3・4厚労省交渉議事録(失業・雇用問題)

2015年3月4日
3・4 厚労省交渉議事録(失業・雇用問題など)
厚生労働省側
職業安定局雇用開発部高齢者雇用対策課
同上・地域雇用対策室
社会・援護局地域福祉課
保健局保険課/年金局事業管理課/大臣官房地方課
建交労側
全国事業団・高齢者部会の全国からの仲間
北海道・季節労働者代表 / 関西支部
◇建交労代表あいさつ 山室まこと全国事業団・高齢者部会・部会長
冒頭、塩崎厚生労働大臣宛ての請願署名を山室まこと全国事業団・高齢者部
会長から 5917 筆(段ボール 3 箱)を手渡す。あわせて正式な要請書を手交した。
建交労を代表して山室部会長があいさつ。
建交労は厚労省にたいして年に 3 回、要請している。今日も全国から仲間が
集まっている。われわれ全日自労時代から“失業と貧乏と戦争に反対する”と
いうことで労働者の権利を守っていくと運動している。いままさに“まち・ひ
と・しごと 地方創生本部”が立ち上がりましたが、ここで本当にこのままの
日本でいったら、日本は人口減少、地方市町村等が消滅していくということで、
やっと危機感をもって対策に乗り出そうということになった。地方でも人が働
き続ける、生きがいをもって働き続けられる、そのなかでとくに若者が結婚し
て子どもを産み育てられる環境をつくらなければいかん。あるいは生活困窮者
のみなさんが一生懸命努力しても働けない、これをなんとかしようと。4 月施行
の法律でなんとかしようとやっている。もうひとつ大きな柱が高齢者のいきい
きと生涯現役で働き続けながら、とくに 2025 年に向けた団塊の世代が後期高齢
者になるという 3 つの柱だと思う。そのなかでの高齢者雇用対策、生活困窮者
対策、これはこの間、われわれがずっと要請してきたことで、やっと国のほう
もそれに気づいたかということだと思う。内容としては継続した要請が多いで
すが、同じような繰り返しではなくて、真剣に一つひとつに対応していただき
たい。
【要請1】国の「雇用創出の基金による事業」
(緊急雇用事業・重点分野雇用創
造事業・震災等緊急雇用対応事業、地域人づくり事業など)を継続・拡充し、
雇用期間を1年未満ではなく3年以上に延長する等の事業要件の緩和をおこな
うこと。とくに新たな公的就労事業の創設と雇用の受け皿や就労訓練事業を拡
充・充実すること。
〈回答 1〉職業安定局地域雇用対策室
被災求職者等の生活再建のために雇用の場を確保することは重要であると
考えている。現在、平成 27 年度政府予算案では震災等雇用対応支援事業とし
て実施 3 年以上を予定しているところです。岩手県、宮城県の被災 3 県の求
職者を対象に雇用契約の 2 回以上の、実質は複数年ということであると思い
ますけれど更新を可能としているところです。
また全都道府県を対象とする緊急雇用創出基金事業については、リーマンシ
ョック以降の雇用情勢の悪化に対応するため積み増しをおこなってきた。現下
の雇用情勢に改善がみられることから全都道府県を対象とする雇用創出基金
事業については今年度末までの事業開始を期限として終了するところです。
一方で地方創生にむけた各地でのとりくみを支援するため平成 26 年度の補
正予算で創設された地域活性化地域住民生活等緊急支援交付金、地方創生先行
型というのですかね、内閣府のほうで 1700 億円予算化されたところです。
このなかのメニューのひとつに地域仕事支援事業というのが盛り込まれた
ところです。この事業で各自治体が緊急雇用創出事業でやってきたものを活
用して雇用創出や人材育成等、地方創生の趣旨に合致するとりくみを実施す
ることが可能となっています。こちらは地域支援室で要領等を定めているも
のではないんですが、今後につきましては交付金をもとに各自治体でいまま
での基金を活用した事業を参考に今後、各自治体で計画・実施されていくも
のと考えていますので、今後活用していただきますよう依頼しているところ
です。
※後段の「とくに新たな公的就労事業の創設と雇用の受け皿や就労訓練事業
を拡充・充実すること」の要請についての回答
【回答】社会局生活困窮者自立支援室
就労訓練事業拡充・充実することと、あわせて要請項目 4 番に生活困窮者
自立支援の質問もありますのであわせてご回答します。
就労というのはもうみなさんご存知の通り本人にとって経済的な自立に資
するのみならず社会参加、自己実現、知識、技能等の習得の機会を意味する
とともに、地域社会の基盤強化に寄与するものであり、本人の自立を達成す
るため就労を希望する方については適切な就労支援をおこなっていきたいと
考えています。
さまざまな課題をかかえる生活困窮者の方々は、一定程度適切な配慮のも
と、それぞれの状況にあわせて働くことができる就労訓練事業、いわゆる中
間的就労の場を開拓していくことが重要であると考えております。
【要請 2】高齢者雇用安定法第5条・第40条にもとづき、高齢者の就労機会
の確保をおこなっている「高齢者事業団」などへの援助・育成措置の具体化を
図るとともに、就労機会を増やすこと。高齢者等の就労を促進している団体に
ついて全国的な事例に反映させること。
〈回答〉職業安定局高齢者雇用対策課
