(1)基本計画書 - 大学設置室

別記様式第2号(その1の1)
基 本 計 画 書
基
事
本
項
記
入
計 画 の 区 分
大学の学部の設置
フ
ガッコウホウジン リ
設
フ
ガ
置
リ
ナ
者
ガ
ナ
計
画
欄
備
ジュンテンドウ
学校法人 順天堂
ジュンテンドウダイガク
大 学 の 名 称
順天堂大学 (Juntendo University)
大学本部の位置
東京都文京区本郷2丁目1番1号
大 学 の 目 的
教育基本法及び学校教育法に基づき、医学、スポーツ健康科学、
看護学及び国際教養学に関する学術の理論及び応用を教授研究
し、その深奥を究めて、文化の進展に寄与することを目的とす
る。
新設学部等の目的
学是「仁」を理念とし、英語を中心とした外国語能力を習得し、
国際社会で必要とされるリベラルアーツに関する教育研究やグ
ローバル社会の仕組みと課題の理解を通して多文化共生社会や持
続可能な社会の構築に貢献できる素養と専門性を兼ね備えたグ
ローバル市民の養成を目的とする。
修業
入学 編入学 収容
新設学部等の名称 年限 定員 定 員 定員
年
新
設
学
部
等
の
概
要
人
年次
人
学位又
は称号
人
開設時期及
び開設年次
所 在 地
年 月
第 年次
国際教養学部
[Faculty of
International
Liberal Arts]
国際教養学科
[Department of
International
Liberal Arts]
計
同一設置者内における
変
更
状
況
( 定 員 の 移 行 ,
名 称 の 変 更 等 )
4
120
― 480
120
― 480
学士
平成27年4 東京都文京区本郷
(国際教養 月
2丁目1番1号
学)
第1年次
該当なし
開設する授業科目の総数
新設学部等の名称
卒業要件単位数
講義
教育
課程
国際教養学部
国際教養学科
118 科目
演習
42 科目
実験・実習
0科目
1
計
160 科目
124単位
考
学 部 等 の 名 称
教
国際教養学部
国際教養学科
新
設
員
計
分
組
スポーツ健康科学部
スポーツ科学科
スポーツ健康科学部
スポーツマネジメント学科
既
教授 准教授 講師 助教
人
人
人
人
2
6
10
8
(7)
(2)
(6)
(9)
8
10
(9)
(7)
人
人
138
393
(138) (393)
医学部 医学科
織
専任教員等
計
助手
人
人
26
0
(24)
0
兼任
教員
人
71
(71)
2
0
26
71
6
(6) (24)
(71)
0
(2)
人
人
人
人
人
13
378
922
364 2,397
(13) (378) (922) (364) (2,397)
12
(12)
16
(16)
0
0
10
(10)
38
(38)
6
(6)
85
(85)
5
(5)
6
(6)
1
(1)
2
(2)
14
(14)
0
0
31
(31)
4
(4)
7
(7)
0
0
1
(1)
12
(12)
0
0
31
(31)
設
スポーツ健康科学部
健康学科
分
医療看護学部 看護学科
13
(13)
20
(20)
8
(8)
21
(21)
62
(62)
0
0
79
(79)
保健看護学部 看護学科
11
(11)
7
(7)
10
(10)
6
(6)
34
(34)
1
(1)
42
(42)
の
概
計
要
183
449
(183) (449)
合 計
424 1,108
371 2,736
34
(34) (424) (1,106) (371) (2,736)
計
兼 任
人
人
人
662
563
99
(99)
(662)
(563)
193
457
(192) (456)
専 任
職 種
教
員
以
外
の
職
員
の
概
要
371 2,665
32
418 1,082
(32) (418) (1,082) (371) (2,665)
事
務
職
員
技
術
職
員
0
0
0
(0)
0
0
8
(8)
8
(8)
16
(16)
4,328
(4,328)
852
(852)
5,180
(5,180)
4,899
(4,899)
959
(959)
5,858
(5,858)
大学全体
図 書 館 専 門 職 員
そ
の
他
の
計
職
員
2
区 分
校
地
等
専 用
共用する他の
学校等の専用
共 用
計
校 舎 敷 地
116,507 ㎡
0 ㎡
0 ㎡
116,507 ㎡
運 動 場 用 地
136,707 ㎡
0 ㎡
0 ㎡
136,707 ㎡
小
計
253,214 ㎡
0 ㎡
0 ㎡
253,214 ㎡ 大学全体
他
138,702 ㎡
0 ㎡
0 ㎡
138,702 ㎡
計
391,916 ㎡
0 ㎡
0 ㎡
391,916 ㎡
そ
の
合
専 用
88,748 ㎡
校 舎
(88,748 ㎡)
講義室
共用する他の
学校等の専用
共 用
演習室
0 ㎡
0 ㎡
(0 ㎡ )
(0 ㎡ )
実験実習室
計
(88,748 ㎡)
情報処理学習施設 語学学習施設
教室等
5室
62 室
72 室
大学全体借用面積:
550.16㎡
借用期間:2年単位
(自動更新)
88,748 ㎡ 2室 大学全体
137 室
(補助職員14名)
新設学部等の名称
(補助職員0名)
室 数
専 任 教 員 研 究 室
国際教養学部 国際教養学科
17 室 申請学部全体
図書
学術雑誌
視聴覚資料 機械・器具
新設学部等の名称〔うち外国書〕
〔うち外国書〕電子ジャーナル
種 〔うち外国書〕
点
冊
点
図
書 国際教養学部国
・ 際教養学科
設
備
900 〔400〕
( 370 〔150〕)
900 〔400〕
25
0
0
〔15〕) ( 36,378
〔30,244〕)
(25)
0
0
〔15〕
〔30,244〕
25
0
0
〔30,244〕)
(25)
0
0
〔15〕
( 35
35
点 図書
〔30,244〕
35
36,378
36,378
大学全体での共用
分
標本
計
( 370 〔150〕)
( 35
〔15〕) ( 36,378
面積
閲覧座席数
309,080冊
〔130,671冊〕
学術雑誌
5,079種
〔1,973種〕
視聴覚資料
3,309点
機械・器具
43,098点
標本
298点
収 納 可 能 冊 数
図書館
3,419㎡
603
351,000
大学全体
面積
体育館以外のスポーツ施設の概要
体育館
8,251㎡
柔道場・剣道場
1,134 ㎡
3
プール
911 ㎡
開設前年度 第1年次 第2年次 第3年次 第4年次
区 分
教員1人当た
り研究費等
300千円
― 千円
― 千円
2,000千円 2,000千円 2,000千円 2,000千円
― 千円
― 千円 申請学部全体
図書購入費
7,860千円 5,620千円 5,480千円 5,480千円 3,000千円
― 千円
設備購入費
120,000千円 1,000千円 1,000千円 1,000千円 1,000千円
― 千円
― 千円 図書費には電子
ジャーナル・デー
タベースの整備費
(運用コストを含
― 千円 む)を含む。
300千円
経費 共同研究費等
の見
積り
経費の
見積り
及び維
持方法
の概要
第5年次 第6年次
学生1人当り
納付金
第1年次
第2年次
300千円
300千円
第3年次
第4年次
1,550千円 1,250千円 1,250千円 1,250千円
第5年次
― 千円
第6年次
― 千円
学生納付金以外の維持方法の概要 手数料収入、事業収入、補助金収入等の一部を充当する
4
大 学 の 名 称
順天堂大学
修業 入学 編入学 収容
学 部 等 の 名 称 年限 定員 定 員 定員
年
人 年次
人
人
既
設
大
学
等
の
状
況
大学院
医学研究科
医科学専攻
(修士課程)
2
大学院
医学研究科
医学専攻
(博士課程)
4
120
大学院
スポーツ健康科学研究科
スポーツ健康科学専攻
(博士前期課程)
2
61
大学院
スポーツ健康科学研究科
スポーツ健康科学専攻
(博士後期課程)
3
大学院
医療看護学研究科
看護学専攻
(博士前期課程)
2
大学院
医療看護学研究科
看護学専攻
(博士後期課程)
3
医学部
医学科
6
124
4
190
スポーツ健康科学部
スポーツ科学科
20
学位又
は称号
定 員 開設
超過率 年度
倍
1.32
平成 東京都文京区本郷
25年度 2丁目1番1号
―
440 博士(医学) 1.15
昭和 東京都文京区本郷
34年度 2丁目1番1号
―
122 修士(スポーツ 0.80
平成 千葉県印西市
9年度 平賀学園台
―
40 修士
(医科学)
健康科学)
10
―
30 博士(スポーツ 1.00
1丁目1番地
平成 千葉県浦安市高洲
19年度 2丁目5番1号
1.57
平成 千葉県浦安市高洲
26年度 2丁目5番1号
※医療看護学研究
科看護学専攻(博
士後期課程)平成
26年度開設7名
―
718 学士(医学) 1.00
昭和 東京都文京区本郷
27年度 2丁目1番1号
―
1.00
760 学士(スポーツ 1.00
※医学部医学科
平成22年度入学定
員変更
110人→119人
平成23年度入学定
員変更
119人→120人
平成24年度入学定
員変更
120人→121人
平成25年度入学定
員変更
121人→124人
学)
7
―
7 博士(看護
学)
科学)
スポーツマネジメント学科
4
70
―
280 学士(スポーツ 1.00
マネジメント学)
健康学科
4
70
―
280 学士(健康
4
保健看護学部
看護学科
4
200
―
800 学士(看護
―
480 学士(看護
学)
5
平成
5年度
平成
5年度
1.00
平成 千葉県浦安市高洲
16年度 2丁目5番1号
1.02
平成 静岡県三島市大宮
22年度 町3丁目7番33号
学)
120
千葉県印西市
平成 平賀学園台
5年度 1丁目1番地
1.00
学)
医療看護学部
看護学科
平成 千葉県印西市
12年度 平賀学園台
1.16
―
30 修士(看護
※医学研究科医学
専攻(博士課程)
平成25年度入学定
員変更100人→120
人
1丁目1番地
健康科学)
15
所 在 地
1 順天堂大学医学部附属順天堂医院
(目 的) 医療活動
(所 在 地) 東京都文京区本郷3丁目1番3号
(設置年月) 明治6年2月
(病 院 長) 代田 浩之
(病 床 数) 1,020床
(規 模 等) <保有>
土地 : 14,929.83㎡
(校地 : 9,111.72㎡ その他 :
建物 : 110,950.24㎡
附属施設の概要
5,818.11㎡ )
2 順天堂大学医学部附属静岡病院
(目 的) 医療活動
(所 在 地) 静岡県伊豆の国市長岡1129番地
(設置年月) 昭和42年4月
(病 院 長) 三橋 直樹
(病 床 数) 552床
(規 模 等) <保有>
土地 : 25,080.01㎡
(校地 : 4,877.86㎡ その他 : 20,202.15㎡ )
建物 : 47,148.40㎡
<借用>
土地 : 18,289.42㎡
622.90㎡
(校地 :
建物 : 21,115.26㎡
その他 : 17,666.52㎡ )
3 順天堂大学医学部附属浦安病院
(目 的) 医療活動
(所 在 地) 千葉県浦安市富岡2丁目1番1号
(設置年月) 昭和59年5月
(病 院 長) 吉田 幸洋
(病 床 数) 653床
(規 模 等) <保有>
土地 : 27,425.89㎡
(校地 : 7,447.19㎡ その他 : 19,978.70㎡ )
建物 : 40,527.58㎡
<借用>
土地 : 3,397.00㎡
-
(校地 :
建物 : 6,340.49㎡
6
その他 :
3,397.00㎡ )
4 順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院
(目 的) 医療活動
(所 在 地) 埼玉県越谷市袋山560番地
(設置年月) 平成元年4月
(病院長代行)新井 平伊
(病 床 数) 226床
(規 模 等) <保有>
土地 : 16,907.69㎡
(校地 : 3,325.73㎡
874.11㎡
建物 :
<借用>
建物 :
その他 : 13,581.96㎡ )
5,604.81㎡
5 順天堂大学医学部附属順天堂東京江東区高齢者医療センター
(目 的) 医療活動
(所 在 地) 東京都江東区新砂3丁目3番20号
(設置年月) 平成14年6月
(病 院 長) 津田 裕士
(病 床 数) 348床
(規 模 等) <借用>
土地 : 3,655.21㎡
建物 : 36,279.67㎡
附属施設の概要
6 順天堂大学医学部附属練馬病院
(目 的) 医療活動
(所 在 地) 東京都練馬区高野台3丁目1番10号
(設置年月) 平成17年7月
(病 院 長) 児島 邦明
(病 床 数) 400床
(規 模 等) <保有>
土地 :
294.00㎡
(校地 :
201.77㎡ その他 :
建物 : 31,075.73㎡
<借用>
土地 : 13,909.03㎡
(校地 : 4,896.55㎡
建物 : 1,567.82㎡
その他 :
92.23㎡ )
9,012.48㎡ )
7 研究基盤センター
(目 的) 研究基盤に関する研究
(設置年月) 平成15年10月
( センター長 ) 新井 一
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(組 織) 生体分子研究室、細胞機能研究室、超微形態研究室、
細胞病理イメージング研究室、アイソトープ研究室、
共同研究・研修室(Ⅰ)、疾患モデル研究室、
放射線管理室
7
8 アトピー疾患研究センター
(文部科学省学術フロンティア推進事業)
(目 的) アトピー疾患に関する研究
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(設置年月) 平成10年11月
( センター長 ) 奥村 康
(組 織) 分子生物学研究室、共同研究・研修室(Ⅱ)、
遺伝子解析モデル研究室(Ⅰ)
9 老人性疾患病態・治療研究センター
(文部科学省ハイテク・リサーチ・センター整備事業)
(目 的) 老人性疾患病態・治療に関する研究
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(設置年月) 平成12年3月
( センター長 ) 内山 安男
(組 織) 遺伝子解析モデル研究室(Ⅱ)、
特殊疾患モデル研究室、共同研究・研修室(Ⅲ)
附属施設の概要
10 疾患モデル研究センター
(文部科学省学術フロンティア推進事業)
(目 的) 疾患モデルに関する研究
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(設置年月) 平成10年11月
( センター長 ) 新井 一
(組 織) 疾患モデル研究室、遺伝子解析モデル研究室(Ⅰ)、
遺伝子解析モデル研究室(Ⅱ)、特殊疾患モデル研究室
11 環境医学研究所
(文部科学省ハイテク・リサーチ・センター整備事業)
(目 的) 性差・環境医学に関する研究
(所 在 地) 千葉県浦安市富岡2丁目1番1号
(設置年月) 平成14年9月
(研究所長) 髙森 建二
(組 織) 浦安病院内新病棟8階研究施設、
浦安病院内リニアック棟4階研究施設
12 感染制御科学研究センター
(文部科学省21世紀COEプログラム)
(目 的) 感染制御に関する研究
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(設置年月) 平成15年4月
( センター長 ) 平松 啓一
(組 織) 感染制御科学研究室、感染制御科学モデル研究施設
8
13 スポートロジーセンター
(文部科学省ハイテク・リサーチ・センター整備事業)
(目 的) スポートロジー(スポーツ学)に関する研究
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(設置年月) 平成19年4月
( センター長 ) 河盛 隆造
附属施設の概要
14 スポーツ健康医科学研究所
(文部科学省ハイテク・リサーチ・センター整備事業)
(目 的) スポーツ健康医科学に関する研究
(所 在 地) 千葉県印西市平賀学園台1丁目1番地
(設置年月) 平成17年10月
(研究所長) 木南 英紀
(組 織) スポーツ科学系共同実験施設、スポーツ医学実験施設
15 臨床研究支援センター
(目 的) 臨床研究活動の推進
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(設置年月) 平成20年11月
(平成26年4月に臨床研究センターより名称変更)
( センター長 ) 新井 一
16 国際交流センター
(目 的) 国際交流活動の推進
(所 在 地) 東京都文京区本郷2丁目1番1号
(設置年月) 平成20年11月
( センター長 ) 小川 秀興
9
学校法人順天堂
入学 編入学
定員 定 員
平成 26 年度
設置認可等に関わる組織の移行表
収容
定員
順天堂大学
医学部
入学 編入学
定員 定 員
収容
定員
124
-
744
スポーツ健康科学部 スポーツ科学科 190
-
760
平成 27 年度
変更の事由
順天堂大学
医学科
124
-
744
スポーツ健康科学部 スポーツ科学科 190
-
760
⇒
医学部
医学科
〃
スポーツマネジメント学科 70
-
280
〃
スポーツマネジメント学科
70
-
280
〃
健康学科
70
-
280
〃
健康学科
70
-
280
医療看護学部 看護学科 200
-
800
医療看護学部 看護学科 200
-
800
保健看護学部 看護学科 120
-
480
保健看護学部 看護学科 120
-
480
国際教養学部 国際教養学科 120
-
480 学部の設置
(認可申請)
計
774
-
3344
順天堂大学大学院
-
40
医学専攻(D) 120
-
480
スポーツ健康科学研究科 スポーツ健康学専攻 61
(博士前期課程)
-
122
スポーツ健康学専攻 10
(博士後期課程)
-
30
医療看護学研究科 看護学専攻 15
(博士前期課程)
-
30
7
-
21
233
-
723
〃
〃
看護学専攻
(博士後期課程)
計
894
-
3824
医学研究科 医科学専攻(M) 20
-
40
医学専攻(D) 120
-
480
スポーツ健康科学研究科 スポーツ健康学専攻 61
(博士前期課程)
-
122
スポーツ健康学専攻 10
(博士後期課程)
-
30
医療看護学研究科 看護学専攻 15
(博士前期課程)
-
30
7
-
21
233
-
723
順天堂大学大学院
医学研究科 医科学専攻(M) 20
〃
計
〃
〃
〃
看護学専攻
(博士後期課程)
計
10
別記様式第2号(その2の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
教
育
課
程
等
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
単位数
科
目
区
分
授業科目の名称
共
通
科
目
国
際
英
語
科
目
基
盤
科
目
目
的
別
英
語
科
目
外
国
語
教
育
科
目
第
二
外
国
語
科
目
配当年次 必
修
国際教養概論~グローバル市民を目指して~
1前
2
基礎演習(プレゼンテーション)
1前
1
基礎演習(ファシリテーション)
1後
1
文章表現法・論文レポートの書き方
1前
2
選
択
授業形態
専任教員等の配置
実
自 講 演 験 教 准 講 助 助
・ 教 由 義 習 実 授 授 師 教 手
習
○
○
○
○
5
5
2
3
3
2
2
3
3
2
2
3
1
1
備考
オムニバス
兼1 オムニバス
スポーツ理論・実技Ⅰ
1・2前
1
○
兼1
スポーツ理論・実技Ⅱ
1・2後
1
○
兼1
野外スポーツ実習(スキー・カヤック)
1・2
1
○
-
6
5
○
1
2
-
6
Interactive International English Ⅰ
1前
4
Interactive International English Ⅱ
1後
4
1
2
2
兼6
English for Global Citizenship Ⅰ
2前
4
○
1
2
2
兼6
English for Global Citizenship Ⅱ
2前
4
○
1
2
2
兼6
English for Global Citizenship Ⅲ
2後
4
○
1
2
2
兼6
English for Global Citizenship Ⅳ
2後
4
○
1
2
2
小計(6科目)
-
24
1
2
英語論文を書く
3前
2
○
1
英語を通して異文化コミュニケーションを学ぶ
3前
2
○
1
英語で生物
3前
2
○
兼1
英語でスポーツ
3前
2
○
兼1
医療の英語(基礎)
3前
2
○
医療の英語(応用)
3後
2
○
看護の英語
3後
2
○
第二言語の習得
3後
2
○
小計(8科目)
-
スペイン語初級Ⅰ
1前
2
○
兼2
スペイン語初級Ⅱ
1後
2
○
兼2
スペイン語中級Ⅰ
2前
2
○
兼2
スペイン語中級Ⅱ
2後
2
○
兼2
スペイン語上級Ⅰ
3前
2
○
兼2
スペイン語上級Ⅱ
3後
2
○
兼2
フランス語初級Ⅰ
1前
2
○
兼2
フランス語初級Ⅱ
1後
2
○
兼2
フランス語中級Ⅰ
2前
2
○
兼2
フランス語中級Ⅱ
2後
2
○
兼2
フランス語上級Ⅰ
3前
2
○
兼2
フランス語上級Ⅱ
3後
2
○
中国語初級Ⅰ
1前
2
○
1
兼3
中国語初級Ⅱ
1後
2
○
1
兼3
中国語中級Ⅰ
2前
2
○
1
兼3
中国語中級Ⅱ
2後
2
○
1
兼3
中国語上級Ⅰ
3前
2
○
1
兼3
中国語上級Ⅱ
3後
2
1
小計(18科目)
-
○
-
1
0
0
3
0
兼1 集中
小計(7科目)
○
0
16
36
-
0
0
0
2
3
0
2
0
2
兼3
-
兼6
兼6
0
兼10
-
兼1
1
兼1
兼1
-
0
2
1
0
0
兼5
-
兼2
0
0
0
1
兼3
0
兼7
-
単位数
科
目
区
分
授業科目の名称
基
礎
科
目
選
択
専任教員等の配置
実
自 講 演 験 教 准 講 助 助
・ 教 由 義 習 実 授 授 師 教 手
習
備考
日本の理解A(日本文学)
1後
2
○
兼1
日本の理解B(伝統芸能)
1後
1
○
兼1
日本の理解C(文化・芸術)
2前
2
○
兼1
地域文化A(ヨーロッパ)
1後
2
○
兼1
地域文化B(中国・東南アジア)
1後
2
○
兼2 オムニバス
地域文化C(ロシア・スラブ圏)
2前
1
○
兼1
地域文化D(中東・アフリカ)
2前
1
○
兼1
地域文化E(中南米・オセアニア)
2後
2
◯
兼2 オムニバス
英米文学概論
1前
○
兼1
アメリカ文学・文化Ⅰ
1前
2
○
兼1
アメリカ文学・文化Ⅱ
2前
2
○
兼1
イギリス文学・文化Ⅰ
1後
2
○
兼1
イギリス文学・文化Ⅱ
2後
2
○
兼1
世界の宗教と文化
1後
2
○
兼1
日本近現代史
1前
2
○
兼1
世界近現代史
1前
2
○
兼1
哲学
1後
2
○
兼1
倫理学
1後
2
○
兼1
論理学
2前
2
○
兼1
応用倫理学
2前
2
○
兼1
音楽に親しむ
1後
2
○
社会学概論
1前
2
コミュニケーション概論
1前
2
人 社会調査法
間 文化人類学
と 公共と道徳
社
会 家族とライフステージ
の 比較日本社会論
理 人権とジェンダー
解
心の理解とカウンセリング
1前
日
本
と
地
域
の
理
解
基
盤
科
目
配当年次 必
修
授業形態
2前
2
2
兼1
○
1
○
1
○
2
兼1
○
1
2後
2
○
兼1
1後
2
○
兼1
2前
2
○
兼1
2前
2
○
1後
2
○
法と社会(日本国憲法)
1後
2
○
兼1
現代日本経済論
1後
2
○
兼1
事例で学ぶ国際ビジネス
2前
2
○
経営学概論
1後
2
○
1
国際化と日本の経営
2前
2
○
1
日本と世界の社会保障
2前
2
○
兼1
情報社会と人間
2前
2
○
兼1
1前
1
○
兼1
1前
1
○
1後
1
○
1
1
自 数学で考える
然 現代社会における物理学
と 化学とその応用
科
生命現象の科学
学
の 科学史とイノベーション
理 わかりやすい統計
解
使いこなす統計
2前
2
○
1後
1
○
1後
2
兼1
1
兼1
兼1
兼2 オムニバス
兼1
○
兼1
1
キャリアデザイン論
1前
2
○
1
職 職業選択と人材育成
業 生涯学習論
と
キ グローバル人材論
人間関係論
リ 日本の文化と作法
ア
ICTリテラシー
の
理 キャリアデザイン演習Ⅰ
解 キャリアデザイン演習Ⅱ
1後
2
○
1
2前
2
○
2前
2
○
1
2後
2
○
1
1前
1
○
1後
1
○
1前
1
○
2
1
1後
1
○
-
2
1
5
1
ャ
2前
小計(53科目)
-
2
10
84
○
0
兼1
1
オムニバス
兼1
1
オムニバス
兼1
兼1
オムニバス
オムニバス
0
1
0
兼40
-
単位数
科
目
区
分
授業科目の名称
選
択
専任教員等の配置
実
自 講 演 験 教 准 講 助 助
・ 教 由 義 習 実 授 授 師 教 手
習
2後
○
2
グローバリゼーション論
3前
2
○
1
グローバル社会とスポーツ
3前
2
○
1
グローバル社会における文化
3後
2
○
多文化共生を考える(多文化社会論)
3前
1
グローバル社会における人口問題
3後
1
○
兼1
世界の食糧問題
3後
1
○
兼1
グ
ロ
世界の人権問題
3前
1
○
兼1
地球環境論
3前
2
○
兼1
バ
ル
社
会
領
域
持続可能な社会(サステナビリティ)
3前
2
○
兼1 集中
開発社会論
3前
1
○
兼1
国際関係論
2後
2
○
国際紛争とメディア
3後
2
○
国際関係とボランティア
4前
2
○
国際救護論
4前
1
○
兼2 オムニバス
国際感染症
3後
1
○
兼1
国際組織論
4前
1
○
兼1
国際社会間の移動と健康
3前
2
○
地域社会と健康
3前
2
○
健康社会を築いた日本の歩み
3後
小計(20科目)
-
2
異文化コミュニケーション概論
2後
2
コミュニケーションから見る異文化交流史
2後
2
○
行為としてのことば(語用論)
3前
2
○
言語と文化
3前
2
○
対人・組織コミュニケーション
3前
2
○
非言語コミュニケーション
3前
2
○
ことばと社会(社会言語学)
3前
2
○
言語と人間(言語人類学)
3後
2
○
環境と人間(環境コミュニケーション)
3後
2
○
文化としての記号(文化記号論)
3後
2
○
文化と認知
3後
2
○
ュ
異
文
化
コ
ミ
ー
ニ
ケ
ョ
シ
ン
領
域
ー
グ
ロ
2
1
1
兼2 オムニバス
兼1
1
兼1
兼2
1
○
-
0
兼1
2
1
兼1 オムニバス
0
兼20
-
1
1
1
1
兼1
1
1
1
1
1
コミュニケーション(通訳)
3前
2
○
3前
2
○
コミュニケーション(医療)
3後
2
○
文化を訳す
4前
2
○
英語翻訳実践
4前
1
○
英語通訳実践
4前
1
○
コミュニケーションワークショップA
4後
1
○
コミュニケーションワークショップB
4後
小計(19科目)
-
2
1
グローバルヘルスサービス概論
2後
2
生命倫理と医療倫理
2後
1
医療人類学
3前
1
○
生きている仕組み
2後
2
○
ライフサイクルの理解~誕生から発達・老化まで~
2後
2
○
1
2
1
オムニバス
1
1
1
○
-
0
1
0
集中・オムニバス
兼1 オムニバス
1
コミュニケーション(翻訳)
1
1
1
2
○
32
兼1 オムニバス
○
1
29
1
備考
グローバル社会概論
ー
展
開
科
目
配当年次 必
修
授業形態
○
1
2
1
2
