「月刊プロパティマネジメント」2016年11月号に掲載され

東洋プロパティとBMS のAM子会社が合併
グループ各社の機能を活かしファンド運営強化・資産増大を狙う
10 月 1 日、東洋プロパティ系列の資産運用
(BMS AM)
会社 BMS アセットマネジメント
PBAMのAUM 内訳
[別表]
アセットタイプ
オフィス
住居
とプロファウンド・インベストメント・マネジ
商業
(PIM)が合併した。新社名はプロファ
メント
ホテル
物流
(PBAM)、
ウンド BMS アセットマネジメント
インダストリアル
AUM は 33 棟・約 1,452 億円となる(別表)。
Total
その他※
棟数
8
4
6
6
1
2
6
33
金額(円)
61,860,000,000
8,140,000,000
32,999,047,000
27,173,000,000
3,470,000,000
5,200,000,000
6,367,000,000
145,209,047,000
BMSAM は PM 会社 BMS の子会社で、幅
※底地、ウエディング施設
原武志氏 代表取締役社長
広い層の投資家から資金を募りファンドを立
また PBAM は東洋プロパティグループ会
画の策定も行っており、投資案件の堅実な
ち上げてきた。PIM は不動産仲介の東洋プ
社のもつ 3 つの機能を活かし、ファンド運
維持管理を担う。
ロパティの子会社で、銀行顧客のオフバラン
用のパフォーマンス向上を図る。1 つ目は
「すでに東洋プロパティグループ第一号ファ
ス案件などの AM 業務を中心に手がけてき
東洋プロパティの案件発掘機能。不動産
ンドの運用開始の準備を進めている。三菱
た。主な投資対象は 2 社ともにオフィスとし
仲介により得られる売買情報や、主要株主
UFJフィナンシャルグループの全面的なサ
ているが、商業や住居、物流、ホテル、さら
の三菱東京 UFJ 銀行の顧客のオフバラン
ポートにより、スピーディにファンドの組成
には、インダストリアル、ウエディング、シニ
ス案件の情報から投資案件を発掘する。2
が可能であることを活かし、AUM の増加に
アケア関係施設などの運用実績がある。
つ目は BMS の不動産管理運営機能。テナ
(代表取締役社長 原武志氏)。
つなげる。」
合 併 の 理 由は 資 産 運 用 機 能 の 強 化 だ。
ントリレーションやリーシング、バリューアッ
今後、狙っていきたい投資分野は 2 つ。1
BMSAMとPIMがもつそれぞれの情報ルー
プなどのノウハウを活かし投資案件の資産
つは事業法人のオフバランス案件だ。
「不
トと運営ノウハウを統合することで、より安
価値を最大化させる。3 つ目は東洋ビルメ
動産の価格が頭打ちになる傾向があり、オ
定的な資産運用を実現し顧客の信頼度向
ンテンナスの建物管理機能。建物管理だ
フバランスニーズが強まってきている。こう
上を目指す。
けでなく建物や設備の維持、長期修繕計
(同氏)。
いったニーズへの対応を強化する」
直近では某メーカーからインダストリアル
施設の運用を受託している。
もう 1 つはバリューアップ型の案件。収益力
のある物件の取得が難しくなっており、必
要な修繕や改修をすることで、リースアップ
や賃料増額が見込める案件にも対象を広
げる。取得した物件は BMS によるビルの
遵法化や、東洋グループの BM 会社による
管理業務改善といったグループの力を活用
し、設備の更新やリニューアルを施すことで
収益性を改善させる。BMSAM では 2015
年に築 23 年のオフィスビルの改修工事を
施し、外資系企業が出資するファンドに組
み入れた実績がある。そのほかにも「 開発
型ファンドを活用した提案もしていきたい」
(同氏)。
将来的には、ある程度トラックレコードが蓄
積された段階で市況などの外部的要因も
考慮し、J-REIT および私募 REIT の組成も
検討していきたいという。
錦糸町にある、オフィスビル、築 22 年だが 2014 年にリニューアルを実施
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PROPERTY MANAGEMENT 2016 Nov.