従来からご回答させていただいておりますが、高齢者の就労機会の確保事
業ということで、国として高齢法(※高齢者雇用安定法)のスキーム上にお
きましては 40 条にもとづいてシルバー人材センター、それからシルバー人材
センター連合を都道府県知事による指定法人と位置付けまして、国および地
方公共団体による補助事業として実施しているところです。
こういった高齢法の具体的な補助事業という形でおこなっているのはシル
バー人材センターだけとなっておりまして、それ以外の団体さんにおいては、
高齢法上あらたに特定団体へのあらたな補助事業を講じることはちょっとむ
ずかしいと考えておりますが、実際は高齢者の就労機会の確保の促進に関し
ては、毎年度の予算で講じている各種事業等ございます。国、それから自治
体、それぞれ毎年度、確保している分があったりすると思いますので、そう
いった個別の事業をですね、受託をおこなうことで、事業を伸ばしていって
いただきたいと考えています。
2 番目の後段の部分の回答です。
全国的な事例に関しての回答です。こちらにつきましては、高齢者の就業
促進のとりくみ事例ということで、平成 25 年度になりますけれども、労働局
を通じて情報収集をさせていただきました。各労働局で実際に本省がとりま
とめまして、情報提供させていただいているところです。今後も数年に一度
の頻度で事例の収集にとりくみたいと考えておりまして。その際には企業、
自治体、NPO 法人、高齢者の就労を促進している団体さまも含めて幅広く好
事例に盛り込んでいけられるような形で、検討していきたいと考えています。
【要請 3】年度末にシルバー人材センターに特定随意契約の委託で出されてい
る実態を明らかにすること。
〈回答〉職業安定局高齢者雇用対策課
シルバー人材センターの特定随意契約の関係ですが、こちら前回おじゃまさ
せていただきました時にですね、年度末の自治体の予算消化の関係でシルバー
に随意契約で発注をされているのではないかというご指摘をお受けしたとこ
ろです。担当の方から、当日(※前回の交渉という意味)私は欠席していますが、
シルバー人材センターの受注については公共の部分というのが全体の発注の
1 割を切っている状況です。シルバー協会に聞いても、なかなかそんな景気の
良い話はなかなかないんじゃないか、というような感触を聞いていたり、ある
いは最近、過去には随意契約でできたりしても、なかなか最近はですね、自治
体の方も指定管理者制度を導入されているということもあって、随意契約がな
かなかしてくれないという話を良く聞いておりまして、なかなかそういう状況
はないんじゃないかなと回答させていただいたところです。
前回のご指摘も踏まえまして、再度、関西方面のシルバーの関係者に聞い
てみましたところ、やはり関係者もそういう感じの話は聞いたことがないな
と。あるいは逆にそのくらい余裕のある自治体があるのかな、というお話も
あったり、やはり指定管理者制度の関係もあったりするので、随意契約が最
近厳しくなっていると。お聞きするような該当事例は見つかりませんでした。
【要請 3-②】シルバー人材センターの偽装請負、民業圧迫などの不法・不適
正就業が依然として多発している現状は貴省における指導の怠慢であり、本省
として全国の関係諸団体等への周知徹底や是正勧告以上の送検も視野に入れた
抜本的な改善措置を図ること。
〈回答〉職業安定局高齢者雇用対策課
偽装請負、民業圧迫についてです。こちらにつきましては、シルバー人材セ
ンターの高齢法の第 42 条において当該センターの構成員である高年齢退職者
にたいして一般労働者派遣事業ということもできるということが認められて
います。いわゆる偽装請負のような労働者派遣法の違反というようにつながる
ような、疑われるような事案につきましては、都道府県労働局を通じて調査を
おこなったり、行政指導が必要と判断されれば適時適切に指導監督を実施して
いるところです。今後ともそれについては厳正に対処していきたいと考えてい
ます。
それから民業圧迫の部分についてです。シルバー事業で取り扱う仕事の範囲
につきましては地域におきまして労働者と雇用または就業の場を浸食したり、
あるいは労働条件等の低下を引き起こすおそれのないものを取り扱うように
そこは指導しているところです。ですので、引き続き指導徹底してまいります
し、また逆に今後そのような事案であるとか、お気づきの点等がございました
ら、ぜひ最寄りの労働局あるいはわれわれへも結構ですので情報提供をいただ
ければありがたいなと。今後ともシルバー人材センター事業を指導監督してい
る全国シルバー人材センター事業協会という団体もございますので、そことも
連携しながら各知シルバー人材センターにたいして引き続き指導をおこなっ
てまいりたいと考えています。
【要請 3-③】安倍首相が高齢者の多様な就業機会を提供すると施設演説した
のをふまえてシルバー人材センターだけではない多様な就業機会の提供のな
かに高齢者事業団等も位置づけ改善・活用すること。
〈回答〉職業安定局高齢者雇用対策課
さきほども総理のほうから多様な就業機会を提供するということで、施設
方針演説でとりあげていただいたことは非常に意義深いことだと認識してい
