球環境の保全に関する施策
(地 球 環 境 問 題 へ の 取 組 )
第 17 条 市 は 、 地 球 環 境 の あ り 方 を 自 ら の 問 題 と し て と ら え 、 地 球 環 境 の 保 全
に関する施策を長期的に推進するものとする。
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第 4章
三沢市環境審議会
(三 沢 市 環 境 審 議 会 )
第 18 条 環 境 基 本 法 (平 成 5 年 法 律 第 9 1 号 )第 44 条 の 規 定 に 基 づ き 、 三 沢 市 環
境 審 議 会 (以 下 「 審 議 会 」 と い う 。 )を 置 く 。
2 審議会は、市長の諮問に応じ良好な環境の保全及び創造に関する施策の基本
的事項を調査審議する。
3 審議会は、良好な環境の保全及び創造に関する施策について、市長に意見を
述べることができる。
(組 織 及 び 委 員 の 任 期 )
第 19 条 審 議 会 は 、 委 員 17 人 以 内 で 組 織 す る 。
2 委員は、次の各号に掲げる者のうちから市長が委嘱する。
(1) 学 識 経 験 の あ る 者
(2) 地 域 代 表 者
(3) 公 共 的 団 体 の 代 表 者
(4) 関 係 行 政 機 関 の 職 員
3 委 員 の 任 期 は 、2 年 と す る 。た だ し 、補 欠 の 委 員 の 任 期 は 、前 任 者 の 残 任 期 間
とする。
(会 長 )
第 20 条 審 議 会 に 会 長 を 置 く 。
2 会長は、委員の互選により定める。
3 会長は、審議会を代表し、議事その他会務を総理する。
4 会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、会長があらかじめ指名す
る委員がその職務を代理する。
(会 議 )
第 21 条 審 議 会 の 会 議 は 、 会 長 が 招 集 し 、 会 長 が そ の 議 長 と な る 。
2 審議会の会議は、委員の半数以上が出席しなければ開くことができない。
3 審議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは会長の決する
ところによる。
(委 任 )
第 22 条 こ の 条 例 に 定 め の あ る も の の ほ か 、 審 議 会 に 関 し 必 要 な 事 項 は 、 市 長
が定める。
附 則
(施 行 期 日 )
1 こ の 条 例 は 、 平 成 11 年 11 月 1 日 か ら 施 行 す る 。
(経 過 措 置 )
2 こ の 条 例 の 施 行 後 最 初 に 委 嘱 さ れ る 審 議 会 の 委 員 の 任 期 は 、第 19 条 第 3 項 の
規 定 に か か わ ら ず 、 平 成 13 年 3 月 31 日 ま で と す る 。
(三 沢 市 公 害 対 策 審 議 会 条 例 の 廃 止 )
3 三 沢 市 公 害 対 策 審 議 会 条 例 (昭 和 47 年 三 沢 市 条 例 第 16 号 ) は 、 廃 止 す る 。
(特 別 職 の 職 員 で 非 常 勤 の も の の 報 酬 及 び 費 用 弁 償 に 関 す る 条 例 の 一 部 改 正 )
4 特 別 職 の 職 員 で 非 常 勤 の も の の 報 酬 及 び 費 用 弁 償 に 関 す る 条 例 (昭 和 31 年 三
沢 市 条 例 第 17 号 ) の 一 部 を 次 の よ う に 改 正 す る 。
〔次のよう〕略
- 50 -
三沢市環境審議会委員名簿
任期:平成 19 年 4 月 1 日~平成 21 年 3 月 31 日
No
選出区分
氏
1
小比類巻
2
山
3
学識経験の
本
名
役
職
名
種 松 市議会議員
弥
小比類巻
一 市議会議員
雅 彦 市議会議員
小
鹿
雅
麗 三沢地区医師会会長
5
傳
法
典
子 上十三薬剤師会
6
工
藤
英
明 元三沢高等学校長(化学)
7
相
場
8
溝
口
政
則 市商工会専務
田
中
正
孝 市漁業協同組合長
山
本
ソ
ノ おいらせ農協女性部副部長
11
三
田
節
夫 市農業委員会会長
12
玉
川
ハ
ナ 市消費者の会会長
川
畑
好
弘 市連合町内会会長
14
沼
田
勝
美 北三沢土地改良区理事長
15
大 久 保
4
ある者
9
公共的団体
10
の代表者
13
16
地域代表者
関係行政
機関の職員
工
藤
備
博 青森県建築士会三沢支部
和 男
精
国土交通省高瀬川河川事務所
小川原湖出張所所長
一 八戸環境管理事務所所長
- 51 -
副会長
会長
考
三沢市環境基本計画策定市民懇談会規約
(目的)
第1条 三沢市の将来にわたる良好な環境の保全及び創造を図るために必要な基
本指針となる、三沢市環境基本計画(以下「基本計画」という。)を策定するた
め三沢市環境基本計画策定市民懇談会(以下「懇談会」という。)を設置する。
(所掌事項)
第2条 懇談会は、市民の立場から基本計画の策定に関し、検討及び提言を行う
ものとする。
(組織)
第3条 懇談会は、委員15名以内で組織する。
2 委員は、次に掲げるもののうちから市長が委嘱する。
(1)有識者
(2)市民団体等の構成員
(3)その他市長が必要と認める者
(任期)
第4条 委員の任期は、平成20年3月31日までとする。
(委員長)
第5条 懇談会に、委員長を置き、委員の互選により決定する。
2 委員長は、委員会を代表し、議事その他会務を総理する。
3 委員長に事故あるとき、又は委員長が欠けたときは、委員長があらかじめ指
名する委員がその職務を代理する。
(会議)
第6条 懇談会は、委員長が招集し委員長が議長となる。
(事務局)
第7条 懇談会の庶務は、民生部生活環境課において処理する。
附 則
この規約は、平成19年3月16日から施行する。
- 52 -
市 民 懇 談 会 委 員 名 簿
任期:平成 19 年 3 月 16 日~平成 20 年 3 月 31 日
№
選出区分
氏
名
団
体
名
中野
智仁
高瀬川河川事務所小川原湖出張所
野田
正志
八戸環境管理事務所
3
委 員 長
山村
義一
前岡三沢小学校長
4
副委員長
岩本
芳勝
連合町内会(環境担当)
5
長峯
ちよ
連合婦人会
6
野川
剛
連合PTA
7
附田
久志
(社)青年会議所
赤沼
直樹
農業青年会議
9
柿本
繁輝
漁協青年研究会
10
伊野
アイ
消費者の会
11
内山
登
野鳥の会
12
相馬
孝
小川原湖自然楽校代表
佐藤
幸徳
住友化学㈱三沢工場
若松
靖夫
県南環境保全センター(株)役員
1
2
8
13
14
有識者
市民団体
公
募
- 53 -
