しょうゆの日本農林規格に係る規格調査結果(PDF:398KB)

【資料7】
しょうゆの日本農林規格に係る規格調査結果
独立行政法人
農林水産消費安全技術センター
1 品質の現況
(1)しょうゆの種類
しょうゆは、大豆(うまみのもとになる)、小麦(香りや甘味のもとになる)、食塩
を主な原材料とし、こうじ菌、乳酸菌や酵母による発酵、熟成を経て製造される調味
料である。原材料の配合割合等の違いにより、以下の5種類に分けられている。
①こいくちしょうゆ
大豆(脱脂加工大豆を含む。以下同じ。)と小麦をほぼ等量使用したものをしょう
ゆこうじの原料としており、しょうゆの生産量の84.0%を占める。
全国で生産・消費されているが、例えば、九州では甘みが強く濃厚なこいくちしょ
うゆが製造されているなど、地域によって味や香りには差がある。
②うすくちしょうゆ
こいくちしょうゆと同様、大豆と小麦をほぼ等量使用しているが、製品の色を淡く
するために、仕込みの際に食塩水の量を多くしている。また、味をまろやかにするた
め、米を糖化させた甘酒を使用することもある。生産量はしょうゆの12.6%である。
色や香りが抑えてあるので、素材の持ち味を生かす炊き合わせや、含め煮などの調
理に適しており、関西で多く使用されている。
③たまりしょうゆ
しょうゆこうじの主原料は大豆であり、小麦の使用は少量である。底にたまった液
を汲みかけながらほぼ1年間発酵・熟成させる。東海地方中心に製造され、生産量は
しょうゆの1.6%である。
色が濃く、とろ味があってうま味が強いのが特徴である。加熱すると赤みがかった
きれいな色が出るので、照り焼き、煎餅、佃煮などの加工用にも使用されている。
④さいしこみしょうゆ
こいくちしょうゆと同様、大豆と小麦をほぼ等量使用しているが、食塩水の代わり
に生揚げ(発酵させ、及び熟成させたもろみを圧搾して得られた状態のままの液体)
で仕込んでいる。中国九州地方中心に製造され、生産量はしょうゆの1.0%である。
色、味、香りとも濃厚である。卓上のしょうゆとして、刺身や寿司等に使用されて
いる。
⑤しろしょうゆ
しょうゆこうじの主原料は小麦でこれに少量の大豆を使用している。色の濃化を防
ぐため、短期間、低温で醸造する。愛知県で主に製造され、生産量の0.7%である。
うすくちよりもさらに色が淡く、琥珀色である。色の淡さを生かした吸い物や茶碗
蒸し等に使用されている。
(2)製造方式
本醸造、混合醸造、混合の3方式がある。一般的な製造工程は、以下のとおりであ
る。(こいくちしょうゆを例として示す。)
①本醸造方式
-1-
本醸造方式は、しょうゆこうじに食塩水を加えて仕込み、これを発酵、熟成させ
る最も一般的な方式であり、しょうゆの生産量の85.4%を占める。
ろ過
生揚げ
圧搾
熟成
発酵
炒麦・割砕
諸味
蒸煮
小麦
製麹
蒸煮
大豆
混合
脱脂加工大豆
製品
充填
火 入れ
調整
食塩水
種麹
②混合醸造方式
混合醸造方式は、生産量の0.6%である。
もろみにアミノ酸液(大豆等の植物性のたん白質を酸により処理したもの)、酵
素分解調味液(大豆等の植物性たん白質を酵素で分解したもの)又は発酵分解調味
液(小麦グルテンを発酵、分解したもの)を加えて熟成させる方式で、アミノ酸特
有のうま味やこく味が強いのが特徴である。
アミノ酸液等
ろ過
生揚げ
圧搾
熟成
発酵
炒麦・割砕
諸味
蒸煮
小麦
製麹
蒸煮
大豆
混合
脱脂加工大豆
製品
充填
火入れ
調整
食塩水
種麹
-2-
③混合方式
混合方式は、生産量の14%である。
しょうゆ(本醸造しょうゆ、混合醸造しょうゆ若しくは生揚げ又はこのうち2つ
以上を混合したもの)に、アミノ酸液又は酵素分解調味液、あるいは発酵分解調味
液を混合する方式で、アミノ酸特有のうま味やこく味が強いのが特徴である。
製品
充填
火 入れ
しょうゆ
混合
アミノ酸液等
(3)JAS規格の基準