ます。国、それから自治体もふくめて高齢者活躍推進ということで今後とも
推進に努めてまいりたいと考えています。
それをふまえてということで、あらたに位置付けを改善活用ということも
あるんですが、なかなか法律の観点からはすぐにそこを変えるということは
難しいとは思っております。そこは各予算事業であったり、高齢者事業の活
用ということで、活躍推進にご協力いただきたいなと考えています。
【要請 4-1】4月から施行する生活困窮者自立支援の「中間的就労」における認
定要件を明らかにすること。施行直前にあたり全国の自治体の周知徹底と受
け皿となる認定団体の認定を早めること。
〈回答〉社会局生活困窮者自立支援室
ご質問がございました就労訓練事業・中間的就労についてですが、こちら 2
月 4 日に生活困窮者自立支援法の施行規則が公布されまして、就労訓練の認定
基準をお示ししたところです。この基準をもとに管轄する都道府県知事等は施
行前においても認定がおこなえるということになっており、すでにとりくみが
すすめられています。
また自治体に対してですが、全国担当者会議の場で訓練事業についての説
明をするとともに、就労訓練事業のノウハウをまとめた事例集、これは先駆
的なとりくみをおこなっているところの事例集を提供したり、また事業者開
拓のために事業者向けの就労訓練事業の内容等をわかりやすくまとめたパン
フレットを作成して周知しているところです。
また認定を受けました就労訓練事業者についての支援につきましては、ひ
とつは税制面での優遇措置、これは平成 27 年度の税制改正大綱のなかに第 2
種社会福祉事業として就労訓練事業を実施する事業所については、不動産取
得税および固定資産税の 2 分の 1 を非課税とすることが盛り込まれたところ
であります。
また認定就労訓練事業を立ち上げる際の備品購入の補助を 30 万円未満です
けど、認定訓練事業者にたいする発注が促進されるよう地方自治法施行令を
改正し、地方自治体が随意契約によることができる場合として就労訓練事業
所から物品を買い入れる場合等を追加するなど、就労訓練事業の促進に向け
たとりくみをしているところであります。
以上のとりくみをすすめると同時に、地域における就労支援体制の構築も
重要であると考えておりますので、みなさまにおかれましては積極的にご尽
力いただければと思っています。
【要請 4-2】地域における「就労準備支援事業」の連携体制の構築や就労の場の
開拓等の予算措置を図り、就労準備等における期間を中長期的に実施する事業
団等に継続した職場の確保や公共事業の委託等に盛り込み実施すること。
〈回答〉社会局生活困窮者自立支援室
就労準備支援事業についてですが、こちらの連携体制の構築ということで
書いてありますけれども、あの就労というのですはね、その人だけの問題で
はなくて、地域における支援体制のネットワークの構築が重要だと考えてい
ますので、地域において、それはぜひ自治体と一緒になって構築していって
いただければと思っています。
【要請 5-(1)】季節労働者対策の拡充・強化について
雇用保険の特例一時金を50日分に戻して、一般の失業給付(90日)と
の選択制を実施すること。
〈回答〉雇用保険課
雇用保険制度の失業給付は、保険事項である失業に対応するための給付でご
ざいます。季節労働者の方々については一定時期に失業があらかじめ予定され
ているという理由から一般の被用保険者資格や給付との枠組みとは制度上わけ
て設定されています。
ご要望の選択制については、季節労働者の方についても 90 日分の一般の給付
を受給できるようにという趣旨と理解していますが、これについては特例一時
金制度も雇用保険制度のひとつであり、労働者の方、使用者の方のみならず、
みなさん方からいただいている雇用保険料を主な財源として給付をおこなって
おりますので、給付と負担の均衡、バランスが非常に重要かなと思っています。
とくに受給バランスをみると平成 23 年度の実績では、納めていただいた保険
料額が約 58 億円。これにたいする給付額が 286 億円と給付が 5 倍近くなってお
り、大幅な赤字となっております。
ただ、しかしながら、特例一時金は季節労働者にたいするセーフティーネッ
トとして機能を果たしておりますのは事実でありますので、同じ雇用保険制度
のなかで一般被用者の公平性などをふまえつつ、特例一時金制度については現
状維持に努めてまいりたいと考えています。
【要請 5-(2)】通年雇用促進支援事業を改善・拡充すること。
〈回答〉地域雇用対策室
この事業は、平成 6 年度から実施しておりまして、これまでも北海道庁です
とか協議会関係者の方から改善要望がありまして、そういったものをふまえて
季節労働者にたいする個別相談窓口の設置あるいは職場体験事業のメニューの
追加、あるいは事業実施の緩和ですとか、委託条件の撤廃、雇用促進支援の配
置緩和など事業内容や要件などについて見直しをおこなってきたところです。
今年度は職場体験講習にかかる教育訓練事業としての要件を緩和しまして、こ
れまで職場体験の対象事業主はいわゆる指定事業主以外を対象としていたとこ
