第1学年 算数科学習指導案 平成28年10月5日(水)第5校時 1.単元名 指導者 1年担任 下山 知子 「 たしざん(2) 」 (啓林館 上) 2.単元の目標 (1 位数)+(1 位数)で、繰り上がりのある場合の計算の仕方を考え理解し、計算ができる。 ○繰り上がりのある計算に興味をもち、 「10の補数」という考えのよさに気づき、進んで計算しよう とする。 (関心・意欲・態度) ○10の補数を意識して、加数被加数を分解してたすことを考えることができる。 (数学的な考え方) ○(1位数)+(1位数)の繰り上がりのある計算ができる。また、適用題を解くことができる。 (技能) ○繰り上がりのある計算の仕方について理解する。 (知識・理解) 3.単元の評価規準 関心・意欲・態度 数学的な考え方 技能 知識・理解 繰 り 上 が りの あ る計 算 10の補数を意識して、 (1位数)+(1位数) 繰 り 上 が り のあ る 計算 に興味をもち、「10の 加 数 被 加 数を 分 解し て の 繰 り 上 が りの あ る計 の 仕 方 に つ いて 理 解す 補数」という考えのよさ た す こ と を考 え るこ と 算ができる。また、適用 る。 に気づき、進んで計算し ができる。 題を解くことができる。 ようとする。 4.関連事項 1 かずとすうじ ・10 までの数の概念、4,5 の合成・分解 3 いくつと いくつ ・6,7,8,9,10 の合成・分解 ・0という数 5 ふえたり へったり ・数を増減する場面の経験 7 6 たしざん(1) ・たし算の意味(合併、増加) ひきざん(1) ・ひき算の意味(求残、求部分、求差) (1 位数、10)-(1 位数) (1 位数)+(1 位数) 10 11 3つの かずの けいさん 8 20 までのかず ・3□の数の加減計算 ・ (十何)+(1 位数)=(十何) 12 たしざん(2) ・ (1 位数)+(1 位数) 10 14 ひきざん(2) ・(十何)-(1 位数) 10 17 大きい かず ・ (何十)+何、 (何+何)-何=(何十) 15 0の たしざんと ひきざん ・0 を含む加減計算 5.指導・評価計画(全 10 時間) 次 時 目標 一 1 既習事項の復習、 「たし算(2)の準備 本 2 ・ (1位数)+(1位数) ・ 「車が 8 台止まっています。3 台く 時 で繰り上がりのある 学習活動 ると何台になりますか。 」の式を立て、 評価規準(観点) ・10 の補数を意識して、加数を分解して 10 をつくることを考えることができる。 たし算について、数図 計算の方法について数図ブロックを用 (考)<活動・発言・ブロック> ブロックの操作を通 いて考える。 ・自分の言葉で友だちに伝え合うことがで して 10 の補数を利用 ・10 をつくることのよさがわかり、 きたか。<話し合い> した計算方法を見出 8+6や9+4の計算について数図ブ ・繰り上がりのあるたし算についてブロッ すことができる。 ロックを使って考える。 クを用いて計算することができる。(技) <ブロック・プリント> 3 ・ (1 位数)+(1 位数) ・ 「くり 7 個とくり 4 個を合わせると ・声を出して頭の中で答えを で繰り上がりのあるた 何個になるか」の式を立てて、数図ブ 求めることができる。(技) し算について、10 の補 ロックを用いて答えを求める。 <発表・ノート> 数を利用した計算方法 ・6+7の計算について声を出して行 ・加数を分解して、10 の補 をつくり上げることが う。 できる。 数を利用した計算方法を理 解している。(知)<発表・ ノート> 4 ・合併の場面のたし算を ・ 「赤い花 9 つ、黄色い花 5 つが合わ ・9+□のたし算では、いつ 解くことができる。 せていくつになるか」の式を立てて答 も加数を1と○に分ければ ・被加数が 6 以上(9, えを求める。 よいことがわかる。 (知)< 8,7,6)のたし算の ・9+□の□の部分を変えて、たし算 発言・ノート> 計算ができる。 の練習をする。 ・□にあてはまる数を変えて ・9+□、8+□、7+□、6+□の も、10 の補数を利用した方 計算をする。 法で、手際よく、確実に計算 できる。(技)<ノート> 5 ・被加数が 5 以下(5, ・ 「おにぎりが赤い箱に 4 個、青い箱 ・加数分解や被加数分解をし 4,3,2)のたし算の計 に 8 個入っている」場面から、おにぎ て、10 のまとまりをつく 算ができる。 りが合わせていくつあるかの計算方法 り、計算方法を考えることが を考える。 できる。