こいくちしょうゆなどの種類ごとに5つの規格がある。
各々の規格では、「特級」、「上級」、「標準」の等級区分ごとに、「製造方式」、「性
状」(色、香りなど)、「色度」(しょうゆ特有の色)、「全窒素分」(うまみ成分の指標
となるアミノ酸の含有量)、「無塩可溶性固形分」(食塩分を除くいわゆるエキス分の
指標)等が規定されている。
また、しろしょうゆについては、上記に加えて使用した小麦の量を担保するために
「直接還元糖」が規定されている(表1)。
表1
しょうゆの主な品質項目
規格名
こいくち
しょうゆ
色度
※1
特 級
(本醸造方
式のみ)
全窒素分
(容重)
無塩可溶性固
形分(容重)
1.50%以上
16%以上
18番未満
うすくち
しょうゆ
-
上
級
1.35%以上
14%以上
標
準
1.20%以上
-
1.15%以上
14%以上
特 級
(本醸造方
式のみ)
22番以上
上
級
直接還元糖
(容重)
-
1.05%以上
-3-
12%以上
標
たまりし
ょうゆ
準
特 級
(本醸造方
式のみ)
18番以上
0.95%以上
-
1.60%以上
16%以上
18番未満
-
さいしこ
み
しろしょ
うゆ
上
級
1.40%以上
13%以上
標
準
1.20%以上
-
1.65%以上(本醸造)
2 .0 0 % 以 上 (混 合 醸
造)
21%以上
特 級
(本醸造又
は混合醸造
方式)
18番未満
-
上
級
1.50%以上
18%以上
標
準
1.40%以上
-
0.40%以上0.80%未満
16%以上 ※2
12%以上
13%以上
9%以上
10%以上
6%以上
特級
(本醸造方
式のみ)
46番以上
上級
0.40%以上0.90%未満
標準
※1
※2
しょうゆの標準色:JIS Z 8729の物体色の表示方法によるL*(明度指数)=30.0、
a*=46.1、b*=51.6とする。
添加した砂糖は含まないこと。
(4)品質の実態
JAS格付品(以下「JAS品」という。)46件、JAS品以外のもの(以下「非
JAS品」という。)53件について、JAS規格で定める色度、全窒素分、無塩可溶
性固形分等を調査した。
その結果、JAS品3件(色度:うすくちしょうゆ特級3件)がJAS規格の特級
の基準値から外れていた。非JAS品延べ7件(色度:しろしょうゆ3件、全窒素分
:こいくちしょうゆ1件、さいしこみしょうゆ1件、しろしょうゆ2件)において、
JAS規格の標準の基準値から外れていた。また、非JAS品2件(無塩可溶性固形
分:こいくちしょうゆ1件、うすくちしょうゆ1件)において、JAS規格の上級の
基準値から外れていた。
2 生産の現況
(1)出荷数量
-4-
平成23年の出荷数量は、825,854㎘である。平成19年に比べると、101,258㎘(11%
減)減少している(表2)。これは、女性の社会進出の進展や少子高齢化等によるラ
イフスタイルの変化、調理の簡便化指向により、家庭でのしょうゆの消費量が減少す
る中、リーマンショック以降の景気の冷え込みや東日本大震災の発災等により外食向
け等業務用の需要が低迷していることも影響していると考えられる。
一方、しょうゆは、アメリカ、香港、韓国、英国、オーストラリアなどに輸出され
ており、平成23年の輸出実績は世界56カ国へ16,597㎘となっている(財務省貿易統計
(暦年集計))。アメリカや中国等では、現地工場で生産も行っており、世界にしょう
ゆは広まっている。
表2
出荷数量の推移(平成19年~平成23年)
(単位:㎘)
出荷数量
特記事項
※
H19年
(A)
H20年
H21年
H22年
H23年
(B)
増減
(B)-(A)
927,112
904,813
867,935
848,926
825,854
-101,258
・製造業者数は平成23年1,403である。
・出荷シェアは、上位5社で5割を占める。
日本醤油協会調べ(暦年集計)
(2)格付の状況