ろを指定事業主でなくても通年による受け入れが見込まれる場合などの一定要
件を満す場合には対象とするといったような要件緩和をおこなっております。
また来年度平成 27 年度からは職場体験講習の受け入れ事業主にたいする謝金
上限の引き上げですとか、職場体験講師の技術明確化ですとかなどの見直しを
おこなう予定でして、事業の実態ですとか、こうした見直しをこれからもかさ
ねて事業をすすめていきたいと考えています。
この事業に関しましては北海道庁はじめ地域の関係者からも継続の要望が強
くありまして、厚生労働省としても季節労働者対策の柱として位置付けて実施
しているところですので、こんごともこれらの事業の必要な予算を確保して、
各関係機関と連携を図りながら実施してまいりたいと考えております。
【要請 5-(3)】季節労働者冬期援護制度を復活すること。
〈回答〉地域雇用対策室
冬期援護制度なんですが、国の政策にたいする政策効果が厳しく問われてい
るなかで、この制度を利用した方々の通年雇用化への移行実績が低調でありま
して、政策効果が上がっていないとの指摘もあって平成 18 年度をもって廃止し
たところです。
現在は季節雇用労働者の雇用対策といたしましては、さきほども申し上げま
した雇用促進事業による支援のほか、季節労働者を通年雇用した事業主にたい
しまして冬期間の賃金助成を支給する通年雇用奨励金による助成金制度、具体
的には賃金助成なんですけれども、それ以外にも冬期間、継続雇用している季
節労働者にたいして職業訓練を実施した場合に職業訓練にたいする助成措置、
あるいは季節労働者を通年雇用するために新分野に進出した事業主にたいする
設置整備の費用助成、あるいは季節雇用労働者を指定地域外へ移動就労させた
場合の移動就労経費などにたいする助成など奨励金においても可能な支援メニ
ューをおいて実施しているところです。
そのほかにハローワークにおいても担当者制という形をとって季節労働者の
個別の環境ですとか、個人のニーズとかをふまえて就職するための通年就職の
ための計画を策定するという相談・紹介という形で支援に努めているところで
す。ですのでこれから組み合わせて季節労働者の雇用の安定に向けたとりくみ
をすすめていったところで、冬期援護制度そん色ない事業といたしまして、こ
れからも通年雇用促進に向けてとりくんでいきたいと考えています。
【要請 6】日々雇用労働者の雇用保険および日雇健康保険の資格要件である「印
紙保険料納付日数」を、現行の2か月で26日から20日に緩和すること。
あわせて、日々雇用労働者を雇い入れる業者が、印紙の企業負担を嫌がり、
日雇健康保険印紙の貼付をしない、いわゆる雇用保険印紙のみを貼付する「片
印紙」が横行しています。労働者本人からの希望による適用除外の除き、社
会保険印紙の貼付しない行為は明確な違法行為であることから、徹底した「片
印紙は違法行為」との周知をはかると共に、応じない業者に対して処罰を講
じること。
〈回答-日雇い雇用保険の関係〉雇用保険課
日雇い労働者の雇用保険について。こちらについても特例一時金と同じよう
に雇用保険制度の枠組みに給付と負担のバランスを考えることが必要となっ
てきます。日雇い給付の収支バランスをみると平成 23 年度の実績で雇用保険
料収入については約 26 億円、これにたいする給付額は約 90 億円と赤字の状
態であり、特例一時金と同じく保険財政的に赤字が続いている状況です。
そこで日雇い給付をですね、受給資格の緩和については、一般被用保険者との
負担と公平性に照らしながら、またさきほどの収支バランスをふまえつつ、
こちらについても現状維持に努めてまいりたいと考えています。
〈回答-日雇い健康保険の関係〉保険課
さきほどと通じたお話になるかと思いますが、日雇いの特例被保険者につき
ましては就労期間の短さですとか、就労状態が不安定といった特性を考慮し
て前 2 か月に 26 枚以上もしくは前半年間のうちに 72 日以上というふうな印
紙の納付の設定をさせていただいています。こういった日数の緩和につきま
しては、この日雇いの特性といいましょうか、特色を生かした、慎重にふま
えて議論する必要があると考えております。
また日雇い労働者という不安定な雇用形態でございますので、この緩和に依
りましてこの不安定な雇用状態が固定化されてしまう方がこれから増えてし
まうのではないかとそういった懸念があることもふまえまして、財政援護で
ございますけれども、いまの管轄している協会健保ですね、そちらの財政状
況も不安定という面もございますので、こちらの検討については困難な点も
あるかなと存じております。
〈回答〉年金局
要請 6-後段の「あわせて…」以降の回答
社会保険の日雇い特例被保険者なんですが、こちら適用事業所に使用され
る日々雇用される者で 2 か月で 26 日以上使用見込みのある者なんですが、こ
ちら適用事業所というそもそも雇用保険と社会保険適用事業所単位がかなら
ずしも一致しないことと、あと 2 か月 26 日以上というとこも必ずしも雇用保
険と一致しないところがありますので、制度的に片印紙というのは出てきて
しまうとは思うのですが、それ以外ではたしかに違法でありますので、それ