三沢市環境基本計画策定庁内検討委員会規約
(目的)
第1条 三沢市の将来にわたる良好な環境の保全及び創造を図るために必要な基本指針とな
る、三沢市環境基本計画(以下「基本計画」という。)の策定にあたり検討及び調整を行う
ために、三沢市環境基本計画策定庁内検討委員会(以下「委員会」という。
)を設置する。
(所掌事項)
第2条 委員会は、基本計画の策定にあたり各施策を推進するための検討、調整を行う。
(構成)
第3条 委員会は、第2条に規定する業務を遂行するため、次に掲げる職にあるものにより
構成するが、必要に応じ増員することが出来る。
2(1)委員長 副市長
(2)委 員 政策推進部長、総務部長、企画財政部長、民生部長、経済部長
建設部長、上下水道部長、健康福祉部長、教育次長
3 委員長に事故あるときは、あらかじめ委員長が指名する委員がその職務を代理する。
(会議)
第4条 委員会は、委員長が招集し会議を進行する。
(幹事)
第5条 委員会のもとに幹事会を置き、幹事は、次に掲げるものをもって充てるが、
必要に応じ増員することが出来る。
2(1)幹事長 民生部長
(2)幹 事 政策推進部 政策調整課長、基地渉外課長
総 務 部 総務課長
企画財政部 まちづくり課長
民 生 部 生活環境課長、ごみゼロ推進課長
経 済 部 農政水産課長、観光推進課長
建 設 部 都市整備課長、土木課長、建築住宅課長
上下水道部 水道施設課長、下水道課長
教育委員会 生涯学習課長
3 幹事長は、委員長の命を受けて、会議を招集し会議の議長となる。
(作業部会)
第6条 委員会に作業部会を置き、事務局の業務に検討及び助言を行うものとし、
委員長が指名する職員をもって充てる。
(事務局)
第7条 委員会の庶務は、民生部生活環境課において処理する。
(解散)
第8条 委員会は、基本計画策定時をもって解散する。
附則
この規約は、平成18年7月3日から施行する。
この規約は、平成19年4月1日から施行する。
- 54 -
庁内検討委員会名簿
◎検討委員会
基本計画策定にあたり、検討、調整を行います。
委員長:副市長 吉田 耕悦
政策推進部長
桑嶋 豊士
総 務 部 長
糸井 健二
企画財政部長
月館
孝
民 生 部 長
宮崎 倫子
経 済 部
長
澤口 正義
建 設 部 長
藤田 正次
上下水道部長
川代 一男
健康福祉部長
米田光一郎
教 育 次
宮古 直志
長
◎幹事会
環境施策に対する調査、検討を行い、原案の作成を行います。
幹事長:民生部長 宮崎 倫子
政策調整課長
野々宮忠良
基地渉外課長
中村 健一
総 務 課
繋
範雄
まちづくり課長
島中 巧悦
生活環境課長
菊池 弘義
ごみゼロ推進課長
内野 主税
農政水産課長
小泉 眞章
観光推進課長
奥山 章彦
土 木 課
沖沢
保
都市整備課長
吉田 幸男
建築住宅課長
織笠 一任
生涯学習課長
冨田
下 水 道 課 長
伊藤 幸治
水道施設課長
中西 敬悦
長
長
◎作業部会
事務局案に対し、検討、助言を行います。
政 策 調 整 課
工藤 雅則
農 政 水 産 課
中野渡 進
下 水 道
課
和田 一成
水 道 施 設 課
浪岡 博司
生 涯 学 習 課
安藤 一次
ごみゼロ推進課
大野 隆博
生 活 環 境 課
種市 忠雄
事
務
局(生活環境課)
- 55 -
哲
★ 環境基本計画策定の経緯
★
=平成 18 年度=
5 月 15 日
環境基本計画策定に伴う地域の現況・特性の把握のための
作業部会による打合せを開催
5 月 29 日
担当課において環境基本計画策定概要・アンケート実施要領
及び今後の日程を協議
6 月
7 日
担当課において環境基本計画策定概要・アンケート実施要領
及び今後の日程を協議(最終確認)
6 月
9 日
副市長への説明
環境基本計画策定概要・スケジュール・策定体制
検討委員会規約案・市民懇談会規約案
7 月
3 日
三沢市重要施策推進委員会に策定概要について説明
7 月
3 日
第 1 回三沢市環境基本計画策定庁内検討委員会開催
7 月 10 日
第 1 回三沢市環境基本計画策定幹事会開催
7 月 13 日
三沢市環境審議会に策定概要について説明
9 月 8 日 ~ 9 月 22 日
アンケート調査実施
(市民 3,000 名を無作為抽出・事業所 110 社・市内中学 3 年生 491 名)
2 月 5 日 ~ 2 月 23 日
三沢市環境基本計画策定市民懇談会委員の公募(3 名)
マック TV・ホームページ・東奥日報・デーリー東北
2 月 8 日
作業部会による事前協議
アンケート調査結果・現状と課題及び基本方針について
2 月 9 日
第 2 回三沢市環境基本計画策定幹事会開催
案件
1.環境基本計画策定基本方針(案)について
・アンケート調査結果及び現状と課題について
3 月 16 日
第 1 回三沢市環境基本計画策定市民懇談会開催
委嘱状交付・委員長、副委員長の選出
案件 1.環境基本計画策定基本方針(案)について
・アンケート調査結果及び現状と課題について
3 月 22 日
第 2 回三沢市環境基本計画策定庁内検討委員会開催
案件 1.環境基本計画策定基本方針(案)について
・アンケート調査結果及び現状と課題について
3 月 23 日
三沢市環境審議会
案件
1.環境基本計画策定基本方針(案)について
・アンケート調査結果及び現状と課題について
- 56 -
=平成 19 年度=
7 月 1 9 日・8 月 7 日 作業部会による事前協議
計画の具体的取組み等について
8 月 22 日
第 3 回三沢市環境基本計画策定幹事会開催
案件 1.計画の具体的取組み等について
8 月 27 日
第 2 回三沢市環境基本計画策定市民懇談会開催
案件 1.計画の具体的取組み等について
8 月 29 日
第 3 回三沢市環境基本計画策定庁内検討委員会開催
案件
9 月 19 日
第 4 回三沢市環境基本計画策定庁内検討委員会開催
案件
9 月 26 日
1.計画の具体的取組み等について
1.計画の具体的取組み等について
三沢市環境審議会
組織会・会長、副会長の選出
案件
1.今後の計画の取り組みについて
・施策の体系、市民・事業者・市の役割について
・計画の進行管理について
10 月 11 日
作業部会による事前協議
全体計画の進捗状況等について
10 月 18 日
第 4 回三沢市環境基本計画策定幹事会開催
案件 1.全体計画の進捗状況等について
10 月 19 日
第 3 回三沢市環境基本計画策定市民懇談会開催
案件 1.全体計画の進捗状況等について
10 月 24 日
第 5 回三沢市環境基本計画策定庁内検討委員会開催
案件
1.環境基本計画書(案)について
2.環境審議会への諮問について
11 月 12 日
三沢市環境審議会
案件
12 月 21 日
1.三沢市環境基本計画策定に関する「諮問」