平成23年度の格付数量は、496,529㎘であり、平成19年度と比べると80,014㎘減少
しているが、出荷数量も減少しており、過去5年間のしょうゆの格付率は、約60%で
推移している(表3)。
種類別でみた場合、すべての種類において格付がされていたが、たまりしょうゆは
約30%、しろしょうゆは約40%と格付率が低い(表4)。
認定製造業者数は平成24年12月現在595者であり、平成19年度に比べると65者減少
している(表3)。また、認定製造業者数のうち、559者がJAS格付を実施してお
り、格付数量が多い上位5者で全格付数量の約60%を占めている(表5)。
表3
格付状況の推移(平成19年度~平成23年度)
(格付数量の単位:㎘)
H19年度
(A)
格付数量
H20年度
H21年度
H22年度
H23年度
(B)
増減
(B)-(A)
576,543
531,684
527,918
515,050
496,529
-80,014
格付率(%)
62
59
61
61
60
-2
認定製造業者
数
660
637
620
606
595
-65
-5-
※
※
格付数量、認定製造業者数:一般財団法人日本醤油技術センター調べ(年度集計)
格付率(%):格付数量/出荷数量(表2参照)×100
表4
種類別の格付状況(平成19年度~平成23年度)
(出荷数量、格付数量の単位:㎘)
こいくち
しょうゆ
H19年度
(A)
H20年度
H21年度
H22年度
H23年度 増
減
(B)
(B)-(A)
出荷数量
776,920
763,943
732,537
714,796
694,076
-82,844
格付数量
492,582
446,148
443,782
433,557
418,788
-73,794
63
58
61
61
60
-3
出荷数量
118,670
111,400
108,492
106,116
104,321
-14,349
格付数量
71,357
72,425
72,045
69,454
66,188
-5,169
60
65
66
65
63
+3
出荷数量
13,907
13,436
12,151
13,583
13,174
-733
格付数量
4,953
5,059
4,848
4,760
4,490
-463
36
38
40
35
34
-2
出荷数量
9,271
8,777
8,679
8,489
8,502
-769
格付数量
5,530
5,522
5,072
5,429
4,951
-579
60
63
58
64
58
-2
出荷数量
8,344
7,257
6,076
5,942
5,781
-2,563
格付数量
2,121
2,530
2,170
1,850
2,337
+216
25
35
36
31
40
+15
格付率(%)
うすくち
しょうゆ
格付率(%)
たまりし
ょうゆ
格付率(%)
さいしこ
みしょう
ゆ
格付率(%)
しろしょ
うゆ
格付率(%)
※
※
※
出荷数量:日本醤油協会調べ(暦年集計)
格付数量:一般財団法人日本醤油技術センター調べ(年度集計)
格付率(%):格付数量/出荷数量×100
-6-
表5
認定製造業者別格付状況(平成23年度)
(格付数量の単位:㎘)
認定製造業者(上位5者) 当該製造事業者の格付数量 全格付数量に対する割合(%)
130,961
26
B者
61,836
12
C者
36,878
7
D者
31,193
6
E者
29,411
6
290,279
57
合
A者
計
※ 当該製造業者の格付数量:一般財団法人日本醤油技術センター調べ(年度集計)
(3)規格の利用状況
製造業者1,403のうち、認定製造業者595者が認定を取得している。
認定取得の主な理由は、自社の品質管理のため、消費者への訴求効果等であり、J
AS規格は、一部の製造業者で社内基準や取引の中で活用されている実態が認められ
ている。
3
取引の現況