にたいしては適用事業所に使用されるということが条件ですので、そもそも
適用事業所になっていない事業所を把握するために各省庁と連絡を取り合っ
て法人登記簿とか言った国税庁からの情報を入手したうえで適用事業所も把
握して、日本年金機構のほうで適正な適応をとりくんでいくことが、まず第
一点。第二点としてすでに適用した事業所について、そういった被用保険者
の社会保険が漏れている場合については定期的な調査をおこない適正なとり
くみをおこなっていくこと。あと情報提供に応じて日本年金機構で調査をお
こなっていくこと。こういったとりくみを継続してやっていきたいと考えて
います。
また事業者にたいしても日雇い健康保険について周知検討していきたいと
考えています。
【要請 7】国民・労働者の諸権利を保障するために増大する行政需要に対応す
る労働行政職員の大幅増員と非正規職員の正規化など体制の整備・強化を図
ること。そして内閣府・財務省にたいして継続的に大幅増員・増額を求める
こと。
〈回答〉大臣官房地方課
労働行政職員の増員というご要請ですが、近年行政改革の非常に厳しい流
れがございまして国家公務員の定員が大幅に削減されているという状況にあ
ります。このなかにおきましても、厚生労働省としましても労働基準監督署、
ハローワークをはじめとする労働行政機関の体制整備については、これまで
も必要な増員を図るべく体制確保に努めてきたところです。今後といたしま
しても行政にたいする国民の期待にこたえるためにも行政改革にかかる方針
をふまえつつも引き続き必要な人員確保に最大限の努力を図っていきたいと
思っています。
今回、要請のなかに非正規職員の正規化などということで書かれておるん
ですが、非正規職員を正規化する整備職員化するとしましても定員の枠が増
える訳ではないので、われわれとしてはまず定員を増やすというキャパを増
やすということに尽力しているところですので、あわせてご回答させていた
だきます。
【回答をうけてのやりとり】
●組合 ありがとうございました。それでは回答を受けてやりとりをさせてい
ただきます。それでは要請項目 6 からいきます。
●組合 大阪から来ました。関西支部です。まだまだこれまでと同じ回答とい
うことで残念ですけれども。何度も言うように、日雇い労働者をね、ただ増
加させるために固定化させるためにこの要求を出している訳では私たちはな
いんです。結局は仕事がない。それで 2 か月に 26 枚の印紙が貼られへんから
緩和してくれと要求している。さきほど本省の方が言うた適用事業所がそれ
ぞれ違うと言うてましてが、結局、雇用保険の手帳、社会保険(健康保険)の手
帳をもっていたら適用事業所というのはすぐにわかるはずじゃないですか。
◆本省 両方持っているということで…
●組合 そうです。私たちは両方の手帳をもっている。いま大阪で言うたら社
会保険(健康保険)料の印紙の保険料というのが、雇用保険料より高いわけです。
◆本省 はい。(年金局担当者・
うなずく)
●組合 その負担を嫌がって、わざわざ会社が社会保険の印紙を貼らない。雇
用保険だけの印紙だけ貼ったるわとという会社がある。私らは両方の手帳を
もっている。だけど雇用保険の印紙しか貼られへんと。それは違法行為でし
ょう?
◆本省 そうですね。(うなずく)
●組合
前回のときに厚労省のなかでいっぺん雇用保険と社会保険の担当者同
士で精査してくださいと言ったんだが。その作業というのはしてくれている
んでしょうか?
◆本省 雇用保険を事業所の日雇いの状況、データを社会保険に送ってもらっ
てそれでつきあわせるという作業ということですか?
●組合 結局、適用事業所というたら、両方適用事業所ではないですか。
◆本省 ただし、すみません、かならずしもそこは一致しない。
●組合 なぜそこは一致しないんですか?
◆本省 雇用保険の方は担当がいますので、社会保険ですと労務管理をおこな
っているタイプが適用事業所になりますので、雇用保険ですともっと場所で
特定して適用事業所とすると聞いているので、かならずしも一致しないと。
実際、大阪の方で、そのおっしゃっていただいたようにサンプル的にデータ
をもらってやってみた。ただ、やはり一致しないのが多かった。そもそも適
用事業所として一致しなかった。
●組合 結局それは社会保険の印紙の保険料を嫌がって雇用保険の適用事業所
しか受けていないということではないか。
◆本省 そもそも適用事業所ということの単位がそこが違うので。
●組合 でも調べようがあるでしょう?
◆本省 そこはすみません、さきほど私が回答していますけれども、適用事業
所になっていない可能性があるので…
●組合 適用事業所になっていなかったら印紙貼られへんでしょう。
◆本省 法律上も適用事業所にそもそもなってないところにたいしては、さき
ほど各省庁と連携してといった、法人登記だったり…
●組合 照らし合わせれば浮いてくるでしょう。社会保険適用事業所というの
が。
◆本省 雇用保険は依然からそこはやっていますけれども、雇用保険と社会保
険の適用事業所については以前からやっています。それでもし適用事業所に
なってないんでしたら、適用するように年金機構の方で。
●組合 それでその作業はすすめてくれているんですか?