3
兼1
兼1 オムニバス
兼3
2
2
2
1
0
○
兼6
-
兼3 オムニバス
兼1
兼1 集中
1
兼1 オムニバス
兼2 オムニバス
3前
2
○
1
2
オムニバス
健康と栄養・運動
3前
2
○
1
1
兼2 オムニバス
身体運動論
3後
1
○
1
1
オムニバス
グローバルヘルスにおけるヘルスケアの役割
3前
2
◯
1
1
兼1 オムニバス
ヘルスサービスと経済
3後
2
○
科学技術の進歩と知的財産権の基礎
3後
1
○
ビ
ス
領
域
グローバル社会と健康
3前
2
○
健康教育
3前
2
○
ヘルスプロモーション
3後
1
○
健康と情報管理・活用
3後
1
○
ヘルスサービスマネジメント
4前
1
○
ヘルスイノベーションと起業 4前
1
○
小計(17科目)
-
ー
病気の仕組み
バ
ル
ヘ
ル
ス
サ
3
2
24
0
兼1
兼1
1
1
兼1 オムニバス
1
1
兼1
兼1
兼3 オムニバス
-
3
3
0
1
0
兼14
-
単位数
科
目
区
分
展
開
科
目
演
習
ャ
支キ
グ
援
ラ
プリ
ム
ロア
関
連
科
目
配当年次 必
修
授業科目の名称
選
択
授業形態
専任教員等の配置
実
自 講 演 験 教 准 講 助 助
・ 教 由 義 習 実 授 授 師 教 手
習
備考
グローバル市民演習(基礎)Ⅰ
3前
2
○
5
5
2
3
グローバル市民演習(基礎)Ⅱ
3後
2
○
5
5
2
3
グローバル市民演習(発展)Ⅰ
4前
2
○
5
5
2
3
グローバル市民演習(発展)Ⅱ
4後
2
○
5
5
2
3
小計(4科目)
-
8
-
5
5
2
3
0
兼0
-
グローバルキャリアの理解Ⅰ
3前
2
○
グローバルキャリアの理解Ⅱ
3後
2
○
0
0
0
0
兼0
-
1
1
-
-
英語学Ⅰ
1前
2
○
英語学Ⅱ
1後
2
○
英語学Ⅲ
2前
2
○
現代教育学
1後
2
○
兼1
英語音声学
2前
2
○
兼1
発達心理学
2後
2
○
小計(6科目)
-
0
12
0
-
0
1
0
0
0
兼4
-
-
54 240
0
-
10
8
2
6
0
兼98
-
学位又は
学士(国際教養学)
称号
卒
業
要
件
及
び
履
修
方
4
0
小計(2科目)
合計(160科目)
0
0
0
1
兼1
兼1
1
兼1
社会学・社会福祉学関係、
学位又は学科の分野
文学関係
法
授業期間等
<卒業要件>
必修54単位、目的別英語科目4単位以上、第二外国語科目8単位以上、基礎科目・関連科目の選
択科目から22単位以上、展開科目・キャリア支援プログラムの選択科目から36単位以上を修得
し、124単位以上を修得すること。
1学年の学期区分
(履修科目の登録の上限:40単位(1・3・4年次)、44単位(2年次))
<履修方法>
・第二外国語科目はスペイン語・フランス語・中国語から一言語を選択し科目を履修するこ
と。
・基礎科目、日本と地域の理解の内、「日本の理解A(日本文学)」「日本の理解B(伝統芸
能)」「日本の理解C(文化・芸術)」から1単位以上、「地域文化A(ヨーロッパ)」「地域
文化B(中国・東南アジア)」「地域文化C(ロシア・スラブ圏)」「地域文化D(中東・アフ
リカ)」「地域文化E(中南米・オセアニア)」から1単位以上、「アメリカ文学・文化Ⅰ」
「アメリカ文学・文化Ⅱ」「イギリス文学・文化Ⅰ」「イギリス文学・文化Ⅱ」から2単位以 1学期の授業期間
上修得すること。
・基礎科目、人間と社会の理解の内、「哲学」「倫理学」「論理学」から2単位以上修得する
こと。
・基礎科目、自然と科学の理解の内、「数学で考える」「現代社会における物理学」「化学と
その応用」「生命現象の科学」から1単位以上修得すること。
・基礎科目、職業とキャリアの理解の内、「キャリアデザイン論」「生涯学習論」「グローバ
ル人材論」から2単位以上修得すること。
・展開科目、グローバル社会領域、異文化コミュニケーション領域、グローバルヘルスサービ
1時限の授業時間
ス領域の内、自己が選択する領域の科目から16単位以上修得すること。
・展開科目、異文化コミュニケーション領域の内、「行為としてのことば(語用論)」「コ
ミュニケーション(翻訳)」「文化を訳す」から4単位以上、「コミュニケーションから見る
異文化交流史」「言語と人間(言語人類学)」「文化としての記号(文化記号論)」から4単位
以上修得すること。
4
2 期
15 週
90 分
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
国際教養概論
~グローバル
市民を目指し
て~
講義等の内容
(概要)学是「仁」の精神を基盤にリベラルアーツと専門性を兼ね
備えたグローバル市民を目指して「グローバル社会」
「異文化コミュ
ニケーション」
「グローバルヘルスサービス」の各領域について、そ
れぞれの担当教員から講義を受け、本学部で学ぶ分野の広がりと、
それがどのように国際的なリテラシーと関わるかを学習し、理解す
る。
(オムニバス方式/全15回)
(① 木南 英紀/1回)
本学及び本学部の教育目的、特色を理解し、将来グローバル市民
として活躍していくには、何をどう学べばよいかについて共に考え
る。
(2 鳥飼 玖美子/1回)
グローバル社会におけるコミュニケーションの実態がどういうも
のであるか、グローバル社会は多言語多文化社会であるという現実
を踏まえた上で、
「コミュニケーション」が内包する異質性との関係
構築について考える。
△
( 1
島内 憲夫/1回)
共通科目
基盤科目
Health for Allを目指すWHOが提唱している21世紀の健康戦略であ
る「ヘルスプロモーションに関するオタワ憲章・バンコク憲章」の
概念とその戦略を理解する。
(⑤ 加藤 洋一/1回)
「病を治すのは、医師ではなく、身体である」というヒポクラテ
スの名言がある。なぜ ”International Health” から ”Global
Health” へと、新しいパラダイムが提唱されるようになったのかを
学ぶことにより、現代の国際社会における健康課題について考える。
(8 ジョセフ・ショールズ/1回)
英語が出来ても国際人になれるとは限らない。では、英語能力と
異文化理解はどのように繋がっているのか。異文化体験の価値は何
なのか。異文化理解と自己理解のつながりについて考える。
(9 坪井 睦子/1回)
今日のグローバル社会において、情報のグローバル化を支えるメ
ディアの役割と国際ニュース報道の現状・課題について、
「コミュニ
ケーション」の視点から批判的に考察するとともに、グローバル市
民として必要とされるメディア・リテラシーについて共に考える。
△
( 2
湯浅 資之/1回)
グローバル社会において世界のすべての人々の幸せと健康を考え
るための国際保健医療の役割について解説し、その実践例を解説す
る。国際保健医療に関心のある学生に対して本学部での学び方や卒
業後の進路などについての情報も提供する。
1
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ/1回)
異文化コミュニケーションを通じて、自分とは異なる文化を持つ
人々、特に開発途上国を中心とした「健康」や「生老病死」に関す
る国境を越えた様々な健康問題や疾患に関連した思考や実践を理解
する。
(⑪ 田村 好史/1回)
「健康」はどのように定義されるべきか?そのことを議論するこ
とにより、
「健康」に関わる各論的な問題は、国・文化・人種などに
より極めて多様であることが理解できる。健康を細分化して議論し
再構築することにより、その本質に何が関わっているかについて考
える機会とする。
(15 石黒 武人/1回)
「コミュニケーション=異文化コミュニケーション」という考え
方を紹介し、現代社会における異文化コミュニケーションの意味と
重要性について、グローバル市民としてのアイデンティティや卒業
後の進路と結びつけながら考える。
共通科目
基盤科目
(17 吉田 理加/1回)
異文化コミュニケーションの視点から「通訳」の役割について解
説し、「ことば」を訳すことに加えて、
「異文化」を訳すこともその
役割に含まれる事例を紹介する。
「通訳」の役割についての考察を通
して、異文化コミュニケーションにおける「ことば」と「文化」の
関係性について考える。
(⑫ 大野 直子/1回)
グローバル社会における異文化コミュニケーションについて、医
療の場を例に挙げ、文化の違いによる病気のとらえ方、病気の社会
的な意味を学習する。また誤解や摩擦について考えるグループワー
クを行う。
(20 齊藤 美野/1回)
私たちが社会生活を営む中で、普段用いている「ことば」とは一
体どのようなものだろうか。社会言語学の考え方を紹介し、ことば
を用いる人々や、社会・文化的要因が言語使用に与える影響につい
て考える。自身の発することばについても意識を高めることを狙う。
(21 浅井 優一/1回)
私たちがもっている幾つかの「常識」を様々な角度から吟味し、
揺さぶりをかけてみる。それを通して、
「グローバルに世界を考える」
という視点は、同時に、自文化・自社会を突き放し、相対的に見よ
うとする姿勢を持つことについて解説する。
△
( 4
白山 芳久/1回)
開発途上国、特に熱帯地域で暮らす人々にはどのような健康課題
が存在するかについて学び、課題の解決のために何ができるのかを
考える。
2
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
共通科目
基盤科目
基礎演習
(プレゼンテ
ーション)
本講義は、受講生がプレゼンテーションの準備、実施、評価を経
験しながら、その基本的な知識・スキルを習得するためのものであ
る。本講義では、説得タイプのプレゼンテーションに焦点を当て、
興味深く、わかりやすく、論理的な中身を準備する過程(論理展開、
根拠の妥当性、リサーチの仕方、引用の仕方等)を重視する。また
独善的なロジックに陥らないよう、グループワークを多用し、意見、
根拠、データを多角的な視点から検討できる視野の広さ、多面的か
つ批判的な思考能力の養成を目指す。
基礎演習
(ファシリテ
ーション)
受講生は、集団の知的相互作用を促進する働きを持つ「ファシリ
テーション」の基本的な知識とスキルについて学び、その知識とス
キルを授業内のグループワークを通じて習得することを目指す。グ
ループワークのトピックは、グローバル社会、異文化コミュニケー
ション、グローバルヘルスサービスを含む国際教養関連のものとし、
その知識も深めていく。
文章表現法・論
文レポートの
書き方
(概要)真のグローバル市民となるには、グローバル社会で生じて
いる様々な事象を的確に把握し、分析し、解釈し、文章化して、課
題を整理・発表する能力が必要である。その能力を身につけるため
に、本講義では、論理的な考えに裏付けられた日本語表現力を向上
させ、研究とは何かを理解し、研究に必要な方法、情報や先行研究
を記録した論文等の収集のやり方、論文やレポートの基本的な書き
方を習熟する。
(オムニバス方式/全15回)
(2 鳥飼 玖美子/3回)
人文社会学系の研究方法には、大別して量的研究と質的研究があ
る。特に質的研究のひとつであるインタビュー手法について、半構
造化インタビュー、ライフストーリーインタビューなど各種のイン
タビューについて知るとともに、調査対象者との関係構築、インフ
ォームドコンセントの必要、妥当性、信頼性などの課題について学
習する。
△
( 2
湯浅 資之/3回)
論文レポートを書くに当たり基本となる文献講読を実践する。講
義内に演習的要素を取り入れ、学生は原典・専門論文を事前に読み、
講義前に一定知識とテーマを付与したうえで、それぞれの捉え方、
考え方について討論するといった一連の実践的過程の中で、文献講
読や専門論文の重要性と理解を深める。また医学・自然科学系研究
におけるデータ解析、文献検索の結果をどのようにまとめるのか、
その時の留意点を絞り解説する。典型的な研究論文の基本的構成、
論文やレポートを書くときの基本的ルールや方法について学習す
る。
(64 柿崎廣幸/9回)
受講生の日本語の力を確認、把握し、受講生にも自己の日本語能
力を確認させる。次に論理的文章力を高めるために基礎的な表記、
文の構成、組み立てなどを理解し、実際に文章を書く作業に入って
いく。知識事項の確認の小テスト、作文、添削を繰り返し、文章表
現を身に付ける。
3
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
共通科目
基盤科目
スポーツ理
論・実技Ⅰ
健康づくりやスポーツの基礎となる体力を高めるためのトレーニ
ングの基礎理論及び方法論について、教室での講義や体育館での実
技・実習を通して理解を深める。各自の主体的なトレーニング実践
のための学習として、個人の体力や目的に応じた様々なトレーニン
グの活用方法についても理解を深める。各種実技を通してコミュニ
ケーションの促進についても学習する。
スポーツ理
論・実技Ⅱ
各種スポーツの実践を通して、各自の体力や技能に応じたスポー
ツの取り組み方を学習するともに、生涯にわたりスポーツに親しみ
主体的に実践していく態度について理解を深める。また各種スポー
ツにおけるグループでの活動やゲームルールの理解と実践を通して
対人関係や社会性・協調性についても理解を深める。
日常とは異なる自然環境の中において、自然の持つ雄大さ、素晴
野外スポーツ
実習(スキー・ らしさ、恐怖心などを野外スポーツを通じて体験することにより、
面白さ、楽しみ方を学び、生涯スポーツを実践していくための資質
カヤック)
の向上を図る。自然環境におけるマナーやエチケット、ルールを理
解し、実践していくとともに、集団活動を通じた協調性や社会性を
養うことも目標とする。本実習では、夏季にシーカヤック、冬季に
スノースポーツ(スキー)を扱う。実習中においては、単に技術や
マナーの習得のみならず、自然環境への配慮についても考える機会
を設ける。
4
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
国際英語科目
外国語教育科目
基盤科目
Interactive
International
English Ⅰ
本授業では、入学したばかりの学生に対し、週4回、少人数クラ
スで協同学習アプローチにより、学生同士が相互に助け合いながら
英語コミュニケーション活動を行う。CEFR(ヨーロッパ言語共通参照
枠)に準拠し、通常の「読む」
「書く」
「聞く」「話す」の4技能に加
え、討論などの「インターアクション(interactionやりとり)」を
導入する。また評価の指標として、CEFRによる能力記述Can Do を用
いる。同時に、教室内の授業と平行して担当教員の個別カウンセリ
ングを実施し、自律した学習者の育成を図る。主として言語学習セ
ンター(Language Learning Center)におけるカウンセリングと自習
を組み合わせ、
「言語的他者」である英語を自分の内に引き込み所有
する(ownership)ことで、英語との関係性ひいては自らを変革して
いくことを目指す。こちらは主として本人による自己評価を中心と
した能力記述(Can Be)を指標として用いる。上記の成果は、いず
れも学習者本人が「英語学習ポートフォリオ」に継続的に記録する。
前期は、これまで受けてきた英語教育を振り返ることで自己と英
語の関係を省察し、自分が得意な部分、苦手な部分はどこかを見つ
め直す。その上で、
「自己アイデンティティ」に関するテーマを選び、
英語を通して自らを知り、相手を知ることを学ぶ。これは2年間に
わたる必修英語がめざす「グローバル市民」としてのコミュニケー
ション能力の基礎をなすものである。
Interactive
International
English Ⅱ
本授業では、前期に引き続き、週4回、少人数クラスで協同学習
アプローチにより、学生同士が相互に助け合いながら英語コミュニ
ケーション活動を行う。CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に準拠し、
通常の「読む」
「書く」
「聞く」
「話す」の4技能に加え、討論などの
「インターアクション(interactionやりとり)
」を導入する。また、
評価の指標として、CEFRによる能力記述Can Do を用いる。同時に、
教室内の授業と平行して担当教員の個別カウンセリングを実施し、
自律した学習者の育成をはかる。主として言語学習センター
(Language Learning Center)におけるカウンセリングと自習を組み
合わせ、「言語的他者」である英語を自分の内に引き込み所有する
(ownership)ことで、英語との関係性ひいては自らを変革していく
ことを目指す。こちらは主として本人による自己評価を中心とした
能力記述(Can Be)を指標として用いる。上記の成果は、いずれも
学習者本人が「英語学習ポートフォリオ」に継続的に記録する。
後期は、前期で学んだ「自己アイデンティティ」を土台にさらに
発展させ、
「英語と自己のアイデンティティ」について考える。その
上で、
「異文化コミュニケーション」に関するテーマを選び、英語を
通して自分とグローバル社会との繋がりを学習する。
5
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
本授業では、2年次の学生に対し、週4回、少人数クラスで「内
容と言語を統合したアプローチ」(Content and Language Integrated
Learning)による協同学習を行う。1年次で学んだ国際共通語として
の英語を基盤に、グローバル社会におけるコミュニケーション能力
を培うことを目的として、社会的な内容を表現できる(Can Do)英
語を学び、多様な考えを聞いて理解し自らも表現できるような異文
化性を身につける(Can Be)。
2年前期前半に実施する本授業では、日本社会における多様性
(diversity)についての課題を英語で学ぶことにより、日本について
客観的な視点を持つと同時に、世界の中で日本がどのような位置づ
けにあるかを考察する(Can Do)。
これはすなわち、自己と他者との関係を理解し、心を開いた存在に
なることを意味する(Can Be)。
English for
Global
Citizenship
Ⅱ
本授業では、2年次の学生に対し、週4回、少人数クラスで「内
容と言語を統合したアプローチ」(Content and Language Integrated
Learning)による協同学習を行う。2年前期の前半で学んだ英語を基
盤に、グローバル社会におけるコミュニケーション能力を育成する
ことを目的に、複雑な内容を表現できる(Can Do)英語を学び、多
様な考えを聞いて理解し自らも表現できるような異文化性を身につ
ける(Can Be)。
2年前期後半に実施する本授業では、多文化共生社会に不可避な
課題について英語で学ぶことにより、日本社会を相対化すると同時
に、多様性と共生の問題をより深く考察する(Can Do)。
これはすなわち、自己と他者との関係を理解し、心を開いた存在に
なること(Can Be)である点を深く理解し、2年後期の国際英語科目で
ある「English for Global Citizenship-Ⅲ、Ⅳ」の目的であるGlobal
Citizenに関する理解の素地を構築する。
English for
Global
Citizenship
Ⅲ
本授業では、2年次の学生に対し前期に引き続き、週4回、少人
数クラスで「内容と言語を統合したアプローチ」(Content and
Language Integrated Learning)による協同学習を行う。前期で学
んだことを土台に、グローバル・コミュニケーション能力を強化す
ることを目指し、アカデミック・ライテイング(academic writing)、
公式な場での発表(presentation)、討論(discussion)を学ぶ(Can
Do)。同時に、グローバル市民として必須な「多文化的視点」
(multicultural perspective)を学ぶことにより、異文化の架け橋と
しての自分を創出することに挑戦する(Can Be)。
後期の前半に実施する本授業では、「グローバル市民」(Global
Citizenship)について理解を深めながら、国際社会に積極的に参画
し、貢献できる「グローバル市民」としての立場を理解する。教材
には、それぞれのテーマに沿って、学術的な教材または専門書を使
用する。
国際英語科目
外国語教育科目
基盤科目
English for
Global
Citizenship
Ⅰ
6
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
本授業では、2年次の学生に対し後期前半に引き続き、週4回、
少人数クラスで「内容と言語を統合したアプローチ」
(Content and
Language Integrated Learning)による協同学習を行う。後期前半
で学んだことを生かし、グローバル・コミュニケーション能力をさ
らに高めることを目指し、アカデミック・ライティング(academic
writing)、公式な場での発表(presentation)、討論(discussion)
を学ぶ(Can Do)。同時に、グローバル市民として必須な「多文化的
視点」(multicultural perspective)を獲得することにより、異文化
の架け橋としての自分を創出する(Can Be)。
2年次の最後に実施する本授業では、「グローバル市民」(Global
Citizenship)について十分に理解し、国際社会に積極的に参画し、
貢献できる「グローバル市民」としての関わり方を深く探求する。
教材には、それぞれのテーマに沿って、学術的な教材または専門書
を使用する。
英語論文を書
く
この講義の目的は、英語による論文(エッセイ)を書くことであ
る。学生が教員と相談しながら、自ら英語で論文を企画し、参考文
献を検索しまとめ、英語論文を最初から最後まで書く機会を設ける。
本講義の主な焦点は、各学生が論文を仕上げることだが、いろいろ
なアクティビティやチュートリアルとクイズによる、アカデミック
な英語と文献検索スキル、ライティングスキルを伸ばす。コースの
始めに、文献検索とまとめの仕方を教授する。その後、学生は検索
プランと論文プランを作成し、論文作成の予定表を提出する。授業
中には、アカデミック・ライティングの語彙や熟語を学び、ジャン
ルやスタイル(パラグラフ、参考文献、引用)の意識を向上させる
アクティビティをする。ピア・アセスメントと形成的評価を受けな
がら、学生は論文を書いたり校正したりする。
英語を通して
異文化コミュ
ニケーション
を学ぶ
本講義は異文化コミュニケーションを英語で学ぶためのものであ
る。言い換えれば、多様な文化的背景を持つ人びとと英語を使って、
異文化コミュニケーションの現象に関する意見や経験を積極的に共
有するための準備コースといえる。オレゴン州ポートランドにて開
催される異文化コミュニケーション夏季研修に参加する予定がある
学生は、異文化コミュニケーションの主要なトピック、概念、理論
の英語表現に親しむことができるため、本講義を履修することが望
ましい。
英語で生物
生物医学のような急速に進歩している分野では、学生が卒業した
後もずっと最新の知識に精通することが大切である。学術論文に限
らず、一般向けの情報もまず英語で現れる。本講義は語彙を豊富に
し、必要な生物学の概念に精通することを目指す。 授業では分子か
ら細胞へ、更に生体の臓器系まで概説する。 キーワード一覧と図書
を講義に加える。既に日本語で学んだ生物の知識を強化し、英語の
図書等から新しい知識を獲得、更に基本の知識と概要を英語で表す
能力を育む。
国際英語科目
English for
Global
Citizenship
Ⅳ
外国語教育科目
基盤科目
目的別英語科目
7
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
目的別英語科目
外国語教育科目
基盤科目
英語でスポー
ツ
スポーツは世界の共通言語である。宗教や民族、性差などを超え
てのコミュニケーションメディアとしてグローバル人材に習得すべ
き必要不可欠な社会的なスキルである。グローバルスポーツとして
国際的に人気の高いスポーツ種目の歴史的背景とルール、ゲームの
主要な用語等を映像や新聞記事などを通して基礎知識として習得す
る。主要な国歌や応援歌を習得することもコミュニケーションを深
める大事な点である。国際的なスポーツイベントを理解し、スポー
ツ関連領域のルールや専門用語等の知識を習得する。さらに海外で
のインターンシップを想定して履歴書、推薦状の書き方を習得する。
医療の英語(基
礎)
医療の分野においても、英語運用能力と医療知識の両方を備えた
者に対する需要が高まっている。医療におけるコミュニケーション
には、医療専門家と患者との間で行われる「医療者-患者コミュニケ
ーション」、医療現場で言語を異にする医師と患者との間を仲介する
医療通訳、患者用の資料翻訳、医学薬学分野での翻訳や医学会議に
おける会議通訳等がある。本授業では、基本的な医療用語を日本語
/英語で学び、医療コミュニケーションの基礎となる医療知識を身
につけることを目的とする。
医療の英語(応
用)
本授業では、医療コミュニケーションの実際を学ぶ。医療に関連
するトピックについて調査し、リサーチに基づき英語で自分の意見
を述べ、討論する力を身に着ける。グローバル市民に欠かせない英
語コミュニケーション力のうち、医療と健康の分野における表現力
を身につけることが本授業の目的であり、医療/健康に関する英語で
の情報のうち、目的に合う適切な情報を判別する力をつけ、医療コ
ミュニケーションに生かすことを目指す。
看護の英語
現代社会において、チーム医療で求められる看護師の役割は大き
い。特に多文化多言語社会に変貌しつつある日本において、看護師
は日本人だけでなく外国人患者の診療、治療に関する業務から療養
生活の支援など、担う業務範囲が広くチーム医療のキーパーソンと
しての役割を担っている。本授業では、そのような視点に基づき、
「看護とは何か」という概念から、看護の役割、機能等について英
語を用いて学ぶ。具体的には、看護師、保健師、助産師の活動につ
いて国内外の事例に関する英語論文を読み、保健・医療分野におけ
る看護活動の可能性についてシミュレーションを用いたグループワ
ークを英語で行うことを通して学習する。
第二言語の習
得
全て英語で実施する授業である。第二言語習得研究理論を概観し、
第二言語習得における種々の学習者要因に関する研究を紹介、第二
言語習得における理論・研究のキーワードを説明する。母語習得と
第二言語習得の習得順序、プロセスを検討し、母語習得と第二言語
習得の共通点と相違点を論じる。第二言語習得理論と研究成果の英
語教育への応用を検討する。
8
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
第二外国語科目
外国語教育科目
基盤科目
スペイン語
初級Ⅰ
世界におけるスペイン語話者人口は増加の一途をたどっており、
日本においても近年のラテンアメリカ諸国との盛んな交流からスペ
イン語の需要は年々高まっている。本授業では、
『21世紀の国際言語』
とも言われるスペイン語を学ぶ目的を「スペイン語でコミュニケー
ションができるようになる」ことと位置づける。受講生にとってス
ペイン語は初習言語であると想定されることから、スペイン語圏文
化に触れながら、基礎的なスペイン語でのコミュニケーション能力
の習得を目指す。初級総合教材を使い、CEFR5技能(読む、書く、聞
