食べて健康、動いて元気ビタミンCとEがたっぷりの食べるビタミンカプセル〈キウイ〉一年中出回るキウイを毎日食べて若返り医療ジャーナリスト　石橋　敬キウイの原産地はニュージーランドではない？必要量は100mgといわれていますから、キウイを１日２個食べていれば十分です。ビタミンCは熱に弱いのですが、キウイは生で食べキウイの原産地をご存知でしょうか。ますので、ビタミンCは破壊されません。ニュージーランドではないの？大方の皆さんまた、ビタミンEはキウイ100g（可食部）はこう思われるでしょう。に1.3mg含まれています。実際は、中国原産なのです。中国では彌猴ビタミンCもビタミンEも、抗酸化作用が桃（ビコウトウ）と呼ばれ、漢方薬として用知られています。抗酸化作用とは、体内で過剰いられています。関節の痛みを改善したり、に発生した活性酸素を減らす作用のことです。白髪を黒くする効果があるといわれています。活性酸素は、シミやしわの原因になるだけでは漢方薬として利用されているように、彌猴桃なく、ガンの原因になることも知られています。は果実も小さく、味もおいしいものではないビタミンCは水溶性です。ビタミンEは脂ようです。溶性です。それぞれが補い合って、体の過剰しかし、20世紀の初めにニュージーランドな活性酸素を抑え、シミやしわを防ぎ、ガンに持ち込まれ、品種改良がなされておいしいを予防してくれるというわけです。果実に変身したのです。品種改良に尽力したのは種苗生産業者のヘイワードという人で、現在でもグリーンキウイのことをヘイワード 42 1955年、岩手県盛岡市生まれ。1978年、中央大学法学部卒。健康誌の編集者を経て、医療ジャーナリストに。食物繊維が多く便秘改善効果も期待できると呼ぶことがあります。シミ、しわ予防というと女性には見逃せまキウイという名称は、ニュージーランドのせんが、キウイにはさらに女性を喜ばせる栄国鳥、キウイバードに形状が似ているところ養素が含まれています。それは食物繊維です。からきています。食物繊維は、コレステロールの吸収を抑えたキウイは果物の中でも、ビタミンCが多くり、食後の血糖値の急上昇を防いでくれます含まれています。キウイ200g（約２個分）が、女性にとって何よりうれしいのは便秘をで138mg（日本食品成分表2010年）含ま防いでくれることでしょう。キウイに含まれれており、温州ミカン200g中のビタミンC る食物繊維は、食物繊維が豊富なリンゴと比は64mgですから、キウイは２倍以上含んでべても1.5倍以上あるのです。います。他の栄養成分を温州ミカンと比較すまた、キウイには肉を分解する消化酵素、ると、食物繊維も2.5倍、カリウムも約２アクチニジンが含まれています。ビーフシ倍、葉酸1.5倍、ビタミンEに至っては３倍チューやビーフカレーなどの肉料理を作ると以上含んでいます。き、あらかじめキウイで下処理すると、肉がビタミンCは、肌の若さを保ち、カゼを予防驚くほど柔らかくなります。下処理のやり方するなど、体には欠かせない成分です。１日のは、キウイを１個すりおろし、肉にもみ込むぶぎんレポート No.179　2014 年 7 月号だけです。もみ込んだら、冷蔵庫で２時間ほど置くだけでアクチニジンの働きで、肉が柔らかくなります。もみ込んだキウイは、気になるようでしたら調理の前に拭き取ってもいいですが、カレーなどでしたらそのまま加えてもおいしくなるでしょう。また、変わった研究では、キウイの種子に含まれているエキスの研究があります。オリザ油化株式会社の研究によると、キウイ種子から抽出した油には、コレステロール低下作用や動脈硬化改善作用のある物資が含有されていることがわかりました。また、キウイ種子に豊富に含まれているポリフェノール（植物に含まれている色や苦みの成分）には、ニキビを改善する効果が認められました。この研究は、キウイ種子から抽出した成分を皮膚に塗った実験ですので、キウイを食べても同様の効果を得ることはでき開発された品種です。香川県で誕生したさぬません。しかし、キウイの持つ意外な働ききゴールドや香緑という種類もあり、日本では、今後さらに見つかるかもしれません。も盛んに品種改良が行われていますので、日キウイが固かったらリンゴやバナナの力を借りる本生まれのおいしいキウイが、手軽に味わえる日も必ず来るでしょう。このようにキウイは、日本国内でも盛んにところで、買ってきたキウイが固くて酸っ栽培されています。平成24年の収穫量（農ぱかった経験はありませんか。これはまだ熟林水産省調べ）では、愛媛県が１位、福岡県、してないためです。こんなときは、リンゴか和歌山県、神奈川県、静岡県の順になっていバナナと一緒にビニール袋に入れておくと早ます。この、上位５県で全国の収穫量の7割く熟します。これは、リンゴやバナナに含まを占めています。日本のキウイの収穫シーズれているエチレンガスが、キウイの完熟を促ンは11月から５月です。６月から10月はキすためです。ウイが収穫できないのですが、ちょうどこの店頭に並んでいるキウイには、いくつか種ときにニュージーランド産が収穫の時期とな類があります。一番多く出回っている種類ります。ニュージーランド産キウイは、５月は、果肉が緑色のヘイワード種といわれるもから１月まで出回ります。のです。最近人気なのが、酸味が少なく甘味ですからキウイは、１年中店頭に並んでいが強いゴールドキウイという種類です。まるというわけです。美容と健康のために、毎た、果肉の中央が赤いレインボーレッドや紅日１～２個、キウイを食べることを習慣にし鮮という種類もあります。これらは、日本でませんか。ぶぎんレポート No.179　2014 年 7 月号 43