しょうゆは、生産数量の約30%が家庭用製品で、約70%が業務用製品である。(一般
財団法人日本醤油技術センター推計)
家庭用製品は、ほとんどが卸売業者を通じてスーパーやコンビニエンスストア等の小
売業者へ販売される。また、家庭用製品はペットボトルの小型商品が主流であるが、最
近では、しょうゆの味と鮮度を保つため、空気に触れないよう工夫したパウチやボトル
形態の商品の販売が伸びている。
業務用製品は、レストランなどの外食業者が調味料として使用するほか、食品製造業
者がしょうゆ加工品やつゆ・たれ類の原料として使用している。
4 使用又は消費の現況
(1)使用又は消費の状況
しょうゆは、一般家庭で調味料として、調理用及び卓上用で使用される。
業務用においては、給食やレストラン等外食事業者に使用される。また、加工用と
して、しょうゆをベースとした調味料(だし入りしょうゆ、つゆ・たれ類、ポン酢し
ょうゆ等)の製造に利用される。
平成23年のしょうゆの1世帯(二人以上の世帯で農林漁家世帯を除く)あたりの年
間支出額は、2,069円であり、平成7年の2,980円に比べて、約3割減少している(総
-7-
務省家計調査年報)。
平成23年の家庭での使用量は、一人当たり2.2 である(総務省家計調査年報)一
方、飲食料店での使用や加工食品に含まれるしょうゆも加えた一人当たりの年間総消
費量は6.5 となっている。(一般財団法人日本醤油技術センター調べ)。
(2)規格の利用状況
しょうゆの品質表示基準に引用されており、格付が「超特選」、「特選」等の用語を
使用する条件となっている。
①家庭用製品
正確な家庭用製品のJAS格付数量は把握できないが、大手3社の格付数量のう
ち、約10万㎘が家庭用製品であることから、消費者がJAS品を選択できる状況にな
っているものと推測される。消費者団体に対して、商品選択の際に重視する項目を確
認したところ、JASマークは、ブランド、原材料、賞味期限、価格、味に次いで6
位であった。
②業務用製品
業務用製品については、加工用の原料として使われる等の理由で格付しないことも
あるが、取引先からJAS品を納入するよう要求される場合のほか、JAS品と同等
品であることやJAS基準値(全窒素分、色度)を満たすことが求められる場合があ
る。
5
将来の見通し
しょうゆの出荷量は近年減少傾向にあり、今後もこの傾向は継続すると見込まれる。
しかし、格付率については、しょうゆのJASマークは、消費者の商品選択の際に活
用されるだけではなく、商取引においても浸透していることから、引き続き60%程度の
水準が維持されるものと見込まれる。
6
国際的な規格の動向
平成24年現在、国際的な規格は制定されていない。過去に、「しょうゆ」のCodex規格
の制定を検討されたこともあったが、現在は制定等の動きはない。
7
その他
しょうゆの業界団体として、業界内の連絡調整を行う「日本醤油協会」がある(会員
は全国醤油工業協同組合連合会及び大手しょうゆ製造業者5社)。
全国醤油工業協同組合連合会は、しょうゆ製造業者で組織された44協同組合と、4協
同組合連合会で構成されており、組合傘下には、約1,500の企業が加入している。
-8-
【別添1】
品質実態調査の結果
1
2
3
調査期間
平成24年6月1日~平成24年11月22日
調査内容
JAS格付品(以下「JAS品」という。)及びJAS品以外のもの(以下「非JA
S品」という。)について、JAS規格で定める性状、色度、全窒素分、無塩可溶性固
形分、直接還元糖、異物について調査した。
調査件数
こいくちしょうゆ
うすくちしょうゆ
たまりしょうゆ
さいしこみしょうゆ
しろしょうゆ
4
特級
6
6
5
11
7
JAS品
上級
標準
3
1
4
0
0
0
0
0
3
0
合計
10
10
5
11
10
非JAS
品
10
10
15
9
9
合計
20
20
20
20