三沢市環境審議会
案件 1.三沢市環境基本計画策定に関する「答申」
- 57 -
環境基本計画アンケート調査結果概要
■調査結果
【調査対象】
市民 3,000 名
事業者 110 社
中学生市内 3 年生 491 名
【回 答】
市
民―1,187名(39.6%)、事業所―52社(47.3%)
中学生―
459名(93.5%)
(1)環境に関する関心度
「地球温暖化」
、
「生活排水」
、
「オゾン層の破壊」に関心度が高い。
・地球温暖化問題、省エネルギー意識の啓発
・下水道、農業集落排水、合併浄化槽の普及
(2)環境に対する考えかた
「子どもたちに環境保全についての教育が必要」が最も多い回答であり、「大量消費
型社会の改善」や「将来の環境が心配」にも多くの回答があった。
・環境教育、環境学習の推進
・ごみの減量化、リサイクルの推進
(3)地域の環境
「空気がきれい」、「緑が豊か」が高い結果で、「まちの清潔さ」、「都市景観」が満足
度で低い結果であった。
・地域の環境美化活動の推進
・計画的な都市形成の推進
(4)環境に対する取組み
「ごみ問題」に対する実践度は高いが、「自然保護活動」、「地域の清掃、緑化活動」
などの実践度が低い結果であった。
・連合町内会、自然保護団体等と連携した環境活動の推進
(5)市に期待する取組みや施策
「ごみの不法投棄、ポイ捨て対策」、
「ごみの減量化、リサイクルの推進」、
「下水道整備」が上位の結果であった。
- 58 -
(1)環境に関する関心度
市民アンケート(問4)は、関心のある環境問題で回答の最も多かったのは「地球
温暖化」
(79.9%)が約8割となっている。
次いで、
「生活排水による水質汚濁」
(75.1%)、
「オゾン層の破壊」
(71.3%)
「ダイオキシン」
(70.2%)
、
「家電リサイクル」
(69.8%)などに高い関心度
があった。
上位の「地球温暖化」
、
「生活排水による水質汚濁」の防止対策として下水道整備の
促進や市民意識の啓発活動の推進を図っていく施策が必要である。
- 59 -
(2)環境に対する考えかた
市民アンケート(問6)及び中学生アンケート(問3)は、「大量のごみを消費す
る今の生活を改善すべき」(市民:84.5%、中学生:71.1%)、「将来の環境
が心配である」
(市民:82.3%、中学生:67.3%)に多くの回答があった。
また、市民アンケートでは「子供たちに環境保全についての教育が必要」
(86.
3%)が最も多い回答であった。
全般にわたり、将来の環境に対する不安感から、現在の大量消費等の生活改善を行
いリサイクル型社会の構築が必要であると、多くの人が認識しており、将来を担う子
供たちに対する環境教育に対する施策が必要である。
◎市民アンケート
◎中学生アンケート
凡例
大変思う
やや思う
11.8
自分の生活も環境の悪化につながっている
地球温暖化問題など将来の環境を考えると
心配である
環境に関する情報をもっと知りたい
あまり思わない
30.9
28.8
37.0
27.2
0%
13.9
31.2
20%
- 60 -
27.7
40%
7.4
13.3
33.8
20.0
環境を守るために、積極的に行動して行きた
い
17.2
14.2
32.5
37.3
無回答
わからない
10.0
30.3
13.3
物をむだづかいしたり、大量のごみを出したり
する今の生活を改めなければならない
全く思わない
60%
80%
10.9 0.2
13.5 0.2
5.4
6.5
1.3
9.6
14.6
100%
(3)地域の環境
①環境に対する満足度
市民アンケート(問2)及び中学生アンケート(問2)で、周辺環境に対する満
足度は「空気がきれい」
(市民:69.7%、中学生:61.2%)
、次いで「緑が
豊か」
(市民:64.7%、中学生:59.0%)が高い結果となった。
一方、
「まちが清潔(ごみが散乱していない)」(市民:44.3%、中学生:4
0.3%)
、
「都市景観が美しい」(市民:39.8%、中学生:32.7%)が低
い結果となった。
満足度を高めるため、特にごみ問題についての環境美化活動等を推進する施策が
必要である。
- 61 -
②地域環境対する評価
市民アンケート(問3)で、環境に対する評価について、最も多い回答は「変わ
らない」
(33.7%)であった。
「悪くなった」
(6.7%)
、
「どちらかというと悪くなった」
(14.3%)の合計値
が21.0%であり、当市の環境に対する評価を「良くなった」という方向に導く
ため、①の地域環境の満足度の集計値を参考にしながら環境施策を実施する必要が
ある。
③周辺環境への影響
事業所アンケート(問6)で、周辺環境への影響の認識度では「電気、ガス、化石燃料等の使
用によるエネルギーの消費」(67.3%)が最も多く、次いで「騒音、振動の発生」(25.0%)で
あった。
以上のことから、事業所に協力を願いながら排ガス等発生の抑制につながる施策を行う必要
③周辺環境への影響
事業所アンケート(問6)で、周辺環境への影響の認識度では「電気、ガス、化石
燃料等の使用によるエネルギーの消費」(67.3%)が最も多く、次いで「騒音、
振動の発生」
(25.0%)であった。
以上のことから、事業所に協力を願いながら排ガス等発生の抑制につながる施策等
を行う必要がある。
- 62 -
(4)環境に対する取組み
①市民、中学生
市民アンケート(問5)及び中学生アンケート(問4)で、環境に対する取組み
について実践率が高いのは「ごみの分別」
(市民:93.6%、中学生:75.4%)、
「流し台から食べかすや調理くずを流さないようにしている」
(市民:91.0%)、
「余暇活動の際は、ごみを持ち帰る」(市民:85.9%)、「ごみや空き缶のポイ
捨てをしないように気をつけている」(中学生:69.1%)であった。
特に、実践度が低いのは、
「自然環境保全活動に参加している」
(市民:13.7%)、
「地域の清掃、緑化活動に参加している」
(27.5%)であった。
環境に対する日常の取組みの実践率を高めるため、特に「地域の美化、緑化活動」
の推進する施策が必要である。
◎市民アンケート
凡例
い つ も行 って い る
時 々 行 ってい る
あ まり行 っ てい な い
わからない
まったく行っていない
無回答
87.5
ご みは決められたように分別し ている
流し 台から食べかすや調理くずを流さ
ないようにし ている
6.1 0.6
1.0
1.13.6
79.0
テーブルなどはティッシュを使わずフ
キン で拭く
12.0
60.7
裏の白い紙をメモなどに利用する
23.7
55.9
出来るだけご みを出さないようにし ている
生ご みの堆肥化、減量化を図っている
19.1
牛乳パック等の回収に協力し てい
