トップメッセージ ユニクロを、 真のグローバル ブランドにする ファーストリテイリングが成長を続けるためには、世界市場で新たなステージに立ったユニクロ事業 を、真のグローバルブランドにすることが必要です。 そのためにはユニクロを、 まずアジアで圧倒的な ナンバーワンにしたいと考えています。今後10年間で中産階級の人口が爆発的に増えると予想 されるグレーターチャイナ、 アセアン諸国、 インドといった市場に大量に出店することで、ナンバーワン を達成できると思います。また、世界中に毎年200∼300店舗の大型店を出店できる体制を早く つくり、アジアだけでなく米国市場にも積極的に出店していきます。まずニューヨークとサンフラン シスコに各20∼30店舗を出店し、米国ユニクロもアジアと同様の高収益事業に育てていきます。 ニューヨークのソーホーに、ユニクロ初のグローバル旗艦店をオープンしたのは2006年でした。 それ以来、世界の主要大都市にグローバル旗艦店を出店してきましたが、2011年秋にオープン したニューヨーク5番街店によって、ユニクロブランドは世界中に広く知られることとなりました。 2012年秋には 「グローバル繁盛店」 と銘打って、新宿に 「ビックロ」 をオープンしました。 「ビックロ」 は 家電量販店のビックカメラ様との共同出店で、今までの小売業にはないエンターテインメントと サービスを提供する新業態の店舗です。こうした新業態へのチャレンジを続け、世界中にグローバル 旗艦店と繁盛店をつくっていくことで、 お客様に最も喜ばれるブランドになりたいと思っています。 2012年度は、圧倒的な低価格とファッション性をもつジーユーが大躍進しました。ユニクロも お客様から求められている価格をさらに追求し、再度プライスリーダーシップを獲得したいと思い ます。もちろんユニクロとジーユーの価格帯は異なりますが、14年前にユニクロの都心1号店を 原宿にオープンした頃、フリースジャケットを、ユニクロは1,900円という低価格で発売してお客様 を驚かせました。 その後はヒートテックに代表される高品質の商品でお客様の期待に応えてきました。 そして今、ユニクロがめざすのは 「ファッションリーダーシップとプライスリーダーシップをとること」 です。その実現のために素材開発からコストを見直し、生産プロセス・生産体制の合理化に努め ます。ベーシックを軸に新しいトレンド、新しい魅力をもつユニクロの服を開発していきます。 ファーストリテイリングは、社会にとって良い企業でありたいと考えています。特にグローバルで 事業を拡大していくとき、我々が服のビジネスを通して社会に貢献していく企業だということを、 世界中の人々に知ってもらいたいと思っています。服のビジネスとCSR活動を車の両輪として捉え、 全商品リサイクル活動、障がい者雇用、 ソーシャルビジネス、東北復興応援など、服を通した社会 貢献活動を推進しています。我々は、世界中のあらゆる人に良いカジュアルを提供する、日本発の 新しいグローバル企業です。我々の挑戦は、 これからも続きます。 2013年1月 代表取締役会長兼社長 柳井 正 12 13
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