く、話す、やりとりをする)におけるA1レベルの基礎知識を築く。
評価には、CEFR のCan Do リストを用いる。
スペイン語
初級Ⅱ
初級Iで習得したスペイン語基礎知識のさらなる強化を目指す。初
級総合教材の後半を使い、基礎的なスペイン語コミュニケーション
能力を固めていく。平易な文章の読み書きと、簡単なやり取りや意
思の伝達が出来るスペイン語力の習得を到達目標とする。CEFR5技能
におけるA1+からA2レベルの基礎知識を築く。評価には、CEFR のCan
Do リストを用いる。
スペイン語
中級Ⅰ
初級授業で習得したスペイン語の基礎知識をふまえ、スペイン語
コミュニケーション能力のステップアップを目指す。CEFRにおける
A1+からA2レベルの5技能を中心とした学習と同時に、さらに応用力
をつけるため、スペインやラテンアメリカ圏の社会・文化に関して
やさしいスペイン語で書かれたテキストを読み進め、スペイン語圏
文化についての理解を深める。評価には、CEFR のCan Do リストを
用いる。
スペイン語
中級Ⅱ
中級Iで習得したスペイン語を土台に、日常生活における情報交換
や発信などの状況に対応することが出来るコミュニケーション能力
の定着を目指す。CEFRにおけるA2レベルの5技能を中心とした学習と
平行して、文化や時事に関する様々なテキストを読み進め、スペイ
ン語圏についてのさらなる理解を深める。評価には、CEFR のCan Do
リストを用いる。
スペイン語
上級Ⅰ
スペイン語コミュニケーションの5技能において、CEFR A2レベル
に到達した受講生のさらなるステップアップを目指す。上級は選択
科目であることから、受講生は明確な目的と学ぶ意欲を持って履修
すると想定し、新聞などオーセンテイックなテキストを使い、要点
の把握ができる読解力を養うとともに、クラスメートと具体的な話
題についての意見交換や議論を通して談話能力、映画やテレビを見
て理解し適切な丁寧さなどの社会言語能力を習得し、A2+からB1レ
ベルのスペイン語コミュニケーション能力の伸長を図る。評価には、
CEFR のCan Do リストを用いる。
スペイン語
上級Ⅱ
スペイン語クラスの集大成として、スペイン語圏への留学や、簡
単な日本語—スペイン語通訳を目標に、スペイン語での表現・伝達
力と文章理解及び構成力の向上を目指す。CEFRでB1からB1+レベル
の新聞記事などに加え、文学や論説などのテキストを通してスペイ
ン語の読解力を身につけていくとともに、適切で効果的な言葉遣い
を学ぶことで、スペイン語によるコミュニケーション能力を獲得す
る。評価には、CEFR のCan Do リストを用いる。
9
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
第二外国語科目
外国語教育科目
基盤科目
フランス語
初級Ⅰ
本授業では、フランス語を学ぶ目的を「フランス語でコミュニケ
ーションができるようになる」ことと位置づける。受講生にとって
フランス語を学ぶのは初めてという場合が殆どであると想定される
ことから、フランスの文化に触れながら、文法や語彙、発音などコ
ミュニケーション能力の基礎を学ぶ。初級用の教科書を使い、CEFR5
技能(読む、書く、聞く、話す、やりとりをする)におけるA1レベ
ルの基礎知識を習得する。評価には、CEFR のCan Do リストを用い
る。
フランス語
初級Ⅱ
初級Iで学んだことを復習しながら、CEFR5技能におけるA1+から
A2レベルのフランス語での日常会話表現を知り、それらを実際のコ
ミュニケーションに用いることができるようになるための練習をす
る。フランス(そしてフランス語圏)の文化や、フランス人の生活
習慣なども紹介し、言語を支える文化について学ぶ機会も設ける。
評価には、CEFR のCan Do リストを用いる。
フランス語
中級Ⅰ
フランス語初級で学んだことを復習しながら、読む・書く・聞く・
話す、やりとりをするという5技能の力を伸ばすことを目指す。CEFR
におけるA1+からA2レベルのフランス語に挑戦し、やさしいフラン
ス語で書かれたテキストをしっかり読むことに取り組む。また、フ
ランスの日常生活や文化についての文章を読み、その内容を要約し
て発表したり話し合うことを試みる。評価には、CEFR のCan Do リ
ストを用いる。
フランス語
中級Ⅱ
前期の中級I授業をふまえながら、CEFRにおけるA2レベルの5技能
を中心としたフランス語を学び、自分の生活をフランス語で語った
り、日記をつけたりすることができるようになることを目指す。実
際にフランス語を使ってみる時間を多めに取り、ある程度のやりと
りができるようにする。評価には、CEFR のCan Do リストを用いる。
フランス語
上級Ⅰ
上級は選択科目であることから、難易度を上げ、フランス語コミ
ュニケーションの5技能において、CEFR A2レベルに到達した受講生
のさらなるステップアップを目指す。クラス内でのプレゼンテーシ
ョンやデイスカッションなどのコミュニケーションを通じて、具体
的な課題に取り組むことでA2+からB1レベルのフランス語を身につ
ける。評価には、CEFR のCan Do リストを用いる。
フランス語
上級Ⅱ
この授業では、フランス語圏への留学や、簡単な日本語—フラン
ス語通訳を目標にする。確実にステップアップするために、2人でペ
アになって練習するなど多彩なアクティヴィテを行い、CEFRでB1か
らB1+レベルの学習を行う。通信文、報告書など各種の教材を読む
ことによりフランス語的発想を知り、論理的な表現法を学ぶ。スピ
ーチ原稿などを実際に書き、それを発表することで、フランス語コ
ミュニケーション能力を習得する。評価には、CEFR のCan Do リス
トを用いる。
10
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
現在中国語を母語とする人は約12億人、第二言語としても約2億
人が使用しているといわれ、世界最大の話者人口を有する言語であ
る。本授業では中国語の発音と文法を基礎から学習し、初歩的なコ
ミュニケーション能力を身につけることを目的とする。授業前半で
は、中国語発音表記法であるピンインを多用し、音声教材を用いた
リピート練習を繰り返し行い、発音の定着を図る。後半は簡体字を
併用しながら、中国語の文法表現について解説を行うとともに、口
頭でのコミュニケーション練習を繰り返し行い、基本文型の定着を
図り、CEFRにおけるA1レベルの「読み、聞き、書き、話す、やりと
りする」5技能をバランスよく学習する。評価には、CEFR のCan Do リ
ストを用いる。
中国語初級Ⅱ
1年生前期で学習した中国語初級Ⅰをふまえ、CEFR5技能における
A1+からA2レベルの学習をする。音声とテキストの両教材を用いた
授業を行ない、発音、基本文法をしっかりマスターし、基本表現を
用いた会話練習を行なう。予習と復習をきちんと行ない、授業中の
会話にも積極的に参加することにより、日常生活に必要なコミュニ
ケ―ション能力を身につける。評価には、CEFR のCan Do リストを
用いる。
中国語中級Ⅰ
本授業は中国語の基礎をすでに学んだ人のための中国語中級の前
期プログラムである。大学生の興味に合った課題文を採用し、初級
で学んだ事項も振り返りつつ、中級からの総合的な中国語コミュニ
ケーション能力を高めることを目指す。CEFRにおけるA1+からA2レ
ベルの語彙、表現、文法を学習し、会話テキストを通して現代中国
に暮らす人々の生活習慣や考え方、価値観などを学び、中国の文化
や社会についての理解を深める。評価には、CEFR のCan Do リスト
を用いる。
中国語中級Ⅱ
本授業は中国語の基礎をすでに学んだ人のための中国語中級の後
期プログラムである。中国の文化や社会、価値観や考え方について
の理解を一層深めることを目的に、現代中国の世相を描写したCEFR
におけるA2レベルのテキストを採用し、読解を基盤に5技能のコミュ
ニケーション能力を高める。評価には、CEFR のCan Do リストを用
いる。
中国語上級Ⅰ
本授業は中国語の基礎をすでに学び、CEFR A2レベルに到達した受
講生のための、中国語上級の選択科目である。A2+からB1レベルの
中国語で身近なテーマに沿った文章、時事に関する文章を作成し、
さらに作文のテーマを巡って、皆で意見を交わし、議論を行う。こ
のような授業を通し、中国語の文章理解力と表現力の向上を図ると
ともに、中国語圏への留学生活にも対応できるコミュニケーション
能力を育成する。評価には、CEFR のCan Do リストを用いる。
中国語上級Ⅱ
簡単な中国語-日本語通訳を目指し、CEFRでB1からB1+レベルの
学習を行う。中国語の言語文化として重要であり、新聞や雑誌記事
にも頻繁に使われ、日常会話にも欠かせない要素となっている成語、
慣用語を学び、基礎的な通訳・翻訳訓練法を取り入れた授業を行う
ことで、文章構成力・伝達力の向上を図り、中国語コミュニケーシ
ョンの能力を育成する。評価には、CEFR のCan Do リストを用いる。
第二外国語科目
外国語教育科目
基盤科目
中国語初級Ⅰ
11
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
日本と地域の理解
基礎科目
基盤科目
日本の理解A
(日本文学)
授業科目「日本の理解」は、世界の多様性を認め、異文化を受け
入れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当たり、比
較の基準となる自国の文化を様々な対象から理解することを目的と
する。
本講義では日本文学を取り扱う。日本の文学は、日本語がまだ文
字を持たなかった時代から近代・現代の文学に至るまで常に前の時
代の文学作品の影響を受けながら連綿と続いていることを理解し、
代表的な作品を学ぶことでより深い理解を得ることが可能となる。
日本の文学の流れを全体及び各時代にわたって正確な知識として把
握し、日本語の発生から近代・現代まで文学の生まれる背景となる
時代背景についても確認していく。各時代の代表作品を具体的に取
り上げ、そこに記された「人間」「社会」
「世相」
「生活」
「文化」等
を知ることにより、文学を通して文化と時代の関係を考え、日本の
文化の特質をとらえていく。
日本の理解B
(伝統芸能)
授業科目「日本の理解」は、世界の多様性を認め、異文化を受け
入れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当たり、比
較の基準となる自国の文化を様々な対象から理解することを目的と
する。
本講義では日本の伝統芸能を取り扱う。
「伝統芸能」と言われると
敷居が高く感じるかもしれないが、美術館や演劇・映画と行くのと
なんら変わることはない。しかし、前提知識があって初めて楽しめ
る部分もあるのもまた確かである。本講義では能楽を中心に演劇の
歴史を一通り確認し、適宜、映像も用いながら講義を行う。実際に
伝統芸能を観に行く際の情報も提供する。能楽を中心に、民俗芸能・
文楽・歌舞伎にも触れる。
日本の理解C
授業科目「日本の理解」は、世界の多様性を認め、異文化を受け
(文化・芸術) 入れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当たり、比
較の基準となる自国の文化を様々な対象から理解することを目的と
する。
本講義は江戸時代(1603-1867)に発展した文化・芸術を取り扱う。
江戸時代になると、文盲追放と出版文化の確立によって、文学の商
品化、職業作家の誕生、文芸のマスコミ化などがおこり、表現様式
が多様化していく。本講義では、仮名草子、浮世草子、草双紙など
の小説、浮世絵や絵本などの絵画に焦点を当てながら、日本文化・
芸術の特色を探究する。
地域文化A
授業科目「地域文化」は、世界の多様性を認め、異文化を受け入
(ヨーロッパ) れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当たり、比較
の対象となる各地域における文化を理解することを目的とする。
本講義ではヨーロッパ地域を取り扱う。ヨーロッパ諸国の絵画、
彫刻、建築、写真、映像等から生活や文化を学ぶことを通して、ヨ
ーロッパにおける各地域の特性や差異、異種混合性を理解する。ま
た一部日本文化を取り上げ、自国(日本)の文化からヨーロッパ文
化を客観的に把握することや、医療系・自然史系文化物等からの視
点等、多角的視座から、世界の文化の多様性をどのようにグローバ
ル化する現代社会のなかで生かすことが出来るかを探る。
12
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
地域文化B
(中国・東南ア
ジア)
講義等の内容
(概要)授業科目「地域文化」は、世界の多様性を認め、異文化を
受け入れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当た
り、比較の対象となる各地域における文化を理解することを目的と
する。
本講義では中国・東南アジア地域を取り扱う。中国及び東南アジ
アは、地理的、経済的、政治的に我が国にとって最も身近な地域で
あり、グローバル化が進む中でますます重要となる。本講義では地
域の歴史を踏まえ、文化や生活を様々な角度から異文化を学び、こ
れらの地域に対する理解を深める。
(オムニバス方式/全15回)
△
( 22
大西 陽子/8回)
基礎科目
基盤科目
日本と地域の理解
我が国の文化と芸術は古来中国と不可分の関係にある。漢文教育
が稀薄な昨今、教養として中国の文化を知る機会は必須であろう。
本講義では中国の古典文学を中心として絵画や書などの芸術との関
連性を考察することを課題とする。テーマとしては、中国文人と詩
および書画、自然のとらえ方と時空間表現、虚構と実録、皇帝コレ
クションなどについて、時代背景を視野に入れながら様々な分野の
ジャンルについて多角的に講述していく予定である。講義を通して
様々な作品に触れ中国人のものの見方や考え方を知り、異文化理解
を深めることを目指す。
△
( 26
北川 香子/7回)
日本と東南アジアの関係は、観光やビジネスを通じてますます緊
密になりつつある。日本から東南アジアに向かう一方ではなく、東
南アジアから日本を訪れる人も、また増加している。歴史的に見て
も、日本と東南アジアの交流は深い。地理的に近接しているばかり
ではなく、衣・食・住の生活文化や、精霊信仰などの基層文化を見
てみると、日本は東アジアの他地域よりもむしろ東南アジアに近し
いことが分かる。しかしながら現在の日本では、東南アジアの文化
や生活について学ぶことができる場は極めて限られている。本講義
では、
「よく分からない・知らない」地域と思われてきた東南アジア
について、生態環境と人々の生業、文化や歴史を知ることによって、
より多面的に日本や世界のあり方を考えていくための糧とする。
地域文化C
(ロシア・スラ
ブ圏)
授業科目「地域文化」は、世界の多様性を認め、異文化を受け入
れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当たり、比較
の対象となる各地域における文化を理解することを目的とする。
本講義ではロシア・スラブ圏地域を取り扱う。日本の隣国であり
ながら日本人にとってあまり一般的に知られていないロシアという
国の文化や歴史、そしてロシア人の一般的なライフスタイルについ
て取り上げる。初めにイントロダクションとして、ロシアの面積・
人口・気候・地形そして首都モスクワの街の概要等について解説す
る。前半は、現在のロシアの政治制度・経済状態、また一般的なロ
シア人の生活様式やロシアの文化遺産等について、写真等を用いて
解説する。後半はロシア革命・第二次世界大戦そして戦後のソビエ
ト現代史について概説するとともに、現代のロシアが抱える問題、
また日本との関係についても取り上げる。
13
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
日本と地域の理解
基礎科目
基盤科目
地域文化D
(中東・アフリ
カ)
授業科目「地域文化」は、世界の多様性を認め、異文化を受け入
れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当たり、比較
の対象となる各地域における文化を理解することを目的とする。
本講義では中東・アフリカ地域を取り扱う。中東とアフリカは、
エネルギー、資源、人口(爆発)などの点で21世紀の世界において
もっとも重要な地域である。他方で紛争や貧困などの諸問題も各地
でみられる。本講義では、中東とアフリカにおける歴史を概観した
後、宗教問題、民族紛争、貧困、開発などを地域ごとに説明をし、
さらにグローバル化という視点からも検討を行う。最後に、日本と
これらの地域との関わりがいかにあるべきか、についても考えてみ
たい。
地域文化E
(中南米・オセ
アニア)
(概要)授業科目「地域文化」は、世界の多様性を認め、異文化を
受け入れるための学問的アプローチである文化比較を行うに当た
り、比較の対象となる各地域における文化を理解することを目的と
する。
本講義では中南米・オセアニア地域を取り扱う。中南米及びオセ
アニアは、地理的には遠く離れているものの、元来文化的、経済的
な結びつきが強く、また昨今グローバル化に伴い、それがさらに強
いものとなっている。本講義ではそれぞれの文化的、歴史的側面か
ら地域の理解を深めることを目的とする。
(オムニバス方式/全15回)
△
( 27
酒井 祐輔/8回)
政治や経済の安定化にともない、国際的なプレゼンスを高めてい
る中南米地域は、19世紀末から多くの日本人が移住した歴史を有し、
現在では160万人以上の日系人が住んでいる。本講義は、人びとの移
動と邂逅を通じて創造された中南米の文化的多様性と日本人移民を
通して築かれた中南米と日本との関係性の理解を目的とする。講義
内容としては、まず移民という視点から中南米の歴史を概観し、中
南米の現代社会と文化的多様性が形成されるに至ったその基礎的背
景や特徴を理解する。次に中南米地域(主にアマゾンとパラグアイ)
へと渡った日本人移民の歴史と現在に焦点をあて、彼ら・彼女らが
日本と中南米の繋がりに果たす役割について考察する。
△
( 28
山本 真鳥/7回)
オセアニアは大海の向こうに広がるわれわれの隣人である。広大
な海の中に点在する自然豊かな島嶼群やその向こうの大陸では、ど
のような人々がどのような暮らしを営んでいるのだろうか。西洋と
の接触まで石器時代の文化を営み、長らく植民地下に置かれた末に
独立した新興国や未だ植民地のままに置かれた地域がある。その一
方で、近代になって移民が作り上げたオーストラリアやニュージー
ランドの二国、歴史の過程でアメリカ合衆国やフランスに編入され
た地域もある。この地域的な成り立ちを、主として歴史の流れと文
化に触れながら、解きほぐしていくことがこの授業の目的である。
14
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
日本と地域の理解
基礎科目
基盤科目
英米文学概論
毎回、英米の代表的な文学作品を取り上げる。各作品がどのよう
な時代背景の下で執筆されたのかを理解するとともに、作品が持つ
特徴的なテーマに注目し、ディスカッション・プレゼンテーション
を行いながら講義を進める。また講義では作品の概要を理解すると
ともに、原典からの抜粋を読むことで、英語力の向上に努める。英
米文学の歴史や特性について基礎的な知識を身に付けたうえで、現
代において英米文学を学ぶことの意味を考え、理解することを目標
とする。
アメリカ文
学・文化I
アメリカ文学作品はアメリカの歴史、文化、社会を知るための貴
重な資料である。本講義では19世紀半ばから今日まで、およそ150
年の間に書かれた小説、戯曲、エッセイを扱う。受講生は課題作品
を原書又は翻訳で精読し、
「宗教」
「人種」
「多文化」
「フェミニズム」
「移民」などアメリカの歴史的且つ今日的テーマについて理解を深
める。知識を得るにとどまるのではなく、自分の考えを整理し表現
する能力を習得する。
アメリカ文
学・文化Ⅱ
アメリカ文学を時代の変遷とともにたどっていく。アメリカ文学
が発展する上で重要な作品や、その時代に特徴的な作品を取り上げ、
歴史、経済、社会、文化などの視点を踏まえて考察する。作品のD
VD、図版、引用などを用い、その時代に生きた人々が何を目指し、
何を悩んだかを理解する。作品についての知識や理解を深めるとと
もに、文学研究におけるさまざまな用語についても学習する。また
作品を独自の視点から読み、論理的に記述する練習も行う。
イギリス文
学・文化Ⅰ
イギリス文学の数ある作品の中から、古代・中世時代から現代に
至るまで、年代順に主要作品を取り上げ、歴史・文化的背景から概
観する。原文の抜粋やDVDを用いて解説するとともに、適宜、い
くつかの作品に関する課題を出し、自ら考えるプロセスを通して、
理解を深めるとともに感性も磨く。イギリス文学史を学ぶことで、
英語の歴史や変遷及びイギリスの歴史、思想史、文化史も学び、英
語教員としても必要な知識や教養を身に着けることを目標とする。
イギリス文
学・文化Ⅱ
本講義は、講師が(あるいは受講者が)提案した特定の問いを設
定し、受講者がその問いに各自で(場合によっては小グループでの
ディスカッションを経て)答えていく、という作業が中心である。
この作業の前段階として、まず講師が講義形式で作品の理解を助け
る情報を提供し、演習形式で作品の一部(上記の問いを考察する上
で重要と思われる個所)を原文(翻訳も用いる)で読む。本講義を
通じて、イギリス文学作品の様々な表現の特質が理解でき、個々の
イギリス文学作品において、どのような価値観の相克が生じている
か分析することができるようになることを目指す。またイギリス文
学を通じて、文化、歴史や人間存在についての新たな知見を獲得す
ることを目指す。
15
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
日本と地域の理解
基礎科目
基盤科目
世界の宗教と
文化
世界各地で宗教をめぐる問題が大きくクローズアップされている
時代である。それを理解するための基本的なものの見方を養い、具
体的な知識を深めることを講義の目的とする。本講義においては、
宗教学の中でも宗教社会学という分野の発想法について中心的に説
明した上で、現代世界の宗教についての理解を養うために、具体的
な事例に即して説明する。宗教が各地域において、人々の生活様式
や習慣、振る舞いや思考などの文化的に特別深い関わりを築いてき
たなかで出来上がった「宗教文化圏」というとらえ方を学ぶ。また
日本宗教の特徴がどこにあるかも説明する。宗教による文化の違い
を理解し地域毎の特色や歴史を知ることで、異文化交流や人との付
き合いが興味深いものになることを目指す。講義では、できる限り
パワーポイント、映像資料等を用いる予定である。
日本近現代史
本講義では幕末維新政局から現代に至るまでの日本近現代史を主
として政治史の観点から、日本の議会政治、政党政治の発展過程と
して概述し、日本の近現代史、特に日本の民主政治について学生の
理解を深めることを目的とする。講義のポイントは自由民権運動の
歴史的意義、明治憲法の制定過程と内容の特徴、日本で初の本格的
政党内閣を率いた原敬のリーダーシップの特徴、国際的な信任が高
かった浜口雄幸内閣の意義、日本国憲法の制定改定と内容の特徴、
1955年の保守合同の歴史的意義などである。そうした政治的エポッ
クの背景にある国際情勢、国際的潮流との関連も説明し、日本の近
現代史を世界史的文脈でとらえることにも力点を置く。
世界近現代史
講義を聴くだけでなく、自ら調査研究し討論することを通じて、
国際教養学習の基礎として不可欠な近現代世界の形成の過程と現状
を主体的に学びとることを目標とする。近代とはいつからなのか、
近代以前の世界と近代世界はどのように違うのか、近代世界はどの
ように形成されたのか、近代社会の特質は何かなどを考えて理解す
るとともに、近代と現代とを比較することによって、第一次世界大
戦から始まったとされる現代の特質を把握し、最後に第二次世界大
戦と冷戦後の現代世界の諸課題を考察する。
16
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
哲学の営みは、古代ギリシア以来、哲学の基本課題である認識や
存在、あるいは論理の問題を主題として、現在に至るまで脈々と受
け継がれ、問い続けられている。本講義では、プラトンやアリスト
テレス以来、哲学が問題意識を持って検討し続けている事柄に関し
て、時代によってどのように思索が展開されてきたのかを見ていく。
哲学史的な検討だけでなく、そこで問われている論点も一つひとつ
がどのように時代ごとに捉え返され、現代的意義を持っているのか、
どのように研究が展開されていったのかという視点での検討も行っ
ていく。このような過程を経ることで、哲学的な思考を理解し、実
践するための基盤を提供することが目標である。テーマによっては、
古代の問題意識が現代においてもそのまま通用することを確認した
り、あるいは時代背景に応じて論点が深化したり、回帰したりする
ことを確認することもある。その意味では人類の知的営為のたどり
直しという側面も持つ。
倫理学
倫理学の最も根本的な課題の一つは「よく生きる」とはどういう
ことかといわれる。それではよい生き方とは何なのか。よく生きる
ことは正しいことをすることと同義なのか。医学的な問題や環境保
護の問題なども最終的にはこの問いへの応答をどのように考えるか
ということにならざるをえない。本授業では、正しく生きることに
必要な考え方はどのようなものなのかについての先達たちの倫理学
的なアプローチを確認することから始める。これまで人類はどのよ
うに「よく・正しく」生きることを模索してきたのか。その思考の
フレームを利用しながら、現在を生きるわれわれの考慮すべき論点
を確認していきたい。そうした考察の一つひとつの積み重ねが、複
雑に絡み合った現在の倫理的課題を解きほぐす足がかりになってく
れるのである。
応用倫理学
現代は、人々の生活がグローバル化することによって、一つひと
つの行動が世界的に影響を与える可能性も増加している。情報科学
関連技術の進歩は、われわれが世界中の人とつながりうる可能性を
示したし、地域の環境破壊が世界的な経済活動に影響を与えること
もある。難病患者への治療が全世界的な議論を巻き起こすこともあ
るし、トップアスリートのトレーニング方法が、オリンピックでの
記録を左右し世界的な反響を呼ぶこともある。そのような時代にあ
って、われわれはどのような価値観を持ち、何を意識しながら生活
していくべきなのか。本講義では、環境倫理や生命倫理、情報倫理、
スポーツ倫理などさまざまな応用倫理学で議論されている事柄につ
いて、具体的にどのような議論が行われ、どのような方向性が見出
されているのかを確認する。また、そうした議論に通底するわれわ
れの社会と人々の権利に対する基本的な価値観について確認し、倫
理的な課題への応用実践力を身に付けることも目標とする。
人間と社会の理解
基礎科目
基盤科目
哲学
17
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
論理とは思考のつながりのことであり、
「論理的」とは思考のつな
がりが明確であって、論証が正しく行われている状態をいう。しか
しわれわれが日常生活を送っているとしばしば論理的ではない状況
に出くわす。相手の意図を理解できず推理を誤ったり、自分の考え
