解 説 第一問の解説 販売用不動産を題材に棚卸資産会計、固定資産の

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解
説
第一問の解説
販売用不動産を題材に棚卸資産会計、固定資産の減損会計及びリース会計について横断的に問う出題である。
1
空欄補充問題
2
販売用不動産の表示区分
会社計算規則 101条、財務諸表等規則8条の2、80条、95条の3の2、固定資産の減損に係る会計基準二・3等を参照。
財務諸表等規則15条5号、同ガイドライン15ー 5 、連続意見書第四・第一・七を参照
不動産売買業者が販売目的で保有する、販売用不動産は棚卸資産であり、正常営業循環基準により流動資産に表示されることになる。
3
販売用不動産に対して個別法を適用する理論的な根拠
販売用不動産は貴金属と同様に取引単価が比較的高額であり、個々の在庫管理が可能である資産に適している。この点、「棚卸資産の評
価に関する会計基準」6-2参照。
■参考文献
税務経理協会「税経セミナー」2004年12月号p98「基礎講座財務諸表論」山田康裕著
4
⑴正味売却価額がマイナスとなる場合
「棚卸資産の評価に関する会計基準」5項、44項から本問では、
正味売却価額=売価-見積販売直接経費= 100百万円- 110百万円=△10百万円
この場合、棚卸資産の帳簿価額を正味売却価額まで切り下げると、簿価切下額は50百万円+10百万円=60百万円と計算される。しかし、
帳簿価額のマイナスという概念がないため、当期末に認識される収益性の低下に伴う簿価切下額は帳簿価額である50百万円になる。
また、マイナスの正味売却価額を反映させるため、将来に生じる損失については引当金を設定する会計処理が考えられる。
⑵値下額及び値下取消額を除外した売価還元法の適用条件
「棚卸資産の評価に関する会計基準」13項ただし、55項参照。
5
ファイナンス・リース取引の貸手側の会計処理に伴って計上される資産
「リース取引に関する会計基準」13項、18項、40項、44項参照。
なお、解答に示した別解として、次のような記述も考えられる。
場合①ファイナンス・リース取引の貸手によって計上される資産が、当該企業の主目的たる営業取引により発生した場合
場合②ファイナンス・リース取引の貸手によって計上される資産が、当該企業の主目的以外の取引により発生したもので、貸借対照表日
翌日から起算して1年以内に入金の期限が到来する場合
第二問の解説
会計における「評価」という切り口から、財務諸表論の理解を横断的に問う出題である。昨年が「配分」という切り口から出題されたの
と対称的である。
1
空欄補充問題
会計における評価を広義の面と狭義の面から問うものである。広義の評価が、金額を決定することであるのに対して、狭義の評価は、価
値評価を意味する。出題の背景には、単なる特定論点を暗記する学習ではなく、静態論、動態論(収益費用アプローチ)及び資産負債アプ
ローチといった会計目的や会計学の歴史的変遷などを意識した学習が行われているかどうかを問う点がうかがえる。
また、本問では、これら「評価」に対する考え方のの理解を前提に、その後の設問との関連性が問われるので、設問間の構造理解が得点
するための重要なポイントになっている。
2
資産・負債の狭義の評価と損益の認識との関係
本問においても、背景には、収益費用アプローチと資産負債アプローチの対比についての理解が問われている。
資産・負債の狭義の評価、つまり価値の変動に基づいて利益を測定した場合、未発生の評価益ではなく、未実現の評価益が計上される可
能性がある。資産・負債の価値変動に伴い生じる評価益は、価値の増加により既に発生したものといえるからである。
3
棚卸資産の低価法の根拠
本問における「評価」が広義の評価であるか、狭義の評価であるかは明確ではないが、ここでは狭義の評価と考えると、評価以外の観点
とは配分思考である。よって、評価以外の観点では、原価配分の観点から低価法を説明することになる。また、評価の観点からは静態論・
保守主義の考え方から低価法を説明していくことが会計学の歴史的変遷を意識した答案になると考えた。
さらに、「棚卸資産に関する会計基準」では、棚卸資産の評価の観点から低価法の考え方、すなわち収益性の低下に伴う棚卸資産の簿価
の切下額を位置づけるものではなく取得原価基準の枠内の原価配分の考え方がうかがえる。この点、「棚卸資産に関する会計基準」35項、
36項を参照されたい。
B-6