19
調査結果
4-1 性状
うすくちしょうゆのJAS品(特級)3件がJAS規格の基準(以下「基準」とい
う。)を満たしていなかった。
-1-
4-2
色度
件数 最 小 色 番 最 大 色 番
規格値
(濃)
(薄)
こいくち JAS品 特級
6
4
12
18番未満
しょうゆ
上級
3
<2
10
標準
1
6
非JAS品
10
<2
12
うすくち JAS品 特級
6
12
33
特級・上級:22番以上
しょうゆ
上級
4
32
44
標準:18番以上
標準
0
-
-
非JAS品
10
20
38
たまりし JAS品 特級
5
<2
18番未満
ょうゆ
上級
0
-
-
標準
0
-
-
非JAS品
15
<2
2
さいしこ JAS品 特級
11
<2
2
18番未満
みしょう
上級
0
-
-
ゆ
標準
0
-
-
非JAS品
9
<2
2
しろしょ JAS品 特級
7
46
55
46番以上
うゆ
上級
3
52
55
標準
0
-
-
非JAS品
9
40
54
うすくちしょうゆのJAS品(特級)3件は、基準値を満たしていなかった。
非JAS品のしろしょうゆ3件は、基準値を満たしていなかった。
-2-
4-3
全窒素分
こいくち JAS品 特級
しょうゆ
上級
標準
非JAS品
うすくち JAS品 特級
しょうゆ
上級
標準
非JAS品
たまりし JAS品 特級
ょうゆ
上級
標準
非JAS品
さいしこ JAS品 特級
みしょう
上級
ゆ
標準
非JAS品
しろしょ JAS品 特級
うゆ
上級
標準
件数
6
3
1
10
6
4
0
10
5
0
0
15
11
0
0
9
7
平均
1.62
1.51
1.25
1.54
1.30
1.15
-
1.29
2.33
-
-
2.53
1.94
-
-
2.01
0.56
最大
1.94
1.61
-
1.83
1.58
1.24
-
1.86
2.84
-
-
3.45
2.45
-
-
2.55
0.71
最小
1.53
1.42
-
0.68
1.16
1.05
-
0.95
1.68
-
-
1.52
1.67
-
-
1.38
0.43
3
0.55
0.62
0.51
0
-
-
-
(単位:%)
規格値
特級:1.50%以上
上級:1.35%以上
標準:1.20%以上
特級:1.15%以上
上級:1.05%以上
標準:0.95%以上
特級:1.60%以上
上級:1.40%以上
標準:1.20%以上
特級:1.65%以上*
上級:1.50%以上
標準:1.40%以上
特級:0.40%以上0.80%
未満
上級:0.40%以上0.90%
未満
標準:0.40%以上0.90%
未満
非JAS品
9
0.65
1.15
0.42
*混合醸造方式によるものにあっては、2.00%(容重)以上であること。
(該当なし)
非JAS品のこいくちしょうゆ1件、さいしこみしょうゆ1件、しろしょうゆ2件
が基準値から外れていた。
-3-
4-4
無塩可溶性固形分
(単位:%)
規格値
特級:16%以上
上級:14%以上
標準:-
件数 平均
最大
最小
こいくち JAS品 特級
6
20
23
18
しょうゆ
上級
3
20
22
17
標準(参考) 1
15
-
-
非JAS品
10
21
27
9
うすくち JAS品 特級
6
18
25
15
特級:14%以上
しょうゆ
上級
4
15
18
13
上級:12%以上
非JAS品
10
16
21
11
標準:-
たまりし JAS品 特級
5
29
37
22
特級:16%以上
ょうゆ
上級
0
-
-
-
上級:13%以上
非JAS品
15
30
35
25
標準:-
さいしこ JAS品 特級
11
30
35
26
特級:21%以上
みしょう
上級
0
-
-
-
上級:18%以上
ゆ
非JAS品
9
29
36
22
標準:-
しろしょ JAS品 特級
7
22
23
19
特級:16%以上*
