一部事務組合下北医療センター 一部事務組合下北医療 センター改革 センター 改革プラン 改革 プラン ( 経営健全化計画策定見直し 経営健全化計画策定見直 し 版 ) 平成22 平成 22年 22 年 2 月 一部事務組合下北医療センター 一部事務組合下北医療 センター 目 Ⅰ 改革プラン策定の趣旨 Ⅱ 医療センターの現状 Ⅲ Ⅳ Ⅴ 【資 次 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1) 人口構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2) 施設概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3) 医療従事者 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 4) 患者数の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 5) 財務状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 改革プランの基本方針 1) 診療体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2) 経営の健全化 3) 再編・ネットワーク化 4) 経営形態の見直し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 13 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 改革プランの内容 1) 経営改善の具体的方策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 2) 一般会計との経費負担 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 3) 保健・医療・福祉の連携 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 4) 医師の確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 改革プランの公表等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 料】 ① 改革プランの概要(施設別) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ② 収支計画(収益的収支・資本的収支) ・・・・・・・・・・・・・・ 27 61 Ⅰ 改革プラン策定の趣旨 下北医療センターは、医療資源の乏しい下北地域保健医療圏にあって、地域の医療 水準の向上を図るため、へき地医療、救急医療、高度医療など積極的に取り組んでき ました。しかし、少子高齢化の進展、圏域人口の減少、急激な医療制度改革、度重な る診療報酬のマイナス改定など、経営環境は大きく変化し、多くの施設が不良債務を 抱える状況となりました。現在、むつ総合病院が第五次病院事業経営健全化措置に基 づく改善に取り組んでおりますが、その他の施設は不良債務が増加基調で推移してお り、抜本的対策が必要となっております。 一方、全国自治体病院の平成19年度決算は、74パーセント(全667事業のうち516 事業)が赤字経営であり、純損失 2,174億円、累積欠損金 2兆15億円、不良債務 1,1 86億円、いずれの数値も前年度に比べ大幅に悪化しております。国ではこのような状 況を踏まえ、地域にとって必要な医療を、安定的かつ自律的に提供できる体制を構築 するため「公立病院改革ガイドライン(平成19年12月24日総務省)」を策定し たところであります。平成20年度内に、①経営効率化、②再編・ネットワーク化、 ③経営形態の見直し、以上の改革のための3視点に基づく「公立病院改革プラン」の 策定を求めており、公立診療所についても同様の取り組みを講じるよう要請しており ます。 更に、地方公共団体の財政の健全化を図るため「地方公共団体の財政の健全化に関 する法律」が施行され、全ての団体が健全性に関する比率を公表し、比率に応じた行 財政計画を策定する制度が整備されました。比率は全ての特別会計を含めた連結決算 で算定することとされていますが、一部事務組合は単独で比率を算定することになっ ております。 これらを踏まえ、当圏域において地域医療を提供していくためには、まずもって経 営の安定化を図ることが最優先課題であり、経営形態の見直しや、収益の確保、費用 の削減など、具体的な方策により各施設が一丸となり経営改善に取り組む必要があり ます。このための具体的指針として「一部事務組合下北医療センター改革プラン」を 策定するものであります。 1)計画期間 公立病院改革ガイドラインにおいては、経営効率化を3年間、再編・ネットワーク 化及び運営形態の見直しを5年間と定めています。医療センターにあっては、解消し なければならない不良債務と、実質的な解消財源となります構成市町村繰入金の水準 を勘案し、本改革プランを5年間とします。 期 間 : 平成21年4月1日~平成26年3月31日 Ⅱ 医療センターの現状 下北地域は周囲を海に囲まれ、中央部には山地が広がり、生活用地に適さないこと から、主に沿岸部に集落が点在するように発展してきました。これに伴い、道路網は 集落を連絡するように整備され、地図上では半島と同じ形となる道路状況を確認する ことができます。