る
34.0
20.5
30.1
32.4
18.0
35.8
物は大切し 、壊れたら修理する
買い物袋を持参し ている
23.8
過剰包装は断っている
26.0
19.8
35.7
21.3
15.7
0%
22.2
20%
40%
- 63 -
4.3 1.9 4.6
20.9
4.1 5.3
20.5
3.7 5.6
16.1
5.4 2.0 5.0
2.9 5.1
10.3
29.7
29.5
25.9
60%
4.21.8 4.1
16.4
23.3
53.4
エコマークのついた商品を買うようにし
ている
9.7
27.6
30.3
詰替え製品を買うようにし ている
9.0 1.4
1.33.8
24.3
38.8
3.30.7
1.33.7
4.2 5.8
6.5 2.12.6 4.9
10.0
80%
6.1
6.3
100%
◎中学生アンケート
- 64 -
②事業所
環境保全のため取組み(問5)で、実践度が高いのは「こまめな消灯や冷暖房時の
適正な温度維持などの省エネ」(96.2%)、「紙、缶、ビン類、生ごみ等のリサイ
クル」
(75.0%)であった。
実践度が低かったのは「ソーラーシステム等自然エネルギーの導入や廃熱利用の促
進」(5.8%)
、
「雨水等の利用」
(7.7%)であった。
実践度が低いものについては、導入までにコストがかかることが予想されることか
ら、企業と連携し環境に対する取り組みが企業イメージのアップにつながるような施
策が必要である。
- 65 -
(5)将来の三沢市の環境
①望ましい環境像
市民、事業所、中学生アンケートで、三沢市の望ましい環境像について、回答の
合計が最も多かったのは「心安らぐ快適なまち」、次いで「空気のきれいなまち」、
「緑豊かなまち」であった。
望ましい環境像
455
心安らぐ快適なま ち
187
290
空気のきれいなま ち
234
315
緑豊かなま ち
152
362
有害なも ののない安全なま ち
116
238
美しい景観の町
126
278
自然環境を 保全するま ち
169
歴史・文化を 大切にするま ち
140
花いっ ぱいのま ち
61
多く の生き物とふれあえるま ち
0
10
31
7
14
69 15
207
省エネ・リサイクルを 推進するま ち
27
95
19
59 11
69 8
67 1
100
200
300
400
500
市民 中学生 事業所
- 66 -
600
700
800
(6)環境項目別
①生活環境
市民アンケート(問2)、中学生アンケート(問2)で、環境に対する満足度で
特に高いのは「空気がきれい」(市民:61.2%、中学生:69.7%)であっ
た。
不満では、
「周辺の音」
、
「悪臭」に多くの回答があった。
また、市民アンケート(問8)、事業所アンケート(問8)で、市に期待する施
策では「下水道整備」が上位を占めており、「空気がきれい」について満足度を維
持しつつ、安全、安心なまちづくりのため、騒音、悪臭の抑制のための監視や、下
水道整備等による環境改善につながる施策が必要ある。
②快適環境
市民アンケート(問2)及び中学生アンケート(問2)で、環境に対する満足度
の質問で「都市景観が美しい」
、
「まちが美しい(ごみが散乱していない)
」に満足度
が低い結果となった。
環境に対する取り組みでは、「道路等に空き缶が落ちていたら拾うようにしている」
(市民:54.1%)
、
「ゴミや空き缶のポイ捨てをしないよう気をつけている」
(中
学生:69.1%)が上位であった。
また、市に期待する環境施策では「ゴミの不法投棄、ポイ捨て対策」が最も多い
回答であることから、
「まちの美しさを」を高めるため、
「不法投棄、ポイ捨て対策」
、
「地域の美化活動」等の施策が必要である。
③自然環境
市民アンケート(問2)及び中学生アンケート(問2)で、自然環境に対する満
足で「緑が豊か」
(市民:64.7%、中学生:59.0%)の高い結果となった。
また、将来にわたって残したい環境や大切にしたい場所の質問では「小川原湖畔」、
「太平洋海岸」、「仏沼」が上位を占めており、「緑が豊か」の満足度を維持すると
共に、自然環境保全に関する施策が必要である。
- 67 -
④地球環境
市民アンケート(問5)及び中学生アンケート(問4)で、環境に対する取組みで
「ごみの分別」
(市民:93.7%、中学生:75.4%)が高い実践率であった。
また事業所アンケート(問5)では、
「使い捨て製品の使用、購入の抑制、再生紙
などの使用」
(94.2%)
、
「紙、缶、ビン、生ごみ等のリサイクル」
(90.4%)
が高い実践率であった。
さらに、市に期待する環境施策では、「ごみの減量化、リサイクルの推進」が高い
割合を占めており、
「ごみの減量化、資源化を推進」し、地球温暖化防止対策に関す
る対策を講じる施策が必要である。
- 68 -
(7)市に期待する施策や取組み
市民アンケート(問8)及び事業所アンケート(問8)で回答は以下のとおりであっ
た。
- 69 -
○
P16 の湖沼群で確認された環境保全種群(自然環境の現状と課題)
■仏沼地区で確認された環境保全種群
(ほ乳類)
ニホンイイズナ
(鳥 類)
オオセッカ、オオヨシゴイ、サンカノゴイ、セイタカシギ、オオタカ、ハヤブサ、コジュリン、ツバメチドリ、チ
ュウヒ、ケアシノスリ、カムチャツカケアシノスリ、ハイイロチュウヒ、シマクイナ、クイナ、ヒクイナ、ウズラ
オオジュリン、オオジシギ、ヒシクイ、マガン、オオヒシクイ、ハイタカ、オシドリ、ヨシゴイ、
カンムリカイツブリ
(植 物)
ジョウロウスゲ、タヌキモ、ミズトンボ、ハンゲショウ、ミズアオイ、ミクリ、ヒンジモ、エゾナミキソウ
(昆虫類)
オオキトンボ、カラカネイトトンボ、ハラビロトンボ、チョウトンボ、ハッチョウトンボ、キイトトンボ、コオイムシ
モートンイトトンボ、ミヤマアカネ、マイコアカネ、マークオサムシ、ヒメシロチョウ、ゴマシジミ、ゲンゴロウ
ギンイチモンジセセリ
(魚 類)
イバラトヨミ、メダカ、イトヨ
■三沢市民の森・小田内沼地区で確認された環境保全種群
(鳥 類)
オオタカ、オオワシ、オジロワシ、ハヤブサ、チュウサギ、オオジシギ、クイナ、ヨシゴイオシドリ
ヨシガモ、ハシビロガモ、ハイタカ、ヤマドリ、アオバト、ヨタカ、トラフズク
(植 物)
スジヌマハリイ、クゲヌマラン、イヌハギ、タヌキモ、スズサイコ、ジョウロウスゲ、キキョウ、ミズアオイ
ミズトンボ
(昆 虫)
ヒメシロチョウ、キバネモリトンボ、ハグロトンボ、コオイムシ、ヒョウモンチョウ、オオチャバネセセリ
スジグロチャバネセセリ
(魚 類)
イバラトミヨ、 タナゴ、スナヤツメ、メダカ、チチブ
■近年、見られなくなった植物
オキナグサ、フクジュソウ、ヤマシャクヤク、サクラソウ、カタクリ、エビネ、シュンラン、クゲヌマラン
