全通協 BCP(初版)について 2012.10.1 全通協 標記については、昨年の東日本大震災後の対応の中で、近い将来の大震災等有事 を想定し、何らかの事前措置を講じる必要があると痛感しました。 このため、全通協は優先度を考慮し、全通協 BCP についてまずサプライチェーンの 継続、次いで組合オフィス機能の継続、更に全通協受発注システム機能の継続という順 で取組み、お客様と相談のうえ段階的に検討を進めました。また、組合員メーカは必要 に応じ個社ごとの BCP 構築に取り組んでいます。 1. サプライチェーンの継続 (1) 東日本大震災対応上の教訓 ① 一社製造品や部材購買先一極集中品 ・当該の工場が被災すると供給不能となる。 ・その場合ノウハウ等により、ライン立上げに 3~6 か月程度必要となる。 ② 災害対策用物品(一社/二社以上製造品) 災害対策用物品の緊急対応にあたっては、通常納入能力の 2 倍程度を確保す ると、概ね対応可能である。なお、東日本大震災の場合、その期間は約3か月で あった。 (2) サプライチェーンの確保と強化 ① 一社製造品 BCP (別紙 1: 総括表参照) 上記の被災リスクを踏まえ、「一社製造品 BCP」(H24.10.1 制定)を定め、バイヤ とサプライヤは、基本的に必要在庫量を共有して有事に備える。 なお、嵩張る物品や受注生産的要素の強い物品は、製品在庫の他、部材在庫、 他社立上げ等により対処する。 ② 購買供給先一極集中品 BCP (別紙 2:非掲載) 部材購買先一極集中品については、WG あるいは個社として、極力代替の方 法を確保する。 ③ 災害対策用物品 BCP (別紙 3:「安定供給対応標準」参照) 災害対策用物品については、「安定供給対応標準」(H23.9.22 制定)を定め、 大震災等有事対応期間中、災害対応物品等の納入能力は、在庫保有と生産能 力アップで常時 2 か月分を確保する。 なお、災害対策用物品については、その都度バイヤとの調整で決まるが、東日 本大震災における対象物品を念頭に置く(別紙3参照)。 1 2. 組合オフィス機能の継続 (1) 首都震災の震度想定分布 本年4月東京都の発表によると、首都震災想定として、東京湾北部地震(M7.3)、 多摩直下地震(M7.3)のほか、元禄型関東地震(M8.2)、立川断層帯地震(M7.4)が 新たに加えられた。 これによると、神田の組合オフィスは、立川断層帯地震を除く 3 つの地震で震度 6 強の可能性が示されている (震度6強以上の可能性:3/4)。 (2) 代替オフィスの確保 ① 選定条件 東京都想定の震度想定分布で、震度 6 強以上をできる限り避け(城東、城西地区 以外)、事務局社員の足の便がいいこと(東京都 23 区内)。 ② 選定結果 ・第 1 代替オフィス: 池袋 (震度6強以上の可能性:0/4) ・第 2 代替オフィス: 西五反田 (震度6強以上の可能性:2/4) ③ 移転想定規模 パソコン 10~12台、電話機6台、B フレッツ3回線相当 3. 全通協受発注システム機能の継続 ① データの二重化 異ロケーションによりデータバックアップ中 ② データセンタ機能の確保 ・データセンタのロケーション変更を検討中 ・更に信頼性の高いコールドスタンバイやクラウドによる方法も検討中 4. 組合メーカ BCP との連携 ① 一社製造品 BCP ・毎年6月末、12月末に在庫保有量の確認(見直し含む)を行う。 ・必要により、組合員メーカは当該工場被災時の対応シミュレーションを行い、全 通協事務局はバイヤと意見交換を行う。 ② 購買供給先一極集中品 BCP 対象物品、対応策について、随時充実を図る。 ③ 災害対策用物品 BCP ・必要により、組合員メーカは緊急対応時のシミュレーションを行う。 ・必要により、組合員メーカは当該工場被災時の対応シミュレーションを行い、全 通協事務局はバイヤと意見交換を行う。 