地誌 第 22 回「ヨーロッパ地誌③~ヨーロッパの農業~」 〇今回のポイント

地誌
第 22 回「ヨーロッパ地誌③~ヨーロッパの農業~」
〇今回のポイント
ヨーロッパの農業は、地中海式農業、混合農業、酪農、園芸農業。
共通農業政策で農家を保護するが、財政を圧迫している。
EU 諸国の農業と共通農業政策(教科書 p.192~)
ヨーロッパの自然と多様な農業
1.ヨーロッパ農業の発達
☆[④
農業革命
]☆
四輪作法の普及で[⑤ 休閑地
①
二圃式農業
]
が消滅
↓
穀物増産[⑥ 第二次囲い込み
②
三圃式農業
]
↓
大地主が土地を集約し、
小規模自作農が土地を失う
↓
土地を喪失した農民が職を求めて
③
四輪作法
都市に移住し[⑦ 労働者 ]に。
↓
産業革命の 3 つの要因
A.資本蓄積
B.[⑧
]
労働力創出
C.世界市場
〇自給的農業から[⑨
商業的農業
]へ
・産業革命以降は、工業化の進展により、農村部から工業が発達している都市部へのさらなる[⑩
動
人口移
]が起こり、都市化が進展する。
・増加した都市人口に食料を供給するために、農業も自給的農業から商業的農業へと変化。混合農業、酪農、園
芸農業に分化。
〇各農業の特徴
⑪
混合農業
作物栽培と家畜飼育を組み合わせた農業で、小麦やライ麦などの穀物とトウモロコシや
ジャガイモなどの飼料作物を輪作し、肉牛や家畜飼育と組み合わせたもの。
⑫
酪農
⑬
園芸農業
牧草や飼料作物を栽培して乳牛を飼育して、牛乳や乳製品を市場に出荷する農業。
大都市向けの野菜や花卉(かき)などを集約的に栽培する農業。市場への輸送に便利な大都
市近郊で発達。近年は交通機関の発達により大都市から離れた遠隔地でも行われるよう
になる。
⑭
地中海式農業
夏の高温乾燥に耐えられるオリーブ、ブドウなどの樹木作物を栽培し、湿潤な冬には小
麦栽培を行う。
〇ヨーロッパの農業地域
〇ヨーロッパにおける農業生産
a.[⑮
北海・バルト海沿岸
]
・大陸氷河の影響を受けたやせ地が広がり、酪農が発達。
b.[⑯
]
ヨーロッパ中部
・ドイツ北部、ポーランド…ライ麦やジャガイモの栽培と豚の飼育の混合農業
・フランス、イタリア北部…小麦やトウモロコシの栽培と肉牛の飼育の混合農業
c.[⑰
大都市近郊
]
・市場に近い大都市近郊で、都市向けの野菜や花卉を栽培する。
・オランダ…高度な技術と資本を投下して、土地生産性の極めて高い園芸農業を行う
・スペイン、イタリア…温暖な気候を利用して促成栽培。野菜の栽培が盛ん。
d.[⑱
地中海沿岸
]
・夏に少雨となるので、オリーブ、ブドウ、柑橘類などの樹木作物を栽培している。
EU の[⑲
共通農業政策
]…EU の予算の大半が共通農業政策に当てられ財政を圧迫している
生産性の低い国に合わせた統
関税(輸入課徴金)をかけて、EU の
統一価格と国際市場価格の差額
一価格を設定して、EU が買
統一価格まで引き上げて EU 内で
を補填して、国際市場価格に引き
い支えをする
流通させる。
下げて輸出する。