が相手に伝わらなかったりすることは珍しいことではない。その背
景には論理が正しく理解されていないがあるといえる。論理学とは、
論理的に正しいとはどういうことなのか、論理的に考えを述べたつ
もりでもそうではない状況はなぜ生み出されるのかについて研究す
る学問分野である。本講義では、論理学の中でも19世紀後半から飛
躍的に発展した記号論理学の基礎的な方法について学習し、正しい
論証と誤った論証とを区別できるようにすることで、グローバル化
など、激しく変化する社会の実践の場面で論理的思考により生活で
きるその基盤を提供することを目的とする。
音楽に親しむ
音楽の全般的な知識を、西洋音楽史を通して学び、理解を深め、
鑑賞力を高めることを目標とする。音楽の誕生から日常生活の中の
音楽の役割、宗教における音楽の役割、主要な作曲家の作品や生涯
について知ることで、どのように音楽がグローバルに発展してきた
かを学ぶ。また音楽を実際に体験するために、オペラ、バレエ、ミ
ュージカル等をCD、DVDで鑑賞しながら学ぶ。
社会学概論
本講義では、社会学的なものの見方、考え方を身につけることに
より、相対的・複合的な視座から日本社会と国際社会を総合的に把
握する視座を学習する。社会学は近代社会の変動期にあって、
「社会
はどこからきてどこへ行くのか」という問いを追究してきた。同時
に、社会を構成する個々の人間の相互作用の中で生起する生活の営
みを対象として、
「社会を構成する諸要件の関連」を明らかにしよう
としてきた。このような社会学の特徴を踏まえ、社会学の成立から
ポストモダンまでの流れを概観し、社会学の基礎的な概念と社会学
からみた近代社会の変動の様相を理解することにより、現代社会を
生きる人間として必須の教養とは何かを考える。
コミュニケー
ション概論
本講義では、
「コミュニケーション」の内実について、その諸相を
さまざまな切り口から検討する。基礎的な文献を読み、講義を聞き、
討論や発表を通して「コミュニケーション」の実態に迫ることを目
指す。
「コミュニケーション」は、メッセージが導管を伝わって相手
に届くというような単純なプロセスではないことを数々の事例を通
して学び、
「コミュニケーション」が、人間と人間との関係性や社会
文化的なコンテクストに大きく左右されるダイナミックなプロセス
であることを認識する。本講義での学びは異なった文化と邂逅する
際に生起する異文化コミュニケーションについて理解する前提とな
ると同時に、グローバルなコミュニケーションが内包する課題を踏
まえて、学生が積極的にコミュニケーションをとる態度を培う上で
必須のものである。
社会調査法
社会調査法は、社会科学の研究方法の一つであり、社会事象を実
証的に捉えるための調査方法である。本講義では、社会調査法の歴
史、目的、基本的な事項を学習し、その実際の手順を自己のものと
していく。それと同時に、単に方法を学ぶだけでなく、社会に対す
る関心を高め、変動の激しい現代社会を理解するための感性を磨く
ことをその目的とする。授業では、講義と実習を交えて進めていく。
講義では、多くの具体的な事例を紹介する。
人間と社会の理解
基礎科目
基盤科目
論理学
18
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
人間と社会の理解
基礎科目
基盤科目
文化人類学
文化人類学という学問は、私たちが日々当たり前に用いている概
念を、異なる「文化」を生きる人々の視点を通して検討することに
より、
「人間とは何か」という問いに応えようと試みてきた。何をも
って「日本人である」と言えるのか、
「私たち」と「かれら」を区別
する基準は何なのか。このような、私たちの「常識」を敢えて突き
放し、それらを相対化することで、人間文化の多様性を審らかにし
てきた。本講義では、文化人類学の基本的なものの見方である「文
化相対主義」を、様々なトピックや事例を参照しながら学習し、人
間/文化とは何かについて理解を深める。
公共と道徳
道徳は、人間の活き方を左右するとともに、人間社会の秩序維持
に大きな役割を果たしている。しかし道徳とは何かと問われると、
はたと困ってしまう人が多かろう。道徳とはどういうものか、また
その教育について、様々な方面から考えていく。道徳性とは何か、
道徳の解釈や道徳論について学び、発達段階論への理解を深める。
児童・生徒の道徳教育は、彼らの発達段階に応じて推進しなければ
ならない。学習指導要領で示された,小・中・高等学校の各段階にお
ける道徳教育についての理解を深める。このように道徳教育の理解
を深め、さらに実践力につながる学習を行う。教材研究法・学習指
導案作成法の学習と、その知識を活用して模擬授業を実践する。
家族とライフ
ステージ
日本は、少子高齢化・人口減少という大きな人口構造変化の中に
ある。高齢化は単に寿命が長くなっただけではなく、我々のライフ
ステージに大きな変化をもたらしている。また、これまで標準家族
と言われてきた「夫婦と子ども」からなる核家族は減少し、単身世
帯や夫婦のみ世帯が増加するなど、家族・世帯構造も大きく変容し
ている。本講義では、このような人口・世帯構造の変化を統計資料
から客観的に把握・理解し、それを踏まえて個々人が長寿社会を幸
せに生きるためのライフデザインを考え、同時にその実現に向けた
社会制度について考察する。
比較日本社会
論
人間の営みは、今や、大半が一国の中で収まらず、広く国際社会
を意識しながら進める必要がある。将来、学生がどんな職業につこ
うと、世界標準に比較した自らの位置づけを確認しつつ、取り組む
可能性が高い。本講義では、身近な社会現象から、政治・外交・安
全保障、さらには、日本と世界とのつながり具合に及ぶ、様々な項
目をとりあげる。講義では、講師又はゲストのスピーチなどで、概
要を提示し、これをうけ学生自身が、自分の経験、認識を踏まえな
がら討論に加わり、世界の中での日本の有り様を把握することを目
指す。
人権とジェン
ダー
国際的に医療、健康、保健、スポーツなどの分野で貢献すること
を目指す受講生にとって、人権とジェンダーの理解と自覚を高める
ことを目的とする。ジェンダー理論と歴史を学習するとともに現実
の生活問題としてもとらえるため、新聞記事などさまざまなメディ
アや調査や統計を通して問題提起し、理解を深める。社会問題や国
際問題を「ジェンダー」と「人権」のキーワードから考察する。
19
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
人間と社会の理解
基礎科目
基盤科目
心の理解とカ
ウンセリング
人々が直面する問題がより複雑、高度化している現代社会におい
て、専門的な対人援助の重要性がますます高まっている。本講義に
おいては、対人援助活動の一つであるカウンセリングに焦点を当て、
カウンセリングの基礎となる知識や技法を学習する。また教育、医
療、産業等の様々な場面で行われるカウンセリングを概観し、カウ
ンセリングを行う上で求められる態度についても習得する。
法と社会(日本
国憲法)
憲法上保障されている自由・権利・平等、そしてそれらを保障す
るための統治機構(国会・内閣・裁判所)について学習する。でき
るだけ具体的な事例を扱い、憲法問題が身近なところにも存在する
ということを確認する。講義を通して、憲法的な考え方を身につけ
ることを目標とする。そしてその憲法的な考え方で身近な事例を自
分自身で考えられるようになることが最終的な目標である。具体的
には、自分と異なる考え方を持つ人を尊重することについて真剣に
考えられるようになることである。日本国憲法を理解し、自身の人
生や生活の一助となるような価値観と考え方を習得することを目指
す。
現代日本経済
論
近年、グローバル化の進展に伴って、経済面においても日本と世
界の関わりが深まっている。本講義では、世界経済という枠組みを
踏まえて、日本経済の現状を解説し、その特徴や位置づけ、世界に
おける役割についての理解を深める。理解のために必要なマクロ経
済理論(基礎レベル)についてはその都度説明するが、単なる理論
学習に終わらないために、実際の経済トピックスを取り上げて考察
を行う。また世界経済全体の動向や日本経済の特徴・役割を理解す
るために、海外主要国経済についても題材として取り上げる。
事例で学ぶ国
際ビジネス
「国際ビジネス法入門」
(浜辺陽一郎著・東洋経済新報社)をテキ
ストとして、国際ビジネスに関する幅広いテーマを講義する。ビジ
ネス社会がグローバル化していることを踏まえて、国際的な色彩を
持った法律実務にも言及しながら、ビジネス社会における契約交渉
から契約締結に至るまでのプロセスや、基本的な契約書のまとめ方
などに関するトピックも取り上げる。また会社法をはじめとする組
織法のテーマについても取り上げ、コンプライアンス等のテーマに
ついても言及する。
経営学概論
学生の殆どは、大学を卒業して企業に就職するはずである。経営
学が対象とするのは企業であり、将来企業で働くことになる人たち
にとって、企業とはどのようなものなのかを学んでおくことは重要
なことである。私たちの毎日の生活に欠かすことができない企業に
関して、まずは、私たちの生活と企業との関わり、次に企業経営の
組織と仕組み、さらにヒト、モノ、金、情報という経営資源の運営
方法と戦略について考えることによって、経営学と呼ばれる学問の
全体像を明らかにする。また、現在の企業が抱えている様々な経営
課題についても詳細な説明を試みる。
20
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
人間と社会の理解
基礎科目
基盤科目
国際化と日本
の経営
過去、日本はいわゆる日本的経営によって大きな発展を遂げてき
た。しかし、ここへきて国際化の進展とともに、過去成功した日本
的経営が企業の国際化の足を引っ張るといったことを多く目にする
ようになった。ある環境条件で成功したことが変化した環境の中で
成功するとは限らない。生物の世界でも強いものが生き残るのでは
なく、環境に適応したものが生き残ってきたことは明らかなことで
ある。激しく進展する国際化の中で、日本の経営はどうあるべきな
のか、日本企業の生き残りについて考えてゆく。
日本と世界の
社会保障
社会保障の理念と役割、制度運営の実態や課題についての認識を
深めることを目的に、講義を進める。それぞれの国の歴史と発展段
階、社会経済情勢等に応じて、社会保障の姿は区々様々であること
から、そうした違いが理解できるよう、国際比較の観点に立った講
義を行うことを通じて、我が国の社会保障制度の特徴や課題を的確
に理解できるようにする。講義の参考資料は、あらかじめ配布する
ものを基本とする。
情報社会と人
間
ダニエル・ベルが「脱工業化社会」を書いたのが1973年、そして
1980年にアルビン・トフラーが名著「第三の波」を出版し、時代が
農業化、工業化に続いて情報化の時代に突入したことを多くの人達
が気づき、そして実感をしていった。
「情報社会」という意味を「情
報化された社会」と捉えるか、
「情報の価値が高まった社会」として
捉えるかによって、その中で生活し生きている我々人間の立ち位置
や価値観、生き方等も違ってくる。本講義では、情報社会のハード
的側面の進化(情報処理システムや機器)とソフト的側面、すなわ
ち情報が持つ意味や内容の捉え方、理解の落とし穴、更には利活用
の方策などについて言及する。また政治・経済への影響についても
論じる。情報社会の中で賢く生きていくために、個々人のパーソナ
リティーの高まりと知恵の大切さを確認していく。
21
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
自然と科学の理解
基礎科目
基盤科目
数学で考える
私たちの生活の中では、数学や統計学などの数理科学の手法が多
く利用されている。授業では、今後世界で活躍するために必要な数
理科学の応用を学ぶための基礎となる数学を分かりやすく学習す
る。将来、数理科学の手法を利用した分析などができるようになる
ため、応用の立場からの基礎作りを目指す。
現代社会にお
ける物理学
現在の世界規模の論点として、環境問題、宇宙進出、放射線、先
端医療などが挙げられる。本講義では、これらの問題の物理的な側
面を理解することを目的として、物理の基本法則をできるだけ体感
し、討論やグループ学習を多用した授業を行う。身の回りの現象を
物理法則の表れであることを確認しながら、多様な現象の本質を見
出す過程を学習する。同時に論理的に考え、意見交換を行う練習と
する。
化学とその応
用
我々が生きている時代の種々な身近な現象や社会的な問題の背景
には、化学的な理解を必要とする事柄が多く存在する。原子力発電、
大気汚染、エネルギー問題、電池の仕組みなどを市民社会の一員と
して理解するためには、それらに関連する化学の基本的な知識と考
え方の理解無くしては困難である。本講義では、文系の学生が理解
しやすいように身近な問題を取り上げつつその解決に必要な化学知
識を学ぶ。
生命現象の科
学
(概要)今世紀に入り、ヒトの全遺伝子配列が判明した事に象徴さ オムニバ
れるように、生命科学の発展は目覚ましいものがある。医療、健康、 ス方式
スポーツなど日常生活に深い関わりのある多くの分野で、生命現象
を科学的に理解する能力(生命科学リテラシー)が必要とされるよ
うになってきた。またヒトの健康及び疾病を理解するためには、生
物の活動を基本的に支えている仕組の理解を欠かすことが出来な
い。最新の生命科学の成果は一般向けのものでも英語で発表される
ことが多く、生命科学系の英文を読み,理解する能力も重要な課題
である。この授業では、初めの1~10回は生命科学的を理解する上で
必須な事項を学び、次の11~15回の時間は英語をツールとして生命
科学を学ぶために以下の内容とする。まず、初めに生物学の基本的
な用語を英語で記述及び口述出来るようにし、次に感染症と免疫を
素材として発展させる。そして、一般向けの英文科学誌を読みこな
すことに挑戦し、最後にいくつかのグループで英語論文についての
発表を英語で行う。
(オムニバス方式/全15回)
(4 山倉 文幸/5回)
科学とは何かについて、その考え方及び手法について、そして他
の学問領域との関係について学習する。次に、生物の特徴及び生物
を構成する代表的な有機化合物、糖質、脂質、アミノ酸・タンパク
質についてその基本的な構造を学ぶ。さらに生体内におけるそれら
の機能を構造との関係から理解する。
22
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(25 Robert F. Whittier/5回)
The lessons will aim at preparing students to understand
English written and oral sources on biology, extend course
coverage to include infectious diseases and immunity, and then
challenge students to read scientific sources written for
non-experts, and work in teams to present specific articles to
the class in English.
この授業は、英語で生物学の基本的な用語を記述し、また口頭で
表現出来る事を目指す。さらに、
「感染と免疫」を題材にして学び、
一般向けの科学雑誌から論文を読むことに挑戦し、グループでその
内容を英語で発表する事行う。
自然と科学の理解
基礎科目
基盤科目
(31 内田 桂吉/5回)
身体を形作り、機能を維持し、子孫を残していくために、遺伝子
がどのように関わっているか理解するため、遺伝子の構成成分の核
酸について学び、遺伝の仕組みを学ぶ。また細胞の構造や機能に重
要な役割を果たすタンパク質はどのように細胞内で合成されるのか
を学ぶ。次に、1個の受精卵からヒトの体が出来あがる発生と分化の
仕組みについて学ぶ。さらに、生物の基本単位である細胞の機能や
構造について学び、さまざまな種類の細胞が組織化されてヒトの体
が機能していることを学ぶ。これらを通して、生命現象を遺伝子や
細胞レベルから捉える見識を身につける。
科学史とイノ
ベーション
受講生が、現代社会の様々な現状や課題を考えるにあたって、近
視眼的にならない考え方や見方が行えるような歴史認識のとらえ方
を講義する。また、その実践として、新たな社会や技術におけるイ
ノベーションとはどのようにあるべきなのかなどについて、具体的
な過去から現代までの技術製品などを取り上げるなどして、理解を
深める。
わかりやすい
統計
統計学は、数値データを用いて定量的に現象を把握したり、相手
を説得したりする際に必要となる、役に立つ学問である。本講義で
は、母集団と標本、標本の特性値、確率分布、標本分布、推定、検
定という用語や概念に慣れ親しむとともに、測定や調査・実験の結
果得られたデータを数理的に解析し、結論を導くための一連の手法
を学習する。
使いこなす統
計
観察、調査、測定によって得られた様々な種類のデータを、どの
ような統計学的概念に基づいて分析すべきか、どの分析手法を適用
すればよいのか、分析結果をどう読み解くかについて講義を通じて
会得する。データ源は、国際・教養を念頭に置いた諸言語、文学、
芸術のほか医療、看護、保健、自然環境、経営などからも求める。
多種類のデータの解析いわゆる多変量解析とその理論的背景を知る
ために必要な代数も講義に含まれる。計算量が膨大なため電卓で対
応しきれないときは、スプレッドシートや安全性が保証された統計
フリーソフトを用いる。
23
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
キャリアデザ
イン論
講義等の内容
(概要)将来社会人として、とりわけ職業人として人生の基盤とな
る職業キャリアを中心に、キャリアの概念を理解し、社会変動の中
でキャリア変動も極めて激しいこと、それをもたらしている社会と
りわけ組織の人材ニーズの変化を理解し、他方で個人の価値観など
の動因により変化するキャリア希望の変化を理解しながら、両者を
マッチングさせていくための主体的なキャリア設計という考え方と
技法を学ぶ。
(オムニバス方式/全15回)
(② 川喜多 喬/12回)
キャリアの概念とその変化を理解する。現代社会におけるキャリ
アの変動を理解し、それをもたらしている社会変動の諸要因を考え、
とりわけ組織の人材ニーズの変化を理解する。人材の概念を理解し、
組織のニーズと個人のニーズのマッチングの必要性を組織の生産性
と個人の価値観の両面から理解するとともに、キャリアデザインの
考え方を理解する。
基礎科目
基盤科目
職業とキャリアの理解
(⑩ 道谷 里英/3回)
キャリアを考えるうえで出発点となる自分自身の持ち味を、様々
な角度から理解するための方法を学習する。理解した自分を、他者
に対して表現するための手法も実践的に学ぶ。
職業選択と人
材育成
職業の人生における意味を理解し、職業の多様性を学習するとと
もに、社会変動の中で職業も変化していること、その一番重要な要
因は組織の人材ニーズの変化にあることを理解する。組織が人材を
定義し、採用し、配置し、評価し、選別し、集団としての人材形成
を行って組織の業績に結果するように、どのようにして人材育成を
行ってきたかを歴史から学習する。また職業の種類ごとに人材育成
の現状と将来がどうかを理解して、自らの啓発の指針とさせる。
生涯学習論
生涯学習時代における「学び」のあり方を考えるための基礎的な
視点を養うことを目的とする。学校制度の基本的な原理と社会教育
の特質を歴史に的に概観した上で、今日の社会変動の背景をとらえ、
それらと生涯学習が課題化されることとの関係を把握する。さらに
教育学的な課題の一つである〈私さがし〉や生きる価値と意味を、
〈つながり〉をキーワードに検討することで、
「学び」の社会的意味
と学ぶ主体である〈わたし〉を軸にした教育制度・経営のあり方を
考える。
グローバル人
材論
グローバル化が激しく進展している中で、グローバル人材の育成、
その必要性が叫ばれている。小学校から英語教育を始めようという
動き、大学でのグローバル人材教育、公務員試験にTOEFLを課す、さ
らには企業でも英語の公用語化を宣言するところも現れてきてい
る。これらの動きとは反対に、学生の海外留学は減少を続けており、
企業においても海外勤務を忌避する従業員が増えていると言われて
いる。グローバル人材にはどのような資質が求められるのか、さら
には実際に海外に勤務するとどのような問題が発生するのかについ
ての詳しい解説を行う。
24
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
人間関係論
講義等の内容
備考
(概要)社会で生きていくためには、様々な場(家庭、学校、職場、 オムニバ
地域など)で適切な人間関係を構築することが求められる。しかし、 ス方式
社会情勢の変化の速さや複雑化等に伴って、人間関係を築くことが
難しくなったり、人間関係そのものが悩みとなる。そこで、本講義
では、人間関係にまつわる心理学の基礎知識を土台として、自己理
解や他者理解の仕方、望ましい他者や集団との関わり方を学習する。
(オムニバス方式/全15回)
(② 川喜多 喬/3回)
組織の生産性には人間関係がどのように影響しているか、組織は
人間関係をどのように管理しているか、具体的な組織の事例を多数
あげて考察し、将来組織人としてどのように人間関係を構築してい
けばよいか考える。
基礎科目
基盤科目
職業とキャリアの理解
(⑩ 道谷 里英/12回)
人間関係を構成する様々な要因を学習する。具体的には、自己、
対人認知、人間関係の形成プロセス、リーダーシップやチームマネ
ジメントの基礎を理解する。そのうえで、他者と関わる上で必要と
なるコミュニケーションスキルを実践的に学習する。
日本の文化と
作法
礼儀作法やマナーは、良い人間関係を築くためのルールであり、
他人への思いやりを形にしたものといえる。職業人となる将来を見
据え、学生生活、社会生活を営む上で必要不可欠となる礼儀作法や
マナーの習得を目指し、それらが成立した文化背景やそのこころの
理解を深め、実技を交えながら、臨機応変に対応できるよう学習す
る。また国際社会においても存在感のある人材となれるよう、日本
の生活文化、行事文化、歳時記に焦点をあてながら、自らのアイデ
ンティティを探求していく。
ICTリテラシー
情報化社会の進展に伴い、パソコンや携帯電話、タブレット端末
等を利用して、情報処理を行うことや様々なサービスを利用するこ
とが一般的になった。一方、適切な知識や技能が備わっていないと、
情報化社会の利便性の恩恵が受けられないばかりか、情報事故につ
ながる可能性もある。ICTリテラシーは、情報化社会における運転免
許のような存在である。本講義は、仕事や生活の中で、情報技術を
利活用していくために必要な基本的な知識と技能の習得を目的とし
ている。情報技術の利活用の際に必要な、情報収集、整理、企画、
提案のプロセスを学習する。情報化にともなう具体的かつ複雑な課
題を提示し、そのメリット・デメリットについて、小グループによ
るグループワークでの調査やディスカッションを行い、その結果を
プレゼンテーションする等の相互研鑽により、学生が主体的かつ実
践的に学習する科目とする。
25
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
キャリアデザ
イン演習I
講義等の内容
(概要)グローバル社会の中で将来の社会人とりわけ職業人として
の人生を考えること、それにあわせて大学生としての今後の生き方
を設計することを促すために、キャリアデザインをするための役割
モデル、キャリアモデルになりうる社会人とりわけ、海外進出など
国際展開をしている組織を中心とする職業人の経験談を繰り返し講
話として聞かせ、それに基づいて自らのキャリア設計について考え
るところを報告させ、議論させる。生き方、働き方とグローバル化
との関連を理解させるとともに、その生き方、働き方の多様な姿を
理解させ、選択肢を考えさせる。
(オムニバス方式/全15回)
備考
オムニバ
ス方式
(② 川喜多 喬/5回)
キャリアデザインという考え方の重要性をグローバルな社会変動
の中で理解させるために講義を行いながら、それについて討論させ、
また社会人とりわけ職業人として役割モデル、キャリアモデルとな
りうる人、国際的に活躍している企業を中心に招聘してそのキャリ
アについて語ってもらい、それに対する意見を報告させ、討論させ
て理解を深めさせる。多様な社会人と出会わせ、討論させることを
通じて学生の多様化対応能力を高める。
職業とキャリアの理解
基礎科目
基盤科目
(④ 菊地 達昭/5回)
世界が大きく変動し、日本も右肩上がりの時代が去り、成長の鈍
化、少子高齢化時代を迎え、大きな岐路に立たされている。企業も
アジア諸国からの激しい追い上げを受け、競争の激化、収益の減少、
モノ造りの海外への移転を図る中で大きな転換を迫られている。こ
のような時代背景の中で、自己のキャリア形成をどのように考えて
いけば良いのか、豊富な海外経験を持つ社会人からの講義、問題提
起、議論を通して、キャリアを考えさせる講義を展開する。
(⑩ 道谷 里英/5回)
働く環境が大きく変化する中で、自分にとって納得のいくキャリ
アを築くためには、転機における意思決定と新しい環境への適応と
が重要となる。そこで、転機を経験した社会人から講義を受け、激
動する社会においてキャリアを築く上での考え方や行動について議
論することを通じて、これからの学生生活の過ごし方を考える機会
を提供する。
キャリアデザ
イン演習Ⅱ
(概要)キャリアデザイン論、キャリアデザイン演習Ⅰの受講を前
提にして、グローバル化する社会の中でのキャリアデザインの考え
方を理解した者に、実際にキャリアデザインの技法を使いながら、
自らのキャリアデザインを実習させ、その中で大学における今後の
生き方とりわけカリキュラム受講設計や課外活動の方針などを立て
させていく。将来、世界で活躍できる組織人として必須の様々な人々
との協働能力をあわせて高めるために、孤立した作業とせず、協働
学習集団を作らせて作業させる。多様な選択の可能性を意識させ、
多様なキャリアビジョンを持つ人々の協働を体感させる。
(オムニバス方式/全15回)
26
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(② 川喜多 喬/5回)
グローバルに変化する社会の中でキャリアを設計する意義、基礎
的な考え方を、学生の協同作業を通じて確認する。グローバルなキ
ャリアという考え方を理解しているか、キャリアの変化をもたらし
ているグローバル化に対応する様々な組織の変化と人材ニーズを理
解しているか、それにあわせて自分の力や希望を設計する姿勢を持
っているか、を中心に、キャリアデザイン演習Ⅰで出会ったグロー
バル・キャリアモデルの実例を参考にさせながら、具体的実践的に
議論させる。
職業とキャリアの理解
基礎科目
基盤科目
(④ 菊地 達昭/5回)
国際化が激しく進展する中で、企業で働く人たちに求められる資
質も大きく変化してきている。ある日突然外資に吸収される、上司
として、同僚として、あるいは部下として外国人が入社してきて協
働して目標の達成を求められるといったことが日常茶飯事に起きて
きている。ここではどのような人材が求められるのか。求められる
人材に近づくために、大学では何をしておけば良いのかを討議を通
じて考えていく。
(⑩ 道谷 里英/5回)