◆本省 それは以前からやっています。はい。
●組合 内部のなかでのすり合わせができているんですか?ということを聞い
ている。これまでの 2 回ほどの要請のなかで。
◆本省 それについては以前からやっています。適用事業所のすり合わせとい
うことは。やっております。
●組合 私たちは私たちで周知活動してもらうために年金機構とも話し合って、
僕らが行っている就労先というのは、片印紙というのは一掃されています。
大阪のなかでも資料を渡して年金機構から通達だしてくれと、去年の秋くら
いからやっていただいた。その年金機構はどこどこの企業に出したというこ
とは言わないけれども、やるということは確認して、こちらはこちらで片印
紙問題については一掃していこうということでとりくんでいます。
前回の要請のなかで時間がなかったので、事務レベルでの折衝をしたいと
申し入れしているんだけれども、その返事がじかには受けていないですけれ
ども。そこを確認したいんですが。別にお願いします。
●組合 つぎに要請項目の 5 番について。北海道から来ました。季節労働者問
題です。端的にお聞きしたい。前回 11 月にこの交渉をした時には、労働政策
審議会雇用保険部会の開催予定はわかりません、というお答えだったが、昨
年 12 月 15 日に労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会が開かれている
というのは厚労省ホームページで見ました。主な議題が雇用保険の財政問題
だということで、まだ議事録は公表されていませんが、資料が出されていた。
私びっくりしたが、
「失業等給付関係収支状況」を見ましたら、ケタが間違え
ているのかと思ったら、3 回数えましたが、平成 25 年度決算時点で積立金の
残高 6 兆 621 億円。これは間違いないと思うが。従来から積立金が増えてき
ているから給付の改善にあてるべきだという意見が、ときに労働者側の意見
としてだされていたと思う。次回の労働政策審議会雇用保険部会の開催日程、
このあとの議論の予定などは。実際に給付の改善となると法律事項となると
思う。法案の準備だとか、このあとどうなるのか?6 兆 621 億円を給付の改
善に使う方向で作業がすすむのかどうか 1 点お聞きしたい。
それから毎回の交渉のなかで給付と負担のバランスがとれていないと言わ
れているが、同じ労働政策審議会雇用保険部会の資料の「失業等給付に係る国
庫負担について」というところでは、保険事故である失業については、政府の
経済政策、雇用政策と密接な関係があるから国庫負担があるんだと。まさに
季節労働というのは、労働者が冬働きたいから季節労働をしているわけでは
ないし、さきほどの話にあった日雇い労働も日雇いが好きだから日雇いをや
っているのではなくて、日雇いでしか雇用されないという現実のなかで発生
している問題なわけです。
だから給付と負担のバランスというのではなくて、本格的に日雇い労働と
いうのを労働市場からなくしていくための努力というのは当然強めながらも、
それまでに至るまでのあいだ、あるいは季節労働をなくして通年雇用をする
という努力はお互いするんだけれども、それまでのあいだ、失業給付が必要
な人にたいしては、まさに必要な給付額を補償すべきだというのが、私たち
の基本的な考え方です。
それで非常に今回の回答で、俗な言い方で“むっと”きたのは、そういうこ
とではあるけれども季節労働者の特例一時金はセーフティーネットとして必
要だから現行のままやるんだと、おっしゃったが、いまの雇用保険の特例一時
金、季節労働者のセーフティーネットになっていると本当に思っているのか。
平均でいくらもらっているのか。
前回の方と違うのでもう 1 回聞きたいが、ひと冬、雪が降り始めて 12 月か
ら、民間の工事が全部止まってしまう。春先、4 月に仕事がなかなか出てこな
い。連休明けになってやっと仕事が動きだす。半年近いあいだ、いくらの金で
セーフティーネットしてくれているのですか?金額をおしえてください。
◆本省 1 点めについての労働保険審査会(※本省側の言い間違い。正確には労
働政策審議会雇用保険部会)ですが昨年 12 月に財政状況について議論がおこ
なわれて 1 月に雇用保険部会がおこなわれまして、そのときに来年度の雇用
保険について今年度と同額でいくということの承認が得られました。
●組合 料率の話でしょう。
◆本省 はい、そうです。
●組合
ようするに金が余っているから、料率は上げなくてもいい、という話
でしょう。
◆本省 積立金についてはご指摘の通りなんですが、今年度から育児休業給付
について休日と同額としたりとか、教育の給付についても…
●組合 だから本体の給付の改善に向かう方向なのかどうか?それを答えて。
◆本省 それについてはですね、今回、改正された給付の状況をふまえつつ、
注視していく必要があるとなっている。来年度については現状維持と。あと
給付について異論があるということは、うちの方では把握しておりません。
●組合 2 点目は?
◆本省 えと~、特例一時金の数なんですけれども…。平成 19 年度の改正で 50
日から…
●組合 いや日数ではなく、金額をおしえて。セーフティネットと言ったから、
生きていけるだけの給付をしているのかどうかを教えてください。
◆本省 はい。いま現在は 40 日の一時金ということで支給させていただくんで
すけれども、その金額については、あの~…その~…特例の方が直前 6 か月
分の…
●組合 そんな制度の説明ではなくて、いくらもらっているのか知っているの
かということ。セーフティーネットというから聞いている。
◆本省 個々の金額について、個人の
●組合 個人ではない。40 日分で 1 人平均いくらもらえているのか、知ってて
セーフティーネットと言ったのかと聞いている。
●組合
金額わからないなら“わかりません”と言えば。
◆本省 はい、存じておりません…
●組合 金額がわからないんなら、教えますよ。20 万円です。ひと冬。それで
セーフティーネットですか。終わります。そこは改善する方向で検討してく
ださい。
◆本省 はい。
●組合 つぎに生活困窮者について。兵庫から来ました。前回からすると仕組
みについて私たちいままでとりくんだなかで緩和する措置であるとか、事務
の費用負担であるとか、非常に困窮者にたいする手厚いような制度かなと思
う。そこで私たち自治体ですとか、いろんな団体とか作ってやっています。
そのなかで各自治体のなかで、自治体の方は仕事づくりとしていろんな手厚
い準備をされているが、できましたら県であるとか、国、各市町村まで所轄
の仕事であるとかそういったところにも公的な分として仕事を提供するとい
うことを発信していただきたい。県は認定事業所であるとか、審査するとこ
ろはあるんですが、地元のなかでの仕事というのは一般の企業のなかでは厳
しいところがあります。
先日、生活困窮者自立支援に関係するような人たちが来て、刑余者の方に
ついても私たち就労支援しています。実際、そういうところからすると保護
士との連携が非常に大事かなと。私たちも保護士の方たちとも事業所登録を
して事業団ですすめております。そういった方たちに実際、企業が提供する
んですけれど、隔離したり、排除されたりというのがありますので、ぜひと
も公的な職場というところを。それと中長期的な仕事の提供というのを私た
ち事業団に提供していただいたら、もともとしないで普及できるのではない
かと思っています。
あと社協であるとか、社福であるとか、そういったところの活動なんかも
それておりますと、もともと労働問題に詳しくない団体が入るところについ
てはその先が見えてこないのかなと。そういった時には地元の労働組合であ
るとか、(公益財団法人の)ソーシャルサービス協会であるとか、ユニオンであ
るとか、そういったマインドをもった事業団とか法人というところにもっと
仕事の提供であるとか、困窮者の人たちの手立てというのを差し伸べていた
だけると私たちももっと手厚くできるのかなと思いますので、そこのところ
はいかがでしょうか?