うゆ
上級
3
17
19
16
上級:13%以上
標準
0
-
-
-
標準:10%以上
非JAS品
9
20
25
16
*ただし、添加した砂糖類を含まないものであること。(砂糖類を添加したものは、な
かった。)
非JAS品のこいくちしょうゆ1件、うすくちしょうゆ1件は、上級の基準値から
外れていた。
4-5
直接還元糖
しろしょ JAS品 特級
うゆ
上級
標準
非JAS品
件数
7
3
0
9
平均
17
12
-
15
4-6 異物
全ての製品について基準を満たしていた。
-4-
最大
20
13
-
21
最小
12
12
-
7
(単位:%)
規格値
特級:12%以上
上級:9%以上
標準:6%以上
【別添2】
利用実態調査の結果
第1
1
アンケートによる調査
調査期間
平成24年10月5日~10月29日
2
調査の対象及び内容
消費者団体、流通業者、実需者及び製造事業者に対し、規格の認知度、利用状況に
ついてアンケートを行った。
3
調査件数
調査先
消費者団体
調査数
430
回答数
198
回答率
47%
流通業者
350
108(95)
31%
実需者
外 食 、 中食向
け ( 以 下「外
食」という。)
570
560
169(145)
159(135)
30%
28%
内訳
消費者庁消費者の窓のホー
ムページの名簿より選出
日本スーパーマーケット協
会、(社)新日本スーパーマ
ーケット協会、日本チェー
ンストア協会の会員
(社)日本フードサービス協
会、(社)日本給食サービス
協会及び(社)日本惣菜協会
の会員
加工品向け(以
10
10(10)
100%
しょうゆ加工品連絡協議会
下 「 加 工品」
の会員(しょうゆ製造事業
という。)
者を除く)
製造事業者
1595
639(634)
40%
日本醤油協会の会員
( )内は、それぞれの調査対象のうちしょうゆの取扱い、使用又は製造を行っている
と回答した数
*集計方法
・有効回答数(無回答などを除く)のみで集計。
・回答のあった流通業者、実需者及び製造事業者のうち、しょうゆの取扱い、使用
又は製造を行っていると回答した者を集計。
4 調査結果
4-1 しょうゆのJAS規格の認知度
-1-
消費者の約90%、流通業者の約100%、実需者の約80%がしょうゆにJAS規
格(JASマーク)があることを知っていると回答した。
実需者のうち、加工品の製造業者の全てが知っていると回答した。
(選択回答)
JAS規格があることを
知っていた割合
知っていた
知らなかった
消費者
159
24
87%
流通業者
91
4
96%
実需者
116
27
81%
外食
106
27
80%
加工品
10
0
100%
4-2 しょうゆのJAS規格の利用状況
(1)消費者
① しょうゆの購入状況
消費者の約90%がしょうゆを購入していると回答した。
(選択回答)
購入している
購入していない
購入の割合
消費者
171
12
93%
②
選択理由(購入しているとした回答者を対象)
消費者が商品の選択の際に重視する項目を確認したところ、JASマークは、
ブランド、原材料、賞味期限、価格、味に次いで6位であった。
(選択回答)
重視する項目
消費者
(5つまで選択)
ブランド(メーカー)
111
原材料
109
賞味期限
96
価格
95
味
86
JASマーク
80
名称
64
内容量
55
その他
9
(2)実需者
① しょうゆの使用状況
実需者の約90%がしょうゆを使用していると回答した。
-2-
実需者
外食
加工品
使用している
145
135
10
使用していない
18
18
0
(選択回答)
使用の割合
89%
88%
100%
②
選択理由(使用しているとした回答者を対象)
実需者が商品の選択の際に重視する項目を確認したところ、JASマークは、
価格、味、原材料、ブランド、内容量、賞味期限、名称に次いで8位であった。