このため、市町村間の連絡は非効率とならざるを得ず、特に、むつ 市街地と佐井村間に直通道路は存在せず、1時間30分を超える移動時間が必要とな っております。 この地理的条件を背景に、医療センター発足当時の構成団体1市3町4村は、それ ぞれが病院、診療所を運営しておりましたが、昭和46年、医療機能の更なる充実を 目的に、半島内全市町村が全ての医療施設を持ちよる方法により一部事務組合を設立 したところであります。 その後、老朽施設の改築や医療機器の更新など、安全な医療を提供するための基盤 整備を積極的に行って参りましたほか、国立療養所大湊病院の廃止に伴い、むつリハ ビリテーション病院を開院させ、療養型医療及びリハビリテーション医療の拡充に努 め、圏域内における医療水準の向上を図っております。 1)人口構成(平成20年10月31日 住民基本台帳) 下北地域保健医療圏の人口は、次のとおりです。 ①構成市町村別人口 (単位:人、%) 市町村名 世帯数 人 男 口 女 計 構成比 む つ 市 28,740 31,581 33,642 65,223 77.4 大 間 町 2,463 3,158 3,126 6,284 7.5 東 通 村 2,718 3,849 3,738 7,587 9.0 風間浦村 1,004 1,268 1,280 2,548 3.0 佐 井 村 1,052 1,315 1,290 2,605 3.1 計 35,977 41,171 43,076 84,247 100.0 - 48.9 51.1 100.0 構成比 - ②年齢階級別人口 (単位:人、%) 区 分 む つ 市 大 間 町 東 通 村 風間浦村 佐 井 村 計 ~ 9 ~19 ~39 ~59 ~69 ~79 80~ 男 2,808 3,264 7,681 9,437 4,191 3,001 1,199 女 2,783 3,171 6,911 9,252 4,573 3,965 2,987 計 5,591 6,435 14,592 18,689 8,764 6,966 4,186 男 306 368 688 974 360 329 133 女 253 297 650 827 385 418 296 計 559 665 1,338 1,801 745 747 429 男 300 323 903 1,206 436 471 210 女 268 376 717 973 440 594 370 計 568 699 1,620 2,179 876 1,065 580 男 74 131 249 377 187 177 73 女 81 121 193 322 211 207 145 計 155 252 442 699 398 384 218 男 81 131 210 438 185 181 89 女 85 96 172 332 186 233 186 計 166 227 382 770 371 414 275 男 3,569 4,217 9,731 12,432 5,359 4,159 1,704 女 3,470 4,061 8,643 11,706 5,795 5,417 3,984 計 7,039 8,278 18,374 24,138 11,154 9,576 5,688 構成比 8.4 9.8 21.8 28.6 13.2 11.4 6.8 ③年齢別人口 (単位:人、%) 区 分 年少人口 ( ~14歳) 生産年齢人口 (15~64歳) 老齢人口 (65歳~ ) むつ市 大間町 東通村 風間浦村 佐井村 計 構成比 8,870 904 896 270 287 11,227 13.3 41,094 3,854 4,610 1,473 1,414 52,445 62.3 15,259 1,526 2,081 805 904 20,575 24.4 2)施設概要 医療センターが設置する病院及び診療所は、次のとおりです。 施設の名称 むつ総合病院 所 むつ市小川町一丁目2番8号 在 地 位 置 むつ市 診 療 科 目 内科、心療内科、消化器科、循環器科、外科、心臓血管外科、 小児科、産科、婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、精神科、神経科、 整形外科、皮膚科、泌尿器科、麻酔科、脳神経外科、放射線科、 リハビリテーション科、形成外科、歯科口腔外科 病 一般376(363)床、精神106(50)床、感染症4床 床 数 施設の名称 むつリハビリテーション病院 所 むつ市桜木町13番1号 在 地 診 療 科 目 内科、リハビリテーション科 病 療養120床 床 数 位 置 むつ市 位 置 大間町 施設の名称 国民健康保険大間病院 所 大間町大字大間字大間平20番地78 在 地 診 療 科 目 内科、外科、小児科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、 リハビリテーション科、歯科 病 一般60床 床 数 施設の名称 国民健康保険川内病院 所 むつ市川内町休所42番地62 在 地 位 置 むつ市 診 療 科 目 内科、外科、整形外科、脳神経外科、リウマチ科、歯科 病 一般20床 床 数 施設の名称 国民健康保険大畑診療所 所 むつ市大畑町観音堂25番地1 在 地 位 置 むつ市 診 療 科 目 内科、外科、整形外科、リハビリテーション科 病 一般19床 床 数 施設の名称 国民健康保険脇野沢診療所 所 むつ市脇野沢渡向29番地5 在 地 診 療 科 目 病 床 数 位 内科、外科、歯科、歯科口腔外科 置 むつ市 施設の名称 国民健康保険風間浦診療所 所 