◆本省 はい、お話いただきました点ですけれども、さきほど発注促進という
ことで購入等と申し上げましたが、まさに役務の提供というのも入っており
ますので、そういった業務の切り分けみたいなものをして、仕事を、一般就
労前にちょっと行けないような方にたいしては、そういう業務の切り分けな
んかをして優先的に随意契約でするとかは可能ということになっております。
また、後段の方ですが、やはり福祉だけではこの問題は当然解決しません。
労働との両輪だと考えております。ですから自治体にたいしては、福祉だけ
の関係者だけ集まるのではなくて、幅広い、いまおっしゃったような保護士
の方も当然入って来たり、労働系の人が入って来たりして、やはり地域のな
かで面として考えていかないと、仕事をしているから大丈夫だろうというこ
とではないと思いますので、そこはそういったことで、さきほども申し上げ
ましたネットワークをやはり自治体が音頭をとって自分たちの町が本当に何
が必要なのかというのを考えていくようにということで国としても都道府県
に話しているところです。当然、自治体もそうですけれども、やはり住民、
支援者の方々から自治体を動かすようなアプローチをしていただきながら、
やはりその地域のなかで解決していっていただければとわれわれとしては考
えています。
●組合 前回もお話させていただいたんですが、(建交労全国事業団・高齢者部
会作成のパンフレット№12 全国の事業団等一覧を示しながら)これだけ全国
の団体がありますので、ぜひとも自治体自身がサービスをどこに提供したら良
いのか、どことつながったらよいのかを模索していますので、ぜひとも厚労省
の方からわれわれ事業団であるとか、公財ソーシャルサービス協会、ユニオン
だとかあるということを提供していただいたら、もっともっと効率良く自治体
なんかも動けるのではないかなと思います。ここに社協とか NPO とか書いてあ
りますけれども、そういったところに今後載せていただければ各市町村のなか
の担当者も非常に助かったりします。お互いに効率化につながるのではないか
と思います。ぜひともお願いします。
◆本省 はい。そこは事例集とか、先進的にいろいとりくみしている自治体だ
とかありますので、やはりこういう制度を示しただけでは自治体の人はピン
とこないと思いますので、事例集なんかでこういうふうなところも入ってい
ると情報提供していきたいと思っています。
●組合 ぜひとりあげていただけられるようにお願いします。
●組合 いまの関連になりますし、要請項目 1 番の公的就労事業、要請項目 2
番めの項目のところなんですが、これまでと同じような返答なんですが、い
ま一度、高安法 5 条、40 条についてもう少し理解を深めていただきたい。こ
の間、5 条、40 条の援助・育成団体はシルバー人材センターだけではないと
いうことは、2009 年 10 月に各労働局宛てに事務連絡文書を出していただき
ましたよね。
◆本省 (担当者、うなずく)
●組合 その後、昨年、生涯現役社会の提言がたされ、そのなかで高齢者事業
団が明記され、それはどういう団体かというこちらの問いかけに、本省は「高
齢者が自立して就労を促進している団体」だと認識しているという返答があ
った。であるならば、いままさに生活困窮者、あるいは高齢者の生涯現役と
いう形での働き方いう時に、補助金を出すとかうんぬんではなくて、どう援
助・育成していくのかというつもりがあるのかないのか。ということだと思
う。いまの生活困窮者の事例に反映するとかありましたけれども、そういっ
たこともふまえて、もう一度労働局にたいしてこのパンフ(建交労全国事業
団・高齢者部会作成の)で建交労と共同している団体というのをこういうのが
あるとお示ししている訳だから、2009 年の事務連絡文書を出したようにこう
いった団体があるよと、自治体からの問い合わせがあれば、こういった団体
も含まれるということで良いと思います。
われわれが自治体に言ったときに、労働局に問い合わせすれば、そういっ
た団体も含まれます、と返答すれば自治体は安心する訳です。
それから厚労省の援助・育成ということの具体的なことは、なにもしていない
訳ですから。これはどうですか?いまここで返答はできないと思いますが、そ
れぐらいのことはできるのではないんですか。事務連絡文書をだして
◆本省 2009 年の事務連絡については私も承知はしているんですけれども、そ
れについて再度、周知が必要かどうかについてはちょっと持ち帰りまして、
担当と相談させていただきたいと考えています。
●組合 要請項目の 1 番目にかかわって。緊急雇用のやつというのは基本的に
は終わって、被災者のだけが伸びるという。いわゆる地域仕事支援事業の方
を活用してやっていう話だが、要領はすでにホームページに掲載されている
のか。都道府県には実際の担当というのは、どこの部署が担当しているのか。
もう少し説明してほしい。
◆本省 大変申し訳ないんですが、要領等は具体的には定めていないものと認
識しています。交付金のなかでやるもので自治体の…
●組合 前の緊急雇用創出基金事業みたいな枠組みみたいなものは、なにも示
していない?