(選択回答)
重視する項目
実需者
(5つまで選択)
外食
加工品
価格
117
108
9
味
105
95
10
原材料
69
64
5
ブランド(メーカー)
61
55
6
内容量
43
43
0
賞味期限
31
31
0
名称
22
19
3
JASマーク
10
9
1
その他
13
10
3
(3)製造業者
① 認定の取得状況等
認定を取得している製造事業者294社は、認定を継続している理由として、「自
社の品質(製造)管理」のため、「消費者等への訴求効果」のためとした回答が
多かった。
(選択回答)
認定を取得している
認定を取得していない
取得の割合
製造事業者
294
339
46%
理由
自社の品質(製造)管理
消費者等への訴求効果
消費者等からの要望
取引の単純公正化
その他
②
(選択回答)
回答数
231
127
76
39
19
JAS品以外のJAS規格の利用状況
-3-
製造事業者のうち約20%の事業者がJAS規格を「社内基準や取引の際に利用
している」と回答した。認定事業者は約40%が利用していた。
具体的な内容として、137社中98社が「社内の製造又は品質管理基準に引用」
と回答した。
(選択回答)
社内基準や取引の中でJAS規格を
利用の
利用している
利用していない
割合
製造事業者
137
483
22%
認定事業者
106
183
37%
認定を取得していない
31
300
9%
(選択回答)
利用の方法
回答数
社内の製造又は品質管理基準に引用
98
納入先から同等品を要求される
34
納入先から一部のJAS規格の基準を満たすことを要求される
15
その他
3
4-3
しょうゆのJAS規格に対する認識
消費者の約70%、流通業者の約60%、実需者及び製造事業者の約40%が規格基
準がスタンダードとして役立っていると回答した。
(選択回答)
役立っている
役立っていない
わからない
役立つとの認識
消費者
121
11
48
67%
流通業者
57
10
27
61%
実需者
57
28
57
40%
外食
51
24
57
39%
加工品
6
4
0
60%
製造事業者
261
133
205
44%
○役立つとした理由(役立つとした回答者を対象)
全ての者に共通して最も多い理由は、JAS品には「一定の品質が保証されるこ
と」であった。
-4-
消費者
一定の品質が保証される
安心又は信頼を与える
商品の選択の目安になる
取引の単純公正化
その他
流通業者 実需者
80
62
76
36
31
30
39
27
26
外食
34
25
23
2
1
0
0
(選択回答)
製造事業
加工品 者
5
225
2
120
3
105
41
0
6
4-4
しょうゆのJAS規格の必要性
回答のあった消費者及び加工品の実需者については約80%が規格は必要である
と回答した。
なお、流通業者及び実需者の回答率は30%程度と低かったが、それぞれ回答の
あった者の約70%、約50%がJAS規格は必要であると回答した。
(選択回答)
必要
不要
わからない
必要の割合
消費者
138
8
31
78%
流通業者
67
6
21
71%
実需者
64
20
50
48%
外食
58
18
50
46%
加工品
8
2
0
80%
○必要とした理由(必要とした回答者を対象)
一番多い理由は、JAS品には「一定の品質が保証されること」であり、次いで
「安心又は信頼を与えること」であった。
(選択回答)
消費者
流通業者 実需者
外食
加工品
一定の品質が保証される
111
46
54
47
7
安心又は信頼を与える
82
42
34
33
1
消費者保護に資する
62
27
16
12
4
その他
2
2
4
3
1
4-5
第2
改正要望
色度の基準の変更
全窒素分の測定方法の見直し
聞き取り(ヒアリング)による調査
製造業者から、全窒素分の測定方法の見直しの要望があった。
-5-