風間浦村大字易国間字大川目11番地2 在 地 診 療 科 目 病 床 位 数 東通村診療所 所 東通村大字砂子又字里17番地2 地 診 療 科 目 内科、外科、小児科、整形外科 病 一般19床 床 数 位 施設の名称 白糠診療所 所 東通村大字白糠字赤平130番地9 在 地 診 療 科 目 病 床 位 置 東通村 置 東通村 置 佐井村 内科、外科 数 施設の名称 国民健康保険佐井歯科診療所 所 佐井村大字佐井字大佐井川目39番地1 在 地 診 療 科 目 病 床 位 歯科 数 施設の名称 牛滝診療所(へき地診療所) 所 佐井村大字長後字牛滝川目100番地 在 地 診 療 科 目 病 床 位 置 数 福浦診療所(へき地診療所) 所 佐井村大字長後字福浦川目11番地1 地 診 療 科 目 病 床 佐井村 内科、外科、小児科、皮膚科 施設の名称 在 風間浦村 内科、外科、小児科 施設の名称 在 置 位 置 佐井村 内科、外科、小児科、皮膚科 数 ※病床数は、許可病床を計上し、括弧内に稼働病床を記載しています。 3)医療従事者 医療センターの各施設に配置する医療従事者は、次のとおりです。 ①職種別職員数 (単位:人) 職 種 医 職 員 臨時職員等 計 師 57 10 67 師 296 24 320 准 看 護 師 57 40 97 看 護 薬 剤 師 13 13 医 診療放射線技師 20 20 療 臨床検査技師 29 技 理学療法士等 21 術 臨床工学技士 2 3 5 員 栄 士 5 4 9 歯科衛生士等 9 3 12 事 務 職 員 57 96 153 その他の職員 18 49 67 584 230 814 養 計 1 30 21 ※理学療法士等は、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士を含みます。 ※歯科衛生士等は、歯科技工士を含みます。 ②医師の施設別配置状況 (単位:人) 施設の名称 H元 H5 H10 H15 H19 院 24.0 30.7 35.8 41.5 41.2 むつリハビリテーション病院 - - - 0.0 0.0 む つ 総 合 病 大 間 病 院 4.0 4.1 4.8 6.4 5.6 川 内 病 院 3.0 2.8 3.4 3.6 3.4 所 5.0 4.0 5.4 3.9 1.8 大 畑 診 療 脇 野 沢 診 療 所 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 風 間 浦 診 療 所 1.0 0.0 2.0 2.0 1.0 東 通 地 区 診 療 所 0.0 0.7 0.0 0.0 0.0 佐 井 地 区 診 療 所 0.0 1.7 1.6 1.6 2.0 計 39.0 46.0 55.0 61.0 57.0 4)患者数の状況 医療センターの各施設における入院及び外来患者数は、次のとおりです。 ①施設別患者数 (単位:人) 施設の名称 H5 H10 H17 H18 H19 入院 150,668 149,297 148,694 148,449 146,351 む つ 総 合 病 院 外来 361,901 465,171 318,519 313,301 290,430 512,569 614,468 467,213 461,750 436,781 入院 - - 35,771 36,493 37,138 外来 - - 1,544 4,333 6,000 計 - - 37,315 40,826 43,138 入院 15,884 16,122 14,299 15,242 13,244 院 外来 49,940 54,587 46,080 47,375 46,871 計 65,824 70,709 60,379 62,617 60,115 入院 5,137 6,092 1,582 6,224 6,081 院 外来 44,989 45,307 28,375 28,430 28,806 計 50,126 51,399 29,957 34,654 34,887 入院 19,244 16,043 0 0 0 所 外来 56,267 66,047 37,626 32,938 31,907 75,511 82,090 37,626 32,938 31,907 入院 2 174 - - - 脇 野 沢 診 療 所 外来 32,805 22,928 21,650 20,951 20,975 32,807 23,102 21,650 20,951 20,975 入院 - - - - - 風 間 浦 診 療 所 外来 25,360 30,662 24,831 23,704 20,514 25,360 30,662 24,831 23,704 20,514 入院 - - - - - 東 通 地 区 診 療 所 外来 2,297 2,222 - - - 2,297 2,222 - - - 入院 0 0 0 0 0 佐 井 地 区 診 療 所 外来 30,408 23,092 22,077 21,430 20,234 計 30,408 23,092 22,077 21,430 20,234 入院 190,935 187,728 200,346 206,408 202,814 外来 603,967 710,016 500,702 492,462 465,737 計 794,902 897,744 701,048 698,870 668,551 計 むつリハビリテーション病院 大 川 大 間 病 内 畑 病 診 療 計 計 計 計 計 ②診療科別患者数 (単位:人) H17 診 療 H19 科 入 内 H18 院 外 来 入 院 外 