今日もとても寒い中、時間通りに集まってくれてありがとう。すでに終わって いる学校もありますが、まもなく3年生は入試が本格的に始まります。ぜひ自分 の力を充分に発揮して頑張ってくださいね。ところで昨日で3年生の校長面接 が終わりました。今日はその面接である生徒が語ってくれた話を紹介します。 その3年生にはこんな質問をしました。「尊敬できる人とはどういう人です か?」すると静かにこう答えてくれたのです。 「ごめんなさいが素直に言える人 です」 ・・ 「優しい人」とか「約束を守る人」とか「人の為に動ける人」といった 回答が多かった中、その生徒は“ごめんなさいが言える人”と答えたのです。私 は思わず心の中で「すごいな・・」と唸ってしまいました。 皆さんはごめんなさいという言葉を素直に言えますか。もし皆さんが学校に 不要物を持ってきて先生に指導された時、どんな気持ちになりどんな言葉が頭 に浮かびますか。 “みんなだって持ってきているのに” “この前は注意されなかっ たのに” “持ってきてはいけないと言われていないのに” ・・どんなに自分が間違 っていても、間違いなく自分のせいで失敗してしまってもなかなか素直にごめ んなさいという言葉を言えませんね。どうしても自分を守る言い訳を言ってし まいがちです。ましてや自分より年下の人から自分の失敗や間違いを指摘され ると“あいつは生意気だ”“あいつに言われたくない”という思いが強くなり、 ますますごめんなさいを言えなくなりますよね。だから私は自分の非を認めて ごめんなさいと言うことはとても難しいことだと思っています。 恥ずかしながらつい先日、私も素直にごめんなさいを言えなかったことがあ りました。大学受験を控えた息子が隣の部屋で勉強している中、テレビを見なが ら大きな声で笑っていました。勉強している息子のことをよく考えてほしいと 家内から言われた時、素直にごめんなさいを言えませんでした。後から考えれば 自分が間違っているのに言い訳や文句を言っている自分がいました。 間違ったことをしたり失敗したり他人に迷惑をかけた時、素直にごめんなさ いが言える人でありたいです。ごめんなさいが言える人こそ心が豊かで優しく そして強い人だと思います。私もそんな人になりたいです。そして自分の気持ち に正直に生きていきたいです。見栄を張ったり他人を貶めたり他人のせいにし たりする生き方をしたくありません。今回、私は校長面接である3年生から自分 の心の在り方を見つめ直す機会を与えていただきました。ほんとうにありがと う。そして自分を含め、福岡中学校にいる全ての人たちがごめんなさいを素直に 言えるようになることを願っています。 平成28年1月21日 学校朝会校長講話より
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