◆本省 はい、ないです。自治体は創意工夫してやっていくものになりますの
で、統一的になにか自治体のなかでなにか窓口があるかというと、そこにつ
いてもうちの方でとりまとめている状況ではないので、いま現時点において
はどこが窓口になるかは、申し訳ありませんが、確認できておりません。
ただ地方創生のとりくみを各自治体の方でやっていることは確かだと思います
ので、そういった点であらためて各自治体に確認していただけければ確認で
きるものかと思います。
●組合 私たちハローワーク前でのアンケート、ようするに働きたい人たちの
アンケート調査を毎年やっています。一定まとめたものをあとで担当者にお
渡しするが、かなり深刻です。失業者の問題は。特徴的なのは、これまで 50
代、60 代などが多かったが、20 代、30 代、40 代もかなりアンケートに寄せ
ていただいている。先月の「完全失業者」が 3.6%ということで 231 万人いる。
この現状から見て、やっぱり公的就労事業というのが必要なんだと思ってい
ます。専門家の話でいけば昔みたいな失対事業、私たちは失対事業とは言い
ませんけれども、なんらかの働きたいという人たち、障がいをもっている方
たちもいらっしゃるし、本当に生活困窮者の人たちもいるし、そういう人た
ちに向けた雇用の場をきちんと作ってもらいたい。
さきほど生活困窮者の問題で総務省の政令改正の話で随意契約で仕事がと
れるという話ですが、以前から指摘しているが、総務省が政令改正して随意
契約でできるということを厚生労働省も活用しろとご提案していたが、いま
別の形で厚労省は生活困窮者自立支援法では活用していると。なんで高齢者
の事業団も含めて活用できないのか。なにか内部事情があるのか、教えても
らいたい。答えられますか?
●組合 だって生活困窮者対策を実際すすめようと思ったら、自治体にいろん
な手立ての準備をしなければならないとさっきお答えがあった。そのなかの
ひとつがこの事業をやる時には随意契約でやれると。だから活用してくださ
いと。生活困窮者対策では、厚労省がある意味では総務省に働きかけて、こ
れも随意契約の対象にしてくださいと動いたのだろうと思うが。なんで高齢
者の仕事の部分で何年も前から政令改正されているのに一言も厚労省が発し
ないのか。そっちの方が不思議だ。答えられませんか?
一方の担当課では総務省の政令改正を活用している。167 条の 2 の 1 の 3
だけども。高齢者雇用対策でどうしてそれが活用できないのか。
◆本省 ……(…無言…)
●組合 広島です。前回、前々回でも言ったんですが、シルバー人材センター
が民業圧迫という部分についての話です。そのときの資料もだしました。そ
の後、指導されたことがあるのかどうか?
◆本省 すみません、前回ご指摘いただいた広島の件ですか?
●組合 そうです。
◆本省 それは特定随意契約の話ですか?
●組合 13 年度の話。シルバー人材センターが指名競争入札に入って、民間の
造園会社も入ったが、そこでシルバー人材センターが落札して仕事をしてい
ます。その資料をお渡ししている。それについて民業圧迫という位置付けで
どういう指導をしているのか。厚労省は情報を寄せてくださいというだけで、
なんにも返してこない。
◆本省 すみません、私自身初耳だったものでしたので。広島のシルバーの方
で、尾道シルバー人材センターですね。2013 年。
●組合 入札に参加して民間の仕事をとってしまった。
◆本省 そこは事実関係を調査させていただきたいと思います。
●組合 今日も(尾道の競争入札に)シルバーは参加していると思います。
◆本省 はい、わかりました。確認します。
●組合 今日までに見積もりを出せということなので、明日か明後日には結果
がでると思います。
●組合 今日も私たちの仲間が全国から 100 人近く参加しています。かなり見
てわかるように高齢です。でも安定した雇用ではありません。きちんとした
安定雇用につきたいということで仕事を自分たちで見つけながらやっている。
そういう団体を育ててほしいということが強い要望です。それに向けて厚生
労働省がきちんと予算もつけて、仕事を出してもらいたい。
昨年、
(独法)労働政策研究機構がこの緊急雇用創出基金事業の政策的効果
について報告書がでました。当然、見ていますよね?
◆本省 はい。
●組合 それなりに効果があったと。さきほどの回答のなかで終止符をうった
と回答があったが、そうではなくてきちんと雇用が継続できるような緊急雇
用創出事業をやるべぎだと思います。あえて内閣府が地域活性化に向けた
1700 億円とおっしゃったが、では厚生労働省はどうするのですか?
◆本省 もともと概算要求で要求していたところですが、やはりなかなか難し
いというところで、なんか内閣府のほうで法系的な支援的なもの、別途仕事
プランということで一部地域雇用対策室でそういう優遇開拓ですとか、支援
すべきものが創生のからみで当然ながらこちらでもやっていくところでござ
います。詳細については私の係ではないので正確には答えられる現状にはあ
りません。
●組合 時間が来たので終わります。また 7 月にも要請します。そのときには
具体的な雇用が図れるようにご尽力いただきたいと申し上げて終わります。
以
上