現代社会において求められる人材の理解を踏まえ、本講義の締め
くくりとして各自のキャリアデザイン(大学生活及び将来の目標設
定)を行う。目標を設定するために、自分史、自分の持ち味や将来
の方向性の確認を行うが、一人で進めるのではなく、グループで分
かち合いながら進めることで、自己理解を深め、相手に伝えるため
の力を高めていく。
27
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
グローバル社
会概論
講義等の内容
備考
(概要)グローバル化が著しく進展したことにより、今日の世界で オムニバ
は様々な問題が生じている。そしてこれらの諸課題は相互に密接に ス方式
関連し合っている。経済活動のグローバル化が世界を席巻する背景
には、冷戦の終結に伴って政治的垣根が消失したことや世界人口の
急増により市場が急速に拡大した上に、通信交通手段や金融工学の
進歩がある。人類の活発な経済活動は、温暖化や自然破壊など地球
規模で環境に多大な影響を与えていることが懸念されているし、そ
のことが食料危機や水資源の枯渇を惹起し、さらには貧富の差によ
る社会不安の増大や地域紛争の激化などを引き起こしている。一方、
開発から取り残されたり社会から排除されたりしている大勢の人た
ちがいることも忘れてはならない大きな社会的課題である。本科目
では、今日のグローバル化社会で生じているこうした諸課題を概観
し、その解決に向けたヒントを考える機会を提供する。
(オムニバス方式/全 15 回)
グローバル社会領域
展開科目
(⑥ 伊豫谷 登士翁/3 回)
グローバリゼーションが展開される典型的な空間として、
「グロー
バル・シティ」と呼ばれる場所がある。そこには、世界のあらゆる
地域からさまざまな文化的背景の異なる多様な人々が集まり、世界
経済を動かす巨大企業や銀行の本社機能が集中して、意思決定が行
われる。本講義では、近代世界のなかで、国民国家形成と植民地支
配の中枢として展開してきた「世界都市」から現代の「グローバル・
シティ」への展開をあとづけ、グローバル・シティにおける政治と
経済、文化と社会の交差を考える。
(⑦ 北村 薫/2回)
社会を変革するのは技術革新である。産業革命後の重要な技術革
新は集積回路であり、ICT、ロボット技術等は21世紀社会変革の序章
に過ぎない。人間の生活領域は地球の枠組みを超え、宇宙にまで広
がる。その中で従来にも増して人間の身体活動への要求も高まる。
本講では、近代社会における社会変動を跡づけながら、新たな技術
革新、新たな通信手段の発達、それに伴う運動・スポーツ等の人間
活動の在り方を考慮しながら、時間的・空間的制約を超えたグロー
バルな社会発展の方向性とその問題点を考える参加型の授業を展開
する。
△
( 2
湯浅 資之/3回)
本講義では、グローバル社会で生じている諸課題を社会、政治、
経済、環境および健康等のカテゴリーに分類し、その関係性を概観
することで、何が根源的問題であり、何がそれから派生した問題で
あるか整理する。その上で、その関係性をあらゆる角度から分析す
ることで、問題解決の糸口を学習者自身が考えることができるよう
な参加型の授業を展開する。
28
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(㊼ 森 千春/7回)
本講義では、グローバル化がいかなる変化を引き起こしているか
を、具体的事例に即して論じる。事例は、国際政治、国際経済、環
境、各国の社会など、様々な分野から取り上げる。民族、国民国家、
地域統合、国際組織、国際規範など、グローバル化を考察するため
に理解すべき基本的概念についても、個々の事例との関連で、説明
する。冷戦終結後に、米国と中国がグローバル化に果たした役割を
視野に入れながら、欧州・ロシア、東アジア(日本、中国、韓国)
などの動向をとりあげる。
「グローバリゼーション」という語は、否定的・肯定的な意味を
込めて、論者によって多様に使われてきた。しばしば、グローバリ
ゼーションは、ネオリベラリズムやアメリカナイゼーション、さら
にはネオコンサーバティズムと同義的に理解されてきた。これは、
必ずしも誤りではないが、そうした新しい動きが近代と呼ばれてき
た時代の変化とどのように関わるのかを考える必要がある。現代が、
近代のさまざまな制度や体制を変化させつつあるという認識は、多
くの人たちに共有されてきており、本講義では、グローバリゼーシ
ョンを、時代を切り取るキーワードとして、さまざまな論点を提示
しながら、ナショナルな観点に囚われない、グローバルな観点とは
何か。グローバリゼーションをキーワードとして学ぶさいの課題が
どこにあるのかを考える。
グローバリゼーションと言われている事象は、たんに政治や経済
だけでなく、社会や文化を含めて、個々の領域において、さまざま
な形で表れてきている。これらはばらばらに生起しているのではな
く、各領域の変化が相互に緊密に結びついて、同時代的に、国境を
越えて進展しているのである。このことは、グローバリゼーション
を理解するには、これまでの専門領域を越えた理解の枠組みが必要
であるとともに、国家や社会という自明視されてきた境界を越えた
観点が必要となる。グローバリゼーションという分野は、一方では、
現代において進行しつつある変化を一つひとつ丹念に跡づけるとと
もに、他方では、専門分化し、体系化し、制度化してきた近代的な
知の枠組みを組み替えるという作業である。
本講義は、毎回一つの大きなテーマを取り上げ、講義とともに、
参加者の報告などを交えた対話形式で進める。また授業を通して、
これまでの社会科学のナショナルな観点が持っていた限界を自覚化
し、グローバルな観点から捉えるとはどういうことであるのかを身
につけられるようにする。
グローバル社
会とスポーツ
スポーツは地球言語である。スポーツは国境をこえたグローバル
社会を構成する世界最大の文化のひとつである。スポーツを社会学
の立場から理解し、文化としてのスポーツを正しく語ることはグロ
ーバル市民の必須の教養である。オリンピック憲章の根本原則には、
オリンピズムは人生哲学、求めるものは生き方の創造、その目的は
平和な社会の確立と記されている。スポーツの持つ地球的価値を理
解し、社会学の言葉で語れるようになることが本講義の狙いである。
スポーツの正の側面だけでなく、スポーツをめぐるナショナリズム、
スポーツの商業化による腐敗、ドーピング等、スポーツの負の側面
も併せて理解を深めることが望まれる。
グローバル社会領域
展開科目
グローバリゼ
ーション論
29
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
グローバル社
会における文
化
講義等の内容
(概要)文化は特殊的、不合理的なものであり、地域や集団により
その価値は大きく異なる性格を有する。人間は文明の中で生活して
いるが、文化の中でも生活する存在である。それぞれ異なる文化の
中に生きる人々に接するとき、異文化理解は重要であり、多様な視
座から文化を考えることが必要となる。本講義では、健康や疾病を
通して文化を捉えることができるようになることを目的とする。
(オムニバス方式/全15回)
△
( 2
湯浅 資之/11回)
文化の中に健康をおいたとき、健康は様々な顔をもつ。格差社会
のブラジル、アンデスの宇宙観が今も生きているボリビア、イスラ
ム社会のシリア、カトリック社会のフィリピン、仏教社会のスリラ
ンカを事例に文化と健康の関わりを理解する。また日本社会におけ
る自殺、ソーシャルキャピタル(社会的つながり)と健康の関係、
超高齢化社会における高齢者ケアの対策についても学習する。
△
( 4
白山 芳久/1回)
様々な文化の中で異なる理解がされている感染症について、アジ
ア諸国を事例に、異文化社会における感染症の在り方を理解する。
グローバル社会領域
展開科目
(⑰ 樋野 興夫/1回)
癌の分子生物学は社会を投影した類似した世界を示していると考
えられる。癌は現代日本の社会に何を語りかけているのだろうか。
癌という病を患者がどう受け止めていくのかを考える。
(㉟ 辰巳 洋/2回)
中国では昔から生きることはすなわち食と考えられてきた。中国
文化が長い間育んできた生きることと食の不可分な関係を理解す
る。また食と医、漢方の考え方についても理解を深める。
多文化共生を
考える(多文化
社会論)
国際的な人の移動や異なる文化集団の直接的な接触情況などに焦
点をあてて、移住者の新たな社会への適応や受け容れた社会の変化
などについて、実際の調査などの事例や社会学を中心とした関連す
る概念を紹介する。国際的な人の移動の活発化に伴い、移住者の生
活の特徴やホストとなる受け容れ社会の変化を扱う理論や調査のフ
レームも変化してきた事情などについても取り上げる。これら多文
化社会における多文化共生をめぐる課題群を明らかにした後、これ
からの多文化共生の在り方について、具体的な課題を付し、少人数
における調査やグループ討議、プレゼンテーションを行う中で理解
を深めるとともに問題解決能力を身に付けることを目指す。
グローバル社
会における人
口問題
人口問題の世界的な現象を、開発途上国の人口増加と先進国の人口
減少との両面から分析する。まず、世界で人口が増え続けている一方
で、アメリカを除く先進国は少子化社会になっていることなど、具体
的な現象面を理解する。人口問題が究極的には、個人の意思決定(産
むか産まないか)によることを踏まえつつ、個人やカップルによる自
由な意思決定の可能を保障する方法論にも言及し、具体的な政策を考
える。また国連機関や日本政府が発表する最新データを分析し、個人
としての自己決定や社会システムなど必要な課題について探求する。
30
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
FAO によると 2011~2013 年の間、世界のおよそ 8 人に 1 人が健康
で活発な生活を送るために十分な食糧が得られず慢性的な飢餓に苦
しんでいたとされる。世界の食糧は本当に足りていないのか。まず
は開発途上国の飢餓・栄養不良の現状について理解を深めた上で、
開発途上国食糧問題の引き金となってしまっている先進国の食糧政
策について学習する。
世界の人権問
題
本講義では、人権の国際的な実施のための制度・枠組を理解し、国
際社会において人権侵害をなくすためにはどうすればよいか、さら
には国内的な実施にどのようにつなげていくか等について、考えて
いくための基礎を身につけることを目標とする。本講義では、これ
らの現代社会における人権問題を考えていく。具体的には、人権に
関する歴史的な流れを踏まえながら、人権保障(法における保障)
にベースに学んでいく。そこでは、近現代の日本国内に潜む人権問
題および諸外国の人権問題について学習する。人権について、受講
生それぞれに自分の問題として考えさせることを目的とする。人権
とは「遠い世界の、自分とはかかわりのない、誰かかわいそうな人
の問題」「自分がその立場でなくてよかったと思う問題」ではない。
人権とはマイノリティだけの問題ではなく、自分たちが支えている
社会の問題である。少なからぬ人権侵害が、個々人が現にむきあっ
ている問題であったり、生活のなかに見出され、あるいは地続きの
ところに転がっているが、それを実感することは容易ではない。人
権とは何か、人権問題とは何か、社会のありかたとどのようにかか
わるのか、差別とはどのような関係にあるのかなどの問いについて、
具体的に考えてみる。とくに国際人権法分野に関する内容になるが、
国内裁判や国際機関において指摘される日本の人権状況について考
え、国際人権法が関わる様々な問題状況について理解を深める。
地球環境論
グローバル化が進む時代において、地域レベル・地球レベルでの
様々な環境問題が深刻化している。本講義では、これら環境問題を
「世界的で複雑な問題群」として捉え、その特性と所在、相互関係
性、先進国と途上国で見られる環境問題の構造等についての理解を
深める。さらには、それらの問題に対して行われてきた地球環境政
治や国内外における環境施策についても、時系列に基づき理解を深
める。本講義においては、環境倫理学的視点にも配慮をし、地球環
境問題と自身の倫理観を関連づける様々な視座を提供する。
持続可能な社
会(サステナビ
リティ)
持続可能性(サステナビリティ)に関する理解は、1972年のスト
ックホルム国連人間環境会議や1992年の国連持続可能な開発会議
(リオ会議)などによる政策論議のみならず、消費、人口、技術、
女性、人権、社会開発、平和、エネルギー、食糧、水などにおける
課題と対策や、説明責任やコミュニケーションといったマネジメン
ト、さらには、倫理規範までもが包含される。本講義では、持続可
能性(サステナビリティ)を様々な角度から捉え、国連ミレニアム
開発目標(MDGs)(2000-2015年)の達成と課題を振り返りつつ、世
界のグローバル/ローカルな文脈や、受講者自身の関心と経験とも
関連づけながら理解を深めることを目的とする。
グローバル社会領域
展開科目
世界の食糧問
題
31
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
グローバル社会領域
展開科目
開発社会論
開発社会学は、国際開発に関する現象を社会学の見地から検討し、
その理論と方法を用いて現状を批判的に考察することによって、よ
り望ましい開発の在り方を提案する学問である。本講義では開発社
会学の起源と展開を概観した後、社会的不平等や性差別、伝統的共
同体の変容、地域格差、人口と健康、環境保全などをキーワードに、
グローバル社会における開発のさまざまな局面についての現状と課
題を学習し、開発の意味について深く考えるための社会学的知見の
習得を目指す。
国際関係論
今のグローバル化した社会で我々の生活が如何に国際情勢と密接
に関連しているかを具体的に理解することを目標とする。このため、
本講義では、教員による講義形式だけでなく、学生による発表も組
み入れる。初めの数回は、教員が過去の主要な国際事案につき、そ
の当時の悲観論・楽観論について検証し、その過程で得た知見が如
何にその後の展開を読むのに生かされたかを具体的に例示する。そ
の後は学生自身が検証予測を試みることができるようにするため、
事例について学生を個別に指導し、発表させる。基本的事実把握の
ため、外交青書、防衛白書を常に参照させる。
国際紛争とメ
ディア
グローバル化によって異文化間の交流が促進され、異文化理解・
多文化共生の重要性が叫ばれる一方、世界では戦争や紛争のニュー
スが絶えない。この紛争ニュースの世界的伝達に大きな役割を担う
のがメディアと翻訳である。メディアと翻訳を介した紛争報道は、
一般の人々の紛争理解だけでなく、国際関係をも左右する。本講義
では、国際紛争についてメディアと翻訳という視点から歴史をひも
とき、具体的な紛争報道事例を通して現代社会における国際報道の
課題を探るとともに、グローバル市民としてのメディア・リテラシ
ーについてともに考える。
国際関係とボ
ランティア
現代の国際社会では、各国家の開発・発展のための課題だけでな
く、環境や食料、貧困削減や平和構築といった世界的な課題への対
応も必要となっている。こういった課題を解決するために実施され
ている国際協力は、学生生活においてあまり身近に感じられないが、
ボランティアなどを通して学生も積極的な参加ができ、また関係す
る職業への就職も選択可能な分野である。本講義は、受講生の職業
選択やキャリア形成のヒントとなることを目指し、まず国際協力の
概要について理解を深め、受講生が国際協力に携わる機会としての
ボランティアを中心に、多角的に議論を進める。国際協力の現場で
の事例を多く取り上げながら、グループワーク等を通じて、国際協
力に能動的に関わるためのボランティア参加や、この分野への就職
などのキャリアについて、受講生が身近に感じ具体的に理解できる
ことを目的とする。
国際救護論
(概要)国際社会において、救援が必要となる災害の特徴を知り、
国際的な現状の対応体制の概要と課題を理解する。そのうえで、様々
な様相を呈する災害時における被災者の健康課題をいかに解決する
かを学習する。
(オムニバス方式/全8回)
32
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
(101 近藤 久禎/4回)
災害時に発生する保健医療のニーズ、国際社会における救援活動
の体制について理解する。災害派遣医療チームの具体的な活動のイ
メージをしっかり掴む。そのうえで、公衆衛生やメンタルヘルスな
どのニーズに対する国際標準対応を学習する。
(102 市原 正行/4回)
自然災害対応、難民対応の様々な過去の事例を学ぶことを通じて、
国際救援の標準的な対応ができる項目と応用が必要な項目について
理解する。そのうえで総合演習を行うことにより、本講義で得た知
識を整理し、実践における課題を理解する。
グローバル社会領域
展開科目
国際感染症
グローバル化の時代と言われるようになって久しい。国境を越え
様々な人達が世界をあたりまえのように移動する時代へと変化を遂
げるにつれて、感染症も国境を越えて伝染し、危機管理としてグロ
ーバルな対策がクローズアップされてきている。本科目では開発途
上国・熱帯地域で大きな問題となっているマラリア・デング熱・コ
レラなどの熱帯感染症について理解し、各国及び国際機関が地球規
模でどのような制圧・根絶活動を実施しているか、また、日本国内
への病原体流入をどのように防いでいるかについて学習する。
国際組織論
国際社会における地球規模課題としての平和構築、国家間紛争、国
内紛争、人の移動(難民、国内避難民、移住労働者)
、人権、持続可
能な開発、紛争と人道問題、貧困などの解決へ向けて国際協力を進
めるために設立された国際機関、政府間機構とトランスナショナル
NGOについて、それぞれの役割と活動に関する現状と課題を学習す
る。地球規模課題の解決に向けた日本による国際組織への貢献につ
いて学び、国際保健開発や国際教育協力といった異文化理解につな
がる国際貢献の在り方についても理解を深める。
国際社会間の
移動と健康
(概要)年間1,800万人の日本人が出国すると同時に、今や世界190
ケ国以上の人々が日本で暮らすようになっており、現代日本はまさ
に国境を越えたグローバル社会になっている。邦人の渡航先での安
全確保や健康保持は重要な課題であることから、渡航前と帰国後の
活動、渡航中の安全確保、さらには新興・再興感染症の流行に対す
る体制整備や対策について学習する。日本に暮らす外国人や観光等
で日本を訪れる外国人の現状を知り、さまざまな国や地域、文化の
多様性を理解し、人々の生活と健康課題およびその対策について学
ぶことを通じて、異文化理解と人間観を深める機会とする。
(オムニバス方式/全15回)
33
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
(㊳ 李 節子/8回)
日本に暮らす外国人の歴史・社会について、在日外国人数の推移、
国籍(出身地)
・地域、在日コリアンの背景等について学習する。グ
ローバル化した日本の現状を知り、多文化共生社会の定義、意義に
つい学び、よりよい多文化共生社会のあり方を考察する。日本にお
ける外国人の健康課題について、人口動態統計・健康指標から健康
問題の理解を深める。子どもの国際化と母子保健の課題、在日外国
人のコミュニティについて理解し、日本における多民族化・多様化
の現状と課題を探る。在日外国人のコミュニティと健康支援につい
て、NGOが支援している具体的事例や、在日コリアンの高齢者支援の
事例、短期滞在・訪日外国人の健康支援の事例も紹介しつつ、理解
を深める。
(㊴ 金川 修造/7回)
1800万人余の邦人が海外渡航する時代に、海外の医療事情を考慮
して診療を行うことは必要不可欠となってきている。現在国内で活
動しているトラベルクリニック(旅行医学)の活動を通じて、国際
的な活動を行う場合の健康管理は如何にあるべきかについて理解す
る。
グローバル社会領域
展開科目
地域社会と健
康
(概要)地域社会の文化的社会的特徴を理解し、限られた資源を有
効活用させながらローカルヘルス(コミュニティの健康状態)の課
題をいかに改善することができるかについて学習する。そのために
は地域や集団を捉える疫学の基本的考え方を理解する必要がある。
また地域社会で行われているテーマ毎の具体的な保健医療対策の特
徴と問題点を理解する。
(オムニバス方式/全15回)
△
( 2
湯浅 資之/8回)
時代の要請に応じて展開されてきた母子保健・学校保健とエイズ
対策の分野のコミュニティレベルの活動について理解を深める。特
に地域社会における保健医療活動の基本となる保健システム強化と
住民参加活動について、その現状と対策について学習する。
△
( 4
白山 芳久/5回)
地域や集団の健康問題を把握するためには、疫学という方法を活
用する。本講義では、まず疫学の基本的考え方を理解する。また結
核・マラリア対策及び非感染性疾患対策を中心に、地域社会の保健
医療の現状について理解を深める。
(93 仲佐 保/2回)
2国間援助による地域保健の具体事例を学ぶことで、コミュニティ
活動の理解を深める。国際保健医療活動は、実は国内の地域保健医
療(とくに僻地医療や災害医療など)と共通する課題も多い。本講
義では、国際的な取組みと国内の対策とを両立させる方策を総合的
に検討する。
34
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
健康社会を築
いた日本の歩
み
講義等の内容
備考
(概要)グローバルな舞台で活躍するためには、日本が諸外国との オムニバ
関係の中でどのように健康社会を築いてきたのか知っておく必要が ス方式
ある。本講義の狙いは、主に第1次世界大戦以降に焦点を絞り、単
に歴史を学ぶだけではなく、政策や草の根活動がどのように日本人
の健康を向上させ、どのような日本の成功経験が現在のグローバル
社会へ活かすことができるかを考える機会を提供することにある。
本講義は、小グループに分かれてテーマを決めて事前に自習学習し、
その成果を発表、討議する形式で実施する。演習課題を明確にする
目的から、事前に講師により時代毎に社会文化、政治経済の背景を
概説する。時代区分として大まかに第1次世界大戦後から第2次世
界大戦前までの戦前期、戦後GHQ占領期、戦後復興期、皆保険制度が
確立した高度経済成長期、安定成長期、バブル期、経済停滞・少子
高齢化期に分けて進める。
(オムニバス方式/全15回)
△
( 2
湯浅 資之/10回)
グローバル社会領域
展開科目
本講義では、先ず第2次世界大戦に至るまでの時代における健兵
健民政策や、終戦後の日本で実施されてきた地域保健医療活動と生
活改良普及運動を概説する。それを受けて、学生自身が母子保健活
動や結核対策、環境整備、貧困削減、農村開発、女性のエンパワー
メントなどの課題を選定し、ネットや文献を活用してそうした様々
な事例の成功要因や課題を整理し発表する。そこから、現在のグロ
ーバル社会に活かせる日本の経験にはどういうものがあるかを討議
し、「日本発信の開発学」を考察する。
△
( 4
白山 芳久/3回)
本講義は1961年の皆保険制度確立後の保健医療を取り巻く社会保
障の変遷について概説する。その後、少子高齢化や海外労働者の流
入を迎えている日本の現状に課題を設定し、学生によるグループ研
究と成果発表・討議を通じて、近い将来に他の諸外国も直面するで
あろう少子高齢化時代における社会保障や国際労働など諸課題に関
した問題解決に向けた思考力を身につける。
△
( 19
湖山 泰成/2回)
本講義は、世界の中でいち早く少子超高齢化社会に突入した日本
が抱える医療福祉の諸課題に焦点を当て、課題解決先進国になるた
めに医療福祉はどうあるべきか、先ず初めに現状と課題を知る。講
義の後に、学生との討論を通じて、社会保障に関する問題解決のた
めに何をすべきか展望を描く。
35
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
異文化コミュニケーション領域
展開科目
異文化コミュ
ニケーション
概論
本講義は、文化的背景の異なる人びとがやりとりを行う異文化コ
ミュニケーションの場面に焦点当て、異文化が関わるコミュニケー
ションを理解するうえで有用であると考えられる概念や説明モデル
を習得させる。講義、ペアワーク、ディスカッション、ビデオ(DVD)
鑑賞などを通じて、異文化コミュニケーションに関わる概念、説明
モデル及びそれらに関連する具体例を学習し、異文化コミュニケー
ションの視点から様々な現象について分析、考察する能力を磨く。
受講生は、以上の内容を通じて、自己、他者、そして様々な現象を
多様な視点から捉えることができる柔軟性と異文化に対する許容力
の向上を図り、多文化社会において通用する異文化コミュニケータ
ーへの道を主体的に探っていく。
コミュニケー
ションから見
る異文化交流
史
本講義では、日本における異文化交流史を、主としてコミュニケ
ーションの視座から概観する。古代の中国や朝鮮半島との交流から
始まり、長崎通詞による蘭学、難破船の漂流者がもたらした異文化、
欧米文明の吸収で成し遂げた明治の近代化、さらに戦争と平和をめ
ぐる言語コミュニケーションの問題、外交という異文化コミュニケ
ーション、国家を超えた個人の交流が育んだ絆、異文化コミュニケ
ーションとしてのスポーツなど、多角的に異文化交流史の諸相を省
察する。これまでの日本が異文化との交流によって形成されてきた
歴史を知り、これからの日本がどのように異質な文化と交流し世界
の中で生きていくかを考える。
行為としての
ことば(語用
論)
語用論は、言語の構造と言語使用(語用、コミュニケーション)、
そして言語が使用される社会との関係を念頭に、話し手と聞き手の
相互行為において生み出される意味を研究する学問である。ことば
を使うこと、つまり言語使用(語用、コミュニケーション)は、情
報伝達の手段である。しかし情報伝達以外に、人と人を結びつけた
り疎遠にしたり、話し手のアイデンティティを示したりというよう
に、なんらかの「行為」がなされている。本講義では、このような
言語使用(語用、コミュニケーション)の特徴と機能を語用論の理
論に基づいて学ぶ。そして、文化の異なりがどのように言語使用に
反映し、コミュニケーションに影響を与えるのかを知るために、異
文化語用論、社会語用論、会話分析、談話分析についても触れ、具
体的な事例を考察する。
言語と文化
言語と文化の関係について学ぶ。特に、外国語を使用する能力と
異文化理解に重点を置き、文化と言語に見られる共通点に注目する。
言語、思考、意味、文化の関係を捉える理論(言語相対性理論含む)
を学習する。意味が構築される過程と思考の関係を、メンタリーズ、
メタファー、文化的及び言語的なコードスイッチング、身体感覚的
シミュレーション仮説、文化としての共同シミュレーションなどの
観点から理解する。人間の意思疎通を可能にする言語と文化を、幅
広い視点で考察する。
36
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
異文化コミュニケーション領域
展開科目
対人・組織コミ
ュニケーショ
ン
本講義は、グローバリゼーションを背景とし、多文化化が進む社
会における対人コミュニケーション及び組織コミュニケーションに
焦点を当てる。受講生は、関連する諸概念や説明モデルについて学
習し、対人関係及び組織における(異文化)コミュニケーションを
多面的に分析、考察していく。受講生は、毎回、小グループに分か
れて、各授業の内容について議論し、対人及び組織のコミュニケー