来 入 院 外 来 科 77,777 194,949 88,799 192,997 86,781 184,702 循 環 器 科 14,123 25,027 13,213 21,890 13,341 16,146 外 科 16,682 23,213 16,130 22,732 15,936 17,354 心臓血管外科 3,206 4,726 1,727 4,655 1,329 4,416 小 科 4,888 21,406 5,022 24,679 3,986 22,846 産 婦 人 科 9,858 9,989 12,495 9,822 11,689 11,087 科 898 18,305 347 19,618 4 11,607 耳鼻いんこう科 1,544 12,700 1,871 12,531 1,892 10,376 精 神 神 経 科 26,914 22,150 24,887 23,875 24,244 24,585 整 形 外 科 26,608 66,842 25,073 61,266 26,780 69,568 科 855 17,712 547 16,379 458 14,757 泌 尿 器 科 8,254 28,478 8,557 26,674 8,584 28,126 脳 神 経 外 科 8,402 8,334 7,514 7,822 7,545 6,893 放 射 線 科 0 10,188 0 9,449 0 6,838 形 成 外 科 0 1,523 0 1,735 0 1,796 歯科(口腔外科) 181 28,367 73 27,640 92 25,253 総 合 健 診 科 156 6,793 153 8,698 153 9,387 200,346 500,702 206,408 492,462 202,814 465,737 児 眼 皮 膚 計 5)財務状況 医療センターの平成19年度末の債務残高は、次のとおりです。 ①不良債務及び企業債等残高 (単位:千円) 施設の名称 む つ 総 合 不良債務 病 企業債残高 一時借入金残高 院 1,253,841 5,603,505 6,905,700 むつリハビリテーション病院 40,937 96,984 186,311 大 間 病 院 333,892 810,285 371,778 川 内 病 院 1,348,727 50,205 1,233,774 所 2,316,870 1,745,960 2,110,656 大 畑 診 療 脇 野 沢 診 療 所 787,498 0 768,980 風 間 浦 診 療 所 640,904 220,168 609,479 東 通 地 区 診 療 所 △ 529 0 0 佐 井 地 区 診 療 所 231,535 14,600 176,596 事 業 本 部 事 務 局 △ 11,703 0 0 計 6,941,972 8,541,707 12,363,274 ※「佐井地区診療所」は、佐井歯科診療所、牛滝診療所、福浦診療所の合計を計上しています。 ※「東通地区診療所」は、東通村診療所、白糠診療所の合計を計上しています。 ②一時借入金の推移 (単位:千円) 施設の名称 H15 H16 H17 H18 H19 むつ総合病院 9,626,188 9,105,700 8,505,700 8,305,700 6,905,700 むつリハビリテーション病院 139,900 195,400 216,400 207,058 186,311 大 間 病 院 450,565 490,123 527,300 527,300 371,778 川 内 病 院 319,400 537,838 1,033,318 1,020,761 1,233,774 大 畑 診 療 所 1,518,017 1,687,694 1,865,305 2,010,449 2,110,656 脇野沢診療所 554,195 602,464 667,674 720,638 768,980 風間浦診療所 426,148 466,394 499,619 578,483 609,479 東通地区診療所 0 0 0 0 0 佐井地区診療所 91,717 145,155 162,670 241,425 176,596 事業本部事務局 0 0 0 0 0 計 前年度比較 13,126,130 13,230,768 13,477,986 13,611,814 12,363,274 238,505 104,638 247,218 138,828 △1,248,540 ③不良債務の推移 (単位:千円) 施設の名称 H15 H16 H17 H18 H19 むつ総合病院 4,773,806 4,232,028 3,429,649 2,404,028 1,253,841 むつリハビリテーション病院 26,376 15,034 53,842 81,281 40,937 大 間 病 院 306,182 393,317 363,870 336,132 333,892 川 内 病 院 294,661 523,128 844,250 1,097,206 1,348,727 大 畑 診 療 所 1,475,822 1,694,500 1,918,832 2,123,647 2,316,870 脇野沢診療所 527,759 588,196 656,110 729,032 787,498 風間浦診療所 407,938 448,910 504,181 568,889 640,904 東通地区診療所 △528 △528 △528 △528 △529 佐井地区診療所 67,692 126,837 190,604 231,067 231,535 事業本部事務局 △13,780 △10,436 △12,049 △12,181 △11,703 計 7,865,928 8,010,986 7,948,761 7,558,573 6,941,972 181,736 145,058 △62,225 △390,188 △616,601 前年度比較 Ⅲ 改革プランの基本方針 1)診療体制 地理的条件により、他圏域に所在する高次医療施設の利用が著しく制限される当圏 域にあって、がん、脳卒中など一般的医療の域内完結は最優先事項であります。