身体活動と健康

枝幸町健康増進計画策定検討委員会
2013年9月24日
肥満者増加の背景
ミニ講話
 身体活動量の減少が大きく
影響している
 食生活の変革が関与
カロリー総摂取量
は減っている
 エネルギー摂取源の変化
身体活動と健康
(ロコモティブ・シンドローム)
脂質からのカロリー摂取が増え、
炭水化物からの摂取が減っている
旭川医科大学健康科学講座
吉田 貴彦
肥満傾向児童生徒の背景
運動習慣・子供の体遊び
1週間の運動時間
運動習慣のある人の割合(20歳以上)
男子
子どもの体遊びの時間
女子
習慣的な運動:1日30分以上、週に2日以上、
1年以上継続した人
厚生労働省 国民健康栄養調査(2010年)
特に小学生の運動時間の低下が著しい
子どもも成人も習慣的に身体活動をする者
が減った
運動をしない理由(成人)
@Nifty何でも調査団
時間がない
面倒だから
好きでない
続かない
子どもが運動しない理由
塾や習い事が多い。
遊びはテレビゲームなどが中心。
運動に苦手意識がある。
移動は車を利用することが多い。
自由に遊べる場所がない。
家の手伝いをほとんどしない。
親が外遊びに誘わない(親も、たいていは運
動が苦手)。
男性
女性
身体活動・運動不足の結果
身体活動・運動不足の結果
体力測定結果の比較
50m走(男子)
体力測定結果の比較(親子世代比較)
50m走(女子) ● 1985
●
2005
 全ての年代で30年の間に体力が低下している
1972年
2002年
1985年
2005年
持久走1500m(男子)
体力低下が顕著
持久走1500m(女子)
運動不足がもたらすもの
親の習慣が子どもに引き継がれる
 肥満 (筋肉量の減少は基礎代謝量を減らす)
 筋力低下 (動きがおぼつかない)
 体力の低下 (息切れがしやすく、疲れやすい)
 睡眠の質が良くない (寝付き悪く、浅い眠り)
 自律神経バランスが悪くなる
 親の運動頻度が高い子どもは運動をしやすい
保護者の運動実施の頻度
子どもの運動実施状況
朝が弱い(朝の血圧が低い)
立ちくらみ(起立性低血圧)
 骨が弱くなる (骨の萎縮、骨粗鬆症)
 からだが硬くなる (柔軟性の低下)
 からだのバランスが取れなくなる
 全身の抵抗力の低下
平成14年 SSF笹川スポーツ財団
各自の身体の状況に合わせた
身体活動・運動の勧め
身体活動・運動・生活活動の考え方
 肥満解消・肥満防止(生活習慣病予防)の運動
身体活動 エネルギーを消費する全ての「動き」
安静にしている状態より多くの
20分以上持続する有酸素運動
 加齢に伴う体力低下を抑制し、健康寿命の延伸
筋力アップ(足、腰、腹部)
運
 ゆっくり、楽しく、疲れを感じない程度
脳の活性化
 指先の細かな動き(精緻性、調整機能)
神経活動の維持(協調運動の維持)
柔軟性の維持
心肺機能の維持
自律神経バランス
 睡眠の質の確保
 精神的なストレスの発散
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動
体力の維持・向上を
目的として意図的に
実施するもの
生活活動
運動以外の日常生活
の中で行われるもの
◆中強度以上(3メッツ以上)
◆中強度以上(3メッツ以上)
速歩・ジョギング・テニス・水泳・
水中運動・自転車・ゴルフ など
歩行・床そうじ・庭仕事・風呂そう
じ・階段昇降・子どもと遊ぶ など
◆低強度
ストレッチング・キャッチボー
ル・ヨガ など
◆低強度
立位・炊事・洗濯・ピアノ・
オフィスワーク など
無理に運動しようと考えなくても良い。
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1エクササイズに相当する活発な身体活動
良い習慣を継続する工夫
日常生活
 難しく考えない事
 日常生活の一部として慣れること
 家族・友達など誰かと一緒に刺激し合う
競争する
楽しく(ゲームなども良い)
歩く(20分)
 健康管理の目標と成果を「見える化」する
目標の運動や行動を具体化してみる
歩数を記録(万歩計)
体重を記録
生活習慣を記録(食事・運動・その他)
達成感を感じられるように
自転車(15分) 遊ぶ(15分)
仕事、買い物、調
理、掃除、洗濯、庭
いじり、片付け、
犬の散歩、子ども
の世話、介護 …
歩く、階段の上り
下り …
階段(10分)
 自分をほめる
継続をほめる・継続できた自分にご褒美
重たい物を運ぶ(7-8分)
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長く元気に生きるために
ロコモティブ症候群とは何か
質の高い生活をおくるために
1)生活習慣病を防ぐ
運動器症候群
骨や関節、筋肉や神経など体を支え
動かす「運動器」が衰えたり障害される
ことで、要介護状態になる危険性の高
い状態をいう
原因となる
メタボリック症候群の予防
2)寝たきりを防ぐ
原因の大きな部分である
ロコモティブ症候群の予防
視聴覚障害
がん
呼吸器疾患
その他
脊髄損傷
糖尿病
脳卒中
パーキンソン病
心臓病
転倒・骨折
関節
疾患
要介護、要支援となる人の5人に1人が運動器の障害が原因
認知症
衰弱
筋骨格性歩行障害
歩行(移動)などの身体活動能力が低
下し、日常生活に困難さを感ずる事
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温浴・運動・食を中心とした健康増進プロ
グラムの効果検証の趣旨
ロコモを知って防ぐ
50歳代から運動器の障害が増えてくる
先ず現状を知ること
ロコモ度テスト
1: 立ち上がりテスト
2: 2ステップテスト
3: 質問項目(25項目)
別紙参照
対策: ロコモを予防する
ロコトレ(予防体操)
1: 片足立ち
2: スクワット
「健康増進プログラムの効果検証」プロ
ジェクトで行うこと
枝幸町の町民ボランティアの募集
温泉浴・運動・健康食からなる健康増進
プログラムの実践(10月から12月まで)
生活習慣病のもとを評価する検査
健康度や運動能力の検査
健康保健医療費のデータの解析
を指標として
健康増進の効果を評価する
背景: 私たちが健康を保つことは、私たち自身
の幸福、地域社会の活性化につながる。
概要: 旭川医科大学では枝幸町と2ホテルの協
力の元に、枝幸町民ボランティアのご参加を得
て、温泉浴・運動・健康食を中心とした健康増進
プログラムを実施し、その健康効果を検証する。
趣旨: 本調査で確認される健康増進効果、医療
費削減効果のエビデンスをもとに、町民に各自が
健康保持への意識を持つことの意義を啓発し、
町民全体の健康度向上と地域活性化を図る。
行っていただく健康プログラムと検査
健康プログラム(10月から12月)
週に1度: 運動・入浴・健康食
3か月間
無料入浴パス、無料の食事と運動指導
検査 プログラムの前後(10月と12月)
定期健康診断と同じ検査(血液検査含む)
特別な検査(動脈硬化・自律神経バランスの評価)
心理学的検査
運動機能検査(ロコモ検査を含む)
他に協力いただく事
過去と将来の健康診断のデータの提供
過去と将来の医療費のデータの提供
 対照(コントロール)群:健康プログラム以外に協力していただきます。