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■参考文献
井上良二著「財務会計の基礎理論」(改訂2版)中央経済社p194 ~
4
「固定資産の減損に係る会計基準」における評価・評価以外の観点からの説明
①「評価の思考を徹底した場合」には、時価会計による評価が行われることになる。すなわち、測定値の下方的な修正のみならず上方修正、
ひいては、回収可能価額が帳簿価額を超過した場合であっても、帳簿価額の切り上げを行うことになろう。
②「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」三・1を参照されたい。
第三問の解説
1.現金預金に関する事項
⑴
当座預金
(借)現
⑵
金
預
金
223,000千円(貸)短
替
差
損
472千円(貸)現
期
借
入
金
223,000千円
金
472千円
形
8,120千円
金
3,430
形
7,875千円
金
2,625
外貨預金
(借)為
(注)
金
預
換算替
①
取得時の直物相場
10,384,000円(取得時の円貨額)÷ 118,000ドル=88円
②
為替差損益
{88円(取得時の直物相場)-84円(決算日の直物相場)}× 118,000ドル= 472千円
2.貸倒引当金に関する事項
⑴
破産更生債権等⇨D社
(借)破
産
更
生
債
権
等
11,550千円(貸)受
取
(〃)売
⑵
手
掛
破産更生債権等⇨E社
(借)仮
(〃)破
受
産
(〃)貸
更
倒
(〃)貸
⑶
生
金
債
引
倒
権
当
損
315千円(貸)受
等
1,260
金
5,250
失
3,675
取
(〃)売
手
掛
貸倒引当金
a
一般債権
{ 109,200千円(整理前T/Bの受取手形)+ 815,880千円(整理前T/Bの売掛金)- 9,030千円(貸倒懸念債権)-
22,050千円(破産更生債権等)}× 0.2%- 1,500千円(貸倒引当金)= 288千円
b
貸倒懸念債権
c
破産更生債権等
9,030千円(貸倒懸念債権)×50%= 4,515千円
イ
D社
11,550千円(破産更生債権等)- 3,000千円(担保物件の評価額)- 4,275千円(貸倒引当金)= 4,275千円
ロ
E社
1,260千円(破産更生債権等)
d
⑷
整理仕訳
(借)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
4,803千円(貸)貸
(〃)貸 倒 引 当 金 繰 入 額
5,535
倒
引
当
金
10,338千円
解答の金額
◇
受取手形: 109,200千円(整理前T/Bの受取手形)- 8,120千円(D社)- 7,875千円(E社)=93,205千円
◇
売掛金: 815,880千円(整理前T/Bの売掛金)- 3,430千円(D社)- 2,625千円(E社)= 809,825千円
◇
破産更生債権等:11,550千円(D社)+ 1,260千円(E社)=12,810千円
◇
貸倒引当金
流動資産:{93,205千円(受取手形)+ 809,825千円(売掛金)- 9,030千円(貸倒懸念債権)}× 0.2%+ 4,515千円
(貸倒懸念債権)= 6,303千円
固定資産(投資その他の資産): 8,550千円(D社)+ 1,260千円(E 社)= 9,810千円
B-7
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3.投資有価証券に関する事項
⑴
F社株式
(借)繰 延 税 金 資 産(長期)
(〃)そ の 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金
(注)
6,327千円(貸)投
資
有
価
証
券
17,100千円
10,773
評価差額の計算
①
評価差額
②
税効果会計
78,500千円(簿価)-61,400千円(時価)=17,100千円
繰延税金資産(長期):17,100千円(評価差額)×37%= 6,327千円
その他有価証券評価差額金:17,100千円(評価差額)×(1-0.37)=10,773千円
⑵
G社株式
(借)投 資 有 価 証 券 評 価 損
(注)
27,300千円(貸)投
資
有
価
証
券
27,300千円
資
有
価
証
券
98,000千円
資
有
価
証
券
10,000
(〃)抱 き 併 せ 株 式 消 滅 差 益
23,847
減損