平成 15年9月に策定された「下北圏域自治体病院機能再編成計画(以下「再編成計画」 という。)」においても、基幹病院たるむつ総合病院の高度化、専門医療の強化を図 り、圏域全体の医療水準の向上を図ることとしています。 現在、医療センターは再編成計画に基づく診療内容、運営形態の見直しを進行させ ている状況にあり、医療機能に係る分野につきましては、再編成計画の内容を踏襲す ることとします。ただし、再編成計画による取り組みが困難となった場合又は著しい 社会情勢変動があった場合などは、随時見直しを行うこととします。 (下北圏域自治体病院機能再編成計画 Ⅳ 抜粋) 医療機能 1 個別機能 (1) むつ総合病院 圏域内で一般的医療を完結させるため、高度・専門医療の充実強化を図る。 ①診療科、病床数 ・内科(消化器内科(血液内科)、循環器内科、呼吸器内科、糖尿病・内分泌内科(神経内 科))、小児科、精神科、心療内科、外科(一般外科・消化器外科・呼吸器外科)、整形外 科、形成外科、脳神経外科、心臓血管外科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、 泌尿器科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、歯科、歯科口腔外科 一般377床、精神50床、感染症4床 合計431床 ②充実強化を図る機能 ・地域周産期母子医療センターとしての機能強化 ・精神病棟の療養環境の改善と精神科デイケアの新設 ・急性期リハビリテーション機能 ③新たに整備する機能 ・初期救急医療に対応する休日・夜間急患センターと二次救急医療に対応する救命救急セン ターの設置 ・専門外来(急性期医療)と一般外来(初期医療及び慢性期医療)の分離 ・臨床研修指定病院 ・終末期医療に対応する緩和ケア病棟 ・地域リハビリテーション広域支援センター機能(本部が機能するまでむつ総合病院におい て実施する。) (2) 川内病院 ①内科を中心とした初期医療機能を有する診療所(有床)への転換 ②複数の医師配置 ③浜通地区における訪問看護及び訪問リハビリを中心とした在宅医療の拠点機能 ④初期救急医療機能 ⑤歯科診療の見直し (3) 大畑病院 ①内科を中心(現在の診療科を継続)とした初期医療機能を有する診療所(有床)への転換 ②複数の医師配置 ③人工透析等の特定医療機能 ④訪問看護及び訪問リハビリを中心とした在宅医療の充実 ④初期救急医療機能 ⑤歯科診療の見直し (4) 大間病院 ①北通地区の中心病院としての医療機能の充実 ②診療科、病床数 ・内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、泌尿器科 一般48床、療養12床 合計60床 ③回復期及び維持期のリハビリテーション機能 ④北通り地区における訪問看護及び訪問リハビリを中心とした在宅医療の拠点機能 ④初期救急医療機能 ⑤歯科診療の見直し (5)むつリハビリテーション病院 ①リハビリテーションに特化した専門病院としての機能強化 (6)東通村、風間浦村、佐井村及び脇野沢村の診療所 ①内科を中心とした初期医療機能 ②歯科診療の見直し 2)経営の健全化 改革プランが要請する「地域に必要な医療の安定的かつ持続的な提供、持続可能な 病院経営」を行うためには医師の確保など医療体制の充実と共に、収益性の向上及び 一般会計の支援など、財政的に裏付けられた経営が求められます。 医療センターは、救急医療、高度医療、へき地医療など不採算部門についても、圏 域住民に必要な医療は積極的に取り組んでおりますが、診療所や小規模病院が多く経 営的な自立が困難で、一般会計に依存せざるを得ない状況にあります。 特に、平成10年度以降、医療費抑制政策として診療報酬の度重なるマイナス改定 が行われ、入院・外来収益は大幅な減収となっており、繰入金についても、経済の低 迷に伴う税収の落ち込みなど、財務基盤強化のための支援は困難となっております。 公立病院経営の根幹となる財源が減少したことによって、病院経営は急激に悪化し、 一時借入金依存体質となり、膨大な不良債務を抱えることとなりました。 これまでの経緯及びガイドラインの趣旨を踏まえ、本プランにおける具体的到達目 標を不良債務の一掃と定め、各種経営健全化のための取組策を講じることとします。 各施設においては収益確保及び費用削減等合理的経営による収支不足額の縮減を図 り、一般会計繰入金の計画計上による不良債務の解消を進めます。 3)再編・ネットワーク化 圏域内に配置される病院は、医療センターが運営するむつ総合病院、むつリハビリ テーション病院、大間病院、川内病院のみであり、国、県など他の医療機関が存在し ないことから、ガイドラインが想定する大規模な再編は不可能な状況にあります。 このことから、当圏域における再編・ネットワーク化の具体策として、二次医療圏 を越えた他医療圏との協力体制について、青森県保健医療計画に掲げる体制整備に積 極的に参画していくこととします。 