五戸鉄道-南部鉄道 そして、ちんちんバス

たなか醫院診聞 137 号
初めて知りました。調べてみると昭和 8 年 7 月、五戸電気鉄道として開業。まだ電化
2012.5.1 発行
しておらず、蒸気機関車だったようです。その後、五戸鉄道、南部鉄道と改名。昭和
43 年(1968 年)に、その幕を閉じたとあります。今の八戸駅の西側に「尻内駅」の
五戸鉄道-南部鉄道
名前の駅を出発点とし、今の 454 号線北側を山沿いに走り、張田を通り、「七崎駅」
そして、ちんちんバス
きば温泉近くに「県立種鶏場前駅」。そこから苗代沢、中崎を通って、今の中里石油
平泉あたりまで桜の花は来ている様なのですが、五戸はまだ(4 月 29 日)つぼみ。
そして豊崎を経て、「志戸岸駅」(今訪問に伺っている小泉ナオさんの親戚の方は、
保線区長をされていたそうです)。そこから大きくカーブしトンネルをくぐって、ま
さんの交差点に出て、ついこの間まであった「五戸駅」に到着。全長 12.7Km。ここま
で調べて、はてと思案しました。まきば温泉まではどこを通ったか、今も土手のあち
こちにそれらしい、線路跡のような平坦な所が、所々垣間見え想像できるのですが、
それだけ今年の冬は、長く寒かった。夕べも夕方用事から 8 時ごろ帰った家人が、
「外
養鶏場を過ぎて、中崎のどのあたりを走ったのか。何よりも中崎と苗代沢の間の大き
はまだ 6 度だから」と、道路脇の温度表示を見て。(この原稿を書き始めたのが 4 月
な深い沢はどうやって渡ったのか、橋でもあったのか、沢に降りてまた昇るこれも困
29 日朝、昼には少し開き始め、八戸の長根運動公園は満開)。28 日金曜日馬場絹子
難。沢の中を大きく迂回して消防署まで行ったのか。それでも坂を登らなければなら
さんの送別会。「花見を兼ねてやろうよ」と、私。「まだ咲いていませんよ」と、高
ない。外来にみえる、鉄道を利用した方に伺っても、はっきりせず。後日元役場の大
屋事務長から、直ちに却下。予想通り当日は雨にもみまわれ、桜もなし。「事務長の
西さんが明快に答えてくれました。「中崎の今の道路を通って」「それであの二回ほ
言うとおり小渡公園に行かなくてよかった」と、挨拶の始まり。それにしても、と思
ど壊れた沢の上の道路、あそこは堤になっていて、その上を汽車が走っていました」
います。去年の四月、桜のことなど全く考えるゆとりもなかった。震災直後からの数
これで解決。SL も走っていた時もあったそうですから、楽しい線路だったのでしょう。
カ月の記憶が断片的であることに、いまさら震災の大きさを感じています。
ご寄付いただいた方の心を乗せて、今日もちんちんバスは走ります。
忙しい四月でした。寒さが長引いたせいか、まだインフルエンザが収まっていませ
ん。そんな中、うれしいニュースが飛び込んできました。山崎先生や、松尾先生、船
越先生、小村先生更には町内の薬局、病院、役場、商店街、銀行等の御協力で走らせ
ている「ちんちんバス」に、ある方からポンと 50 万円の寄付。お礼に伺うと「昔私
は、五戸鉄道に勤めていました。車掌も、切符売り場も、荷物の受け付けもしたりし
ていました」「昔は、今の南部バスが、初め五戸鉄道という名で、汽車を走らせてい
ました。途中で南部鉄道に名前を変えたのですが」「私の勤めていた会社が、こうし
てちんちんバスという形で五戸の皆様のお役に立てていると思うと嬉しくて。僅かば
かりですが、これからも続いてほしいとの思いから寄付させていただきました」との
こと。最敬礼をして、ありがたく頂戴しました。南部鉄道が十勝沖地震で線路が壊れ、
そのあと南部バスに変わったことは知っていましたが、五戸鉄道の名前があったとは、
成、反対の二項対立で描かれがちなこの問題を、ムラの成立をその内側から解き明か
そうとした社会学者の研究論文を一般図書にしたもの。国策原子力政策が、金と人脈
で村を縛っていったという表層的な見方でなく、なぜ福島の村々はそれを受け入れて
いったのか、一言でいえば先祖から受け継いだ土地・郷土を愛するが故の主体的受動
でなかったかと筆者は解き明かす。原発事故前に書き終えたもの。三浦しおん「船を
編む」。本屋大賞今年度第一位の作品。辞書作りに取り組む人々の物語。何万語に及
ぶ言葉の解説を時代に合ったものとして作り出してゆく作業を言葉の大海に漕ぎ出
す船と例えた作品。この本屋大賞は、いつも面白い。題材が特に。「博士の愛した数
式」では、完全数等数学の面白さ、冲方丁「天地明察」では、江戸時代の暦の作成に
携わる男の物語。日食や月食を正確にあらわすことが求められた太陰暦の暦作成の努
力。もう一つ。伊集院静「大人の流儀」。この作者は、どうしてこんなに物を書き表
すことが上手なのか。飲む、打つ、買う、借金まみれになりながら、物事を凝視する
と、こんな文章が書きうるかと。
ひとり暮らしをされている 70 歳以上の方へあ
るいは高齢者ご夫婦の方へ
■震災等 災害時の安否確認;災害時に、当院スタッフが電話又は直接お宅にお伺い
して安否確認します
■容態急変時の 24 時間電話対応;容態が急変したとき、24 時間いつでもスタッフが
電話で対応します
私の本棚・映画(1)
先月号で中路先生の連載が終わり、紙面を埋めるのに何がよいか思案に暮れていま
す。どこまで続くかわかりませんが、本のことと映画のことを少しづつ綴ってみよう
かと。まず映画。『眉山』原作;さだまさし。宮本信子、松嶋菜々子、大沢たかおな
ど出演。舞台は徳島。末期癌の母「お龍」さんと、見知らぬ父との間に生まれた咲子。
母と子、父親、親子の絆を徳島・眉山を背景に描いたもの。阿波踊りのダイナミズム
を満喫。ニュースで見ていた阿波踊りとは別の、熱狂した世界が随所にみられる。四
国にこんなきれいな街があるのかとも。ついで本。開沼博、「フクシマ論」。原発賛
■風邪薬など置き薬を処方します;急な風邪などの体調不良に備え、置き薬を処方し
ます(有料)
■来院が途絶えた際の安否確認;一定期間、定期通院が途絶えたときに、電話等で安
否確認を行います
上記の登録を始めています。詳細は受付窓口まで。