48,700千円(簿価)-21,400千円(時価)=27,300千円
⑶
H社株式
評価替なし
⑷
I社株式
⑸
J社株式
(借)関
係
(借)現
会
社
金
株
預
式
98,000千円(貸)投
金
33,916千円(貸)仮
(〃)投
*
⑹
払
金
69千円
正味受入額と子会社株式との差額は「特別利益」に計上する。
K社社債
(借)投
(注)
資
有
価
証
券
270千円(貸)受
取
利
息
配
当
金
270千円
償却原価法の計算
{ 100,000千円(債券金額)-98,830千円(取得価額)}÷39か月×9か月(平成23年7月1日~平成26年9月30日)
= 270千円
⑺
解答の金額
◇
現金預金: 986,700千円(整理前T/Bの現金及び預金の合計額)+ 223,000千円(当座借越の修正額)- 472千円(換算
◇
投資有価証券: 364,030千円(整理前T/Bの投資有価証券)-17,100千円(評価差額)-27,300千円(減損)-98,000千
◇
受取利息配当金:26,400千円(整理前T/Bの受取利息配当金)+ 270千円(償却原価法)=26,670千円
替)+33,916千円(合併)= 1,243,144千円
円(関係会社株式)-10,000千円(合併)+ 270千円(償却原価法)= 211,900千円
4.自己株式に関する事項
⑴
自己株式の取得
(借)自
⑵
己
株
式
3,380千円(貸)仮
金
11,798千円(貸)自
払
金
3,380千円
式
11,220千円
自己株式の処分
(借)仮
受
己
株
(〃)そ の 他 資 本 剰 余 金
(注)
自己株式の処分差額の計算
①
平均単価の計算
9,820,000円(前期繰越分)+ 3,380,000円(当期購入分)
120株+40株
②
自己株式処分差額
11,798千円(処分代金)-11,220千円(売却簿価)= 578千円
B-8
=82,500円
578
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⑶
解答の金額
◇
その他資本剰余金: 3,773千円(整理前T/Bのその他資本剰余金)+ 578千円(自己株式の処分)= 4,351千円
◇
自己株式: 9,820千円(整理前T/Bの自己株式)+ 3,380千円(購入額)-11,220千円(売却簿価)= 1,980千円
5.棚卸資産に関する事項
⑴
材料費
a
修正処理と減価償却費
(借)工
具
(借)製
(注)
器
造
具
備
経
品
5,500千円(貸)材
入
5,500千円
費
1,375千円(貸)工具器具備品減価償却累計額
料
仕
1,375千円
工具器具備品の減価償却費の計算
5,500千円(取得原価)÷2年×1/2(平成23年10月~平成24年3月)= 1,375千円
b
当期材料費
(借)材
料
仕
(借)材
c
入
157,900千円(貸)材
料
156,800千円(貸)材
料
仕
料
157,900千円
入
156,800千円
解答の金額
◇
当期材料費: 157,900千円(整理前T/Bの材料)+ 1,639,200千円(整理前T/Bの材料仕入)- 5,500千円(工具器
具備品)- 156,800千円(期末棚卸高)= 1,634,800千円
⑵
仕掛品
a
期末仕掛品の修正仕訳
b
期末仕掛品の表示
(借)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
17,550千円(貸)仕
掛
品
17,550千円
品
4,800千円
期末仕掛品棚卸高: 187,200千円(仕掛品)-17,550千円(研究開発費)= 169,650千円
他勘定振替額:17,550千円
⑶
製品
a
修正仕訳
(借)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
b
4,800千円(貸)製
期末製品の表示
期末製品棚卸高: 424,100千円(仕掛品)- 4,800千円(研究開発費)= 419,300千円
他勘定振替額: 4,800千円
6.有形固定資産に関する事項
⑴
減損損失の計算
a
減損損失の計算
b
減損損失の配分
371,000千円(帳簿価額)- 357,500千円(回収可能額)=13,500千円
イ
建物
13,500千円(減損損失)×
ロ
= 4,860千円
59,360千円(建物の帳簿価額)
371,000千円(帳簿価額)
= 2,160千円
工具器具備品
13,500千円(減損損失)×
