不眠症

不眠症
不眠症は“よく知ろう”
食事やお通じと並んで睡眠は生活の基本です。
それだけに悩みを持つ人も多く、日本でも5人に1人は
睡眠に何らかの問題を抱えていると言われています。
不眠症は普段の生活習慣が大きくかかわっているため、
まず“よく知ること”が大事です。
正しい知識を身につけ、より良い睡眠を目指しましょう。
不眠症の原因は?
病気が原因の不眠症もあるため注意は必要ですが、不眠症のほとんどは生活リズ
ムの乱れや不安感・ストレスが重なって起こるものです。普段の生活の中で自分の不
眠の原因を探してみましょう。
原発性不眠症
概日リズム睡眠障害
不安感や心身の緊張
によって起こる不眠症です。
いわゆる“体内時計”の乱れ
によって起こる不眠症です。
(原因となるもの)
・寝る前のテレビやスマホ、パソコン
・カフェインやたばこ
・日々のストレス・イライラ
・夜間明るい部屋で過ごす
・「眠らなきゃ」「眠れないのでは」
という不安感 etc…
(原因となるもの)
・朝なかなか外に出ない
・朝食をとらない
・日中あまり活動しない
・日中長時間昼寝する
・夜間明るい部屋で過ごす
・夜勤が多い etc…
よい睡眠とは
何時に寝るのがいいのか?何時間寝るのがいいのか?答えは「人それぞれ。」
です。「~時間しか寝られない。」という方も、日中、眠気やだるさがなく過ごせるので
あれば睡眠時間は足りていると言えます。
高齢になるほど必要な睡眠時間は短くなり、65歳で6時間程度と言われています。
長く眠ろうと早い時間に床に就くと睡眠が浅くなったり、「寝なければ」という緊張感や
不安感から、かえって不眠となることが多いことがわかっています。
時間にこだわり過ぎない意識が大切ですよ。
チェックしてみよう!睡眠障害対処12の指針
1.睡眠時間は人それぞれ
2.刺激物を避け、眠る前にはリラックス
・日中眠気が襲ってこなければ
不眠ではありません。
・睡眠の長い人、短い人、
季節でも変化します。
8時間にこだわらない。
・眠る前4時間のカフェイン摂取、
眠る前1時間の喫煙は避ける。
・自分にあったリラックス法
(軽めの読書、入浴、弛緩体操
など)を見つけましょう。
3.眠たくなってから床に就く
4.同じ時刻に毎日起床
眠れない時は、いったん床を出てリラックスし、
眠くなってからもう一度床につくと
不眠を解消できることもあります。
起床時なるべく早く太陽の光を浴びることが、
夜、速やかで快適な入眠を
もたらします。
5.光の利用でよい睡眠
6.3度の食事と規則的な運動習慣
体内時計のリズムを正しく動かす決め手は朝に
太陽の光をしっかりと浴びることです。
これをしないと夜眠くなる時間が
遅くなると言われています。
朝食は朝の目覚めを促進します。
夜食を食べると寝つきが悪くなります。
また、運動習慣のある人は不眠に
なりにくいことが知られています。
7.昼寝をするなら15時前の20~30分間
8.眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅
寝・早起きに
昼間の仮眠で午後活発に動けるようになります。
必要以上に長く寝すぎると
必要以上に長い時間、寝床に就くと、
目覚めの悪さがでるので、
かえって途中で目覚めやすくなります。
30分以内の仮眠がベストです。
休日も早起きを心がけましょう。
9.睡眠中のいびき・呼吸停止や足のぴ
くつき・むずむず感は要注意
10.十分眠っても日中の眠気が強い時
は専門医に
睡眠中のイビキには睡眠時無呼吸症候群など
病気が隠れている可能性があります。
この場合は治療が必要となるので
受診をお勧めします。
睡眠時間はとれているのに日中の眠気が強い
という人は、病気が隠れている場合もあります。
睡眠専門医への受診も考えましょう。
11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
12.睡眠薬は専門家の指示で正しく使
えば安全
アルコールは飲んだ直後は眠気を強くしますが、
睡眠後半の眠りを浅くすることが知られて
います。早く目覚める原因にもなるので
寝酒は避けた方が無難です。
睡眠薬は種類によって効きはじめの時間、
効く長さが異なります。不眠のパターン
で使い分ける必要があるため、医師や
薬剤師とよく相談してください。
出典:睡眠障害の診断・治療ガイドライン、体調チェックフローチャート(じほう)
プライマリ・ケア医のための睡眠障害(南山堂)
作成日:2015年9月18日