(考)<観察・ノー ・5+□、4+□、3+□、2+□の計 ト> 算練習をする。 ・被加数が 5 以下のたし算 を計算することができる。 (技)<発言・ノート> 二 6 ・たし算カードの答えが ・ 「たしざんかあど」を使って、答えが ・答えが同じたし算のカード 同じになるものを順序 同じになるカードを集める。 を順序よく並べ、きまりを見 よく並べ、並び方のきま ・並べたカードを見て、気がついたこ つけることができる。(考・ りを調べる。 とを言う。 技)<観察・発言> 7 ・たし算カードを使っ ・ 「たしざんかあど」を使って、繰り返 ・繰り上がりのあるたし算が ~ て、繰り上がりのあるた したし算の練習をする。 確実にできる。 (技)<観察 9 し算を練習し、習熟す ・答えが 11 のカードに数図ブロック > る。 を置く。 ・たし算のカードゲームに楽 ・巻末の「カードゲーム」を行う。 しみながら取り組もうとす る。(関)<観察> 10 学習内容の自己評価 6.指導上の立場 (1)単元観 児童は、1 学期に繰り上がりのないたし算について、学習してきている。本単元では繰り上がりのある たし算について指導する。ここでは、10 を合成的にとらえる力や、数を分解する力、 「十いくつ」を合成 的にとらえる力といった既習事項を生かして、数図ブロックによる操作から、念頭操作へ移行していくこ とをねらっている。まず、数図ブロックで操作の繰り返しを行うことで、10のまとまりをつくることの よさを実感する。次に、数図ブロックを<見ながら>計算方法を言葉で説明する活動や、さくらんぼ図を 使って計算・説明する活動を段階的に進めることによって、念頭操作への移行をスムーズにしていく。最 後に、たし算カードの繰り返し練習やカード遊びに楽しく取り組ませることにより、念頭ですらすらと計 算ができるようになること、全員が計算の仕方を説明できるようになることを目指していく。 (2)児童観 本学級は、男子9名女子9名の合計 18 名である。前に出てブロックを操作したり,説明したりするこ とが好きで、課題に対して前向きに努力しようとする児童も多い。しかし、手遊びが多く学習になかなか 集中できなかったり,自信がなくて発言が消極的になったりする児童がいる。また、計算の速さの差など 個人差が大きく、指を使って計算する児童や計算に時間がかかる児童もおり、机間指導や声かけが必要で ある。 「たし算(2)」では、繰り上がりのある計算について、一つの計算の中に数を合成的にとらえたり、 分解したりと今までの学習を様々用いるため難しいと感じる児童も多いことが予測される。そこで、この 学習以前には「3口の計算」の単元(7+3+2など)や、10 づくりゲームなどで、10 の合成・分解を 十分に習熟させることが大切である。 本単元の最終的な目標は、念頭操作で計算できることであるが、念頭操作が困難に感じる児童もいるで あろう。そこで、個に応じて数図ブロックの操作を取り入れ、次にそのイメージ化をはかるという指導を 繰り返し行っていきたい。 (3)指導観 本時では、まず問題文と絵から演算決定ができるようにさせるため、問題文の中で、わかっている数字 や単位、演算決定するためのキーワードにしるしをつけさせることで、文章問題を自分で読み手がかりを 見つけ、正しい答えを導きだせる子どもに育てていきたい。そして、計算方法について説明するという算 数的活動も取り入れていきたい。繰り上がりのあるたし算については、数図ブロックや指などを用いて「数 えたし」を行えば十分解決ができる内容であるが、 「10 をつくる」ことが大切な内容である。ここでは、 10 を合成したり、数を分解したり、10 といくつで「十いくつ」ととらえたりする既習内容をいかして、 まず数図ブロックによる操作による操作により計算方法を理解させていきたい。 (4)研究主題との関連 本校の研究テーマは 伝え合う力をつける教科指導の工夫・改善 ~話すこと・聴くことを中心に~ である。考える力をのばすために,1年生では①「話をしっかりと聴くことができる子」②「自分の考 えを伝えることができる子」を目指す子ども像として,学習規律の定着に重点を置いてきた。 聴くことと話すことの指導は表裏一体で,「話し手」を指導しながら「聴き手」を育てるような同時進 行であることが多い。例えば,1学期は「はい。 ・・です。」という基本の話型の後に「どうですか。 」と いう問いかけの言葉をつけて発表させてきた。聞き手には「同じです。」「惜しいです。」などの反応の言 葉を必ず返すようにさせているがまだ十分ではない。