ハ
371,000千円(帳簿価額)
機械装置
13,500千円(減損損失)×
ハ
133,560千円(建物の帳簿価額)
22,260千円(建物の帳簿価額)
371,000千円(帳簿価額)
= 810千円
土地
13,500千円(減損損失)×
155,820千円(建物の帳簿価額)
371,000千円(帳簿価額)
B-9
= 5,670千円
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c
整理仕訳
(借)減
損
損
失
13,500千円(貸)建
(〃)機
(〃)工
械
具
装
器
具
備
(〃)土
⑵
物
4,860千円
置
2,160
品
810
地
5,670
資産除去債務
a
資産除去債務及び利息の計算
イ
資産除去債務の現在価値
21,000千円(除去費用の見積額)×0.55=11,550千円
ロ
時の経過による利息費用
ハ
減価償却費の計算
11,550千円(資産除去債務)×2%= 231千円
11,550千円(資産除去債務)÷30年= 385千円
b
整理仕訳
(借)建
⑶
物
11,550千円(貸)資
産
除
去
債
務
(借)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
231千円(貸)資
産
除
去
債
務
11,550千円
231千円
(借)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
385千円(貸)建 物 減 価 償 却 累 計 額
385千円
リ-ス取引
a
リ-ス資産及びリ-ス債務の金額
リ-ス料総額の現在価値と見積り現金購入価額とを比較して低い金額とする。よって,見積現金購入価額66,360千円となる。
b
減価償却費及び支払利息の計算
イ
減価償却費
ロ
支払利息
66,360千円(取得原価)÷5年(リ-ス期間)×1/12= 1,106千円
{72,000千円(リ-ス料の総額)-66,360千円(取得原価)}×1/60=94千円
c
リ-ス債務の流動・固定の分類
流動負債:66,360千円(リ-ス債務)×12/60=13,272千円
固定負債:66,360千円(リ-ス債務)×47/60=51,982千円
*
d
当期中に1回支払済であることに留意すること。
整理仕訳
(借)リ
-
ス
資
産
(〃)支
払
利
息
(借)製
造
経
費
66,360千円(貸)リ
94
(〃)長
(〃)製
⑷
-
期
ス
リ
造
-
債
ス
債
経
務
13,272千円
務
51,982
費
1,200
1,106千円(貸)リ - ス 資 産 減価 償 却 累 計額
1,106千円
解答の金額
◇
建物: 1,765,800千円(整理前T/Bの建物)- 706,400千円(整理前T/Bの建物減価償却累計額)- 4,860千円(減損
◇
機械装置: 1,555,700千円(整理前T/Bの機械装置)- 932,900千円(整理前T/Bの機械装置減価償却累計額)-
◇
工具器具備品: 504,300千円(整理前T/Bの工具器具備品)- 440,600千円(整理前T/Bの工具器具備品減価償却累計
損失)+11,550千円(資産除去債務)- 385千円(資産除去債務)= 1,065,705千円
2,160千円(減損損失)= 620,640千円
額)- 810千円(減損損失)+ 5,500千円(当期取得分)- 1,375千円(当期取得分の減価償却費)=
67,015千円
◇
土地: 1,346,500千円(整理前T/Bの土地)- 5,670千円(減損損失)= 1,340,830千円
◇
リ-ス資産:66,360千円(取得原価)- 1,106千円(当期の減価償却費)=65,254千円
◇
資産除去債務:11,550千円(資産除去債務の現在価値)+ 231千円(利息分)=11,781千円
◇
支払利息:21,500千円(整理前T/Bの支払利息)+94千円(リ-ス取引)=21,594千円
7.ソフトウェアに関する事項
B-10
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⑴
ソフトウェア償却
a
在庫管理用ソフトウェア
27,840千円(前期末の未償却残高)÷58か月(残存償却月数)×12か月(当期の月数)= 5,760千円
b
顧客管理用ソフトウェア
c
生産管理用ソフトウェア
d
整理仕訳
19,270千円(前期末の未償却残高)÷47か月(残存償却月数)×12か月(当期の月数)= 4,920千円