フシグロセンノウ
■帰化植物
オオハンゴンソウ、セイタカアワダチソウ、ブタナ
■小田内沼水生生物調査(H11~H18)
イソコツブムシ、トゲオヨコエビ、スジエビ、サカマキガイ、ハグロトンボ、オオセスジイトトンボ、トヨミ、
オオミズスマシ、コオイムシ、ヒメトンボ亜属、アメンボ幼虫、セスジユスリカ、ユスリ科幼虫、ハゼ科幼魚
=資料提供=
・三沢市 1979,三沢市の自然,三沢地域自然環境研究会
・三沢市 1979,小田内沼の自然,三沢地域自然環境研究会
・三沢市 1987,小田内沼の自然環境調査,1987,山形大学理学部
・三沢市(1991,1995)三沢市の環境,三沢市民生部衛生課
・オオセッカの生息環境調査グループ,1995.北国の草原湿地帯のシンボルであるオオセッカ
の好む環境に関する研究。トヨタ財団第 6 回市民コンクール本研究報告書 No6 C-31
・三沢市教育委員会生涯学習課.2007.仏沼へ行こうー仏沼ガイドブック,三沢市 三沢市
教育委員会編.2005.仏沼の手引き,三沢市
・三沢市文化財審議会.1971.小川原湖と自然,三沢市教育委員会
・環境省.2002.改定日本の絶滅のおそれのある野生生物,自然環境研究センター,東京
・青森県.2000.青森県の希少な野生生物―青森県レッドデータブック,青森県環境生活部
自然保護課,青森
・青森県.2003.青森県史自然編生物,青森県史編さん自然部会,青森
・上田恵介.2003.日本にオオセッカは何羽いるのか.Strix21: 1-3
・国際自然保護連合レッドリスト.2004
- 70 -
環境用語解説
[あ行]
ISO14000 シリーズ
国際的な非政府機関である国際標準化機構(ISO)が制定した環境マネジメントに関する規格の総
称。環境マネジメントシステム、環境監査、環境ラベル、環境パフォーマンス評価、ライフサイク
ルアセスメント……などの規格に大別される。
このうち、環境マネジメントシステムに関する規格(ISO14001)は、生産、流通、廃棄などの一連
の事業活動における環境保全対策を体系的に(1)計画立案し、(2)実行し、(3)チェックし、さ
らに、
(4)改良していくシステムとして平成 8 年 9 月に制定され、企業はもとより自治体での認証
取得も活発になってきている。
アイドリング・ストップ
アイドリングとは、自動車の空回転のこと。
アイドリング・ストップとは、必要以上の暖気運転、ドライバーが車から離れている間や荷物の積
み下ろしの間等の不必要なアイドリングを停止することを言う。
アオコ
富栄養化の進んだ湖沼などで、植物プランクトン(主として藍藻類)の異常増殖により、水面が緑
色、あるいは青色に変色する現象をいう。春から夏にかけて発生することが多く、大量に発生する
と腐敗して悪臭を発したり、魚介類のへい死をもたらすこともある。
赤潮
海域における富栄養化現象のひとつで、海中の微小な生物(主に植物プランクトン)の異常増殖に
より海面が変色する現象をいう。赤色に変色することが多いが、プランクトンの種類により黄褐色
や緑色などにも変色することがある。
主として夏に多発し、魚介類のえらを詰まらせたり、酸欠などの悪影響を及ぼすこともある。
- 71 -
硫黄酸化物(SOx)
石油などの硫黄分を含んだ燃料が燃焼して生じる汚染物質である。
一般的に燃焼過程で発生するのは大部分が二酸化硫黄(SO2:亜硫酸ガス)であり、無水硫酸(SO3)
が若干混じる。環境基準は、二酸化硫黄(SO2)について定められている。
硫黄酸化物は、人の呼吸器に影響を与えたり、植物を枯らしたりする。
エコマーク
環境への負荷が少ないなど、環境保全に役立つと認められる商品につけられるマーク。
環境庁の指導のもとで(財)日本環境協会が実施する環境保全型商品推進事業(エコマーク事業)
のシンボルとして制定されたもので、
「私たちの手で地球を、環境を守ろう」という気持ちを表し
ている。台所流し台水切り用品や廃食用油再生せっけんなど環境保全に役立つと認定された商品に
つけられる。
オープンスペース
公園や広場、川とその河川敷など、開放的な空間で誰もがほぼ自由に出入りできる場所をいう。
オゾン層
大気中のオゾンは、その約 90%が地上から 10~50km 上空の成層圏と呼ばれる領域に集まっており、
通称『オゾン層』と呼ばれている。オゾンは分子が酸素原子 3 個からなる気体である。
地球を取り巻くオゾン層は、太陽光に含まれる紫外線のうち有害なものの大部分を吸収しているが、
このオゾン層が特定フロン等の物質により破壊されることにより地上に到達する有害紫外線の量
が増加し、人の健康や生態系などに悪影響が生じるおそれがあるとされている。
温室効果ガス
赤外線(熱線)を吸収する作用を持つ気体の総称。大気がなければ-18℃にもなる地球は、温室効
果ガスが大気中に存在することで地表の気温が平均 15℃程度に保たれている。
この温室効果ガスの増加により、地球全体がまるで「温室」の中のように気温が上昇する現象が地
球温暖化である。
- 72 -
京都議定書では、温室効果ガスのうち二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、ハイドロフルオロカー
ボン(HFC)、パーフルオロカーボン(PFC)、六ふっ化硫黄(SF6)の 6 種類が削減対象となってい
る。
[か行]
環境アセスメント
環境影響評価。
開発が環境に及ぼす影響の内容と程度及び環境保全対策について事前に予測と評価を行い、保全上
必要な措置の検討をすること。
環境基準
人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準をいう。
現在、大気汚染、水質汚濁、騒音、航空機騒音、新幹線鉄道騒音および土壌汚染に係る環境基準が
定められている。
環境パートナーシップ
市民団体、行政、企業など、構成原理や目的の異なる組織が環境問題の解決という共通の目標を達
成するために行う共同の形態をいう。
環境への負荷
人の活動により環境に与える影響で、環境を保全する上で支障となるおそれのあるもの。
環境マネジメントシステム
組織運営において、環境への配慮をするとともに、継続的に改善していく仕組みを組み込む手段の
こと。
環境リスク
環境リスクとは人の活動によって加えられる環境への負荷が、環境中の経路を通じ、環境の保全上
の支障を生じさせるおそれ(可能性)をいう。環境リスクを評価するための手法はリスクアセスメ
ントと呼ばれている。現在、注目されている化学物質に係るリスクアセスメントとは、曝露される
量・期間と健康影響の関係を定量的に把握し、現状または将来の曝露の状況(曝露量、曝露経路、
期間、曝露される人の数と種別など)を調査することにより、現状または将来の状況における化学