また,学習の「めあて」と「まとめ」をノートに書 くことについては、本校では全校が共通の取り組みとしているが、ひらがなを学習したばかりの 1 年生で はまだまだ難しく、1 学期は取り組むことができなかった。しかし、2学期から担任がリードしながら大 事な場面だけを少しずつノートに書かせるようにしている。今後は,2 年生の学習につなげるためにも, 学習の振り返りを短い言葉でもいいからできるだけ自分の言葉でノートに書かせるようにもしていきた い。 (5)全国・県学力学習状況調査との関連 本校の第 1 学年の児童は、学力差も大きく、生活面においても支援が必要な児童も多い。特にまだひら がながすらすら読めない児童もおり、 「数学的考え方」を要する文章問題など自力解決で解き方を導き出 すことが難しい児童も数名いる。さらに、 「知識・理解」として定着するにも時間がかかり、じっくり継 続して取り組むことができず、技能面でのミスが多い児童もいる。そこで、解き方や考え方をパターン化 し、繰り返し練習することで、児童の苦手意識を減らし、「わかる」喜びを大切にした授業づくりをして いきたい。 7.本時案(第 1 次第2時) ・ (1 位数)+(1 位数)で繰り上がりのあるたし算について、数図ブロックの 目 標 操作を通して 10 の補数を利用した計算方法を見いだし伝え合うことができ る。 学習活動 教師の指導・支援 学習評価 (問題) 1.課題をつかむ。 1くるまが 8だい とまって います。3 だい く ると、なんだいに なりますか。 ○問題の内容を確認させる。 ・「わかっている数」,「単位」,「何算になるかがわかる 言葉」などがわかるキーワードに下線を引いて書きこみ をさせ、発表させる。 ① 文や絵を見て立式 ○立式させる。 する。 ・<式> 8+3= ・ 「くると」があるから たし算であることをとらえさ せる。 ② めあての確認をす る。 め くふうして ○ 8+3のけいさんをしよう。 1チーム9人でやきゅうをします。4チームでは何 2.1の問題を考える。 ・数図ブロックを操作し、まず自分で8+3の答えを求 ・10 の補数を意識し 人になるでしょうか。 ①数図ブロックを使っ めさせる。 て、加数を分解して て自力解決をする。 ・自分の数図ブロックの動かし方を、隣の友だちと伝え 10 をつくることを ②隣の友だちと伝え合 合う。 考えることができた う。 ③発表する。 ・前に出て動かし方を発表させる。この時、8(被加数) か。(考) の補数が2であることを明確にするため、数図ブロック <活動・発言・数図 の動きに注目させる。 ブロック> ☆自力解決が難しく、支援が必要な児童がいることが予 ・自分の言葉で友だ 想されるため、動かし方について同じ内容であっても何 ちに伝え合うことが ④まとめをする。 人かに発表させる。 できたか。 <話し合い> ○学習のまとめをワークシートに書かせる。 ま (10 のまとまり)をつくってけいさんする。 ○ 3.2の問題を考える。 あ○ い の問題も同様に ①○ 解く。 ・繰り上がりのある 2 あ 8+6= ○ い 9+4= ○ たし算について数図 ブロックを用いて計 算することができた か。(技) ☆支援が必要な児童を確認し、数図ブロックの動かし方 <数図ブロック・ワ 4.振り返りと練習プ を助言する。 ークシート・プリン リントをする。 ト> ○本時の授業を振り返って、わかったことや感想を発表 する。 ○残り時間があれば、練習問題に取り組ませる。 8.板書計画 10/5 (めあて)くふうして 8+3のけいさんをしよう。 1くるまが 8だい とまって います。 3だい くると、なんだいに なりますか。 (しき) 8+3= 11 数図ブロック (まとめ) (こたえ)11だい (れんしゅう) あ 8+6= ○ (10)のまとまりを つくってけいさんする。 い 9+4= ○ 9.ワークシート 10/5 なまえ( ) めあて くふうして8+3のけいさんをしよう。 1くるまが 8だい とまって います。 3 だい くると、なんだいに なりますか。 1.(しき) (こたえ) まとめ ( )のまとまりを つくってけいさんする。 2.○ あ 8+6= い 9+4= ○ ブロック なまえ( ) めあて 1 くるまが 8だい とまって います。 3 だい くると、なんだいに なりますか。 (しき) (こたえ) まとめ ( 2 あ 8+6= ○ い 9+4= ○ )をつくって けいさんする。 れんしゅう ① 8+4= ② 9+2= ③ 8+5= ④ 9+3= ⑤ 7+4=
© Copyright 2024 Paperzz