制作途中なので「ソフトウェア仮勘定」で無形固定資産に計上する。
(借)製
⑵
造
経
費
5,760千円(貸)ソ
(〃)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
4,920
(〃)ソ フ ト ウ ェ ア 仮 勘 定
7,560
フ
ト
ウ
ェ
ア
18,240千円
解答の金額
◇
ソフトウェア:54,670千円(整理前T/Bのソフトウェア)-18,240千円(ソフトウェア償却)=36,430千円
◇
製造経費: 1,349,600千円(整理前T/Bの製造経費)+ 1,375千円(減価償却費)- 1,200千円(リ-ス料)+ 1,106千
円(リ-ス資産の減価償却費)+ 5,760千円(ソフトウェア)= 1,356,641千円
8.買掛金に関する事項
⑴
換算替
a
取得時の為替相場
b
為替差損益
c
整理仕訳
9,116,000円(取得時の円貨額)÷ 106,000ドル=86円
{86円(取得時の直物相場)-84円(決算日の直物相場)}× 106,000ドル= 212千円
(借)買
⑵
掛
金
212千円(貸)為
替
差
益
212千円
解答の金額
◇
買掛金: 181,650千円(整理前T/Bの買掛金)- 212千円(換算替)= 181,438千円
◇
為替差損: 7,300千円(整理前T/Bの為替差損)+ 472千円(換算替)- 6,600千円(整理前T/Bの為替差益)- 212
千円(買掛金)= 960千円
9.借入金に関する事項
⑴
借入金の流動・固定の分類
a
運転資金
b
工場建設資金
90,000千円(元本)÷ 7,500千円(1買掛金の返済額)=12回⇨流動負債
流動負債: 980,000千円(元本)×1/10=98,000千円
固定負債: 980,000千円(元本)×9/10= 882,000千円
⑵
金利スワップの処理
繰延税金負債(長期): 900千円(評価額)×37%= 333千円
繰延ヘッジ損益: 900千円(評価額)×(1-0.37)= 567千円
⑶
整理仕訳
(借)借
入
金
(借)金 利 ス ワ ッ プ 資 産
1,070,000千円(貸)短
期
借
入
金
188,000千円
(〃)長
期
借
入
金
882,000
900千円(貸)繰 延 税 金 負 債(長期)
(〃)繰
⑷
延
ヘ
ッ
ジ
損
解答の金額
◇
短期借入金: 188,000千円(借入金からの振替額)+ 223,000千円(当座借越)= 411,000千円
B-11
益
333千円
567
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10.退職給付引当金に関する事項
⑴
退職一時金制度
253,080千円(当期末の自己都合要支給額)-{ 208,750千円(前期末の自己都合要支給額)- 4,200千円(退職金の支給額
)}=48,530千円⇨退職給付費用
b
配分計算
製 造 部 門:48,530千円(退職給付費用)×80%=38,824千円
営業管理部門:48,530千円(退職給付費用)×20%= 9,706千円
⑵
企業年金基金制度
a
前期末の退職給付引当金
b
当期末の退職給付引当金
c
退職給付費用
d
配分計算
175,640千円(前期末の責任準備金)-50,130千円(前期末の年金資産)-59,000千円(掛金の拠出額)=66,510千円
206,460千円(前期末の責任準備金)- 110,780千円(前期末の年金資産)=95,680千円
95,680千円(当期末の退職給付引当金)-66,510千円(前期末の退職給付引当金)=29,170千円
製 造 部 門:29,170千円(退職給付費用)×80%=23,336千円
営業管理部門:29,170千円(退職給付費用)×20%= 5,834千円
⑶
整理仕訳
(借)退
⑷
金
63,200千円(貸)仮
(借)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
職
給
付
15,540千円(貸)退
(〃)製
62,160
造
引
当
経
費
払
職
給
付
引
当
金
63,200千円
金
77,700千円
解答の金額
◇
退職給付引当金: 334,260千円(整理前T/Bの退職給付引当金)+77,700千円(退職給付費用)-63,200千円(退職金及
◇
労務費: 1,905,060千円(整理前T/Bの労務費)+62,160千円(退職給付費用)= 1,967,220千円