ションに関する概念、説明モデル、重要な問題等について理解を深
める。
非言語コミュ
ニケーション
対人コミュニケーションの場において意味の解釈・理解がなされ
る時、非言語メッセージは言語メッセージ以上に重要な役割を持つ
と言われている。その研究領域は多岐に渡り、動作、視線、顔の表
情、周辺言語、沈黙、身体接触、対人距離、時間、色彩などがある。
これらのチャンネルを通じて行われる非言語コミュニケーションで
は、伝達されるメッセージを誰もが同じように解釈することが困難
である。なぜなら個人差、男女差、文化的差異、状況の差異などに
よってその意味するところにずれが生じる可能性があるからであ
る。グローバル化が進む現代において、国境を越えて活躍する人々
がコミュニケーションを円滑に行うために、このような非言語コミ
ュニケーションに対する知識は今後益々重要となっていく。これら
の事柄を踏まえた上で、本講義では、学際的アプローチにより、非
言語メッセージの諸相を学習し、各研究領域における具体例を考察
し理解を深めることを目標とする。
ことばと社会
私たちが日々の暮らしの中で当たり前に使っている「ことば」に
(社会言語学) ついて、ことばが使用される社会・状況、ことばを使用する人々の
社会的属性(地域、社会階層、年齢、ジェンダーなど)との関わり
を考えながら、意識を高めることを目指す。ことばの使用は使用者
の自覚の有無にかかわらず社会的要素などから影響を受ける。この
ようなコミュニケーションの実際に、多様な角度から接近し理解を
深める。受講生は講義を通じて言語への社会言語学的アプローチを
学び、グループ・ワークなどを通して言語現象の分析の練習をし、
身の回りにある言語現象の研究発表を各自行う。
言語と人間(言
語人類学)
人類学とは、人間について探求する学である。その中でも、言語
人類学は、社会・文化的存在としての人間について、言語とコミュ
ニケーションという視点から研究する領域である。本講義では、言
語人類学の基本的な考え方、研究方法、コミュニケーション観につ
いて概観しながら、私たちの身近で行われている具体的な言語活動
やコミュニケーションについてさまざまな角度から観察し、言語と
文化の深い関わりについて考察する。こうした活動を通して、多言
語多文化共生という今日的な課題に欠かせない異文化理解の道筋を
共に模索する。
37
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
異文化コミュニケーション領域
展開科目
環境と人間(環
境コミュニケ
ーション)
本講義では、人間にとっての環境という問題に、文化、言語、コ
ミュニケーションの視点からアプローチしてきた研究を概観する。
具体的には、これまで文化と環境の関係に焦点を当てて行われてき
た調査研究を比較対照し、それらが、1)環境から文化(環境→文化)、
2)環境と言語(環境=言語)
、3)文化・コミュニケーションから環
境(環境←文化)という、大きく3つのアプローチに分類できること
を学習する。以上を通して、文化によって多様な環境があること、
環境がコミュニケーションを通じて形作られることを学び、環境の
課題へどう向き合うかについて理解を深める。
文化としての
記号(文化記号
論)
本講義では、<自然と文化>という人間を取り巻く全ての事象を
理論的かつ包括的に理解・分析する枠組みとして、文化記号論を学
習 す る 。 文 化 記 号 論 と は 、 類 像 性 ( iconicity )、 指 標 性
(indexicality)、象徴性(symbolicity)という3種類の原理を下敷
きにし、人間の認識が立ち現れる仕組み、世界が言語を通して意味
化/記号化される過程を審らかにするものである。授業では、文化
記号論が人文社会科学と自然科学、その他あらゆる学問分野を体系
的に接合する理論であることを理解し、身の周りで起きる様々な文
化現象を領域横断的に思考する基盤となりうることについて学習す
る。
文化と認知
文化と認知に関する基礎概念を紹介し、各学生が異文化体験から
より多くの学びを得ることを目指す。認知(cognition)とは、我々
の日常的な営みを経験として作り出している精神的なプロセスであ
る。文化は我々の思考に様々な形で影響を与えているという視点に
注目する。認知への理解を得るということは、カルチャーショック
や偏見、文化的差異や自民族中心主義(ethnocentrism)を含む異文
化体験をより深く理解することである。異文化の環境で「空気を読
む」まで時間はかかる。だが、異文化体験の意識的な学びは、我々
の世界観をも変える。
コミュニケー
(概要)通訳は古来より異文化間、異言語間の意思伝達のため翻訳
ション(通訳) に先駆けて行なわれてきた。通訳とはいかなる行為なのかを探るた
め、本講義ではまず日本と世界における通訳の歴史を繙き、これま
で通訳が果たしてきた役割を振り返る。次に、現代社会における通
訳を①異文化コミュニケーションと通訳②職業としての通訳③通訳
教育④通訳研究⑤グローバリゼーションと通訳、などの各アプロー
チから、その役割と意義、現状と課題について議論を行なう。
(オムニバス方式 全15回)
(17 吉田 理加/7回)
通訳総論として、通訳の種類、職業としての通訳などを中心に講
義し、通訳行為について異文化コミュニケーションの視座から議論
を行なう。次に、日本と世界の通訳史、特に古代日本の通訳、長崎
通詞、新大陸の通訳者について講義を行ない、考察を深める。
38
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(⑬ 平塚 ゆかり/8回)
日本と世界の通訳史、特に中国の古代通訳史、日中通訳史につい
て講義を行う。日本の通訳と各国の通訳の相違点などに着目した講
義も行ない、異文化コミュニケーションと通訳について議論を深め
る。さらに、通訳者の役割と規範についても説明し、通訳とはいか
なる行為なのか、その役割と意義、現状と課題について探求する。
コミュニケー
「翻訳」は、A言語をB言語へ変換するだけの単純な行為ではなく、
ション(翻訳) 異なる言語を用い、文化や社会、政治、思想なども異にする人たち
の間を繋ぐ営み、すなわちコミュニケーションである。そのような
営みである翻訳について明確に理解することを目指し、翻訳の歴史、
現代社会における役割、さまざまなジャンル、訳出法、さらに翻訳
について考えるための翻訳学の諸理論を学習する。授業は、講義を
中心に進めるが、グループ・ワークや個人で翻訳作品の分析に取り
組み、発表するなど、受講生が積極的に参加できる機会を随時用意
する。
異文化コミュニケーション領域
展開科目
コミュニケー
本講義の目的は、医療とコミュニケーションの理論と実践方法を
ション(医療) 体系的に習得することである。医療とコミュニケーションは、医療
従事者相互、医療従事者と患者間、患者相互等における医学・医療
分野に関係した知識や情報のやりとりを意味する。医学・医療にお
いて、どのようなコミュニケーションが行われているかを講義によ
り学習する。生命に関わる職業人となることを念頭におき、それに
ふさわしい行動・態度をとることができるようになるために、人と
の共感的態度を身に着け、信頼関係を築き、さらに長期にわたって
それらを向上させる習慣を身に着ける。本講義では、医療に関する
知識・情報を正確かつ効果的に伝達し、受け手に理解してもらうた
めに必要なコミュニケーションの理論体系、コミュニケーションの
実務的方法論等を医療者、患者の双方の視点から身に着ける。少人
数によるグループワークにより、患者、同僚、地域社会との信頼関
係を確立できるようになるために、相手の心理、立場、環境を理解
するための基本的知識、技能、態度を身に着ける。本講義の受講に
よって、医療とコミュニケーションを様々な立場から概観し、また
コミュニケーションを実践し、改善していくために必要な基礎的な
知識とスキルを習得することができる。
文化を訳す
異なる文化との出会いには、必ず言語を介した「文化」の解釈・
理解、すなわち「文化を訳す」という言語行為が行われる。本講義
では、人類学に端を発する「文化の翻訳」の概念及びこれに関連す
る主要な議論や理論、研究方法を紹介しながら、文学作品、映画、
テレビ、雑誌、広告など身近な媒体における具体的事例の考察を通
して、文化の翻訳という言語実践とそこに内在する政治性について
探求する。このような活動を通して、言語間文化間の不平等・不均
衡な関係を乗り越え「異なる他者」との対等な関係を構築する方法
について共に考える。
39
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
異文化コミュニケーション領域
展開科目
英語翻訳実践
翻訳とはただ言語を置き換えるだけの作業ではなく、言語を使用
する人や文化と関わる営みであることを意識しながら、英語・日本
語間の翻訳に挑戦する。学期前半には英語から日本語への翻訳、後
半には日本語から英語への翻訳に、それぞれ様々なジャンルの文章
を題材として取り組む。翻訳の読者やジャンルにあわせて、効果的
な訳出が行えるように、多様な訳出法を紹介する。本演習は「実践」
を重視するため、翻訳の演習を繰り返し行う。クラス内外の課題を
通し、翻訳実践の基礎を身につけ、英語及び日本語表現について理
解を深めることを狙う。
英語通訳実践
通訳という仕事に対してより深い理解をめざし、英日・日英の通
訳演習を通じて通訳の基本技術を修得する。また幅広い題材に関連
した語彙力の強化、及び英文理解の向上を目指す。毎回、多様な題
材を取り上げることにより、日本語・英語での情報収集を実践し、
幅広い知識を身につけることを目的とする。授業で取り上げた題材
をきっかけとして自ら研究するための具体的な方法を身につけてい
く。教養を深めることを念頭に、自立した学習者になることを目指
す。
コミュニケー
ションワーク
ショップA
(概要)コミュニケーションワークショップAでは、
「通訳ワークシ
ョップ(西語・中国語・仏語)
」「コミュニティ通訳(司法/医療)」
を扱い、通訳について更に理解を深める。
備考
オムニバ
【通訳ワークショップ(西語・中国語・仏語)
】
ス方式
(概要)
グローバル化によって人々の移動が活発になり、共通語としての
英語使用が盛んになると同時に、日本社会の多言語化も進んでおり、
スペイン語・中国語・フランス語等の多言語通訳のニーズも高まって
いる。このような現状を踏まえ、多言語通訳事例に関するリサーチ
や討論を通して多言語通訳の仕事や通訳が活躍する場面/分野につ
いて理解を深め、将来的に通訳・異文化コミュニケーション関連の
業務につく際に役立つ実務的内容を学習する。
(オムニバス方式 全15回)
(17 吉田 理加/5回)
スペイン語通訳業務の一般的な傾向と特徴を理解するために、コミ
ュニティ(司法・医療・教育)/ビジネス/放送などの多種多様な
通訳現場における具体的な通訳事例について議論し、基本的な通訳
者の役割と通訳倫理、そして通訳実践に必要な知識やスキルの習得
の仕方を学習する。また異文化コミュニケーションの視点から通訳
を捉え、「文化」をどのように訳すかについても討論する。
40
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
(⑬ 平塚 ゆかり/5回)
総論として「通訳者」の仕事を理解するための説明を行ない、各
論として「中国語通訳」の実務内容、活躍の場、習得するべき知識
や必要な通訳スキルに関する説明を行なった後、中国語圏に存在す
る文化的背景が通訳行為に与える影響などの実例を紹介し、それに
ついて討論を行い考察する。近年ニーズが増えている医療・医学関
連の中国語通訳事情についても紹介し、その実情と課題について考
える。5回の授業を通して、通訳を介した異文化コミュニケーション
に対する理解を深め、将来のキャリア形成に役立てることを目標と
する。
(105 室峰 秀行/5回)
様々な通訳業務を理解し、将来的に通訳・異文化コミュニケーシ
ョン関連の業務につく際に参考となる実務的内容の演習である。在
学時より、どのようなスキルや知識を身につけ、経験を積むことが
できるかを明確にし、特に医療・医薬分野と結びつけたワークショ
ップとする。
異文化コミュニケーション領域
展開科目
【コミュニティ通訳(司法/医療)】
(概要)
(司法)司法通訳とは、司法手続きの一連の過程で行われる通訳の
ことで、具体的には入国管理局、警察、検察庁、裁判所などにおけ
る通訳を指す。当演習では、司法通訳の全容について概説し、特に
刑事裁判手続きにおける法廷通訳について一連の流れに沿って法廷
通訳の特徴を説明し、法律用語の通訳や、通訳倫理についても考察
する。授業日に通訳を介した裁判が実施されることがあれば、裁判
傍聴も実施する可能性がある。
(医療)日本における外国人人口及びその労働力人口は、近年増加
しており、在日、訪日外国人と日本の医療をつなぐ医療通訳の重要
性はますます高まっている。まず病院での受診の流れを学び、
「医療
者-患者のコミュニケーション」を身につける上で重要となる技術を
実践により総合的に身につけることを目的とする。
(オムニバス方式 全15回)
(17 吉田 理加/8回)
司法通訳の全容について概説し、特に刑事裁判手続きにおける法
廷通訳について一連の流れに沿って法廷通訳の特徴を説明し、法律
用語の通訳や、通訳倫理についても考察する。
(⑫ 大野 直子/7回)
医療通訳について、まず病院での受診の流れを学び、
「医療者-患
者のコミュニケーション」を身につける上で重要となる知識と技術
に関する理解を深める。また、今後の医療通訳に必要な課題につい
て探求する。
コミュニケー
ションワーク
ショップB
(概要)コミュニケーションワークショップBでは、
「医薬翻訳実践」
「手話通訳」「テクノロジーと翻訳」を扱い、特別な場面における
通訳翻訳について理解を深める。
41
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
展開科目
異文化コミュニケーション領域
【医薬翻訳実践】
グローバル化が進む医療の分野では、高度な英語運用能力と医療
知識の両方を備えた英語医療コミュニケーションの専門家に対する
需要が高まっている。
「英語医療コミュニケーション」とは医療にお
ける英語でのコミュニケーションのことで、
「医薬翻訳実践」では医
療専門家同士で行われる「医療者-医療者のコミュニケーション」と
しての医薬翻訳に必要な英語運用能力と医療知識を総合的に身につ
けることを目的とする。まず英語で書かれた医学論文の読解方法を
体系的に習得する。その後出版倫理についての基礎知識を学び、次
に日英翻訳に必要なアカデミックライティングの基本と医薬翻訳に
必要なツールの活用方法を身につける。最後に医薬関連の英日翻訳、
日英翻訳の課題に取り組み、授業を通して学んだ知識と技術の実践
的な応用方法を学習する。
【手話通訳】
手話通訳及び手話通訳を取り巻く環境について異文化コミュニケ
ーションの視点から考える。手話通訳そのものについて音声言語通
訳との比較などを通して多面的に分析するとともに、手話通訳と切
り離すことのできない「手話」
、
「ろう文化」
、
「ろう者コミュニティ」
などの関連領域についての理解を深め、手話通訳の置かれている現
状を正しく認識する。多文化共生社会において、
「手話」という少数
言語を扱う手話通訳の存在意義やあるべき姿について考察する。
【テクノロジーと翻訳】
実務翻訳とりわけ、ローカリゼーション翻訳に関わるテクノロジ
ー(翻機械翻訳、ポストエディット、翻訳メモリ、用語集、コーパ
ス、ローカリゼーションツール)を概観し、翻訳テクノロジーの原
理や翻訳者の訳出プロセスを理解し、翻訳理論の観点から考察する。
また、実務翻訳の最新トレンド、翻訳支援テクノロジー、ローカリ
ゼーション、コミュニティ翻訳(クラウドソーシング、コミュニテ
ィ、コラボラティブ翻訳)についての理解も深める。
42
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
グローバルヘ
ルスサービス
概論
講義等の内容
備考
(概要)健康は誰にとっても非常に重要であるにかかわらず、先進 オムニバ
国のヘルスケアシステムは年々増加する莫大な費用に対応できず、 ス方式
限界に達しつつある。開発途上国では、熱帯風土病が今も大きな課
題であり、同時にグローバル化している。これらグローバルヘルス
の課題について理解するとともに、その解決に向けての行政、企業、
医療サービス提供側の対応について学習する。その前提として、人
の健康がいかにして保たれているかを知り、個々人が自らの健康を
管理していく時代が来ていることについて理解を深める。
(オムニバス方式/全15回)
(① 木南 英紀/2回)
グローバルヘルスサービスという領域で、何を学んでいくかをガ
イダンスする。人体の理を学び、なぜ人は病気になるかを知り、健
康についての理解を深める。その上で、グローバルヘルスの課題や
ヘルスサービスの現状について学んでいく。
△
展開科目
グローバルヘルスサービス領域
( 1
島内 憲夫/2回)
自らの人生・生活の中で自らの健康を決定づけている要因を知り、
よりよくコントロールできる支援方法、ヘルスプロモーションにつ
いて理解を深める。同時にヘルスプロモーションを指導・教育する
健康教育について学習する。
(⑪ 田村 好史/5回)
グローバルヘルスの課題、とくに先進国や新興国で大きな課題と
なっている慢性疾患についての現状や個人レベルでの教育と予防の
重要性について理解を深める。加齢に伴う人の身体機能・活動の変
化について体系的に学習するとともに、栄養と運動の面からも課題
を捉え、理解する。
△
( 5
岡本 暉公彦/2回)
健康産業としてのくすりの過去・現在・未来を概括し、新製品開発
と起業に携わる産業社会人としての意識を涵養する。また科学技術
の進歩に伴う知的財産権に関する概説をする。
△
( 9
長沼 淳/1回)
生命に関する倫理的問題をさまざまな視点から考える。医学・医
療の進歩とともに医療現場ではさまざまな倫理問題に遭遇する。議
論を通してより普遍性のある判断に導く「倫理問題」について考え
る。
△
( 10
阿曽沼 元博/3回)
健康な生活を送り、責任をもって生きていく上での情報の管理の
ありかたを考え、健康・医療・福祉情報管理の仕方について学ぶ。
また医療経済学により医療を経済的視座で理解し、ヘルスサービス
の全体像を把握する。
43
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
グローバルヘルスサービス領域
展開科目
生命倫理と医
療倫理
医学医療の発展に伴い、多くの人たちがその恩恵にあずかり健康に
暮らせるようになってきた。他方、その新技術は、既存の価値観で
は対応しきれないような事態を生みだしている。再生医療や生殖補
助医療は多くの人に福音がもたらすが、他方人間存在の根幹に関わ
る問いを投げかけ、それに対して医療の発展に制限を設けるべきだ
との主張もなされている。日常的な医療の場面でも「患者主体の医
療」がうたわれ、われわれ一般市民は自律した患者でいることが求
められるようになってきた。新技術は際限なく進歩して構わないと
いうことはないが、かといってわれわれも旧態依然としたままでい
られなくなってきており、価値観の変更や態度の修正などは避けて
通れないのが現状だ。本科目では、一般市民として自律的に医療や
生命科学の発展と向き合うとはどのようなことなのかについて考え
る。具体的には現代社会における医療分野や生命科学分野で生じて
いる問題を取り上げ、問題点及び自らの見解をまとめ、グループワ
ークにて議論し、理解を深め、グループ内もしくはクラス内で発表
を行うといった一連の演習形式により実践的な学びを提供する科目
とする。
医療人類学
健康、病気という我々にとって身近な事象を医療的観点だけでは
なく、社会的現象として文化人類学という学問手法を通じて考察す
る。急激なグローバライゼーションが進むなかで近代医療を相対化
し、地域、社会固有の世界観を学ぶことによって人間の身体や、健
康であること、病むこと、癒されるということについて人間が持っ
ている観念の多様性を知り、自分たちの社会におけるそれらの観念
が多様性の中の一つであることを知ることにより、多文化社会にお
ける共生の意味を自ら考える力を涵養する。
生きている仕
組み
(概要)本講義では、文系学生等、医療系バックグラウンドをもた
ない学生においても人間の生命を理解できるようにするために、人
体の各器官系について、発生と関連づけながら個々の細胞・組織・
器官とその機能に関する内容を取り上げ、個々の知識を人体の全体
像と関連付けて学習する。各器官系の構造と機能を学習するととも
に、人体の内部環境の恒常性を維持する営み、生体を防御する仕組
み、生命を次代に繋ぐ生殖、そして個体の老化に至るまでの過程に
ついて学習することによって、生命活動とグローバル社会の健康を
理解する。
(オムニバス方式/全15回)
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ/2回)
人体を理解するために、人体の構造と機能、細胞、組織、血液や
リンパ系の組成と機能を学習する。次に人体の生命活動や恒常性に
関与する事柄を紹介する。更に正常な構造及び形態がバランスを失
ったとき、感染防御機構や免疫の仕組みについて解説する。
44
備考
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
△
( 6
備考
岡田 隆夫/13回)
人体を構成する各要素は、それぞれが目的をもった固有の構造を
有していることから、分子、細胞及び器官レベルから解き明かす。
先ず人体をつくるものと人体を維持する仕組みの「正常な構造及び
形態」を理解する。次に人体を構成する各要素の形態学的構造を追
及し、人間の体の仕組みとその機能を理解するようにする。更に日
頃から疑問に思っている「からだのつくりの不思議」など身近な話
題から解説を行う。
ライフサイク
ルの理解~誕
生から発達・老
化まで~
展開科目
グローバルヘルスサービス領域
(概要)健全な成人になるためには、発達期のそれぞれの時期に必
要で十分な身体活動が求められる。一方、身体機能の各要素によっ
て、発達の時期及び速度が異なることから、当該要素の発達に即し
た運動の選択が重要になってくる。また加齢により様々な疾患を発
症しやすくなり、それに対する予防的な取り組みも重要になってく
る。誕生から老化までのライフサイクルに生じる身体的特徴を概説
するとともに、各年齢期における運動や栄養の重要性について論じ
る。
(オムニバス方式/全15回)
(⑤ 加藤 洋一/2回)
ヒトの成長に伴い、身体を動かすための酸素とエネルギーの供給
が発達する必要がある。いわゆる呼吸循環機能の発達により、質の
高い身体活動を多く行えるようになってくる。しかし老化により呼
吸循環機能の低下が生じると、身体活動の低下を招く可能性がある。
これらの呼吸循環機能の発達と低下について幅広く学習する。
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ/1回)
老化すると、様々な臓器に機能低下が起きるが、免疫機能もその
例外ではない。中高齢者では若年者に比較して感染症にかかりやす
く治りにくくなる。これは、老化により免疫機能が低下することが
原因と推測されており、そのメカニズムやリスクについて概説する。
(⑪ 田村 好史/4回)
グローバルヘルスにおいて、高齢化が一つのキーワードになって
いる。加齢に伴って基礎代謝量は減少するが、この基礎代謝量の減
少を起点として肥満が助長され、生活習慣病へと進展すると考えら
れている。中高年の代謝と生活習慣病等の健康問題との関係や、そ
れに対する解決策について概説する。
(⑱ 内藤 久士/5回)
子どもは大人のミニチュア版ではないといわれるように、成長の
過程で長育、量育、幅育のそれぞれが同じ割合で発育していくもの
ではない。子どもから大人になるまでにどのように成長し、身体活
動の質を高めていくかについて概説する。
45
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
(37 平澤 恵理/3回)
神経系の発達により、ヒトは多くの動作を行うことが出来る。立
つ、歩く、走る、跳ぶなどの基礎的能力を習得した後に、全身動作
が急速に発達する。これは全身を制御する脳・神経系の機能が発達
する時期と一致する。身体をコントロールする神経系の発達がどの
ように身体に影響を及ぼすかについて学習する。
病気の仕組み
(概要)人は生まれてから死ぬまでの間に、何度も健康を損なう病 オムニバ
気になる。その原因として、免疫、感染症、遺伝、生活習慣、老化 ス方式
など多くの因子が含まれるが、それらを包括的に理解するためには、
まず生命がどのように維持されているのかを考え、理解する。その
上で、文系学生等にも分かりやすいレベルで、病気になる仕組みを
体系的に学び、病気についての理解を深める。
(オムニバス方式/全15回)
展開科目
グローバルヘルスサービス領域
(① 木南 英紀/6回)
生命がどのように維持されているかを知り、健康について考える。
つぎに、なぜ人は健康を損ね、病気になるかを老化に伴う心臓・血
管系の疾患やがんを例にとり、共に考えながら理解していく。
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ/3回)
人体には、微生物による感染に対して幾重にも防御機能(免疫系)
が張り巡らされている。にもかかわらずなぜ感染症を引き起こすか、
その仕組みついて学ぶと共に、防御機能が過剰にあるいは異常に働
くと自己免疫疾患やアレルギー疾患をひきおこす。その仕組みや遺
伝が病気の発症のバックグラウンドとしてどう関与しているか等に
ついて理解を深める。
(⑪ 田村 好史/6回)
多くの人がかかる一般的な病気について、その原因・成り立ち・
治療等の視座から学ぶ。また自分の体調が不良の時にどうしたらよ
いのか?意識を失っている人を見たら、何をしたらよいのか?等の
日常における病気への疑問点について科学的な知見から体系的に学
び、病気についての理解を深める。
健康と栄養・運
動
(概要)食事・運動といった生活習慣は、私達の健康の維持や生活
の質を高める、極めて重要な要素であり、生活習慣の乱れは様々な
病気の発症と密接に関連している。それらの病気は総称して生活習
慣病として定義され、その予防はグローバルヘルスにおいて最重要
課題となっている。本講義では食生活の乱れ、運動不足がどのよう
に病気の発症に繋がるか、どのように生活習慣病を予防し、健康を
保つことが出来るのかについて、科学的根拠に基づき総合的に学習
する。
(オムニバス方式/全15回)
46
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
(⑤ 加藤 洋一/2回)
メタボリックシンドロームや糖尿病はいずれも動脈硬化症の発症
のリスクとなる。特に欧米諸国では死亡原因の上位を常に占めてき
ており、アジア諸国と比較して発症率が高い。ここでは、それらの
疾患でなぜ動脈硬化が増加するのか、地域差の原因、そこから導か
れる科学的根拠に基づく予防法、特に適切な有酸素運動の在り方に
ついて概説する。
(⑪ 田村 好史/7回)
生活習慣病が増加している理由の一つとして、食生活の乱れや運
動不足が肥満を助長していることが挙げられ、欧米諸国では深刻な
問題となっている。その一方で、東アジア人では痩せていても生活