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物質の健康影響について定量的な評価を行うことである。
この結果に基づく対策等をリスクマネジメントと呼び、許容しえないリスクは削除されるとともに、
技術・社会・経済面での調整を行った上でリスクを最小限にすることが図られる。
感染性廃棄物
医療関係機関等から発生し、人が感染し、または感染する恐れのある病原体が含まれ、もしくは付
着している廃棄物、またはこれらの恐れのある廃棄物をいう。
感染性廃棄物には、感染性一般廃棄物と感染性産業廃棄物がある。法の区分では、特別管理廃棄物
に含まれる。
観測井
地盤沈下が地下のどの地層で生じているかを調べるための施設。
通常二重管構造の井戸を設置し、内官の抜け上がり量によって沈下量を測定する。
官能試験法
悪臭など人の感覚に作用するものを、人の感覚によって判定する方法。
間伐材
森林の木々は、放っておけば互いに日光や栄養を取り合い、成長を妨げあってしまう。材木として
十分に成長させるには、人為的に木々が生えてくる密度を下げてやらねばならない。
このために間引かれる木のことをいう。
グリーン購入
商品やサービスを購入する際に、価格、機能、品質だけでなく、「環境」の視点を重視し、環境へ
の負荷が出来るだけ少ないものを優先的に購入すること。
平成 8 年 4 月には、グリーン購入に率先して取り組む企業、行政機関、民間団体等による「グリー
ン購入ネットワーク」が設立され、必要な情報の収集、提供、ガイドライン作り、意識啓発などが
行われている。
K 値規制
施設ごとに煙突の高さに応じた硫黄酸化物許容排出量を求める際に使用する、大気汚染防止法で定
められた定数である。K 値は地域ごとに定められており、施設が集合して設置されている地域ほど
規制が厳しく、その値も小さい。
公共用水域
河川、湖沼、港湾、沿岸海域など広く一般の利用に開放された水域、およびこれらに接続する下水
路、用水路等、公共の用に供する水域をいう。
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COP3(地球温暖化防止京都会議)
気候変動に関する国際連合枠組条約第 3 回締約国会議(COP3)として、平成 9 年 12 月に 161 カ国
の参加のもと、京都市で開催された国際会議。
この会議では、2000 年以降の地球温暖化対策の国際的な取り組みについて議論され、1990 年を基
準年とし、2008 年から 2012 年の目標期間の締約国全体の対象ガスの排出量を削減することを内容
とする『京都議定書』が採択された。
我が国については 6%の削減目標が定められた。
コジェネレーション
ガスあるいは石油等の燃料を燃やして発電を行うと同時に、その過程で発生する廃熱を蒸気や冷暖
房等に利用するシステムのこと。
こどもエコクラブ
子供たちが地域の中で、主体的に環境学習および環境の保全に関する活動を行うクラブで、環境庁
が平成 7 年度から「こどもエコクラブ事業」として支援している。数人から 20 人程度の小中学生
および助言等を行う 1 名以上の大人(サポーター)から構成される。
クラブでは「エコロジカルあくしょん」及び「エコロジカルとれーにんぐ」とよばれる環境に関す
る活動を行う。
[さ行]
最終処分場
一般廃棄物および産業廃棄物を埋立処分するのに必要な場所および施設・設備の総体をいう。産業
廃棄物最終処分場には、安定型(建設廃材等)、管理型(汚泥等)
、遮断型(有害物質を埋立基準以
上含む廃棄物)がある。
酸性雨
石炭や石油等の化石燃料などの燃焼に伴って発生する硫黄酸化物や窒素酸化物は、大気中へ放出さ
れて雲に取り込まれ、複雑な化学反応を繰り返し、最終的に硫酸イオン、硝酸イオン等に変化する。
このイオンを含んだ強い酸性の降雨を酸性雨という。雨水は、もともと大気中の炭酸ガスが溶け込
んでおり、pH は 5.6 であることから、一般には pH が 5.6 以下の雨水が酸性雨とされている。
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COD(化学的酸素要求量)
Chemical Oxygen Demand の略。
BOD とともに有機物などによる水質汚濁の程度を示すもので、酸化剤を加えて水中の有機物と反応
(酸化)させたときに消費する酸化剤の量に対応する酸素量を濃度で表した値をいう。
持続的発展
健全で恵み豊かな環境を良好な状態で維持しつつ、将来にわたって経済の発展はもとより、社会が
より良い方向に発展すること。
シミュレーション(模擬実験・計算)
Simulation。大気汚染、水質汚濁、地盤沈下等で用いられており、模型実験や模擬計算によって現
状又は将来の汚染状況を再現予測し、その原因や結果等を定量的に推定する方法である。
重金属類
厳密な定義付けはないが一般的には比重が 4~5 以上の金属の総称で、そのうちの毒性の強いカド
ミウム、六価クロム、鉛、水銀などが水質・土壌の環境基準や排水基準で定められている。
その多くは生体内に蓄積される性質があるため、微量でも軽視はできない。
循環型社会
自然の物質循環を損なうことなく、日常生活や産業活動において消費される資源やエネルギーが少
なく、不用物として環境に排出される量も少ない、資源の効率的な利用がなされている社会のこと
浄化槽
水洗し尿を沈殿分離あるいは微生物の作用による腐敗または酸化分解等の方法によって処理し、そ
れを消毒、放流する装置をいう。水洗し尿のみを処理する施設を単独処理浄化槽、水洗し尿および
生活雑排水(厨房排水、洗濯排水等)を一緒に処理する施設を合併処理浄化槽という。
振動レベル
振動の加速度レベルに振動感覚補正を加えたもので、単位としては、デシベル(dB)が用いられる。
通常振動感覚補正回路をもつ公害用振動計により測定した値で、計量法の改正により『振動加速度
レベル』と定義されたが、振動行政上従来どおり『振動レベル』と呼んでいる。
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水源涵養機能
森林や自然の土、湿原や水田などの農地が、雨水を地面に浸透させたり急激に川などに流れ込まな
いように貯留したりして、降雨を地表及び地中に一時貯えるとともに地下に浸透させ、降雨の際に
河川などへの流出を調整し、下流における水資質の保全や洪水の防止、地下水の涵養などを維持・
増進する自然の働きを総称していう。
水準点
土地の標高を表す標石で地盤変動状況などを調べるための基準として用いられる。
日本では、全国の国道や主要な道路沿いに 2km ごとに設置されている。
生態系
ある地域の生物群集と無機的環境からなる一つの物質系。