4)経営形態の見直し 医療センター設立当初から各病院、診療所の運営(経営、人事、財政、医師確保な ど)が構成市町村に委ねられています。このことは、共同事務処理による効率化を目 的とする一部事務組合制度のメリットを大きく損ない、経営責任の所在が曖昧となり、 不良債務を増大させた要因の一つであると考えられます。 以上を踏まえ、運営実態との整合を図り、企業会計による独立採算が困難であるこ とを勘案し、小規模病院、診療所については当該市町村に移管し、がん診療等高度医 療や二次救急医療を圏域全体に提供するむつ総合病院のみを一部事務組合方式により 存続させることについて、検討協議を行います。 「地方公営企業法の全部適用」、「地方独立行政法人」、「指定管理者」、「民間移譲」 など、具体的な経営形態の見直しについては、既に、むつリハビリテーション病院、 風間浦診療所、東通地区診療所が利用料金制による指定管理者制度を導入し、平成2 1年度には大畑診療所も同様の制度に移行することとしております。その他の施設に ついても、再編成計画の内容との整合性を図りつつ、各運営形態の特徴を慎重に比較、 検証し、効率的経営の可能性について検討を行って参ります。 (施設別検討項目) ①むつ総合病院 ・むつ総合病院のみを運営する一部事務組合へ移行(平成25年度末) ・地方公営企業法の全部適用(平成25年度末) ②むつリハビリテーション病院 ・利用料金制による指定管理者制度を導入済(平成20年度) ※国立病院に係る財産処分制限(10年間)の解除後における在り方について、 具体的検討を行う ③大間病院 ・地方公営企業法の全部適用 ・指定管理者制度の導入 ④川内病院 ・指定管理者制度の導入 ⑤大畑診療所 ・利用料金制による指定管理者制度の導入(平成21年度) ⑥脇野沢診療所 ・指定管理者制度の導入 ⑦風間浦診療所 ・利用料金制による指定管理者制度を導入済(平成20年度) ⑧東通地区診療所 ・利用料金制による指定管理者制度を導入済(平成18年度) ⑨佐井地区診療所 ・指定管理者制度の導入 病院事業の経営形態の比較 地方公営企業 区 分 地方独立行政法人 一部適用 開設者 地方公共団体 運営責任者 地方公共団体の長 事業管理者 (任用期間4年) 内部組織 指定管理者 民間移譲 全部適用 理事長 (地方公共団体の長が任命) 民間法人 指定管理者 条例で設置及び運 ○条例で設置及び 理事及び内部組織は理事長 営の基本を定める 運営の基本を定 める ○管理者は企業管 理規程でその他 の事項を定める 民間法人の長 民間法人 職員の任命 地方公共団体の長 事業管理者 理事長 指定管理者 職員の身分 地方公務員 民間職員 (公務員型と非公務員型がある) 民間職員 職員の給与、○一般職と同じ ○給与の種類及び ○業務実績、社会一般の情勢を考慮 指定管理者との雇用 勤 務 時 間 、 ○給与の決定は生 基準は条例で定 して決定 契約、労働協約、就 その他勤務 計費、国、他の める額、支払方 ○支給基準を設立団体の長に届け出 業規則等に基づいて 条件 地方公共団体の 法等は労働協約、 し公表する 決定 職員の給与、民 企業管理規程等 間事業所の従事 で定める 者の給与その他 ○給与の決定は生 の事情を考慮 計費、国、他の 地方公共団体の 職員の給与、民 間事業所の従事 者の給与その他 の事情を考慮 財産的基礎 全て地方公共団体の財産 地方公共団体は資本金の額の1/2以上に相当する資金 その他の財産を出資しなければならない 中期目標等 義務付けなし 中期目標・・・地方公共団体の長が 義務付けなし 議会の議決を経て決定 中期計画・・・法人が作成し、地方 公共団体の長が認可 年度計画・・・法人が作成し、地方 公共団体の長に届出 民間法人の長 民間法人との雇用契 約、労働協約、就業 規則等に基づいて決 定 評価委員会 義務付けなし 評価委員会の設置及び評価結果の議 義務付けなし 地方自治法に基づく監査委員の監査を 会報告が義務付けられている 受ける(議会によるチェック) 会計制度 地方公営企業法による企業会計 4月1日から翌年3月31日まで 一 般 会 計 繰 地方公営企業法に基づき繰入 入金 メリット 総務省令で定める企業会計原則による会計 4月1日から翌年3月31日まで 政策医療に要する経費を繰入 指定管理料等として 政策医療については 繰入 個別に判断 ○行政政策の反映 ○経営責任が明確 ○経営責任が明確 ○経営責任が明確 ○民間の経営手法に が容易 ○職員の経営意識 ○自主・自立的な運営、独自の意思 ○民間の経営手法に よる効率的な運営 ○人事院勧告に基 が向上 決定が可能 よる効率的な運営 が可能 づく人事管理が ○業績に応じた給 ○評価委員会による業務表など、経 が可能 可能 与体系の導入が 営面で透明性が向上 ○迅速かつ柔軟な対 可能 ○予算単年度主義の概念がないため 応が可能 ○職員の処遇に変 運営の機動性、弾力性が向上 化がなく、比較 的移行は容易 デメリット ○経営責任が不明 ○経営状況悪化に ○法人への移行にあたって、非公務 ○施設設備、診療内 ○企業債等の一括償 確 伴う給与減額に 員型の場合は充分な調整が必要 容の変更が容易に 還の可能性がある ○職員の経営意識、 対する不安増 ○移行事例が極端に少ないため、制 行えないため機動 ○地方財政措置なし 危機感が欠如 ○労務管理の負担 度としての有効性は未知数 性に欠ける ○不採算部門の経営 増 ○定款の議会での議決、中期目標の ○指定管理者の確保 が敬遠される傾向 ○地方公共団体の 設定及び総務大臣の許可等、相当 に不安 がある 方針の制約を受 の移行期間を要する ける Ⅳ 改革プランの内容 1)経営改善の具体的方策 むつ総合病院は、診療報酬改定に的確に対応できる体制を整えると共に、未収金の 回収、診療材料等在庫管理の適正化及び業務委託等経費の見直しに努めます。