習慣病を発症する人が多い。グローバルヘルスにおける生活習慣病
の位置付け、人種、文化による差異や運動の役割などについて幅広
く学習する。
グローバルヘルスサービス領域
展開科目
(43 鈴木 良雄/3回)
生存のために栄養は適量摂取する必要がある。ただし、それが過
剰になると肥満を助長して生活習慣病に繋がると考えられる。三大
栄養素の糖質・脂質・タンパク質をバランスよく適量摂取すること
が、生活習慣病予防のために極めて重要である。ここでは、ヒトに
おける栄養の役割と運動との関係について幅広く学習する。
(49 町田 修一/3回)
グローバルヘルスでは、高齢化に伴う要介護者の急増が問題とな
っている。その原因として、骨や骨格筋などで構成される運動器の
機能低下が挙げられる。骨粗鬆症や筋力低下から骨折、関節障害が
生じ、将来的な寝たきりに繋がることが多いからである。また、そ
こから発症するうつ病の問題も散見されるようになってきた。グロ
ーバルヘルスにおける筋力やメンタルの問題と、それらに対する筋
力を上げる運動の役割について幅広く学ぶ。
身体運動論
(概要)人間は、スポーツはもとより日常生活から医療や芸術活動
まであらゆる場面で身体運動を必要とする。また、子供の運動能力
の低下や中高齢者の運動不足による生活習慣病・ストレスの発生な
どの現代病が増えている。この講義では身体機能と運動のメカニズ
ムについて理解した上で、身体運動のもつ健康的、教育的、レクリ
エーション的価値に留意し、人間がよりよく生きるための身体運動
について考える。身体の運動が健康維持や生活習慣の予防にどのよ
うに関わっているか、またそれを推進する健康政策について、さら
にはスポーツ文化との関わりについての歴史的考察など幅広い視野
から、文系学生にも分かりやすく総合的に学習する。
(オムニバス方式/全8回)
47
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
(⑤ 加藤 洋一/3回)
本講義では、身体運動の持つ健康的・教育的・レクリエーション
的側面に注目しつつ、その科学的知識を修得するとともに、生涯を
通じて身体的学修としてのスポーツを行う際に特に注意すべき点を
つかんでもらうことを目標としている。基礎的動作の発達とエネル
ギー・加齢による体力の変化・フィジカルトレーニングの基礎原理
などのテーマに沿って学習を進め、人間がよりよく生きるために欠
かすことのできない身体運動の重要性を理解する。
展開科目
グローバルヘルスサービス領域
(⑪ 田村 好史/5回)
体力がからだの外部に働きかける能力として捉えられ、力強さ・
ねばり強さ・巧みさに分類されることがある。本講義ではまず、成
長期の体力について学んだ後、これらの体力要素のなかでも、高齢
者や障害者がスポーツを行う上で重要な、ねばり強さ・巧みさの向
上に必要な要素とその方法について概説する。また人間とスポーツ
の関わりについて、スポーツは人類に何をもたらしたのかについて
概説するとともに、生活習慣病の予防と改善、生活の質のさらなる
向上が期待される健康志向型スポーツを取り入れた健康政策の現状
と課題についても概説する。
グローバルヘ
ルスにおける
ヘルスケアの
役割
(概要)グローバルヘルスにおいて、生活習慣病・感染症・ガンな
どへの対策は先進国をはじめ世界共通の課題である。これらは、医
療だけでは決して解決出来る問題ではなく、今後は予防的な取り組
みがより重要となってくる。予防的な取り組みにより、寝たきりの
期間を短くして、単に寿命を延ばすのではなく「健康寿命の延伸」
することが可能となると考えられる。ヘルスケアは健康の維持や増
進を目指した取り組みを指し、これらのグローバルヘルスの諸問題
を予防する手段として極めて重要である。ヘルスケアには、疾患に
応じた方法論と、小児期・高齢者といった世代に応じた方法論があ
る。本講義では、ヘルスケアの疾病予防における位置づけ、科学的
根拠に基づいた方法論について基本となる事項を学習する。
(オムニバス方式/全15回)
(⑤ 加藤 洋一/6回)
高齢者におけるヘルスケアは小児や中年のそれとは違う。高齢者
になると、より脆弱となるため誤ったヘルスケアはかえって身体機
能を悪くしてしまう可能性がある。また高齢者では認知症、関節疾
患を始めとした様々な特徴的な疾患があり、それらに応じたヘルス
ケアを考える必要がある。しかし、それらの疾患を根本的に予防す
るには、高齢者からの取り組みでは遅すぎるということも明らかと
なりつつある。グローバルヘルスにおける、これら高齢者の問題点
などについて基本となる事項について幅広く学習する。
48
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
(⑪ 田村 好史/5回)
動脈硬化症、ガン、糖尿病などグローバルヘルスにおける問題と
なる疾患において、多くの発症リスクが疫学的研究から明らかとな
っている。現在までに、それぞれの疾患予防に関するヘルスケアの
方法論は、個別の部分と共通した部分があることが明らかとなって
おり、健康作りの指標として役立てられている。各疾患の発症に対
するヘルスケアの在り方について基本となる事項を幅広く学習す
る。
(⑱ 内藤 久士/4回)
ヘルスケアの取り組みは、子供の時から導入する必要がある。我
が国においては、児童教育の中に「食育」が導入されたことは記憶
に新しく、グローバルヘルスにおいても、小児期での適切な生活習
慣の是正をしない限りは、生活習慣病の予防は難しいという考えが
スタンダードになりつつある。
「体育」も同様に将来を見据えたヘル
スケアの一環と捉えることが出来る。また母体の栄養状態が児のそ
の後の疾患発症リスクと関連していることも近年明らかとなりつつ
ある。ここでは、小児期のヘルスケアの考え方について基本となる
事項を幅広く学習する。
グローバルヘルスサービス領域
展開科目
ヘルスサービ
スと経済
国民医療費が38.5兆円を超えた今日、
“経済的視点”を抜きにして
医療を語ることはできなくなっている。また物理経済学や神経経済
学など、いわゆるビッグデータやfMRI(機能的磁気共鳴画像法)を
使った新しい経済学も登場している。その結果、従来経済学では困
難とされてきた “社会実験”も可能になっている。しかしながら医
療関係者は、経済学に必ずしも精通しているとはいえない。これは
医療人が経済学に弱いのではなくて、経済学を学ぶチャンスが少な
いからだ。そこで本講義ではこれまでライフワークとして取り組ん
できた「病院可視化ネットワーク」から得た知見をベースに具体的
な事例を取り上げ、初学者に向けてなるべくわかりやすく医療経済
の基本を解説する。
科学技術の進
歩と知的財産
権の基礎
知的財産権が国際的にいかに保護されているのか、日本における
保護・活用の実際も含めて解説し、理解を深める。特に特許保護と
科学技術の進歩、産業の発展への貢献を解説する。更に実用新案権、
意匠権、商標権等、特許権以外の産業財産権の保護・活用について
も理解する。実施許諾契約、譲渡契約、訴訟等を通じ、企業間の協
力、競争関係を理解する。
グローバル社
会と健康
(概要)世界のすべての人々の健康に関する基本戦略や政策にはど
のようなものがあるかを学ぶ。特に、グローバルアジェンダとなっ
ているミレニアム開発目標や貧困削減と健康戦略の関連性、官民連
携の事例などを重層的に学ぶ。本講義は、学生をグループに分け、
各グループが与えられた課題に関する具体的政策を事前学習し、成
果を発表し、参加者全員で討議することを通して、具体的な政策の
実施上の問題点や成功の条件の理解を深める。さらに日本政府がグ
ローバル社会におけてどのようなリーダーシップを取っているの
か、政府が進める保健外交戦略等についての知見も広める。
(オムニバス方式/全 15 回)
49
オムニバ
ス方式
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
△
( 2
湯浅 資之/10回)
プライマリヘルスケア、持続的開発、人間の安全保障、国連の開
発目標及びリプロダクティブヘルス・ライツを中心に、国際社会に
おける社会開発と人間開発に関する基本戦略と政策についての理解
を深める。また、こうした政策が国際政治経済の影響を受けている
ことを戦後の政治経済史の文脈の中で具体的事例を通して学習す
る。
△
( 4
白山 芳久/4回)
世界の健康政策に関わる機関として、世界保健機関、世界銀行、
国連児童基金、国連人口基金を中心に、その役割と主な活動内容に
ついて理解を深める。また、2000年以降大きく進展した健康のため
のグローバルな資金調達の仕組み、民間資源を活用した官民連携の
取り組みについても紹介し、具体的な案件をレビューする中で、こ
の新しい開発援助のあり方について学習する。
展開科目
グローバルヘルスサービス領域
△
( 17
牛尾 光宏/1回)
日本政府によるグローバルヘルスのために、さらなる資金的コミ
ットメント、民間セクターを取り込んだイニシアティブ、G8洞爺湖
サミットで示された強いリーダーシップといった諸課題について説
明するとともに、日本が世界の保健医療の改善のために果たしうる
役割について理解する。さらに国際社会における実際の保健外交戦
略はどのように行われているのか理解を深める。
健康教育
本講義では、人々が健康で幸せに生きていくために必要な知識・
態度・行動様式を主体的に身に付けていくための支援方法を学習す
る。
「健康教育とは何か」について学習する中で健康教育の世界に導
く。次に「健康教育関連科学(健康行動科学)」特に「健康行動論・
動機づけ」について学び意欲を高める。そして、
「地域での健康教育・
ボランティア」「生涯健康学習の課題と方法」「健康教育の計画・実
施・評価」等について学んだ後、地域における健康教育のあり方や
具体的な課題について、小グループを形成し、グループ討議を行い、
まとめのプレゼンテーションをする等の一部演習的要素を取り入
れ、最終的に実践的な健康教育の力を身に付けて行く。
ヘルスプロモ
ーション
本講義では、WHOが21世紀の健康戦略として提唱しているヘルスプ
ロモーション概念の始まりからその発展過程について学習する。こ
の概念は、グローバルヘルスの最も中核的な概念のひとつである。
具体的には、
「人々が自らの人生・生活の中で自らの健康を決定づけ
る要因を、自らよりよくコントロールできるようにしていく」こと
が可能になるような支援方法(知識と技術)について、人々のライ
フサイクルにおける生活の場での具体的な健康課題を題材にして、
グループ討議やプレゼンテーションを経験する中で理解を深めると
ともに問題解決能力を身に付けて行く。
50
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
備考
グローバルヘルスサービス領域
展開科目
健康と情報管
理・活用
人間の健康は「ライフステージ」という概念で捉える必要がある。
現在の知見において「健康」と判断できるステージ、そして数値的
に赤信号がともる「要注意」と判断できるステージ、その後「病期」
と判断され治療を行うステージ、更に「回復期」
「介護期」
「終末期」
等、人間が生を全うする上で多くの人々が避けて通れない道と舞台
が用意されている。生活のQOLを維持していく上で、健康維持、生活
習慣改善、病気治癒、機能回復等には個々人の問題意識改革と努力
の他に、多くの人々(医療・介護・福祉等のステークホルダー)が
関わっていくことになる。我々は乳幼児から高齢者になるまで健康
に関わる多くの情報発信をする「情報提供者」でもある。それら情
報は、健康維持や治療に関わる医療者等には重要な情報となりうる。
しかし、その利活用は必ずしも充分ではない。それらの情報は多く
の場合、蓄積されず、また蓄積されていたとしてもバラバラの場所
で、バラバラなメディア(媒体)で管理(管理と言えるかは疑問で
あるが)されており、
「何時でも」
「どこでも」
「必要な時に」
「必要
とする人」が利活用出来るものではない。また情報社会と云われる
現代、残念ながら人間は一番知らなければならない「自分の情報」
をマネジメント(管理し利活用すること)出来ていない。健康な生
活を送り、なるべく人に迷惑をかけないで、責任を持って生きてい
く上で、情報の管理の在り方を考え、多くの壁を超える必要がある。
本演習では、健康・医療・福祉情報の情報管理の手法を学ぶと共
に、その活用方法を学ぶ。授業形式としては、学生をグループに分
けケーススタディーを多く行う。更に各グループが与えられた課題
に対するICTツールを活用した解決策を提案(モバイル等を活用した
システム構築を含む)し、参加者全員で討議することを通して具体
的な情報管理のあり方や利活用の方策を学習する。
ヘルスサービ
スマネジメン
ト
患者中心の医療のあるべき姿を学び、医療提供サービスのための
病院の組織や、そこで働くさまざまな医療関係職種の役割を正しく
理解し、チーム医療の重要性を認識する。医療提供の経済的な側面、
病院の経営、医療事故とその防止、医療提供効率、医療における
ICT(Information Communication Technology)の活用等について学習
した後、医療提供サービスの品質を高めていくにはどのようにして
いけば良いのかについて小グループに分け学生相互に討議しまと
め、プレゼンテーションを行い、考えを深める。また病院の第三者
による外部評価事業の事例や、その中で見られる我が国の病院の改
善課題等についてもディスカッションし、理解を深める。
ヘルスイノベ
ーションと起
業
(概要)
“くすり”は、
「人間の健康状態を回復し、保持し、向上さ オ ム ニ バ
せるもの(食品薬学ハンドブック)」であり、病院用医薬品だけが“く ス方式
すり”ではない。セルフメディケーション分野では一般用医薬品
(OTC)、医薬部外品、健康食品、衛生雑貨品などからなる広範な新
製品が次々と生み出され、消費者・生活者の健康的な生活の質(QOL)
の向上を支えている。このような新製品は新たな遺伝子資源から開
発されることも多く、世界的規模の農林水産業とも密接に関連して
いる。生物多様性の保全の観点も含めて健康産業としての“くすり”
の過去・現状・将来を概括し、新製品開発と起業に携わる産業社会
人の責務に視点を置いて、新分野創成を学生相互討議の中から発案
させる。
(オムニバス方式/全8回)
51
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
△
( 5
岡本 暉公彦/4回)
製造販売業・起業における強い商材の発案とそれの事業展開につ
いて事例を示し、実社会との繋がりを理解させた上、社会的要請・
文化の創造を担っていける社会に必要な技術・コアーコンピタンス
の探索過程を相互討議の実施で個々人の行動になるまで深める。
補足要項で事業化に必要な資金と事業との関連を理解させた上で
相互討議実施内容の事業化可能性も相互討議で模索させる。
△
( 7
滝本 正美/1回)
グローバルヘルスサービス領域
展開科目
「酒は百薬の長」といわれる。酒を飲むと多くの人は眠くなり、
体も暖かくほてってくる。適量であれば、人々はそれを最高のくす
りと信じている。でも酒は医薬品とは理解されていない。一方で植
物、動物、ないしその加工物は伝承薬としてセルフメディケーショ
ンに大きな役割を果たしたばかりでなく、近代医薬誕生の大きなヒ
ントとともなっている。くすりを創る、あるいは造る立場の人は、
何をくすりと考え、どのようにそれを創り、造ろうとしたかを理解
した上で伝承医薬・健康製品を学生各人で探索し、その成果の討議
で教室内起業の可能性を模索させる。
△
( 8
岩崎 昭夫/3回)
ヘルスメディカル産業を支えるのは、医薬品ばかりではない。
「衣
食住」のすべてが「健康」と密接に結び付き、近年「健康」を表に
出した商品・製品が次々と開発されている。これらの「健康」商品・
製品は、農業を代表とする世界規模の遺伝子資源産業によって支え
られており、その活用と保護が緊急の課題となっている。「健康食
品」
、
「農薬」
、
「繊維」の切り口から、
「健康」商品・製品の開発にあ
たって当面する規制と承認・認証について概括する。
法規制発足の流れを理解した上でグループ化した学生間で生活に
密接する「衣食住」から課題を提起させ、それを支える技術開発、
市場開発の可能性をプレゼンテーションさせ、グループ間相互討議
の中から各グループの結論を導き出させる。
52
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
グローバル市
(概要)国際教養と専門性を兼ね備えたグローバル市民を目指し、
民演習(基礎) 多角的な視点を養い、論理的な思考力、分析力、国際性、強い自立
Ⅰ
心と倫理観を身に付けるための演習を行う。「グローバル市民演習
(基礎)Ⅰ」では、基本概念、現状の把握等、各分野の基礎を学習
する。
△
( 1
島内 憲夫)
本演習は、グローバル社会領域において国際保健医療学のなかか
ら、主にヘルスプロモーションの2つの戦略である①ライフロン
グ・アプローチ(生涯健康生活習慣づくり)と②セッティングズア
プローチ(健康生活の場づくり)を取り扱う。基礎Ⅰでは、ヘルス
プロモーション戦略の基本概念や健康課題へのアプローチの方法
(特に健康生活習慣づくり、健康な街づくり、健康な学校づくり)
について理解する。
演習
展開科目
(⑤ 加藤 洋一)
「グローバル化が進む世界において、健康水準、保健医療におけ
る国と地域による違いや格差が、どの程度以上ある場合に許容し難
いと考えるのか、またそのような違いや格差が生じたことにはどの
ような要因が関連しているのか、さらにそれを許容できる程度にま
で改善するにはどのような方策が必要であるかを研究し、解明する
学問がグローバルヘルスである」とする立場がある。本演習では、
グローバルヘルスを学問的に研究する基礎となる視点、「国際保健」
という概念が歴史的にどのように誕生し、変遷しているかについて
の理解を深め、グローバル市民に必要なグローバルヘルスの概念を
習得する。
(⑥ 伊豫谷 登士翁)
グローバリゼーションは、肯定的又は否定的な評価が行われてい
るが、それは受け止める人々の立場や場所によって大きく異なるこ
とによる。本演習ではまず最初に、グローバリゼーションをキーワ
ードとして行われてきた研究のいくつかを取り上げ、グローバリゼ
ーションという領域の拡がりを確認し、そこから自分の関心ある課
題を見出すようにする。
(⑦ 北村 薫)
本演習は、グローバル社会領域において、人間の生活、人間の尊
厳に焦点をあて、ライフコース・社会的価値・社会病理をキーワー
ドに社会学的課題を探究する。人間の誕生から死に至る軌跡をライ
フコースととらえ、ライフコースの諸局面に発生する諸問題を社会
病理学の視点から読み解き、人間が尊厳を持って生きることができ
る社会の在り方を考える。基礎Ⅰでは社会学を基礎とした論理思考
のトレーニングをするとともに、文献検索、クリティカルリーディ
ング、資料整理の方法等、研究に必要な基礎的な手法を学ぶ。
(8 ジョセフ・ショールズ)
本演習で、まず多様な異文化コミュニケーション研究を概観する。
その上で特に、対人コミュニケーション、文化的差異、異文化適応、
異文化コミュニケーション教育の研究に注目する。前期末までに、
学生はそれぞれ、関心を持つ研究と、その研究方法を考えることが
目標である。研究対象は、学生自身の実体験や、実社会での課題、
または将来のグローバル市民としての活動に、極力関連付けること
が重要である。
53
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(9 坪井 睦子)
現代のグローバル社会において、情報の流通を担うメディアとそ
の活動に欠かせない翻訳の諸問題に焦点を当て、異文化コミュニケ
ーション及び多文化共生の視点から、その現状と課題について考え
る。身近なメディア実践の観察から出発し、基礎的な文献の講読、
発表、討論を通して議論を深めながら、メディア分析に必要な基本
的な知識、概念、アプローチの仕方について学ぶ。こうした活動と
受講者が自ら研究テーマを主体的に探す過程を通して、グローバル
市民としてメディア言説を批判的に読み解く能力を培う。
△
( 2
湯浅 資之)
本演習は、グローバル社会領域において国際保健医療学のなかか
ら、主にプライマリヘルスケア戦略、保健システム政策、母子保健、
学校保健、生活習慣病対策、高齢化・介護対策に関連したテーマを
取り扱う。本演習では、戦略・政策の基本概念や諸課題の現状につ
いて理解する。
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ )
交通機関が発達し、経済活動がグローバル化した現代社会におい
ては、これまで国内ではさらされることのなかった病原体に曝露さ
れる機会が増えると考えられる。感染症への生体防御やアレルギー
に関係する免疫系の仕組みについて学習するとともに、関連文献検
索方法を習得する。
演習
展開科目
(⑪ 田村 好史)
現在、日本国内で患者が激増している生活習慣病にフォーカスを
当てて、その実情と今後の施策や産業との関わりなどについて学習
する。特に運動や骨格筋の役割について学ぶ。その間にインターネ
ットを用いた国内の文献の検索法とその読み方を理解する。学習し
た内容について、参加者全員で議論をして理解を深める。
(15 石黒 武人)
本演習は、異なる文化的背景を持つ人びと同士がやりとりを行う
異文化コミュニケーションを対象とし、受講生が異文化コミュニケ
ーションを学問的に研究する基礎となる視点、概念及び説明モデル
ついて理解を深め、グローバル市民に必要とされる異文化コミュコ
ミュニケーションの知識を習得することを目指す。授業では、異文
化コミュニケーション研究の概念や説明モデルを用いて、異文化コ
ミュニケーションを分析し、考察する能力を養っていくと同時に、
多様な視点から諸現象、人間について考える多面的思考力を磨いて
いく。
(17 吉田 理加)
現代の我々が生きるグローバル社会における様々な異文化コミュ
ニケーションを「通訳」
、「語用(言語使用/コミュニケーション)
」
という観点から広く捉え考察する。そのために、司法や法廷をはじ
めとするコミュニティ通訳や(異文化)語用論の基本文献を読み、
議論する。広く通訳と言葉の問題を扱うことで、グローバル社会に
おける異文化コミュニケーションのさまざまなテーマを考察する。
54
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(⑫ 大野 直子)
日本、諸外国の医療制度について調べて発表する。発表を通して
海外の医療についての理解を深めていく。授業は初回に割り当てら
れた発表者による発表、グループ・ディスカッション、クラス全体
による議論を中心とする。発表担当者はハンドアウトを用意し、担
当国の医療制度を解説し、解釈上の質問をいくつか提示する。その
質問を起点として、海外の医療制度に関しては、日本との比較をし
ながらグループまたはクラス全体で議論する。各国の現状を踏まえ
て、グローバル市民として適切な異文化コミュニケーションについ
て考察する。
(20 齊藤 美野)
ことばと社会、文化にまつわる論点・問題にはどのようなものが
あるか学び、さらに翻訳学や社会言語学の知見を踏まえながら、諸
問題を分析・考察する力を養う。そのために言語現象について翻訳
や社会、文化、コミュニケーションなどとの関連から論じた文献を
複数精読する。受講生は各自担当の文献を授業内にて発表すること
から、各文献について理解を深めることに加え、要点のまとめ方や
発表資料の作成法なども学習する。本演習を通し卒業論文のテーマ
について考え、3 年次にはテーマの構想を発表する。
演習
展開科目
(21 浅井 優一)
文化人類学という学問は、私たちの世界が「グローバル」であり、
文化的に多様であることを明らかにしたとともに、それが常に必ず、
コミュニケーションを通して創られるものであることを解き明かし
てきた。本演習では、神話、象徴、儀礼、呪術、ことば、テクスト、
解釈、贈与、身体、自然など、人類学の中心的テーマとなってきた
多岐にわたる事象を古典的著作から近年の主要文献を読むことを通
して学習する。その上で、これらの事象全てがコミュニケーション
を介して結び付き、創られるという理論的な考え方について理解を
深める。
△
( 4
白山 芳久)
本演習は、グローバル社会領域において国際保健医療学のなかで、
主に国際保健情報、保健関連ビジネス、医療経営工学、感染症に関
連したテーマを取り扱う。本演習では、特に国際保健領域における
官民連携や BOP ビジネスについて、その基本概念や具体事業例につ
いて学習する。
(概要)前期に続き、国際教養と専門性を兼ね備えたグローバル市
グローバル市
民演習(基礎) 民を目指し、多角的な視点を養い、論理的な思考力、分析力、国際
性、強い自立心と倫理観を身に付けるための演習を行う。
「グローバ
Ⅱ
ル市民演習(基礎)Ⅱ」では、主に研究テーマを設定するための準
備を行う。
△
( 1
島内 憲夫)
本演習受講者は、可能な限り夏季に実施されるヘルスプロモーシ
ョンに関する海外体験プログラム「サウサンプトン大学や西シドニ
ー大学で開催される海外研修」に参加することを推奨する。そこで
の体験を基に、健康課題を掘り下げて分析を行う。これらのテーマ
の中から、最も関心ある研究テーマを1つ選定する。
55
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(⑤ 加藤 洋一)
本演習では、ヨーロッパ産業革命と植民地支配の時代に起源を置
く グ ロ ー バ ル ヘ ル ス が Alma Ata 宣 言 を 経 て 、 Millennium
Development Goal (MDG)3課題に至るまでの変遷を学習する。本演
習において受講生は、グローバルヘルス変遷のなかで行われてきた
諸政策について学び、世界的視野での「健康」の実現のため、どの
ような研究・施策が必要であるかを模索する。その過程で受講生は、
様々な研究対象に触れ、自身の好奇心を育み、興味・関心に応じた
研究テーマを決定する。毎回、課題論文の要点を受講生が発表し、
その内容について議論を重ね、理解を深めていく。様々な研究に触
れることにより、自らの主要な研究テーマを設定するための準備と
して、世界におけるグローバルヘルスの展開についての理解を深め
る。
(⑥ 伊豫谷 登士翁)
近代における世界像がどのように変化してきたのか、歴史として
のグローバリゼーションとはいかなる時代か。グローバリゼーショ
ン研究は、越境する人やモノや資本、又は情報の飛躍的な拡大だけ
でなく、近代的な学知の再編として現れてきている。本演習では、
グローバリゼーションと呼ばれる時代が、これまでの社会科学の枠
組みをどのように組み換えようとしているのか、歴史的にはどのよ
うな時代であるのか、近代が抱え込んできた課題が国民国家という
体制のなかでどのように変化し、いまグローバリゼーションと言わ
れる時代にどのように現れているのか、これらの問いを通して、グ
ローバリゼーション研究の枠組みが理解できるようにする。
演習
展開科目
(⑦ 北村 薫)
本演習では、各自がライフコースの特定の局面に焦点をあて、自
分の関心テーマに沿った文献や資料を読み込み、発表し、討論を重
ねる。自分の関心だけでなく、他者の関心についても認識を深め、
積極的に意見を出すことにより、自らのテーマを一層深く考えるき
っかけとなるだけでなく、討論を通してグローバルな市民として必
須の教養に結びつく研究テーマを設定することができるようにな
る。
(8 ジョセフ・ショールズ)