生物群集と無機的環境の間には動的平衡の関係があり、一つの恒常性を持った系となる。
生物的構成要素は生産者、消費者、分解者に、また無機質的環境の構成要素は大気、水、土壌、光
などに分けられる。
系内では無機物→有機物→無機物という物質代謝が行われ、それに従ってエネルギーあるいは物質
が循環している。
人間による自然の開発は、この自然の平衡をくずし、別の生態系へと変質させる。
生物の多様性
ある地域にどれほどの種類の生物または生物の構成する系が存在するかを指すもの。
生態系、種、遺伝子等のレベルでとらえられている。
生体系は多様な生物が生息するほど健全であり安定している。
騒音レベル
計量法第 71 条の条件に合格した騒音計で測定して得られる値であり、騒音の大きさを表すもので
ある。騒音計の周波数補正回路 A 特性で測定した値をデシベルで表す。
なお、計量法の改正により騒音の規制基準等はすべて『音圧レベル』と定義されたが、騒音を取り
扱うときは従来どおり『騒音レベル(または A 特性音圧レベル)』と呼んでいる。
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騒音の大きさの例
デシベル(dB )
騒音例
120
飛行機のエンジンの近く
110
自動車の警笛(前方 2m)
100
電車が通るときのガード下
90
大声による独唱、うるさい工場の中、カラオケ
80
地下鉄の車内、ピアノ
70
電話のベル、うるさい街道、うるさい事務所の中
60
静かな乗用車、普通の会話、クーラー(室外、始動中)
50
静かな事務所
40
市内の深夜、図書館、静かな住宅地の昼
30
郊外の深夜、ささやき声
20
木の葉のふれあう音、置き時計の秒針の音(前方 1m)
総量規制
環境基準を達成するため、その地域にある工場等の排出源に排出量等を割り当て、工場等を単位と
して規制すること。
現在、大気汚染防止法(硫黄酸化物と窒素酸化物)と水質汚濁防止法(COD)に基づく総量規制が
ある。
[た行]
ダイオキシン類
廃棄物等の焼却の過程で非意図的に生成される化学物質でポリ塩化ジベンゾパラジオキシン
(PCDDs)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)を加えた 210 種の有機塩素化合物を総称して、ダイ
オキシン類という。
分解しにくい性質を持つことから、環境中に微量であるが広く存在し、生物の体内に蓄積しやすく、
発がん性、催奇形性、免疫機能の低下などの毒性を有するといわれている。
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WECPNL(加重等価平均感覚騒音レベル)
Weighted Equivalent Continuous Perceived Noise Level の略。
航空機騒音評価のために考案されたもので航空機騒音の特異性、継続時間の効果、昼夜の別等も加
味した騒音のうるささの単位である。
WECPNL の騒音例
WECPNL
騒音例
備考
95
電車が通る時のガード下(100 デシベル)
左の騒音例の音が昼間 1 日 160 回あった場合
85
大声による独唱(90 デシベル)
左の騒音例の音が昼間 1 日 160 回あった場合
75
地下鉄の電車内(80 デシベル)
左の騒音例の音が昼間 1 日 160 回あった場合
70
騒々しい街頭(75 デシベル)
左の騒音例の音が昼間 1 日 160 回あった場合
65
電話のベル(70 デシベル)
左の騒音例の音が昼間 1 日 160 回あった場合
55
普通の会話(60 デシベル)
左の騒音例の音が昼間 1 日 160 回あった場合
炭化水素(HC)
炭素と水素とからできているものを炭化水素といい、メタン、エタン、プロパン、アセチレン、ベ
ンゼン、トルエン等があり、有機溶剤や塗料、プラスチック製品等の原料として使用されている。
主として塗料・印刷工場、化学工場やガソリンスタンド等の貯蔵タンクからも発生するほか、自動
車等の排出ガスにも含まれている。窒素酸化物とともに光化学オキシダントの原因物質の一つであ
る。
地域森林計画
民有林を対象に、立木竹の伐採、造林、林道保安施設等について 5 年ごとに 10 年を 1 期として都
道府県知事が作成する森林計画。
地質環境
地質環境は、「地層」・
「地下水」・
「地下空気」からなっており、地層のうち特に地表面付近の風雨
や太陽光線による風化作用を受け、生物活動の場となっている部分が「土壌」』といわれている。
また、地層、地下水、地下空気の汚染を総称して「地質汚染」という。
中間処理施設
廃棄物の無害化・減量化・再資源化あるいは安定化を図るため、焼却、脱水、破砕、溶融等を行う
施設をいう。
沖積層
1 万年くらい前から現在に至るまでの間に堆積してできた地層で、河川の流域や海岸沿いの低地に
分布している。粘土・シルト(砂より小さく粘土より粗い砕屑物)などで構成されている。
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低公害車
従来のガソリン車やディーゼル車に比べて、NOx(窒素酸化物)、粒子物質、CO2 といった大気汚染物
質や地球温暖化物質の排出が少ない、または全く排出しない自動車。
実用化されている主な車種として、電気自動車、天然ガス自動車、メタノール自動車、ハイブリッ
ド自動車がある。
低周波空気振動
低周波空気振動は一般に人間の耳で聞きとることができる範囲以下の低い周波数の音で、単位とし
てはデシベル(dB)が用いられる。窓ガラス等を振動させて二次的騒音を発生させたりするほか、
そのレベルによっては生理的影響が考えられている。
電気自動車
バッテリー(蓄電池)に蓄えた電気でモーターを回転させて走る自動車。
自動車からの排出ガスは一切なく、発電所での排出ガスを考慮しても、低公害性が高い。また、走
行騒音も大幅に減少する。
特定フロン
オゾン層保護法(特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律)で定める CFC11、CFC12、
CFC113、CFC114、CFC115 の 5 物質である。
これらの物質は成層圏で分解して塩素原子となり、この塩素原子がオゾン分子を分解させる作用を
果たす。この反応は連鎖的に行われるため、オゾン層が破壊される。
[な行]
二次汚濁
公共用水域に流入する排水などに含まれる窒素や燐などが栄養源となり、光合成によりプランクト
ンが発生・増殖し、二次的な汚れを引き起こすことをいう。
燃料電池
水の電気分解と逆の工程で、水素と酸素を化学的に反応させて、電気と熱を取り出すシステムのこ