大間病 院は、患者数の減少により病床利用率が過去3年連続70%未満であったことから、12 床削減し適正病床48床で稼働することとし、看護体制の施設基準を13対1から10対1へ 引き上げ、入院環境、入院単価の向上による収益の確保に努めます。川内病院は、有 床診療所移行に伴い職員配置などの見直しを行い、人件費の抑制及び経費等の節減を 図ります。 むつリハビリテーション病院及び風間浦診療所、東通地区診療所については、利用 料金制による指定管理者制度を導入しており、大畑診療所についても、平成21年度 に同様の制度を導入する予定としております。これらの施設については、利用料金制 により独自の収益が発生しないことから、一般会計繰入金による企業債及び一時借入 金の計画的返済に努めます。 脇野沢診療所及び佐井地区診療所については、へき地医療の観点から存続の必要が ありますことから、必要最小限の職員配置により人件費の抑制に努め経費の節減を図 ります。 (改善の具体的内容) 改革の視点 項 目 具 体 的 内 容 医 療 推 進 体 制 の 安 定 的 な 医 療 従 事 ・弘前大学及び青森県、各種学校との連携強化 充実 者の確保 安全な医療の提供 ・リスクマネジメントの研究及び医療安全管理体制 の強化による医療事故防止体制の強化 研 修 ・ 研 究 体 制 の ・院内、院外研修の積極的推進による個人能力の向 充実 上 ・研修体制の充実による対外的アピール力の向上 情報の共有 ・経営情報の共有による業務改善推進体制の強化 情報利活用体制 ・患者の意見を病院運営に反映するための情報収集 及び活用体制の整備 改革の視点 収入の確保 項 目 医事部門の強化 具 体 的 内 容 ・診療情報管理士の確保等、診療報酬改正に的確な 対応を可能とする体制整備 ・査定減及び請求漏れを防止する体制強化 健診業務の拡充 ・人間ドック、特定健診、各種健診の拡充 未収金対策 ・戸別訪問及び小額訴訟制度の実施 ・医療相談による未収金発生の防止 ・クレジットカードによる料金収納 そ の 他 の 収 入 確 保 ・駐車場の有料化 対策 ・遊休資産の売却 ・保険外併用療養費の導入 ・在宅医療の充実(対象者の拡大) ・救急外来利用者の短期入院の推進 費用の縮減 人件費の抑制 ・業務見直しによる各種手当の減額及び廃止 ・退職者不補充 ・必要最小限の職員配置と臨時職員の活用 材料費等の節減 ・採用品目の見直しによる材料数の削減 ・納入契約の見直しによる実勢価格へ反映(契約期 間の短縮) ・物品・物流管理システム(SPD)による、在庫 管理の適正化 委 託 料 ・ 賃 借 料 の ・給与計算、給食業務のアウトソーシング 見直し ・保守業務における、実施回数、一括発注等内容の 見直し ・業務委託と直営方式、リース方式と買取方式の随 時見直し そ の 他 の 経 費 削 減 ・一時借入金借入利率の引き下げ 対策 ・建設改良事業に対する補助金等の優先充当 ・発注数及び発注方法の見直しによる削減 ・追録図書及び購入方法の見直しによる備消耗品の 削減 ・コージュネレーションシステム導入による光熱水 費の削減 2)一般会計との経費負担 一般会計からの経費負担については、総務省自治財政局長通知の繰出基準を原則と し、不採算地区病院及びそれに準じる施設にあっては、当年度の資金不足が発生しな い額に設定します。診療所にあっては、制度趣旨上、繰出基準が適用できないことか ら、運営に不足する額の全額を対象とします。また、本プランの目標とする不良債務 の解消については、平成19年度末における不良債務を期間内で解消することが可能 な額に設定します。但し、複数の施設が所在する市町村にあっては、各施設の合計額 によることとします(構成市町村単位の不良債務解消を目的とします)。 また、運転資金の確保と利息負担の軽減を目的に実施しております市町村貸付金に ついては、今後も一時借入金に依存せざるを得ない財務状況にありますことから、本 プラン期間内は継続実施します。 なお、繰出項目は次のとおりです。 (収益的収支へ繰り入れるもの) ①建設改良に係る企業債償還利子に要する経費 ②へき地医療の確保に要する経費 ③精神病院の運営に要する経費 ④リハビリテーション医療に要する経費 ⑤周産期医療に要する経費 ⑥小児医療に要する経費 ⑦救急医療の確保に要する経費 ⑧高度医療に要する経費 ⑨保健衛生行政事務に要する経費 ⑩経営基盤強化対策に要する経費 ア)不採算地区病院の運営に要する経費 イ)医師及び看護師等の研究研修に要する経費 ウ)経営健全化対策に要する経費(第五次病院事業経営健全化措置) エ)経営健全化対策に要する経費(自主健全化に伴う不良債務解消分) オ)病院事業会計に係る追加費用の負担に要する経費 ⑪財政再建企業等 カ)地方公営企業職員に係る基礎年金拠出金に係る公的負担に要する経費 キ)地方公営企業職員に係る児童手当に要する経費 ⑫その他 ク)一時借入金利子に要する経費 ケ)感染症病棟の運営に要する経費 コ)国民健康保険直営診療施設の運営に要する経費(国民健康保険調整交付金) (資本的収支へ繰り入れるもの) ①建設改良に要する経費 ②建設改良に係る企業債償還金に要する経費 ③その他 サ)国民健康保険直営診療施設の施設整備に要する経費(国民健康保険調整交付金) シ)施設整備に要する経費(電源立地地域対策交付金) (一般会計繰入金の推移) (単位:千円) 年 度 繰入金合計 貸 付 金 