本演習では、異文化コミュニケーション分野で使用されるさまざ
まな研究方法を学習する。研究の段取りを学びながら、方法論にも
注目する。特に重点をおくのは、参考文献の調べ方である。主に、
データ収集とデータ分析の方法を学ぶことを通して、質的研究につ
いて理解する。学生は、グローバル社会において意義のある明確で
具体性のある研究テーマを考える。研究を通して、学生がグローバ
ル市民としての自覚を育むことが望まれる。
(9 坪井 睦子)
本演習では、メディア及び翻訳の諸問題についてより深く探求す
るための理論と方法論について学習する。世界各地の様々な出来事
は、メディアを介し、言語と文化の壁を越えてどのようにして世界
に広がり、どのような形で視聴者・読者に届けられるのか。言語人
類学、批判的談話分析をはじめとする言語、文化、社会、メディア
に関わる学問諸領域の理論や研究方法を学びながら、メディアのメ
ッセージの多面性、複層性について分析・考察するための理論的枠
組みや手法を習得し、自らの研究テーマへの応用の仕方を模索する。
56
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
△
( 2
湯浅 資之)
本演習受講者は、可能な限り夏季に実施される海外体験プログラ
ム「タイ国で学ぶグローバルヘルス夏期研修」に参加し、そこでの
体験を基に、
「グローバル市民演習(基礎)Ⅰ」で取り上げた諸課題
を掘り下げて問題分析を行う。これらのテーマの中から、本演習の
終了時に、最も関心ある研究テーマを1題選定する。
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ )
生活様式や文化が違い、衛生条件や医療水準も異なる海外におい
てはストレスや感染症といった健康に脅威を及ぼすリスクも異なる
と考えられる。多様化する疾患リスクと免疫系の関係を正しく理解
することを目指す。また、インターネットを用いた国内外関連文献
検索方法と読み方を学習する。
(⑪ 田村 好史)
グローバルな視点から、世界で生じている生活習慣の違いや、文
化の違いが、どのような疾患発症の違いに結び付いているのかを学
ぶ。その間にインターネットを用いた国外の文献の検索法とその読
み方を学び、科学的根拠の構築法を身に付ける。学習した内容につ
いて、参加者全員で議論をして理解を深め、今後の研究テーマを設
定する。
演習
展開科目
(15 石黒 武人)
本演習において、受講生は、異文化コミュニケーション学のなか
で行われてきた諸研究について学び、異文化コミュニケーションの
現象を、どのように「研究」という学的な営みとして扱うことがで
きるのかを理解することを目的とする。その過程で、受講生は様々
な研究対象に触れ、自身の好奇心を育て、興味・関心に応じて研究
テーマを決定する。毎回、課題論文の要点を受講生が発表し、その
内容について議論をし、理解を深めていく。様々な研究に触れるこ
とによって、グローバル社会における異文化コミュニケーションに
ついて理解を深める。
(17 吉田 理加)
演習(基礎)I でことばと異文化コミュニケーションと通訳との
かかわりについて広く扱ったことを受けて、本演習ではグローバル
社会において、異文化・異言語間コミュニケーションをつなぐ役割
について、異文化語用論やコミュニティ通訳などの具体事例が分析
されている文献を読み、考察する。扱う分野は、司法/法廷通訳や
異文化語用論をはじめ、受講生の関心に合わせて広く取り上げ、4
年次に研究テーマを確定するための準備とする。
(⑫ 大野 直子)
演習(基礎)I で海外の医療について広く学んだことを受けて、
本演習では海外の医療、通訳に関する英字新聞記事を読む。発表を
通して海外の医療についての理解を深めていくとともに、卒業論文
のテーマを意識する。授業は初回に割り当てられた発表者による発
表、グループ・ディスカッション、クラス全体による議論を中心と
する。発表担当者はハンドアウトを用意し、担当部分のあらすじ、
問題点、文化的背景、重要なテーマなどを解説し、解釈上の質問を
いくつか提示する。その質問を起点として、グループまたはクラス
全体で記事について議論する。
57
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(20 齊藤 美野)
言語現象を翻訳、社会、文化、コミュニケーションと関連させな
がら論じた翻訳学、社会言語学などの複数の文献を精読する。受講
生に担当文献を割り振り、発表させる。卒業論文執筆を念頭に、言
語現象の研究にはどのような知識・態度が必要であるか、各文献の
アプローチ方法を学び考えていく。特にリサーチ・クエスチョンの
設定方法、また言語現象の分析のための理論的枠組みの選び方につ
いて理解を深める。各自が卒業論文のテーマ、リサーチ・クエスチ
ョン、分析の枠組みについて構想を発表する機会を設ける。
(21 浅井 優一)
本演習では、演習(基礎)Ⅰで学んだ人類学における文化理論を踏
まえて、それらを現代社会における具体的な事象の考察に応用し
ているエスノグラフィーを輪読する。特に、ここでは「他者」が
生きている現実に対して各々のエスノグラファーがもっている繊
細な眼差しと想像力を実感して欲しい。さらに、それらの著作が扱
っている事例やトピックを手掛かりにして、自らが毎日の生活の中
で出会う身近な他者や日常的な出来事への問いを先鋭化させ、4 年
次以降にそれぞれが行うフィールドワークに基づいた研究テーマを
設定する。
△
演習
展開科目
( 4
白山 芳久)
本演習では、調査研究において量的データを分析することを念頭
に、統計分析手法について、統計ソフトを用いて実際に手を動かし
て学習する。本演習で取り扱うテーマの中から、本演習の終了時に
最も関心あるテーマを1題選定する。
(概要)国際教養と専門性を兼ね備えたグローバル市民を目指し、
グローバル市
民演習(発展) 多角的な視点を養い、論理的な思考力、分析力、国際性、強い自立
心と倫理観を身に付けるための演習を行う。「グローバル市民演習
Ⅰ
(発展)Ⅰ」では、テーマに沿って卒業論文作成のための調査分析
を行う。
△
( 1
島内 憲夫)
基礎Ⅱで選定した健康課題について研究を行う。健康課題に関連
した先行研究論文の抄読、関連研究情報の収集を行いながら、研究
方法や文献検索の手法並びに論文のまとめ方を習得する。
(⑤ 加藤 洋一)
本演習では、グローバル市民演習(基礎)I 及び同(基礎)Ⅱで
扱った内容を基礎として、グローバルヘルスに関する研究を立案・
実施する。そのために必要な研究のスタイル、テーマから研究トピ
ックスを抽出する方法、研究倫理、先行文献の読み方、研究方法の
立案、結果の記録法など、研究の計画及び実施において必要な知識
を習得する。受講生は、研究の立案・遂行という主体的な取り組み
に向き合うことで、グローバルヘルスという複合的な学問領域の枠
組みを掴み、自らの研究トピックスに関連した専門的な知識を養う
ことで、卒業論文作成のための調査分析に役立てる。
58
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(⑥ 伊豫谷 登士翁)
日本を含めた多くの国では、社会科学は、欧米の普遍と言われる
議論の翻訳とその適応として発展してきた。グローバリゼーション
は、こうした従来の社会科学のあり方への批判を含むものである。
本演習では、まず戦後日本の社会科学の基本的な枠組みを、出発点
である総力戦期の知のあり方に遡って、検討する。そうした日本の
研究状況を踏まえて、多様なグローバル現象から各自の関心あるテ
ーマを探し出し、グローバリゼーションの何が課題であるのか、そ
れはこれまでの普遍を目指した欧米中心的思考とはどのように異な
るのか、そしてそもそも近代という時代が始原において抱えてきた
課題がいまどのように現れてきているのかといった点について、報
告できるようにする。
(⑦ 北村 薫)
社会学的なテーマの研究手法は画一的でない。社会調査が必要な
もの、文献研究がふさわしいもの、事例研究により個別に深く理解
することで本質に迫ろうとするもの、主要な方法論を学習し、各自
の関心に沿いながら、適切な方法を選択してデータ収集を開始する。
人を対象とする研究を想定し、研究等倫理申請書の書き方について
も指導する。
演習
展開科目
(8 ジョセフ・ショールズ)
本演習では、学生は自分の決めた研究テーマについて先行研究を
押さえつつ、参考文献の収集を踏まえて、研究計画を作成する。そ
の上で、データ収集方法を確定させ、学期末までに、データ収集を
終了させる。その後、分析を進めながら、卒業論文を執筆し始める。
学生は定期的に進行状況を報告することが求められ、教員からのフ
ィードバックを受けつつ、改訂する。
(9 坪井 睦子)
グローバル市民演習(基礎)Ⅰ及び同(基礎)Ⅱで培った能力と
基礎的知識に基づき、グローバルコミュニケーションに関する諸課
題の中から、受講者自らが選定したメディア及び翻訳に関連したテ
ーマで卒業論文執筆に取り組む。リサーチクエスチョンの絞り込み、
論文作成の計画、先行研究の探索、研究方法の選択、データ収集の
方法に関する演習を行い、必要に応じ教員から指導と助言を受ける。
受講者間で問題を共有し検討し合うことを通して相互研鑽を図る。
△
( 2
湯浅 資之)
「グローバル市民演習(基礎)Ⅱ」で選定した課題の問題分析を
深く掘り下げて行う。課題に関連した先行研究論文の検討、IT を使
った関連情報の収集を行いながら、研究方法や文献検索の手法も同
時に習得する。
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ
)
現在、国内外で問題になっている免疫力が低下する原因の様々な
健康に脅威を及ぼすリスクとその解決法についてプレゼンテーショ
ン、ディベートやディスカッションを行う。そのため、個人の意見
の表現方法と相手との議論の作法を学ぶ必要がある。ここでは、免
疫調節機能の異常とその修復、今後の展望について議論する。
59
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(⑪ 田村 好史)
基礎の学びを通じて、得られた知識を元に、生活習慣病の予防に
関わる具体的な問題点を抽出し、その解決法について議論する。グ
ローバルかつ幅広い視点を持ち、未だ解決されない諸問題に対して、
自分がグローバル市民の一人として何が出来るのかを考える。考え
た内容について、卒業論文の作成に着手し、作成の手法について学
ぶ。
(15 石黒 武人)
本演習では、グローバル市民演習(基礎)Ⅰ及び同(基礎)Ⅱで
扱った内容を基礎とし、異文化コミュニケーションに関する研究を
実施するものである。そのため、研究のタイプ、テーマから研究ト
ピックを切り出す方法、先行文献研究の進め方、研究方法、研究倫
理、研究ノートの付け方など研究の計画及び実施において必要な知
識を習得する。受講生は研究活動を通じ、自らの研究トピックに関
連する知識を深め、異文化コミュニケーション学という広範な知の
枠組みのなかで、自らの専門性を確立する。
演習
展開科目
(17 吉田 理加)
グローバル市民演習(基礎)Ⅰ及び同(基礎)Ⅱで習得した知識
を前提に、本演習では、グローバルコミュニケーション(ことばと
異文化コミュニケーションと通訳)に関する諸課題の中から研究テ
ーマを選択し、論文執筆計画をたてる。そのために、リサーチクエ
スチョンの選定、先行研究文献の探し方、研究方法やデータ収集方
法などについての知識を習得する。また、各受講生の研究計画を発
表しクラス全体で共有する。
(⑫ 大野 直子)
グローバル市民演習(基礎)で海外の医療制度、医療、通訳に関
するトピックスを広く学習したことに基づき、各自が自分の卒業論
文のテーマを深める。まずアウトラインを作成して、ディスカッシ
ョン等、適宜仲間や教員とお互いの研究を報告・検討するコミュニ
ケーションの場を設け、客観的な視点を得て、論文を作成していく。
また受講生は、研究成果を論文にまとめるため、
「論文」の形式につ
いて学び、その知識を論文作成に反映させる。
(20 齊藤 美野)
本授業では「グローバル市民演習(発展)Ⅱ」と連続する卒業論
文執筆の指導を行う。多様にある言語現象の中から、受講生は各自
の関心にもとづき、研究対象を選び、分析・考察した結果を論文に
まとめる。研究対象とする言語現象のデータをどのようにして手に
入れるか、またデータの分析を行う具体的な方法について先行研究
の具体例を参照しながら学んでいく。学期中間には、卒業論文にお
いて分析対象とする言語現象のデータについて、また学期末には同
データの分析の経過を各自が発表する。
60
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(21 浅井 優一)
本演習では、文化人類学の主要な調査研究手法である「フィール
ドワーク」の概要とその具体的な技法について、担当教員がフィジ
ー諸島で実際に行った長期の調査事例を参考にして学習する。それ
と平行し、グローバル市民演習(基礎)Ⅱで設定した各々の研究テ
ーマに即し、身の回りで起きている特定の出来事、問題、自らが生
活しているコミュニティなどを対象としたフィールドワークを計画
し実施する。受講生は、そこで行われている具体的なコミュニケー
ションの諸相をできるだけ克明に記録し、調査の進捗状況を授業
にて適宜報告する。
△
( 4
白山 芳久)
グローバル市民演習(基礎)Ⅱで選定した課題について、先行研
究論文や関連情報の収集を行う。必要に応じて、フィールド調査を
実施する。研究方法や文献検索について、演習のゼミの中で他の生
徒とのグループワークを行うなど、体験的に学ぶ。
(概要)国際教養と専門性を兼ね備えたグローバル市民を目指し、
グローバル市
民演習(発展) 多角的な視点を養い、論理的な思考力、分析力、国際性、強い自立
心と倫理観を身に付けるための演習を行う。「グローバル市民演習
Ⅱ
(発展)Ⅱ」では、卒業論文を完成させる。
△
演習
展開科目
( 1
島内 憲夫)
グローバル市民演習(基礎)Ⅱで選定した健康課題の研究を引き
続き行い、研究結果を基に考察を加え、健康課題への提言をまとめ
る。日本ヘルスプロモーション学会や日本健康教育学会等の学会で
発表し、学術大会の口演や示説(ポスター)発表の経験をし、研究
能力の拡大を図る。
(⑤ 加藤 洋一)
本演習では、グローバル市民演習(発展)I で計画・実施してき
た研究の成果を卒業論文にまとめ、その要旨を効果的にプレゼンテ
ーションするために必要な知識を学ぶ。受講生は、研究成果を論文
にまとめるため、研究の背景と問題提起の仕方、方法論提示のパタ
ーン、過去の研究との異同、研究成果で示される新しい価値観とい
った「論文」という学術的な表現媒体の特徴について十分に学び、
その知識を論文作成に反映させることを目指す。学術論文作成・発
表によって、自らの研究成果とそれによって伝えたい学問的真実を
外部に発信することの喜びを知ってもらうとともに、論文作成にお
ける倫理的な指針も併せて学び、論文発表の持つ公共性についても
理解を深める。
(⑥ 伊豫谷 登士翁)
卒業論文のもっとも重要な点は、自分の考えをどのように相手に
積極的に伝えることができるかということにある。グローバリゼー
ションは、しばしばバズワードと言われるが、現代世界を読み解き、
時代の変化を相手に伝えるキーワードでもある。ここでは、現代世
界の諸課題のなから関心あるテーマを選択し、それをグローバルな
観点から捉えかえすかを通じて、なぜそれがグローバルな課題であ
るのか、いまグローバリゼーションという語で表現する積極的な意
義はどこにあるのか、といった点に留意し、論文を完成させる。
61
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(⑦ 北村 薫)
発展Ⅰで収集したデータをもとに、適切に分析を加え、諸言-文
献研究-研究目的-研究方法-結果-考察-結論-引用文献という
論文の基本構成に落とし込む手法を学ぶ。また最近の学術団体は学
生セッションを設けることが多いので、研究成果を、適宜、学術集
会等で発表し、参加者の批判を受けながら修正を加え、グローバル
な議論に耐えうる卒論の完成を目指す。
(8 ジョセフ・ショールズ)
本演習では、データ分析を完成させ、卒業論文を章ごとに執筆し、
フィードバックを受けながら改訂し、完成させる。学生は定期的に
進行状況を報告することが求められ、その過程で互いの研究や卒業
論文内容にコメントし合い、サポートし合って完成させる。異文化
理解に貢献できる研究結果を出すことが目標である。
演習
展開科目
(9 坪井 睦子)
グローバル市民演習(発展)Ⅰにおいて作成した研究計画に基づ
き、夏期休暇終了時までに為された各受講者の研究調査の成果を検
証するとともに、収集したデータや文献の分析について指導と助言
を受ける。研究調査結果を草稿、そして最終的な卒業論文へと発展
させていく過程を通して、メディアのメッセージを主体的、批判的
に読み解くだけでなく、自らの分析結果や考察を発信、表現するこ
とを通して、グローバル市民の一員として、異文化理解と多文化共
生という国際社会の課題に対し、自らも積極的に関与し貢献する姿
勢を育む。
△
( 2
湯浅 資之)
「グローバル市民演習(基礎)Ⅱ」で選定した課題の問題分析を
引き続き行い、分析結果を基に考察を加え、課題解決の提言を加え
つつ、最終的に卒業論文としてまとめる。可能ならば、日本国際保
健医療学会等の学会で卒業論文の成果を発表し、学術大会の口演を
経験する。
△
( 3
ニヨンサバ・フランソワ )
卒業論文の正しい書き方の説明を行う。そして、これまでに学ん
だ基礎・発展の知識に基づいて、国内外で問題になっている免疫力
低下や感染防御機構について卒業論文を作成する。
(⑪ 田村 好史)
基礎、発展を通じて学んだことを、卒業論文として纏める。論文
化することにより、背景、問題提起、具体的な解決法に至るまでの
思考プロセスを身に付けるとともに、運動や生活習慣病に関する科
学的知識を習得する。
(15 石黒 武人)
本演習では、グローバル市民演習(発展)I で計画、実施してき
た研究の成果を適切な形で卒業論文にまとめ、その要点を効果的に
口頭で発表するために必要な知識を学ぶためのものである。受講生
は、研究成果を論文にまとめるため、情報提示のパターン、表現法、
その背景にある考え方、価値観といった「論文」という学術的な表
現媒体の特徴について十分に学び、その知識を論文作成に反映させ
ることを目指す。その際、論文作成における倫理的な指針を強調し
て伝え、論文という書き言葉によるコミュニケーションの公共性に
ついて理解を深める。
62
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
(17 吉田 理加)
本演習では、
「グローバル市民演習(発展)Ⅰ」をうけて、研究計
画に沿って卒業論文を完成させるための指導を行う。受講生が進捗
状況を発表し、収集したデータの分析結果について考察を深め、
「論
文」として執筆するために知っておくべき執筆技術や剽窃禁止など
の学術倫理に関する指導を行い、グローバル社会におけることばと
通訳と異文化コミュニケーションに関する各自の論考を卒業論文と
してまとめ完成させられるようにする。
(⑫ 大野 直子)
本演習では、グローバル市民演習(発展)I で計画、実施してき
た研究の成果を卒業論文にまとめ、その要点を口頭発表するために
必要な知識を学ぶ。自分の研究に最も近い論文を1つ選び、自分が
研究したと想定して発表を行う。定期的に個別指導も行う。学期末
には、卒業論文の研究計画書(A4 用紙 1 枚)を作成し、進捗報告も
あわせた口頭発表会を行う。
演習
展開科目
(20 齊藤 美野)
「グローバル市民演習(発展)Ⅰ」に続き、本授業は各自が書き
進めてきた卒業論文の完成に向けた指導を行うものである。学期前
半には、各受講生に論文執筆の進捗状況報告を定期的に行ってもら
いながら、言語現象のデータの分析を踏まえた考察の行い方につい
て理解を深めていく。また形式面においても優れた論文完成を目指
し、文献やデータの引用法や、参考文献リスト作成法などを学ぶ。
学期後半には個別指導の時間を多くとり、各自の進捗状況にあわせ
た指導を行う。
(21 浅井 優一)
本演習では、フィールドワークを通して調査した事例を記述する
とともに、その事例がどのような点で現代社会を読み解くモデルで
あり得るのか、どのような意味で今日のグローバル社会を創り出し
ているコミュニケーション現象であるのかを理論を導入して分析
し、その最終成果を卒業論文/エスノグラフィーとしてまとめる。
本演習を通して、文化人類学やフィールドワークが学問的理論・
方法論に留まらず、自己と他者が互いに地続きであることを知
り、グローバル現代に必要とされる他者への想像力を身に付ける
実践であることを学習する。
△
( 4
白山 芳久)
グローバル市民演習(基礎)Ⅱで選定した課題の問題分析を引き
続き行う。分析結果は、演習の授業の場で発表し、他の生徒とも分
析の妥当性や結果の解釈についてディスカッションを行う。日本国
際保健医療学会等の学会で研究成果を発表し、学術大会での口演を
経験する。
63
備考
別記様式第2号(その3の1)
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
キャリア支援プログラム
社会には多くの業界、業種、そして仕事があり、そこで働く人た
ちは様々な仕事に従事することによって社会を支えている。社会に
はどのような業界、業種、仕事があるのか、その中でも特に事務系
と言われる仕事についての詳しい説明を試みる。その後、国内外で
実際に活躍している実務家を授業に招き、ディスカッションを中心
としたアクティブな授業を展開する。この授業を通して、将来のキ
ャリア目標の明確化を図るとともに、そのキャリア目標達成のため
に何をしていかなければならないかを考えさせていく。
グローバルキ
ャリアの理解
Ⅱ
留学生を除き、海外に長期滞在している在留邦人は約 75 万人であ
り、多くの日本人ビジネスマンが世界各国で言語、文化、宗教、法
律、社会習慣、ビジネス習慣の違いを乗り越えて仕事をしている。
国によってビジネスのやり方は大きく違っており、日本のように単
一民族、単一言語の国は、世界を見るとごく少数である。海外に出
るとその国ばかりではなく、日本の理解が深まると言われる。海外
で実際に活躍してきた日本人ビジネスマンを授業に招き、駐在国で
のビジネスの実態と特徴に関するケーススタディをして頂く。ケー
ススタディを通して、グローバルな視点から駐在国、さらにはその
国のビジネスの理解だけではなく、日本及び日本のビジネスへの理
解を深めさせる。将来海外に出て活躍したい、あるいは日本で海外
に関わる仕事がしたいと考えている学生にとっては必修の授業であ
る。
英語学Ⅰ
全て英語で実施する授業である。英語学研究の諸分野を英語音声
学、音韻論、形態論、語彙論、統語論、意味論の観点から概論し、各
分野における重要概念、専門用語を紹介し、英語を分析・研究する英
語学への入門を行う。社会・文化・コミュニケーションの観点から英
語を分析し、言語が使用される社会と文化、言語の関係に関する研究
を紹介する。英語の母語習得と第二言語習得に関する入門も行い、母
語とは異なる第二言語における習得ストラテジーの観点から英語教
育への応用についても検討する。併せて英語学と認知言語脳科学につ
いても触れ、脳活性の観点から言語習得を考える。予習・復習につい
ては、第一回目の授業時にハンダウトにより提示する。
英語学Ⅱ
文法に対する様々な見方を提示、さらにそれらを英語教育の立場
から検証し、効果的な文法学習の手法について考える。講義の前半
は、product-based と process-based を keyword として、文法の概
念を今一度整理し直し、言語使用(language use)を意識した文法と
はどのようなものかを学ぶ。講義後半は、実際に文法をどのように
教 え る か に つ い て 考 え て み る 。 と く に 、 teaching grammar as
product, teaching grammar as process, teaching grammar as
skill の視点から、教材作成を試みディスカッション形式によるそ
れら教材の長短について検討を試みる。
英語学Ⅲ
本講義では、英語の語彙に関する知識を深め、日英語の比較の視
点から再考し、合わせて学生の英語力や指導力の向上に役立つこと
を実践する。講義型の授業を行うだけではなく、言語、文化に関す
る多読(extensive reading)を取り入れ、受講者が多くの英文に触
れ、言語に対して気づきや興味をもち、発展的な思考をすることを
目指す。英語の語彙を増やし、その知識を深め、英語教育に生かせ
る理論を習得すること、また多読(Extensive Reading)により、語彙
力とともに英語力を増強することを目標とする。
関連科目
グローバルキ
ャリアの理解
Ⅰ
64
備考
授
業
科
目
の
概
要
(国際教養学部国際教養学科)
科目
区分
授業科目の
名称
講義等の内容
教育学は、教育の思想、目的、制度、内容、方法、計画などを明
らかにする学問である。教職者として、教育問題を考えていくため
の基礎力の強化につながる問題を考える。主に講義形式で、教育・
学校の意味と意義、社会的機能、教育の歴史と思想、教育の場と制
度、近代教育の成立と諸原則、近現代教育の内容と方法、現代日本
の教育問題、教育改革の動向、などについて教授する。教育とはど
ういうものなのか、どういう活動をするものか、教職者の基礎的教
養について理解を深め、それによって学校教育についての自己の考
え方を確立していくための力を育成することを目標とする。また現
代の教育問題に対する理解力を身につけることも目標とする。
英語音声学
音声学の定義、研究領域、発生・発音の仕組み、音声記号、音素
と異音、文節素(母音と子音)
、方言・母語話者・英語学習者による
音声の相違、英語と他言語の音声特徴の相違、世界的な英語使用圏
における通時的変化を扱う。基礎的な概念を踏まえた後、超文節音
素についても扱う。具体的には、音節、語強勢とリズム、弱化、同
化、イントネーション等などである。
また、音響音声学と聴覚音声学についてもふれる。音響分析におい
て、音響ソフトを用い、PC 上で「音の視覚化」を意識した講義を行
う。聴覚音声学においては、心理学、社会学や生理学などの学際的
領域の最新の研究結果も説明しながら講義を行う。
講義形式が中心ではあるが、実習形式を併用し、テーマによっては
授業内でディスカッション等も行なう。
発達心理学
ことばは考える手段であり、人との絆を切り結ぶ手段である。こ
とばは、人との社会的やり取りを通して獲得される。①ことばの獲
得に臨界期はあるか?②第二言語の習得は早いほど有利か?③親に
虐待されて言語遅滞や知能遅滞を引き起こした子どもたちを社会復
帰させるために、どのような支援が可能か?④想像力の発達の条件
は何か?⑤リテラシー(読み書き能力)の習得に社会文化的要因は
どのように影響しているか?⑥ことばと認識はどのように関係して
いるか?⑦ことばと社会性や感情生活の関係はどのようなものか?
これらのテーマをめぐって、授業者が行った研究の知見に基づき講
義する。この講義を受講することにより、授業実践の場で、子ども
の認知発達・言語発達・社会性の発達について基礎知識を実践に活
かすことができる。また、言語や認知発達の遅滞している子どもへ
の処遇指針や補償教育に役立てることができる。
関連科目
現代教育学
65
備考