以上 2 別紙1 表1.一社製造品BCP(初版)による在庫共有の総括表 種別 在庫区分 規格書物品等 全通協側 物品名 の在庫保有量 (月数) 3以上 4カ月未満 2以上 3か月未満 1以上 2か月未満 共購側の 在庫保有 量 (月数) 在庫保有 量 (月数) 物品名 Bバンド(1) ロッド(2) 配線リング(1) PEスリーブ(4) 光配線設備識別用タグ(3) 屋外線延長具(1) 引留め柱用絶縁金物(1) 保護可とう管固定金物(2) Gバンド(1) Nバンド(2) 樹脂バンド留具・バンド(3) 吊架保持金物(1) 0.5以上1 128UTS(1) か月未満 4SCクロージャ(3) Bバンド(1) CRリング(4) 並列内線(5) 対内線(4) CRラッシングロッド(7) CRワイヤトメ(3) 金属遮蔽体接続ボンド(1) ― ― マニホールド(2) ガス減圧弁(1) ― 鉄架(5) ― 在庫なし ヒューズ(3)代 在庫保有 量 (月数) ― 0.5以上1 か月未満 ― ― OCNキャビネット増設受電部(4) OCN2Eキャビネット(1) 0.5以上1 通話録音装置(1) か月未満 在庫なし ― 物品名 ― 小計 12物品( 27品名) ― NTT側の ― 在庫なし 6号保安器(2) 屋外成端光キャビネット(1) 割入れコネクタ(4) 0.5以上1 7SCクロージャ(4) か月未満 サンダーカット(1) 光ステップル(1) 接端調湿剤(2) 小計 20物品( 51品名) 指定なし(通常 在庫等で対応) 6物品(103品 ネカブロック(4) 名) 仕様書品 共購側の 1以上2 か月未満 ― 合計 38物品 (99品名) 代理購入物品 金属アース(3) D吊架金物(1) ― H24.10.1 HO-IBS(8) SSF(6) IDM架(1) 在庫なし 1以上2 か月未満 在庫なし 小計 6物品( 21品名) ― FFAクロージャ(2) 1以上2 か月未満 高音量ベル(1) 以上NTT 在庫なし 小規模ビル用屋外キュービクル受電装置 在庫なし (90)、増設電源箱(3) 以上NTT-F 別紙 3 災害対策用物品 BCP について ――大震災等有事の緊急要求対応―― 制定 平成 23 年 9 月 22 日 東日本大震災の経験を踏まえ、今後以下の「安定供給対応標準」に基づき、サプライ チェーンを確保することとする。 (1)安定供給対応標準 大震災等有事対応期間中、災害対応物品等の納入能力は、WG(一社製造品の場 合は個社)として少なくとも、常時2か月分確保することし、その内訳は、目安として在 庫保有月数1か月程度、対例月比生産能力1.5か月程度とする。 また、必要により部品在庫を含めた在庫管理も行う。 (2)対象物品 その都度、お客様のご要望を参考に対象物品を指定することとなるが、基本的には、 東日本大震災において指定した災害対策用物品(A 物品)、及び通常納入物品(B 物 品)が対象となる。 (参考) 東日本大震災における対象物品 ○災害対策用物品(A 物品) 架空・地下クロージャ・RTB、屋外線、保安器、バンド、足場ボルト、屋内線、NMJ、外 被把持 T、引留具・付属金物、ロッド、吊架金物、突出金物、マルシンブル、C 差、防 護カバ・スパイラルスリーブ、金属アース、局内保安器、試験弾器、64UT バン、ピン、 Aガス供給システム、HO-IBS、ジャンパ線、CR リング、PE スリーブ、N10 端子板、SSF、 OCN キャビネット、F-MDF、支線ロッド、ワリイレコネクタ、FRP ネカブロック ○通常納入物品(B 物品) 所外スプリッタ、高耐食ラッシングロッド、アルミ防食巻付グリッフ 以上
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