と。排出ガスが少なく、発電効率が高く、廃熱等を利用できることから、今後、コジェネレーショ
ンを組み合わせての利用が期待される。
- 80 -
[は行]
バイオマス資源
動植物等の生物に起因する資源のこと。
ハイブリッド自動車
ディーゼルやガソリンエンジンに、モーター、発電機や油圧ポンプなどを組み合わせて、ブレーキ
時の制動エネルギー等を電気や圧力等に変えて保存し、発進・加速等に使用することで、エンジン
の負担を軽減し、排出ガスを減らす自動車。
BOD(生物化学的酸素要求量)
Biochemical Oxygen Demand の略。COD とともに有機物などによる水質汚濁の程度を示すもので、
有機物などが微生物によって酸化、分解されるときに消費する酸素の量を濃度で表した値をいう。
数値が大きくなるほど汚濁が著しい。
pH(水素イオン濃度指数)
水(溶液)の酸性、アルカリ性の強さを示すもので、pH7 が中性、これより小さくなるほど酸性が
強くなり、大きくなるほどアルカリ性が強くなる。
ヒートアイランド
都市では大量のエネルギーが消費されており、更に地面の大部分が舗装や建物で覆われているため、
水分の蒸発による温度の低下が少なく、日中蓄えられた熱を夜間に放出するため夜間気温が下がり
にくい状態になる。
この結果、都市部では郊外と比べて気温が高くなり、等温線を描くとあたかも都市を中心とした
「島」があるように見えることから、ヒートアイランド現象と呼ばれている。
ビオトープ
生物を意味する Bio と場所を意味する Tope とを合成したドイツ語で、野生生物が生息できる空間
を意味する。
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富栄養化
閉鎖性水域において、河川などから窒素、燐などの栄養塩類が運び込まれて豊富に存在するように
なり、生物生産が盛んになることをいう。 (赤潮)
プランクトン
水域に生息する生物のうち、遊泳力がないか、多少あるにしても水の動きに抗しては移動できずに
浮遊生活を送る生物をプランクトンまたは浮遊生物という。
1~数μm の大きさの生物を主とするが、クラゲ類のような巨大浮遊生物もある。
光合成色素を持ち独立栄養生活をする植物プランクトンと、植物プランクトンや細菌、小型動物、
デトライタスを餌として従属栄養生活をする動物プランクトンとの区分が一般に使われる。
フロン
フッ素を含む炭化水素の総称。安定した物質で、冷媒、洗浄剤、発泡剤に使われるが、大気中に放出
すると、オゾン層の破壊や温暖化の原因となる。
そのうち、CFC(クロロフルオロカーボン、特定フロン類)は、モントリオール議定書によって、
既に1995年末で製造が全廃されているほか、その代替品でオゾン層破壊効果が少ないHCFC
(ハイドロクロロフルオロカーボン)についても、2020年までに製造を廃止することとされて
いる。
また、HFC(ハイドログルオロカーボン)は、オゾン層を破壊することはないが、CFC、HC
FCと同様、地球温暖化の原因となる温室効果ガスである。HCFCやHFCは代替フロンとも言
われる
閉鎖性水域
地形などにより水の出入りが悪い内湾、内海、湖沼等の水域をいう。
保安林
水源の涵養、災害の防備、生活環境の保全・形成等の公共目的を達成するため森林法に基づいて指
定された森林。
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[ま行]
マニフェストシステム
産業廃棄物の排出事業者が、産業廃棄物の性状、取り扱い上の注意事項などを記載した積荷目録(マ
ニフェスト)を産業廃棄物の流れの中に組み込み、マニフェストの管理を通じて産業廃棄物の流れ
を管理するシステム。
メタノール自動車
アルコールの一種であるメタノールを燃料として走る自動車。
長距離走行が可能であり、排出ガスもクリーンである。
同タイプディーゼル車比、NOx(窒素酸化物)は 50%、
黒煙は 100%改善。
モーダルシフト
モード(形態、様式)をあるモードから他のモードにシフト(移動、置き換え)すること。
貨物輸送の場合においては、より省力的、省エネ、低公害の貨物輸送を実現するため、トラックか
ら鉄道または海運へ転換し、トラックとの複合一貫輸送を推進することをいう。
[や行]
有害大気汚染物質
継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれがある物質で大気の汚染の原因となるもの
をいう。特に排出または飛散を早急に抑制すべき物質(指定物質)として、ベンゼン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエチレンの 3 物質が大気汚染防止法で指定されている。
有機塩素系化合物
炭素または炭化水素に塩素が結合した一連の化合物の総称で、このうちトリクロロエチレン、四塩
化炭素などの有機塩素系溶剤は、金属・機械部品の洗浄などに広く使われ、環境汚染が問題となっ
ている。
[ら行]
ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)
国境を越えて移動する水鳥の生息地として重要な湿地を指定し、国際的に保全を進めようとするも
のであり、湿地を将来にわたって持続的に活用できる賢明な利用法を確立し、適切な湿地の保護・
管理施設の実施を目的としている。
1975 年に条約が発効し、我が国は 1980 年に 24 番目の締約国となった。2006 年 3 月現在、締約国
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150 か国、登録湿地 1,591 か所(総面積 134,033,235ha)で、我が国の登録湿地は 33 か所(130,293ha)
である。
緑化率
用地の面積に対する保存緑地および樹木植栽による造成緑地の占める割合。
林野率
国、県、市町村等の区域面積に対する森林面積の占める割合。
ただし、森林面積とは木竹が集団して密生している土地および木竹の集団的生育に供される土地の
面積。
レッドデータブック
絶滅のおそれのある野生動植物の種をリストアップしその現状をまとめた報告書。
名称は、国際自然保護連合(IUCN)が初めて発行したものの表紙に赤い紙が使われていたことによる。
我が国では、動物については 1991 年に環境庁から「日本の絶滅のおそれのある野生生物」が、植
物については 1989 年に(財)日本自然保護協会・
(財)世界自然保護基金日本委員会から「我が国
における保護上重要な植物種の現状」が作成されている。
レッドデータリスト
絶滅のおそれのある生物(動植物)リストのことである。
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