うち不良債務解消分 平成15年度 2,002,711 524,190 1,148,000 平成16年度 1,939,075 529,190 1,148,000 平成17年度 1,825,327 524,190 1,308,000 平成18年度 1,247,908 524,190 1,488,100 平成19年度 1,659,225 622,147 2,143,100 平成20年度 2,782,953 971,049 1,958,100 平成21年度 2,277,119 302,633 1,805,900 平成22年度 2,230,073 374,032 1,878,800 平成23年度 2,533,020 729,398 1,878,800 平成24年度 2,843,825 1,153,931 1,878,800 平成25年度 2,821,026 1,160,439 1,878,800 ※不良債務解消分は、特別利益に計上された一般会計繰入金を計上しています。 3)保健・医療・福祉の連携 地域住民が安心、安全な生活を送るためには健康であることが最も大きな要因であ ると考えられます。国においても生活習慣病の予防を図るため、特定健診(特定健康 診査)・特定保健指導の制度を導入したところであります。 また、全国的な高齢化が進展する中にあって、当医療圏の高齢化率は 24.4パーセ ント、国勢調査(平成17年)における割合 20.7パーセントを 3.7ポイント上回る状 況にあり、今後、更に高齢化が進行する見込みであります。 このような中、圏域住民の健康を確保するためには、疾病の予防、早期発見、治療、 介護の予防、サービス提供など、保健、医療、福祉関係機関が緊密な連携を図ること が重要となっております。医療センターにおいても、現在行っている連携の見直しを 行い、圏域住民が真に求める連携の在り方について模索し、関係機関との連携を再構 築することとします。 4)医師の確保 医療現場において、医師、看護師等医療従事者の不足は深刻な社会問題となってお り、地域によっては医療水準を維持することが困難な状況となっています。特に、東 北地方の医師不足は顕著であり、中でも、青森県の人口10万人当たり医師数は全国最 低水準となっています。 国では、深刻な医師不足について医学部入学定員を増員し対応することとしており ますが、効果が表れるまでには10年程度の歳月を要し、プランに具体的効果を見込む ことは困難であります。 このため、医師及び臨床研修医の確保を進めるためには、ホームページ、医療情報 誌、就職説明会など、現在行っているPR活動を更に拡充し、県が行う医師確保・対 策事業に積極的に参加していくこととしております。 (県内二次保健医療圏における医療施設従事者数の状況) 県内二次医療圏における医師の従事者数は、青森県唯一の医育機関である弘前大学 が立地する津軽圏域が全国平均を上回るものの、西北五、上十三、下北等その他の圏 域は大幅に下回る結果となっており、医師不足問題は全圏域共通の問題であり、一丸 となって取り組むべき課題であることが明らかとなっています。 (青森県保健医療計画:平成18年12月31現在) (単位:人) 圏域名 津 軽 医 師 歯科医師 827 189 ( 262.7) 八 戸 554 ( 160.1) 青 森 上十三 北 青森県 国 ( ( 102.6) 58.8) 42.2) ( 47.6) ( 120.3) ( 34.9) 758 ( 53.3) - ( 74.0) 62.1) ( 94.3) ( 73.9) ( ( 11.6) 17 ( 20.6) 301 ( - ( 136.4) 10.5) 22 1,457 ( 102.4) 22.5) 16 61 ( 21.1) 76 178 ( 30.8) 73 95 29 ( ( 406 90 - ( 206.3) 54.2) 97 355 65 2,426 ( 170.5) 全 ( 95 ( 115.1) ( 114.7) 198 202 ( 106.5) 下 ( 155 ( 101.2) 60.2) 助産師 361 187 593 ( 175.8) 西北五 ( 薬剤師 21.2) - ( 20.2) ※括弧書は、人口10万人当たりの従事者数を計上しています。 看護師 2,658 ( 844.4) 2,662 ( 769.5) 2,606 ( 772.5) 720 ( 470.3) 1,063 ( 560.2) 461 ( 558.7) 10,170 ( 714.7) - ( 635.5) 准看護師 1,590 ( 505.1) 1,437 ( 415.4) 1,501 ( 444.9) 682 ( 445.5) 909 ( 479.1) 298 ( 361.2) 6,417 ( 450.6) - ( 299.1) Ⅴ 改革プランの公表等 改革プランの実行により、病院事業の経営改善を進めるため、計画の進捗状況を客 観的に点検、評価、公表する制度を整備します。 また、2年間を経過した時点において、プランの実行が著しく困難である場合は、 プランの抜本的な見直しを行い、プランの全面改定を実施することとします。 1)点検・評価の方法 外部有識者を含めた「(仮称)一部事務組合下北医療センター経営検討委員会」を 組織し、計画の達成状況等について点検、評価を行います。 2)公表の方法 構成市町村が発行する広報誌及び医療センターホームページ等を用いて、改革プラ ンの内容及び実施状況等について、点検・評価の結果と共に公表します。
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