び掛金の拠出額)= 348,760千円
11.役員退職慰労引当金に関する事項
⑴
役員退職慰労引当金繰入額の計算
⑵
整理仕訳
114,500千円(当期末の要支給額)-{ 128,300千円(前期末の要支給額)-27,400千円(退職金の支払額)}=13,600千円
⑶
(借)役 員 退 職 慰 労 引 当 金
27,400千円(貸)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
27,400千円
(借)販 売 費 及 び 一 般 管 理 費
13,600千円(貸)役 員 退 職 慰 労 引 当 金
13,600千円
解答の金額
◇
役員退職慰労引当金: 128,300千円(整理前T/Bの退職慰労引当金)-27,400千円(退職金の支払額)+13,600千円(当
◇
販売費及び一般管理費: 891,840千円(整理前T/Bの販売費及び一般管理費)+ 4,803千円(貸倒引当金)+17,550千円
期の繰入額)= 114,500千円
(研究開発費)+ 4,800千円(見本費)+ 616千円(減価償却費)+ 4,920千円(ソフトウェア)
+15,540千円(退職給付費用)-27,400千円(役員退職金支払高)+13,600千円(役員退職慰労引
当金)= 926,269千円
12.諸税金に関する事項
⑴
追徴法人税等
(借)追
⑵
徴
法
人
税
等
9,750千円(貸)仮
(借)法 人 税 , 住 民 税 及 び 事 業 税
289,790千円(貸)法
払
金
9,750千円
法人税,住民税及び事業税
(〃)未
B-12
人
払
法
税
人
税
等
108,960千円
等
180,830
(無断複写・転載を禁ず)
⑶
消費税
(借)仮
受
消
費
税
等
325,725千円(貸)仮
払
消
(〃)仮
(〃)未
払
消
(〃)雑
⑷
費
税
等
払
費
税
収
171,850千円
金
61,550
等
92,300
入
25
解答の金額
◇
雑収入:51,300千円(整理前T/Bの雑収入)+25千円(消費税)=51,325千円
13.税効果会計に関する事項
⑴
流動項目の将来減算一時差異
a
前期末の将来減算一時差異
b
当期末の将来減算一時差異
c
整理仕訳
342,900千円(将来減算一時差異)×42%= 144,018千円
395,200千円(将来減算一時差異)×39%= 154,128千円
(借)法
人
税
等
調
整
額
(借)繰 延 税 金 資 産(短期)
⑵
144,018千円(貸)繰 延 税 金 資 産(短期)
144,018千円
154,128千円(貸)法
額
154,128千円
274,344千円(貸)繰 延 税 金 資 産(長期)
274,344千円
262,361千円(貸)法
額
262,361千円
8,843千円(貸)繰 延 税 金 負 債(長期)
8,843千円
人
税
等
調
整
固定項目の将来減算一時差異
a
前期末の将来減算一時差異
b
当期末の将来減算一時差異
653,200千円(将来減算一時差異)×42%= 274,344千円
平成27年3月31日までに解消: 140,300千円(将来減算一時差異)×39%=54,717千円
平成27年4月1日以降に解消: 561,200千円(将来減算一時差異)×37%= 207,644千円
c
整理仕訳
(借)法
人
税
等
調
整
額
(借)繰 延 税 金 資 産(長期)
⑶
人
税
等
調
整
固定項目の将来加算一時差異
a
当期末の将来加算一時差異
平成27年4月1日以降に解消:23,900千円(将来加算一時差異)×37%= 8,843千円
b
整理仕訳
(借)法
⑷
人
税
等
調
整
額
解答の金額
◇
繰延税金資産(長期): 262,361千円(当期末の将来減算一時差異)+ 6,327千円(その他有価証券)- 8,843千円(当期
◇
法人税等調整額: 144,018千円(前期末の将来減算一時差異)+ 274,344千円(前期末の将来減算一時差異)- 154,128千
末の将来加算一時差異)- 333千円(金利スワップ)= 259,512千円
円(当期末の将来減算一時差異)- 262,361千円(当期末の将来減算一時差異)+ 8,843千円(将来加算
一時差異)=10,716千円
◇
繰越利益剰余金: 575,245千円(整理前T/Bの繰越利益剰余金)+ 278,352千円(当期純利益)= 853,592千円
B-13