道徳の時間学習指導案 指導者 1 日 時 平成21年6月25日(木) 第5校時 2 学 年 第5学年 19名 3 主題名 「だれに対しても」 4 ねらい 誤解が解けて晴れ晴れとした気持ちになった「ぼく」の気持ちを考えることを通して、困 っている人への思いやりの心をもち、相手の立場に立って温かく接しようとする態度を養 う。 5 資料名 「くずれ落ちた段ボール箱」 出典(5 年生の道徳:文溪堂) 内容項目2-(2) 6 主題設定の理由 ○ 人は、他人とのかかわりの中で生活している。そこで大切なのは、人の喜びを喜び、人の不幸に涙 し、人の苦痛に心を痛める。共感する心であり、人を思いやる心である。人の気持ちをおしはかり、 その人の身になって考える力は、人と人とが共生する社会の基盤である。 困っている人がいれば親切にし、 助けてあげなくてはいけないことはだれでも分かっている。 しかし、 恥じらいやてらい、自己中心的な考えから、困っている人に手を差し伸べられずにいることも少なく ない。思いやりの心を持ち、さらに親切を行為に移す実践力の育成が必要である。 本資料は、孫が段ボール箱を崩して困っているおばあさんの代わりに「わたし」と友子が整理して いると事情を知らない店員にしかられてしまう。納得のいかない2人であるが数週間後の朝会で店員 からのお詫びの手紙が来たことを知り、2 人のとった行動は間違ってないことに心が明るくなるという 内容である。相手の立場や気持ちを真剣になって考え、親切な行動をすることの大切さに気づくこと のできる資料である。 ○ ○ 指導にあたっては、「わたし」の心の動きを追いながら、心の葛藤やすがすがしさに十分共感させ たい。たとえ人に認められなくても、相手の気持ちを考え、温かく接することの大切さに気づけるよ うにしていきたい。そのために場面絵を生かして状況把握をさせたり、ワークシートに書く活動を取 り入れたりして主人公の行動を自分と重ねて考えさせたい。それをもとに、これまでの自分を見つめ なおさせ、これからの「思いやり・親切」への意欲付けを図りたい。そして、相手のためにという思 いやりの言動について考えさせ、やってあげたという思いから、相手のためにという思いを持った行 動をする態度を育てたい。 7 学習指導過程 指導上の留意点 段階 学習活動 主な発問と児童の心の動き (○支援 ☆児童への評価の観点 ★指導者への評価の観点) 気 導 付 入 く ○今日の授業へ ○小さい子の世話をした経験を思い出す。 の意欲を高め る。 と ら 展 え 開 る ○資料アの場面 の内容を知り、話 し合う。 ○「わたし」の行 動や気持ちにつ いて話し合う。 ○資料イの場面 の内容を知り、話 し合う。 ○店員にしから れたときの「わた し」の気持ちにつ いて話し合う。 ★意欲が持てる支援ができた か。 ○「わたし」は、どんな気持ちから段ボールを片 ○困っているおばあさんの立 付けようと思ったのでしょう。 場に立って考える「わたし」 ・おばあさんが、すごく困っているから手伝おう の気持ちに気づかせる。 ・男の子が迷子になったら大変だ。 ・困っている人をほうっておけない。 ・誰も手伝おうとしないから。 ★場面の状況を理解させるこ とができたか。 ○段ボールを片付けていたのに、店の人に注意さ ○「なぜ、わたしたちが し かられ るの。」 とい れた「わたし」は、どんな気持ちだったでしょ う 「わた し」の気 持ち う。 に 共感さ せ、どう にも ・悪いことはしていないのにくやしい。 や るせな い気持ち を素 ・こんなことなら片付けなければよかった。 直に出させる。 ・みんなの前でしかられて恥ずかしい。 ・おばあさんが喜んでくれるならいい。 ○おばあさんか らお礼を言われ た時の「わたし」 の気持ちについ て話し合う。 ○おばあさんにお礼を言われた時「わたし」は、 ○おばあさんの感謝の気 持 ちを確 認し、報 われ どんな気持ちだったでしょう。 た 気持ち と、すっ きり ・おばあさんの役に立つことができてよかった。 ・親切を認められてうれしい。 し ない気 持ちを分 類し ・店員さんに、きちんと説明すればよかった。 て板書する。 ・お礼を言われてうれしいが、店員さんには腹が ○周囲の人に認められな 立つし、複雑な気持ち。 く ても自 分が相手 のこ と を考え て親切に した 気持ちを押さえる。 ○資料ウの場面 の内容を知り、話 し合う。 ○田口さんから の手紙を聞いた ときの「わたし」 の気持ちについ て話し合う。 ◎店員さんからの手紙の内容を聞いて、 「わたし」 ○誤解が晴れ、晴れ晴れとし はどんな気持ちになっただろう。 た「わたし」の気持ちを考 ・誤解が解けてうれしい。 えさえ、誰に対しても思い ・おばあさんに親切にしてやっぱり良かった。 やりの心を持ち、相手の立 ・私たちがやったことはまちがってなかった。 場に立った親切をすること ・店員さんに分かってもらえてすっきりした。 の心地よさをつかませる。 ○なぜこのような晴れ晴れと ・困っている人に親切にして本当に良かった。 した気持ちになれたのかを 押さえ、実践への意欲を持 たせる。 ○ワークシートに書いてから 発表させる。 深 め る 見 つ め る あ た 終 た 末 め る ☆「わたし」の気持ちを考え ることができたか。 ★「わたし」の気持ちに共感 させるための支援ができた か。 ○自分の生活を ○今まで相手のことを考えて、親切な行動をした ○思いやりの心をもって親切 振り返って考え ことがありますか。 にできた自分・できなかっ る。 た自分を振り返らせる。 ★生活を振り返らせる支援が できたか。 ○教師の説話を ○先生の話を聞きましょう。 ○相手の立場になって考える 聞く。 ことや相手からの思いを感 じる心の大切さについて伝 える。 ○学習を通して思ったこと・考えたことをワーク ★価値を心にとめるための適 シートに書きましょう。 切な活動であったか
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